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[[イングランド貴族]]初代{{仮リンク|デンビー伯爵|en|Earl of Denbigh}}{{仮リンク|ウィリアム・フィールディング (初代デンビー伯爵)|label=ウィリアム・フィールディング|en|William Feilding, 1st Earl of Denbigh}}<small>(1587頃-1643)</small>の娘で[[アイルランド貴族]]初代{{仮リンク|キネルマーキーのボイル子爵|label=ボイル子爵|en|Viscount Boyle of Kinalmeaky}}[[ルイス・ボイル (初代キナルミーキーのボイル子爵)|ルイス・ボイル]]<small>(1619–1642)</small>の妻である{{仮リンク|エリザベス・ボイル (ギルフォード女伯爵)|label=エリザベス・ボイル|en|Elizabeth Boyle, Countess of Guilford}}<small>(-1667)</small>は、[[ヘンリエッタ・マリア・オブ・フランス|ヘンリエッタ皇太后]]の寝室女官を務め、[[1660年]][[7月14日]]には一代限りで[[イングランド貴族]]爵位「サリー州における'''ギルフォード女伯爵'''({{lang|en|Countess of Guildford, in the County of Surrey}})」に叙せられた<ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p14765.htm#i147643|title=Elizabeth Feilding, Countess of Guildford|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。これが最初のギルフォード伯爵位の創設である。 |
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ついで[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]の側近集団[[Cabal]]の一員である[[スコットランド貴族]]初代{{仮リンク|ローダーデイル公爵|en|Duke of Lauderdale}}[[ジョン・メイトランド (初代ローダーデイル公)|ジョン・メイトランド]]<small>(1616–1682)</small>が、[[1674年]][[6月25日]]にイングランド貴族爵位「'''ギルフォード伯爵'''({{lang|en|Earl of Guilford}})」に叙せられている。これが2期目の創設だが、彼には男子がなかったので一代で廃絶している<ref name="CP EG1">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk |
ついで[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]の側近集団[[Cabal]]の一員である[[スコットランド貴族]]初代{{仮リンク|ローダーデイル公爵|en|Duke of Lauderdale}}[[ジョン・メイトランド (初代ローダーデイル公)|ジョン・メイトランド]]<small>(1616–1682)</small>が、[[1674年]][[6月25日]]にイングランド貴族爵位「'''ギルフォード伯爵'''({{lang|en|Earl of Guilford}})」に叙せられている。これが2期目の創設だが、彼には男子がなかったので一代で廃絶している<ref name="CP EG1">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk/lauderdale1672.htm|title=Lauderdale, Duke of (S, 1672 - 1682)|accessdate= 2016-08-07 |last= Heraldic Media Limited |work= [http://www.cracroftspeerage.co.uk/introduction.htm Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage] |language= 英語 }}</ref><ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p271.htm#i2704|title=John Maitland, 1st and last Duke of Lauderdale|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。 |
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3期目のギルフォード伯爵位はギルフォード男爵位を前身とする。第4代[[ノース男爵]]{{仮リンク|ダドリー・ノース (第4代ノース卿)|label=ダドリー・ノース|en|Dudley North, 4th Baron North}}<small>(1602-1677)</small>の次男で法律家・[[庶民院 (イギリス)|庶民院]]議員{{仮リンク|フランシス・ノース (初代ギルフォード男爵)|label=フランシス・ノース|en|Francis North, 1st Baron Guilford}}<small>(1637–1685)</small>は、[[1683年]][[9月27日]]に[[イングランド貴族]]「サリー州におけるギルフォードの'''ギルフォード男爵'''({{lang|en|Baron Guilford, of Guilford in the County of Surrey}})」に叙せられた<ref name="CP BG">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk |
3期目のギルフォード伯爵位はギルフォード男爵位を前身とする。第4代[[ノース男爵]]{{仮リンク|ダドリー・ノース (第4代ノース卿)|label=ダドリー・ノース|en|Dudley North, 4th Baron North}}<small>(1602-1677)</small>の次男で法律家・[[庶民院 (イギリス)|庶民院]]議員{{仮リンク|フランシス・ノース (初代ギルフォード男爵)|label=フランシス・ノース|en|Francis North, 1st Baron Guilford}}<small>(1637–1685)</small>は、[[1683年]][[9月27日]]に[[イングランド貴族]]「サリー州におけるギルフォードの'''ギルフォード男爵'''({{lang|en|Baron Guilford, of Guilford in the County of Surrey}})」に叙せられた<ref name="CP BG">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk/guilford1683.htm|title=Guilford, Baron (E, 1683)|accessdate= 2016-08-07 |last= Heraldic Media Limited |work= [http://www.cracroftspeerage.co.uk/introduction.htm Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage] |language= 英語 }}</ref><ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p3023.htm#i30223|title=Francis North, 1st Baron of Guilford|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。そしてその孫である3代ギルフォード男爵[[フランシス・ノース (初代ギルフォード伯爵)|フランシス・ノース]]<small>(1704–1790)</small>は、襲爵前に[[トーリー党 (イギリス)|トーリー党]]の[[庶民院 (イギリス)|庶民院]]議員を務めたのち[[1729年]]に襲爵して貴族院議員に転じ、[[1734年]]には本家筋にあたる第6代ノース男爵[[ウィリアム・ノース (第6代ノース男爵)|ウィリアム・ノース]]からノース男爵を継承、さらに[[1752年]][[4月8日]]に[[グレートブリテン貴族]]「'''ギルフォード伯爵'''({{lang|en|Earl of Guilford}})」に叙された<ref name="CP EG">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk/guilford1752.htm|title=Guilford, Earl of (GB, 1752)|accessdate= 2016-08-07 |last= Heraldic Media Limited |work= [http://www.cracroftspeerage.co.uk/introduction.htm Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage] |language= 英語 }}</ref><ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p2141.htm#i21403|title=Francis North, 1st Earl of Guilford|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。 |
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その息子である2代伯[[フレデリック・ノース (第2代ギルフォード伯爵)|フレデリック・ノース]]<small>(1732–1792)</small>もトーリー党の政治家となり、襲爵前ノース卿の儀礼称号を使っていた頃の[[1770年]]から[[1782年]]にかけて[[イギリスの首相|首相]]を務めた<ref name="CP EG" /><ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p2379.htm#i23789|title=Frederick North, 2nd Earl of Guilford|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。彼は[[アメリカ独立戦争]]中の首相として知られる。しかし同戦争の戦況悪化で議会の支持を失って辞職に追い込まれている{{sfn|小松春雄|1983|p=274-277}}。 |
その息子である2代伯[[フレデリック・ノース (第2代ギルフォード伯爵)|フレデリック・ノース]]<small>(1732–1792)</small>もトーリー党の政治家となり、襲爵前ノース卿の儀礼称号を使っていた頃の[[1770年]]から[[1782年]]にかけて[[イギリスの首相|首相]]を務めた<ref name="CP EG" /><ref>{{Cite web |url=http://thepeerage.com/p2379.htm#i23789|title=Frederick North, 2nd Earl of Guilford|accessdate= 2016-08-07 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。彼は[[アメリカ独立戦争]]中の首相として知られる。しかし同戦争の戦況悪化で議会の支持を失って辞職に追い込まれている{{sfn|小松春雄|1983|p=274-277}}。 |
2020年12月4日 (金) 05:24時点における版
ギルフォード伯爵(英語: Earl of Guilford)は、イギリスの伯爵位。
過去に3回創設されており、現存する第3期は第2代ギルフォード男爵フランシス・ノースが1752年にグレートブリテン貴族として叙されたのに始まる。
歴史
イングランド貴族初代デンビー伯爵ウィリアム・フィールディング(1587頃-1643)の娘でアイルランド貴族初代ボイル子爵ルイス・ボイル(1619–1642)の妻であるエリザベス・ボイル(-1667)は、ヘンリエッタ皇太后の寝室女官を務め、1660年7月14日には一代限りでイングランド貴族爵位「サリー州におけるギルフォード女伯爵(Countess of Guildford, in the County of Surrey)」に叙せられた[1]。これが最初のギルフォード伯爵位の創設である。
ついでチャールズ2世の側近集団Cabalの一員であるスコットランド貴族初代ローダーデイル公爵ジョン・メイトランド(1616–1682)が、1674年6月25日にイングランド貴族爵位「ギルフォード伯爵(Earl of Guilford)」に叙せられている。これが2期目の創設だが、彼には男子がなかったので一代で廃絶している[2][3]。
3期目のギルフォード伯爵位はギルフォード男爵位を前身とする。第4代ノース男爵ダドリー・ノース(1602-1677)の次男で法律家・庶民院議員フランシス・ノース(1637–1685)は、1683年9月27日にイングランド貴族「サリー州におけるギルフォードのギルフォード男爵(Baron Guilford, of Guilford in the County of Surrey)」に叙せられた[4][5]。そしてその孫である3代ギルフォード男爵フランシス・ノース(1704–1790)は、襲爵前にトーリー党の庶民院議員を務めたのち1729年に襲爵して貴族院議員に転じ、1734年には本家筋にあたる第6代ノース男爵ウィリアム・ノースからノース男爵を継承、さらに1752年4月8日にグレートブリテン貴族「ギルフォード伯爵(Earl of Guilford)」に叙された[6][7]。
その息子である2代伯フレデリック・ノース(1732–1792)もトーリー党の政治家となり、襲爵前ノース卿の儀礼称号を使っていた頃の1770年から1782年にかけて首相を務めた[6][8]。彼はアメリカ独立戦争中の首相として知られる。しかし同戦争の戦況悪化で議会の支持を失って辞職に追い込まれている[9]。
2代伯の長男で3代伯となったジョージ・ノースには女子しかおらず、1802年に彼が死去するとギルフォード伯爵は弟フランシス・ノースに継承された一方、議会召集令状(writ of summons)によって創設されたノース男爵は女子・女系による継承が可能なため両爵位は分離した[10]。
2代伯の末息子の5代伯フレデリック・ノース(1766–1827)は、1798年から1805年にかけて英領セイロン総督を務め、セイロン島(スリランカ)の統治にあたった[6][11]。
5代伯が子供なく死去したことで初代伯に遡っての分流フランシス・ノース(1772–1861)が6代伯位を継承した。以降2016年現在まで彼の直系によって継承され続けている[6]。2016年現在の当主は第10代ギルフォード伯爵ピアーズ・ノース(1971-)である[6][12]。
現当主の保有爵位
- 第10代ギルフォード伯爵 (10th Earl of Guilford)
- (1752年4月8日の勅許状によるグレートブリテン貴族爵位)
- サリー州におけるギルフォードの第12代ギルフォード男爵 (12th Baron Guilford, of Guilford in the County of Surrey)
初代伯から3代伯までは上記のほかノース男爵を従属爵位として保持していたため、爵位の法定推定相続人はノース卿(Lord North)の儀礼称号で称されていた。ギルフォード伯爵がノース男爵を保持しなくなって以後も、残る唯一の従属爵位の爵位名が「ギルフォード」であるため、法定推定相続人は引き続きノース卿を儀礼称号として称している。
一覧
ギルフォード女伯爵 第1期 (1660年)
- 初代ギルフォード女伯エリザベス・ボイル (-1667)
ギルフォード伯爵 第2期 (1674年)
- 初代ローダーデイル公・2代ローダーデイル伯・初代ギルフォード伯・初代ピタシャム男爵[13]ジョン・メイトランド (1616–1682)
ギルフォード男爵 (1683年)
- 初代ギルフォード男爵フランシス・ノース (1637–1685)
- 2代ギルフォード男爵フランシス・ノース (1673–1729)
- 3代ギルフォード男爵フランシス・ノース (1704–1790)
- 1734年、ノース男爵を継承
- 1752年、ギルフォード伯爵に叙される
ギルフォード伯爵 第3期 (1752年)
- 初代ギルフォード伯フランシス・ノース (1704–1790)
- 2代ギルフォード伯フレデリック・ノース (1732–1792)
- 3代ギルフォード伯ジョージ・オーガスタス・ノース (1757–1802)
- 4代ギルフォード伯フランシス・ノース (1761–1817)
- 5代ギルフォード伯フレデリック・ノース (1766–1827)
- 6代ギルフォード伯フランシス・ノース (1772–1861)
- 7代ギルフォード伯ダドリー・フランシス・ノース (1851–1885)
- 8代ギルフォード伯フレデリック・ジョージ・ノース (1876–1949)
- 9代ギルフォード伯エドワード・フランシス・ノース (1933–1999)
- 10代ギルフォード伯ピアーズ・エドワード・ブラウンロー・ノース (1971-)
- 法定推定相続人現当主の息子ノース卿(儀礼称号)フレデリック・ノース (2002-)
脚注
注釈
出典
- ^ Lundy, Darryl. “Elizabeth Feilding, Countess of Guildford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Heraldic Media Limited. “Lauderdale, Duke of (S, 1672 - 1682)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “John Maitland, 1st and last Duke of Lauderdale” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Heraldic Media Limited. “Guilford, Baron (E, 1683)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Francis North, 1st Baron of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ a b c d e f Heraldic Media Limited. “Guilford, Earl of (GB, 1752)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Francis North, 1st Earl of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Frederick North, 2nd Earl of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ 小松春雄 1983, p. 274-277.
- ^ Lundy, Darryl. “George Augustus North, 3rd Earl of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年9月4日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Frederick North, 5th Earl of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Piers Edward Brownlow North, 10th Earl of Guilford” (英語). thepeerage.com. 2016年8月7日閲覧。
- ^ https://archive.org/details/lauderdalepaper02airygoog/page/n4
参考文献
- 小松春雄『イギリス政党史研究 エドマンド・バークの政党論を中心に』中央大学出版部、1983年。ASIN B000J7DG3M。