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2020年7月16日 (木) 23:06時点における版
将棋栄誉賞(しょうぎえいよしょう)は、日本将棋連盟に所属する将棋棋士及び女流棋士が、プロ入り後、公式戦や女流棋戦で通算600勝を挙げた時に贈られる賞である。通算勝ち数に応じて与えられる一つ目の賞であり、この後、通算800勝で将棋栄誉敢闘賞、通算1000勝で特別将棋栄誉賞が与えられる。1984年に制定された。
受賞者
通算600勝達成者を達成順に記載する。2019年4月15日現在で達成者は56名(うち女流棋士1名)。
:現役棋士 |
# | 達成年 | 達成者 | 達成時の成績 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | - | 木村義雄 | 記録なし | 1984年受賞 |
2 | 1965 | 大山康晴 | 600勝 241敗(0.713) | 1984年受賞 |
3 | 1977 | 加藤一二三 | 600勝 385敗(0.609) | 1984年受賞 |
4 | 1977 | 二上達也 | 600勝 476敗(0.558) | 1984年受賞 |
5 | 1979 | 内藤國雄 | 600勝 366敗(0.621) | 1984年受賞 |
6 | 1980 | 有吉道夫 | 600勝 429敗(0.583) | 1984年受賞 |
7 | 1981 | 中原誠 | 600勝 248敗(0.708) | 1984年受賞 |
8 | 1982 | 米長邦雄 | 600勝 365敗(0.622) | 1984年受賞 |
9 | 1984 | 花村元司 | 594勝 566敗(0.512) | 現役死去のため特別受賞 |
10 | 1986 | 丸田祐三 | 600勝 620敗(0.492) | |
11 | 1987 | 大内延介 | 600勝 388敗(0.607) | |
12 | 1988 | 森安秀光 | 600勝 367敗(0.620) | |
13 | 1988 | 桐山清澄 | 600勝 389敗(0.607) | |
14 | 1989 | 加藤博二 | 600勝 614敗(0.494) | |
15 | 1989 | 関根茂 | 600勝 560敗(0.517) | |
16 | 1991 | 西村一義 | 600勝 485敗(0.553) | |
17 | 1991 | 谷川浩司 | 600勝 294敗(0.671) | |
18 | 1993 | 勝浦修 | 600勝 478敗(0.557) | |
19 | 1994 | 森雞二 | 600勝 464敗(0.564) | |
20 | 1999 | 羽生善治 | 600勝 209敗(0.742) | 最年少・最速・最高勝率 |
21 | 1999 | 石田和雄 | 600勝 544敗(0.524) | |
22 | 2000 | 森下卓 | 600勝 319敗(0.653) | |
23 | 2000 | 青野照市 | 600勝 475敗(0.558) | |
24 | 2000 | 田中寅彦 | 600勝 405敗(0.597) | |
25 | 2000 | 高橋道雄 | 600勝 385敗(0.609) | |
26 | 2003 | 佐藤康光 | 600勝 313敗(0.657) | |
27 | 2003 | 淡路仁茂 | 600勝 525敗(0.533) | |
28 | 2003 | 南芳一 | 600勝 423敗(0.587) | |
29 | 2004 | 森内俊之 | 600勝 282敗(0.680) | |
30 | 2004 | 島朗 | 600勝 445敗(0.574) | |
31 | 2006 | 中村修 | 600勝 461敗(0.566) | |
32 | 2006 | 田中魁秀 | 600勝 616敗(0.493) | |
33 | 2007 | 丸山忠久 | 600勝 290敗(0.674) | [1] |
34 | 2007 | 阿部隆 | 600勝 362敗(0.624) | [2] |
35 | 2007 | 郷田真隆 | 600勝 318敗(0.654) | [3] |
36 | 2008 | 中田宏樹 | 600勝 358敗(0.626) | [4] |
37 | 2008 | 井上慶太 | 600勝 419敗(0.591) | [5] |
38 | 2008 | 塚田泰明 | 600勝 465敗(0.563) | [6] |
39 | 2008 | 深浦康市 | 600勝 281敗(0.681) | [7] |
40 | 2009 | 小林健二 | 600勝 580敗(0.508) | [8] |
41 | 2009 | 屋敷伸之 | 600勝 340敗(0.638) | [9] |
42 | 2010 | 土佐浩司 | 600勝 573敗(0.512) | [10] |
43 | 2011 | 中川大輔 | 600勝 370敗(0.619) | [11] |
44 | 2012 | 福崎文吾 | 600勝 604敗(0.498) | [12] |
45 | 2012 | 日浦市郎 | 600勝 447敗(0.573) | [13] |
46 | 2013 | 久保利明 | 600勝 356敗(0.628) | [14] |
47 | 2013 | 先崎学 | 600勝 392敗(0.605) | [15] |
48 | 2015 | 脇謙二 | 600勝 593敗(0.503) | [16] |
49 | 2016 | 藤井猛 | 600勝 426敗(0.585) | [17] |
50 | 2016 | 清水市代 | 600勝 252敗(0.704) | 女流棋士1人目[18] |
51 | 2017 | 泉正樹 | 600勝 612敗(0.495) | [19] |
52 | 2018 | 木村一基 | 600勝 342敗(0.673) | [20] |
53 | 2018 | 行方尚史 | 600勝 381敗(0.612) | [21] |
54 | 2018 | 三浦弘行 | 600勝 420敗(0.588) | [22] |
55 | 2019 | 渡辺明 | 600勝 313敗(0.657) | [23] |
56 | 2019 | 山崎隆之 | 600勝 329敗(0.646) | [24] |
- プロ入りからの最速受賞は羽生善治が達成している。続いて大山康晴、中原誠、深浦康市、森内俊之と続く[1][7]。
- 土佐浩司は唯一の七段以下の獲得者である。その後改正された現行規定では公式戦560勝で八段に昇段するためである。
女流棋士
棋戦の少ない女流棋士で同じ600勝を達成するのは非常に難しく、2015年に中井広恵(フリー)が達成したのが初めてであり(288敗)[25]、2016年に清水市代が2人目である(252敗)。中井は600勝達成時点で日本将棋連盟を離れていたため、女流棋士の受賞第1号は清水となった。
なお2000年代以降、マイナビ女子オープン(2007年)、女流王座戦(2011年)、そして2019年の清麗戦と大型棋戦の新設で7大タイトル戦となったため、達成難易度は徐々に低くなってきている。ただ順位戦の参加による固定数の対局機会保証が女流棋戦ではないため、そのぶん不利のままではある。
出典
- 軽部信昭 『将棋界 歴代最強棋士は 徹底分析』 e-Bookland、2011年、p.153
- ^ a b “丸山忠久九段、600勝(将棋栄誉賞)達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2007年5月12日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “阿部 隆八段 600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2007年8月31日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “郷田真隆九段 600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2007年10月3日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “中田宏樹八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2008年8月9日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “井上慶太八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2008年10月28日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “塚田泰明九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2008年12月17日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ a b “深浦康市王位、600勝を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2009年1月21日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “小林健二九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2009年6月10日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “屋敷伸之九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2009年7月11日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “土佐浩司七段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2010年8月9日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “中川大輔八段が600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2011年12月12日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “福崎文吾九段が600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2012年3月9日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “日浦市郎八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2012年10月11日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “久保九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2013年1月11日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “先崎八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2013年2月8日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “脇 謙二八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2015年2月4日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “藤井 猛九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2016年1月28日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “清水市代女流六段600勝(将棋栄誉賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2016年11月28日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “泉 正樹八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2017年10月5日) 2017年10月5日閲覧。
- ^ “木村一基九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2017年12月22日) 2017年12月22日閲覧。
- ^ “行方尚史八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2018年1月30日) 2018年1月30日閲覧。
- ^ “三浦弘行九段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2018年8月28日) 2018年8月29日閲覧。
- ^ “渡辺明棋王、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2019年1月9日) 2019年1月9日閲覧。
- ^ “山崎隆之八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2019年4月15日) 2019年4月15日閲覧。
- ^ “中井広恵女流六段、600勝を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2015年1月23日) 2017年10月5日閲覧。