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2012年あたりからは、それまで日本や韓国の選手によって使われてきたこの技が、フランスの[[ロイク・ピエトリ]]を始めとしたヨーロッパの選手の間でも使われるようになった<ref>[http://www.judocrazy.com/2014/01/pietris-reverse-seoi.html Pietri's Reverse Seoi]</ref>。 |
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[[2008年北京オリンピック]]60 kg級で優勝した前出の崔敏浩や、2009年の90 kg級世界チャンピオンである[[李奎遠 (柔道 |
[[2008年北京オリンピック]]60 kg級で優勝した前出の崔敏浩や、2009年の90 kg級世界チャンピオンである[[李奎遠 (柔道)|李奎遠]]などが盛んに使っていたことから、この技が注目を集めるようになったと考えられている<ref>[http://www.judocrazy.com/2014/01/choi-min-ho.html Choi Min-Ho - The original reverse seoi-nage man]</ref>。崔や李など韓国の選手が使っていたことから、俗称で「韓国背負い」とも呼ばれている<ref>[http://www.sportsclick.jp/magazine/mook/716/index.html 格闘技 技の大百科 WAZAPEDIA 2011] [[ベースボール・マガジン社]]</ref>。2010年あたりからは軽量級や中量級の日本選手が頻繁に使い出すようになった<ref>[http://www.judocrazy.com/2014/01/hiraoka-worlds-fastest-reverse-seoi-man.html Hiraoka: World's fastest reverse seoi man]</ref>。 |
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[[全日本柔道連盟|全柔連]]は当初、この技を[[背負落]]と分類していたこともあったが<ref>[http://www.judo.or.jp/p/16708 第16回アジア競技大会(2010/広州)柔道競技 70 kg級 渡邉 美奈(コマツ) 5位]</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20110302092400/http://www.judo.or.jp/ グランプリ デュッセルドルフ(ドイツ)52 kg級 西田 優香((学)了徳寺学園職) 優勝]</ref>、そののち、背負投の一種とみなすようになった。 |
[[全日本柔道連盟|全柔連]]は当初、この技を[[背負落]]と分類していたこともあったが<ref>[http://www.judo.or.jp/p/16708 第16回アジア競技大会(2010/広州)柔道競技 70 kg級 渡邉 美奈(コマツ) 5位]</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20110302092400/http://www.judo.or.jp/ グランプリ デュッセルドルフ(ドイツ)52 kg級 西田 優香((学)了徳寺学園職) 優勝]</ref>、そののち、背負投の一種とみなすようになった。 |
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* 2009年[[2009年世界柔道選手権大会|ロッテルダム世界選手権]]90 kg級決勝 [[李奎遠 (柔道 |
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2020年12月20日 (日) 06:05時点における版
背負投(せおいなげ)は、柔道の投技の手技16本の一つである。内股、大外刈、巴投と並んで、柔道の投げ技の定番である。講道館や国際柔道連盟 (IJF) での正式名。別名襟背負[1](えりせおい)、双手背負投[1](もろてせおいなげ)、双手背負(もろてせおい)、二本背負[2][1](にほんせおい)。特に一本背負投と区別する必要があるときに使われる。IJF略号SON。
概要
基本形は標準的な組み方から前に崩しながら、前回りさばきで相手の懐に踏み込む、または、後ろ回りさばきで相手を引き出し、潜り込む様に体を沈め、(おんぶする様な形で)相手を背負い、自分の釣り手の肘を相手の腋の下に入れ、肩越しに(相手を担いで)引き手で引いて投げる技。柔道の技の中でも最も有名な技の一つである。一般に小さいものが大きい体の相手を投げるのに適した技であるとされる。
釣り手の使い方に特色のある技である。手技と腰技の違いがあるものの、釣込腰とよく似ているが、背負投は引き手を利かせて前に投げる(釣り手で襟を釣り上げてから、引き手で袖を引く)が、釣込腰は釣り手を利かせて横に投げる(引き手で万歳をさせる様に袖を引き出してから、釣り手で襟を釣り上げる)という違いがある。
応用技として釣り手側の足を相手の相手の外側に大きく踏み込み、その脚で相手の膝を押し上げながら投げる背負投もある。体落に似てる[3]。
また、右釣り手で相手の左襟を取って、相手を背負い、丸山スペシャルのように左引き手で相手の下穿きなど掴んで持ち上げ、それを助けに斜め前方に投げる技法もある。ケンカ四つの場合、使用しやすい[4]。2013年2月からIJFルールでは脚掴みが全面禁止となったので使用は困難となった。
ケンカ四つから、右引き手で相手の右釣り手を取り、左釣り手で相手の右襟を取り、引き手側に投げる技法もある。逆一本背負投に似てるがこれは釣り手で相手の襟を掴んでいる[5]。
片襟背負
片襟背負[6](かたえりせおい)は左手で相手の右袖または右襟を持ち、右手で相手の右内襟を握り、背負って投げる背負投。。記録映画『柔道の真髄 三船十段』では「背負投」の第一例として三船久蔵が演じている[7]。
韓国背負
韓国背負(かんこくせおい)は右釣り手で掴んでいる相手の左襟に左引き手を添える様にして、片襟で組み、右足前回り捌き又は、左足後回り捌きで技を施し、相手を左方向に一回転させながら捻りを加えて、背中または頭から相手を叩きつける様に投げる背負投[8]。上級者向けの技であり、無理な体勢で投げると、大外刈の様に、相手の後頭部を打ち付ける事故や体を開いた際に、自分の肩の靭帯を断裂する等の大怪我にも繋がりやすいので、注意が必要である。この技を誰が最初に使い出したかは定かでないが、2003年あたりに崔敏浩が使い出したとも言われている[9]。
2012年あたりからは、それまで日本や韓国の選手によって使われてきたこの技が、フランスのロイク・ピエトリを始めとしたヨーロッパの選手の間でも使われるようになった[10]。
2008年北京オリンピック60 kg級で優勝した前出の崔敏浩や、2009年の90 kg級世界チャンピオンである李奎遠などが盛んに使っていたことから、この技が注目を集めるようになったと考えられている[11]。崔や李など韓国の選手が使っていたことから、俗称で「韓国背負い」とも呼ばれている[12]。2010年あたりからは軽量級や中量級の日本選手が頻繁に使い出すようになった[13]。
全柔連は当初、この技を背負落と分類していたこともあったが[14][15]、そののち、背負投の一種とみなすようになった。
また、2015年、全柔連はこの技を通称逆背負投(ぎゃくせおいなげ)と呼ぶように告知し[16]、この技で投げられた選手が後頭部から畳に落下するなど、柔道事故を誘発しかねないとして、中学生以下にはこの技の使用を禁止することにした。大会で使用した場合は反則負けとなる[16][17]。
この技で一本が決まった主な試合
- 2008年北京オリンピック2回戦崔敏浩(KOR)VSミゲル・アルバラシン(ARG)
- 2008年北京オリンピック3回戦崔敏浩(KOR)VSマスード・アクホドザデフ(IRI)
- 2009年ロッテルダム世界選手権90 kg級決勝 李奎遠(KOR)VSキリル・デニソフ(RUS)
- 2010年グランプリ・デュッセルドルフ60 kg級準決勝 平岡拓晃(JPN)VSダワードルジ・トゥムルフレグ(MGL)
- 2010年グランプリ・ロッテルダム90 kg級準決勝 吉田優也(JPN)VSミラン・ランドル(SVK)
- 2010年アジア大会70 kg級初戦 薛京(PRK)VS渡邉美奈(JPN)
- 2011年グランプリ・デュッセルドルフ52 kg級準決勝 西田優香(JPN)VSアナ・カラスコサ(ESP)
別名韓国背負投(かんこくせおいなげ)。
逆背負
逆背負(ぎゃくせおい)は韓国背負が普及して暫く経った後に、「逆に投げる背負投をスムーズに投げる技術」として生まれた[要出典]背負投。さらに、これを応用して、回転一本背負や原型に近い、回転背負落も開発された。のちに袖釣込腰に次ぐ逆技として使われる事が多くなった。
この技は、2007年頃から、国際大会などで、よく見かけるようになった技で、主にケンカ四つの体勢で仕掛ける事が多い[9]。そしてこの技を背負落と分類し、「逆背負投」と呼称した[18]。のちに背負投に分類される。
左組みの場合、相手の右襟を左釣り手で掴んだ状態から、右引き手は相手の右襟(片襟)または、相手の釣り手側の奥袖を掴んで、自らの体を右足前回りさばきか左足後ろ回りさばきで右に一回転させながら(あるいは大きく反転しながら膝を付いて前かがみになった勢いで)、相手を釣り手側に投げる技[16]。片襟の場合は、通常の背負投と同様、背負投の変則組み手等のバリエーションとして見なされる事が多い。また、回転一本背負や回転背負落と違い、本来、背負投は引き手側に投げる場合がほとんどだが、賀持道明の投げ方に近いもので、釣り手に引き手をあてがって釣り手側に投げるものもある。江口も相当な実力の持ち主なので今後世界大会などで目にすることがあるかもしれない。
別名、回転背負(かいてんせおい)、回転背負投、逆双手背負投、逆双手背負、回転双手背負投、回転双手背負。
背負巻込
背負巻込(せおいまきこみ)[19]右組で背負上げた後、体を左に捻って巻き込んで投げる背負投。
巖石落
巖石落(がんせきおとし)は逆十字絞の様に取が右手で受の右襟を持ち、左手で受の左襟を持って投げる背負投。取が左腕を手前にした場合は左回りで投げる[20][21]。
背負投を得意とした選手
木村政彦や、東京オリンピックでの猪熊功及び、岡野功の華麗で豪快な背負投や一本背負投をテレビで見た人に、柔道の代表的な投技として背負投が浸透した。その後、日本では谷亮子、野村忠宏、古賀稔彦が背負投の名手として知られている。井上康生も重量級としては珍しい背負投の使い手であった。
フィクションの世界では柔道漫画の『YAWARA!』『柔道部物語』『帯をギュッとね』などで主人公の必殺技として描かれている。『柔道部物語』が連載されていた時は古賀稔彦の全盛時代だったので特にこの背負投が登場人物たちの得意技として多く出てくる。
投の形
投の形の手技の2本目にあるが、実際には一本背負投の技法である[22]。これは投の形の制定された当時は技名の上では一本背負投と区別されていなかったためである。技法的な部分は一本背負投#投の形を参照のこと。
分類と名称
1982年、講道館が投技の技名称一覧を制定した際は一本背負投も背負投に包含されていた。1995年4月、IJFは総会で一本背負投と背負投を分離している技の一覧を制定した。1997年4月1日、講道館はIJFに合わせる形で一本背負投と背負投を分離した[22][23]。
外部リンク
脚注
- ^ a b c “背負投(せおいなげ)<手技>”. 講道館. 2020年8月18日閲覧。 “「背負投」とは、相手を真前、又は前隅に崩し、相手の体を背後に背負い上げて、肩越しに投げる技です。一般に「双手背負投」(又は「襟背負」、「二本背負」)と呼ばれている”
- ^ 嘉納行光・川村禎三・中村良三・醍醐敏郎・竹内善徳『柔道大事典』佐藤宣践(監修)、アテネ書房、日本(原著1999年11月21日)。ISBN 4871522059。「二本背負」
- ^ “背負投(せおいなげ)<手技>”. 講道館. 2020年8月18日閲覧。 “取は、右足を受の右脚の外側に深く踏み込み、右脚で受けの右膝を押し上げながら背負って投げる。(写真4)※この技法は「背負投」の応用技であって「体落」ではありません。”
- ^ 柏崎克彦『柔道技の見極めハンドブック』ベースボール・マガジン社(原著2004年8月5日)。ISBN 978-4583612836。「背負投 別法1」
- ^ 柏崎克彦『柔道技の見極めハンドブック』ベースボール・マガジン社(原著2004年8月5日)。ISBN 978-4583612836。「背負投 別法2」
- ^ “背負投(せおいなげ)<手技>”. 講道館. 2020年8月18日閲覧。 “応用の技法 取は、両手で受けの片側の右袖(又は右襟)と右内襟を握り、背負って投げる。一般には、「片襟背負」とも呼んでいる技法です。”
- ^ 柔道の真髄 三船十段 (記録映画). 日本: 日本映画新社.
背負投(その一)
- ^ “国内における「少年大会特別規定」”. 全日本柔道連盟. p. 2 (2015年11月30日). 2020年8月19日閲覧。 “反則負け(重大な違反) 2.〔「逆背負投」(通称)の様な技を施すこと。〕関係 例えば一方の試合者が右組み、他方の試合者が左組みの体勢から、右組みの試合者が、正しく組んだ釣り手側の前襟を両手で握りながら、右足前回り捌き又は、左足後回り捌きで技を施し、相手を左方向に一回転させながら捻りを加えて、背中、又は頭から投げ落とす様な技をいう。”
- ^ a b Lee Kyu-Won’s Reverse Seoi
- ^ Pietri's Reverse Seoi
- ^ Choi Min-Ho - The original reverse seoi-nage man
- ^ 格闘技 技の大百科 WAZAPEDIA 2011 ベースボール・マガジン社
- ^ Hiraoka: World's fastest reverse seoi man
- ^ 第16回アジア競技大会(2010/広州)柔道競技 70 kg級 渡邉 美奈(コマツ) 5位
- ^ グランプリ デュッセルドルフ(ドイツ)52 kg級 西田 優香((学)了徳寺学園職) 優勝
- ^ a b c 【審判委員会】少年大会における俗称「韓国背負い」の取り扱い並びに国内における「少年大会特別規定」への反映について
- ^ 柔道の「逆背負い投げ」中学生以下に危険技禁止、事故防止のため スポーツニッポン 2015年12月9日
- ^ 【審判委員会】少年大会における俗称「韓国背負い」の取り扱い並びに国内における「少年大会特別規定」への反映について(15.12.9)
- ^ “背負投(せおいなげ)<手技>”. 講道館. 2020年8月18日閲覧。 “取は、背負い上げながら、体を左に捻って巻き込んで投げる。 この技法は横捨身技の理合であるとの見解から、「背負巻込」の新名称案も検討されましたが「背負投」の延長と考えることに見解を統一しました。”
- ^ 嘉納行光・川村禎三・中村良三・醍醐敏郎・竹内善徳『柔道大事典』佐藤宣践(監修)、アテネ書房、日本 東京(原著1999年11月)。ISBN 4871522059。「巖石落」
- ^ 柔道の真髄 三船十段 (記録映画). 日本: 日本映画新社.
巖石落
- ^ a b 醍醐敏郎著 『講道館柔道投技 上 手技・腰技』
- ^ 嘉納行光・川村禎三・中村良三・醍醐敏郎 ・竹内善徳『柔道大事典』佐藤宣践(監修)、アテネ書房、日本 東京(原著1999年11月)。ISBN 4871522059。「講道館の技名称」
- ^ 背負投 / Seoi-nage (YouTube). 日本: KODOKANチャンネル. 2020/05/08. 2020-08-18閲覧。
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