鶴巻和哉
つるまき かずや 鶴巻 和哉 | |||||
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別名義 | ツルマキ カズヤ | ||||
生年月日 | 1966年2月2日(58歳) | ||||
出生地 | 日本・新潟県五泉市 | ||||
職業 | |||||
ジャンル | |||||
活動期間 | 1985年 - | ||||
事務所 | カラー(取締役) | ||||
主な作品 | |||||
監督
アニメーター | |||||
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鶴巻 和哉(つるまき かずや、1966年2月2日[1] - )は、日本のアニメ監督、アニメーター[2][3]。新潟県五泉市出身[4]。株式会社カラー取締役[4][5]。
監督作に『フリクリ』『トップをねらえ2!』『龍の歯医者』などがある[3][6]。また庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』で副監督を務め、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でも監督として総監督の庵野を補佐した[7][8]。
来歴
[編集]幼少期から漫画やアニメを愛好していたが、新潟の田舎だったため同級生が少なく、アニメのマニアックな部分を共有できる友人がいなかった[6]。しかし、高校生になって初めて自分よりも知識のあるオタク友達に出会ったことでアニメにのめり込み、絵を描く仕事に就くことを考えるようになる[6]。そして完全歩合制のアニメーターなら1円も稼げないということはないだろうと思い、親には黙ったまま東京のアニメ専門学校に行くことを決め、自活のために新聞奨学生に応募する手配まで済ませてしまった[6]。
専門学校卒業後、摩砂雪の絵柄に憧れて下請けのアニメ制作会社スタジオジャイアンツに入社[6][注 1]。高橋ナオヒトに師事して4、5年ほど在籍していたが、同じスタジオジャイアンツ出身の鈴木俊二から声をかけられたことをきっかけに、学生時代からファンだったガイナックスに移る[9][10]。そして『ふしぎの海のナディア』でガイナックス作品に初参加。鶴巻は庵野秀明をはじめとするガイナックスで働く上手いスタッフから学びたかったので、『ナディア』の制作後も残ることにした[6][注 2]。その後、ガイナックスではアニメーターだけでなく、演出も手がけるようになる[2][3]。『新世紀エヴァンゲリオン』では、摩砂雪と共に副監督を担当したほか、デザインや設定にも関わった[2][6]。劇場版では、テレビ版の25、26話のやり直しとテレビ版の世界観から離れた完全新作の2種類を制作しようとしていた庵野から新作の方の監督を打診された。しかし、鶴巻が拒否したため、完全新作の方は取り止めとなった[11]。
2000年には初のオリジナル監督作品の『フリクリ』、2004年には『トップをねらえ2!』を監督した[2]。『フリクリ』の監督は『エヴァンゲリオン』が終わった後、庵野秀明が「次(の監督)は鶴巻が」という話をしたので「じゃあやります」と答えたことで決まった[7]。『フリクリ』は世界のアニメファンの支持を獲得し、海外でも人気を集めた[3][12]。『トップをねらえ2!』の監督は、ガイナックスに来る前からファンだった『トップをねらえ!』のパート2を作る話が持ち上がった際、自分から手を挙げて決まった[9]。
2006年、庵野秀明が設立した株式会社カラーに移籍[6]。作品で庵野を補佐しつつ、取締役にも就任した[7]。
人物
[編集]『フリクリ』で登場するベスパは、自身の愛車。アイドル好き、メガネっ娘好きで知られる。愛称はマッキー。細田守のファンであることを公言している。エヴァンゲリオンのキャラクターではアスカ派であると度々公言している。
参加作品
[編集]テレビアニメ
[編集]- 1985年
- 1987年
-
- シティーハンター(原画)
- マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ(原画)
- 1988年
- 1989年
-
- 天空戦記シュラト(原画)
- 1990年
-
- ふしぎの海のナディア(作画監督[注 8]、原画[注 9])
- 雲のように風のように(原画)
- 1992年
- 1993年
- 1995年
- 1997年
- 1998年
- 2001年
- 2002年
-
- アベノ橋魔法☆商店街(原画[注 27])
- パラッパラッパー(絵コンテ・演出[注 28])
- OVERMANキングゲイナー(原画[注 29])
- ぷちぷり*ユーシィ(絵コンテ[注 30]、原画[注 31])
- まほろまてぃっく〜もっと美しいもの〜(原画[注 32])
- 2007年
- 2008年
- 2010年
- 2011年
-
- STAR DRIVER 輝きのタクト(絵コンテ[注 38])
- THE IDOLM@STER(絵コンテ[注 39])
- 2013年
-
- 這いよれ!ニャル子さんW(絵コンテ・演出[注 40])
- キルラキル(絵コンテ・演出[注 41])
- 2014年
- 2017年
-
- 龍の歯医者(監督、絵コンテ)
- リトルウィッチアカデミア(原画)
- 時期未定
-
- 機動戦士Gundam GQuuuuuuX(監督・デザインワークス・画コンテ・演出)[13]
アニメ映画
[編集]- 1989年
- 1991年
-
- 老人Z(レイアウト・原画)
- 月光のピアス ユメミと銀のバラ騎士団(原画)
- 1994年
- 1997年
-
- 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に(設定デザイン、25話監督・絵コンテ・演出)
- 2001年
- 2002年
-
- ミニモニ。THE(じゃ)ムービー お菓子な大冒険!(画コンテ)※ツルマキカズヤ名義
- 2007年
-
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(監督[注 43]、画コンテ、原画)
- 2009年
-
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(監督[注 44]、画コンテ、デザインワークス、原画)
- 2012年
-
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(監督、画コンテ、デザインワークス、脚本協力、イメージボード、原画)
- 2018年
- 2019年
- 2021年
-
- シン・エヴァンゲリオン劇場版(監督、画コンテ、原画、脚本協力、プリヴィズヴァーチャルカメラマン)
実写映画
[編集]- 1998年
- 2010年
- 2014年
- 2016年
- 2023年
-
- シン・仮面ライダー(アクションシーン画コンテ協力)
OVA
[編集]- 1985年
-
- バビ・ストック(動画)
- 1988年
-
- 機動警察パトレイバー(原画)
- 1989年
-
- レイナ剣狼伝説III(原画)
- 1990年
- 1991年
- 1992年
- 1993年
-
- 今日から俺は!!(原画)
- ああっ女神さまっ(原画[注 49])
- 妖世紀水滸伝 -魔星降臨-(原画・作画協力)
- X2 ダブルエックス(原画)
- 1994年
- 1995年
-
- SMガールズ セイバーマリオネットR(絵コンテ・演出・原画[注 53])
- 1997年
- 1998年
- 2000年
- 2004年
- 2023年
-
- EVANGELION:3.0(-46h)(総監督、絵コンテ)
Webアニメ
[編集]- 2014年
-
- 日本アニメ(ーター)見本市(企画立案協力)
- 日本アニメ(ーター)見本市「龍の歯医者」(アニメーション監督、絵コンテ、原画)
- 2015年
-
- 日本アニメ(ーター)見本市「おばけちゃん」(企画協力)
- 日本アニメ(ーター)見本市「I can Friday by day!」(監督、絵コンテ)
- 日本アニメ(ーター)見本市「イブセキヨルニ」(書)
- 日本アニメ(ーター)見本市「神速のRouge」(キャラクター原案)
- 日本アニメ(ーター)見本市「Cassette Girl(カセットガール)」(企画協力)
テレビドラマ
[編集]- 2013年
-
- 安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜(TBS)(コンセプト・設定協力[3])
ミュージック・ビデオ
[編集]- 2012年
-
- AKB48「真夏のSounds good !」(演出協力)
ゲーム
[編集]- 1991年
-
- 電脳学園IV エイプハンターJ(イベント原画)
- ふしぎの海のナディアPC-9801版(作画監督)
- 1993年
-
- 龍騎兵団ダンザルブ(キャラクター・メカニック・モンスターデザイン、デザインチーフ)
- 1994年
-
- TEAM INNOCENT -The Point of No Return-(サブキャラクターデザイン)
- 1999年
-
- エヴァと愉快な仲間たち 脱衣補完計画!(イベント原画)
- 2002年
-
- ワイルドアームズ アドヴァンスドサード(OP絵コンテ・演出)
小説
[編集]- 榎戸洋司『フリクリ』全3巻(2000 - 2001年 角川スニーカー文庫)カバーイラスト
- ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』上・下(2001年ハヤカワ文庫版)カバーイラスト
- 本谷有希子『乱暴と待機』(2008年)装丁・イラスト[8]
その他
[編集]- 監督失格(2011年)- サポーター
出演
[編集]テレビアニメ
[編集]- 「バーチャルさんはみている」 - 声の出演:客 役(特別出演)
ドキュメンタリー
[編集]- 「クリエーターたちのDNA〜ニッポンアニメ100年史〜」(2017年1月28日、NHK BSP[14])
- 「さようなら全てのエヴァンゲリオン〜庵野秀明の1214日〜」(2021年4月29日、NHK BSP)[15]
受賞歴
[編集]- ファンタジア国際映画祭
- アニメーション神戸
- 東京アニメアワード
-
- 第4回 オリジナルビデオ部門優秀作品賞『トップをねらえ2!』(2005年)
- 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門
-
- 第10回 審査委員会推薦作品『トップをねらえ2!』(2006年)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 実際は摩砂雪とは入れ違いになる。
- ^ アニメーターはスタジオに所属していても基本的にはフリーランスなので、作品ごとに人が入れ替わることも多い。
- ^ 第3、9話。
- ^ 第88、92話。
- ^ 第13、18、21、24話。
- ^ 第4話。
- ^ 第17話。
- ^ 第31、39話。
- ^ 第1、3、8、10、12、16、20、21、22、30、35、38話。
- ^ 第28、34、39、46話。
- ^ 第32、35、39、51話。
- ^ 第3、16、20、22、23、25、26話。
- ^ 第1、2、8、16、25、26話。
- ^ 第20話。
- ^ 第3、16、22、23話。
- ^ 第8、14、16、20、23、26話。
- ^ 第27話。
- ^ 第37話。
- ^ 第1話。
- ^ 第25話。
- ^ 第4、6、12話。
- ^ 第12話。
- ^ 第2、6、12、18、25話。
- ^ 第2、11話。
- ^ OP、第11話。
- ^ 第26話。
- ^ 第7話。
- ^ OP。
- ^ 第26話。
- ^ 第6話。
- ^ 第23、26話。
- ^ OP、第10、13話。
- ^ 第8、24話。
- ^ 第27話。
- ^ 第17話。
- ^ OP。
- ^ 第17話。
- ^ OP2。
- ^ 第4話。
- ^ ED4。
- ^ 第24話エピローグ。
- ^ OP。
- ^ Bパート。
- ^ アバンタイトル、A・Dパート。
- ^ 第5話。
- ^ 第1、3、4話。
- ^ テレビアニメ『ふしぎの海のナディア』の映像ソフトに特典映像として収録されたミニアニメ。
- ^ 第2話。
- ^ 第2、5話。
- ^ OVA『トップをねらえ2!』LD-BOX『オカエリナサイBOX』に特典映像として収録されたミニアニメ。
- ^ 第2話。
- ^ 第1話。
- ^ 第2話。
- ^ 第2話。
- ^ 第3話。
- ^ 第1、3話。
- ^ 第1、6話。
- ^ 第4、6話。
- ^ 第6話。
- ^ 第1、2、6話。
出典
[編集]- ^ a b 野村宏平、冬門稔弐「2月1日 / 2月2日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、40頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ a b c d e f “鶴巻和哉が語る『トップをねらえ2!』秘話 第1回 旧『トップ!』はオタク否定の作品だった?”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル (2006年9月21日). 2024年3月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “鶴巻和哉”. 映画.com. エイガ・ドット・コム. 2024年3月15日閲覧。
- ^ a b “鶴巻和哉”. KAI-YOU.net. 株式会社カイユウ. 2024年3月15日閲覧。
- ^ 氷川竜介「スタジオカラーがめざすもの」『月刊ニュータイプ』27巻10号、角川書店、2011年5月10日、19頁。
- ^ a b c d e f g h “好きなアニメーションをつくり続ける|公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部”. 公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部. 2021年4月7日閲覧。
- ^ a b c “浅野忠信主演「乱暴と待機」ビジュアルを「ヱヴァ」鶴巻和哉が描き下ろし”. 映画.com. エイガ・ドット・コム (2010年4月16日). 2024年3月15日閲覧。
- ^ a b “鶴巻和哉が語る『トップをねらえ2!』秘話 第2回 ロボット少女が主人公でない理由”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル (2007年1月24日). 2024年3月15日閲覧。
- ^ 小黒祐一郎「第30回 鶴巻和哉」『この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001』飛鳥新社、2006年11月2日、ISBN 4-87031-758-3、497-498頁。
- ^ “庵野秀明が自身のキャリアを振り返る! 【アニメ監督編】徹底的に追い込まれた『エヴァ』製作秘話を語る!Part2”. Movie Walker. 株式会社ムービーウォーカー (2014年11月1日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ “フリクリ:新作劇場版アニメのビジュアル公開 貞本義行描き下ろし”. まんたんウェブ. MANTAN (2018年3月16日). 2024年3月15日閲覧。
- ^ “ガンダム最新作「GQuuuuuuX」でカラーとサンライズが初タッグ!黒沢ともよが主人公役”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年12月4日). 2024年12月4日閲覧。
- ^ “大友克洋ら14名のクリエイターと日本アニメの魅力に迫る番組、本日19時より”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年1月28日). 2024年3月15日閲覧。
- ^ “さようなら全てのエヴァンゲリオン〜庵野秀明の1214日〜”. NHK (2021年4月16日). 2021年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月2日閲覧。