「じんつう (護衛艦)」の版間の差分
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2022年4月12日 (火) 21:42時点における版
じんつう | |
---|---|
洋上を往く「じんつう」 | |
基本情報 | |
建造所 | 日立造船 舞鶴工場 |
運用者 | 海上自衛隊 |
艦種 | [乙型]護衛艦(DE) |
級名 | あぶくま型 |
母港 | 佐世保 |
所属 | 護衛艦隊第13護衛隊 |
艦歴 | |
計画 | 昭和61年度計画 |
発注 | 1986年 |
起工 | 1988年4月14日 |
進水 | 1989年1月31日 |
就役 | 1990年2月28日 |
要目 | |
排水量 |
基準 2,000トン 満載 2,500トン |
全長 | 109.0m |
最大幅 | 13.4m |
深さ | 7.8m |
吃水 | 3.8m |
機関 | CODOG方式 |
主機 |
三菱 S12U-MTKディーゼルエンジン × 2基(4,650PS) 川崎/ロールス・ロイス スペイSM1Aガスタービンエンジン × 2基 |
出力 | 27,000PS |
推進器 | スクリュープロペラ × 2軸 |
速力 | 最大27ノット以上 |
乗員 | 120名 |
兵装 |
62口径76mm単装速射砲 × 1基 ハープーンSSM4連装発射筒 × 2基 74式アスロックSUM8連装発射機 × 1基 高性能20mm機関砲(CIWS) × 1基 68式3連装短魚雷発射管(HOS-301) × 2基 |
搭載機 |
なし (VERTREP・HIFR可能) |
C4ISTAR | MOFシステム |
レーダー |
OPS-28C 低空警戒/対水上 OPS-14C 対空 81式射撃指揮装置2型22C |
ソナー |
OQS-8 SFCS-8 水中攻撃指揮装置 |
探索装置・ その他装置 | OAX-1B赤外線暗視装置 |
電子戦・ 対抗手段 |
NOLR-6C ESM+OLR-3 ジャミング Mk.137 デコイ発射機 × 2基 |
じんつう(ローマ字:JS Jintsu, DE-230)は、海上自衛隊の護衛艦。あぶくま型護衛艦の2番艦。艦名は神通川に由来し、この名を持つ日本の艦艇としては、旧海軍の川内型軽巡洋艦「神通」に続き2代目にあたる。
艦歴
「じんつう」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和61年度計画1,900トン型乙型護衛艦1230号艦として、日立造船舞鶴工場で1988年4月14日に起工され、1989年1月31日に進水、1990年2月28日に就役し、舞鶴地方隊第31護衛隊に編入された。
1992年12月7日、対馬海峡東水道にてロシア海軍ウダロイ級駆逐艦「アドミラル・トリブツ」を監視する。
2005年6月17日、大湊地方隊第25護衛隊に編入、定係港が舞鶴から大湊に転籍。
2008年3月26日、自衛艦隊の大改編により第25護衛隊が第15護衛隊に改称され、護衛艦隊隷下に編成替え。
2010年7月23日から7月27日まで、ロシアのウラジオストク沖で市制130周年記念行事と観艦式に参列後、第11回日露捜索・救難共同訓練SAREXに護衛艦「ひえい」と共に参加[1]。
2011年6月1日、編成替えにより護衛艦隊第13護衛隊に編入、定係港が大湊から佐世保に転籍。
2021年、ロービジ(「ロービジリティ」Low-visibilityの略[注 1])塗装へ塗装変更。その内容としては、煙突頂部の汚れを目立たなくするための黒帯の廃止、艦番号及び艦名の灰色化かつ無影化、艦橋上の対空表示(航空機に対し艦番号下2桁を表示するための塗装)の消去[2]。
2021年11月9日、九州西方海域において日加共同訓練(KAEDEX21)に参加。カナダ海軍フリゲート「ウィニペグ」と各種訓練を実施。「じんつう」艦長は、「今回の共同訓練を通じて、本艦の戦術技量の向上及び加海軍との連携の強化を図りました。カナダ海軍は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現という同じ目標を共有するアジア太平洋地域の重要なパートナーであり、日加海軍種は、機会を捉えて共に活動しています。」と述べた[3]。
歴代艦長
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 多田省一 | 1990.2.28 - 1991.3.21 | じんつう艤装員長 | 海上自衛隊幹部学校付 | ||
2 | 角田 繁 | 1991.3.22 - 1992.3.25 | 防大14期 | 護衛艦隊司令部幕僚 | 第4海上訓練指導隊砲術科長 | 就任時3等海佐 1992.1.1、2等海佐 |
3 | 竹口健二 | 1992.3.26 - 1993.3.9 | 防大19期 | 海上幕僚監部防衛部防衛課 | ||
4 | 井崎秀則 | 1993.3.10 - 1994.3.24 | 防大20期 | はるな砲雷長 | 自衛艦隊司令部幕僚 | |
5 | 岩田高明 | 1994.3.25 - 1995.3.29 | 第1護衛隊群司令部幕僚 | 海上幕僚監部調査部 | ||
6 | 影山博文[4] | 1995.3.30 - 1996.8.19 | 防大14期 | ゆうぎり船務長 兼 副長 | 海上自衛隊東京業務隊付 | |
7 | 菅原貞眞 | 1996.8.20 - 1997.12.7 | 防大20期 | 護衛艦隊司令部幕僚 | ゆうぎり艦長 | |
8 | 伊藤 誠 | 1997.12.8 - 1999.3.25 | 防大23期 | 自衛艦隊司令部幕僚 | 海上自衛隊幹部学校付 | |
9 | 山口彰二 | 1999.3.26 - 2000.3.23 | 防大22期 | 海上幕僚監部調査部調査課 | うみぎり艦長 | 就任時3等海佐 1999.7.1、2等海佐 |
10 | 久保田守 | 2000.3.24 - 2001.4.1 | ひえい船務長 | 通信保全業務隊副長 | ||
11 | 筧 豊隆 | 2001.4.2 - 2002.3.21 | 防大26期 | 舞鶴基地業務隊補充部付 | 2002.1.1 1等海佐昇任 | |
12 | 井元啓人 | 2002.3.22 - 2003.2.19 | 防大21期 | 海上自衛隊第1術科学校教官 | ありあけ艦長 | 就任時3等海佐 2002.7.1、2等海佐 |
13 | 髙橋政則 | 2003.2.20 - 2004.2.5 | 護衛艦隊司令部幕僚 | たかなみ艦長 | ||
14 | 田中 淳 | 2004.2.6 - 2005.3.31 | 防大28期 | 自衛艦隊司令部 | ||
15 | 茂津田晴道 | 2005.4.1 - 2006.3.23 | 防大27期 | 横須賀地方総監部防衛部 第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長 |
||
15 | 落合 健 | 2006.3.24 - 2007.3.25 | むろと副長 | |||
16 | 加藤一郎 | 2007.3.26 - 2008.8.14 | しらね砲雷長 | |||
17 | 中田悦司 | 2008.8.15 - 2009.8.19 | すおう艦長 | 大湊海上訓練指導隊 | ||
18 | 堀場恒明 | 2009.8.20 - 2010.8.9 | 防大28期 | くにさき運用長 兼 副長 | 第3ミサイル艇隊司令 | |
19 | 後藤康二 | 2010.8.10 - 2011.8.24 | 防大32期 | 海上幕僚監部防衛部装備体系課 | 横須賀地方総監部管理部 | |
20 | 高橋秀彰 | 2011.8.25 - 2012.7.31 | 防大39期 | しらね船務長 | 海上自衛隊幹部学校付 | |
21 | 井伊正章 | 2012.8.1 - 2013.6.27 | 防大37期 | 第1護衛隊群司令部幕僚 | 艦艇開発隊艦艇第1科長 | |
22 | 石井和徳 | 2013.6.28 - 2014.8.7 | ちょうかい砲雷長 兼 副長 | 艦艇開発隊艦艇第2科長 | ||
23 | 石寺隆彦 | 2014.8.8 - 2015.7.20 | 防大39期 | ちょうかい船務長 兼 副長 | 防衛大学校訓練部首席指導教官 | |
24 | 松本明彦 | 2015.7.21 - 2016.12.19 | 佐世保海上訓練指導隊対潜戦術科長 | |||
25 | 秋元則仁 | 2016.12.20 - 2018.8.8 | 防大36期 | 舞鶴海上訓練指導隊船務航海科長 | 稚内基地分遣隊長 | |
26 | 大濵英樹 | 2018.8.9 - 2019.7.3 | 第2ミサイル艇隊司令 | 海上自衛隊第1術科学校教官 兼 研究部員 | ||
27 | 大西浩太郎 | 2019.7.4 - 2020.8.20 | 防大46期 | 自衛艦隊司令部幕僚 | 海上幕僚監部防衛部運用支援課 | |
28 | 針原寛幸 | 2020.8.21 - 2021.7.27 | 防大48期 | 護衛艦隊司令部 | 海上幕僚監部指揮通信情報部情報課 | |
29 | 中島康裕 | 2021.7.28 - | 海洋業務・対潜支援群司令部 |
ギャラリー
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洋上を往く「じんつう」
就役前の公試中における撮影 -
横須賀基地にて
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別府港を出港する「じんつう」(2016年7月31日)
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KAEDEX21における「じんつう」。塗装はロービジ化されている。
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KAEDEX21において単縦陣を組む「じんつう」と「ウィニペグ」。
脚注
- ^ 朝雲新聞ウラジオストク沖でSAREX 「ひえい」など参加 Archived 2011年6月10日, at the Wayback Machine.2010年7月22日
- ^ イカロス出版 2021.
- ^ “日加共同訓練(KAEDEX21)について”. 自衛艦隊 (2021年11月9日). 2021年11月10日閲覧。
- ^ 補給艦OB会会長(2019.6.22- )
注釈
- ^ 自衛隊公式SNS等で「ロービジュアル」との記載があるが、これを訳せば「低い視覚」「低画質」などとなり文法的におかしく、正しい軍事用語としては「ロービジリティ」(訳:低視認性)が存在し、各種文献にも「ロービジュアル」の記載がないことから、誤植と判断する。
参考文献
- 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
- 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
- 『JShips2021年10月号』イカロス出版〈隔月刊JShips〉、2021年10月、14-17頁。 NAID 4910151671010識別子"4910151671010"は正しくありません。。