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== 概要 ==
== 概要 ==
監督[[ジョン・フォード]]、主演[[ジョン・ウェイン]]のコンビによる名作人情喜劇。アメリカを離れて自分のルーツである[[アイルランド]]に移り住む主人公'''ショーン・ソーントン'''には、アイルランド移民の子であるジョン・フォード自身の郷愁がこめられている。[[ヴィクター・ヤング]]の音楽と、ロケーションによる詩情豊かなアイルランドの大自然もみどころである。撮影はアイルランド西部、[[ゴールウェイ県]]と[[メイヨー]]の境にあり、[[コリブ湖]]や[[アッシュフォード城]]も近くにある[[コング (アイルランド)|コング]]の村で行われた。
監督[[ジョン・フォード]]、主演[[ジョン・ウェイン]]のコンビによる名作人情喜劇。アメリカを離れて自分のルーツである[[アイルランド]]に移り住む主人公'''ショーン・ソーントン'''には、アイルランド移民の子であるジョン・フォード自身の郷愁がこめられている。[[ヴィクター・ヤング]]の音楽と、ロケーションによる詩情豊かなアイルランドの大自然もみどころである。撮影はアイルランド西部、[[ゴールウェイ県]]と[[メイヨー]]の境にあり、[[コリブ湖]]や[[アッシュフォード城]]も近くにある[[コング (アイルランド)|コング]]の村で行われた。


[[アカデミー賞]]([[第25回アカデミー賞|第25回]])には7部門でノミネートし、うち[[アカデミー監督賞|監督賞]]、[[アカデミーカラー撮影賞|カラー撮影賞]]の2部門を受賞した。[[アカデミー作品賞|作品賞]]でも本命「[[真昼の決闘]]」に次ぐ対抗作と見なされたが、有力2作の間隙をぬう形で「[[地上最大のショウ]]」が受賞する結果になった。
[[アカデミー賞]]([[第25回アカデミー賞|第25回]])には7部門でノミネートし、うち[[アカデミー監督賞|監督賞]]、[[アカデミーカラー撮影賞|カラー撮影賞]]の2部門を受賞した。[[アカデミー作品賞|作品賞]]でも本命「[[真昼の決闘]]」に次ぐ対抗作と見なされたが、有力2作の間隙をぬう形で「[[地上最大のショウ]]」が受賞する結果になった。

2020年8月30日 (日) 23:29時点における版

静かなる男
The Quiet Man
監督 ジョン・フォード
脚本 フランク・S・ニュージェント
製作 ジョン・フォード
メリアン・C・クーパー
出演者 ジョン・ウェイン
モーリン・オハラ
バリー・フィッツジェラルド
ワード・ボンド
ヴィクター・マクラグレン
音楽 ヴィクター・ヤング
撮影 ウィントン・C・ホック
編集 ジャック・マレー
配給 アメリカ合衆国の旗 リパブリック・ピクチャーズ
日本の旗 リパブリック/ニッポンシネマコーポレーション
公開 アメリカ合衆国の旗 1952年8月14日
日本の旗 1953年3月3日
上映時間 129分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
配給収入 1億627万円[1] 日本の旗
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静かなる男』(しずかなるおとこ、原題: The Quiet Man)は、1952年に公開されたアメリカ映画

概要

監督ジョン・フォード、主演ジョン・ウェインのコンビによる名作人情喜劇。アメリカを離れて自分のルーツであるアイルランドに移り住む主人公ショーン・ソーントンには、アイルランド移民の子であるジョン・フォード自身の郷愁がこめられている。ヴィクター・ヤングの音楽と、ロケーションによる詩情豊かなアイルランドの大自然もみどころである。撮影はアイルランド西部、ゴールウェイ県メイヨー県の境にあり、コリブ湖アッシュフォード城も近くにあるコングの村で行われた。

アカデミー賞第25回)には7部門でノミネートし、うち監督賞カラー撮影賞の2部門を受賞した。作品賞でも本命「真昼の決闘」に次ぐ対抗作と見なされたが、有力2作の間隙をぬう形で「地上最大のショウ」が受賞する結果になった。

ストーリー

アイルランド系アメリカ人の青年ショーン(ジョン・ウェイン)は、生まれ故郷であり幼少期をすごした、アイルランドの小さな村イニスフリーを訪ね、居を構える。最初は奇妙がられていたものの、誠実で逞しく気のいい青年は、たちまち街の人々の人気者となる。

ショーンはやがて隣のダナハー家の勝気な村娘メアリー・ケイトモーリン・オハラ)と恋仲になる。しかし粗暴でひねくれ者の兄レッド・ウィルはショーンを気に入らず、二人が結婚した後も持参金を持たせなかった。それはアイルランドの風習では恥に値することであったが、アメリカ育ちのショーンには理解できない。

メアリー・ケイトに背中を押され、とにかくも説得を試みようとするショーンをレッド・ウィルは挑発し、決闘をもちかける。しかしショーンは拒絶する。ショーンはかつてアメリカでプロボクサーをしていた頃、試合で相手を殴り殺してしまったことがあり、二度と金のために暴力は振るわないと誓っていたのだ。

しかしそれは、やはりアイルランドの気質からは外れたものであり、愛しながらも夫の臆病さを恥じたメアリー・ケイトは、とうとう新居を出ていってしまう。

これ以上彼女に恥をかかせるな、という友人らの忠告に、いよいよ覚悟を決めたショーンは、メアリー・ケイトを力ずくで連れ戻し、レッド・ウィルと決闘する。街中の人々が取り囲み、やんやと騒ぎたてる中で、男2人の激しい殴り合いが続く…。

その晩、拳で理解しあった2人は、肩を組んでメアリー・ケイトの待つ新居へ戻り、黒ビールで乾杯するのであった。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替1 日本語吹替2
ショーン・ソーントン ジョン・ウェイン 小林昭二 堀内賢雄
メアリー・ケイト・ダナハー モーリン・オハラ 寺島信子 魏涼子
ミケリーン・オグ・フリン バリー・フィッツジェラルド 永井一郎 魚建
ピーター・ロナガン牧師 ワード・ボンド 大宮悌二 沢木郁也
"レッド"・ウィル・ダナハー ヴィクター・マクラグレン 雨森雅司 廣田行生
サラ・ティラン ミルドレッド・ナトウィック 日野由利加
ダン・トビン フランシス・フォード 真木駿一

主な受賞歴

アカデミー賞

受賞
アカデミー監督賞 - ジョン・フォード
アカデミー撮影賞 (カラー部門) - ウィントン・C・ホック、アーチー・スタウト
ノミネート
アカデミー作品賞 - ジョン・フォード、メリアン・C・クーパー
アカデミー助演男優賞 - ヴィクター・マクラグレン
アカデミー美術賞 (カラー部門) - フランク・ホテリング、ジョン・マッカーシー・ジュニア、チャールズ・S・トンプソン
アカデミー録音賞 - ダニエル・J・ブルームバーグ

ゴールデングローブ賞

ノミネート
監督賞 - ジョン・フォード
作曲賞 - ヴィクター・ヤング

脚注

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)105頁
  2. ^ 静かなる男[HDレストア版]”. スター・チャンネル. 2017年8月1日閲覧。

外部リンク