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2020年7月17日 (金) 14:40時点における版
快傑ライオン丸 | |
---|---|
ジャンル | 特撮テレビドラマ、時代劇 |
原作 | うしおそうじ |
企画 |
うしおそうじ 別所孝治(フジテレビ) |
脚本 | 高久進、若槻文三、田村多津夫、柏倉敏之、牛次郎、しのだとみお、まつしまとしあき、濠喜人、馬嶋満、平野史博、大木英吉、山崎晴哉 |
監督 | 石黒光一、安藤達己、土屋啓之助、曽我仁彦、樋口弘美、中西源四郎、大塚莞爾 |
出演者 |
潮哲也 九条亜希子 梅地徳彦 戸野広浩司 福島資剛 |
声の出演 |
小林清志 ほか |
ナレーター | 篠原大作 |
音楽 | 小林亜星 |
オープニング |
秀夕木、ヤング・フレッシュ 「風よ光よ」 |
エンディング |
ヤング・フレッシュ 「ライオン丸がやってくる」 |
言語 | 日本語 |
時代設定 | 戦国時代 |
製作 | |
プロデューサー | 鷺巣富雄、篠原茂、別所孝治 |
制作 |
ピー・プロダクション フジテレビ |
放送 | |
音声形式 | モノラル放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1972年4月1日 - 1973年4月7日 |
放送時間 | 土曜19:00 - 19:30 |
放送枠 | フジテレビ土曜7時枠の連続ドラマ |
放送分 | 30分 |
回数 | 54回 |
『快傑ライオン丸』(かいけつライオンまる)は、1972年(昭和47年)4月1日から1973年(昭和48年)4月7日までフジテレビ系で毎週土曜日19:00 - 19:30に全54話が放送された、ピー・プロダクション製作の特撮テレビ番組。
概説
『スペクトルマン』の好評を受けて企画されたこの番組は、当初から時代劇としての体裁を考えていたわけではなく、うしおそうじの企画案は『ライオンマン』という等身大ヒーロー作品だった[1]。これはうしおが暖めていたアニマルヒーローの企画と、『仮面ライダー』のヒットなどから連想したものと言われている。
時代劇になった経緯については、当時のピー・プロダクションの一員でこの作品にも深く関わっている篠原茂が、2007年にフジテレビ721で放映された『ピープロ魂』の中で「誰が言い出したのかまでは覚えていませんが、確かフジテレビとの企画会議の際に現代劇では魅力がないという意見が多く出て、舞台設定を時代劇にして、このライオンの顔をしたヒーローを主人公にしたらどうだろうという話になったんだと記憶しています」と証言している[出典無効]。関連書籍によれば時代劇という案を出したのは当時のフジテレビ編成局長で、『スペクトルマン』の企画を後押しした武田信敬[注釈 1]だったとされている[2][3]。『超人画報』でも、時代劇となったのは局側の意見とし、他作品との差別化が意図されていたと記述している[1]。
シリアスなドラマ路線だった前作『スペクトルマン』とは打って変わり、痛快明朗な時代劇アクションとして作られていたが、中盤以降シリアスなドラマにも磨きがかかり、後半はドラマチックな展開で盛り上がった。
タイガージョー登場の経緯は、プロデューサーのうしおそうじと別所孝治、監督の石黒光一の3人で番組長期化に関するミーティングを行い、「ライオン丸単独でキャラクターを引っ張るのは弱いので、強力なライバルがほしい」という意見が出され、その中でうしおは「ライオンに対して虎」のイメージが浮かび、その後、シナリオライターの田村多津夫も交えた会議の中でイメージが決められていった[4]。虎錠之介は第27話から登場して第30話でいったん出番を終え、第36話で再登場するが、当初は第30話までの予定だったのを、人気が出たため再登場させてレギュラーとしたことによる。タイガージョー以前にも、悪事には興味がなく野伏から住民を助けたり、自らの腕に絶対的な自信を持ち卑怯な真似を徹底的に嫌い、幹部に平気で逆らったりするネズガンダ、盲目の少女と心を通わせ、南蛮での少女の治療を夢見るトビムサシ、同じ村の住人達にすら捨てられた捨て子を愛情かけて育てているムイオドロなど、他番組の悪役と一線を画すバラエティ豊かな怪人も登場した。
このドラマが初の主演になった潮哲也は体当たりの演技を見せ、潮も『ピープロ魂』に出演し「吹き替えはなしだよと言われてやっていたので、獅子丸のアクションはすべて自分でやりましたが、もしかしたら撮影中に死ぬんじゃないかと思ったこともあります」と回想している[出典無効]。事実、潮は撮影中に一度足を骨折している(詳細は#エピソードを参照)。
後番組の『風雲ライオン丸』は、本作品で好評だった要素を再構成して制作されたものであり、続編ではない。物語上は別世界(パラレルワールド)となっているが、快傑ライオン丸が登場するシーンがある。また、虎錠之介(タイガージョー)の弟であることを示唆するタイガージョーJr.も登場する。
各方面への影響
『仮面ライダー』と同じく、変身シーンを真似ることが子供たちの間で流行した。当時大洋ホエールズに在籍していたジョン・シピンが「ライオン丸」と呼ばれるほど、この「ライオン丸」の名は広く一般に浸透していた[5]。放送開始直後には関西で『ライオンマン』という贋作商品が出回っていた[6]。
劇中で小松方正演じる薬売り「丸目三角之介」の旗印が武田薬品のロゴであったためクレームがついた[7][8][9]。
アメリカでも放映されて人気を博し[10]、2002年には『Samurion』のタイトルで、リメイク版テレビシリーズ化が企画されたが結局実現せず、パイロット版のみが残されている。
滋賀県出身のロックバンドほぶらきんは、1983年、本作をモチーフとした「ゴースンの一生」という、ソノシート2枚組のロック・オペラを発表した[11]。現在では「ゴースンの一生・ライブ」(CD、2009年08月28日)アルケミーレコード ARCD-217で聴くことができる[11]。
ストーリー
時は戦国時代。ヒマラヤ山中で邪悪な妖術を身につけた1人の男が「大魔王ゴースン」を名乗り、戦乱の日本征服を目指して乗り込んでくる。彼は自分と同じようにチベットで修行し、妖術を身につけている偉大な忍者・果心居士の存在を危険視して、手下のオロチを人間に化けさせて刺客として送り込んだ。
その頃、飛騨山中に住む果心居士は、ゴースンの乗り込みと死期を察し、自らが育てた獅子丸、沙織、小助の教え子3人に形見分けをしていた。獅子丸には居士がチベットでの師匠から受け継いだ「金砂地の太刀」、沙織には「男に負けない力」を発揮する小太刀、小助には自分の魂の化身となる天馬ヒカリ丸を呼ぶ笛だった。
3人の弟子にゴースン打倒を命じた居士は、自らが予期した通り、オロチによって命を落とす。獅子丸は太刀の力を用いた「忍法獅子変化」で、白いたてがみをなびかせた獅子面の剣士・ライオン丸に変身してオロチを倒す。
3人は居士の遺志を受け継ぎ、ゴースンの一味の怪人達を退けながら大魔王ゴースンを倒すため諸国を行脚して戦う。
主要登場人物
- 獅子丸
- 両親を戦乱で失い、果心居士に育てられた青年。21話の回想から、高貴な家柄の出身だったことが窺える。若さゆえ精神的にもろい面もあるが、技の面では卓越した忍者剣士である。沙織からは「獅子丸さん」、小助からは「獅子丸兄ちゃん」と呼ばれる。ジャラモン教の教主、大聖人ゴーファ・ジャラモンが他界する際に果心居士に託した「金砂地の太刀」を受け継ぎ、その秘められた力によりライオン丸に変身。ゴースンの配下の怪人たちと戦う。
- ベルトのバックル(ライオンバックル)には柄頭につけることで太刀を自在に操ることができる機能があり、47話ではこの機能で太刀を手元に引き寄せて変身している[注釈 2]。
- ライオン丸
- 深紅のコスチュームに白いたてがみをなびかせた獅子面の剣士。
- 獅子丸が印を結ぶようなポーズをとって「風よ、光よ」と唱えると、「金砂地の太刀」に施された鎖による封印が解け、その太刀を引き抜いて縦に構え「忍法獅子変化」と唱え、太刀の峰に手を添え切っ先から鍔へと勢いよく滑り下ろし打ち付けることでライオン丸に変身する。だが、心に迷いがあると鎖の封印が解けず、変身できない。
- 必殺技は、高くジャンプして一気に切り下ろすライオン飛行斬り[注釈 3]。24話でトビムサシを倒した際に金砂地の太刀が折れたが、続く25話で兄弟弟子の徳心居士が自らの命と引き換えに修理、それ以降強化版としてライオン回転飛行斬り、更に30話以降、ホバリングを使って空中に留まり、横一文字に切り付けるライオン飛行返しを用いるようになる。また胴の朱文字の「心」は暗黒魔人の忍術(14話、エレサンダーのエレキ縛り)を破るだけでなく、飛び道具にもなる。
- 最終話でゴースンサンダーを金砂地の太刀で反射させて逆用、ゴースンを失明させてその口に飛び込み、心臓を突き刺してそのまま相討ちとなった。
- 変身シーンは基本的には第1話で使用されたものをバンクとして使用しているが、第53話と最終話では飛びながら変身する専用のシーンが使用された。
- ライオン丸のイメージは、尾上菊五郎 (6代目)の舞台『鏡獅子』のイメージが取り入れられた[12]。深紅のコスチュームと胴がアクセントとなったデザインは、うしお自らのもの。彼はこのデザインが大変お気に入りだったことに加えて、デザインが決定するまでにはカメラ映りなどの面から紆余曲折があった[注釈 4]ことを回想している。
- ライオン丸のマスクは、うしおの盟友である高山良策が制作し[10]、かつらメーカーが1本1本ヤクの毛でたてがみを植えた贅沢な仕様だった。また、ライオン丸の髭は、高山の妻が着想して自ら手配した若鶏の羽根が用いられた[13]。
- 沙織
- 居士に育てられた女忍者。16歳[14]。彼女も戦乱で両親を失っている。普段は仲間を思いやる心優しい女性だが、勇敢で果心居士から与えられた小太刀と投げ縄を武器にドクロ忍者と互角に戦い、暗黒魔人にも立ち向かう。
- シリーズ当初は獅子丸から「沙織ちゃん」と呼ばれていたが、第9話以降は「沙織」で統一されている。小助は「沙織姉ちゃん」と呼ぶ。
- うしおそうじによれば、コスチュームは沙織のデザインが最初に決まり、それを基本に残る2人を考えたという。ミニスカート風衣装にして「パンチラで大人受けを狙った」とも語っている[15]。監督の安藤達己は健康的な方向性で演出していたため、ロケ中に取材に来た報知新聞の記者から沙織のチラリズムが人気だと聞いて驚いたという[16]。第28話にて小助と出かけた買い物先で、それまでの青を基調とした衣装から新たに桃色の衣装へと買い替えた。
- 小助
- 戦災孤児の少年で、二人同様、居士の弟子。7歳[14]。すばしっこい動きを生かし、小太刀と横笛(天馬ヒカリ丸を呼ぶアイテムである)を利用した吹き矢を武器とする。また火薬の使い手でもある。腹には「こすけ」と書かれている。まだ幼い為、物事をハッキリ言ってしまう傾向があるが、その発言こそが獅子丸に重要なヒントを与える事もしばしばある。
- 獅子丸からは「小助」、沙織からは「小助ちゃん」と呼ばれている。第28話にて沙織と一緒に買い物に出かけた際、衣服をそれまでの白地から薄い青地に買い替えている。
- 果心居士
- 戦国時代に実在したといわれる伝説的な忍者。この劇中では、獅子丸たちの育ての親であり師匠である偉大な忍者と設定されている。インドで修行し、ジャラモン教の教主、大聖人ゴーファ・ジャラモンより秘術を学んだことから妖術を扱うこともできる。32話で他6名とインドに行った事が覚書で明らかになる。38話では修行仲間の幽斉が、修行仲間がもう二人おり、内一名の豪山が巨大神変化の術でゴースンになった事を明かした。
- かつての兄弟弟子・ゴースンが自らに刺客を送ることを予知しており、刺客が到着する前に3人の弟子に形見分けをしてゴースン打倒を託した。死後はその魂が天馬ヒカリ丸となり、小助の笛により飛来して彼らを助ける。
- インドの修行仲間
-
- 比企衛門(32話、蛙の妖術を使い、ガマウルフと同一)、鼠太郎(33話、盗人で軽業を使う)、偶人(34話、人形使い)、三角之介(35話、薬売りだが、火とシャボン爆弾を操る)、木猿(37話、吹き矢を使い、蔓を操る)、幽斉(38話、忍者集団風一族の頭領で、雷や毒煙を操り、タツドロドと同一)、桃雲斉(40話、41話、鷹取城軍師、豪山の兄で蝙蝠の妖術を使う)、豪山
- 蒲生 城太郎
- 剣の修行をしながら諸国をさすらう風来坊。旅先で獅子丸たちと知り合い、ともにゴースンと戦う。陽気で豪快な性格で背中に「疾風」と書かれた陣羽織を羽織っている。
- 虎 錠之介
- 27話から登場する獅子丸のライバル。もともとはある戦国大名の家に生まれたらしいが、日本一の剣士を目指し出奔、その果てに強さを求めてゴースンと手を結んだ。大聖人ゴーファ・ジャラモンが他界する際に弟子の豪山=ゴースンに託した「銀砂地の太刀」を所有する。
- ゴースン配下だが卑怯な真似を徹底的に嫌う武士で、獅子丸とは何度も刀を交えるうちに奇妙な友情が生まれ、ついには共に戦うようになる。
- タイガージョー
- 錠之介が「銀砂地の太刀」を構えて「ゴースンタイガー」と叫ぶことで変身した虎面の剣士。
- 初登場でのライオン丸との戦闘で右目に傷を受け隻眼となり、以後、変身前から刀の鍔で作った眼帯を装着するようになる。必殺技はタイガー霞返し。のちに魔剣隼斬り(空中の敵がゆっくり飛ぶところを斬る剣技)を編み出す。
- 剣以外に、46話から52話までは象牙の長槍も使っている。この槍は41話で手に入れた象牙を使った物だが象牙は42話で一度紛失しており、その後45話で社の地下の隠し洞に保管されていたものを再び手に入れて作り上げた。
- ぶつかり合いを経ながら獅子丸達と共に戦ってはいたが、強さを求める心には勝てず、53話ではドクロ忍者に化けて単独でゴースンに挑む。だが、ゴースンサンダーを左目に受け盲目となった挙句、ガンドドロに短銃で撃たれ続け、眉間に受けた弾丸が致命傷となり絶命した。死後、そのマントがライオン丸をかばうように動きガンドドロの凶弾からライオン丸を守った。また、眼帯の鍔は小助が形見に貰った。
- タイガージョーのテーマは口笛のみだが、篠原によれば「予算がなかったので、筒井広志さんに相談したところ口笛アーティストを連れてきてくれた。」と予算不足から生まれたアイディアだったことを明らかにしている。
- 大魔王ゴースン
- 配下の暗黒魔人を駆使して日本制覇を目論む。その正体は、かつて果心居士の兄弟弟子としてインドで妖術を学んだ忍者・豪山。変化の術を極めて、自らの体を巨大な怪物へと変化させた。弱点は象牙で胸の紋章を突くこと。劇中で彼の組織は、ゴースン党と呼ばれる。インドで妖術を学んだ時、銀砂地の太刀を授けられ、怪物に化けて山の中に潜み、口だけで暗黒魔人やデボノバに命令を与えていた。27話で虎錠之介にこれを与えてライオン丸を倒す様に命じ、虎錠之介が右目を失った後、山から姿を現した。火と雷を操る事もできる。もう一度山に潜むが、40話で再び姿を現しハリザンザ、ガライタチと共に鷹取城に迫り、41話で桃雲斉を蝙蝠「コブロ」もろとも倒した。43話から八人衆を呼び出し、自らの体や忍法を与えた上で、ライオン丸やタイガージョーを倒すように命じる。47話ではタイガージョーに象牙の槍で胸を狙われるが、槍は通用せず、逆にタイガージョーを雷技・ゴースンサンダーで退けた。
- 巨人の姿を現した時の胸部から腰部にかけての模様は「悪」の文字を図案化したものである[注釈 5]。
- 造形はアルファ企画が担当[17]。
- ゴースン八人衆
- メガンダ(目、雷)、ハンザキ(人間変身能力、槍)、ノイザー(耳、琵琶)、ジェンマ(銃、悪知恵)、マフィアン(かけた相手を操る血、熊手)、ジャムラ(八節棍、凶暴さ、傲慢さ、毛による瞬間移動)、ジュウカク(腕力、角、三つ又槍、悪知恵)、アブター(火、爪、槍)
- 分身魔王デボノバ
- 配下がなかなかライオン丸を倒せないことに業を煮やしたゴースンが、口から生み出した分身。頭が青くミミズの様である。8話からゴースンに代わって暗黒魔人やドクロ忍者を率いて陣頭指揮をとる。性格が卑怯な為、卑怯な作戦を暗黒魔人に伝える事もしばしば。短筒、刀、数珠を武器として使い、最高幹部の座を大ガミラスと争った時、数珠で大ガミラスを失明させ、これを勝ち取った。19話で大ガミラス、小ガミラスを失った後、ゴースンから死刑宣告を受け、20話でクマオロジから「日没までにライオン丸を倒さねば命がない」と、最後通牒を突きつけられ、クマオロジがライオン丸に敗れた後ライオン丸と戦うが敗れた。
- 着ぐるみは全身を包む形であったが、動きにくく、スーツアクターを担当した遠矢孝信から「小回りがきかない」という苦情が出たため、足の部分をブーツに作り替えている[18]。
- 監督の安藤達己は、デボノバの登場により被り物の出番が増え、人間ドラマが削られていったことを惜しんでいた[16]。
- ゴースン怪人
- ゴースンに忠誠を誓う忍者怪人。獅子丸や錠之介のように人間体を持つ者もある。ゴースンが体の一部や様々な物質から作り出し、例えばエレサンダーは雷、マツバラバは松である。オープニング主題歌では「暗黒魔人」、エンディング主題歌では「ゴースン魔人」と歌われているが、劇中では単に怪人と呼ばれている。オボ、ギロジー、ウミカブロ、ダカツの様に手下を従える者、ネズガンダやムイオドロの様に気ままな者、トビムサシの様にまっすぐな心で技を磨き、人間と交流する者、オロチ、フラワンダー、ギンザメ、ゾンビー、ハンニャラスの様に第二形態を持つ者、ドクロンガの様にドクロ忍者が合体して生まれた者、ダカツ、トビムサシ、モスガイガー、クワルギルビの様にゴースンの前線基地を守る者、ガメマダラの様に果心居士やゴースンのインド修行仲間を狙う者もおり、第44話からは、メガンダ等から成る精鋭集団「ゴースン八人衆」が登場した。
- ドクロ忍者
- ゴースン配下のドクロの面をつけた忍者軍団。忍び装束は黒が基本だが、それ以外に緑、朱色などがあり、般若の面を着けた者も登場する。斬られると消滅する。23話ではダカツ配下影、岩、風の様に面に色を付けた者も登場した。大方は記憶を消されゴースンの異のままに動くが中には以前の記憶を持った者も存在する[注釈 6]。29話ではヅガイ、カバネ、アバラの3兄弟が登場し、合体してドクロンガになった。
- ドクロ仮面
- ドクロ忍者の首領。初代は24話でトビムサシ、2代目はオロチジュニアに倒された。3代目はキチク、4代目と5代目(ドクロ仮面2号)はタイガージョーに倒された。6代目も登場するが44話でライオン丸に倒された。同話ではゴースンガール(麻里恵、黒百合、姫百合、鬼百合)よりも格下の位置づけとなっている。7代目が45話(ドクロ仮面2号)、8代目(ドクロ仮面3号)が46話、9代目が49話、10代目が50話、11代目が51話で登場した。2号及び3号は兜に「2」や「3」の数字が付与されている。
キャスト
- 獅子丸 - 潮哲也
- 沙織 - 九条亜希子
- 小助 - 梅地徳彦
- 果心居士 - 徳大寺伸(第1、22、54話)
- 虎 錠之介 - 戸野広浩司(第27 - 30話、第36 - 40話)、福島資剛(第42 - 54話)
- 虎 錠之介 / タイガージョーの声 - 池田勝(第40、41話)
- 蒲生 城太郎 - 成川哲夫(第3話、第5話)
- 得心居士 - 明智十三郎(第25話)
- 春景(鷹取城城主) - 山口暁(第40、41話)
- 桃雲斎(ゴースンの兄) - 佐々木孝丸(第40、41話)
- 豪山(ゴースン人間体) - 天津敏(第40、41話)
- ゴースンの声 - 小林清志(第1 - 22、25 - 32、35 - 54話)、大宮悌二(第23、24話)、清川元夢(第33、34話)
- 分身魔王デボノバの声 - 清川元夢(第8 - 13話)、大宮悌二(第14、15話)、飯塚昭三(第16 - 18話)、今西正男(第19 - 20話)
- ナレーター - 篠原大作
スーツアクター
- ライオン丸 - 鴨志田和夫
- 分身魔王デボノバ(第8 - 20話)、ゴースン(第27 - 54話) - 遠矢孝信
- タイガージョー - 尾崎孝二(第27 - 54話)[注釈 7][19]
- ドクロ忍者 - J.F.A
スタッフ
- 企画、原案:うしおそうじ、別所孝治(フジテレビ)
- プロデューサー:鷺巣富雄、篠原茂、別所孝治
- 監督:石黒光一、安藤達己、土屋啓之助、曽我仁彦、樋口弘美、中西源四郎、大塚莞爾
- 脚本:高久進、若槻文三、田村多津夫、柏倉敏之、牛次郎、しのだとみお[注釈 8]、まつしまとしあき、濠喜人[注釈 9]、馬嶋満、平野史博、大木英吉、山崎晴哉
- 操演:中島徹郎、高城忍
- 殺陣:渡辺高光[注釈 10]、宍戸大全(第42話)[20]
- 合成作画:渡辺善夫、鷺巣富雄
- 特撮監督:矢島信男(第1話)
- 衣裳:モード・アメリカンズ
- 音楽:小林亜星
- 劇伴作曲:筒井広志
- 撮影協力:北海道文化放送(第17話)、恵山高原ホテル[注釈 11](第18、19話)
主題歌
- オープニングテーマ:「風よ光よ」
- 作詞:しのだとみお / 作曲:小林亜星 / 編曲:筒井広志 / 歌:秀夕木、ヤング・フレッシュ
- 子門真人によるカバー版も存在する。
- エンディングテーマ:「ライオン丸がやってくる」
- 作詞:しのだとみお / 作曲:小林亜星 / 編曲:筒井広志 / 歌:ヤング・フレッシュ
- 子門真人によるカバー版も存在する。
挿入歌
- 「ライオン丸のバラード・ロック」
- 作詞:しのだとみお / 作・編曲:筒井広志 / 歌:子門真人
- 劇中でたびたび使用された。
- 「わたしは沙織と申します」
- 作詞:うしおそうじ / 作・編曲:小林亜星 / 歌:堀江美都子
- 「ぼくは小助だ」(第36・50話)
- 作詞:中村しのぶ / 作・編曲:小林亜星 / 歌:野村ゆたか、コロムビアゆりかご会
- 「天馬ひかり丸は飛ぶ」
- 作詞:うしおそうじ / 作曲:徳久広司 / 編曲:筒井広志 / 歌:コロムビアゆりかご会
各話リスト
話数 | 放映日 | サブタイトル | 登場怪人 | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1972年 4月1日 |
魔王の使者オロチ | 高久進 | 石黒光一 | |
2 | 4月8日 | 倒せ!! 怪人ヤマワロ童子 |
|
若槻文三 | |
3 | 4月15日 | 魔の森 わくらんば |
|
田村多津夫 | |
4 | 4月22日 | ムササビアン 爆破作戦!! |
|
柏倉敏之 | 安藤達己 |
5 | 4月29日 | 地獄から来た死神オボ | 若槻文三 | ||
6 | 5月6日 | 人食い花フラワンダー |
|
柏倉敏之 | 石黒光一 |
7 | 5月13日 | 呪われた金山 ギンザメ |
|
田村多津夫 | |
8 | 5月20日 | 分身魔王デボノバと怪人イワゲバ |
|
牛次郎 | 安藤達己 |
9 | 5月27日 | 死を呼ぶ吸血怪人ゾンビー |
|
若槻文三 | |
10 | 6月3日 | 死の水 ドクイモリ |
|
しのだとみお | 石黒光一 |
11 | 6月10月 | 地獄の狼 カマキリアン! |
| ||
12 | 6月17日 | 怪人ギロジー 海の落し穴 | 若槻文三 | 安藤達己 | |
13 | 6月24日 | 怪人ウミカブロと人食い怪魚 |
| ||
14 | 7月1日 | さすらいの怪人ネズガンダ[注釈 15] |
|
柏倉敏之 | 石黒光一 |
15 | 7月8日 | エレサンダー 地獄谷の決闘 |
| ||
16 | 7月15日 | 忍びよる魔の手 メレオンガ |
|
まつしまとしあき | 土屋啓之助 |
17 | 7月22日 | 怪人ジェロモ 悪魔のノロシ |
|
若槻文三 | |
18 | 7月29日 | 怪人ムイオドロ 恵山の叫び! |
|
石黒光一 | |
19 | 8月5日 | 子連れ怪人 夕陽の対決! |
|
柏倉敏之 | |
20 | 8月12日 | 殺しの追跡者 クマオロジ |
|
若槻文三 | |
21 | 8月19日 | ハンニャラス 母恋い子守唄[注釈 16] |
|
柏倉敏之 | 曽我仁彦 |
22 | 8月26日 | 盗まれた笛 怪人キバギラー |
|
濠喜人 | |
23 | 9月2日 | 蛇と蝎の怪人ダカツ |
|
田村多津夫 | 石黒光一 |
24 | 9月9日 | ライオン飛行斬り対怪人トビムサシ |
|
濠喜人 | |
25 | 9月16日 | 影狩り怪人モスガイガー |
|
曽我仁彦 | |
26 | 9月23日 | 最後の守備隊長クワルギルビ |
|
まつしまとしあき | |
27 | 9月30日 | 大魔王ゴースン怒る! | 田村多津夫 | 石黒光一 | |
28 | 10月7日 | 悪の剣士タイガージョー | |||
29 | 10月14日 | 影三つ 怪人ドクロンガ |
|
まつしまとしあき | 樋口弘美 |
30 | 10月21日 | 怪人マツバラバ 一本松の謎 |
|
濠喜人 | |
31 | 10月28日 | 怨みの魔剣 オロチジュニア |
|
馬嶋満 | 石黒光一 |
32 | 11月4日 | ガマウルフ 覚え書の秘密 |
| ||
33 | 11月11日 | 非情の盗賊 ガメマダラ |
|
まつしまとしあき | 曽我仁彦 |
34 | 11月18日 | 殺しのメロディー 怪人パンダラン |
|
田村多津夫 | |
35 | 11月25日 | 血に笑う怪人アリサゼン |
|
山崎晴哉 | 石黒光一 |
36 | 12月2日 | 折れた槍 怪人ハチガラガ |
| ||
37 | 12月9日 | 狙われた男 怪人トドカズラ |
|
馬嶋満 | 中西源四郎 |
38 | 12月16日 | ゴースンの秘密 怪人タツドロド |
|
田村多津夫 | |
39 | 12月23日 | 怪人キチク 悪の念佛 |
|
山崎晴哉 | 大塚莞爾 |
40 | 12月30日 | 大魔王ゴースン 再び怒る! |
|
馬嶋満 | 石黒光一 |
41 | 1973年 1月6日 |
大魔王ゴースン あの胸を狙え! |
|
田村多津夫 | |
42 | 1月13日 | 殺しの流れ者 怪人キルゴッド |
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しのだとみお | 大塚莞爾 |
43 | 1月20日 | 裏切りの峠 怪人ギララ | 田村多津夫 | 中西源四郎 | |
44 | 1月27日 | くノ一の涙 怪人メガンダ |
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平野史博 | |
45 | 2月3日 | 抜け忍けもの道 怪人ハンザキ |
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田村多津夫 | 大塚莞爾 |
46 | 2月10日 | 暗闇の琵琶法師 怪人ノイザー |
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47 | 2月17日 | 地獄の棺桶 怪人ジェンマ |
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まつしまとしあき | 中西源四郎 |
48 | 2月24日 | 傷だらけの殺し屋 怪人マフィアン |
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49 | 3月3日 | 恐るべき屠殺人 怪人ジャムラ |
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大塚莞爾 | |
50 | 3月10日 | ライオン丸を吊るせ!! 怪人ジュウカク |
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山崎晴哉 | |
51 | 3月17日 | 最後の八人衆 怪人アブター |
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まつしまとしあき | 曽我仁彦 |
52 | 3月24日 | 早射ち六連発 怪人ゴンラッド |
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大木英吉 | |
53 | 3月31日 | 悲しきタイガージョーの最期! |
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田村多津夫 | 大塚莞爾 |
54 | 4月7日 | ライオン丸 最後の死闘 |
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参照宇宙船SPECIAL 1998, p. 209。声優の欄は『ピー・プロ 70's ヒーロー列伝(2) 快傑・風雲ライオン丸』(ソニー・マガジンズ)より記載。スーツアクターについても同書とエンディングのテロップより記載。
サブタイトルコールは第1話から第22話まで(第8話を除く)は数人の子供の一斉読み上げ、第8話と第22話以降は、ナレーターの篠原によるものとなっている。アイキャッチ及び次回予告テロップ部分カットは第28話より後期分へ変更。アイキャッチは前期分の画面を広角化しタイトル部分を中央に寄せたものへ、予告テロップ画面は前期分の獅子丸達一行の背面ショットからゴースン魔城へと変わった。なお、アイキャッチは40話で以前のものに戻されている。
放送局
参照:ヒーロー列伝 2 2000, p. 203 ※秋田テレビ、富山テレビは同書に記載なし
- フジテレビ(制作局):土曜 19:00 - 19:30
- 北海道文化放送:土曜 19:00 - 19:30
- 青森放送:木曜 18:00 - 18:30(1973年3月まで)→ 木曜 17:55 - 18:25(1973年4月から)[24]
- 岩手放送:月曜 18:00 - 18:30(1972年6月 - 12月)→ 日曜 10:30 - 11:00(1973年4月 - 10月)[25]
- 秋田テレビ:木曜 18:00 - 18:30[26]
- 山形テレビ:土曜 19:00 - 19:30[27]
- 仙台放送:土曜 19:00 - 19:30[注釈 18][28]
- 新潟総合テレビ:金曜 18:00 - 18:30
- 長野放送:土曜 18:00 - 18:30
- 富山テレビ(1974年に放送):月曜 - 金曜 18:00 - 18:30[29]
- 石川テレビ:土曜 18:00 - 18:30
- 福井テレビ:土曜 19:00 - 19:30
- 東海テレビ:土曜 19:00 - 19:30
- テレビ静岡:日曜 10:30 - 11:00
- 関西テレビ:土曜 19:00 - 19:30
- 広島テレビ:日曜10:30 - 11:00[30][注釈 19]
- テレビ岡山:月曜 18:00 - 18:30
- テレビしまね:火曜 18:00 - 18:30
- テレビ高知:木曜 17:15 - 17:45
- テレビ西日本:土曜 19:00 - 19:30
- サガテレビ:土曜 19:00 - 19:30
- テレビ熊本:水曜 18:00 - 18:30
- 鹿児島テレビ:水曜 18:00 - 18:30
- 沖縄テレビ:土曜 19:00 - 19:30
- 山口放送:木曜 19:00 - 19:30
BS・CSでの再放送
2007年頃に時代劇専門チャンネルで全話再放送された。その後しばらくの間、BS・CSでの再放送はされなかったが、2017年4月より同じく時代劇専門チャンネルの深夜放送枠『時専S40』の金曜日『時代劇 特撮王国』にて、約10年ぶりに全話再放送されている。
エピソード
- 番組冒頭のオープニング及び劇中の変身シーンに使用されるバンク映像は、一貫して第1話のものを使用している。
- 第1話冒頭の合戦シーンは、東映の映画『徳川家康』(1965年)のフィルムの一部を借りたものである。以前、『マグマ大使』を東映の夏休みプログラムに貸し出した縁で実現したもので、東映としては非常に稀有な例らしい[31]。
- 第1話Aパートの見所でもある果心居士の小屋の炎上シーンは、実際に町田市の民家に火を放って撮影された[9]。元々取り壊す予定の廃屋であった事もあり、持ち主の撮影許可が得られた為、迫力のある場面を撮る事に成功している[32]。
- 第3話と第5話に登場した蒲生城太郎役には、前作『スペクトルマン』の主役・蒲生譲二を演じた成川哲夫が起用された。これは、成川を『スペクトルマン』だけで終わらせるのは惜しいので、潮哲也とコンビで売り出そうと考えたプロデューサーの別所孝治によるものだった[3]。当初は準レギュラーの予定だったが、主役の獅子丸がかすんでしまうため、僅か2回のみで降板した[33]。
- 23話Aパートはいきなり、ゴースン怪人とライオン丸との戦闘シーンで始まり、次第に劣勢になり敗死するライオン丸が描かれるが、直後に、敗北したライオン丸はドクロ忍者の一人が変装した偽物であり、一種の演習だったことが明かされる。ピープロの前作『スペクトルマン』においても、同じ演出を行なった回がある。
- 第48話のような「やりきれない話」は、『風雲ライオン丸』や『鉄人タイガーセブン』に受け継がれていく。
- 潮哲也はオーディションで獅子丸に決まってから、クランクインまで10日しかなかったという[34]。その間に立ち回りのトレーニングや乗馬の練習まで行なったが、クランクイン前日に落馬して腰を痛めてしまう[34]。潮は「初日のアクションシーンで2メートルくらい飛び降りるシーンがありましたが、着地の際に痛めた腰を庇ってしまって、NGを何回も出してしまいましたね」と回想している。
- 第7話の撮影中、潮が岩場の斜面を駆け下りるシーンで足を骨折した[34]。ロングショットでの殺陣には鴨志田和夫を代役に立てたものの、アップのシーンでは車椅子に乗ったまま、翌日から1日の休みもなく撮影が続けられた[35]。その後もしばらくは潮が松葉杖をついてアップのみ撮影し、鴨志田が吹替を演じた[34]。第9話を監督した安藤達己は、立ち回りがロングショットでしか撮影できない状況を逆手に取り、竹やぶの中での斬り合いを演出した[16]。
- 小助役の梅地徳彦は名子役として知られ、うしおは自作品の漫画『朱房の小天狗』のテレビ企画を立てた際、彼を主役に予定したという(企画は実現せず)。
- 天馬「ヒカリ丸」は、長年にわたる「白いペガサスを自社番組で出したい」とのうしおそうじ執心の設定だった。苦心して探し当てた純白馬だったが、レンタル料が高く、いっそそれならと購入したそうである[36]。監督の安藤達己は、外観が良い分体力はなかったと証言している[16]。当初の翼の造形は大きく走りづらかったため、第6話から畳んだ形状のものに変更された[注釈 20][16]。番組終了後に熱心なオファーを受け、譲渡されたのち天寿を全うしたという[37][38]。
- 監督の安藤達己は、本作品以前に円谷プロダクションの『怪奇大作戦』などで組んだ脚本家の若槻文三の誘いで本作品へ参加した[16]。その後、円谷プロの円谷粲からの誘いを受け、『トリプルファイター』でメイン監督として招かれる事になった為、1クールで本作品を降板した[16]。
- 6月には、前作同様に「怪人募集」が行われ、3,500通ほどの応募作の中から選ばれた「マツ男」が、第30話の「マツバラバ」として登場した[5][39]。
- 潮哲也と沙織役の九条亜希子は、本作での共演がきっかけで後に結婚した。
- 静岡地区のテレビ静岡では、本来のオンエア時間枠である土曜夜7時に当時NET(現・テレビ朝日)系列だったMBS系の仮面ライダーシリーズ(『仮面ライダー』、『仮面ライダーV3』、『仮面ライダーX』)をオンエアしていたため、1週遅れの日曜朝10時30分にオンエアしていた。この時間枠では、『風雲ライオン丸』と『鉄人タイガーセブン』も引き続きオンエアしていたが、『電人ザボーガー』は月曜夕方6時オンエアに変更され、さらに木曜夕方6時に移動することとなる。
戸野広浩司の事故死
1972年(昭和47年)12月11日、虎錠之介役の戸野広浩司が、ロケ先の滋賀県彦根市の国民宿舎で不慮の事故により他界してしまう悲劇が起こった。このため戸野広の出演は第40話までとなり、第42話から福島資剛に交替した。なお、第41話はタイガージョーのみの出演としている。
うしおそうじは「伝聞や自分の推測」と断ったうえで、戸野広の死因は「ロケ先の国民宿舎での夜、次の日がオフだった彼はスタッフとの宴会で深酒をして泥酔し、水を飲もうと洗面所へ行ったが、消灯時間を過ぎて電気が消されていて真っ暗な中、唯一洗面所に明かりのついていた女風呂に迷い込み、酩酊状態で脚を滑らせてガラス扉に突っ込んで、割れたガラスで脇腹を切り、そのまま湯船に落ちて出血多量で亡くなった」と説明している。うしおが旅館に駆けつけると、同じく急を聞いて駆けつけた戸野広の許婚の姿があったという[40]。
戸野広が死亡した場所が女湯だったことから、状況も理解せず、一部のマスコミはこれを覗きの結果と、好奇の目で報じた。それは以後のピープロの営業にまで影響したという[41]。
その5日後の12月16日、世田谷区民会館で「快傑ライオン丸怪人合同慰霊祭」が催され、戸野広の冥福も合わせて祈祷された[42]。僧侶役は遠矢孝信が務めた[43]。また、この日放送された38話のOP後に戸野広の死去を伝えるテロップが挿入されている。
第40、41話の虎錠之介 = タイガージョーの声は、戸野広の死去がアフレコ前だったため、声優の池田勝が吹き替えている[44]。
漫画
- 冒険王 1972年5月号 - 1973年3月号連載 一峰大二
- 別冊冒険王 1972年夏季号 - 1973年4月号連載 一峰大二
- 小学館BOOK 1972年5月号 - 1973年3月号連載 馬場秀夫
- 小学一年生 1972年5月号 - 1973年4月号連載 馬場秀夫
- 小学二年生 1972年5月号 - 1973年3月号連載 錦光二、1973年4月号掲載 馬場秀夫
- 小学三年生 1972年5月号 - 1973年3月号連載 宮添郁雄 1973年4月号-5月号 時里信一
- 小学四年生 1972年5月号 - 1973年3月号連載 斉藤あきら
- 小学五年生 1972年5月号 清つねお、1972年6月号 - 1973年3月号連載 蛭田充
- 小学六年生 1972年5月号 - 1973年3月号連載 原成、1973年4月号 古館節夫
- サンケイ新聞(朝刊) 1972年1月3日 - 1973年3月3日(全422回) 原作:牛次郎、作画:川手浩次
映像ソフト化
- 2002年10月25日に放送30周年を記念して1巻、12月25日に2巻のDVD-BOXがそれぞれ発売。
- 2008年3月26日に全話収録のDVD-BOXが発売。
- 2016年3月23日にスターチャイルドよりBlu-ray BOXが発売。
パチンコ
2008年12月、エース電研より「CRA快傑ライオン丸DH5」が全国のパチンコ店に設置開始。
リメイク
- ライオン丸G(2006年)
- 現代を舞台とする本作のリメイク作品。
- 未制作のリメイク企画
脚注
注釈
- ^ のちに日本テレワークの初代社長となる。
- ^ なおこの技は最終話でもガンドドロとの対決で使用され逆転の機を呼んだ。
- ^ 45話ではこれの強化版としてドルフィン斬りも使う。
- ^ 当初、コスチュームは薄紫のものが用意されたが、カメラ映りが悪かったことから深紅のものに変更された。
- ^ タイガージョーの鎧の赤文字も同じく「悪」の文字を図案化したものであるがゴースンとは違い、ライオン丸を意識した炎状のものにアレンジされている。
- ^ 岩はドクロ忍者になる前は小助とほぼ変わらぬ年頃の息子がいた事を小助に告白している。
- ^ ノンクレジット。
- ^ うしおと篠原茂の合作時のペンネーム。
- ^ 篠原茂のペンネーム。
- ^ アクションを担当したJFAの代表。
- ^ のちの恵山モンテローザ。
- ^ 以下特に記載のない怪人は岡部が声を担当した。
- ^ エンディング部分の映像が現存しないため。DVDなどでは、他の回のエンディング部分の映像を加工することによってエンディング部分を可能な限り再現して使用している。その際、不明なところは人名の文字をぼかしたような表示、あるいは空白となっている。
- ^ a b c d e セリフなし。
- ^ エンディングの画像がこの回よりスチル写真を使った効果画像に変更になっている。
- ^ この回よりエンディングの後半のスチル画像が一部変更になっている。
- ^ クレジットは斎藤だが、潮哲也は関連書籍で「尾崎孝二が着ぐるみに入っていたらしい」と記している[22]。
- ^ 最終話のみ、日曜 11:00 - 11:30に放送。
- ^ 広島県マツダ販売グループの一社提供で放送(中国新聞、1972年10月8日、8ページ、広島テレビ出稿全面広告『あなたの広島テレビ』、同11ページ、テレビ・ラジオ欄)。
- ^ 但し後の回でも乗り降り等のシーンなどで開いた翼のシーンがたびたび登場している。
出典
- ^ a b 竹書房/イオン編 編『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』竹書房、1995年11月30日、88頁。ISBN 4-88475-874-9。C0076。
- ^ ファンコレ17 1980, p. 50.
- ^ a b vsライオン丸 1999, p. 275.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 200.
- ^ a b ファンコレ17 1980, p. 51.
- ^ 特撮秘宝3 2016, pp. 75–78, 取材・文 編集部、但馬オサム「INTERVIEW 『スペクトルマン』制作担当ほか 成田五十八」.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 206.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 85.
- ^ a b 特撮秘宝3 2016, pp. 79–82, 取材・文 但馬オサム「INTERVIEW 『スペクトルマン』ほか製作 篠原茂」
- ^ a b 宇宙船SPECIAL 1998, p. 88.
- ^ a b ザボーガー&ピープロ 2011, p. 130, 文 安田謙一(ロック漫筆)「勝手にロック・オペラ化した名盤 ほぶらきん『ゴースンの一生』、世界一。」
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 190.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 158–159.
- ^ a b 全怪獣怪人 下 1990, p. 307
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 192.
- ^ a b c d e f g ザボーガー&ピープロ 2011, pp. 127–130, 取材・構成 編集部 取材協力 ひし美ゆり子「安藤達己 監督」
- ^ 宇宙船SPECIAL 1998, p. 89.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 65.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, pp. 66–67.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 69.
- ^ a b ヒーロー列伝 2 2000, p. 99.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 110.
- ^ a b ヒーロー列伝 2 2000, p. 70.
- ^ 『河北新報』1972年5月11日 - 1973年5月17日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1972年7月3日 - 12月25日、1973年4月1日 - 10月7日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1972年8月3日 - 1973年8月9日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1972年4月1日 - 1973年4月7日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1972年4月1日 - 1973年4月8日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1974年6月3日 - 6月7日付朝刊テレビ欄より。
- ^ 読売新聞・岡山版、1973年3月25日・4月1日、各テレビ・ラジオ欄。
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 193–194.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 194、268.
- ^ 『ピー・プロ70'sヒーロー列伝 (1) スペクトルマン』ソニー・マガジンズ、1999年12月1日、42頁。ISBN 4-7897-1443-8。
- ^ a b c d ザボーガー&ピープロ 2011, pp. 138–140, 取材・構成 秋田英夫「潮哲也 獅子丸・弾獅子丸役」
- ^ 『キャラクター魂』Vol.05、辰巳出版、2000年1月10日、26頁、ISBN 4-88641-470-2。
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 192–193.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 193.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 32.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 83.
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 201–202.
- ^ vsライオン丸 1999, p. 276.
- ^ 特撮秘宝3 2016, pp. 102–109, 年表作成 但馬オサム「うしおそうじ&ピープロダクション年表」.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 68.
- ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 86.
- ^ a b c ザボーガー&ピープロ 2011, pp. 88–90, 「ピー・プロワークス お蔵入り作品」
- ^ vsライオン丸 1999, pp. 14–15.
- ^ a b c 特撮秘宝3 2016, pp. 102–109, 取材・文 飯田正人「INTERVIEW うしおそうじラストインタビュー」
参考文献
- 『ピー・プロ特撮映像の世界 - マグマ大使 - スペクトルマン - 快傑ライオン丸 -』(初版)朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション No.17〉、1980年2月29日。雑誌コード:67897-17。
- 『全怪獣怪人』 下巻、勁文社、1990年11月30日。ISBN 4-7669-1209-8。C0676。
- 『宇宙船SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集』監修 金田益実、朝日ソノラマ、1998年5月30日。ISBN 4-257-03533-1。
- 『スペクトルマンvsライオン丸 「うしおそうじとピープロの時代」』太田出版、1999年6月26日。ISBN 4-87233-466-3。
- 『ピー・プロ70'sヒーロー列伝 (2) 快傑・風雲ライオン丸』ソニー・マガジンズ、2000年9月21日。ISBN 4-7897-1551-5。
- 『別冊映画秘宝 『電人ザボーガー』&ピー・プロ特撮大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年11月14日。ISBN 978-4-86248-805-3。
- 『別冊映画秘宝 特撮秘宝』vol.3、洋泉社、2016年3月13日、ISBN 978-4-8003-0865-8。
関連事項
- ジョン・シピン - プロ野球大洋・巨人で活躍した外国人選手。その風貌から「ライオン丸」の愛称で親しまれた。
- フェーダ - シミュレーションRPGゲーム。レオと呼ばれるライオン型獣人種族のひとりである、シシマルというキャラクターが和風の具足姿で登場する。
フジテレビ系 土曜19時台前半 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
快傑ライオン丸
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