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'''iOS'''(アイオーエス)は、[[Apple]]が開発・提供する、[[iPhone]]と[[iPod touch]]向けの[[モバイルオペレーティングシステム]]([[組み込みシステム|組み込み]][[プラットフォーム (コンピューティング)|プラットフォーム]])。 |
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iOSシリーズは、各製品により最終アップデートできるものが決められており、現在最も新しい[[iOS (Apple)#14.x|iOS 14]]は[[iPhone 6s]]、[[iPhone 6s Plus]]、及び[[iPhone SE (第1世代)|iPhone SE]]以降に発売された[[iPhone]]と、[[IPod_touch_(第7世代)|iPod touch(第7世代)]]以降、さらに一部の[[iPadOS]]に対応していない[[iPad]]の一部のモデルに搭載されており、対応している[[iPad]]の[[OS]]はiOSから[[iPadOS]]へ移行された。 |
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iOS[[バージョン]]の[[アップデート]]は無料で行えるが、アップデート後に古いバージョンへ戻す、[[ダウングレード]]を行うことはできない。 |
iOS[[バージョン]]の[[アップデート]]は無料で行えるが、アップデート後に古いバージョンへ戻す、[[ダウングレード]]を行うことはできない。 |
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[[Apple Watch|AppleWatch]]には、本OSをベースとした[[watchOS]]が採用されている。 |
[[Apple Watch|AppleWatch]]には、本OSをベースとした[[watchOS]]が採用されている。 |
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なお、[[ |
なお、[[iOS (Apple)#13.x|iOS 13]]以降[[iPad]]はサポートされず、iOSを[[iPad]]に向けて機能を強化した[[iPadOS]]が[[iPad]]をサポートすることが[[WWDC]] 2019で発表された。このため[[iPad]]で利用できるiOSは[[iOS (Apple)#12.x|iOS 12]]以前のみとなった。なお[[iPhone]]や[[iPod touch]]はこの限りではない。 |
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また、{{仮リンク|SHSH|en|SHSH blob}}の発行が終了しているバージョンへ対する、[[アップグレード]]、[[ダウングレード]]を含む、全ての[[バックアップ]](復元)はできない<ref>[https://support.apple.com/ja-jp/HT204770#outdated iOS のアップデート時や復元時のエラー - Apple サポート]</ref>。 |
また、{{仮リンク|SHSH|en|SHSH blob}}の発行が終了しているバージョンへ対する、[[アップグレード]]、[[ダウングレード]]を含む、全ての[[バックアップ]](復元)はできない<ref>[https://support.apple.com/ja-jp/HT204770#outdated iOS のアップデート時や復元時のエラー - Apple サポート]</ref>。 |
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[[Microsoft Windows]]やApple製ハードウェアと異なり、iOSの各バージョンに対するAppleによるサポート終了時期は明示されていない。一部例外もあるが出荷時のOSバージョン+4回のメジャーアップデート、またメジャーアップデート終了後1年のセキュリティアップデートが慣例となっている。 |
[[Microsoft Windows]]やApple製ハードウェアと異なり、iOSの各バージョンに対するAppleによるサポート終了時期は明示されていない。一部例外もあるが出荷時のOSバージョン+4回のメジャーアップデート、またメジャーアップデート終了後1年のセキュリティアップデートが慣例となっている。 |
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アプリ側のiOSサポート期間は一概には決まっていない。[[2018年]][[11月]]に、当時の最新バージョン[[iOS 12]]から3世代前の[[ |
アプリ側のiOSサポート期間は一概には決まっていない。[[2018年]][[11月]]に、当時の最新バージョン[[iOS 12]]から3世代前の[[iOS (Apple)#9.x|iOS 9]]がインストールされた端末について「[[Pokémon GO|ポケモンGO]]」などと言った主要アプリケーションが動作対象外となったケースがある<ref>{{Cite web|url=http://news.livedoor.com/article/detail/15524566/ |title=ポケモンGO、iOS 9のサポートを終了。11月12日以降アクセス不能に |author=ライブドアニュース |date=2018-10-31|accessdate=2018-11-30 }}</ref><ref>{{Cite web|url=https://citvplus.citv.tokyo/news/20180914/ |title=iPhone4SおよびiOS9サポート終了のお知らせ |author=テレプラス・コミュニケーションズ |date=2018-09-14|accessdate=2018-11-30 }}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.dandoli-works.com/news/20 |title=※重要 iOS9 サポート終了のお知らせ |author=ダンドリワークス |date=2018-08-09|accessdate=2018-11-30 }}</ref>。 |
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== 歴史 == |
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==== デザイン盗用疑惑 ==== |
==== デザイン盗用疑惑 ==== |
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2012年9月20日、スイスの新聞はAppleが[[スイス連邦鉄道]]の許可なしに[[スイス鉄道時計]]のデザインを[[ |
2012年9月20日、スイスの新聞はAppleが[[スイス連邦鉄道]]の許可なしに[[スイス鉄道時計]]のデザインを[[iOS (Apple)#6.x|iOS 6]]用の時計アプリケーションとして盗用したと報じた<ref>{{Cite web|url=http://www.tagesanzeiger.ch/digital/mobil/Apple-kopiert-die-beruehmte-SBBUhr/story/26209939|title=Apple kopiert die berühmte SBB-Uhr|publisher=Tages Anzeiger|accessdate=2012-09-22}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://wired.jp/2012/09/25/apple-apes-trademarked-swiss-railway-clock-for-ipads-new-clock-app/|title=「アップルの時計アイコン」にスイス鉄道がクレーム|publisher=WIRED.jp|accessdate=2012-09-27}}</ref>。後に和解しライセンス契約を結んだ<ref>{{Cite news|url=http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1210/13/news008.html|title=Apple、iOS 6の“時計盗用”問題でスイス連邦鉄道と和解|newspaper=ITmedia|date=2012-10-13|accessdate=2015-07-10}}</ref>。なお、'''[[#7.x|iOS 7]]になってそのデザインは変更'''されている。 |
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==== 地図アプリケーションの問題 ==== |
==== 地図アプリケーションの問題 ==== |
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当初はユーザーによる[[アプリケーション]]の追加は認められていなかったが、[[2008年]]6月より[[ソフトウェア開発キット|SDK]]が整備され、[[App Store]]で自由に[[アプリケーション]]を追加できるようになっている。 |
当初はユーザーによる[[アプリケーション]]の追加は認められていなかったが、[[2008年]]6月より[[ソフトウェア開発キット|SDK]]が整備され、[[App Store]]で自由に[[アプリケーション]]を追加できるようになっている。 |
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iPhone SDKの登場により、Cocoaフレームワークと開発言語としての[[Objective-C]]が改めて注目されることとなった。[[iPhone]]は[[Java仮想マシン]]、Carbonを搭載しておらず、[[iPhone]]向けネイティブアプリケーションの開発には、基本的にObjective-C(もしくは[[Swift (プログラミング言語)|Swift]])を習得する必要がある<ref group="注">ただし、[[macOS]]のCocoaと同様、Objective-CにCやC++を混在させたり、CやC++で記述されたライブラリを呼び出して利用することが可能。[[ |
iPhone SDKの登場により、Cocoaフレームワークと開発言語としての[[Objective-C]]が改めて注目されることとなった。[[iPhone]]は[[Java仮想マシン]]、Carbonを搭載しておらず、[[iPhone]]向けネイティブアプリケーションの開発には、基本的にObjective-C(もしくは[[Swift (プログラミング言語)|Swift]])を習得する必要がある<ref group="注">ただし、[[macOS]]のCocoaと同様、Objective-CにCやC++を混在させたり、CやC++で記述されたライブラリを呼び出して利用することが可能。[[iOS (Apple)#4.x|iOS 4.1]]で[[スクリプト言語]]のインタプリタの使用も許可され、スクリプト言語での開発もできるようになった。</ref><ref group="注">[[Mono (ソフトウェア)|MonoTouchや、Emabarcadero Technologies社のRAD Studio]]といったサードパーティ製の開発ツールにより、Objective-C以外の言語で開発することも可能ではある。</ref>。 |
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カーネルは当初から[[マルチタスク]]対応であり、音楽再生などの[[オペレーティングシステム|OS]]に組み込まれた[[プロセス]]はバックグラウンドで実行させることができたが、[[ |
カーネルは当初から[[マルチタスク]]対応であり、音楽再生などの[[オペレーティングシステム|OS]]に組み込まれた[[プロセス]]はバックグラウンドで実行させることができたが、[[iOS (Apple)#6.x|iOS 6]]までは、[[バッテリー]]や[[Random Access Memory|メモリ]]容量の制約から、1度に起動するアプリケーションは1つに限定されていた<ref name="macworld">{{Cite web|url=http://www.macworld.com/article/133867/2008/06/backgroundprocesses.html|title=Some background on background processes|date=2008-01-11|accessdate=2009-05-10}}[[iOS (Apple)#4.x|iOS 4.0]]から複数アプリケーションの同時立ち上げが可能となったが、バックグラウンド実行は[[オペレーティングシステム|OS]]に組み込まれた7種類のプロセスのみ許可され、他のプロセスはスリープ状態となった。</ref>。CPU及びメモリが増強されたiPhone 4以降が必須である[[iOS (Apple)#7.x|iOS 7]]からはこの制約は撤廃された。 |
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なお「[[Cisco IOS|IOS]]」は[[シスコシステムズ]]の[[商標]]であるが、同社は[[Apple]]の当[[商標]]の取得に合意している<ref>[http://blogs.cisco.com/news/cisco_and_apple_agreement_on_ios_trademark/ Cisco and Apple Agreement on IOS Trademark - cisco.com]</ref>。 |
なお「[[Cisco IOS|IOS]]」は[[シスコシステムズ]]の[[商標]]であるが、同社は[[Apple]]の当[[商標]]の取得に合意している<ref>[http://blogs.cisco.com/news/cisco_and_apple_agreement_on_ios_trademark/ Cisco and Apple Agreement on IOS Trademark - cisco.com]</ref>。 |
2021年5月23日 (日) 04:39時点における版
開発者 | Apple |
---|---|
プログラミング言語 | C、C++、Objective-C、Swift、assembly language |
OSの系統 | Unix-like, based on Darwin (BSD), iOS |
開発状況 | 開発中 |
ソースモデル | Closed with open-source components |
初版 | 2007年6月29日 |
最新安定版 | 18.1.1(22B91)[1] - 2024年11月20日 [1] [±] |
対象市場 | スマートフォン、タブレットコンピュータ、ポータブルメディアプレーヤー |
使用できる言語 | 40言語[2] |
アップデート方式 |
OTA(iOS 5 から)、 Finder (from macOS Catalina onwards)[3] or iTunes (Windows and macOS pre-Catalina) |
プラットフォーム |
|
カーネル種別 | Hybrid (XNU) |
既定のUI | Cocoa Touch (multi-touch, GUI) |
ライセンス | Proprietary software except for open-source components |
ウェブサイト | www.apple.com/ios/ |
サポート状況 | |
サポート中 | |
シリーズ記事 | |
iOS version history |
iOS(アイオーエス)は、Appleが開発・提供する、iPhoneとiPod touch向けのモバイルオペレーティングシステム(組み込みプラットフォーム)。
iOSシリーズは、各製品により最終アップデートできるものが決められており、現在最も新しいiOS 14はiPhone 6s、iPhone 6s Plus、及びiPhone SE以降に発売されたiPhoneと、iPod touch(第7世代)以降、さらに一部のiPadOSに対応していないiPadの一部のモデルに搭載されており、対応しているiPadのOSはiOSからiPadOSへ移行された。
iOSバージョンのアップデートは無料で行えるが、アップデート後に古いバージョンへ戻す、ダウングレードを行うことはできない。
なおAppleの公式サポートページには、「ソフトウェアを常に最新の状態にしておくことは、Apple製品を安全に使うための最も重要な方策の一つ」との記載がされている[4]。
概要
AppleのスマートフォンであるiPhoneや、PDA機能を持つデジタルメディアプレーヤーのiPod touch、タブレット端末のiPadに搭載されているモバイルオペレーティングシステム (OS) である。
2008年まではOS X iPhone(オーエス テン アイフォーン)という名前だった[5][6]が、2009年にはiPhone OS(アイフォーン オーエス)という名前になり[7]、2010年6月21日にリリースしたバージョン4.0から現在の名称となった。
セットトップボックスのApple TVには、本OSをベースにしたtvOSと呼ばれるOSが採用されている。
AppleWatchには、本OSをベースとしたwatchOSが採用されている。
なお、iOS 13以降iPadはサポートされず、iOSをiPadに向けて機能を強化したiPadOSがiPadをサポートすることがWWDC 2019で発表された。このためiPadで利用できるiOSはiOS 12以前のみとなった。なおiPhoneやiPod touchはこの限りではない。
また、SHSHの発行が終了しているバージョンへ対する、アップグレード、ダウングレードを含む、全てのバックアップ(復元)はできない[8]。
サポート期間
Microsoft WindowsやApple製ハードウェアと異なり、iOSの各バージョンに対するAppleによるサポート終了時期は明示されていない。一部例外もあるが出荷時のOSバージョン+4回のメジャーアップデート、またメジャーアップデート終了後1年のセキュリティアップデートが慣例となっている。
アプリ側のiOSサポート期間は一概には決まっていない。2018年11月に、当時の最新バージョンiOS 12から3世代前のiOS 9がインストールされた端末について「ポケモンGO」などと言った主要アプリケーションが動作対象外となったケースがある[9][10][11]。
歴史
2002年、まずiPadの開発が始まったが一時的に棚上げされ、iPhoneを先に開発する方向へ転換した[12][13]。2005年、スティーブ・ジョブズがiPhoneの計画を始めたとき、ジョブズは「Macを縮小するか、iPodを拡大するか」という選択を迫られた。ジョブズは前者を支持したが、MacintoshとiPodのチームは、それぞれスコット・フォーストールとトニー・ファデルに率いられ、内部競争の中で互いに対戦し、フォーストールがOS XをiPhone向けに開発し直したものが採択された。よく知られたデスクトップOSをベースにしたことで、多くのサードパーティーのMac開発者が最小限の指導でiPhone用のソフトウェアを書くことができるようになった。フォーストールはまた、プログラマーがiPhoneアプリを構築するためのソフトウェア開発キットの作成や、iTunes内のApp Storeの開設も担当した[14][15]。
OSは2007年1月9日のMacworld Conference & ExpoでiPhoneとともに発表され、同年6月にリリースされた[16][17][18]。発表時にスティーブ・ジョブズは「iPhoneはOS Xが動作する」、「デスクトップクラスのアプリケーションが動作する」と主張し、iPhone発売時には「OS X iPhone」、2009年には「iPhone OS」、2010年には「iOS」と改名されてきた[19][20][21]。当初、サードパーティ製のネイティブアプリケーションはサポートされていなかった。ジョブズの推論は、開発者がSafariを介して「iPhoneのネイティブアプリのように動作する」ウェブアプリケーションを構築することができるというものだった[22][23]。2007年10月、Appleはネイティブのソフトウェア開発キット(SDK)を開発中で、「2月には開発者の手に渡る」予定であることを発表した[24][25][26]。2008年3月6日、Appleはプレスイベントを開催し、iPhone SDKを発表した[27][28]。
App Storeは2008年7月10日に開設し、当初500本のアプリが利用できるようになった[29]。これが2008年9月に3,000[30]、2009年1月に15,000[31]、2009年6月に50,000[32]、2009年11月に10万[33][34]、2010年8月に25万[35][36]、2012年7月に65万[37]、2013年10月に100万[38][39]、2016年6月に200万[40][41][42]、2017年1月に220万と急速に増加している[43][44]。2016年3月現在、100万本のアプリがiPadにネイティブ対応している[45]。これらのアプリはまとめて1300億回以上ダウンロードされている[40]。
2007年9月、AppleはiPhoneをベースに再設計されたiPod touchを発表した[46]。2010年1月27日、Appleはタブレット端末のiPadを発表した。iPadはiPhoneやiPod touchよりも大きな画面を持ち、ウェブ閲覧、メディア、読書のために設計され、新聞、電子書籍、写真、ビデオ、音楽、ワープロ文書、ビデオゲーム、そして9.7インチの画面を使用した既存のiPhoneアプリのほとんどを含むマルチメディア形式とのマルチタッチ操作が動作した[47][48]。また、ウェブブラウザのSafari、App Store、iTunesライブラリ、iBooks Store、連絡先、メモなども提供された。これらは、Wi-Fiおよび3Gを介してダウンロード、またはコンピュータを介して同期することが可能となっていた[49]。
2010年6月、AppleはiPhoneのOSを「iOS」と改名した。この商標は、Cisco社が同社のルーターに使用しているオペレーティングシステム「IOS」に10年以上使用されていた。訴訟の可能性を避けるため、AppleはCiscoから「IOS」の商標をライセンスした[50]。
2014年9月9日にティム・クックが発表したスマートウォッチのApple Watchは、健康とフィットネストラッキング機能を備えた製品として発表された[51][52]。2015年4月24日に発売された[53][54][55]。オペレーティングシステムにはiOSをベースにしたwatchOSを使用している。
2016年10月、Appleはイタリアに位置するフェデリコ2世・ナポリ大学の新キャンパス内に初のiOS Developer Academyを開設した[56][57]。このコースは無料であり、Appleのプラットフォーム用のアプリケーションの作成と管理に関する具体的な技術的スキルを習得することを目的としている[58]。経営学(デジタル機会に焦点を当てた経営計画と経営管理)、グラフィカル・インターフェースのデザインに特化したコースもある。デザインから実装、セキュリティ、トラブルシューティング、データ保存、クラウド利用まで、アプリのライフサイクル全体についての詳細なトレーニングを体験できる「エンタープライズトラック」に参加することもできる[59][60]。2020年現在、iOS Developer Academyは世界中から1000人近くの学生が卒業し、400本のアプリのアイデアに取り組み、すでに約50本のアプリをiOSのApp Storeで公開している。2018/2019年度は、30カ国以上の国から学生が参加した。そのうち35名が、毎年6月上旬にアメリカ合衆国のカリフォルニア州で開催されるWorldwide Developer Conference(WWDC)への参加が決定していた[61][62]。
2019年6月3日、2019年WWDCでiPad向けのiOSであるiPadOSが発表され、2019年9月25日に一般リリースされた[63]。
アプリケーション
内蔵アプリケーション
搭載されているものには○、非搭載はーで記した。
iPhone | iPod touch | iPad | |
---|---|---|---|
SpringBoard | ○ | ○ | ○ |
電話 | ○ | ー | ー |
Safari | ○ | ○ | ○ |
メール | ○ | ○ | ○ |
ミュージック | ○ | ○ | ○ |
メッセージ | ○ | ○ | ○ |
カレンダー | ○ | ○ | ○ |
写真 | ○ | ○ | ○ |
カメラ | ○ | ○ | ○ |
天気 | ○ | ○ | ○[注 1] |
メモ | ○ | ○ | ○ |
Photo Booth | ー | ー | ○ |
株価 | ○ | ○ | ○ |
ブック | ○ | ○ | ○ |
iTunes Store | ○ | ○ | ○ |
App Store | ○ | ○ | ○ |
ヘルスケア | ○ | ○ | ー |
設定 | ○ | ○ | ○ |
FaceTime | ○ | ○ | ○ |
計算機 | ○ | ○ | ー |
Podcast | ○ | ○ | ○ |
時計 | ○ | ○ | ○ |
マップ | ○ | ○ | ○ |
リマインダー | ○ | ○ | ○ |
TV | ○ | ○ | ○ |
連絡先 | ○ | ○ | ○ |
ボイスメモ | ○ | ○ | ○ |
ヒント | ○ | ○ | ○ |
iPhoneを探す | ○ | ○ | ○ |
コンパス | ○ | ー | ー |
計測 | ○ | ○[注 2] | ○ |
友達を探す | ○ | ○ | ○ |
Wallet | ○ | ○ | ー |
News[注 3] | ○ | ○ | ○ |
Watch | ○ | ー | ー |
ファイル | ○ | ○ | ○ |
ホーム | ○ | ○ | ○ |
ショートカット | ○ | ○ | ○ |
探す | ○ | ○ | ○ |
翻訳 | ○ | ○ | ー |
内蔵アプリケーションについて
- 廃止、機能を統合されたApp - Newsstand、Passbook、Game Center、iCloud Drive、iPhoneを探す、友達を探す
- iOS 10にアップデートするとこれらのアプリの一部は非表示にすることができるようになった。
- iOS 11からは使用していないアプリはすべて取り除くか非表示にすることが可能になった。取り除いたアプリはApp Storeで再度ダウンロードすることができる。
- iOS 12より、これらのアプリの一部はデータごと削除されるようになった。以前のように設定アプリから取り除くを選択することも可能。
- iOS 14より全てのアプリをホーム画面から非表示にできるようになった。なお、これらはAppライブラリから呼び出すことができる。
App スイッチャーとマルチタスク
iOS 5以降では、最近使用したAppの一覧 (App スイッチャー)が表示されるようになった。iOS 7以降では、Appを使用してなくてもバックグラウンドで更新ができるようになった。ホーム画面に戻ればAppはスタンバイ状態になる。ホームに戻ってから数分か別のAppを使用中に自動でAppは終了する為、AppスイッチャーからAppを閉じることができる。また、強制終了に使える。
プライバシー
iOSではユーザーのプライバシー保護とセキュリティーのため、rootアクセスが通常不可能であるなどの制限がかけられている[64]。
rootアクセス解除することは脱獄と呼ばれ、Appleはしないよう強く警告している[65]。なおこれらは使用許諾契約に違反している。
バージョンの一覧(目安)
1.x
新機能・変更点(1.x) | |||||
---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 内容 | 出典 |
1.0 | Alpine | 2007年6月29日 | iPhone(初代) | 最初のリリースバージョン。 | |
1.0.1 | Heavenly | 2007年7月31日 | |||
1.0.2 | 2007年8月21日 | ||||
1.1 | Little Bear | 2007年9月14日 | iPod touch 第1世代 | ||
1.1.1 | Snowbird | 2007年9月27日 | |||
1.1.2 | Oktoberfest | 2007年11月12日 |
2.x
新機能・変更点(2.x) | |||||
---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 内容 | 出典 |
2.0 | Big Bear | 2008年7月11日 | iPhone 3G | アップデートはiPhoneとiPod touch(バージョン2)が無料、iPod touch(バージョン1)からは1200円の有償。
|
|
2.1 | Sugarbowl | 2008年9月12日 | アップデートにかかる費用は2.0と同様。
など。他のアップデートとして新たな日本語連文節変換に相当する機能が確認されている。 |
[66] | |
2.1.1 | iPod touch 第2世代 | ||||
2.2 | Timberline | 2008年11月21日 | アップデートにかかる費用は2.1と同様。
など |
[67][68] | |
2.2.1 | 2009年1月27日 | アップデートにかかる費用は2.1、2.2と同様。
|
[69] |
3.x
新機能・変更点(3.x) | |||||
---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 内容 | 出典 |
3.0 | Kirkwood | 2009年6月17日 | iPhone 3GS | アップデートはiPhoneからは無料、iPod touchからは1200円かかる。
などを含む、100以上の機能が搭載された。 |
[70] |
3.1 | Northstar | 2009年9月9日 | アップデートはiPhoneおよびiPod touch(バージョン3)は無料、iPod touch(バージョン2以前)からは600円。
など。 |
[71][72] | |
3.1.1 |
|
||||
3.1.2 | 2009年10月8日 | アップデートにかかる費用は3.1と同様。
など。 |
[73] | ||
3.1.3 | 2010年2月2日 | アップデートにかかる費用は3.1と同様。初代iPhoneと同iPod touchは本バージョンが最終版。
など。 |
[74] | ||
3.2 | Wildcat | 2010年4月3日 | iPad(第1世代) | 2010年4月から発売されたiPad専用のバージョン。
|
|
3.2.1 | 2010年7月15日 | 3.2と同様にiPad専用のバージョン。
|
[75] | ||
3.2.2 | 2010年8月11日 | 3.2、3.2.1と同様にiPad専用のバージョン
|
[76] |
4.x
概要(4.x)
- iOS 4.0
- iPhone 4に標準搭載され、アップデートはiPhone 3Gと3GS、ならびに第2世代以降のiPod touch用向けにリリースされた。ただしiPhone 3Gと第2世代iPod touchでは一部の機能に制限がある。これ以降のバージョンでは、アップグレードはiPhone・iPod touchともにバージョンを問わず無料(アップグレードにはiTunes 9.2が必要)。
- iOS 4.1
- iPhone及びiPod touch向けにリリースされた。
- iOS 4.2
- 2020年11月1日に、ゴールデンマスターがリリース[要出典]。2020年11月12日に正式版がリリースされる予定だったが、iPad向けiOS 4.2からWi-Fiに関するバグが発見されたため、それを修正するためにリリースが延期されたのだと考えられる[要出典]。同日、iPadのみWi-Fiのバグを修正した新たなゴールデンマスターがリリースされたが、のちに最新バージョンのiOS 4.2.1がリリースされたことで、このバージョンは正式版はリリースされなかった。
- iOS 4.2.1
- iOS 4.2が正式リリースされないまま、2020年11月19日より開発者向けにゴールデンマスター版がリリースされた。そのため、iOS 4.2は未リリースのまま現行バージョンになったことになる。
- 現行機種向けのバージョンナンバーが統一され、iPadでもマルチタスクやフォルダ対応などiOS4.1までで搭載された機能が使えるようになる。前バージョンと同じようにどの端末もバージョンを問わず無料でアップデートが可能となる(アップグレードにはiTunes 10.1が必要)。
- iOS 4.3
- CDMA iPhone 4の発表とほぼ同時にBeta1がリリース、2011年3月3日にゴールデンマスターバージョンがリリースされた。3月10日、予定より1日早くリリースされた。デベロッパープレビューのみ、iPadに4、5本ジェスチャーが搭載されていた。また、iOS 4.xより追加機能が限定されるようになったiPod touch 第2世代とiPhone 3Gは対応機種から外される。このため、iOS 4.2.1がこれらの端末の最後のバージョンとなる。対応している機種はiPhone 3GS、iPhone 4(GSMのみ)、第3世代iPod touch、第4世代iPod touch、iPad。また、3月11日(米国時間)に発売されるiPad 2には標準で搭載される。前バージョンと同じようにどの端末もバージョンを問わず無料でアップデートが可能となる(アップグレードにはiTunes 10.2が必要)。
- iOS 4.3.1
- 4.3同様にiPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデートとなる。
新機能・変更点(4.x)
新機能・変更点(4.x) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 内容 | 使用不可機種 | 出典 |
4.0 | Apex | 2010年6月21日 | iPhone 4(GSM model) |
|
iPad | [77] |
4.0.1 | 2010年7月15日 | iPhone特有の機能修正のため、iPod touch向けは存在しない。また、iPadも4.0系が未リリースのため存在しない。
|
[75] | |||
4.0.2 | 2010年8月11日 | iPadは4.0系が未リリースのため存在しない。
|
[78] | |||
4.1 | Baker | 2010年9月8日 |
|
[80] | ||
4.2 | Jasper | 未リリース | ||||
4.2.1 | 2010年11月22日 |
|
[82] | |||
4.2.5 | Phoenix | 2011年2月7日 | iPhone 4(CDMA model) | 2011年1月11日に発表されたCDMA iPhone 4に搭載。
|
iPhone 4(CDMA版)以外の機種 | [83] |
4.2.6 | 2011年2月10日 | CDMA iPhone 4 専用のバージョン。
|
||||
4.2.7 | 2011年4月14日 | CDMA iPhone 4専用のバージョン。
|
[84] | |||
4.2.8 | 2011年5月4日 | CDMA iPhone 4専用のバージョン。
|
||||
4.2.9 | 2011年7月15日 | CDMA iPhone 4専用のバージョン。
| ||||
4.2.10 | 2011年7月25日 | CDMA iPhone 4専用のバージョン。
| ||||
4.3 | Durango | 2011年3月9日 | iPad 2 |
|
iPhone 4(CDMA版) | [85][86][87] |
4.3.1 | 2011年3月25日 | iPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデート。
|
||||
4.3.2 | 2011年4月14日 | 4.3.1同様にiPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデートとなる。
|
[84] | |||
4.3.3 | 2011年5月4日 | 4.3.2同様にiPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデートとなる。後述の位置情報記録問題に対する修正が中心となる。
|
[88] | |||
4.3.4 | 2011年7月15日 | 4.3.3同様にiPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデートとなる。
|
||||
4.3.5 | 2011年7月25日 | 4.3.4同様にiPhone 4(GSM モデル)、iPhone 3GS、iPad、iPad 2、iPod touch(第3世代、第4世代)向けのアップデートとなる。
|
5.x
概要(5.x)
- iOS 5.0
- 2011年6月6日(アメリカ西海岸時間)にサンフランシスコにて開催されたWWDC2011の、スティーブ・ジョブズによる基調講演で公開された。アップデートにより、200以上の新機能が追加された。メジャーアップデートでも200もの新機能の追加はこのバージョンが初めて。これまでのiOS Betaでは最多のBeta 7までリリースされた。10月4日にiPhone 4SとiPod touch第4世代ホワイトモデルの発表と同時にGM版がリリースされ、10月12日(アメリカ西海岸時間)に正式版の配布が開始された。どの端末にも無料でアップデートができ、iPhone 3GS、iPhone 4(GSM, CDMA)、iPad、iPad 2(GSM, CDMA)、第3世代以降のiPod touchに対応し、iPhone 4SとiPod touch(第4世代)には標準で搭載される。標準搭載デバイス以外は最初のアップデートにiTunes 10.5が必要。
- iOS 5.0.1
- 2011年11月2日(米国時間)にベータ版がリリースされ、2011年11月10日に正式リリースされた。iTunes経由またはiPhone単体でインストールできる。
- iOS 5.1
- 2011年11月29日にBeta 1、2011年12月12日にBeta 2がそれぞれリリースされ、2012年3月8日に正式リリースされた。これまではファームウェアから未発表製品コードネームを見つけ出し、新製品を予想することができるようになっていたが、iOS 5.1 Beta 2で多数の偽のコードネームを追加されたため、予想することが難しくなった。
新機能・変更点(5.x)
新機能・変更点(5.x) | |||||
---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 内容 | 出典 |
5.0 | Telluride | 2011年10月12日 |
|
|
[89] |
5.0.1 | 2011年11月10日 |
|
[90] | ||
5.1 | Hoodoo | 2012年3月8日 |
|
[91] | |
5.1.1 | 2012年5月8日 |
|
[92][93] |
6.x
概要(6.x)
- iOS 6.0
- 2012年6月12日WWDC2012で初披露された。約200以上の新機能が搭載され、今回のアップデートではアプリの追加よりも既存のアプリの改良や新機能が中心となり、GUIにも変更が見られる。このバージョンで、初代iPadとiPod touch(第3世代)がサポートされなくなった。発表当日、開発者にはBeta版をリリース、2012年9月12日に関係者向けに開催されたイベントで9月19日に正式版をリリースすると発表された。
新機能・変更点(6.x)
新機能・変更点(6.x) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 |
6.0 | Sundance | 2012年9月19日 |
|
|
|
[95][96] |
6.0.1 | 2012年11月1日 |
|
|
|
[98] | |
6.0.2 | 2012年12月19日 |
|
|
[99] | ||
6.1 | Brighton | 2013年1月29日 |
|
|
[100] | |
6.1.1 | 2013年2月12日 | iPhone 4S この機種のみのアップデートとなる |
|
[101] | ||
6.1.2 | 2013年2月20日 |
|
|
[102] | ||
6.1.3 | 2013年3月20日 |
|
[103] | |||
6.1.4 | 2013年5月3日 | iPhone 5 この機種のみのアップデートとなる |
|
[104] | ||
6.1.5 | 2013年11月14日 | iPod touch 第4世代 この機種のみのアップデートとなる |
|
[105] | ||
6.1.6 | 2014年2月21日 |
|
|
[106] |
7.x
概要(7.x)
2013年6月11日(日本時間12日)WWDC2013でiOS7.0(開発コードネーム "Innsbruck" )が初披露された。2013年9月18日配信開始。対応端末は iPhone 4 以降、iPad 2以降、iPad mini、iPod touch 第5世代。このバージョンで、iPhone 3GS と iPod touch 第4世代がサポートから外れる。これまでのバージョンから大幅にデザインが変更された[107][108]。また、デザインが大幅に変更されたことに反響が起こった。
新機能・変更点(7.x)
新機能・変更点(7.x)[109] | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 |
7.0 | Innsbruck | 2013年9月18日 |
|
|
[110] | |
7.0.1 | 2013年9月20日 | iPhone 5s・5c |
|
[111] | ||
7.0.2 | 2013年9月26日 |
|
|
[112] | ||
7.0.3 | 2013年10月23日 |
|
|
[113] | ||
7.0.4 | 2013年11月14日 |
|
[114] | |||
7.0.5 | 2014年1月29日 | iPhone 5s・5c(中国国内モデル限定) |
|
[115] | ||
7.0.6 | 2014年2月21日 |
|
|
[106] | ||
7.1 | Sochi | 2014年3月11日 |
|
[116] | ||
7.1.1 | 2014年4月23日 |
|
[117] | |||
7.1.2 | 2014年7月1日 |
|
[118] |
8.x
概要(8.x)
2014年6月2日(日本時間3日)のWWDC2014でiOS8.0が初披露された。AppleのiOS Developer(開発者)向けにベータ版がWWDC2014 Keynote終了直後から配信が開始している。一般向けのリリースは、2014年9月17日。対応端末は iPhone 4s以降、iPad 2以降、iPad mini第1世代以降、iPod touch 第5世代。このバージョンで、iPhone 4がサポートから外れる。デザイン面では変更は無いものの、アプリや各種機能の強化、サードパーティの開発者向けに多くのAPIの開放を実施したことが大きな特徴となっている[119]。リリース当初はバグが多く、動作も特に旧機種を中心に重くなるという事態が続発した。Appleはそれらを改善するために8.0.1、8.0.2、と立て続けにリリースし、その後、バージョン8.1がリリースされた。
新機能・変更点(8.x)
新機能・変更点(8.x)[120] | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 |
8.0 | Okemo | 2014年9月17日 |
|
|
[121] | |
8.0.1 | 2014年9月25日 | iOS 8.0で発生した不具合を修正するバグフィックスリリースだったが、iPhone 6/6 Plusでアップデート後「モバイルネットワークに繋がらなくなった」「Touch IDが反応しなくなった」という不具合が報告され、直ちにアップデート配信を撤回した。 | [122][123] | |||
8.0.2 | 2014年9月26日 | iOS 8.0.1の不具合修正版。本来8.0.1で行われる修正のほか、8.0.1で発生した不具合の修正も含まれている。
|
[124] | |||
8.1 | 2014年10月21日 |
|
|
[125] | ||
8.1.1 | 2014年11月18日 |
|
[126] | |||
8.1.2 | 2014年12月10日 |
|
[127] | |||
8.1.3 | 2015年1月28日 |
|
[128] | |||
8.2 | 2015年3月9日 |
|
[129][130] | |||
8.3 | Stowe | 2015年4月9日 |
|
[131][132] | ||
8.4 | Copper | 2015年7月1日 | iPod touch 第6世代 |
|
|
[133][134][135] |
8.4.1 | Donner | 2015年8月14日 |
|
[136][137] |
9.x
概要(9.x)
このアップデートでは、検索機能とSiriが強化され、Siriがより賢くなり、より積極的にユーザをアシストできるようになった。iPadの新しいマルチタスク機能では、画面を分割したりピクチャ・イン・ピクチャ機能を使って、2つのアプリを同時に使用出来る。また内蔵アプリも強化され、「マップ」で詳細な交通機関情報を確認できるようになるほか、「メモ」のデザインが刷新、手書きメモや写真のはめ込みもできるようになったほか、新しいニュースアプリが追加された。さらにオペレーティングシステム基盤も改良され、ユーザーインターフェース表画をMetal APIにすることでパフォーマンスが向上しバッテリー駆動時間が最大で1時間長くなったほか、セキュリティも強化された。
新機能・変更点(9.x)
新機能・変更点(9.x)[138] | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | コードネーム | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 |
9.0 | Monarch | 2015年9月16日 |
|
|
[139][140][141][142] | |
9.0.1 | 2015年9月24日 |
|
[143] | |||
9.0.2 | 2015年10月1日 |
|
[144][145] | |||
9.1 | Boulder | 2015年10月22日 | iPad Pro 12.9インチ |
|
|
[146][147] |
9.2 | Castlerock | 2015年12月8日 |
|
[148] | ||
9.2.1 | 2016年1月19日 |
|
[149][150] | |||
9.3 | Eagle | 2016年3月21日 | iPhone SE |
|
|
[146][153][154] |
9.3.1 | 2016年3月31日 |
|
[155] | |||
9.3.2 | 2016年5月17日 |
|
[156] | |||
9.3.3 | 2016年7月19日 |
|
[157][158] | |||
9.3.4 | 2016年8月5日 |
|
[159] | |||
9.3.5 | 2016年8月26日 |
|
[160][161] | |||
9.3.6 | 2019年7月23日 |
|
[162] |
10.x
概要(10.x)
対応端末は iPhone 5以降、iPad Pro、iPad 第4世代以降、iPad mini 2以降、iPod touch 第6世代。このバージョンで、Apple A5を採用した、iPhone 4s、iPad 2、iPad mini 第1世代、iPod touch 第5世代とApple A5Xを採用したiPad 第3世代がサポートから外れる。
新機能・変更点(10.x)
新機能・変更点(10.x) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 | ||
10.0 - 10.0.1 | 2016年9月14日 |
iPad Air
|
メッセージ
Siri
マップ
写真
ホーム
Apple Music
Apple News
エクスペリエンス
QuickType
電話
その他の機能改善
アクセシビリティ
|
[163] | |||
10.0.2 | 2016年9月23日 |
| |||||
10.0.3 | 2016年10月18日 |
| |||||
10.1 | 2016年10月24日 |
カメラと写真
Apple Pay
マップ
メッセージ
Apple Watch
その他の改善および修正
| |||||
10.1.1 | 2016年10月31日 |
| |||||
10.2 | 2016年12月12日 |
TV
絵文字
写真
メッセージ
ミュージック
News
メール
アクセシビリティ
その他の改善および修正
| |||||
10.2.1 | 2017年1月24日 |
| |||||
10.3 | 2017年3月28日 |
Phoneを探す
Siri
CarPlay
その他の改善および修正
| |||||
10.3.1 | 2017年4月3日 |
| |||||
10.3.2 | 2017年5月15日 |
| |||||
10.3.3 | 2017年7月19日 |
| |||||
10.3.4 | 2019年7月23日 |
|
11.x
概要(11.x)
iOS11では、コントロールセンター、App Storeの一新、ヘルスケア機能の強化、ストレージを最適化、内蔵アプリケーションのアイコン、UI変更が行なわれている。 対応端末は iPhone 5s以降、iPad Air以降、iPod touch 第6世代。このバージョンで、Apple A6を搭載するiPhone 5、iPhone 5c、iPad 第4世代がサポートから外れる。また、64bitアプリのみ動作するように仕様変更され、32bitアプリの利用が出来なくなった[164]。
新機能・変更点(11.x)
新機能・変更点(11.x) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 | |
11.0 | 2017年9月20日 |
|
App Store
Siri
カメラ
写真
マップ
運転中の通知を停止
iPad用の新機能
QuickType
HomeKit
拡張現実(AR)
機械学習
その他の機能および改善
アクセシビリティ
|
[165] | ||
11.0.1 | 2017年9月26日 |
| ||||
11.0.2 | 2017年10月3日 |
| ||||
11.0.3 | 2017年10月11日 |
| ||||
11.1 | 2017年10月31日 |
絵文字
写真
アクセシビリティ
その他の改善および修正
| ||||
11.1.1 | 2017年11月9日 |
| ||||
11.1.2 | 2017年11月16日 |
| ||||
11.2 | 2017年12月3日 |
Apple Pay Cash(米国内のみ)
その他の改善および修正
| ||||
11.2.1 | 2017年12月13日 |
| ||||
11.2.2 | 2018年1月8日 |
| ||||
11.2.5 | 2018年1月23日 |
| ||||
11.2.6 | 2018年2月19日 |
| ||||
11.3 | 2018年3月30日 |
iOS 11.3には、さらにリアルな体験を届けることができるARKit 1.5、“バッテリーの状態(ベータ)”、iPhone Xユーザ用の新規アニ文字などを含む新機能が導入されました。このアップデートには安定性の改善およびバグの修正も含まれます。 拡張現実機能(AR)
バッテリーの状態(ベータ)
iPadの充電管理
アニ文字
プライバシー
Apple Music
News
App Store
Safari
キーボード
アクセシビリティ
その他の改善および修正
| ||||
11.3.1 | 2018年4月24日 |
| ||||
11.4 | 2018年5月30日 |
AirPlay 2
HomePodステレオペア
iCloudにメッセージを保管
その他の改善および修正
セキュリティコンテンツ | ||||
11.4.1 | 2018年7月9日 |
|
12.x
12.x概要(12.x)
iOS 12では、iPhoneおよびiPadのパフォーマンスの改善および様々な新機能追加が行われた。ミー文字、スクリーンタイム機能、Siriショートカット等が追加。拡張現実(AR)は機能が強化充実された。また、新しいプライバシー機能により、Webサイトによるトラッキングを防ぐことができるようになった。iOS 11と変わらずiPhone 5s以降、iPad Air以降、iPod touch (第6世代)に対応するが、A7を搭載するデバイス(iPhone 5s、iPad mini 2、iPad mini 3、iPad Air)とA8を搭載するデバイス(iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad mini 4、iPod touch (第6世代))では一部機能が利用できない。
新機能・変更点(12.x)
新機能・変更点(12.x) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 | ||
12.0 | 2018年9月17日 |
|
パフォーマンス
写真
カメラ
メッセージ
スクリーンタイム
おやすみモード
通知
Siri
拡張現実
計測
プライバシーおよびセキュリティ
Apple Books
Apple Music
株価
ボイスメモ
Apple Podcast
アクセシビリティ
その他の機能および改善
|
[167] | |||
12.0.1 | 2018年10月8日 | iPhone XR |
| ||||
12.1 | 2018年10月30日 | iPad Pro 12.9インチ (第3世代)iPad Pro 11インチ |
グループFaceTime
絵文字
デュアルSIMに対応
その他の改善および修正
| ||||
12.1.1 | 2018年12月5日 |
| |||||
12.1.2 | 2018年12月17日 |
| |||||
12.1.3 | 2019年1月22日 |
| |||||
12.1.4 | 2019年2月7日 |
| |||||
12.2 | 2019年3月25日 |
アニ文字
AirPlay
Apple Pay
スクリーンタイム
Safari
Apple Music
AirPods
改善およびバグの修正
| |||||
12.3 | 2019年5月13日 |
AirPlay 2
改善およびバグの修正
| |||||
12.3.1 | 2019年5月24日 | iPod touch(第7世代) |
| ||||
12.3.2 | 2019年6月10日 |
| |||||
12.4 | 2019年7月22日 |
iPhoneの移行
その他の改善と修正
| |||||
12.4.1 | 2019年8月26日 |
| |||||
12.4.2 | 2019年9月26日 | ||||||
12.4.3 | 2019年10月28日 | ||||||
12.4.4 | 2019年12月10日 | ||||||
12.4.5 | 2020年1月28日 | ||||||
12.4.6 | 2020年3月24日 | ||||||
12.4.7 | 2020年5月20日 | ||||||
12.4.8 | 2020年7月15日 | ||||||
12.4.9 | 2020年11月5日 | ||||||
12.5 | 2020年12月14日 |
| |||||
12.5.1 | 2021年1月11日 |
| |||||
12.5.2 | 2021年3月26日 |
| |||||
12.5.3 | 2021年5月3日 |
|
13.x
概要(13.x)
iOS 13では、UIやデザインの変更、ダークモードの導入、ナイトモード搭載のカメラアプリ、アップデートされた写真アプリ、パフォーマンスの向上、アプリサイズの削減、バッテリーの充電の最適化、Face IDの高速化などのアップデートが行われた。対応端末はiPhone 6s/iPhone 6s Plus/iPhone SE以降に発売したiPhoneとiPod touch。
iPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPod touch (第6世代)は非対応となった。
さらに、iPadOSの登場により、iPadは非対応となった。
COVID-19の流行を防ぐため、Bluetoothによる感染者との接触通知が利用可能になった。なおこの機能は各国の状況に合わせて無効化される[171]。
新機能・変更点(13.x)
新機能・変更点(13.x) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 | ||
13.0 | 2019年9月19日 |
|
ダークモード
カメラおよび写真
Appleでサインイン
App StoreとArcade
マップ
リマインダー
Siri
ミー文字とメッセージ
CarPlay
拡張現実
メール
メモ
Safari
QuickPath
テキスト編集
フォント
ファイル
ヘルスケア
Apple Music
スクリーンタイム
プライバシーおよびセキュリティ
システム全体の体験
言語サポート
中国向けの機能
インド向けの機能
パフォーマンス
その他の機能および改善
|
[172] | |||
13.1 | 2019年9月24日 |
AirDrop
ショートカット
マップ
バッテリーの状態
バグ修正およびその他の改善
| |||||
13.1.1 | 2019年9月27日 |
| |||||
13.1.2 | 2019年9月30日 |
| |||||
13.1.3 | 2019年10月15日 |
| |||||
13.2 | 2019年10月28日 |
カメラ
絵文字
AirPodsのサポート
“ホーム” App
Siri
バグ修正およびその他の改善
| |||||
13.2.2 | 2019年11月7日 |
13.2.1はHomePodのみアップデート (2019/10/30)
| |||||
13.2.3 | 2019年11月18日 |
| |||||
13.3 | 2019年12月10日 |
スクリーンタイム
株価
バグ修正およびその他の改善
| |||||
13.3.1 | 2020年1月28日 |
| |||||
13.4 | 2020年3月24日 |
ミー文字
ファイル
メール
App StoreとApple Arcade
CarPlay
拡張現実
キーボード
バグ修正およびその他の改善
| |||||
13.4.1 | 2020年4月7日 | iPhone SE (第二世代) |
| ||||
13.5 | 2020年5月20日 |
| |||||
13.5.1 | 2020年6月1日 |
| |||||
13.6 | 2020年7月15日 |
車のデジタルキー
ヘルスケア
バグ修正およびその他の改善
| |||||
13.6.1 | 2020年8月12日 |
| |||||
13.7 | 2020年9月1日 |
|
14.x
概要
COVID-19感染拡大防止の観点からオンラインで開催されたWWDCで発表された。
スマートスタックと呼ばれる、自動で切り替わる機能を持つホーム画面のウィジェット、アプリをホーム画面から削除できるAppライブラリ、画面を全て覆わない着信画面とSiri、ピクチャインピクチャ(PiP)、睡眠時にロック画面が暗くなる睡眠モード、ディフォルトアプリの変更、新しいデザインのGame Centerなど、iOS 13に続き多くの変更が行われた。
アプリをインストールせず一時的に利用可能になるApp Clip、自転車と電気自動車に対応するマップ、独自の翻訳、AirPods Proの空間オーディオ、iMessageのメンション、共有可能なWalletの車の鍵などの新機能が搭載された。
またプライバシー面では、Safariのトラッキングレポート、録音と録画のインジケータ、流出したパスワードの通知、App Storeのプライバシー情報の掲載、おおよその現在位置などが追加された。
対応するデバイスはiOS 13と同じである。
新機能・変更点(14.x)
新機能・変更点(14.x) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 配布開始日 | 発売時搭載機種 | 対応デバイス | 内容 | 出典 | ||
14.0 | 2020年9月16日 |
|
まったく新しいウィジェット
ウィジェットのスタックでホーム画面のスペースを最大限に活用でき、スマートスタックはデバイス上の知能を使って最適なタイミングで最適なウィジェットを表示
Appライブラリ
コンパクトなデザイン
メッセージ
ミー文字
マップ
App Clip
翻訳
Siri
検索
W* eb検索候補からSafariを起動し、最も関連性の高いWebの結果を表示
ホーム
Safari
天気
AirPods
プライバシー
アクセシビリティ
App Store
Apple Arcade
拡張現実
カメラ
CarPlay
FaceTime
ファイル
ヘルスケア
ミュージック
メモ
写真
Podcast
リマインダー
設定
ショートカット
ボイスメモ
|
[173] | |||
14.0.1 | 2020年9月24日 |
| |||||
14.1 | 2020年10月20日 |
| |||||
14.2 | 2020年11月5日 |
| |||||
14.2.1 | 2020年11月19日 |
| |||||
14.3 | 2020年12月14日 |
Apple Fitness+
AirPods Max
写真
プライバシー
TV App
App Clip
ヘルスケア
天気 “天気”、“マップ”、およびSiriで空気質のデータを中国本土で利用可能
Safari
問題の修正
| |||||
14.4 | 2021年1月26日 |
問題の修正
| |||||
14.4.1 | 2021年3月8日 |
| |||||
14.4.2 | 2021年3月26日 | ||||||
14.5 | 2021年4月26日 |
| |||||
14.5.1 | 2021年5月3日 |
問題点
解消済みの問題
デザイン盗用疑惑
2012年9月20日、スイスの新聞はAppleがスイス連邦鉄道の許可なしにスイス鉄道時計のデザインをiOS 6用の時計アプリケーションとして盗用したと報じた[175][176]。後に和解しライセンス契約を結んだ[177]。なお、iOS 7になってそのデザインは変更されている。
地図アプリケーションの問題
iOS 6.0から搭載された、Appleが独自に開発した地図アプリケーション「マップ」の精度の低さが話題となった[178][179]。具体的には存在しない駅名「パチンコガンダム駅」や地名が表示されていたり、東京タワーを3Dに表示させたときの図が「鉄塔」というよりも、高層ビルになっているなど、3D表示の正確性に問題があった。クラウドベースのサービスであり、多くのユーザーが使うほど改善すると当初Appleはコメントしていた[179]。しかし、9月28日にティム・クック最高経営責任者の声明で、「自分たちに課した(最高レベルの製品を作るという)基準に達することができませんでした」と、公式ウェブサイトで謝罪している[180]。また、状況が改善されるまで、GoogleのGoogle マップも含めた他社の地図アプリケーションをApp Storeでの購入や、アイコンダウンロードで使用することを推奨している。なお、Appleが自社製品に関して謝罪するのは極めて異例な出来事である[180][181]。
2013年2月にリリースされたiOS 6.1.1 Beta(後にiOS 6.1.3としてリリース)で日本のマップが改善されていることが分かり[182]、3月11日には一般にもマップデータが改善され、不明瞭な部分は修正され、より明確なデータに変更された[183]。
2019年6月、WWDCにて大幅な「マップ」のアップデートが発表された。
地図のデータを更新[184]し、立体的な表示が可能となったほか、「お気に入り」や「コレクション」、「Look Around」などの機能が追加された。
1970年1月1日問題
iOS 8~9.3 beta 3が搭載されている64ビットプロセッサが内蔵されているiPhone、iPadまたはiPod touchで時計の自動設定をオフにした後に1970年1月1日に設定して再起動すると、Appleのロゴマークの画面のまま動かなくなるバグが発生した。このバグが発生した場合、ファームウェア復元すら不可能となり、Appleストアでの修理対応になる。
タイムゾーン設定に起因するものではないかと言われており、日付を限界まで戻すことでタイムゾーン設定の状態によっては値が0以下になってしまい、システムに破壊的な影響を与えるのではないかと考えられる[185][186]。
このバグはiOS9.3以降にアップデートすることで改善される[187]。なお、iOS 9.3へのアップデートの説明では、「日付を手動で1970年5月以前に変更して再起動操作を行うと、iOSデバイスが起動しなくなることがある問題が修正されます」と記載されている[146]。
また非公式ではあるが、完全に放電した後に充電することで解消されることもある[188]。
バッテリーの劣化による意図的なパフォーマンス低下
2017年、一部のユーザー(主に旧機種利用者)から、iOSをアップデートしてからパフォーマンスが低下したとクレームが相次いだ。リチウムイオンバッテリーが劣化したiPhone 6/6Plus、6s/6s Plus、SEが突然のシステム強制終了(シャットダウン)を防ぐために、iOS10.2.1以降のバージョンでパフォーマンスを制限する機能を追加(iOS 11.2でこのサポートの対象をiPhone 7とiPhone 7 Plusに拡大)していたにもかかわらずユーザーに公表せず、バッテリーを交換すれば元のパフォーマンスに戻ることも公表しなかった。 ユーザーは最新のiPhoneの買い替えを強いられたとして、アメリカ合衆国で訴訟問題に発展している。
2017年12月28日、バッテリーが劣化した iPhone の意図的なパフォーマンス低下について、Appleが問題の経緯と対策を説明するサポートページを公開した。
「古いiPhoneの買い換えを促すためではないか?」との非難については、「お客様による製品の買い替えを促すために、私たちが意図的にApple製品の寿命を縮めたり、お客様の体験が損なわれるようにしたことはこれまでに一度もなく、今後も決してない」として、強く否定した。
一方で、パフォーマンス低下は経年劣化したバッテリーによる突然のシステム強制終了を防ぐための仕組みだったが説明不足だったとして、ユーザーを失望させたことについて謝罪した。
信頼回復の為にAppleは、iPhone 6以降の端末でバッテリー交換が必要な場合、保証対象外の交換費用を2017年現在の8800円(79米ドル)から3200円(29米ドル)へ減額する措置をとった。この措置は2018年1月から12月まで実施された(保証対象ならば従来から無料)。
2018年早期のiOSアップデートで「バッテリー状態の表示を追加し性能に影響を与えているかどうか、ユーザーが把握できるようにする。電源管理についても改良を続ける」と公表した[189]。
iOS 11.3にて、バッテリーの状態(ベータ)オプションが追加された。
iOS 12では「バッテリーの状態」からベータ版の表記がなくなり、バッテリーの使用状況をグラフで視覚的に確認できるアップデートが提供された。
iOS 12.1にて、サポートの対象をiPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xに拡大。
グループ通話アプリケーションでの盗聴バグ
Appleのグループ通話アプリケーションFaceTimeでビデオ通話を行う際に、個人間通話からグループ通話に切り替え、自分の電話番号をグループに追加すると相手がFaceTimeに出る前に相手のデバイスの音声と映像が表示されるバグが発見された。このバグはアメリカアリゾナ州に住む当時14歳の少年によって報告された[190]。iOS 12.1.4へアップデートすると解消される[191]。
カーネル
基本的にMac OS X(現:macOS)をタッチパネルの携帯機器に最適化した形で再構成したもので、UIは全く異なるものの、Darwinカーネル(XNU)の上に、Cocoaベースのアプリケーションフレームワークが載っている構成はmacOSと共通する。ただし、macOSの根幹技術の一つであるCarbonやUNIX関連の機能の多くが削られ、開発者はCocoa Touch、Media、Core Services、そしてCore OSという4つのレイヤを通じてOSにアクセスする[192]。マルチタッチパネル、加速度センサなどを生かした、従来にはない特徴的なユーザインターフェイスで注目を集めた。
スティーブ・ジョブズ直々の指名により初代iPhoneの開発初期から当OSの開発責任者を務めたスコット・フォーストール曰く「ジョブズ自らの指示を元に小さな子供からお年寄りに至るまで説明書要らずで直感的に操作出来るようにデザインした。」とコメントしている[193]。
当初はユーザーによるアプリケーションの追加は認められていなかったが、2008年6月よりSDKが整備され、App Storeで自由にアプリケーションを追加できるようになっている。
iPhone SDKの登場により、Cocoaフレームワークと開発言語としてのObjective-Cが改めて注目されることとなった。iPhoneはJava仮想マシン、Carbonを搭載しておらず、iPhone向けネイティブアプリケーションの開発には、基本的にObjective-C(もしくはSwift)を習得する必要がある[注 5][注 6]。
カーネルは当初からマルチタスク対応であり、音楽再生などのOSに組み込まれたプロセスはバックグラウンドで実行させることができたが、iOS 6までは、バッテリーやメモリ容量の制約から、1度に起動するアプリケーションは1つに限定されていた[194]。CPU及びメモリが増強されたiPhone 4以降が必須であるiOS 7からはこの制約は撤廃された。
なお「IOS」はシスコシステムズの商標であるが、同社はAppleの当商標の取得に合意している[195]。
アプリケーションソフトウェア
iPhone/iPod touch/iPad 用のサードパーティーアプリケーションは、App Store経由で配布・販売されている。
当初はセキュリティ上の理由から、Webベースのアプリケーションのみが認められていた[196]。しかし、2008年6月からは開発者にネイティブアプリケーションソフトウェア開発キット(iPhone SDK)が提供され、iPhone 3Gの発売(同年7月)と同時にApp Store経由でのサードパーティアプリケーション配布が開始された。
iPhoneは当初より、外部からのアプリのインストールを禁止されている。
これはアプリケーションがプライバシー、セキュリティ、コンテンツに関する高い基準を確実に満たすように設定されている[197]が、これはAppStoreのガイドラインに違反するアプリの排除にもなっている[198]。
なおこれらはAdHoc配信等のデベロッパによるテスト、エンタープライズApp、脱獄(Jailbreak)、署名を悪用した未認可のストア(AltStore等)によって回避することが可能である[199]。
SDK
- Cocoa Touch
- マルチタッチ機能の制御、加速度センサ、View hierarchy、言語サポート、カメラ、iAd、Game Kit、Address Book UI、Map Kit
- Media
- OpenAL、オーディオと録音、ビデオフォーマットおよびイメージフォーマットのサポート、Quartz、 Image I/O、Core Animation、Core Audio、Core Text、Core MIDI、OpenGL ES、AirPlay、Metal
- Core Services
- ネットワークサポート、アドレスブック、SQLite データベース、Core Foundation、Core Location、Grand Central Dispatch、In-App Purchase
- Core OS
- TCP/IP、ソケット、パワーマネージメント、アクセサリの制御、スレッド、セキュリティ、ファイルシステム
脚注
注釈
- ^ 時計App内の「世界時計」の項目で天気が表示される。
- ^ 第7世代のみ
- ^ 日本語版など、一部の言語には対応していない。
- ^ 同日発売開始のiPad(第4世代)とiPad mini(共にWi-Fiモデル)は発売時搭載バージョンが6.0のため、アップデートを適用する必要がある[97]
- ^ ただし、macOSのCocoaと同様、Objective-CにCやC++を混在させたり、CやC++で記述されたライブラリを呼び出して利用することが可能。iOS 4.1でスクリプト言語のインタプリタの使用も許可され、スクリプト言語での開発もできるようになった。
- ^ MonoTouchや、Emabarcadero Technologies社のRAD Studioといったサードパーティ製の開発ツールにより、Objective-C以外の言語で開発することも可能ではある。
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関連項目
- iPadOS - iOSから独立し、iPad専用に開発されたモバイルオペレーティングシステム。
- macOS - iOSの元となったオペレーティングシステム。
- watchOS - Apple Watch向けオペレーティングシステム。
- tvOS - Apple TV向けオペレーティングシステム。