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「平成風俗」の版間の差分

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* [[MTV]] 「椎名林檎 平成風俗物語外伝」
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* 平成風俗 ブックレット
* 平成風俗 ブックレット
* [https://web.archive.org/web/20070223042541/http://magazine.music.yahoo.co.jp/spt/20070221_001/ Yahoo!ミュージック - ミュージックマガジン - 椎名林檎×斎藤ネコ](2007年2月23日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])
* [https://web.archive.org/web/20070223042541/http://magazine.music.yahoo.co.jp/spt/20070221_001/ Yahoo!ミュージック - ミュージックマガジン - 椎名林檎×斎藤ネコ](2007年2月23日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])
* CDでーた 2007/2/14売
* CDでーた 2007/2/14売
* [https://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/503-0570040-3887947?docId=1000033626 Amazon.co.jp DEEP DIVE ― 椎名林檎]
* [https://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/503-0570040-3887947?docId=1000033626 Amazon.co.jp DEEP DIVE ― 椎名林檎]

2017年9月4日 (月) 18:34時点における版

『平成風俗』
椎名林檎×斎藤ネコスタジオ・アルバム
リリース
録音 東芝EMI 3st
STUDIO TERRA
一口坂スタジオ
音響ハウス
アバコクリエイティブスタジオ
サウンド・シティ
ジャンル J-POPジャズサンバタンゴエレクトロニカ映画音楽
時間
レーベル Virgin Music
プロデュース 井上雨迩
チャート最高順位
椎名林檎×斎藤ネコ アルバム 年表
-平成風俗
(2007)
椎名林檎 年表
加爾基 精液 栗ノ花
(2003年)
平成風俗
(2007年)
私と放電
(2008年)
『平成風俗』収録のシングル
  1. この世の限り
    リリース: 2007年1月17日
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平成風俗』(へいせいふうぞく 英題:japanese manners)は、2007年2月21日[注 1]東芝EMIより発売された日本シンガーソングライター椎名林檎バイオリニスト編曲家斎藤ネコによるスタジオ・アルバム。また同年4月25日にはアナログ盤DVD-Audio平成風俗 大吟醸』を同時発売した。

概要

本作は、椎名林檎名義としては2003年に発表された『加爾基 精液 栗ノ花』以来、約4年ぶりとなるアルバムである。ただし椎名林檎単独名義ではなく、椎名作品のオーケストラ・アレンジなどでもおなじみの斎藤ネコとの共同名義によるアルバムである。

映画「さくらん」のサウンドトラック制作から発展し、斎藤ネコとのコラボレーションにより生まれた歌謡アルバムで、椎名林檎の歌声を軸に、総勢70名によるオーケストラをはじめ、さまざまな楽器の音を用いた多彩なサウンドアプローチがとられている[1]

本作は映画「さくらん」をイメージして作られた作品であるがサウンドトラックではない。「さくらん」においては通常のサウンドトラックは発売されないため、本作がその代替を務める形になっている。劇中で使用されている楽曲を中心に劇中曲の別アレンジ・別バージョンも収録され、椎名自身、本作を「サウンドトラックの発展形」としている。

制作の経緯

映画「さくらん」において、椎名は自身初となる音楽監督を担当している。本人は当初、映画音楽の制作を当時の自身の活動の主軸であった東京事変として受けることを考えていたが、バンドのドラマー刄田綴色が骨折による治療や療養で参加が難しかったこと、また映画音楽として求められているサウンドと東京事変としてのサウンドが一致しなかったことなどから、"椎名林檎"個人としてを受けることに決めたと雑誌のインタビューなどで語っている。

プライベートでも親交のあるカメラマン・蜷川実花から初監督作品となる映画「さくらん」の音楽制作を依頼された時、椎名はまずこの平成風俗のようなアルバムを作った上で、そこから取り出した音色をさらに機械で構築していくという、かなりテクノロジーに寄った音楽を納品しようと思っていた。また、この映画のために自身の念願だったインストゥルメンタル曲を書き下ろし、それを劇中曲として使用するつもりだった。しかし、蜷川監督サイドからは全くそのようなものは求められていないことがわかり、自身でも『さくらん』の世界観を考えた時に技巧として最新のテクノロジーは使っても楽器は全部古典音楽に使われているものが良いのだろうと考え、アルバムの楽曲をそのまま提供するという形になった。[1][2]

選曲に関しては、曲のサイズも含め、映像対応で考えていった。既存の曲が多い理由は、音楽制作に入る前に渡された撮影済みの映像に「こういう新曲を書いて欲しい」という意味で過去の曲が貼り付けてあったが、自身の中ではその方向での表現というのはすでに終わっているのでそれを焼き直すのは難しいと感じたから。そこで監督の意向を受け入れ、新曲に限定せず、自分が一番合うと思う曲を提供することにした。[2]

斎藤ネコと仕事をすることにしたのは、彼には以前からランダムに選んだ自身の楽曲をライブのオーケストラ用にアレンジした譜面を書き下ろしてもらっていて、作業を進めやすいという理由から。またそれらの楽曲にはまだスコアやライブ映像とライブ音源という形しかなかったので、スタジオできちんとレコーディングしなければという思いもあった。そこでこの話を機にそれをアルバムにまとめるに至り、それが結果的に「さくらん」に楽曲を提供するためのアルバムになった。[1][2]

書き下ろした新曲は当初はインストゥルメンタルで作っていたが、やはり歌を乗せて欲しいと言われた時のために歌詞を書いた。その作業に一番時間がかかり、それを含めて制作期間は1ヶ月ほど。別々の曲をパートごとに後で編集して繋ぐことを前提に、複数の曲を同時並行で書くというパズルのような曲作りを行った。[2]

収録内容

前述の通り本作は監督の要望に基づく形、また「さくらん」ありきのアルバムということで、既出曲の別バージョンを中心に構成されている。内訳としては、ソロ時代に発表した曲が6曲(「ギャンブル」「茎(もしくは茎(STEM))」「意識」「浴室(もしくは「la salle de bain」)「迷彩」「ポルターガイスト」)、セルフカバー曲が1曲(東京事変の「夢のあと」)、先行シングルからの曲が3曲(「この世の限り」「錯乱」「カリソメ乙女」)、本作で初収録の純粋な新曲が2曲(「ハツコイ娼女」「花魁」)、カバー曲が1曲(「パパイヤマンゴー」)という構成になっている。また、椎名林檎×斎藤ネコによる椎名林檎のセルフカバーという考えかたをすれば、ローズマリー・クルーニーのカバー「パパイヤマンゴー」(原題:「Mangos」)、東京事変のセルフカバー「夢のあと」と合わせ、全13曲中8曲がカバー・セルフカバー作品で占められているという捉え方もできる。

また、東京事変のメンバーから足の骨折により休養している刄田を除いた3人もそれぞれ、浮雲は「ギャンブル」でエレクトリック・ギターによる演奏、また「花魁」では楽曲提供、伊澤一葉は「ギャンブル」でピアノによる演奏、亀田誠治は「浴室」で編曲として作品に参加している。そのほか、斎藤ネコの随える総勢70名にも上るマタタビオーケストラほか、複数のオーケストラも作品に参加しており、全体的に"オーケストラ"が前面に押し出されたアルバムとなっている。

本作のディスクジャケット木村豊デザイン)はバスタブの中にギターピアノなどの楽器が詰め込まれたものだが、その中には発売の名義である"椎名林檎×斎藤ネコ"より椎名林檎を模した「林檎」、斎藤ネコを模した「」のほか、本作の録音(プロデュース)を担当している井上雨迩を模した「ウニ」が登場するなど、ユニークなものになっている。

リリース形態

CDは十字開き特殊デジパック仕様でステッカー3点とコースター封入の初回限定盤と通常盤の2タイプでのリリース。

2007年4月25日には、ボーナストラックとして配信限定でリリースされた「カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver.」を収録したアナログ盤と、96kHz/24bitの高音質で録音したアナログ盤の収録曲に加え、特典音源としてDTS 5.1chサラウンド リニアPCMの超高音質で「錯乱 TERRA ver.」「花魁」「la salle de bain[注 2]」を追加収録したDVD-Audio盤『平成風俗 大吟醸』の大吟醸仕様(アートブック・ポストカード風ブロマイド入り特殊パッケージ)が完全初回生産限定で同時発売された。

楽曲について

  1. ギャンブル(gamble)
    • 映画「さくらん」の予告編映像にも使用された。
  2. (stem)
    • 歌詞は英語。
  3. 錯乱 TERRA ver.(confusion)
  4. ハツコイ娼女("firstlove" singer)
  5. パパイヤマンゴー(papaya mango)
  6. 意識(consciously)
  7. 浴室(la salle de bain)
    • 2作目のアルバム『勝訴ストリップ』に収録された原曲と、9枚目のシングル「りんごのうた」のカップリング曲「la salle de bain」とリミックスしたバージョン。
    • 歌詞は2番のBメロまで日本語で、2番のサビから英語となっている。
  8. 迷彩(camouflage)
  9. ポルターガイスト(poltergeists)
  10. カリソメ乙女 TAMEIKESANNOH ver.("temporary" virgin)
  11. 花魁(courtesan)
  12. 夢のあと(scar)
    • 両形態(初回生産限定盤・通常盤)の初回プレス分のブックレットでは、歌詞の「塊」が「魂」と誤植されている。
  13. この世の限り(memory)
    • 「椎名林檎 (生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」で披露された。
  14. カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver.
    • ボーナストラック。SOIL&"PIMP"SESSIONSと共演。

クレジット

  • 作詞:椎名林檎(#1-13 ※#11は英訳)、浮雲(#11)
  • 作曲:椎名林檎(#1-4・6-10・12・13)、SID WAYNE、DEE LIBBEY(#5)、浮雲(#11)
  • 打込:椎名林檎(#4・11)
  • 編曲・指揮:斎藤ネコ(#1-7・9-13)
  • 編曲・指揮・ヴァイオリン:斎藤ネコ(#8)

収録曲

CD

#タイトル作詞・作曲演奏時間
1.「ギャンブル」椎名林檎コマエノオーケストラ
2.「茎」椎名林檎ノラネコオーケストラ
3.「錯乱 TERRA ver.椎名林檎アノヨノオーケストラ
4.「ハツコイ娼女」椎名林檎ナダタルオーケストラ
5.「パパイヤマンゴー」SID WAYNE、DEE LIBBEYマタタビオーケストラ
6.「意識」椎名林檎ノラネコオーケストラ
7.「浴室」椎名林檎マタタビオーケストラ
8.「迷彩」椎名林檎マタタビオーケストラ
9.「ポルターガイスト」椎名林檎ノラネコオーケストラ
10.「カリソメ乙女 TAMEIKESANNOH ver.椎名林檎カリソメオーケストラ
11.「花魁」浮雲ナダタルオーケストラ
12.「夢のあと」椎名林檎マタタビオーケストラ
13.「この世の限り」椎名林檎コノヨノオーケストラ
合計時間:

アナログ盤

Side A
#タイトル作詞・作曲演奏時間
1.「ギャンブル」椎名林檎コマエノオーケストラ
2.「茎」椎名林檎ノラネコオーケストラ
3.「錯乱 TERRA ver.椎名林檎アノヨノオーケストラ
4.「ハツコイ娼女」椎名林檎ナダタルオーケストラ
Side B
SID WAYNE、DEE LIBBEY
#タイトル作詞・作曲演奏時間
5.「パパイヤマンゴー」SID WAYNE、DEE LIBBEYマタタビオーケストラ
6.「意識」椎名林檎ノラネコオーケストラ
7.「浴室」椎名林檎マタタビオーケストラ
8.「迷彩」椎名林檎マタタビオーケストラ
9.「ポルターガイスト」椎名林檎ノラネコオーケストラ
Side C
#タイトル作詞・作曲演奏時間
10.「カリソメ乙女 TAMEIKESANNOH ver.椎名林檎カリソメオーケストラ
11.「花魁」浮雲ナダタルオーケストラ
12.「夢のあと」椎名林檎マタタビオーケストラ
13.「この世の限り」椎名林檎コノヨノオーケストラ
Side D
#タイトル作詞・作曲演奏時間
14.「カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver.(ボーナス・トラック)椎名林檎SOIL&"PIMP"SESSIONS
合計時間:

平成風俗 大吟醸

#タイトル作詞・作曲演奏時間
1.「ギャンブル」椎名林檎コマエノオーケストラ
2.「茎」椎名林檎ノラネコオーケストラ
3.「錯乱 TERRA ver.椎名林檎アノヨノオーケストラ
4.「ハツコイ娼女」椎名林檎ナダタルオーケストラ
5.「パパイヤマンゴー」SID WAYNE、DEE LIBBEYマタタビオーケストラ
6.「意識」椎名林檎ノラネコオーケストラ
7.「浴室」椎名林檎マタタビオーケストラ
8.「迷彩」椎名林檎マタタビオーケストラ
9.「ポルターガイスト」椎名林檎ノラネコオーケストラ
10.「カリソメ乙女 TAMEIKESANNOH ver.椎名林檎カリソメオーケストラ
11.「花魁」浮雲ナダタルオーケストラ
12.「夢のあと」椎名林檎マタタビオーケストラ
13.「この世の限り」椎名林檎コノヨノオーケストラ
14.「カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver.(ボーナス・トラック)椎名林檎SOIL&"PIMP"SESSIONS
特典(DTS 5.1chサラウンド リニアPCM Motion Graphics&PV)
#タイトル作詞・作曲演奏時間
1.「錯乱 TERRA ver.椎名林檎コマエノオーケストラ
2.「花魁」浮雲ノラネコオーケストラ
3.「la salle de bain」椎名林檎 
合計時間:

脚注

注釈

  1. ^ 同日には、ファンクラブ限定イベントを収録したDVD『第一回林檎班大会の模様』が同時発売された。
  2. ^ 9枚目のシングル「りんごのうた」のカップリング曲

出典

  1. ^ a b c 椎名林檎 お芸術じゃなく、風俗という名の芸をご披露します”. SPOTLIGHT. Yahoo! ミュージック, ヤフー株式会社 (2007年7月21日). 2007年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月21日閲覧。
  2. ^ a b c d 椎名林檎 インタビュー”. MSNミュージック, マイクロソフト (2007年7月21日). 2007年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月21日閲覧。

参考資料

外部リンク