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[[ファイル:Kanagawa AshigaraShimo-gun.png|frame|神奈川県足柄下郡の範囲(1.箱根町 2.真鶴町 3.湯河原町 薄緑:後に他郡から編入した区域)]] |
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'''足柄下郡'''(あしがらしもぐん)は、神奈川県([[相模国]])西部にある[[郡]]。 |
'''足柄下郡'''(あしがらしもぐん)は、神奈川県([[相模国]])西部にある[[郡]]。 |
2021年9月6日 (月) 03:20時点における版
足柄下郡(あしがらしもぐん)は、神奈川県(相模国)西部にある郡。
人口39,161人、面積140.88km²、人口密度278人/km²。(2024年11月1日、推計人口)
以下の3町を含む。
郡域
上記の3町以外では、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。
- 小田原市(大字曽比、栢山、上曽我、曽我大沢、鬼柳、下大井を除く全域)
歴史
近代以降の沿革
- 「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り。●は村内に寺社領が、○は寺社等の除地(領主から年貢免除の特権を与えられた土地)が存在。谷津村を除く「府内」を冠する地域は小田原府内各町の持添新田のため、小田原府内に含めて1町として数える。下久野村・上久野村は1村として数える。沼城村は大住郡堀沼城村の一部のため村数に数えない。記載以外にも以下の地域が存在した。(1町1宿86村)
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 旗本領 | 3村 | 沼代村、小船村、○中村原 |
藩領 | 相模小田原藩 | 1町 80村 |
○板橋村、○風祭村、水野尾村、○入生田村、後河原村、○湯本村、湯本茶屋村、○須雲川村、○畑宿村、○塔之澤村、○大平台村、○底倉村、○早川村、○石橋村、○米神村、○根府川村、○江ノ浦村、○岩村、○真鶴村、○福浦村、○吉浜村、○門川村、鍛冶屋村、城堀村、○宮下村、○宮上村、○山王原村、○網一色村、○酒匂村、○小八幡村、●○国府津村、○前川村、○羽根尾村、○下新田村、上新田村、○鴨宮村、○矢作村、○下堀村、○中里村、○高田村、○別堀村、○田島村、●○千代村、○永塚村、○延清村、○東大友村、○西大友村、○曽我別所村、○曽我原村、○曽我谷津村、○曽我岸村、○中新田村、○飯泉村、○成田村、○桑原村、小竹村、穴部村、穴部新田、○府川村、○北窪村、○今井村、○井細田村、○多古村、○中島村、○町田村、○池上村、府内堤新田、府内池戸新田、府内新宿、府内小峯、○府内渋取、○府内竹花、○府内谷津村(谷津村)、○荻窪村、○下久野村、○上久野村、小田原府内、蓮正寺村、中曾根村、○飯田岡村、清水新田、新屋村、○小台村、柳新田村、○堀之内村、沼城村、○上町村、小竹村 |
- 1868年(慶応4年)
- 1868年(明治元年)9月21日 - 神奈川府が神奈川県に改称。
- 明治初年 - 箱根宿が箱根駅に改称。(1町1駅86村)
- 1871年(明治4年)
- 1871年(明治4年)11月14日 - 第1次府県統合により、全域が足柄県の管轄となる[1]。
- 1875年(明治8年) - 小田原駅が小田原駅幸町、小田原駅万年町、小田原駅新玉町、小田原駅緑町、小田原駅十字町に再編される。(5町1駅86村)
- 1876年(明治9年)4月18日 - 第2次府県統合により足柄県が神奈川県、静岡県に合併され、当郡は神奈川県の管轄となる[2]。
- 1878年(明治11年)
- 1880年(明治13年) - 後河原村が入生田村に編入。(5町1駅85村)
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。箱根駅は宿駅名のまま町制施行。仙石原村を足柄上郡から編入。(2町30村)
- 小田原町 ← 小田原駅幸町、小田原駅万年町、小田原駅新玉町、小田原駅緑町、小田原駅十字町(現小田原市)
- 蘆子村 ← 荻窪村、谷津村、中島村、町田村、池上村(現小田原市)
- 二川村 ← 井細田村、多古村、今井村(現小田原市)
- 久野村(単独村制。現小田原市)
- 富水村 ← 蓮正寺村、中曽根村、飯田岡村、堀之内村、柳新田村、小台村、新屋村、清水新田、北窪村、府川村,穴部村、穴部新田(現小田原市)
- 豊川村 ← 飯泉村、成田村、桑原村(現小田原市)
- 上府中村 ← 高田村、千代村、永塚村、延清村、西大友村、東大友村、別堀村(現小田原市)
- 下府中村 ← 下堀村、中里村、矢作村、鴨宮村、上新田村、中新田村、下新田村(現小田原市)
- 下曽我村 ← 曽我原村、曽我別所村、曽我谷津村、曽我岸村(現小田原市)
- 田島村(単独村制。現小田原市)
- 下中村 ← 小船村、中村原、上町村、沼代村、小竹村(現小田原市)
- 前羽村 ← 前川村、羽根尾村(現小田原市)
- 国府津村(単独村制。現小田原市)
- 酒匂村 ← 酒匂村、小八幡村、網一色村、山王原村(現小田原市)
- 大窪村 ← 板橋村、水野尾村、風祭村、入生田村(現小田原市)
- 湯本村 ← 湯本村、湯本茶屋村、畑宿村、須雲川村、塔之澤村(現箱根町)
- 温泉村 ← 底倉村、大平台村(現箱根町)
- 宮城野村、仙石原村、箱根駅(それぞれ単独町村制。現箱根町)
- 元箱根村(元箱根が単独村制。現箱根町)
- 芦之湯村(芦之湯が単独村制。現箱根町)
- 早川村、石橋村、米神村、根府川村、江ノ浦村(それぞれ単独村制。現小田原市)
- 岩村、真鶴村(それぞれ単独村制。現真鶴町)
- 福浦村(単独村制。現湯河原町)
- 吉浜村 ← 吉浜村、鍛冶屋村(現湯河原町)
- 土肥村 ← 門川村、城堀村、宮上村、宮下村(現湯河原町)
- 1892年(明治25年)10月29日 - 県治局長による内翰により、箱根駅が箱根町に改称[3]。
- 1908年(明治41年)4月1日 - 蘆子村・二川村・久野村・富水村が合併して足柄村が発足。(2町27村)
- 1913年(大正2年)4月1日 - 石橋村・米神村・根府川村・江ノ浦村が合併して片浦村が発足。(2町24村)
- 1924年(大正13年)4月1日 - 国府津村が町制施行して国府津町となる。(3町23村)
- 1926年(大正15年)7月1日 - 土肥村が町制施行・改称して湯河原町となる。(4町22村)
- 1927年(昭和2年)10月1日(6町20村)
- 1940年(昭和15年)
- 1942年(昭和17年)4月1日 - 酒匂村が町制施行して酒匂町となる。(7町15村)
- 1948年(昭和23年)4月1日(7町13村)
- 1954年(昭和29年)
- 1955年(昭和30年)4月1日(5町4村)
- 1956年(昭和31年)9月30日(4町)
- 1971年(昭和46年)4月1日 - 橘町が小田原市に編入[13]。(3町)
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和元年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和39年 | 昭和40年 - 現在 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下中村 | 下中村 | 下中村 | 下中村 | 昭和30年4月1日 橘町 |
昭和46年4月1日 小田原市に編入 | |||
前羽村 | 前羽村 | 前羽村 | 前羽村 | |||||
下府中村 | 下府中村 | 下府中村 | 昭和23年4月1日 小田原市に編入 |
小田原市 | 小田原市 | |||
上府中村 | 上府中村 | 上府中村 | 昭和29年12月1日 小田原市に編入 | |||||
下曽我村 | 下曽我村 | 下曽我村 | ||||||
豊川村 | 豊川村 | 豊川村 | 昭和29年7月15日 小田原市に編入 | |||||
田島村 | 田島村 | 田島村 | 昭和23年4月1日 国府津町に編入 |
昭和29年12月1日 小田原市に編入 | ||||
国府津村 | 大正13年4月1日 町制 |
国府津町 | 国府津町 | |||||
酒匂村 | 酒匂村 | 酒匂村 | 昭和17年4月1日 町制 |
酒匂町 | ||||
昭和15年12月20日 小田原市 (網一色・山王原地区) |
小田原市 | |||||||
小田原町 | 小田原町 | 小田原町 | 昭和15年12月20日 小田原市 | |||||
芦子村 | 明治41年4月1日 足柄村 |
昭和15年2月11日 町制 | ||||||
二川村 | ||||||||
久野村 | ||||||||
富水村 | ||||||||
大窪村 | 大窪村 | 大窪村 | ||||||
早川村 | 早川村 | 早川村 | ||||||
石橋村 | 大正2年4月1日 片浦村 |
片浦村 | 昭和29年12月1日 小田原市に編入 | |||||
米神村 | ||||||||
根府川村 | ||||||||
江ノ浦村 | ||||||||
湯本村 | 湯本村 | 昭和2年10月1日 町制 |
湯本町 | 昭和31年9月30日 箱根町 |
箱根町 | |||
温泉村 | 温泉村 | 温泉村 | 温泉村 | |||||
宮城野村 | 宮城野村 | 宮城野村 | 宮城野村 | |||||
仙石原村 | 仙石原村 | 仙石原村 | 仙石原村 | |||||
箱根駅 | 明治25年10月29日 改称 箱根町 |
箱根町 | 昭和29年1月1日 箱根町 | |||||
元箱根村 | 元箱根村 | 元箱根村 | ||||||
芦之湯村 | 芦之湯村 | 芦之湯村 | ||||||
真鶴村 | 真鶴村 | 昭和2年10月1日 町制 |
真鶴町 | 昭和31年9月30日 真鶴町 |
真鶴町 | |||
岩村 | 岩村 | 岩村 | 岩村 | |||||
土肥村 | 大正15年7月1日 町制改称 湯河原町 |
湯河原町 | 湯河原町 | 昭和30年4月1日 湯河原町 |
湯河原町 | |||
吉浜村 | 吉浜村 | 昭和15年4月1日 町制 |
吉浜町 | |||||
福浦村 | 福浦村 | 福浦村 | 福浦村 |
市町村合併
湯河原町と真鶴町は合併協議会を組織し、2005年(平成17年)1月を目処に、新市名を湯河原市として合併を決めていたが、2004年(平成16年)8月8日の真鶴町の住民投票の結果、合併は中止になった。
行政
- 歴代郡長
『神奈川県史 別編1 人物』による[14]。
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 内山寛五郎 | 明治11年(1878年)11月18日 | 明治15年(1882年)3月 | |
関重麿 | 明治15年(1882年)5月 | 明治19年(1886年)9月 | ||
中村舜次郎 | 明治19年(1886年)9月 | 明治24年(1891年)11月 | ||
吉野十郎 | 明治28年(1895年)6月 | |||
曽根盛鎮 | 明治33年(1900年)12月 | |||
白根鼎三 | ||||
樋口忠五郎 | 明治35年(1902年)4月 | |||
石川疏 | 明治45年(1912年)5月 | |||
菊地芳二 | 明治45年(1912年)5月 | 大正12年(1923年)2月 | ||
吉野勝 | 大正13年(1924年)12月 | |||
伊藤龍雄 | 大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
- ^ 明治4年太政官布告第594 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
- ^ 明治9年太政官布告第53号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
- ^ 統計はこね (PDF) - 箱根町
- ^ 同年4月9日、総理庁告示第47号「市町村の廃置分合」
- ^ 同年4月9日、総理庁告示第48号「市町村の廃置分合」
- ^ 1953年(昭和28年)12月28日、総理府告示第273号「町村の廃置分合」
- ^ 同年7月14日、総理府告示第630号「市村の廃置分合」
- ^ 同日、総理府告示第1026号「市町村の廃置分合」
- ^ 同年3月23日、総理府告示第411号「町村の廃置分合」
- ^ 同年3月31日、総理府告示第1000号「町村の廃置分合」
- ^ 同年9月30日、総理府告示第549号「町村の廃置分合」
- ^ 同日、総理府告示第548号
- ^ 同年1月12日、自治省告示第1号「市町の廃置分合」
- ^ 神奈川県県民部県史編集室 1983, 付表52頁.
関連文献
- 『足柄下郡史』足柄下郡教育会、1929年。NDLJP:1174054。
- 神奈川県県民部県史編集室 編『神奈川県史 別編1 人物』神奈川県、1983年。
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 14 神奈川県、角川書店、1984年6月1日。ISBN 4040011406。
- 旧高旧領取調帳データベース