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「二塩化硫黄」の版間の差分

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: <chem>{SCl2} + \mathit{n} S -> Cl-S_{\mathit{n}+1}-Cl</chem>
: <chem>{SCl2} + \mathit{n} S -> Cl-S_{\mathit{n}+1}-Cl</chem>


: <chem>2SCl2 + H2S4 -> Cl-S6-Cl + 2 Cl</chem>
: <chem>2SCl2 + H2S4 -> Cl-S6-Cl + 2 HCl</chem>


&minus;80 ℃ にて塩素を作用させると、四塩化硫黄を生じる。この化合物は、&minus;31 ℃ 以上で逆反応を起こして分解する。
&minus;80 ℃ にて塩素を作用させると、四塩化硫黄を生じる。この化合物は、&minus;31 ℃ 以上で逆反応を起こして分解する。

2020年8月19日 (水) 04:52時点における版

二塩化硫黄
二塩化硫黄の分子モデル
別名 塩化硫黄(II)
組成式 SCl2
式量 102.97 g/mol
形状 赤色液体
CAS登録番号 [10545-99-0]
密度 1.6285 g/cm3, 液体 (15 ℃)[1]
融点 −78 °C
沸点 59 °C

二塩化硫黄(にえんかいおう)とは、硫黄塩素からなる。塩化硫黄(II)とも呼ばれる。Cl-S-Cl の構造を持つ分子で、硫黄上の結合角は 109.3 °。外見は赤色の液体である。

合成

一塩化硫黄に塩素を作用させると、二塩化硫黄に変わる。

この反応は塩化鉄(III)などのルイス酸に触媒される。また、平衡反応であるため、二塩化硫黄を放置すると、塩素を放出して一塩化硫黄に戻ってしまう。そのため、純度の高い二塩化硫黄を合成するときは、五塩化リンなどを安定剤として蒸留を行う。

反応

元素状や水素化物の硫黄と反応して、ポリスルフィド結合を持つ塩化物を作る。この反応は、ゴムの加硫に利用される。

−80 ℃ にて塩素を作用させると、四塩化硫黄を生じる。この化合物は、−31 ℃ 以上で逆反応を起こして分解する。

三酸化硫黄と反応させると、塩化チオニルを与える。これは、塩化チオニルの工業的な合成法である。

水とは、塩化水素を出しながら激しく反応する。

参考文献

  • Cotton, F. A.; Wilkinson, G. Adv. Inorg. Chem., 5th ed., Wiley, 1988, pp. 513.
  1. ^ Lowry, T. M.; Jessop, G. J. Chem. Soc. 1930, 1005 - 1015.

外部リンク