「新世紀エヴァンゲリオンの登場人物」の版間の差分
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:: 彼女の過去や背景は作中では明らかにされず、ゲンドウの回想シーンにマリらしい人物が登場する、冬月と対面した際に「イスカリオテのマリア」と呼ばれ<ref name="ishikawa" />て「久々に聞いた」と応じるなど、抽象的な表現に留まっている。 |
:: 彼女の過去や背景は作中では明らかにされず、ゲンドウの回想シーンにマリらしい人物が登場する、冬月と対面した際に「イスカリオテのマリア」と呼ばれ<ref name="ishikawa" />て「久々に聞いた」と応じるなど、抽象的な表現に留まっている。 |
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:: 声を演じた坂本はマリについて、「ひたすらポジティブに、悲壮感が出ないように心がけた」「男でも女でも年上でも年下でもない感じ」「(シンジやアスカの名前を挙げながら)人間がすごく好きなのだと感じます」と話している{{Sfn|『シン・エヴァ』パンフレット|pp=28-30|loc=Interview / Maaya Sakamoto}}。人物設定については全ては知らないとしつつも、庵野から与えられているヒントについては「墓場まで持って行く」と語っている。 |
:: 声を演じた坂本はマリについて、「ひたすらポジティブに、悲壮感が出ないように心がけた」「男でも女でも年上でも年下でもない感じ」「(シンジやアスカの名前を挙げながら)人間がすごく好きなのだと感じます」と話している{{Sfn|『シン・エヴァ』パンフレット|pp=28-30|loc=Interview / Maaya Sakamoto}}。人物設定については全ては知らないとしつつも、庵野から与えられているヒントについては「墓場まで持って行く」と語っている。 |
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:; キャラクターの造形 |
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:: [[鶴巻和哉]]によれば、[[庵野秀明]]はマリを「『エヴァ』世界を破壊するためのキャラクター」という意図をもって登場させていた。庵野にとっては、「エヴァの登場人物は全部自分」であり、それに対して鶴巻は「マリも彼らと同じになってしまったら、そういう世界を壊すことなんてできないでしょう」と答えている。マリのキャラクターは作品の「閉じた世界を壊す」「他者」の象徴として、生命そのものや人間を肯定し、それまでの『エヴァ』が描いた近代的な自意識に悩まされるキャラクターと正反対に、生命力あふれる存在に作り上げられている。また、シンジと最終的に結ばれたと見える相手だったこともあって、一部のファンに物議をかもした{{efn2|とくに、シンジがアスカと結ばれることを想像していた一部のファンによる。}}。批評家の[[藤田直哉]]は、ファンの過度なキャラクターへの依存に敢えて突きつける意図があったとの指摘をしている。 |
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:: 鶴巻からは、胸の大きいスタイルやギャグを言ったりする設定のような軽いアイデアから、それまでの作品世界になかった「ふまじめさ」「いいかげんさ」などを持つ性格、「シンジを寝取ってしまうことで、それまでのキャラクターの関係性を壊してしまうのか、ハチャメチャなギャグキャラとしてシリアスな世界観をぶち壊すってことなのか」といった物語へのかかわりに対するものまで、さまざまな提案や庵野への問いかけがなされ、彼の発案が多く取り入れられている。また鶴巻は、シナリオをすべて知る外部の存在にしようとする庵野に対して、「物語の外からやってきた[[メタフィクション]]少女」にでもしないと、同じような立場のゼーレや渚カヲルのキャラクターに対抗できないと意見を述べている。 |
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:: マリについては、庵野の妻である[[安野モヨコ]]に重ねた解釈が多くみられたが、藤田はそれには疑問を呈し、安野の存在が影響を与えている部分は、劇中における食事の描写や、結婚による共同生活を経た現実的な他者との共存感覚や愛といった、新劇場版における内容と作り方そのものであると分析している。<ref>「キャラクターの造形」全体の出典。{{Cite web |author=藤田直哉 |url=https://toyokeizai.net/articles/-/439251 |title=エヴァの「マリ」TV版にはいなかったキャラの正体 |website=[[東洋経済オンライン]] |publisher=東洋経済新報社 |date=2021-07-10 |accessdate=2021-07-12}}内容は以下の書籍からの抜粋。{{Cite book|和書|author=藤田直哉 |title=シン・エヴァンゲリオン論 |publisher=[[河出書房新社]] |series =河出新書 |year=2021 |isbn=978-4309631356 }}</ref> |
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:; 漫画版 |
:; 漫画版 |
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:: 第14巻(最終巻)の描き下ろし「夏色のエデン」に「真希波マリ」として登場。16歳で飛び級で入学した[[京都大学]]{{efn2|旧世紀版ではあくまで「京都の大学」であったが、はっきり「京都大学」と書かれている。}}で冬月の研究室に所属しており、ユイはその頃の先輩だった。その後、イギリスに留学する。 |
:: 第14巻(最終巻)の描き下ろし「夏色のエデン」に「真希波マリ」として登場。16歳で飛び級で入学した[[京都大学]]{{efn2|旧世紀版ではあくまで「京都の大学」であったが、はっきり「京都大学」と書かれている。}}で冬月の研究室に所属しており、ユイはその頃の先輩だった。その後、イギリスに留学する。 |
2021年7月15日 (木) 18:12時点における版
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このフィクションに関する記事は、全体として物語世界内の観点に立って記述されています。 |
新世紀エヴァンゲリオンの登場人物(しんせいきエヴァンゲリオンのとうじょうじんぶつ)では、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』およびそれを原作とした漫画版やゲーム、アニメ映画に登場する人物について記述する。
- 使徒については使徒 (新世紀エヴァンゲリオン)を参照。
- 汎用人型決戦兵器についてはエヴァンゲリオン (架空の兵器)を参照。
登場人物の誕生日は、カヲル・ケンスケ・トウジなどの例外を除き、担当声優の誕生日と同じである。年齢は特記なき場合、テレビ版、旧劇場版、『新劇場版:序』、『新劇場版:破』におけるものであり、『新劇場版:Q』『シン・エヴァ』ではそれぞれ14歳加齢している。
登場人物の名前は大日本帝国海軍の軍艦名からとられたものが多く、海に関する用語からもとられている。クラスメートの名前は村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』からとられている。
主要EVAパイロット
- 碇シンジ(いかり シンジ)
- 声 - 緒方恵美
- 本作の主人公。EVA初号機(新劇場版では初号機、第13号機)パイロット(サードチルドレン・第3の少年)。14歳。
- →詳細は「碇シンジ」を参照
- 綾波レイ(あやなみ レイ)
- 声 - 林原めぐみ
- EVA零号機パイロット(ファーストチルドレン・第1の少女)。データ上は14歳。
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、Mark.09のパイロットである別個体・アヤナミレイ(仮称)が『Q』から登場する[注 1]。
- →詳細は「綾波レイ」を参照
- 惣流・アスカ・ラングレー(そうりゅう・アスカ・ラングレー)
- 声 - 宮村優子
- EVA弐号機(新劇場版では2号機、3号機)パイロット(セカンドチルドレン・第2の少女)。14歳。
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、式波・アスカ・ラングレー(しきなみ・アスカ・ラングレー)として『破』から登場する。
- →詳細は「惣流・アスカ・ラングレー」を参照
- 真希波・マリ・イラストリアス(まきなみ・マリ・イラストリアス)
- 声 - 坂本真綾
- 『破』からの新キャラクター。EVA仮設5号機、後に8号機パイロット。第10の使徒戦では戦闘不能のアスカに代わって2号機に搭乗した。
- 初搭乗は仮設5号機で、封印システムを破って脱走した第3の使徒を追撃し撃破。この時「自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなあ」と呟いていたが詳細は不明。その後パラシュートを用いて第3新東京市に侵入[注 2]、第壱中学校の屋上に不時着し、遭遇したシンジに「他言無用で」と言い残していずこかへ去る。
- 第10の使徒襲来に際し、NERVに無断で2号機の凍結を解除、搭乗・出撃する。ジオフロント内に侵入した目標に対し水際での排除を試みるが撃退され、裏コード「ザ・ビースト」で対抗するも反撃を受け機体大破。墜落した先のシェルターに偶然いたシンジを連れ出し、「早く逃げちゃえばいいのに」と促した[注 3]。
- その14年後と設定された『Q』では、WILLE所属の8号機専属パイロットとして登場。軌道上初号機奪取、セントラルドグマ第13号機襲撃共に、射撃による2号機の援護役として参加、Mark.09によるヴンダー襲撃の際はハンドガンで迎撃した。カヲル爆死後もガフの扉が閉じなかったためゲンドウの思惑に気づき、落下する第13号機からシンジのエントリープラグを強制射出して儀式を中断させた。
- 『シン』冒頭のカチコミ作戦では封印柱再起動チームの護衛として参加、NERVの繰り出したMark.04シリーズを迎撃した。ヤマト作戦では改2号機の援護としてNERV本部を急襲する。しかし、作戦は失敗して新2号機を大破させられたうえにアスカを奪取され、自身も改8号機の両腕を失って後退を余儀なくされる。その後、ヴンダーを乗っ取っていたMark.09-Aを捕食・吸収し、シンジをマイナス宇宙内の初号機へ送り届けてHNG 2番艦に乗り込むと、再会した冬月と短い会話を交わし、用意されていたMark.10・11・12を吸収してHNGを全滅させ、ガイウスの槍と共にEVAイマジナリーの内部へ侵入する。シンジに対しては、出撃前に「君はよくやってる」、初号機へ向かう彼に「必ず迎えに行くから待ってなよ」と声をかけるなど気遣う素振りを見せ、マイナス宇宙の浜辺に取り残されたシンジを約束通り迎えた。エピローグでは宇部新川駅で大人の姿になったシンジのもとに同世代の女性の姿で現れ、二人で手を取り合って駆けてゆくラストシーンとなった[1]。
- 登場までの経緯
- 『破』の予告ではシンジらの通う第壱中学校とは異なるえんじ色のブレザー型制服を着ていたが、『破』のティザーポスターではパフスリーブのブラウスを着用した夏服仕様になった。『破』の予告絵コンテには、「ゲンドウと同じ仕草で眼鏡を直す少女のUP」との記述がある。
- 『序』の公開時は名前が明かされておらず、2008年発売のゲーム『ぷちえゔぁ』で「マリ」という名前とともに紹介された。2009年3月14日の『破』初回前売券発売時は「×××・マリ・×××××××」と「マリ」以外の名前を隠した状態で紹介され、同年4月18日の第2弾前売券発売時にフルネームと担当声優が公開された。
- 初期プロットでは『破』では登場はするものの物語にはあまり介入せず、3作目である『Q』から本格的に出番を増やす予定であったが、『序』上映時の次回予告映像にマリが登場した時の観客の反響の大きさから、総監督の庵野の意向で出番が増えた旨が『ヱヴァンゲリヲン全記録全集:破』の各スタッフのインタビューにより明かされている。制作初期の段階では、「マリコ」という名であった[2]。
- 監督の摩砂雪が描いた準備稿の絵コンテ[注 4]では、第8の使徒戦前の作戦会議で「第4の少女」としてシンジたちに紹介される描写が存在する。
- 人物
- イギリス出身で、ユーロ支部所属[3]。日本語と英語を話せるが、最初の戦闘時は思考言語に日本語を指定している。また『シン』ではフランス語も話していた。
- EVAでの出撃時に「三百六十五歩のマーチ」などの1970年前後に発表された日本の歌謡曲をアカペラで歌ったり、興奮時に「にゃっ!」という掛け声や語尾を時折発する癖がある。ヴンダー内の居室[注 5]は本で埋め尽くされており、「あらゆる書物を読むのが見果てぬ夢」と語る。
- 自身がEVAに搭乗することについてはまったく疑問を持っておらず、戦闘中に痛みを堪えながらも「面白いから、いい!」と楽しんでいる。そのため、EVAに搭乗したくないと悩むシンジの心理を珍しがっていた。
- 仮設5号機搭乗時は暗緑色の旧型プラグスーツとヘッドギアを着用していたが、2号機搭乗時はピンク色の新型プラグスーツ(旧型・新型いずれもナンバーは05)に着替えている。8号機搭乗以降のスーツナンバーは08で、ヤマト作戦を前に白を基調とした深深度ダイブ用耐圧施策プラグスーツに再び着替えている。
- プラグスーツの胸部のフィッティングを気にする台詞(『破』)や、身体が揺さぶられるのに合わせて胸部が揺れるカット(『破』『Q』)、自身のバストサイズを特徴の一つとしてアピールする台詞があり、版権画では新型プラグスーツの胸部を開放して乳房を大胆に露出させたものすら描かれる(太田出版の『CONTINUE』Vol.50の表紙[4])など、バストサイズを強調した描写がなされている。
- 赤みがかった焦げ茶色のロングヘアを二つに分けて結び、赤い縁の眼鏡[注 6]をかけている。EVA搭乗時も眼鏡を掛けたままで、眼鏡を落とした時は手探りで探すなど裸眼視力が低い。
- 彼女の過去や背景は作中では明らかにされず、ゲンドウの回想シーンにマリらしい人物が登場する、冬月と対面した際に「イスカリオテのマリア」と呼ばれ[1]て「久々に聞いた」と応じるなど、抽象的な表現に留まっている。
- 声を演じた坂本はマリについて、「ひたすらポジティブに、悲壮感が出ないように心がけた」「男でも女でも年上でも年下でもない感じ」「(シンジやアスカの名前を挙げながら)人間がすごく好きなのだと感じます」と話している[5]。人物設定については全ては知らないとしつつも、庵野から与えられているヒントについては「墓場まで持って行く」と語っている。
- キャラクターの造形
- 鶴巻和哉によれば、庵野秀明はマリを「『エヴァ』世界を破壊するためのキャラクター」という意図をもって登場させていた。庵野にとっては、「エヴァの登場人物は全部自分」であり、それに対して鶴巻は「マリも彼らと同じになってしまったら、そういう世界を壊すことなんてできないでしょう」と答えている。マリのキャラクターは作品の「閉じた世界を壊す」「他者」の象徴として、生命そのものや人間を肯定し、それまでの『エヴァ』が描いた近代的な自意識に悩まされるキャラクターと正反対に、生命力あふれる存在に作り上げられている。また、シンジと最終的に結ばれたと見える相手だったこともあって、一部のファンに物議をかもした[注 7]。批評家の藤田直哉は、ファンの過度なキャラクターへの依存に敢えて突きつける意図があったとの指摘をしている。
- 鶴巻からは、胸の大きいスタイルやギャグを言ったりする設定のような軽いアイデアから、それまでの作品世界になかった「ふまじめさ」「いいかげんさ」などを持つ性格、「シンジを寝取ってしまうことで、それまでのキャラクターの関係性を壊してしまうのか、ハチャメチャなギャグキャラとしてシリアスな世界観をぶち壊すってことなのか」といった物語へのかかわりに対するものまで、さまざまな提案や庵野への問いかけがなされ、彼の発案が多く取り入れられている。また鶴巻は、シナリオをすべて知る外部の存在にしようとする庵野に対して、「物語の外からやってきたメタフィクション少女」にでもしないと、同じような立場のゼーレや渚カヲルのキャラクターに対抗できないと意見を述べている。
- マリについては、庵野の妻である安野モヨコに重ねた解釈が多くみられたが、藤田はそれには疑問を呈し、安野の存在が影響を与えている部分は、劇中における食事の描写や、結婚による共同生活を経た現実的な他者との共存感覚や愛といった、新劇場版における内容と作り方そのものであると分析している。[6]
- 漫画版
- 第14巻(最終巻)の描き下ろし「夏色のエデン」に「真希波マリ」として登場。16歳で飛び級で入学した京都大学[注 8]で冬月の研究室に所属しており、ユイはその頃の先輩だった。その後、イギリスに留学する。
- もともとはコンタクトレンズを着用しており、留学前にユイに好意を打ち明けた際に彼女の眼鏡を譲られた。特徴的な髪形もこの時にユイが結ったもの。
- 名前の由来
- 真希波は海上自衛隊のあやなみ型護衛艦「まきなみ」から。イラストリアスはイギリス海軍の航空母艦「イラストリアス」から[7]。
- 英語版での発音
- 英語版製作時、「マリ」の発音をほぼ日本語のままにするか、英語的なもの(第一音節が強調され、「r」がやや巻き舌)にするかが検討された。最終的に坂本真綾が日本語版の英語台詞部分で用いた後者が採用されたが、その指示は徹底しておらず、キャラクターによっては名を日本語風に発音している[8]。
特務機関NERV(ネルフ)
- 葛城ミサト(かつらぎ ミサト)
- 声 - 三石琴乃
- 特務機関NERV戦術作戦部作戦局第一課所属。EVAの戦闘指揮官。シンジの保護者兼直属の上司。29歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦長。43歳。
- →詳細は「葛城ミサト」を参照
- 赤木リツコ(あかぎ リツコ)
- 声 - 山口由里子
- 特務機関NERV技術開発部技術局第一課所属。「E計画」担当・エヴァンゲリオン開発総責任者。スーパーコンピューターシステム「MAGI」の管理・運営担当者。30歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の副長。44歳。
- 加持・ミサトとは大学時代からの友人[注 9]。コーヒーを愛飲しており、かつヘビースモーカー。猫が好きで小物を集めている。飼い猫がいたが多忙のため祖母に預けている。
- MAGI開発者・赤木ナオコの娘[注 10]であり、コンピューター技術者としては母譲りの優秀な技能を持ち、仕事に関しては時に冷徹とさえ思える姿勢でこなすが、一方で碇ゲンドウと愛人関係にあった。ゲンドウを愛していながらも、母がゲンドウの愛人であることも知っており、母に愛憎が交じり合う複雑な感情を抱えており、「科学者」としては尊敬していたが、「女(=愛人)」としては憎んでさえいた。また、母の人格を移植したMAGIを母と同一視していた。大学時代から頭髪を金髪に染めている。左目の下に印象的な泣きぼくろがあり、劇中では加持と再会して後ろから抱きつかれた際に「涙の通り道にほくろのある人は一生泣き続ける運命にある」と評された。なお、「13.使徒、侵入」では、右目の下に泣きぼくろが移動している。
- NERVの持つ数々の秘密を知る者の1人であり、冬月と共にゲンドウを支え彼の計画を推進することを己の役割としている。NERV内において、レイの次にゲンドウに近くいる人物だった。ゼーレに召喚された尋問も、実はレイの代わりだった。その後、ターミナルドグマにある大量の「綾波レイの容れ物」を全て「破壊」し、その罪により、第24話ではNERVのある一室に拘禁されるも、最終的に愛したゲンドウのためにMAGIに対するクラッキングを防御した後、ゲンドウをセントラルドグマで待ちうけ復讐と愛を貫くため、MAGIごと自爆しようとしたが、カスパーが命令を拒絶したために失敗[注 11]、逆に射殺された。その際、ゲンドウから言葉[注 12]を掛けられるが、小さな笑みを浮かべて「嘘つき…」と呟いている。
- 漫画版では葛藤が強調されており、「女としての自分なんていらない」「母さんのようには絶対ならない」と、女としての自分を捨てようとしていた反面、シンジと親密になったレイに対して「父親と息子を一度に手玉に取ろうとするなんて」と嫌味をいった挙句、反論したレイを感情的になって絞殺しかけた。その後、シンジとミサトに「綾波レイの容れ物」を見せ、それらを壊した直後に泣き崩れた。人類補完計画の発動に際してゲンドウと対峙した際に、劇場版と同じように拳銃で撃たれるも即死してはおらず、レイに見捨てられたゲンドウのスキを突いて彼の喉を撃ち抜き、自分とその心の中にある「母親としてのナオコ」の分も復讐を果たして事切れた。その後、彼女の遺体がLCL化している描写がある。
- 新劇場版ではゲンドウとの愛人関係はなく、それにともないレイとの関係も良好になっている。NERVの裏にあるゲンドウの計画とも無関係であり、14年後の『Q』においては髪型をベリーショートにしており、反NERV組織WILLEの戦艦「AAA ヴンダー」の副長を務める。『シン』では、冒頭のユーロNERV支部解放作戦から登場し、コア化し、赤く染まったパリの地でマヤやミドリといったWILLEのメンバー達とコア化したパリを元に戻すという作戦の指揮を採った。その後はミサトたちと共にNERVとの最終決戦に望む。ミサトとの会話の途中でいきなりゲンドウの頭部を撃ち続ける目的優先の毅然とした態度を示した。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』では、ゲンドウとの密会(と見られるシーン)の後、シンジをはじめ全NERV関係者である男性を手玉に取っていく。最終的に、ゲンドウに対して優位的立場を獲得するシナリオがある。
- 名前の由来は、大日本帝国海軍航空母艦「赤城(あかぎ)」と、庵野秀明の中学校時代の友人[9]。
- 碇ゲンドウ(いかり ゲンドウ)
- 声 - 立木文彦
- 特務機関NERV最高司令官。碇ユイの夫で、シンジの実父。妻の姓である碇姓を使用しており、旧姓は六分儀(ろくぶんぎ)[注 13]。48歳。目的のために手段を選ばず、実際に陰謀や裏切りなど非情ともいえる手段を厭わずに実行している。
- 1999年時は京都の大学に通い、生活していたが、悪い噂が絶えない人物だった[注 14]。当時、傷害事件を起こし警察に留置された際、京都の大学で教授をしていた恩師の冬月を身元引受人に指定し対面、この頃に赤木ナオコやユイと知り合った。
- 2000年にユイと結婚(婿入り)し碇姓となり、息子のシンジが誕生、その名付け親となる。「ユイの背後(ゼーレ)に近づく手段として、彼女に近づいた」と噂されていたが、ユイを本当に愛し、相思相愛の仲でいた。セカンドインパクト発生直前まで葛城調査隊と共に南極にいたが、直前にデータを引き上げ、南極を脱出、2年後の国連調査団派遣の折にも冬月とともに参加した。ユイの死後、人類補完計画をゼーレに提案し推進者となり、「死んだユイにもう一度逢うこと」を究極的な目標とし、赤木ナオコ、彼女の死後はその娘リツコをそれぞれ愛人とし、共に自らの計画のために利用した。
- シンジに対しては呼び寄せた後も同居はせず、ほとんど接触しようとしなかったため、荒んだ親子関係となり、シンジが犠牲となる可能性が高い作戦についても承認している。アスカとは作中で直接会話をした描写は無く(漫画版では一度会話シーンがあるが)、単なる手駒として扱っていた[注 15]。一方で、レイに対しては優しい表情を見せ、彼女の起動実験失敗の際は、自身の負傷を省みず彼女を助けたこともある[注 16]。
- 旧劇場版の描写によれば、右手は加持リョウジによって運ばれたアダムが移植(融合)されており、ゲンドウはそのアダムとリリスの魂を持つレイとの融合を経て、地下のリリス(肉体)との「融合」を果たし、自らの目指す補完を成し遂げようとしたが、直前にシンジの存在を感じ取ったレイが、アダムだけを右手ごと持ち去り、ゲンドウを置き去りにリリスに還ることを選択したため、補完計画の発動直前でゲンドウの手中から離れ、他の人物がA.T.フィールドの消失によるL.C.L.への還元という形で補完される中、彼のみがEVA初号機に上半身を食いちぎられるというイメージで補完されており、その際、シンジが本当は親子の触れ合いを望んでいた事を認識して「すまなかったな、シンジ」と謝罪した。
- 漫画版では完全に冷酷な性格の人物で、シンジに対し「私を理解しようなどと思うな」と言い放ったり、戦略自衛隊のNERV本部襲撃の際はシンジを救助しつつも「親としての愛情を覚えたことはなく、むしろユイの愛情を奪った存在として憎悪の念すら抱いていた」と吐露しており、原作以上にシンジを道具扱いしていた。レイに対して温和な態度を向けるのは、彼女をユイに重ねているためであることが明かされている。アダムについては、経口で摂取した結果、起動実験失敗の事故からレイを助けた時の火傷の痕が残った「最も醜い場所」である左手に宿ったとしており、自らの意思でA.T.フィールドを発する場面もある。ターミナルドグマにおいてリツコと対峙して拳銃で撃つくだりは劇場版と変わらないが、漫画版ではリツコが即死しておらず、レイに見捨てられた直後にリツコから喉を銃で撃たれ致命傷を負う。念願だったユイとの再会を果たした際、シンジに親子の触れ合いを行わなかったことを後悔すると同時に、心の底では彼を我が子として想っていた事実を再確認し、シンジが生きてくれることを強く望みながら息絶えた。ユイ曰く「生命の理に背いた」という理由で補完をされなかったが、補完を否定したシンジの前にユイと共に現れている。なお、アニメ版と漫画版におけるゲンドウ本人の性格の違いについては、貞本曰く「(ある意味で)悲しい人間」として描いているためであるという[10]。
- 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』では、シンジとの親子関係はさほど荒んではいない模様。ユイとは中学生時代に出会い、カヲルの導きで彼女と結ばれている。
- 『碇シンジ育成計画』では、原作とも全く違う教育熱心且つユニークな性格で、冷徹な様子もなく、シンジの良き父となっている。普段から恐妻家でユイに頭が上がらず、家では常に新聞を読んでいる。
- 新劇場版でも旧世紀版と基本的な描写は変わらないが、シンジとの和解を願って食事会を行おうとするレイの提案を(ユイの面影を見てではあるが)受け入れたり、ダミーシステムの使用を巡って決裂しNERVを去るシンジを「大人になれ」と諭す、戻ってきたシンジの姿勢にたじろぐなど、孤独なイメージとは違った様子を見せた。しかし冬月に対する最後の呼び掛けが呼び捨てであったり、アスカやレイをあくまで自身の計画のための駒として扱うなど、シンジ以外に対してはより冷酷に描かれている。旧世紀版で冬月の回想として語られた過去は自身の回想としてより過去から語られた。幼少から親の愛を受けられず[注 17]、周囲の大人に振り回されてきたために他人との交流を避け、勉学と音楽に没頭する日々を送っていた。しかしユイと出会い、自身を受け入れてくれた彼女に強く依存してしまい、失った彼女と再会することに執着するようになる。シンジと別離した理由も、子供を自身への罰と捉え、関わらないことが贖罪であり子供の為になると信じたためとされた。シンジの持つS-DATはかつてゲンドウが使い、別離の際に残していったものであるという描写が追加されている。『Q』では、眼鏡をゴーグル状のサングラス[注 18]に変えている。カヲルからは「リリンの王」と呼ばれている。人類補完計画の実行理由も「亡きユイに会う」という目的であることは共通しているが、アダムの代わりに加持が入手した「ネブカドネザルの鍵」を用いて自ら人を捨て、神に等しい存在になった。冬月は「ゲンドウの生き様を息子のシンジに見せることは、シンジのためになる」と考えている。『シン』でのゲンドウの素顔は監督の前田真宏のアイデアで、「目は魂の窓」であるためもはや人間の目線を持っていない、後戻りできない感じを出すためだという[11]。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2』の結末の一つに、シンジとの和解・親子関係の修復があり、休日に釣りに誘い、たどたどしいながらも親子らしい会話と今までの自分を改めて生きていく決意を抱き、物語の幕を下ろす(唯一、NERV襲撃・サードインパクトが起きない幕引きである)。
- 旧姓は天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具、六分儀に由来[9]。名前は『エヴァ』以前に形にならなかった別の企画から[9]。モデルは『謎の円盤UFO』のストレイカー司令官[12]。
- 冬月コウゾウ(ふゆつき コウゾウ)
- 声 - 清川元夢
- 特務機関NERV副司令官。60歳。誕生日は4月9日[注 19]。趣味は将棋。数少ないゲンドウの理解者でもあり、彼の本当の目的を知るただ1人の人物。
- 元は京都のある大学の教授[注 20]で、形而上生物学を研究していた。この当時学生だったユイやゲンドウと知り合う。セカンドインパクト後は一時期豊橋でモグリの医者をしており、その時に招集された国連調査団でゲンドウと再会、彼とユイが結婚したことを知らされた。実はユイに好意を抱いていたが、想いを打ち明けたことは一度もなかった模様(厳密な話をすれば彼女への想いが恋愛から来るかは不明)。旧劇場版ではユイの消失前[注 21]、ゲンドウも知らない彼女のエヴァンゲリオンに対する真意を告げられていたことが判明する。
- 潔癖な人物で、碇ゲンドウやゲヒルンを毛嫌いし、セカンドインパクトの真実を公表しようとしたが、ジオフロントで開発中のEVAを見せられた結果、ゲンドウの誘いに応じ行動を共にする。主にNERVの実務面を担当しているが、ゲンドウの不在時は代わって作戦指揮を執ることも多い。チルドレン(EVAパイロット)に対して特別関心はなかったが、ゲンドウ不在の時にシンジとアスカにパイロットとしての本分を直接諭したことはある[13]。その中でユイの面影を残すレイだけに、ゲンドウとは別の心情を持っていた事が明かされている[14]。物語後半にてゼーレに拉致されるが、加持の助けでNERVに無事帰還している。
- NERV内での立場はゲンドウより下だが、かつての師と教え子の関係やゲンドウの計画への賛同(および彼への信頼)もあり、司令である碇を「碇」と呼び捨てにしている。ゲヒルンに加わって以降は、一回り年下のゲンドウに「冬月」と呼び捨てにされていたが、劇場版でゲンドウは最後にセントラルドグマに向かう際に「冬月先生」と呼んだ。最後はユイの幻影を迎え入れて補完される。最期の言葉は、「碇、お前もユイ君に会えたのか?」というゲンドウへの問いかけの言葉だった。
- 新劇場版においての立場は旧世紀版とほぼ変わらないが、碇ユイへの好意の描写は無く、かつての自分の教え子たち(ユイやゲンドウら)の願いを叶えるために行動していたことが『シン』のマリとの会話で明らかになった。パイロットたちとの接触はほとんどなくなっているが『Q』においては、シンジを将棋に誘い、その席で綾波レイとシンジの母ユイとの関係、EVAの開発初期における秘密を語るなど、物語の場面を動かすキーパーソンとしての役割が与えられている。『シン』では戦艦NHGを操艦しフォースインパクト阻止を目指すWILLEと交戦、発動までの時間稼ぎと儀式のお膳立てを担った。その後、NHGの主機たるEVA・オップファータイプ3機をマリに引き渡し、自身は儀式に加わることなくL.C.Lと化し死亡した。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』における彼のシナリオでは、ユイへの想いがより強く描かれており、大学時代に読んだユイの論文(人類補完計画の雛形とも言える理論)を元に「精神と肉体の分離」を自らを実験台に試みる。この実験によって自らの意思でヒトの精神世界にアクセスする術を身につけ、そこでユイとの再会を果たす。最終的に現世を捨てて精神世界にとどまり、ユイと共に人類の行く末を見届けることを決意する。残された肉体はL.C.Lへと還元された。
- 名前の由来は、大日本帝国海軍秋月型駆逐艦「冬月」[9]。名のコウゾウについては、語呂の良さからついたもので由来はない[9]。外見・容姿は声を演じた清川本人がモチーフとなっている[15]他、同じガイナックス制作で清川が声を当てた『ふしぎの海のナディア』DVD-BOX(2001年版)の箱絵で描かれたガーゴイル/ネメシス・ラ・アルゴールの素顔と酷似している。モデルは『謎の円盤UFO』のフリーマン副官[16]。
- 伊吹マヤ(いぶき マヤ)
- 声 - 長沢美樹
- 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。NERV本部技術開発部技術局一課所属。24歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の整備長。38歳。
- リツコの部下で、彼女に強い憧れを抱いており、普段はリツコを「センパイ」と呼んでいる。テレビ版ではリツコに技術指導を受けていたことが明かされており、コンピューターオペレーターとしての技能は優秀。使徒イロウルがMAGIに侵入した際にリツコとともにノートパソコンで進化促進プログラムを送り込むことに成功し、NERV本部の自爆を防いだ。
- 真面目かつ潔癖性で、忙しい中を暢気に外出していたミサトに「人手も時間もないの」と皮肉を言い、エレベーター内で加持とミサトが倒れこんでいた所を見て「不潔…」と言い捨てたり、ダミープラグ計画に異を唱えたり、暴走した初号機の残虐さに耐えられず嘔吐することもあった。劇場版『Air』では戦略自衛隊の容赦ない猛攻でNERVが壊滅寸前の危機に怯えパニック状態になり、机の下にしゃがみこみ「私、銃なんて撃てません」などと精神面の脆さを露呈した。L.C.L還元時はリツコの幻影に抱きしめられながらその時を迎えた。この時、リツコの幻影が自分の背後から抱きしめながら、所持していたノートパソコンにメッセージをタイプし、リツコの幻影に「先輩、先輩!」と喜びを露わにしながら補完された。その際、リツコ(の幻影)が伊吹に見せたメッセージは「I need you.」であった。
- 作中では完全な脇役であるが、エヴァブームの頃はアニメ雑誌『アニメージュ』の人気投票では頻繁に上位にランキング入りするなど人気を博し、VHS版07巻のジャケットにも登場している。パチンコ・パチスロの液晶演出においてはほぼ一人でオペレート部分を担当している(他オペレーターも画面に登場するが、ほとんど活躍していない)。
- PSP用ゲームソフト『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』のマヤシナリオ「若草の頃」においては、摂食障害を患い、日常的に過食嘔吐を繰り返しているという設定がなされている。アニメ版と同じくリツコとの同性愛関係を匂わせるシーンがある。
- 新劇場版では、『破』まではオペレーターとしての役割に変化はなかったが、『Q』ではヴィレの一員となり、ヴンダーの整備長を務める。TV版・旧劇場版を含め、それまではNERVという組織の中での最後輩として指示を受ける一方の位置づけのキャラであったが、『Q』からは組織内のユニットリーダーとして厳しい口調で部下たちを率いている。「これだから、若い男は」が口癖。
- 名前の由来は、大日本帝国海軍航空母艦「伊吹」、大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦三番艦「摩耶(まや)」、および、『帰ってきたウルトラマン』のMAT隊長伊吹竜[9]。
- 日向マコト(ひゅうが マコト)
- 声 - 結城比呂
- 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。NERV本部中央作戦司令部作戦局第一課所属。年齢は不詳だが20代。メガネをかけている。やや軽口な所があり、しばしば上司であるミサトに咎められている。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦橋要員。
- ミサトに好意を持っており、NERV本部の度重なる危機に対しても彼女と共に決死の覚悟で臨んでいた。終盤では、危険を冒してまでNERVに関する情報収集を行っている。第拾弐話ではほぼ全ての電力を断たれたNERV本部に使徒マトリエルの出現を知らせるべく、選挙カーを乗っ取って車ごと本部内に突入した。第弐拾四話では本部爆破になるかならないかの危機の中、さりげなくミサトに「いいですよ、あなたと一緒なら」と自らの好意を伝えている。劇場版においては、ミサトの幻影によって補完された。
- 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド特別編』の追加エンディングでは、自分がミサトに好意を抱いていることと「ミサトさんと二人だけの秘密を持った」と恋人関係になったことをシンジに明かしている。
- 新劇場版でも一貫してオペレーターを務めているが、『Q』ではヴィレの一員となり、旧NERV時代からの先任として部下を率いる立場となっている。
- 苗字の由来は大日本帝国海軍伊勢型戦艦二番艦「日向」[9]。名前の由来は不明[9]。
- 青葉シゲル(あおば シゲル)
- 声 - 子安武人
- 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。新劇場版:序ではNERV本部中央作戦司令部情報局第二課、新劇場版:破ではNERV調査部情報局第1課所属と部署が変わっている。年齢不詳だが20代。誕生日は5月5日。趣味はエレキベース。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦橋要員。
- 外見中の特徴は肩につく程度に伸びている長髪。伊吹や日向と異なり、テレビ版では本来の所属は明らかにされていなかったが、『序』で情報局第二課と設定された。本編で唯一名前を呼ばれることのなかった主要キャラクターで、『序』DVDの付属リーフレットでも登場した主要NERV職員中唯一記載がなかった。性格や個性の描写も劇中ではほとんどないが、同僚のオペレーター仲間の伊吹や日向とはよく絡む。作戦指揮をNERV本部の外で行った第六話・第拾話などでは作戦指揮所に随行しないのも、他のオペレーターとの差になっている。『Air』では、パニック状態の伊吹を叱咤するシーンがあった。
- 劇場版26話「まごころを、君に」にて、人類補完計画が発動した際、伊吹・日向・冬月はそれぞれの想い人の姿をしたアンチA.T.フィールドによってL.C.Lに還元されたが、青葉だけは1人怯えながら綾波レイの姿をしたアンチA.T.フィールドの大群によって無理矢理L.C.L化された。この様子が印象的であったため、劇場版公開後に出版された『アニメージュ』1997年9月号ではこの場面をネタにした投稿が多数寄せられた。
- セガサターン用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』では、ミサトの依頼によってシンジたちが文化発表会のために再結成した地球防衛バンドの指導のために第一中学を訪れ、トウジにギターテクニックを伝授するという展開がある。
- 新劇場版においても日向同様の経緯をたどっているが、顎髭を生やすなど若干容姿が変更されている。
- 名前の由来は、大日本帝国海軍青葉型重巡洋艦一番艦「青葉」と、井上ひさし原作による岡本喜八の映画『青葉繁れる』[9]。
- 加持リョウジ(かじ リョウジ)
- 声 - 山寺宏一
- 特務機関NERV特殊監査部所属のスパイ。以前はドイツ支部にてアスカの保護責任者を務めており、彼女に随伴し来日した。30歳。生年月日は1985年6月17日[注 22]。
- ミサトとリツコとは大学時代からの友人であり、ミサトとは恋人関係だった。一度は関係を断つが、同じNERV極東本部における同僚となり、セカンドインパクトの真相を追い求める同志を経て再び恋仲となる。アスカからは何度か好意をアピールされているが、子供だからといって構うことすらない。普段の生活では、NERV施設(ジオフロント)内でスイカを育てている[17]。リツコとは「リョウちゃん」「リっちゃん」と呼び合う仲でもある。
- 一見飄々としていて陽気なプレイボーイであり、暇さえあればNERVの女性職員に見境なく声をかけている。表向きはNERV特殊監査部所属の一介の職員であるが、同時に日本政府のスパイであり、更にゼーレがゲンドウを監視するために送り込んだ「鈴」でもあった。セカンドインパクトの真実を知りたいと強く願っており、三重スパイとしての活動もそれ故である。その理由はテレビ版では語られなかったが、漫画版ではその経緯が語られている。第拾壱話のNERV本部停電事件の主犯だと思われるが、その一方で胎児状に復元されたアダムを碇ゲンドウに横流しする等、単なるスパイとしての情報収集だけでなく、実行部隊としての活動も請け負っていたようである。そしてゲンドウは彼がスパイであるということを知りながらもそれを咎めたりせず、むしろいいように泳がせて利用しており、当の加持もそのことを承知の上で好き放題にふるまっていた。第弐拾壱話においてゼーレの命で冬月を拘束するも、思うところがあってゼーレを裏切り解放したために銃殺された[注 23]。彼の調べ上げた「真実」はミサトに託された。
- 漫画版では、加持自身の過去や、ミサトの恋人になったいきさつが語られている。特にシンジに対しては大きな助言・指導を行い、後の彼の行動に多大な影響を及ぼす。ダミーシステムによりトウジが死亡した後、ダミーシステムを発動したゲンドウがトウジを殺したとして逃げるシンジを加持が叱咤激励し、彼が再びエヴァに乗る決心をさせ、同時に嫌悪する父・ゲンドウと対峙する機会を作るきっかけを作った。しかし、アスカに対しては憧れの対象とされながらもあまり良い影響を与える事はなく[注 24]、彼の対応がアスカの感情を空回りさせる一端を担い、アスカの精神汚染の被害を助長してしまうが、人類補完計画発動時はアンチA.T.フィールドとして彼女の前に現れ補完した。
- 新劇場版では『破』から登場。NERV主席監察官の地位にある。物語開始時点で仮設5号機パイロットのマリと知り合いであり、仮設5号機が急造品であることを詫びている。しかし、その直後にあっさりとベタニアベースを脱出。その後NERV本部に現れるくだりはテレビ版とさほど変わらないが、先の事件が5号機を葬るために彼が工作していたことが示され、持参した重要物品は胎児状のアダムではなく「ネブカドネザルの鍵」と呼ばれる物品に変更されている。EVAパイロットとその同級生達を海洋生物研究所の社会見学に招待し、セカンドインパクト前の海洋生物や海の水を見学させ、命について教えるなど、教師的な存在としても描かれている。他にもシンジに対してキスをしようとしてからかうなどお茶目な一面もある。ジオフロント内でスイカを育てているのも同様であり、シンジに缶コーヒー一本で畑仕事を手伝わせた。この時シンジを諭した後、「葛城を守ってくれ」と頼んでいる。テレビ版とは異なり、アスカとは面識がない。海洋生物研究所で一度顔を合わせてはいるものの、興味すら抱かれておらず、本編を通して会話もしていない。
- 『破』終了後、SEELEのシナリオに無い形で(ニア)サードインパクトを起こした責任からゲンドウと冬月が失脚し、カヲルが司令、加持が副司令に就任した。その後、ゲンドウと冬月が復権すると、加持はNERVを離れヴィレの支援組織「KREDIT」に移ったが、サードインパクトを止めるためにその爆心地に向かい、自らの命を犠牲にそれを止めたとされる。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2』の彼のシナリオでは、全ての真相を知った後、ゼーレに戦いを挑むため、ミサトに見送られ単身で旅立つ。後にミサトのシナリオで全てが終わった後、彼女の元へ帰ってきている。シンジへの恋愛指南の際、普段のイメージと違う「女装」をやってのけるお茶目な一面を見せるシナリオもある。
- 名前の由来は、船のパーツである舵と成田美名子の漫画の主人公[注 25][9]。中国版での漢字表記は「良治」である。漫画版での愛車は、初代ロータス・エランで、『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』では、アルファロメオ1750GTVである。
SEELE(ゼーレ)
- キール・ローレンツ(ゼーレ01)
- 声 - 麦人
- 秘密結社ゼーレの中心人物で、人類補完計画の最高指導者であり、NERVを陰で操る老人。年齢は不詳(企画書では67歳)。バイザーを常に装着している。半身が機械化されている。
- セカンドインパクト発生前から既に碇ゲンドウとは関わりがあったようである。使徒殲滅の任務や人類補完計画の推進という重要な案件をゲンドウに任せていたことからも、彼にある程度の信頼を置いていた。ゼーレにおいてはモノリスナンバー01として、その中心的役割を担う。
- 物語が進むにつれてゲンドウの真の目論見との齟齬が目立つようになり、弐拾参話で完全に決裂した後は渚カヲルをNERV本部へ送り込む。劇場版では戦略自衛隊を裏から操ってNERVへ侵攻させ、さらにEVA量産機たちも投入させる。最終的に自らの思い描いていた補完を迎え、満足のうちにバイザーと機械部分を残してL.C.Lと化した。
- 新劇場版ではキールという個人名は一切登場せず旧作におけるキールに相当する人物はゼーレ01としてクレジットされている。当初から人類補完委員会議長ではなくゼーレのメンバーとして登場する。人間としての姿は見せず、登場時はモノリスの立体映像を通じた音声のみである。『Q』では、ゼーレのメンバーは「人類とは別の、人類に文明を与えた生命体」として描かれており、終盤で、意識をデータ化してモノリスに移植し、生き永らえていたことが判明。ゲンドウとの関係は良好であり、サードインパクトの発生によって自分たちの目的は達成されたため、以降の人類補完計画はゲンドウに任せると言い残し、冬月に電源を落とされて機能停止した。
- 『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』では、キール自らがゼーレ所属のエヴァンゲリオンパイロットたちに対し、通信で指示や命令を与えたりしている。
- 名前の由来は、船の部品である竜骨(キール)と動物行動学者のコンラート・ローレンツ[9]。
- 渚カヲル(なぎさ カヲル)
- 声 - 石田彰
- エヴァンゲリオン弐号機(新劇場版ではMark.06、第13号機)のパイロット(フィフスチルドレン)。15歳。正体は第17使徒タブリス(新劇場版では第1の使徒であるが、『Q』で第13の使徒へ堕とされる)。
- →詳細は「渚カヲル」を参照
WILLE(ヴィレ)
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より登場する、反NERV組織。メンバーはイメージカラーである青い色のバンダナを身につけている(主に左上腕部に巻いている)。一般人も参加している急造組織のため、機械類の操作に慣れていない描写がある。
- 鈴原サクラ(すずはら サクラ)
- 声 - 沢城みゆき
- 鈴原トウジの妹。旧世紀版では小学校2年生で、トウジとケンスケのセリフで触れられるのみで外見や名前は不明。第3使徒戦に巻き込まれて負傷し入院、トウジが度々見舞いに訪れていたが、なかなか退院できずにいた。その後トウジのEVA3号機搭乗と引き換えに、NERV本部の医学部に転院した。トウジがシンジを殴ったことに説教するなど、気の強さを伺わせる描写がある。
- 漫画版では負傷箇所は頭となっており、傷は顔に達していた模様。ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』ではナツミという名前を与えられ、声は長沢美樹がつとめた。
- 新劇場版でも同様に負傷して入院するが、その後完治し退院。この時初めて画面に登場した。
- 14年後ではWILLEに所属しヴンダークルーとして登場、シンジの管理担当医官で階級は少尉。天真爛漫かつ礼儀正しい性格で、普段は標準語だが興奮すると関西弁で話す。他のメンバーと違い、青いバンダナをゆるく首に巻いている。ミドリとは比較的仲の良い様子が見られる。第3村に残る兄のトウジとは手紙のやり取りをしている。
- シンジに対しては、かつて自分が使徒の襲撃から救われたこと、シンジによってニアサードが引き起こされ多くの人が死んだが、そもそもシンジがいなければ自分たちも死んでいたであろうことから愛憎入り混じった感情を抱いているが、根本ではシンジのことを深く案じている。エヴァに乗ることでシンジが傷つくことを危惧し、彼が再度初号機に乗ろうとすると、銃を突き付けてまで止めようとした。
- 高雄コウジ(たかお コウジ)
- 声 - 大塚明夫
- ヴンダーの艦橋要員で機関長。ガタイのいいスキンヘッドの男性。加持の知り合いで彼を信用しており、「加持が信じた艦長(ミサト)をどこまでも信じる」と話す。NERVからの反乱時に複数の仲間を失った過去がある。
- 長良スミレ(ながら スミレ)
- 声 - 大原さやか
- ヴンダーの艦橋要員で操舵担当。褐色肌の女性。生真面目な性格で、総員退艦を命じられた際には一度はミサトを置いていくにしのびず戻ろうとしてコウジに制止された。
- 多摩ヒデキ(たま ヒデキ)
- 声 - 勝杏里
- ヴンダーの艦橋要員で動力と船体担当。痩せ型の男性。
- 北上ミドリ(きたかみ ミドリ)
- 声 - 伊瀬茉莉也
- ヴンダーの艦橋要員で索敵と艤装作業担当。ピンク色の髪にたらこ唇の女性。ニアサードインパクトで両親を失ったことからシンジを憎んでおり、ヤマト作戦失敗後に初号機に乗ろうとするシンジに対して銃を向けたが、ミサトやシンジの決意を前に「明日生きることだけを考えよう」とサクラに諭して他のクルーとともに避難した。
第壱中学校の生徒
- 鈴原トウジ(すずはら トウジ)
- 声 - 関智一
- 第3新東京市立第壱中学校2年A組におけるシンジのクラスメートで、新劇場版では出席番号12番。テレビ版ではエヴァンゲリオン3号機パイロット(フォースチルドレン)。住所は神奈川県第3新東京市仙石原5-22-24。関西弁を喋る熱血漢。一人称は基本的に「ワイ」もしくは「ワシ」。2001年12月26日生まれの14歳[18]。身長165cm。本籍地は大阪府堺市南野田298-2[18]。血液型B型[18]。父親や祖父もNERVの関係者である。
- いつも黒いジャージ姿で登場している。EVA初号機の戦闘で妹が負傷した際は、シンジに辛く当たっていたが、後にシンジと和解し友人になる。シンジを「センセ」と呼ぶ。アスカやヒカリからは、シンジ・ケンスケ共々「3バカトリオ」と呼ばれる。初対面でのやり取りから、アスカからは毛嫌いされていて、しばしば口喧嘩する。実はミサトに憧れている。学生生活においてもジャージ姿に運動靴を履いているが、実はかなり運動が苦手である。いつも強がっているが、第3新東京市で繰り広げられるエヴァンゲリオンや使徒の戦闘にいつも怯えている[注 26]。後にエヴァンゲリオン3号機のパイロット(フォースチルドレン)に選ばれ、妹を設備の良い病院に転院させる事を条件に承諾する。プラグスーツの色は緑色(CD『NEON GENESIS EVANGELION ADDITION』に収録されたミニドラマ「終局の続き」では、「関西弁の緑色」とされている[注 27])。起動実験の際、バルディエルの寄生により暴走したEVA3号機と共にダミープラグの攻撃を受け、左足を失う重傷を負ってしまった。なお、劇場版では脚本・絵コンテ段階までは、第弐拾四話の直後にドイツへの疎開が決定し、シンジに最後の挨拶を交わしにくるトウジとケンスケの姿が描かれる予定であった[19]が、最終的にカットされた。
- 漫画版では、本籍の欄に「M78」と表記されている[20]。起動実験前日に、シンジにエヴァに乗ることへの恐怖を吐露する。その後ダミープラグの攻撃を直接受けてしまい、死亡が確認された。この事件が原因でシンジはゲンドウを拒絶するようになり戦線離脱した。その後本編では時折シンジの回想に登場するのみとなったが、14巻のカラーイラストでは冬の世界に登場している。
- 新劇場版では、『序』においてテレビ版と同じくシンジとの確執と和解が描かれる。『破』では、3号機の搭乗者はアスカに変更されている。そのため前述のような悲劇に遭うことはなく、妹の退院に立ち会い、妹を抱きしめて喜ぶなど元気な姿を見せている。同じく『破』でシンジやケンスケと学校帰りに寄り道し、食べたアイスの棒を見て「はずれかいな」とつぶやくシーンがある。第10の使徒襲来時はクラスメイトとともに避難する様子が見られ、この際戦闘による爆風からヒカリを庇っている。『Q』には未登場だが、シンジがネルフ内で支給された学生服にトウジの名前を見つけたことが、カヲルから14年前に自身が招いた災厄の事を知らされるきっかけとなる。14年後の『シン』では成人した姿で登場。ニアサードインパクト以降の苦楽を共にしたことからヒカリとの仲が深まり結婚。妻や義父のブンザエモンと暮らし娘ツバメを儲けている。第3村ではKREDITの支援を受け医師として働くが独学であり無免許であるため、「医者の真似事」と自嘲しつつも仕事には真摯に取り組んでおり、助けられなかった患者の無念も背負う気でいる。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2』では3号機に愛着があるようで、自ら3号機の清掃を行っており、その際にバルディエルを発見するのだが、単なる赤いカビだと思い自分でキレイに除去した。なお、同作の最終決戦では時田シロウの熱意を高く評価している。同作のシナリオの一つ「エンジェルバスター」のプロローグでは、シンジと共に渚カヲルを説得していた事になっている。PSP版での追加シナリオでは、妹に白血病とみられる病が発症していた事が発覚する。同作で3号機のコアに母親が使用されていることが発覚。幼少時に母親がインストールのため運ばれていくのを目撃している(自ら記憶は消去していた[注 28])。
- 『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』(PSP・PS2共に)では、“難病を持つ妹の病気を治すための取り引き”としてゼーレに呼び出されパイロットとなり、使徒に寄生されNERVを襲撃。エヴァと戦闘を繰り広げることになる。
- 名前の由来は、村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の登場人物[9]。
- 相田ケンスケ(あいだ ケンスケ)
- 声 - 岩永哲哉
- 第3新東京市立第壱中学校2年A組における、シンジのクラスメート(新劇場版では出席番号01番)。住所は神奈川県第3新東京市御殿場2-1398-2。軍事オタクでカメラマニア。常にビデオカメラを肌身離さず持ち歩いている。2001年9月12日生まれの14歳[18]。身長157cm。本籍地は神奈川県横浜市港北区新吉田2-1398-2[18]。血液型A型[18]。眼鏡をかけ、髪の色は茶色。
- 箱根山中に1人でテントをはって泊りがけでサバイバルゲームをしたり、休み時間の教室内で戦闘機の模型を手に飛ばす真似をして遊んだり、アスカやクラスの女子を無断で撮影して写真をトウジと共に他の生徒に売り捌く。一方で14歳とは思えぬ老成した一面や、鋭い人間観察眼を持つ。
- 戦闘への憧れからエヴァンゲリオンのパイロットになることを強く望んでおり、司令官であるミサトに異常に憧れている。フォースチルドレン選出の際はミサトに直談判をしたが叶わず、チルドレンであることを快く思っていないシンジからは白眼視されている。自分もエヴァ搭乗者候補の1人であった事は最後まで知らなかった。NERV職員である父親の持つ情報を興味本位に盗み見しており、アメリカ第2支部消失はシンジよりも早く知っていた。アスカにビデオカメラのレンズとメガネを破壊されたため、彼女とは仲が悪く毛嫌いされており、彼女を「自意識過剰のヤツ」と敬遠している。
- 漫画版では本籍が「ヘキル星」となっている[21]。シンジが参号機の事件に関与していることを知り、シンジを気にかけながらも半ば絶交に近いまま疎開した様子。アスカに反発しながらも密かに好意を寄せていた。最終回では自分同様明城学院受験のために東京に来たシンジと出会い、互いに健闘を称え合う。貞本義行のTwitterによると、最終回に彼を登場させたのには意図があるとのこと。
- 新劇場版では、住所は第3新東京市御殿場2-1398-2。『序』においてテレビ版と同じく、シンジとの出会いと親交が描かれている。14年後の『シン』では第3村で「何でも屋」と称して村の水源や封印境界線の監視、子供たちへの教育などを担っており、村はずれの無人駅を改築した住居に住んでいる。ヴィレともつながりがあり、村の情報や鈴原家からのサクラへの私信をやり取りしている。アスカによれば「どんな時でも(朝の)6時起床」で働きに出る勤勉な青年である。ニアサードインパクト後、一度は共に生き延びた父親を事故で失っている。そのサバイバル技術にはトウジたちも助けられた。フォースインパクト後、シンジたちを第3村へ迎え入れて、カヲルの死のショックで廃人同然となっていたシンジが立ち直るのを見守る。14年の間にアスカと良好な関係を築いており、彼女からは「ケンケン」と渾名で呼ばれ、終盤のマイナス宇宙における彼女の精神世界では、パペットと同じデザインの着ぐるみから現れ、アスカがマイナス宇宙を脱出するエントリープラグは彼の家そばに送り届けられる。
- 『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』では、ゼーレによって憧れのエヴァンゲリオン(4号機)のパイロットに選抜されており、念願のエヴァへの搭乗に喜びの意を見せている。
- 名前の由来は、トウジと同じく村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の登場人物[9]。
- 洞木ヒカリ(ほらき ヒカリ) → 鈴原ヒカリ(すずはら ヒカリ)
- 声 - 岩男潤子
- シンジのクラスメートで、2年A組の学級委員長。同級生から「委員長」と呼ばれている。13歳。
- 非常に真面目な性格で、そばかすがトレードマーク。アスカとは仲が良く、デートの斡旋をしたり、アスカが家出した際は自室に泊めていた。第3新東京市から疎開の際、ミサトからペンペンを預かる。
- トウジにいつも口煩く説教ばかりしているが、実は淡い恋心を抱いている[22]。惚れた理由は「優しいから」[23]。アスカから諭され、彼のために弁当を作った。テレビ版では生還したトウジを見舞っているが、漫画版では彼の死を知らずに学校に戻るのを待ち続けていた(薄々は勘づいたようで、後に「シンジにはあまり会いたくない」という旨を語っていた)。
- 新劇場版においては、トウジに恋心を抱いているようなシーンが存在しないが、第10の使徒襲来時にクラスメイトとともに避難している際、トウジに爆風から庇われているシーンが追加されている。テレビ版では省略された、アスカとの友情のシーンが追加されている。14年後の『シン』ではトウジと結婚しており、「鈴原」姓になっている。娘ツバメを設けて母親となっており育児や主婦業の傍らで友人の子供を預かるなど他の村人とも助け合い、アヤナミレイ(仮称)をしばらく預かり彼女の知らない言葉や感情を教えた。
- 名前の由来は村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の登場人物と新幹線「ひかり」号[9]。
- 原作および新劇場版以外のメディアミックス作品の設定
- 2018年、後述する「EVA新幹線」と、それに乗る碇シンジがテレビアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』に登場するのに合わせて、ヒカリも登場する。声は原典同様、岩男潤子が担当[24](同じ回に登場する姉「コダマ」、妹「ノゾミ」については、#その他の人物を参照)。
- 『スーパーロボット大戦α』の一部シナリオでは、前述した彼女の「トウジに逢いたい」という(漫画版の)念願が叶っている。
第3村
『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』から登場する、ニアサードインパクトの生き残りが暮らす村の住人。
- 加持リョウジ(少年)(かじ リョウジ)
- 声 - 内山昂輝
- 加持とミサトの息子。父親とは同姓同名。母であるミサトの意向で赤子のうちに彼女と離別、両親の顔や名前も知らない。ケンスケを「先生」と呼び、コア化した地域での実験作業を手伝っている。孤独な生い立ちにもかかわらずそれを感じさせない人当たりの良い性格で、シンジともわずかな面会時間で打ち解ける。
- 鈴原ツバメ(すずはら ツバメ)
- トウジとヒカリの娘。乳児。アヤナミレイ(仮称)に懐く。
- 洞木ブンザエモン(ほらき ブンザエモン)
- 洞木ヒカリの父で、娘夫婦と同居している。意気消沈し第3村に来たシンジが、村では貴重な食事をふるまわれながら食べようとしないことに怒る。
母親たち
- 碇ユイ(いかり ユイ)
- 声 - 林原めぐみ
- シンジの実母で、ゲンドウの妻。ゲンドウが人類補完計画に力を注ぐ原因の人物でもある。1977年 - 2004年、享年27。ゼーレを後ろ盾にした出自を持つ。公的に「EVA開発のための実験中の事故で死亡」とされているが、実際はEVA初号機に肉体ごと取り込まれて同一化している。
- 冬月とは京都の大学に在籍した時に知り合う。良くない噂の絶えなかったゲンドウと交際、後に結婚。セカンドインパクト後に息子を産み、人工進化研究所やゲヒルンといったゼーレ関連組織で優秀な研究者としてゲンドウと共に働いていた。サードインパクトを防ぐためのEVA建造に力を注ぎ、EVA初号機との接触実験の被験者も引き受けたが、その際の事故で肉体が消滅、その魂のみを初号機の中に残すこととなった。
- 明朗な性格の持ち主で、人間に対する思考は前向きそのもの。「人類の生きた証を永遠に残す」というのがEVAに取り込まれ無限に生きる存在になった彼女自身の願いである[25]。ゲンドウを「かわいい人」と呼ぶなどその人格にかなりの理解を持っており、周りからは交際を疎まれていたが、彼とは真っ当な相思相愛の関係だった。
- 漫画版では何度か作中での描写がある他、既に家庭を築いている兄が一人いる設定を追加されている。L.C.L還元時にゲンドウと再会した際は彼の今までの行いを悲しんだが、最後までゲンドウへの理解を示した上で、シンジの存在を快く思っていなくても親としての情があることを諭した。補完を否定したシンジの前にゲンドウと共に現れている。第14巻の描き下ろし「夏色のエデン」では彼女の大学生時代が描かれるが、明るく優秀である一方で少々抜けた所のある人物だったようである。この話において、学食でのゲンドウとの馴れ初めの他、彼女は視力が弱く元々は眼鏡を愛用していたこと、それにまつわる真希波マリとの交流が明かされた。
- 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』では、ゲンドウとは中学生時代に出会い、カヲルの導きで彼と結ばれた過去が描かれている。
- 『碇シンジ育成計画』では生存しており、良妻賢母として夫と息子を支えている。
- 『Q』では、旧姓は「綾波」となっている。エヴァシリーズの開発初期において、コアへのダイレクトエントリー方式を提案し、自らその被検体となった結果、初号機に取り込まれた。
- 名前の由来はレイとの韻と、「唯」との掛詞[9]。
- 赤木ナオコ(あかぎ ナオコ)
- 声 - 土井美加
- リツコの母親。スーパーコンピューターシステム「MAGI」の開発者。MAGIの人格移植OSは彼女の人格がベースになっている。リツコの同級生達にもその名が知られ、冬月とも以前からの知り合いであった様子が描かれている。ゲンドウとは愛人関係だったが、ゲンドウの方は科学者としての彼女を利用するために関係を持っていただけであり、男女としての情愛は全くなかった。2010年没。
- 娘を彼女の祖母に預けて研究に没頭する生活を送り、娘とはもっぱら手紙での交流だった。セカンドインパクト後、ジオフロントに置かれた人工進化研究所においてゲンドウの元で働き、のちにMAGIを開発、しかしMAGIが完成したその日、1人目のレイから、ゲンドウがナオコについて「ばあさんはしつこい」「ばあさんは用済みだ」と話していたと聞かされ、彼女にユイの面影を見出し、逆上して絞殺。我に返った直後「母としての部分」を移植したMAGIに向かって投身自殺した[26]。彼女の人格を移植したMAGIのうち、「女としての部分」を移植したカスパーはテレビ版第拾参話においては使徒イロウルのクラッキングに最後まで抗し、劇場版でリツコがMAGIごと自爆しようとした際にもリツコの命令を拒絶した。
- MAGIの格納庫内部に多数の裏コードを付箋に書いて貼付けて残してあり、これが結果的に娘のイロウルとの戦いの手助けになった。そこに「碇のバカヤロー」と書かれた付箋がある。
- 名前の由来は庵野秀明の小学校時代の友人[9]。
- 惣流・キョウコ・ツェッペリン(そうりゅう・キョウコ・ツェッペリン)
- 声 - 川村万梨阿
- アスカの母親で、ゲヒルンの科学者。ドイツ人と日本人の混血。劇中一度も名前と顔は出ずシルエットのみ。1974年 - 2005年、享年31。
- ユイ同様、エヴァンゲリオンへの接触実験を行うが失敗し、精神汚染により発狂、後に廃人同然となる。実は、その魂の大部分を後にEVA弐号機となるEVAの素体に残し、残余わずかの魂と肉体が弐号機からサルベージされた。入院中に女の子の人形を娘・アスカと思い込み、後にそれを道連れに縊死する。
- 漫画版では何度か作中での描写があり、ロングヘア・毛先に少々パーマがかかっている髪型をした女性として登場。夫とは、すでに離婚している。原作同様、大半の魂は弐号機に取り込まれており、戦略自衛隊のNERV侵攻の際アスカの精神と呼応し、アスカの復活を促した。
- 『碇シンジ育成計画』では、どこにでもいる母親の一人として登場しており、ユイ共々人工進化研究所の研究者としても登場。天然ボケな性格をしている。
- 名前の由来はドイツ海軍航空母艦「グラーフ・ツェッペリン」と、和田慎二の漫画のキャラクター[9]。
その他の人物
- ペンペン
- 声 - 林原めぐみ
- 新種の温泉ペンギン[注 29]。正式名称は「BX293A PEN2」。性別はオス。ミサトの家に住み、冷蔵庫の形をした居室を与えられている。
- 酒が飲めて、温泉や風呂が大好き。発声こそできないものの人間の言葉の意味を理解しているようで、自分で新聞を読んだりするなど、知能は相当高い。羽先に指のような鉤爪を持つ。企画書では2歳(CR新世紀エヴァンゲリオン・セカンドインパクトでは8歳)。終盤では、ミサトから第3新東京市から疎開する洞木家に預けられた。
- 『序』では、ペンギン自体がセカンドインパクトで絶滅し、シンジたちの世代にとっては未知の存在となっている描写がある。『破』では、シンジたちと共に海洋生物研究所の社会見学に同行。収容されている生き残った仲間のペンギン達と挨拶を交わしている。『Q』『シン』では登場せず動向も不明だが、『シン』ではペンペンと同じ外見の温泉ペンギンの群れが第3村近くの湖に生息している。
- 名前は、名前の繰り返しがかわいいだろうとの考えから命名された[9]。温泉ペンギンとのアイデアは貞本義行による[9]。
- 時田シロウ(ときた シロウ)
- 声 - 大塚芳忠
- 日本重化学工業共同体代表で、エヴァンゲリオンに対抗して造られたロボット「J.A.(ジェット・アローン)」の開発責任者。JA完成披露宴ではNERVに対して敵意をむき出した演説をし、リツコとミサトを激怒させた。その後のJA暴走時に、上の人間の指示に歯向かえず柔軟な対応がとれなかった。最終的に自らの危険も顧みずJAを止めようとするミサトの姿に心打たれ、許可なく停止パスワード「希望」を伝える。
- 『新世紀エヴァンゲリオン2』では条件を満たすと、EVA量産機との戦いにJAの改修機である「ジェット・アローン改」をひっさげ、チルドレン達の援護に駆けつける。
- 名前の由来は村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の登場人物[9]。
- 老教師
- 声 - 丸山詠二
- シンジたちの在籍する第3新東京市立第壱中学校2年A組の担任。授業中突如としてセカンドインパクトとその当時の経験談を始めるが、いつも同じ内容のため生徒は誰も聞いていない。
- 名前や年齢は不明であるが、テレビ版および新劇場版のスタッフクレジットでは「老教師」となっている。かつて小田原市根府川に住んでいたことから根府川先生という仮称を与えられ、漫画『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』でもそのように名付けられた。ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』では、セカンドインパクトが発生した当時、中学生時代の葛城ミサトの担任教師だったという設定が追加されている。
- アスカの父
- 声 - 関俊彦
- 声のみの登場。廃人となった妻・キョウコを捨て、医師である現在の妻と再婚した。企画書では「2015年には既に死亡していた」とされているが、アニメでは言及はない。
- 漫画版では、キョウコが精子バンクで買った天才科学者となっている。
- アスカの義母
- 声 - 勝生真沙子
- 声のみの登場。キョウコの入院先の医師であり、その当時からアスカの父親と情を交わしている。表面上アスカと親しくしているが、内心では自分を絶対的に拒絶するアスカとの親交を諦めている。ドイツからミサトの家に、国際電話をかけてきている。
- 漫画版では、顔も出して登場している。アスカの親戚にあたる人物であり、アスカの他に自ら産んだ子供を持つ親である。
- シンジの伯父
- 漫画版に登場。ユイの兄で、シンジの育ての親にあたる人物。ユイの死後、ゲンドウの頼みでシンジを預かっていたが、シンジを厄介者扱いする妻子(シンジの伯母といとこ)から彼を庇いきれなかったこともあり、心を開いてもらえないまま疎遠となった。それがシンジの現在の性格を形成する、大きな要因の一つとなっている。
- シンジの伯母
- 漫画版に登場。ユイの兄(シンジの伯父)の妻。常にシンジを気にかけてはいたが、当初からシンジを陰ながら厄介者扱いしていた。
- シンジのいとこ
- 漫画版に登場。シンジの伯父夫婦の息子。シンジが伯父一家に預けられて間もない頃、シンジにユイの死による噂をはやし立てたことで彼の怒りを買い、喧嘩した。それが原因で母(シンジの伯母)同様、シンジには距離を置きつつ気にかけてはいたが、陰ながら厄介者扱いしていた。
- 洞木コダマ(ほらき コダマ)、洞木ノゾミ(ほらき ノゾミ)
- 声 - 岩男潤子 (シンカリオン[27])
- 洞木ヒカリの2人の姉妹。姉が「コダマ」で、妹が「ノゾミ」。彼女たちの名前も新幹線の「こだま」号と「のぞみ」号から採られたもの[9]。
- テレビシリーズではヒカリのセリフで存在が語られるのみで、ビジュアルも存在しない。山下いくとの小説『エヴァンゲリオン ANIMA』にノゾミが登場する。また、『新世紀エヴァンゲリオン2』においてコダマは相当派手な異性関係を持っているらしいという噂がヒカリのクラスメイトたちの間で広まっている描写がある。
- メディアミックス作品での設定
- 2015年、JR西日本とのコラボレーション企画『新幹線:エヴァンゲリオン プロジェクト』(EVA新幹線)の関連で、鶴巻和哉によって初めてコダマとノゾミのビジュアルが描かれた。コダマはカフェでバイト中の工科大学に通う20歳[28]の大学生、ノゾミはスポーツ万能(特にサッカーが大好き)な小学生と設定されている[29]。
- 2018年、前述のとおり『シンカリオン』にヒカリも登場するのに合わせ、コダマとノゾミもアニメ作品に初めて登場する事になった。彼女たちの設定は概ねEVA新幹線のものに準じている[24]。声は二人とも岩男潤子が演じ分けている。
ゲーム版の人物
- 山岸マユミ(やまぎし マユミ)
- 声 - 氷上恭子
- 『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』に登場。黒髪ストレートロングヘアーのメガネっ娘。14歳。
- 国連職員である養父の転勤に伴ってシンジたちの通う第壱中学校2年A組に転入してきた転校生。幼少時に実母は実父に殺害されている。本が好きで内向的な性格であり、同じく内向的なシンジに惹かれていく。口に出してこそ言わないがかなり毒舌。デザインや性格は意図してシンジに似せてある。ゲームでたどるルートによっては、学園祭でシンジ、トウジ、ケンスケに誘われ、彼らの組む「地球防衛バンド」にボーカルとして参加し、清楚かつ美しい歌声を披露する。
- キャラクターとしての版権はガイナックスではなくセガにあるが、ガイナックス制作アニメ『これが私の御主人様』などにアスカ達と一緒にぬいぐるみとして登場したり、ガイナックス・角川文庫から刊行された鋼鉄のガールフレンド・ストーリーブックに登場したりしている。
- 霧島マナ(きりしま マナ)
- 声 - 林原めぐみ
- 生年月日は2001年4月11日。14歳。血液型O型。出身地は鹿児島県阿久根市。父親は水没した旧東京の干拓作業員、母親は雑誌編集者。『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』及びその漫画版に登場。
- 第壱中学校2年A組への転入生。明るく積極的な性格で、シンジに想いを寄せていく。ゲームパッケージに書かれたマナの独白文章によると、かなりのナルシストである。『碇シンジ育成計画』では、進行次第でシンジと音楽部で活動するようになる。シンジに対する呼称は「シンジくん」であり、彼からも「マナ」と呼ばれる。
- 戦略自衛隊の少年兵として「トライデント級」のパイロットとしての訓練を受けていたが、訓練により内臓を損傷しパイロットとしての道が閉ざされ、工作員として従事する。NERVへのスパイとしてシンジに接近するが、次第に本心からシンジに想いを寄せるようになり、任務との板挟みに苦しむことになる。
- ムサシ・リー・ストラスバーグ
- 声 - 結城比呂
- 『鋼鉄のガールフレンド』に登場。戦略自衛隊の少年兵で陸上軽巡洋艦「トライデント級」のパイロット。マナ、浅利ケイタと過去を同じくする。14歳。
- 浅利ケイタ(あさり ケイタ)
- 声 - 岩永哲哉(特別編のみ)
- 『鋼鉄のガールフレンド』に登場。戦略自衛隊の少年兵で、陸上軽巡洋艦「トライデント級」のパイロット。14歳。マナ、ムサシと過去を同じくする。1997年に発売されたオリジナル版では台詞はなく、2006年に発売された特別編で初めて台詞がついた。
- マリイ・ビンセンス
- テーブルトークRPG『新世紀エヴァンゲリオンRPG NERV白書』のシナリオ「規格外の贈り物」「マリイ再び」に登場する少女。14歳。詳細は同ゲームの項目を参照。
- 三尉
- 声 - 鈴村健一(『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画』のみ)
- ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画』および『綾波育成計画withアスカ補完計画』に登場するプレイヤーキャラクター。レイもしくはアスカの教育係として、彼女たちのさまざまな個性を演出する。
- 阿賀野カエデ(あがの カエデ)
- 声 - 清水愛
- ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』と同ゲームのコミック版、及び『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。MAGIバルタザール主任オペレーター。母としての人格を移植されたバルタザールの担当らしく、家庭的な性格で優しい。
- モデルはテレビ版第六話や第拾話で青葉の代わりに3人目のEVAオペレーターを勤めた、毛先のカールが特徴的な女性NERV職員だが、本作ではその外見的特徴は現れていない。
- 大井サツキ(おおい サツキ)
- 声 - 山本麻里安
- ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』と同ゲームのコミック版、及び『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。MAGIカスパー主任オペレーター。ロシア系のハーフでウォトカが大好き。恋愛は一度好きになるととことん愛し抜くタイプ。
- 最上アオイ(もがみ アオイ)
- 声 - 堀江由衣
- ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』と同ゲームのコミック版、及び『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。MAGIメルキオール主任オペレーター。科学者としての人格を移植されたメルキオールの担当らしく、常に理知的で冷静。
- 松風ネネ(まつかぜ ネネ)
- iアプリゲーム『新世紀エヴァンゲリオン外伝2 〜人形達の宴〜』に登場。第壱中学校2年A組に転入してきた転校生。精霊「サンディさん」が宿ると信じるクマのぬいぐるみを常に肌身離さず持ち歩く。
- キャラクターデザインは公募した作品の最優秀作品による。
- 剣崎キョウヤ(けんざき キョウヤ)
- ゲーム『シークレット オブ エヴァンゲリオン』のプレイヤーキャラクター。詳細は同ゲームの項目を参照。
- 加賀ヒトミ(かが ヒトミ)
- 声 - 雪野五月
- ゲーム『シークレット オブ エヴァンゲリオン』に登場するオリジナルキャラクター。詳細は同ゲームの項目を参照。
- 香椎エリカ(かしい エリカ)
- ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。ネルフ鑑識課の職員だが、死徒[注 30]によって殺害される。
- 薩摩ミミ(さつま ミミ)
- ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。第壱中学の音楽教師(ただしこのゲーム内ではネルフ職員が教員を兼任している)で、死徒[注 30]によって殺害される。
- 加古ナツコ(かこ ナツコ)
- ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。第壱中学の生徒で、校舎の廊下で死徒[注 30]に殺害される。
- 国分寺ノリオ(こくぶんじ ノリオ)
- 声 - 飯島肇
- ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』に登場。新吉祥寺ボウリング店店長。アスカに犯人と疑われる、レイに店の稼ぎの悪さを皮肉られる、カヲルに店を破壊されそうになるなど、非常に不憫な扱いを受ける。
- 葛城ヒデアキ(かつらぎ ヒデアキ)
- 声 - 小川真司
- ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』に登場する葛城ミサトの実父。通称・葛城博士。白衣に白髪の研究者然とした風貌である。セカンドインパクト時に死亡し、南極のLCLの海で生命のスープと化したが、ある人物が目的のためにとある方法でサルベージした。その後、娘と再会し和解するが、後にサルベージの確率を上げるためにとられた措置により死徒化[注 30]。
- 『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画(漫画版)』にも、登場している。人工進化研究所の設立時のメンバーだったらしく、その関係でミサトも研究所に出入りしていた模様。設立後、失踪し健在ながらも所在不明。
- 『新劇場版』では、人類補完計画のは彼が立案したことが示唆されている。
- 涼波コトネ(すずなみ コトネ)
- 声 - 潘めぐみ
- ゲーム『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』に登場するオリジナルキャラクター。ネルフに配属されたパイロット見習い。シンジたちと同級生だが、「先輩」と呼ぶ。インターネット上での動画配信を行なっている。
- 天城ヒトミ(あまぎ ヒトミ)
- ゲーム『エヴァンゲリオン バトルフィールド』に登場するオリジナルキャラクター。
脚注
注釈
- ^ 『Q』終盤、アスカに「アヤナミタイプの初期ロット」と呼ばれている。
- ^ 通信内容から密入国と思われる。
- ^ 結果として、惨状を目の当たりにしたシンジは再び初号機に搭乗することを決意する。
- ^ 「初期の庵野のシナリオどおりに描いたやつ」と全記録全集インタビューで語っている[要ページ番号]ため、完成本編と設定が同様かは不明。
- ^ アスカと同室。
- ^ 『破』・『Q』から『シン』・『シン』の終盤とで3種類のデザインが登場した。
- ^ とくに、シンジがアスカと結ばれることを想像していた一部のファンによる。
- ^ 旧世紀版ではあくまで「京都の大学」であったが、はっきり「京都大学」と書かれている。
- ^ テレビ版では加持を「加持君」、新劇場版においては「リョウちゃん」と呼んでいる。
- ^ アスカとは違い、リツコの父に関しては劇中に一切登場せず不明。
- ^ この時、「母さんは娘よりも自分の男を選ぶのね」とナオコへの怒りを露にした。
- ^ 演出では無音で口パクのみ、漫画では「愛していた」となっている。
- ^ 新劇場版ではユイの旧姓は綾波とされており、ゲンドウの姓の詳細は不明。
- ^ ユイや冬月と出会う以前の事は劇中で描写されていないが、漫画版ではシンジに「愛する術も愛される術も知らず、暗く地を這うような人生を歩んできた」と過去を語っている。また、初対面時の冬月の第一印象は「嫌な男」であったため、冬月は「ゲンドウとユイとの関係を快く思わない」とユイに告げるが、ユイはゲンドウを「とても可愛い人」と評していた。
- ^ アラエル戦でアスカが危機に瀕した際、二度レイを救出に向かわせたが、「今、弐号機を失うのは得策ではない」と判断したためであり、またアルミサエル戦ではほとんど起動出来ないにも関わらず「囮ぐらいには役に立つ」と弐号機を出撃させ、零号機が窮地に陥った際、アラエル戦のアスカの危機に対し出撃させなかった初号機を零号機救助に向かわせるなど、シンジ以上にアスカを冷遇していたことを窺わせている。最もアルミサエル戦に関しては、アスカがEVAを起動すら出来ず、今動けるのが初号機のみだったことも理由の一つと思われる。
- ^ ただし、バルディエル戦では(使徒の侵蝕攻撃を防ぐためとは言え)神経接続を解除せずに零号機の左腕部を切断、同時にレイにも負傷を与えてしまっている。
- ^ ただしその原因については不明。親戚や友人との付き合いはあった。
- ^ 着用しているサングラスは旧版のキール・ローレンツが使用していたものに似ている。
- ^ 年齢と生年については公式のアナウンスが長い間なく、2007年になって『エヴァンゲリオン・クロニクル』で1956年生まれの60歳と記されたが、その総集編的な書籍『エッセンシャルエヴァンゲリオン・クロニクル』で再び不明とされた。年齢は企画段階では45歳だった。『Q』では前頭部が後退している。
- ^ 冬月本人が京都のどの大学で教鞭をとっていたかは定かではないが、劇場版パンフレットでは京都大学で教鞭をとっていたとの設定記述がある。
- ^ その時に乳幼児だったシンジもいた。漫画版ではシンジは見学に来ていた。
- ^ 生年及び年齢については公式のアナウンスは長らくなかったが、『エヴァンゲリオン・クロニクル』において公表。誕生日は声優の山寺宏一と偶然にも同じ。
- ^ 庵野監督によれば、加持を殺したのはゼーレの手の者であるとフィルムブックに注釈がある。「加持を殺したのはミサトではないか」という問いに対しては、ラジオで否定したことがある。
- ^ 漫画版において、アスカから一度好意をアピールされた際に「それは恋心ではない」と諭している。
- ^ 『あいつ』のメインキャラクター「沢田涼司」からとみられる。
- ^ 漫画版やゲーム『ヱヴァンゲリヲン:序』ではエヴァに関する畏怖の感情をシンジに向けて語られている。
- ^ このミニドラマは、当時制作中だった劇場版向けの新企画をメインキャラクターが考えて試すというセルフパロディで、トウジのプラグスーツに言及されるのは、アスカの発案でスーパー戦隊シリーズ風にアレンジされた「新戦隊エヴァンゲリオン」の場面である。
- ^ これはシンジの境遇と共通している(シンジは母・ユイが起動実験中の事故で消失した現場を目撃していた)。
- ^ 漫画版では実験動物であり、処分されそうになったところをミサトに引き取られた。
- ^ a b c d 『名探偵エヴァンゲリオン』で登場する敵は「使徒」ではなく「死徒」である。
出典
- ^ a b 石川カズキ (2021年3月30日). “さよならエヴァンゲリオン。かつて「シンジ君」だった僕たちの25年目の卒業”. All About NEWS. オールアバウト. 2021年6月17日閲覧。
- ^ 新ヱヴァンゲリヲン・鶴巻監督独白「名前変えた理由は僕も知らない」、AERA 2009年7月6日号、74頁
- ^ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』DVD・BD版封入リーフレットより
- ^ “CONTINUE Vol.50”. 太田出版. 2016年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
- ^ 『シン・エヴァ』パンフレット, pp. 28–30, Interview / Maaya Sakamoto.
- ^ 「キャラクターの造形」全体の出典。藤田直哉 (2021年7月10日). “エヴァの「マリ」TV版にはいなかったキャラの正体”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2021年7月12日閲覧。内容は以下の書籍からの抜粋。藤田直哉『シン・エヴァンゲリオン論』河出書房新社〈河出新書〉、2021年。ISBN 978-4309631356。
- ^ ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集 庵野秀明インタビュー[要ページ番号]
- ^ 北米盤DVD『Evangelion: 2.22 You Can (Not) Advance』のコメンタリーより。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 庵野秀明. “雑記”. 庵野秀明公式web. ガイナックス. 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月25日閲覧。
- ^ 公式ガイドブックより。[要出典]
- ^ 『シン・エヴァ』パンフレット, pp. 66–69, Interview / Mahiro Maeda.
- ^ 『月刊少年エース』2002年12月号付録「お貞本」より
- ^ 第九話より
- ^ ビデオフォーマット版第弐拾参話より
- ^ シト新生のパンフレットより。
- ^ 月刊少年エース2002年12月号付録「お貞本」より
- ^ テレビ版第拾九話より
- ^ a b c d e f テレビ版第参話にてモニターに映るトウジとケンスケの個人データより
- ^ 『新世紀エヴァンゲリオン劇場版絵コンテ集』507ページ
- ^ 2巻82ページのモニターより
- ^ 2巻82P4コマ目より
- ^ 第拾七話より。漫画版ではトウジへの想いが強調されている。
- ^ 第拾八話「命の選択を」より。
- ^ a b 8/11(土)放送「エヴァンゲリオン」とのコラボ第2弾について、追加情報が解禁 新幹線変形ロボ シンカリオン ニュース 2018年7月10日
- ^ 第26話 まごころを、君により。
- ^ 第21話「ネルフ、誕生」より。漫画版では高校生時代のリツコはこの一部始終を目撃していた。
- ^ 8/11(土)放送回の先行カット公開 新幹線変形ロボ シンカリオン ニュース 2018年7月27日
- ^ 【(株)カラー 2号機】twitter
- ^ EVANGELLION STORE 2015年12月17日閲覧
参考文献
- 『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』パンフレット 2021年1月23日発行 / 構成・編集:轟木一騎 / 取材・執筆:氷川竜介、木俣冬