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==新館建設・民間委託問題==
==新館建設・民間委託問題==
===民間企業とのアドバイザリ契約〜住民投票===
===民間企業とのアドバイザリ契約〜住民投票===
2014年8月、[[山下史守朗]]小牧市長は、[[中野直輝]]前市長(当時)在任時に決まっていた新しい本館の市直営の運営方針を、突如民間委託に変更。[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]と[[図書館流通センター]]による共同事業体とアドバイザリ契約を結び<ref>[http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/26/komakishi_n_5719699.html 「TSUTAYA図書館」愛知県小牧市にも誕生? CCC・TRCがカフェ併設提案 【ハフィントンポスト】]</ref>、[[小牧駅]]西の市有地に新しい本館を作ろうとした。しかし2015年8月、市民団体が「市長は市民の意見を聞いていない」「巨額の建設費用は問題」などの理由で、計画の白紙撤回を求める住民投票の実施を求める署名運動を起こした。この署名は規定数に達し、同年9月に市議会で住民投票実施が審議された。これに対し山下市長は、議会に住民投票を行わないよう求めた<ref>[[http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20150901/4552211.html 図書館建設住民投票条例案提出【NHK東海NEWS WEB】]]</ref>。しかし議会は市民団体の求めた条例案を否決したが、議員案の住民投票条例案を可決。住民投票条例が実施されることとなった<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20150911k0000m040030000c.html 小牧市議会:TSUTAYAとの新図書館計画で住民投票 - 毎日新聞]</ref>。同年10月住民投票が小牧市議会議員選挙とともに実施。計画に対する反対票が過半数を占めた<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20151005k0000m040102000c.html 小牧市住民投票:新図書館に反対多数…計画見直しへ - 毎日新聞]</ref>。なお住民投票条例の結果には法的拘束力はないが、条例では市長や市議会に対し結果を尊重するよう求めている。またこの問題では、カルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体との業務委託契約に問題が指摘されている<ref>[http://irorio.jp/agatasei/20150914/260594/ どうなる第二のツタヤ図書館、愛知県小牧市で住民投票の実施が決定 - IRORIO(イロリオ)]]</ref>ほか、住民投票条例実施決定後に市が行った説明会が条例で規定されている中立性に違反しているのではと言う問題<ref>[http://mainichi.jp/area/aichi/news/20150920ddlk23010165000c.html 小牧新図書館:「市説明、中立保てぬ」 説明会初日150人 /愛知 - 毎日新聞]</ref>や、市が配布した広報の中身や配布方法の問題<ref>[http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20151004/CK2015100402000038.html 図書館問題きょう住民投票 小牧:愛知:中日新聞(CHUNICHI Web)]</ref>なども指摘されている。なお市が行った説明会と配布した広報に関しては、2015年12月22日、市民約160人が山下市長に対し「住民投票における広報活動が賛成投票に誘導する偏った内容だった」として、説明会の開催経費や広報資料の印刷代など約300万円を市に返還するよう求める[[住民監査請求]]を起こしている<ref>[http://mainichi.jp/articles/20151223/k00/00m/040/064000c ツタヤ図書館:「賛成誘導」と監査請求 愛知・小牧市 - 毎日新聞]</ref><ref>[http://mainichi.jp/articles/20151223/ddl/k23/010/110000c 小牧市新図書館:広報紙「中立性欠く」 住民監査請求、経費返還求める /愛知 - 毎日新聞]</ref>。
2014年8月、[[山下史守朗]]小牧市長は、[[中野直輝]]前市長(当時)在任時に決まっていた新しい本館の市直営の運営方針を、突如民間委託に変更。[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]と[[図書館流通センター]]による共同事業体とアドバイザリ契約を結び<ref>[http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/26/komakishi_n_5719699.html 「TSUTAYA図書館」愛知県小牧市にも誕生? CCC・TRCがカフェ併設提案 【ハフィントンポスト】]</ref>、[[小牧駅]]西の市有地に新しい本館を作ろうとした。しかし2015年8月、市民団体が「市長は市民の意見を聞いていない」「巨額の建設費用は問題」などの理由で、計画の白紙撤回を求める住民投票の実施を求める署名運動を起こした。この署名は規定数に達し、同年9月に市議会で住民投票実施が審議された。これに対し山下市長は、議会に住民投票を行わないよう求めた<ref>[http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20150901/4552211.html 図書館建設住民投票条例案提出【NHK東海NEWS WEB】]</ref>。しかし議会は市民団体の求めた条例案を否決したが、議員案の住民投票条例案を可決。住民投票条例が実施されることとなった<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20150911k0000m040030000c.html 小牧市議会:TSUTAYAとの新図書館計画で住民投票 - 毎日新聞]</ref>。同年10月住民投票が小牧市議会議員選挙とともに実施。計画に対する反対票が過半数を占めた<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20151005k0000m040102000c.html 小牧市住民投票:新図書館に反対多数…計画見直しへ - 毎日新聞]</ref>。なお住民投票条例の結果には法的拘束力はないが、条例では市長や市議会に対し結果を尊重するよう求めている。またこの問題では、カルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体との業務委託契約に問題が指摘されている<ref>[http://irorio.jp/agatasei/20150914/260594/ どうなる第二のツタヤ図書館、愛知県小牧市で住民投票の実施が決定 - IRORIO(イロリオ)]]</ref>ほか、住民投票条例実施決定後に市が行った説明会が条例で規定されている中立性に違反しているのではと言う問題<ref>[http://mainichi.jp/area/aichi/news/20150920ddlk23010165000c.html 小牧新図書館:「市説明、中立保てぬ」 説明会初日150人 /愛知 - 毎日新聞]</ref>や、市が配布した広報の中身や配布方法の問題<ref>[http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20151004/CK2015100402000038.html 図書館問題きょう住民投票 小牧:愛知:中日新聞(CHUNICHI Web)]</ref>なども指摘されている。なお市が行った説明会と配布した広報に関しては、2015年12月22日、市民約160人が山下市長に対し「住民投票における広報活動が賛成投票に誘導する偏った内容だった」として、説明会の開催経費や広報資料の印刷代など約300万円を市に返還するよう求める[[住民監査請求]]を起こしている<ref>[http://mainichi.jp/articles/20151223/k00/00m/040/064000c ツタヤ図書館:「賛成誘導」と監査請求 愛知・小牧市 - 毎日新聞]</ref><ref>[http://mainichi.jp/articles/20151223/ddl/k23/010/110000c 小牧市新図書館:広報紙「中立性欠く」 住民監査請求、経費返還求める /愛知 - 毎日新聞]</ref>。


===住民投票〜白紙化===
===住民投票〜白紙化===

2016年11月15日 (火) 14:11時点における版

小牧市立図書館
Komaki City Library
本館
施設情報
専門分野 総合
事業主体 小牧市
建物設計 象設計集団
開館 1969年11月3日
所在地 485-0041
愛知県小牧市小牧5丁目89番地
位置 北緯35度17分25.88秒 東経136度55分4.95秒 / 北緯35.2905222度 東経136.9180417度 / 35.2905222; 136.9180417座標: 北緯35度17分25.88秒 東経136度55分4.95秒 / 北緯35.2905222度 東経136.9180417度 / 35.2905222; 136.9180417
ISIL JP-1001961
統計・組織情報
蔵書数 517774冊[1](2014年3月31日時点)
貸出数 1021942冊[1](2013年度)
年運営費 234657千円[2](2012年度)
館長 山田久[3]
職員数 専任職員: 8名
非常勤・臨時職員: 9名
委託・派遣職員:43名[2]
公式サイト http://www.library.komaki.aichi.jp/
地図
地図
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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小牧市立図書館(こまきしりつとしょかん)は、愛知県小牧市にある市立図書館である。蔵書は全部で約40万冊。他にはビデオテープDVD、音楽CDなどが、約25,000点所蔵されている。施設は全部で4つ。小牧市小牧5丁目にある本館のほか、市内各地に3つの別館がある。また基本的に、全ての図書館(本館・別館)が月曜日定休である[4]

沿革

施設

本館

蔵書は全部で約18万冊あるほか、ビデオテープDVD、音楽CDなどが、約1万点所蔵されている。建物は3階建てで、設計は象設計集団が担当している。

なお、建物の老朽化が問題となっており、現在移転が検討されている。

施設

1階
  • 返却ポスト
  • 電動集密書架
  • 視聴覚室
2階
ほとんどの書籍やビデオテープが、この階に置かれている。借りたり返却するためのカウンターも、この階にある。またインターネットに接続されたパソコンが設置してあり、申請すれば誰でも無料で利用できる(30分以内)。
3階
  • 参考郷土資料室
  • 休憩コーナー
その他
  • 駐輪場
  • 駐車場

備考

  • 定期的に、コンサートなどのイベントが行なわれている。

所在地

交通手段

周辺

別館

東部市民センター図書室
  • 東部市民センター図書室 - 小牧市東部市民センターの地下1階に設けられた図書館。蔵書は全部で約95,000冊。ビデオテープやDVD、音楽CDなどは、約5千点所蔵されている。またインターネットに接続されたパソコンが設置してあり、申請すれば誰でも無料で利用できる(30分以内)。
  • 北里市民センター図書室 - 小牧市北里市民センターの2階に設けられた図書館。蔵書は全部で約35,000冊。ビデオテープやDVD、音楽CDなどは、約4千点所蔵されている。
  • 味岡市民センター図書室 - 小牧市味岡市民センターの1階に設けられた図書館。蔵書は全部で約6万冊。ビデオテープやDVD、音楽CDなどは、約5千点所蔵されている。またインターネットに接続されたパソコンが設置してあり、申請すれば誰でも無料で利用できる(30分以内)。
  • えほん図書館(たぶのきランドよむよむ)

新館建設・民間委託問題

民間企業とのアドバイザリ契約〜住民投票

2014年8月、山下史守朗小牧市長は、中野直輝前市長(当時)在任時に決まっていた新しい本館の市直営の運営方針を、突如民間委託に変更。カルチュア・コンビニエンス・クラブ図書館流通センターによる共同事業体とアドバイザリ契約を結び[5]小牧駅西の市有地に新しい本館を作ろうとした。しかし2015年8月、市民団体が「市長は市民の意見を聞いていない」「巨額の建設費用は問題」などの理由で、計画の白紙撤回を求める住民投票の実施を求める署名運動を起こした。この署名は規定数に達し、同年9月に市議会で住民投票実施が審議された。これに対し山下市長は、議会に住民投票を行わないよう求めた[6]。しかし議会は市民団体の求めた条例案を否決したが、議員案の住民投票条例案を可決。住民投票条例が実施されることとなった[7]。同年10月住民投票が小牧市議会議員選挙とともに実施。計画に対する反対票が過半数を占めた[8]。なお住民投票条例の結果には法的拘束力はないが、条例では市長や市議会に対し結果を尊重するよう求めている。またこの問題では、カルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体との業務委託契約に問題が指摘されている[9]ほか、住民投票条例実施決定後に市が行った説明会が条例で規定されている中立性に違反しているのではと言う問題[10]や、市が配布した広報の中身や配布方法の問題[11]なども指摘されている。なお市が行った説明会と配布した広報に関しては、2015年12月22日、市民約160人が山下市長に対し「住民投票における広報活動が賛成投票に誘導する偏った内容だった」として、説明会の開催経費や広報資料の印刷代など約300万円を市に返還するよう求める住民監査請求を起こしている[12][13]

住民投票〜白紙化

住民投票の結果を受けて山下市長は「結果は真摯に受け止め、問題があれば見直す」[14]としながらも、一方で「計画変更は正式な手続きを経てる」「TSUTAYA図書館[15]が否定された訳ではない」などと言う主張を繰り返した[16]。また同年10月20日、市のホームページで「カルチュア・コンビニエンス・クラブとの契約を解消し、計画をいったん白紙に戻す」と発表[17]する一方で、「現在の計画を白紙にする考えはない」「検証の結果よっては、同じ事業者(カルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体)と連携する可能性もある」と言う主張を繰り返した[18][19]。さらに山下市長は雑誌『日経ビジネス』で『「ツタヤ図書館」否決も諦めず』と題した持論を発表[20]。「反対派の市議は対案を出せ」などとも主張した。同年11月27日、市は同年8月-9月にかけて行われた新小牧市立図書館建設に関するパブリックコメントの結果の公表を延期していたが、突如公表。募集された意見は、反対意見が圧倒的多数だった。反対理由は「建設費用が高過ぎる」「民間企業に任せると図書館本来の機能が失われる」「高齢者や子供が利用しづらい設計」「図書館ににぎわいを期待するのは疑問」などだった[21]。また山下市長の公約無視を批判する内容も複数あった[22]。同年11月24日、山下市長は「議会からの賛同が得られなかった」として、新図書館計画の問題点を洗い出すための市民アンケートを行うための予算提出を断念[23]。同年12月21日 山下市長は市議会の求めに応じ、2014年6月に改正した図書館に関する条例のうち、指定管理者制度導入や小牧駅西に建設するとした条文を削除する条例を市議会に提出。全会一致で可決され、計画の白紙化が決定した[24][25]

審議会の設置

2016年2月8日、臨時議会で市側が提案する、新しい図書館計画や小牧駅西の町づくりに関して市長に諮問する審議会の設置が議論された。審議会は学識経験者や公募市民、経済界、図書館ボランティアなどによる21人で構成され、同年4月から審議を開始するとした。この案に対し市議から「住民投票の結果を受けてゼロベースから検討するとしていたのに、なぜ小牧駅前開発と関連づけるのか?」や「21人の審議会のうち、公募市民が4人なのは少過ぎる」と言った意見が出たが、全会一致で可決された。なお公募市民の数に関しては、市側は「検討したい」としている[26][27]。また翌2月9日に山下市長は、これまで「特定の団体とは会わない」として会談を拒否し続けていた[28]住民投票を主導した市民団体と、住民投票の約4ヶ月後にようやく初会合を行った。その会合で山下市長は、市民団体側の「審議会メンバーの公募市民が4人なのは少過ぎる」と言う意見に対し、「同団体を審議会に加えることを検討したい」と回答。そして市民団体側の「図書館建設と小牧駅前活性化は分けるべき」と言う主張に対しては、「駅前活性化のためには図書館しかない」と回答している[29]

年表

  • 2010年
    • 11月2日 - 中野直輝小牧市長(当時)が、老朽化した図書館に変わる新図書館を再開発ビル「ラピオ」3階に移転する考えを表明。当初は小牧駅西側で建て替える方針だったが、ビルの空洞化が懸念されせるようになったため計画を変更[30]
  • 2011年
    • 1月20日 - 市は、ラピオ3階移転案について「一部を補強すれば図書や書庫の重みに耐えられる」との調査結果を公表[31]
    • 2月6日 - 小牧市長選挙実施。山下史守朗が現職の中野直輝を破り初当選[32]。小牧市立図書館に関する選挙公約は「市民病院や図書館の建て替え、農業公園計画などの大型プロジェクトについては、市民の意見をよく聞き、長期的視点に立って、ゼロから再検討します。」であった[33]
    • 9月 - 市は突如「ラピオ」3・4階に安井家具が展開する家具屋「ファニチャードーム」が、同年12月にオープンすると発表[34]。新図書館のラピオ移転が中止となった。
    • 12月 - 「ラピオ」3・4階にファニチャードームがオープン。
  • 2013年
    • 3月 - 議会で図書館を含む複合施設の設計費として約2億9千万円、ワークショップの費用として約600万円が予算に計上される。
    • 4月1日 - カルチュア・コンビニエンス・クラブが指定管理者となった佐賀県武雄市武雄市図書館が、リニューアルオープン。
  • 2014年
    • 3月 - 議会でワークショップ費用が補正で0円となる。
    • 3月5日 - 議会で山下市長は、議員から「既に市長は特定事業者とトップ交渉を進めてるのではないか?」と質問されるが、答えず。
    • 4月13日 - 小牧市公民館タウンミーティングが開催。市民から図書館について質問を受けた山下市長は「どういう形でどういう図書館を建てるかというようなことについては具体化をしておりません。」等々と回答[35]
    • 4月25日 - 地元主要紙である中日新聞が「山下市長が、中野前市長在任時に決まっていた「公設公営」の運営方針を「公設民営」に変更。指定管理者制度を導入し、佐賀県武雄市をモデルに「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブに運営を委ね[36]小牧駅西の約3,800平方メートルの市有地に新図書館を建設する計画を発表した」と報道。
    • 5月1日 - 小牧市教育委員会に新図書館建設推進室が新設[36]
    • 6月24日 - 議会で山下市長は、議員から「市民の意見を聞いてないので、公約違反だ」と指摘されるが、答えず[37]
    • 6月 - 図書館の運営に指定者管理制度を導入し、小牧駅西に建設することを定めるよう、条例を改正[38]
    • 8月26日 - 市は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ図書館流通センターによる共同事業体(CCC・TRC共同事業体)と新小牧市立図書館建設アドバイザリー業務委託の契約を結ぶことを発表[39][40]
    • 8月27日 - 中日新聞が「カルチュア・コンビニエンス・クラブが、愛知県小牧市の市立図書館を運営することが決まった」と誤報[41]
  • 2015年
    • 8月6日 - 市民団体が、市の図書館計画を白紙に戻すことの賛否を問う住民投票を行う条例の制定を求めて、6,001人分の署名を市選挙管理委員会に提出[42]
    • 8月15日 - 市が「広報こまき 8月15日号」にて、市民に向けて初めて新小牧市立図書館建設に関する情報を公開。同時にこの計画に関するパブリックコメントの実施(期間は8月17日-9月15日)を発表[43]
    • 9月 - 市議会で住民投票実施が審議されたが、山下市長は議会に対し、住民投票を行わないよう求めた[44]。議会は市民団体の求めた条例案を否決したが、議員案の住民投票条例案を可決。住民投票条例の実施が決定[45]
    • 9月18日-9月25日 - 市が新図書館建設計画に関する初めての住民説明会を市内各地で開催(18日 北里市民センター、19日 小牧市公民館、24日 小牧市東部市民センター、25日 小牧市味岡市民センター)。住民投票条例によって市側は同計画に対する中立性を保持する義務があったが、反対派が意見を言う場を設けなかったり、市側が一方的に計画を説明したのち市民からの質問に答える方式だったため、市側の中立性に市民から疑問の声が相次いだ[46]
    • 10月4日 - 住民投票が小牧市議会議員選挙とともに実施され、小牧市立図書館計画への反対票が過半数を占めた(反対:32,352票、賛成:24,981票)。投票率は50.38%[47][48][49]
    • 10月20日 - 市は、カルチュア・コンビニエンス・クラブとの契約を解消し、計画をいったん白紙に戻すと発表[50]。しかし山下市長は「現在の計画を白紙にする考えはない」「検証の結果、場合によっては同じ事業者(カルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体)と連携する可能性もある」と主張[51]
    • 11月1日 - 市は同年8-9月にかけて行われた新小牧市立図書館建設のパブリックコメント結果の公表を「住民投票の結果を踏まえた市の取組方針が決まった後に行う」として公表延期を発表[52]
    • 11月9日 - 山下市長が日経ビジネス 11月9日号で『「ツタヤ図書館」否決も諦めず』と題した持論を発表[53]
    • 11月18日 - 住民投票の署名を行った市民団体が、山下市長が行おうとしていた住民投票結果を受けた計画の検証に関する申し入れを直接行おうとしたが、「特定の団体とは懇談できない」として直接回答を拒否。文書で回答するとした[54]
    • 11月24日 - 山下市長は「議会からの賛同が得られなかった」として、新図書館計画の問題点を洗い出すための市民アンケートを行うための予算提出を断念したと発表。[55]
    • 11月27日 - 市は公表を延期していたパブリックコメントの結果を、突如公開[56]。反対意見が圧倒的多数だった[57]。また市は契約を解消した業者と支払金額で合意したと発表。アドバイザリ契約を結んでいたカルチュア・コンビニエンス・クラブと図書館流通センターによる共同事業体に対しては、61万7160円(交通費や人件費のみ、アドバイス提供の対価は含まない)。基本設計を担当した日建設計名古屋オフィスに対しては、4123万8720円(進捗率88.8%に応じて)を支払う事となった[58]
    • 12月9日 - 山下市長は議会で「検証作業をしたあと現在の計画を必要に応じて見直すという手法は、市議会から理解が得られなかった」として、「図書館の建設をゼロベースで見直したい」と発言[59]
    • 12月21日 - 議会の求めに応じ、市は2014年6月に改正した図書館に関する条例のうち、指定管理者制度導入や小牧駅西に建設するとした条文を削除する条例を議会に提出。全会一致で可決され、白紙化が決定した[60][61]
    • 12月22日 - 市民約160人が山下市長に対し「住民投票における広報活動が賛成投票に誘導する偏った内容だった」として、広報資料の印刷代や住民説明会の経費など約300万円を市に返還するよう求める住民監査請求を起こした[62][63]
  • 2016年
    • 1月8日 - 山下市長が「2月に臨時議会を開き、新たな図書館のあり方を検討する協議体設立に向けた準備予算などを議会に提案したい」と発表[64]
    • 2月8日 - 臨時議会が開かれ、新しい図書館計画を作るために有識者や公募市民などによる審議会の設置を決める条例が、全会一致で可決[65]
    • 2月9日 - 山下市長は市民団体との会合で、市民団体側の「図書館建設と小牧駅前活性化は分けるべき」と言う主張に対し「駅前活性化のためには図書館しかない」と回答[66]
    • 2月24日 - 市が審議会の市民公募委員の募集を開始[67]
    • 2月29日 - 「中立性に反したとまでは言えない」として、住民投票が棄却[68]
    • 3月25日 - 審議会委員21人(うち公募市民は6人)が発表される[69][70]
    • 3月29日 - 住民監査の結果を不服とする市民25人が、山下市長に対し「住民投票における広報活動が賛成投票に誘導する偏った内容だった」として、広報資料の印刷代や住民説明会の経費など約300万円を市に返還するよう求める裁判を名古屋地裁に起こした[71][72]
    • 4月13日 - 第1回の審議会開催[73]

その他

  • 公式ウェブサイトで所蔵品の検索ができるほか、予約することもできる。また3か国語(英語ポルトガル語スペイン語)の利用案内が公開されている。
  • 基本的に小牧市在住・在勤・在学者を対象に貸し出しを行なっているが、小牧市は周辺市町村(春日井市犬山市江南市岩倉市大口町扶桑町)と協定を結んでいるので、これら市町村在住者も借りる事ができる。
  • 小牧市は名古屋造形大学とも協定を結んでおり、市民は大学所蔵の図書を借りられる代わりに、大学生も市立図書館所蔵の図書を借りることができる[74]

脚注

  1. ^ a b 小牧市立図書館 統計”. 小牧市立図書館. 2015年5月14日閲覧。
  2. ^ a b 日本図書館協会 図書館調査事業委員会 編『日本の図書館 統計と名簿 2014』日本図書館協会、2015年3月31日、146-147頁。ISBN 9784820414186 
  3. ^ "図書館から毎月発信!わが町の歴史を知ろう作戦スタート"”. ショッパーWeb版 (2013年1月31日). 2014年1月13日閲覧。
  4. ^ ただしその日が祝日に当たる場合は、開館する。
  5. ^ 「TSUTAYA図書館」愛知県小牧市にも誕生? CCC・TRCがカフェ併設提案 【ハフィントンポスト】
  6. ^ 図書館建設住民投票条例案提出【NHK東海NEWS WEB】
  7. ^ 小牧市議会:TSUTAYAとの新図書館計画で住民投票 - 毎日新聞
  8. ^ 小牧市住民投票:新図書館に反対多数…計画見直しへ - 毎日新聞
  9. ^ どうなる第二のツタヤ図書館、愛知県小牧市で住民投票の実施が決定 - IRORIO(イロリオ)]
  10. ^ 小牧新図書館:「市説明、中立保てぬ」 説明会初日150人 /愛知 - 毎日新聞
  11. ^ 図書館問題きょう住民投票 小牧:愛知:中日新聞(CHUNICHI Web)
  12. ^ ツタヤ図書館:「賛成誘導」と監査請求 愛知・小牧市 - 毎日新聞
  13. ^ 小牧市新図書館:広報紙「中立性欠く」 住民監査請求、経費返還求める /愛知 - 毎日新聞
  14. ^ ツタヤ図書館計画、反対多数 愛知・小牧市住民投票:朝日新聞デジタル
  15. ^ カルチュア・コンビニエンス・クラブが委託運営する、館内にカフェや書店などが入った図書館の通称。
  16. ^ 愛知県小牧市の住民投票で市の新図書館計画に反対多数 市長は「“TSUTAYA図書館”が否定されたわけではない」 | ガジェット通信
  17. ^ “「ツタヤ図書館」計画白紙に愛知・小牧、市民と再協議”. 朝日新聞. (2015年10月9日). http://www.asahi.com/articles/ASHBN566BHBNOIPE01D.html 2015年10月20日閲覧。 
  18. ^ 図書館建設で民間契約一旦解消 - NHK 東海 NEWS WEB(注:本文に記載なく、動画にて発言)
  19. ^ 「TSUTAYA図書館、集客力に魅力」小牧市長に聞く:日本経済新聞
  20. ^ 2015年11月9日号目次:日経ビジネスDigital
  21. ^ 小牧市新図書館:設計案「反対」75% 公募意見、住民投票上回る /愛知 - 毎日新聞
  22. ^ 新小牧市立図書館建設基本設計(案)に係るパブリックコメントで寄せられた意見について
  23. ^ 小牧市新図書館:計画検証、予算案提出せず /愛知 - 毎日新聞
  24. ^ 「ツタヤ図書館」、白紙に戻す条例案可決 愛知・小牧市:朝日新聞デジタル
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関連項目

外部リンク