「五大明王」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
m Bot作業依頼: 門構え記事の改名に伴うリンク修正依頼 (阿閦如来) - log |
|||
10行目: | 10行目: | ||
'''五大明王の配置''' |
'''五大明王の配置''' |
||
*'''中央''' - [[不動明王]] - [[大日如来]]の教令輪身 |
*'''中央''' - [[不動明王]] - [[大日如来]]の教令輪身 |
||
*'''東方''' - [[降三世明王]] - [[ |
*'''東方''' - [[降三世明王]] - [[阿閦如来]]の教令輪身 |
||
*'''南方''' - [[軍荼利明王]] - [[宝生如来]]の教令輪身 |
*'''南方''' - [[軍荼利明王]] - [[宝生如来]]の教令輪身 |
||
*'''西方''' - [[大威徳明王]] - [[阿弥陀如来]]の教令輪身 |
*'''西方''' - [[大威徳明王]] - [[阿弥陀如来]]の教令輪身 |
2020年8月13日 (木) 06:22時点における版
五大明王(ごだいみょうおう)は、仏教における信仰対象であり、密教特有の尊格である明王のうち、中心的役割を担う5名の明王を組み合わせたものである。本来は別個の尊格として起こった明王たちが、中心となる不動明王を元にして配置されたものである。
概説
彫像、画像等では、不動明王が中心に位置し、東に降三世明王(ごうざんぜ - )、南に軍荼利明王(ぐんだり - )、西に大威徳明王(だいいとく - )、北に金剛夜叉明王(こんごうやしゃ - )を配する場合が多い。なお、この配置は真言宗に伝承される密教(東密)のものであり、天台宗に伝承される密教(台密)においては金剛夜叉明王の代わりに烏枢沙摩明王(うすさま - )が五大明王の一尊として数えられる。
五大明王像は日本において盛んに造像されたが、中国でも若干の遺例を見ることができる。日本では、密教が平安時代前期に隆盛したことから、五壇法の本尊として五大明王が祀られた。日本における代表的な造像例としては、京都の東寺講堂に安置されている平安時代前半の像(国宝)が知られる。その造像は、講堂が創建された承和6年(839年)頃と推定されている。この他、各地の寺院に彫像があるほか、画像も東寺醍醐寺等に残存している。
五大明王の配置
- 中央 - 不動明王 - 大日如来の教令輪身
- 東方 - 降三世明王 - 阿閦如来の教令輪身
- 南方 - 軍荼利明王 - 宝生如来の教令輪身
- 西方 - 大威徳明王 - 阿弥陀如来の教令輪身
- 北方 - 金剛夜叉明王(東密系、不空成就如来の教令輪身)または烏枢沙摩明王(台密系)
日本の主な五大明王像
全作例を列挙することは不可能なため、国宝または重要文化財に指定された物件を列挙するにとどめる。
- 絵画
- 岐阜県 来振寺本 国宝 東密系の画像
- 滋賀県 芦浦観音寺本 重要文化財 不動明王像を欠く。
- 京都府 東寺本 国宝
- 京都府 醍醐寺本 国宝
- 奈良国立博物館本 重要文化財 1幅に五大明王と制吒迦童子・矜羯羅童子を描く。
- 彫刻
- 京都府 東寺講堂像 国宝
- 京都府 大覚寺像 明円作 重要文化財
- 京都府 醍醐寺像(上醍醐五大堂) 重要文化財
- 京都府 醍醐寺像(霊宝館) 重要文化財
- 滋賀県 金勝寺像 (軍荼利明王独尊にて安置) 重要文化財
- 奈良県 不退寺像 重要文化財
- 奈良県 宝山寺像 湛海作 重要文化財
- 宮城県 瑞巌寺(松島五大堂)像 重要文化財
- 三重県 常福寺像 重要文化財
(※「重要文化財」は、文化財保護法第27条により、日本国文部科学大臣が指定したもの(「国の重要文化財」)を指す。)
- 来振寺本
-
烏蒭沙摩明王
-
大威徳明王
-
不動明王
-
軍荼利明王
-
降三世明王