「国鉄ソ1形貨車」の版間の差分
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2022年1月22日 (土) 09:13時点における版
国鉄ソ1形貨車 | |
---|---|
形式図 | |
基本情報 | |
車種 | 事業用車(操重車) |
運用者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
所有者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
種車 | オソ10形 |
改造年 | 1928年(昭和3年)* |
改造数 | 6両 |
消滅 | 1969年(昭和44年) |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 22,931 mm |
全幅 | 2,324 mm |
全高 | 3,850 mm |
荷重 | 28** t |
自重 | 70.3 t - 74.4 t |
換算両数 | 7.0 |
台車 | 2 - 2軸複式ボギー |
備考 |
*称号規程改正年 **扱い荷重 |
国鉄ソ1形貨車(こくてつソ1がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道に所属した橋桁架設専用の操重車(事業用貨車)である。
概要
1920年(大正9年)、黒田武定の発案により、鉄道省浜松工場で1両が製造され、1923年(大正12年)に同工場および大宮工場、石川島造船所で5両が増備された、橋桁架設用操重車である。製造時はオソ10形(オソ10 - オソ15)と称したが、1928年(昭和3年)の称号規程改正により、ソ1形(ソ1 - ソ6)と改称された。
後年製造された、ソ200形、ソ300形といった橋桁架設用操重車と異なり、上方にブームを展開する方式で、橋桁の一端を車端で支え、もう一端をロープを使用してブームで吊り、現場に運んで架設する。しかし、この構造上、電化区間や曲線区間、トンネルの坑口といった箇所で作業を行うことができなかった。また、ウィンチも手巻き式であった。
車体は、側部がトラス構造となっており、ブームも同様であった。台車は直径600mmの小径車輪を持つアーチバー式の2軸ボギー台車4基を備え、これを2基ずつ前後2群に振り分けた2-2軸複式ボギーである。全長は22,931mm、自重は73.0t、扱い荷重は28tであった。
全国の建設事務所に配置されたが、最も古い操重車であり、扱い荷重の小ささや取り回しの不便さが目立つようになり、1960年(昭和35年)に後継のソ200形に代替され、1969年(昭和44年)度までに廃車となった。
参考文献
- 埴岡寿一「われら影武者軍団 国鉄の事業用車 2 貨車編」 鉄道ファン 1980年7月号(No.231)
- 「全盛期の国鉄貨車.1」1998年、レイルロード刊 ISBN 4-947714-05-0
- 貨車技術発達史編纂委員会「日本の貨車―技術発達史―」2009年 社団法人日本鉄道車輌工業会
- 「車輌形式図 大正15年 貨車下巻」1926年 鉄道省工作局