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「キュー (YMOの曲)」の版間の差分

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2020年7月8日 (水) 21:17時点における版

「キュー(CUE)」
YMOシングル
初出アルバム『BGM
B面 ユーティー(U.T)
リリース
ジャンル ニュー・ウェーヴ
レーベル アルファレコード
作詞・作曲 高橋幸宏
細野晴臣
ピーター・バラカン
YMO シングル 年表
タイトゥン・アップ
1980年
キュー
(1981年)
マス
(1981年)
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キュー(CUE)は日本の音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」の4枚目のシングル。または同シングルに収録された曲。シングルは1981年4月21日アルファレコードよりリリースされた。

解説

YMOのアルバム『BGM』よりシングルカットされ、同アルバムに同じテイクが収録されている。

キュー(CUE)

ウルトラヴォックスの「パッショネート・リプライ」からインスピレーションを受けた細野晴臣高橋幸宏が二人で二日で作り上げた。その際二人で盛り上がってしまい、紙に「CUE」と書いて記念写真を撮っている。イントロのシーケンスパターンとバグパイプ風のシンセサイザーは細野によるもので、それ以外は高橋が担当した。

細野は三人で完成させることを望んでいたが、坂本龍一はウルトラヴォックスを真似た曲であることに反発し、録音を意識的にサボタージュしており作成に一切タッチしていない[1]。その後も彼はこの曲を嫌っていたが、近年になって「この曲は、その後のYMOの方向性を決めた点で重要」と評価している。この経緯により坂本のパートがないことから、ライブでは坂本は自分で希望してドラムを叩いていることが多い。1981年に「ミュージック・フェア」に出演した際には坂本がドラムを担当した。この時のエピソードとして高橋は「Visual YMO : the Best」の副音声で「本番で6回か7回やったんじゃなかな?」と明かしている。「テクノデリック」収録の「手掛かり KEY」は "CUEの続編" とされる。2007年5月19日に行われたヒューマン・オーディオ・スポンジのライヴ「Smile Together Project Special Live 2007」のアンコールで演奏された際にも、坂本がドラムを担当している。

富士フイルム(後のAXIA)のカセットテープCMで使用されたことがある。高橋は「Visual YMO : the Best」の副音声で、撮影していて中に吊られた事を明かした。更に「恐らく、オンエアーされなかったんですね。嫌われちゃったのかな?クライアントに」と言っている。

ユーティー (U.T)

録音当初は8ビートであったが、細野がテープエコーのフィードバックをかけて現在の曲となった[2]。Bメロの部分では「テクノポリス」のサビを彷彿させる部分が聞ける。このメロディーについて、矢野顕子の「春咲小紅」との類似性を指摘する声も一部[誰?]で上がった。ピアノヤマハのアナログ・ディレイE1010とローランドのフランジャーSBF-325でアタックを変え、EVENTIDEのハーモナイザーH949を使って、実際に弾いている倍の高さの音を加えている。

間奏部分では3人の座談会のようなやりとりが行われている。3人の声にはエフェクトがかぶせてある。

タイトルは「Ultra-Terrestrial(超地球的存在)」の略でUFO辞典から引用した(間奏部分でも言及される)。このとき「E.T.」と「U.T.」のどちらにするか検討されたが、結局「U.T.」が採用された。ちなみにE.T.はExtra-Terrestrial(地球外的存在、地球外生命体)の意味であり、同名の映画が公開されるのはこの翌年のことである。細野は「『U.T』にしておいて良かったですね。」と言っている[2]

後年、海外のニュー・ミュージカル・エクスプレスでは「ハードコアテクノの元祖」と評された。

1993年に行われたYMOの再生コンサートではクレジットに入っており、パンフレットにも記載があったが、結局演奏されなかった。『BGM』の収録の際に、現在では廃れてしまった規格のデジタルレコーダーを使用しており、マルチ再生ができないためにサンプリングができず、演奏を断念したという経緯がある。

収録曲

  • 全曲編曲:YMO
  1. キュー(CUE)
    訳詞:ピーター・バラカン/作詞・作曲:高橋幸宏細野晴臣
  2. ユーティー(U.T)
    作曲:YMO

脚注

  1. ^ 『BGM』ソニー・ミュージックハウス版ブックレットより
  2. ^ a b 『YMO GO HOME』セルフライナーノーツより