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「マサチューセッツ州」の版間の差分

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|公用語 = 不文律:[[英語]] <!--1975年?-->
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|Website = www.mass.gov
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|上院議員 = [[エリザベス・ウォーレン]]<br> [[モーウェン]]
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}}
'''マサチューセッツ州'''({{lang-en-short|commonwealth of Massachusetts}})は、[[アメリカ合衆国]]の[[州]]の一つ。[[ニューイングランド]] 6州のひとつでもある。マサチューセッツ州は[[コモンウェルス (米国州)|コモンウェルス]]でる。[[2010年]]度の[[人口]]は 6,547,629 人。
'''マサチューセッツ州'''({{lang-en-short|Commonwealth of Massachusetts}}、{{IPAc-en|audio=en-us-Massachusetts.ogg|ˌ|m|æ|s|ə|ˈ|tʃ|uː|s|ɨ|t|s}})は、[[アメリカ合衆国]]の[[アメリカ合衆国の州|州]]であり、北東部[[ニューイングランド]] 6州のつでもある。マサチューセッツ州は「州」("State") の代わりに[[コモンウェルス (米国州)|コモンウェルス]]を使っているが、日本語は他州と同様に「州」と訳されている。[[2010年]]度の[[人口]]は 6,547,629 人。


{{仮リンク|大ボストン|en|Greater Boston}}には、[[ハーバード大学]]、[[マサチューセッツ工科大学]]などがある[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]や[[サマービル (マサチューセッツ州)|サマービル]]、[[クインシー (マサチューセッツ州)|クインシー]]が含まれる。
南は[[ロードアイラド州]]と[[コネチカット州]]、西は[[ニューヨー州]]、北は[[バーモント州]]と[[ニューハンプシャー州]]に接している。東は[[西洋]]である。アメリカ合衆国50州の中で、陸地面積では第44位、人口では第14位、人口密度が第3位である。東部の[[ボストン]]大都市圏と、西部の[[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]]大都市圏という2つの中心地がある。人口の約3分の2はボストン大都市圏に住んでいる。州都はボストン市であり、人口最大の都市でもある。ボストン大都市圏には、[[ハーバード大学]]、[[マサチューセッツ工科大学]]などがある[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]や[[サマービル (マサチューセッツ州)|サマービル]]、[[クインシー (マサチューセッツ州)|クインシー]]などの市町が含まれている。


マサチューセッツ州はアメリカ史の中で各分野にわたって重要な役割を演じてきた。1620年、''[[メイフラワー号]]''の乗船客[[ピルグリム・ファーザーズ|ピルグリム]]によって、[[プリマス植民地]]が設立された。1636年に設立されたハーバード大学は国内最古の高等教育機関である。1692年、[[セイラム (マサチューセッツ州)|セイラム]]とその周辺では[[セイラム魔女裁判]]と呼ばれる忌まわしい事件が起こった。18世紀、大西洋圏を席捲した[[プロテスタント]]の[[第一次大覚醒]]運動は、ノーサンプトンの説教師[[ジョナサン・エドワーズ (神学者)|ジョナサン・エドワーズ]]に端を発していた。18世紀後半には、[[アメリカ独立戦争]]と[[イギリス]]からの独立に繋がる扇動によって、ボストンは「自由の揺籃」とも呼ばれた。1777年に[[ヘンリー・ノックス]]将軍が設立した[[スプリングフィールド造兵廠]]は、[[産業革命]]の時代に交換部品など多くの重要な技術進歩を促進した。1786年、州西部の農夫による[[ポピュリズム|ポピュリスト]]革命、[[シェイズの反乱]]が直接[[フィラデルフィア憲法制定会議|アメリカ合衆国憲法制定会議]]の開催に繋がる要因になった。
==歴史==

南北戦争以前の時代には、[[禁酒運動]]、超越論的思想、[[奴隷制度廃止運動]]の中心になった。1837年、[[コネチカット川]]バレーのサウスハドリーの町に、国内初の女子カレッジである[[マウント・ホリヨーク大学]]が開校した。19世紀、州西部の都市、スプリングフィールドとホリヨークで[[バスケットボール]]と[[バレーボール]]が発明された。2004年、州最高裁判所の判決により、国内で初めて[[同性結婚]]を法律で認める州になった。州内からはアダムズ家や[[ケネディ家]]など多くの著名政治家を輩出してきた。

マサチューセッツ州は当初漁業、農業、貿易業に依存していたが、産業革命の間に工業の中心に変わった。20世紀にはその経済が工業からサービス業に転換された。21世紀には、高等教育、医療技術、ハイテクと金融業で指導的存在である。

== 歴史 ==
{{main|マサチューセッツ州の歴史}}
{{main|マサチューセッツ州の歴史}}
[[ファイル:National-atlas-massachusetts.png|thumb|450px|マサチューセッツ州の主要道路と都市]]
=== 名称 ===
マサチューセッツ州の前身[[マサチューセッツ湾植民地]]の名称はかつて[[マサチューセッツ湾]]の周辺に居住していた[[インディアン]]部族、[[マサチューセッツ族]]にちなむ。この部族の名は{{仮リンク|マサチューセット語|en|Massachusett language}}で「大きな丘の場所」を意味し、ボストンの南の[[ミルトン (マサチューセッツ州)|ミルトン]]とカントンの間にある小さな山(今日の「ブルー・ヒルズ」)を指している<ref name="Camp">Salwen, Bert, 1978. ''Indians of Southern New England and Long Island: Early Period''. In "Northeast", ed. Bruce G. Trigger. Vol. 15 of "Handbook of North American Indians", ed. William C. Sturtevant, pp. 160–76. Washington DC: Smithsonian Institution. Quoted in: Campbell, Lyle. 1997. ''American Indian Languages: The Historical Linguistics of Native America''. Oxford: Oxford University Press, p. 401</ref><ref>Bright, William (2004). ''Native American Place Names of the United States''. Norman: University of Oklahoma Press, p. 270</ref>。''mass-adchu-s-et'' と綴られ、''mass-'' は 「大きい」、''-adchu-'' は「岡」、''-s-'' は「小さい」を意味する指小辞、''-et'' は場所を表す所格である<ref>{{Cite book | first = William Wallace | last = Tooker | url = http://books.google.com/books?id=U5cqAAAAYAAJ&pg=PA175 | title = Algonquian Names of some Mountains and Hills | year = 1904 | postscript = }}.</ref>。


別の説として、クインシーにあるモスウィタセット・ハンモック(鏃のような形の岡という意味)の名前から派生したとするものがある。ここで1621年に、プリマス植民地の指導者マイルス・スタンディッシュと通訳のスカントが、インディアンの酋長チカトーバットと出遭った<ref name="tcpl-hummock">{{cite web|url=http://thomascranelibrary.org/htm/436.htm|title=East Squantum Street (Moswetuset Hummock)|year=1986|work = Quincy, Mass. Historical and Architectural Survey|publisher= Thomas Crane Public Library|accessdate= June 24, 2009}}</ref><ref name="neal-history-of-ne">{{cite book|last=Neal|first= Daniel|title= The history of New-England|publisher= A. Ward| location = London | year= 1747|edition=2|volume=2|page=216|chapter=XIV: The Present State of New England|oclc=8616817|url = http://books.google.com/?id=u3opAAAAYAAJ&pg=PA216 |accessdate=June 24, 2009}}</ref>。
===名称===
マサチューセッツ州の名称はかつてマサチューセッツ湾の周辺に居住していた[[インディアン]]部族、[[マサチューセッツ族]]にちなむ。この部族の名は{{仮リンク|マサチューセット語|en|Massachusett language}}で「大きな丘の場所」を意味し、ボストンの南の[[ミルトン (マサチューセッツ州)|ミルトン]]にある小さな山(今日の「ブルー・ヒルズ」)を指している。


州の公式名は "Commonwealth of Massachusetts" であり<ref>{{cite web | title = Part One: Concise Facts – Name | publisher=Secretary of the Commonwealth of Massachusetts | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.sec.state.ma.us/cis/cismaf/mf1a.htm}}</ref>、口語では単純に "Commonwealth" と呼ばれることが多い。その意味合いで "State" との違いは無く、他州と同じ位置づけと権限がある<ref>{{cite web | title = Kentucky as a Commonwealth | publisher=Kentucky Department for Libraries and Archives | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.kdla.ky.gov/resources/KYCommonwealth.htm}}</ref>。
===マサチューセッツ湾植民地時代(1629年-1686年)===
[[1620年]]、[[メイフラワー号]]で[[北アメリカ]]に到着した[[ピルグリム・ファーザーズ]]は[[プリマス植民地]]に入植した。


=== インディアン ===
その後に他の[[清教徒]]たちも続き、[[1629年]]に[[マサチューセッツ湾植民地]]が建設された。
マサチューセッツ州となった地域に住んでいたのは、[[ワンパノアグ]]族、[[ナラガンセット]]族、[[ニプマク]]族、ポコンタック族、[[モヒカン族]]、[[マサチューセッツ族]]など、[[アルゴンキン語族]]だった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 6–7}}<ref name="Mohican">{{cite web | title = Origin & Early Mohican History | publisher=Stockbridge-Munsee Community&nbsp;— Band of Mohican Indians | accessdate =October 21, 2009 | url = http://mohican-nsn.gov/Departments/Library-Museum/Mohican_History/origin-and-early.htm}}</ref>。その食料を補うためにカボチャやトウモロコシを栽培する一方で、狩猟漁労採集に依存していた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 6–7}}。集落は[[ウィグワム]]やロングハウスと呼ばれる小屋の集まりだった<ref name="Mohican" />。サッチェムと呼ばれる男あるいは女の長老が部族を率いていた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 7}}。


=== マサチューセッツ湾植民地時代(1629年-1686年) ===
清教徒たちは信仰の自由を求めてマサチューセッツに来たものの、彼らは異なる教義に寛容ではなかった。そのため、[[アン・ハッチンソン]]、[[ロジャー・ウィリアムズ]]、{{仮リンク|トマス・フッカー|en|Thomas Hooker}}}らはマサチューセッツを離れ、南に向かった。ウィリアムズは[[ロードアイランド植民地]]を建て、フッカーは[[コネチカット植民地]]を建てた。
[[ファイル:MayflowerHarbor.jpg|thumb|250px|プリマス港の''[[メイフラワー号]]''、ウィリアム・ハルシャル画、1882年。ピルグリムは1620年にプリマス植民地を設立したピューリタンの集団だった]]
1600年代初期、[[アメリカ合衆国北東部]]のインディアンは、[[天然痘]]、[[麻疹]]、[[インフルエンザ]]、[[レプトスピラ症]]など免疫力の無かった疫病によって、大きく人口を減らした<ref name="hoxie-164">{{cite book|last=Hoxie|first=Frederick E |title = Encyclopedia of North American Indians|publisher= Houghton Mifflin Harcourt|year= 1996|location= Boston|page= 164|isbn= 978-0-395-66921-1 | oclc= 34669430|url= http://books.google.com/?id=o-BNU7QuJkYC&pg=PA164|accessdate= July 30, 2009}}</ref><ref>{{Cite journal | doi = 10.3201/e0di1602.090276 | last1 = Marr | first1 = JS | last2 = Cathey | first2 = JT | title = New hypothesis for cause of an epidemic among Native Americans, New England, 1616–1619 | journal = Emerging Infectious Disease | year = 2010 | month = Feb | postscript = </ref>。1617年から1619年に、マサチューセッツ湾のインディアンの90%が天然痘で殺されたと報告されている{{Sfn | Koplow| 2004|p = 13}}。


[[1620年]]、[[メイフラワー号]]で[[北アメリカ]]に到着した[[ピルグリム・ファーザーズ]]は[[プリマス植民地]]に入植した。彼等はワンパノアグ族インディアンと良好な関係を築いた。北アメリカでは[[ジェームズタウン (バージニア州)|ジェームズタウン]]に続いてイングランド人による2つめの植民地になった。その後に他の[[清教徒]]たちも続き、[[1630年]]にはボストンに[[マサチューセッツ湾植民地]]が建設された{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|p = 30}}。
[[フィリップ王戦争]]([[1675年]]-[[1676年]])は植民地時代初期における[[ワンパノアグ|ワンパノアグ族]]を中心としたインディアンとの戦いで最も血なまぐさいもので、[[コネチカット川]]流域の{{仮リンク|パイオニアバレイ|en|Pioneer Valley}}と[[プリマス植民地]]でも大きな戦闘があった。ニューイングランド南部の諸植民地がこの戦いの傷から立ち直るのには長い年月を要した。


ピューリタンは[[イングランド国教会]]に不満があり、中でも聖職階級制に拘りすぎていると考え、信教の自由を求めてマサチューセッツに来ていた。ただし、プリマス植民地とは異なり、マサチューセッツ湾植民地は王室勅許の下に設立された。清教徒たちは信仰の自由を求めてマサチューセッツに来たものの、彼らは異なる教義に寛容ではなかった。そのため、[[アン・ハッチンソン]]、[[ロジャー・ウィリアムズ]]、{{仮リンク|トマス・フッカー|en|Thomas Hooker}}}らはマサチューセッツを離れ、南に向かった。ウィリアムズは[[ロードアイランド植民地]]を建て、フッカーは[[コネチカット植民地]]を建てた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 30–32}}。
[[1691年]]、マサチューセッツ湾植民地とプリマス植民地は合併した。


[[フィリップ王戦争]]([[1675年]]-[[1676年]])は植民地時代初期における[[ワンパノアグ|ワンパノアグ族]]を中心としたインディアンとの戦いで最も血なまぐさいものとなり、[[コネチカット川]]流域の{{仮リンク|パイオニアバレイ|en|Pioneer Valley}}とプリマス植民地でも大きな戦闘があった。ニューイングランド南部の諸植民地がこの戦いの傷から立ち直るのには長い年月を要した。
[[1692年]]、[[セイラム魔女裁判]]事件が起こる。


===英領ニューイングランド(1686年-1692年)===
=== 英領ニューイングランド(1686年-1692年) ===
[[1686年]]5月、{{仮リンク|ジョセフ・ダ|en|Joseph Dudley}}がイギリス王[[ジェームズ2世 (イングランド王)|ジェームズ2世]]によりニューイングランドの長官に任命され、マサチューセッツ湾植民地は終わりを迎えた。ダーはその後、[[ニューハンプシャー植民地]]とキングズプロビンス(今日の[[ロードアイランド州]]の一部)に本拠を置いた。{{仮リンク|エドマンド・アンドロス卿|en|Edmund Andros}}が到着してニューイングランド自治領の知事に就任すると、ダーはアンドロス知事の議会の一員となった。
[[1686年]]5月、[[ジョセフ・ダド]]がイギリス王[[ジェームズ2世 (イングランド王)|ジェームズ2世]]によりニューイングランドの長官に任命され、マサチューセッツ湾植民地は終わりを迎えた。ダドーはその後、[[ニューハンプシャー植民地]]とキングズプロビンス(今日の[[ロードアイランド州]]の一部)に本拠を置いた。{{仮リンク|エドマンド・アンドロス卿|en|Edmund Andros}}が到着してニューイングランド自治領の知事に就任すると、ダドーはアンドロス知事の議会の一員となった。


[[1689年]]、[[ウィリアム3世 (イングランド王)|ウィリアム3世]]と[[メアリー2世 (イングランド女王)|メアリ2世]]のイギリス国王即位の知らせに、ボストン入植者たちは反乱をおこした。アンドロス卿と彼の部下たちは{{仮リンク|キャッスル島|en|Castle Island (Massachusetts)}}で拘束され、囚人としてイギリス本土に送還された。アンドロス卿は謀反の疑いが晴れたと、[[1692年]]から[[1698年]]まで[[バージニア植民地]]の知事を務めている。
[[1689年]]、[[ウィリアム3世 (イングランド王)|ウィリアム3世]]と[[メアリー2世 (イングランド女王)|メアリ2世]]のイギリス国王即位の知らせに、ボストン入植者たちは反乱をおこした。アンドロス卿と彼の部下たちは{{仮リンク|キャッスル島|en|Castle Island (Massachusetts)}}で拘束され、囚人としてイギリス本土に送還された。アンドロス卿は謀反の疑いが晴れたと、[[1692年]]から[[1698年]]まで[[バージニア植民地]]の知事を務めている。


[[1691年]]、マサチューセッツ湾植民地とプリマス植民地は合併して、新たにマサチューセッツ湾植民地となった{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|p = 66}}。その植民地初代総督[[ウィリアム・フィップス]]が到着して直後の[[1692年]]、[[セイラム魔女裁判]]事件が起こり、多くの男女が絞首刑にされた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 50}}。
===英領植民地マサチューセッツ(1692年-1774年)===

=== 英領植民地マサチューセッツ(1692年-1774年) ===
この時代の著名な知事は、{{仮リンク|トマス・ハチンソン (知事)|en|Thomas Hutchinson (governor)}}、{{仮リンク|フランシス・バーナード卿 (初代準男爵)|en|Sir Francis Bernard, 1st Baronet}}および[[トマス・ゲイジ]]などである。ゲイジは[[マサチューセッツ湾直轄植民地|英領マサチューセッツ]]の最後の知事となった。
この時代の著名な知事は、{{仮リンク|トマス・ハチンソン (知事)|en|Thomas Hutchinson (governor)}}、{{仮リンク|フランシス・バーナード卿 (初代準男爵)|en|Sir Francis Bernard, 1st Baronet}}および[[トマス・ゲイジ]]などである。ゲイジは[[マサチューセッツ湾直轄植民地|英領マサチューセッツ]]の最後の知事となった。


1755年、ニューイングランドでは最大級の地震が発生し、マサチューセッツ全土にかなりの被害を生じさせた<ref>{{Cite journal | publisher = USGS | title = Historic Earthquakes | contribution = The Great Earthquake of 1755 | url = http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/states/events/1755_11_18_hs.php | accessdate = February 7, 2011 | postscript = </ref><ref>{{Cite news | title = Memorandum | newspaper = Boston Gazette | date = November 24, 1755 | page = 1 | postscript = }}.</ref>。
===植民地独立へ(1760年代-1780年代)===

=== 植民地独立へ(1760年代-1780年代) ===
[[ファイル:Percy's Rescue at Lexington Detail.jpg|thumb|left|250px|[[レキシントン・コンコードの戦い]]を描いたイラスト。{{Cite journal | title = パーシーのレキシントン救出 | author1-link = | first1 = Ralph | last1 = Earl | first2 = Amos | last2 = Doolittle | year = 1775 | type = illustration | postscript = }}]]
マサチューセッツはイギリスによる支配に最初に反旗を翻した[[植民地]]としてアメリカ独立戦争を扇動した。[[1775年]]2月9日、英国議会はマサチューセッツは反乱していると宣言し、植民地秩序回復のため追加の軍隊を送った。
マサチューセッツはイギリスによる支配に最初に反旗を翻した[[植民地]]としてアメリカ独立戦争を扇動した。[[1775年]]2月9日、英国議会はマサチューセッツは反乱していると宣言し、植民地秩序回復のため追加の軍隊を送った。


[[1770年]]3月5日、[[フラミンガム (マサチューセッツ州)|フラミンガム]]からボストンを訪れていた[[黒人]]の、{{仮リンク|クリスパス・アタックス|en|Crispus Attucks}}らが[[ボストン虐殺事件]]として知られる武力衝突で英軍兵士に殺された。アタックスはしばしばアメリカ独立戦争最初の犠牲者と考えられている。
[[1770年]]3月5日、[[フラミンガム (マサチューセッツ州)|フラミンガム]]からボストンを訪れていた[[黒人]]の、{{仮リンク|クリスパス・アタックス|en|Crispus Attucks}}らが[[ボストン虐殺事件]]として知られる武力衝突で英軍兵士に殺された。アタックスはしばしばアメリカ独立戦争最初の犠牲者と考えられている。


[[1773年]]12月16日には[[ボストン茶会事件]]が起こ
[[1773年]]12月16日には[[ボストン茶会事件]]が起こった


[[サミュエル・アダムズ]]や[[ジョン・ハンコック]]などによる[[イギリスの議会]]に反対する活動があり、これに対してイギリス政府が反発したことで、[[13植民地]]が結束することとなり、[[アメリカ独立戦争]]勃発に繋がっていった{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|pp = 88–90}}。
[[レキシントン・コンコードの戦い]]、[[バンカーヒルの戦い]]、[[ボストン包囲戦]]を含む[[アメリカ独立戦争]]初期の戦いのいくつかはマサチューセッツで起こった。


[[レキシントン・コンコードの戦い]]{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|pp = 95–96}}、[[バンカーヒルの戦い]]、[[ボストン包囲戦]]を含む[[アメリカ独立戦争]]初期の戦いのいくつかはマサチューセッツで起こった。1776年春にイギリス軍がそれまで占領していたボストン市を明け渡した。ボストン市のある[[サフォーク郡 (マサチューセッツ州)|サフォーク郡]]では現在も開放の日が祝われている<ref>{{cite web | title = Massachusetts Legal Holidays | publisher = Secretary of the Commonwealth | accessdate = May 22, 2010 | url = http://www.sec.state.ma.us/cis/cishol/holidx.htm}}</ref>。
===マサチューセッツ州(1780年-現在)===

<!-- これは間違い?
この戦中にセイラムは[[私掠船]]活動の中心地となった。文書は不完全ながら、約1,700通の[[私掠免許]]状が発行された。800隻近い船舶が私掠船として活動し、約600隻のイギリス船舶を捕獲あるいは破壊したとされている<ref>{{cite web|url=http://www.nps.gov/revwar/about_the_revolution/privateers.html|title=John Fraylor. Salem Maritime National Historic Park|publisher=Nps.gov|accessdate=2012-09-03}}</ref>。
憲法制定会議はジョン・アダムズにより起草された憲法案をとりあげ、1780年6月15日、人々はこれを批准した。[Credits (http://www.mass.gov/statehouse/massgovs_credits.htm)]-->

=== マサチューセッツ州初期(1780年-1820年) ===
ボストン出身の[[ジョン・アダムズ]]は「独立のアトラス」とも呼ばれ、独立闘争とアメリカ合衆国形成期に重要な役割を果たした<ref name="Adams">{{cite web | url = http://www.nps.gov/adam/john-adams-biography.htm | title = John Adams | type = biography | publisher=National Park Service | accessdate = May 30, 2010}}</ref>。アダムズは1780年にマサチューセッツ憲法を起草した。この憲法は普遍的な権利を宣言し、[[奴隷制度]]を廃止した最初のものとされている<ref name="Adams" /><ref name="sjc-slavery">{{cite web|url=http://www.mass.gov/courts/sjc/constitution-slavery-e.html|title=Massachusetts Constitution, Judicial Review, and Slavery&nbsp;– The Quock Walker Case|year=2007|publisher=Massachusetts Judicial Branch|accessdate=December 11, 2009}}</ref>{{Refn |1 = The Constitution of the Vermont Republic, adopted in 1777, prohibited involuntary servitude. Vermont became a state in 1791 and subsequently ratified a newer constitution in 1793. The Pennsylvania Gradual Abolition Act of 1780<ref>{{cite web | url = http://explorepahistory.com/odocument.php?docId=341 | title = Explore PA history | postscript = |accessdate=2013-08-26}}.</ref> made Pennsylvania the first state to abolish slavery by statute.<ref>{{Cite journal | title = Visitor information | contribution = PA history | place = PA, US | url = http://www.legis.state.pa.us/WU01/VC/Visitor_info/pa_history/II.htm | publisher = Legislature | postscript = }}.</ref>|group = "lower-alpha"}}。後にアダムズはアメリカ初期の外交問題に関わり、[[ジョージ・ワシントン]]の後継大統領になった<ref name="Adams" />。その息子の[[ジョン・クインシー・アダムズ]]も第6代大統領になった<ref name="Adams" />。


[[ジョン・ハンコック]]がマサチューセッツ州初代知事となった。
[[ジョン・ハンコック]]がマサチューセッツ州初代知事となった。


独立後のアメリカ合衆国政府形成期だった1786年から1787年に、州西部で[[シェイズの反乱]]と呼ばれる武装蜂起が起こった。この反乱に参加したのは戦争の負債と税金に憤った小農が大半だった。これを切っ掛けにそれまでの[[連合規約]]に代わる強力な国家憲法を立案する必要があるという判断がなされた<ref>{{cite web | title = Shays Rebellion | publisher=National Park Service | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.nps.gov/spar/historyculture/shays-rebellion.htm}}</ref>。
[[アメリカ合衆国憲法]]は[[1787年]]の憲法制定会議で制定され、翌年発効した。[[1788年]]2月8日、マサチューセッツはアメリカで6番目にこの憲法を批准している。

[[アメリカ合衆国憲法]]は[[1787年]]の憲法制定会議で制定され、翌年発効した。[[1788年]]2月8日、マサチューセッツはアメリカで6番目にこの憲法を批准した。


[[1790年]]の人口調査によれば、マサチューセッツには[[奴隷]]は全くいなかったという。
[[1790年]]の人口調査によれば、マサチューセッツには[[奴隷]]は全くいなかったという。


[[米英戦争]](1812年-1815年)の時に私掠船が復活した。
[[1820年]]3月15日、[[メイン地区]]はマサチューセッツから分離し、独立した[[メイン州|州]]として合衆国に加わった。
<!--
"http://en-two.iwiki.icu/wiki/Massachusetts" 16:22, 21 Jun 2005 の版より抄訳.(歴史がなかったのでenから抄訳しましたが、書ける方がいらしたら、全部消してくださってかまいません)-->
<!--
=== 連邦に加盟するまで ===
=== 連邦への加盟 ===


[[1820年]]3月15日、[[ミズーリ妥協]]の結果として、[[メイン地区]]はマサチューセッツから分離し、独立した23番目の[[メイン州|州]]として合衆国に加わった<ref>{{cite web| url = http://www.maine.gov/legis/senate/statehouse/history/hstry5.htm | location =Maine | work = History | title = Statehood | publisher = Senate | accessdate = April 11, 2008}}</ref>。
=== その後の歴史的出来事 ===

-->
=== 19世紀 ===
[[ファイル:Mill Building (now museum), Lowell, Massachusetts.JPG|thumb|250px|ローウェルにある繊維工場、マサチューセッツ州はアメリカ産業革命の先導役になった]]
19世紀、マサチューセッツ州はアメリカ産業革命の先導役になった。ボストン周辺の工場では繊維と靴、スプリングフィールド周辺では工具と紙が生産された{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 129}}{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 211}}。農業に依存していた経済は工業依存に転換され、当初は水力を使っていたものが蒸気の力を生かすようになり、運河さらに後には鉄道が製品の輸送形態を変えた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 202}}。その労働力として最初は自給自足農家からヤンキーを雇っていたが、後にはヨーロッパやカナダからの移民に頼るようになった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 133–36}}{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 179}}。

[[南北戦争]]に向かう時代、マサチューセッツ州は進歩主義と奴隷制度廃止運動の中心になった。[[ホーレス・マン]]が州の教育体系を作り、国のモデルになった{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|p = 251}}。[[ヘンリー・デイヴィッド・ソロー]]や[[ラルフ・ワルド・エマーソン|ラルフ・ウォルド・エマーソン]]がアメリカの思想界を形作った{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|p = 254}}。超越論的思想運動員が自然界の重要性と人間性を訴えた{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|p = 254}}。

マサチューセッツ州では奴隷制度廃止運動にかなりの反対の声もあり、1835年から1837年には暴動も起こったが{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 185}}、その後は奴隷制度に反対する動きが次第に高まっていった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 183}}{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 187–93}}。運動家の働きが南北戦争の間に採った州の行動に反映された。白人士官の下に黒人連隊を組織し、訓練し、武装させた最初の州になった<ref>{{cite web | title = Robert Gould Shaw and the 54th Regiment | publisher=National Park Service | accessdate =October 19, 2009 | url = http://www.nps.gov/boaf/historyculture/shaw.htm}}</ref>。[[ボストンコモン]]にあるロバート・グールド・ショー記念碑には、この第54マサチューセッツ志願歩兵連隊を表す浮き彫りが収められている<ref>{{cite web | title = Augustus Saint-Gaudens | publisher=National Gallery of Art | accessdate = October 19, 2009 | url = http://www.nga.gov/education/schoolarts/gaudens.htm}}</ref>。

=== 20世紀 ===
[[ファイル:Boston CAT Project-construction view from air.jpeg|thumb|right|ボストン市のチャールズ川に架かる「ビッグ・ディッグ」の建設現場]]
20世紀初期に多くの製造業がマサチューセッツ州を離れ、工業経済は衰退を始めた。1920年代までに[[アメリカ合衆国南部]]や[[アメリカ合衆国中西部|中西部]]との競合があり、これに続いて[[世界恐慌]]が発生したことで、マサチューセッツ州における3大産業の繊維、靴製造、輸送が崩壊した<ref>Brown and Tager, p. 246.</ref>。この衰退は20世紀後半に入っても続き、1950年から1979年の間に、繊維産業に関わる州民の数は264,000人から63,000人にまで激減した{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 276}}。20世紀後半の40年間における脱工業化により、州西部の高級を取る職種の者が出て行った<ref>{{Cite journal | publisher = UML | url = http://www.uml.edu/com/cita/05paperforrantmuckensturm.pdf | title = Job Loss, Shrinking Revenues, and Grinding Decline in Springfield, Massachusetts: Is A Finance Control Board the Answer? | postscript = }}.</ref> 。

[[第二次世界大戦]]のとき、州内では軍需産業生産高の3.4%を製造し、48州の中で第10位だった<ref>Peck, Merton J. & Scherer, Frederic M. ''The Weapons Acquisition Process: An Economic Analysis'' (1962) Harvard Business School p.111</ref>。戦後、州東部では経済が重工業からサービス業とハイテク産業に移っていった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 275–83}}。政府調達、民間投資、研究施設が新しく改善された産業構造を作り、失業率を下げ、一人当たり収入を上げた。郊外化が進行し、1970年代にはマサチューセッツ州道128号線沿いにハイテク企業が点在し、高等教育機関の中でも優秀な大学を卒業した者を多く採用した{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 284}}。

20世紀のマサチューセッツ州政界では[[ケネディ家]]が特筆される存在だった。実業家と外交官である[[ジョセフ・P・ケネディ・シニア]]の子供達には、上院議員と[[アメリカ合衆国大統領]]を務め、1963年に暗殺された[[ジョン・F・ケネディ]]、上院議員、司法長官を歴任し大統領候補となっていた1968年に暗殺された[[ロバート・ケネディ]]、1962年からその死の2009年まで上院議員を務めた[[テッド・ケネディ]]<ref>{{cite web | title = Biography: Edward Moore Kennedy |work=American Experience | accessdate =May 28, 2010 | url = http://www.pbs.org/wgbh/americanexperience/features/general-article/kennedys-bio-edward-kennedy/}}</ref>、また[[スペシャルオリンピックス]]の共同設立者となったユーニス・ケネディ・シュライバーがいた<ref>{{cite web | title = The Kennedys: A Family Tree | work= St. Petersburg Times | accessdate =May 28, 2010 | url = http://www.sptimes.com/News/111199/JFK/family-tree.shtml}}</ref>。有名なケネディ・コンパウンドは[[ケープコッド]]のハイアニスポートにある<ref>{{cite web | title = Kennedy Compound | publisher= National Park Service | accessdate =May 28, 2010 | url = http://www.nps.gov/history/history/online_books/presidents/site30.htm}}</ref>。

=== 近年 ===
1987年、マサチューセッツ州はセントラル・アーテリー/トンネルプロジェクトに州の予算手当を受けた。「ビッグ・ディッグ」と呼ばれるこのプロジェクトは当時、連邦政府でも最大級の道路建設工事となった<ref name="BigDig1">Grunwald, Michael. ''Dig the Big Dig'' [http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/08/04/AR2006080401755.html] ''The Washington Post''. August 6, 2006. . Retrieved May 31, 2010.</ref>。このプロジェクトはボストン市中心街の地下に中心動脈となるトンネルを造り、他の主要高規格道路を再配置するものだった<ref name="BigDig2">{{cite web | url = http://www.massdot.state.ma.us/Highway/bigdig/projectbkg.aspx | title = The Big Dig | publisher=Massachusetts Department of Transportation | accessdate =May 31, 2010}}</ref>。この工事には異論もあり、汚職や管理ミスも指摘され、工事費は当初の25億米ドルから150億米ドルにまで膨らんだが、それでもボストン市中心街の様相を一変させて完成した<ref name="BigDig1" />。かつては高架道路で分断されていた地域を繋ぎ、接続道路の交通状況を改善した<ref name="BigDig1" /><ref name="BigDig2" />。

2003年11月にマサチューセッツ州最高裁判所で、一般の結婚の権利から同性結婚を除外することは違憲であるとの判決が下り、2004年5月17日、マサチューセッツ州は国内で初めて同性結婚を法律で認める州になった<ref>{{cite web|url=http://law-library.rutgers.edu/SSM.html |title=Same Sex Marriage: A Selective Bibliography |publisher=Law-library.rutgers.edu |date= |accessdate=2013-07-10}}</ref>。


==地理==
==地理==
:''主要記事:[[w:Geography of Massachusetts|マサチューセッツ州の地理]]''
:''主要記事:[[w:Geography of Massachusetts|マサチューセッツ州の地理]]''
マサチューセッツ州は総面積10,555平方マイル (27,340 km<sup>2</sup>) と<ref name="2000census">{{cite web | url = http://factfinder.census.gov/servlet/GCTTable?_bm=n&_lang=en&mt_name=DEC_2000_SF1_U_GCTPH1R_US9S&format=US-9S&_box_head_nbr=GCT-PH1-R&ds_name=DEC_2000_SF1_U&geo_id=01000US | title = Population, Housing Units, Area, and Density (geographically ranked by total population): 2000 | publisher=United States Census Bureau | accessdate =May 30, 2010}}</ref>、国内50州の中で7番目に小さな州であり、アメリカ合衆国北東部のニューイングランド地方に位置している。


マサチューセッツ州は[[ニューハンプシャー州]]及び[[バーモント州]]で北部、[[ニューヨーク州]]で西部、[[コネチカット州]]及び[[ロードアイランド州]]で南部、並びに[[大西洋]]が東部と隣接している。マサチューセッツ州の南東部端は[[ケープコッド]]と呼ばれる大きな、砂質の、ひじを曲げた腕のような形状の半島である。[[マーサズ・ヴィニヤード]]島及び[[ナンタケット (マサチューセッツ州)|ナンタケット]]島はケープコッドの南に位置している。
マサチューセッツ州は[[ニューハンプシャー州]]及び[[バーモント州]]で北部、[[ニューヨーク州]]で西部、[[コネチカット州]]及び[[ロードアイランド州]]で南部、並びに[[大西洋]]が東部と隣接している。マサチューセッツ州の南東部端は[[ケープコッド]]と呼ばれる大きな、砂質の、ひじを曲げた腕のような形状の半島である。[[マーサズ・ヴィニヤード]]島及び[[ナンタケット (マサチューセッツ州)|ナンタケット]]島はケープコッドの南に位置している。
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マサチューセッツ州は、州の東部海岸にある[[マサチューセッツ湾]]及び[[ケープコッド湾]]、並びに南部の[[バザーズ湾]]、マサチューセッツ州 – ロードアイランド州境の[[ナラガンセット湾]]など複数の大きな[[湾]]を持つために「湾の州」として知られている。マサチューセッツという名称は、「大きな丘のふもと」または「青い丘陵の地」という意味の[[アルゴンキン語]][[インディアン]]の[[マサチューセッツ族]]の名称から来ている。
マサチューセッツ州は、州の東部海岸にある[[マサチューセッツ湾]]及び[[ケープコッド湾]]、並びに南部の[[バザーズ湾]]、マサチューセッツ州 – ロードアイランド州境の[[ナラガンセット湾]]など複数の大きな[[湾]]を持つために「湾の州」として知られている。マサチューセッツという名称は、「大きな丘のふもと」または「青い丘陵の地」という意味の[[アルゴンキン語]][[インディアン]]の[[マサチューセッツ族]]の名称から来ている。


[[ボストン]]はマサチューセッツ州で一番長い川の河口に位置している。
最大都市[[ボストン]]は、マサチューセッツ湾の最奥部、マサチューセッツ州で一番長い川である[[チャールズ川]]の河口に位置している。[[アパラチア山脈]]の東端が州内西部まで伸びてきており、大西洋岸の砂浜や磯浜と対照をなしている。


[[アメリカ合衆国国立公園局]]の保護及び管理下に置かれている地域は以下の通りである<ref name="NPS1">{{cite web | title = Massachusetts | publisher=National Park Service | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.nps.gov/state/MA/}}</ref><ref>{{cite web | title = Massachusetts State Parks | publisher=Massachusetts Department of Conservation and Recreation | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dcr/listing.htm}}</ref><ref>{{cite web | title = Trail Maps | publisher=Massachusetts Department of Conservation and Recreation | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dcr/parks/trails.htm}}</ref><ref>{{cite web | title = Getting Wet! | publisher=Massachusetts Department of Conservation and Recreation | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dcr/recreate/swimming.htm}}</ref>。
[[国立公園局]]の保護及び管理下に置かれている地域は:


*{{仮リンク|アダムス国立歴史公園|en|Adams National Historical Park}}(クインシー近郊)
* {{仮リンク|アダムス国立歴史公園|en|Adams National Historical Park}}([[クインシー (マサチューセッツ州)|クインシー]]近郊)
*{{仮リンク|ロングフェロー国立史跡|en|Longfellow National Historic Site}}([[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]])
* {{仮リンク|ロングフェロー国立史跡|en|Longfellow National Historic Site}}([[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]])
*[[アパラチアン・トレイル]](アパラチア国立景勝街道、州西部)
* [[アパラチアン・トレイル]](アパラチア国立景勝街道、州西部)
*{{仮リンク|ローウェル国立歴史公園|en|Lowell National Historical Park}}([[ローウェル]])
* {{仮リンク|ローウェル国立歴史公園|en|Lowell National Historical Park}}([[ローウェル (マサチューセッツ州)|ローウェル]])
*{{仮リンク|ブラックストーン河谷国立遺産回廊|en|Blackstone Valley}}({{仮リンク|ウースター郡 (マサチューセッツ州)|en|Worcester County, Massachusetts}}
* {{仮リンク|ブラックストーン河谷国立遺産回廊|en|Blackstone Valley}}([[ウースター郡 (マサチューセッツ州)|ウースター郡]]
*{{仮リンク|ミニットマン国立歴史公園|en|Minute Man National Historical Park}}([[コンコード (マサチューセッツ州)|コンコード]])
* {{仮リンク|ミニットマン国立歴史公園|en|Minute Man National Historical Park}}([[コンコード (マサチューセッツ州)|コンコード]])
*{{仮リンク|ボストンアフリカ系アメリカ人国立史跡|en|Boston African American National Historic Site}}(ボストン)
* {{仮リンク|ボストンアフリカ系アメリカ人国立史跡|en|Boston African American National Historic Site}}([[ボストン]]
*{{仮リンク|ニューベドフォード捕鯨国立歴史公園|en|New Bedford Whaling National Historical Park}}([[ニューベドフォード (マサチューセッツ州)|ニューベドフォード]])
* {{仮リンク|ニューベドフォード捕鯨国立歴史公園|en|New Bedford Whaling National Historical Park}}([[ニューベドフォード (マサチューセッツ州)|ニューベドフォード]])
*{{仮リンク|ボストン湾島嶼群国立リクリエーション地域|en|Boston Harbor Islands National Recreation Area}}
* {{仮リンク|ボストン湾島嶼群国立リクリエーション地域|en|Boston Harbor Islands National Recreation Area}}
*クィネボーグ及びシェタケット河谷国立遺産回廊
* クィネボーグ及びシェタケット河谷国立遺産回廊
*{{仮リンク|セイラム海洋国立史跡|en|Salem Maritime National Historic Site}}([[セイラム (マサチューセッツ州)|セイラム]])
* {{仮リンク|セイラム海洋国立史跡|en|Salem Maritime National Historic Site}}([[セイラム (マサチューセッツ州)|セイラム]])
*{{仮リンク|ケープコッド国立海岸|en|Cape Cod National Seashore}}
* {{仮リンク|ケープコッド国立海岸|en|Cape Cod National Seashore}}
*{{仮リンク|ソーガス製鉄所国立史跡|en|Saugus Iron Works National Historic Site}}({{仮リンク|ソーガス|en|Saugus, Massachusetts}})
* {{仮リンク|ソーガス製鉄所国立史跡|en|Saugus Iron Works National Historic Site}}({{仮リンク|ソーガス|en|Saugus, Massachusetts}})
*エセックス国立遺産地域(セイラム)
* エセックス国立遺産地域(セイラム)
*[[スプリングフィールド国営造兵廠|スプリングフィールド国営造兵廠国立史跡]]([[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]]近郊)
* [[スプリングフィールド造兵廠|スプリングフィールド国営造兵廠国立史跡]]([[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]]近郊)
*[[フレデリック・ロー・オルムステッド]]国立史跡([[ブルックライン]])
* [[フレデリック・ロー・オルムステッド]]国立史跡([[ブルックライン]])
*サドベリー、アサベットおよびコンコード天然景勝河川(Sudbury, Assabet, and Concord Wild and Scenic Rivers)
* サドベリー、アサベットおよびコンコード天然景勝河川(Sudbury, Assabet, and Concord Wild and Scenic Rivers)
*{{仮リンク|ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ国立史跡|en|John Fitzgerald Kennedy National Historic Site}}(ブルックライン)
* {{仮リンク|ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ国立史跡|en|John Fitzgerald Kennedy National Historic Site}}(ブルックライン)
*ウェストフィールド天然景勝河川({{仮リンク|ウェストフィールド (マサチューセッツ州)|label=ウェストフィールド|en|Westfield, Massachusetts}}近郊)
* ウェストフィールド天然景勝河川({{仮リンク|ウェストフィールド (マサチューセッツ州)|label=ウェストフィールド|en|Westfield, Massachusetts}}近郊)


==人口動勢==
=== 生態系 ===
州内陸部の主要な植生は温帯[[落葉樹林]]である。農業開墾のために森林はほとんど伐採されたが、孤立した地域に[[原生林]]が僅かに残され、農場が放棄されるにつれて、多くの田園部で森林が再生されてきた<ref>{{Cite news | last = Stocker | first = Carol | title = Old growth, grand specimens drive big-tree hunters | url = http://www.boston.com/yourlife/home/articles/2005/11/17/old_growth_grand_specimens_drive_big_tree_hunters/ | newspaper = [[The Boston Globe]] | date = November 17, 2005 | accessdate = October 17, 2009 | postscript = }}.</ref>。現在は州域の62%が森林に覆われている<ref>{{cite web | title = Current Research&nbsp;— Working Landscapes | publisher=The Center for Rural Massachusetts&nbsp;— The University of Massachusetts Amherst | accessdate =March 19, 2009 | url= http://www.umass.edu/ruralmass/currentresearch.html}}</ref><ref>{{cite web | title = Massachusetts Forests | publisher=MassWoods Forest Conservation Program&nbsp;— The University of Massachusetts Amherst | accessdate =March 19, 2009 | url = http://www.masswoods.net/index.php/forests}}</ref>。人間の開発によって最も影響された地域は東部のボストン大都市圏と西部のスプリングフィールド大都市圏、および農業地帯のパイオニア・バレーである<ref>{{cite web | title = Northeastern Coastal Zone&nbsp;— Ecoregion Description | publisher=[[United States Geological Survey]] | accessdate =October 17, 2009 | url = http://landcovertrends.usgs.gov/east/eco59Report.html}}</ref>。過去数世紀で絶滅した動物としては、[[オオカミ|ハイイロオオカミ]]、[[アメリカアカシカ|エルク]]、[[クズリ]]、[[ピューマ|マウンテンライオン]]がある<ref name="mammallist">{{cite web | title = State Mammal List | publisher=Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =October 17, 2009 | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/facts/mammals/mammal_list.htm}}</ref>。
===人口===

{{歴史的人口
[[ファイル:Charadrius-melodus-004 edit.jpg|thumb|250px|right|マサチューセッツ州の多くの海岸地域はフエチドリなど野鳥の生息域になっている]]
|[[w:United States Census, 1790|1790年]]|378787
州内の都市化は進んだが、多くの生物種が生息している。[[ハヤブサ]]は大都市の高層ビルをねぐらにしている<ref>{{cite web | title = Peregrine Falcon | publisher= Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 26, 2010 | format = PDF | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/nhesp/species_info/nhfacts/falco_peregrinus.pdf}}</ref>。ゴミや動物の死骸をあさる[[コヨーテ]]は近年その個体数を増加させている<ref>{{cite web | title = Eastern Coyote in Massachusetts | publisher =Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/living_with_coyotes.htm}}</ref>。オジロジカ、[[アライグマ]]、野生の[[シチメンチョウ]]や[[トウブハイイロリス]]も州全体で見られる<ref name="mammallist" /><ref>{{cite web | title = Wild Turkey in Massachusetts | publisher=Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 26, 2010 | format = PDF | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/pdf/living%20_with_turkeys.pdf}}</ref>。州西部の田園地帯では、農業の衰退によって森林化が進んだために、より大型の[[ヘラジカ]]や[[アメリカグマ|アメリカクロクマ]]が戻ってきている<ref>{{cite web | title = Moose in Massachusetts | publisher=Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/living_with_moose.htm}}</ref><ref>{{cite web | title = Black Bears in Massachusetts | publisher=Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/living_with_bears.htm}}</ref>。
|[[w:United States Census, 1800|1800年]]|422845

|[[w:United States Census, 1810|1810年]]|472040
マサチューセッツ州は大西洋岸にそった渡りの水禽類の飛行コースであるアトランティック・フライウェイに位置している<ref>{{cite web | title = Atlantic Flyway | publisher=University of Nebraska | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.unl.edu/nac/atlas/Map_Html/Biodiversity/National/Atlantic_flyway/Atlantic_Flyway.htm}}</ref>。州中央部の湖群、特にクィアビン貯水池には、[[ハシグロアビ]]が生息し<ref>{{cite web | title = Common Loon | publisher = Massachusetts Division of Fisheries & Wildlife | accessdate =May 28, 2010 | format = PDF | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/nhesp/species_info/nhfacts/gavia_immer.pdf}}</ref>、ナンタケット島近くではかなりの数の[[コオリガモ]]が越冬する<ref>{{cite web | title = Telemetry Research:Long-Tailed Ducks | publisher= Mass Audubon | accessdate =May 28, 2010 | url = http://www.massaudubon.org/Conservation_Science/Tracking/LTDUresearch.php}}</ref>。海岸沖の小島や海浜は[[ベニアジサシ]]が生息し、絶滅が危惧されるフエチドリなど野鳥の繁殖地になっている<ref>{{cite web | title = Roseate Tern | publisher=Massachusets | url= http://www.mass.gov/eea/agencies/dfg/dfg-site-help.html|accessdate=2013-08-26}}</ref><ref>{{cite web | title = Coastal Waterbird Program | publisher= Mass Audubon | accessdate = May 28, 2010 | url = http://www.massaudubon.org/cwp/}}</ref>。モノモイ国立野生生物保護区など保護地域は海岸に生息する鳥類の重要な繁殖地となり、また[[ハイイロアザラシ]]など様々な海洋性生物も多い<ref>{{cite web | title = Monomoy National Wildlife Refuge – Wildlife and Habitat | publisher = United States Fish and Wildlife Service | accessdate =May 26, 2010 | url = http://www.fws.gov/northeast/monomoy/wildlife.html}}</ref>。
|[[w:United States Census, 1820|1820年]]|523287

|[[w:United States Census, 1830|1830年]]|610408
淡水魚としては、[[バス (魚)|バス]]、[[コイ]]、[[ナマズ目|ナマズ]]、[[マス]]がおり<ref>{{cite web | url = http://www.mass.gov/dfwele/dfw/recreation/fishing/best_bets/best_bets_home.htm | title = Best Bets for Fishing | publisher = Massachusetts Division of Wildlife & Fisheries | accessdate =May 30, 2010}}</ref>、海には[[タイセイヨウダラ]]、[[コダラ]]、[[ロブスター|アメリカン・ロブスター]]が多い<ref>{{cite web | url = http://www.mass.gov/dfwele/dmf/recreationalfishing/species.htm | title = Species Profiles | publisher=Massachusetts Division of Marine Fisheries | accessdate =May 30, 2010}}</ref>。その他にも[[ゼニガタアザラシ]]、絶滅危惧種の[[タイセイヨウセミクジラ]]、[[ザトウクジラ]]、[[ナガスクジラ]]、[[ミンククジラ]]、[[タイセイヨウカマイルカ]]が見られる<ref name="mammallist" />。
|[[w:United States Census, 1840|1840年]]|737699

|[[w:United States Census, 1850|1850年]]|994514
== 人口動勢 ==
|[[w:United States Census, 1860|1860年]]|1231066
[[ファイル:Massachusetts population map.png|thumb|350px|マサチューセッツ州の人口密度図]]
|[[w:United States Census, 1870|1870年]]|1457351
=== 人口 ===
|[[w:United States Census, 1880|1880年]]|1783085
{{USCensusPop
|[[w:United States Census, 1890|1890年]]|2238947
|1790= 378787
|[[w:United States Census, 1900|1900年]]|2805346
|1800= 422845
|[[w:United States Census, 1910|1910年]]|3366416
|1810= 472040
|[[w:United States Census, 1920|1920年]]|3852356
|1820= 523287
|[[w:United States Census, 1930|1930年]]|4249614
|1830= 610408
|[[w:United States Census, 1940|1940年]]|4316721
|1840= 737699
|[[w:United States Census, 1950|1950年]]|4690514
|1850= 994514
|[[w:United States Census, 1960|1960年]]|5148578
|1860= 1231066
|[[w:United States Census, 1970|1970年]]|5689170
|1870= 1457351
|[[w:United States Census, 1980|1980年]]|5737037
|1880= 1783085
|[[w:United States Census, 1990|1990年]]|6016425
|1890= 2238947
|[[w:United States Census, 2000|2000年]]|6349097
|1900= 2805346
|[[w:United States Census, 2010|2010年]]|6547629
|1910= 3366416
|1920= 3852356
|1930= 4249614
|1940= 4316721
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|1960= 5148578
|1970= 5689170
|1980= 5737037
|1990= 6016425
|2000= 6349097
|2010= 6547629
|estimate= 6646144
|estyear= 2012
|footnote=<ref name="PopEstUS"/><ref>{{Cite journal|place=US|url=http://www.census.gov/population/censusdata/table-16.pdf|title=Population: 1790 to 1990|size=35.4 KB|publisher=census|postscript=}}.</ref><ref>{{Cite journal|url=http://www.census.gov/population/cen2000/tab02.txt|title=Resident Population of the 50 States, the District of Columbia, and Puerto Rico|publisher=Census|year=2000|place=US|postscript=}}.</ref><ref>{{cite web |url=http://2010.census.gov/2010census/data/|title=2010 Data|publisher=Census|location=US|accessdate=February 1, 2011}}</ref>
}}
}}
2012年7月1日時点の推計によるマサチューセッツ州の人口は 6,646,144 人となっていた。2010年国勢調査での 6,547,629 人から1.5%増加していた<ref name="PopEstUS">{{cite web|url=http://www.census.gov/popest/data/state/totals/2012/tables/NST-EST2012-01.csv|title=Annual Estimates of the Population for the United States, Regions, States, and Puerto Rico: April 1, 2010 to July 1, 2012|format=CSV|work=2012 Population Estimates|publisher=United States Census Bureau, Population Division|date=December 2012|accessdate=December 22, 2012}}</ref>。2000年時点での人口密度は809.8人/平方マイル (313 人/km<sup>2</sup>) であり、ニュージャージー州、ロードアイランド州に次いで第3位だった<ref name="2000census" />。
2006年現在、マサチューセッツ州は前年より3,826人、または0.1%増加し、2000年以来88,088人、または1.4%増加した、人口6,437,193人と概算される。これは149,992人(出生499,440人、死亡349,448人)と前回の国勢調査からの自然増並びに州内への移住者89,812人の減少が含まれている。アメリカ合衆国外からの移住は200,155人増加する事となり、合衆国内部の移住者は289,967人減少する事となった。


2004年のマサチューセッツ州の人口は881,400人の外国生まれの住民が含まれている。
2008年のマサチューセッツ州の人口919,771人の外国生まれの住民が含まれている。


マサチューセッツ州の人口の大部分はボストン地域、[[w:North Shore (Massachusetts)|ノースショア]]、[[w:South Shore (Massachusetts)|サウスショア]]、及び西部郊外を含む、[[w:Greater Boston|大ボストン]]おおよそ5,800,000人の人々である。
マサチューセッツ州の人口の大部分はボストン地域、[[w:North Shore (Massachusetts)|ノースショア]]、[[w:South Shore (Massachusetts)|サウスショア]]、及び西部郊外を含む、[[w:Greater Boston|大ボストン]]に住んでおり、おおよそ5,800,000人である。もう一つ大都市圏はスプリングフィールド大都市圏あり、コネチカット川バレーを中心に、再活性化されたスプリングフィールド市、大学町の並び(アマースト、ノーサンプトンなど)と北部や西部の田園地帯がある。マサチューセッツ州の人口重心はナティックの町にある<ref>{{Cite journal | format = plain text | url = http://www.census.gov/geo/www/cenpop/statecenters.txt | title = Population and Population Centers by State: 2000 | location = United States | publisher = Census Bureau, Deparatment of Commerce | accessdate = January 14, 2007 | postscript = }}.</ref>


アメリカ合衆国北東部の州と同様、マサチューセッツ州の人口は過去数十年間増え続けたが、南部や西部の州よりも伸びは鈍化している<ref name="GlobeDemographics1">{{Cite news | last = Mishra | first = Raja | title = State's population growth on stagnant course | url = http://www.boston.com/news/local/articles/2006/12/22/states_population_growth_on_stagnant_course/ | newspaper = Boston Globe | date = December 22, 2006 | accessdate = June 5, 2010 | postscript = }}.</ref>。最新2010年国勢調査では2000年時点から3.9%増加しており、国内平均の10%近い値に比べれば低い。マサチューセッツ州を去る人々は住宅費と生活費の高さをその要因に挙げている<ref>{{Cite news | url = http://www.metrowestdailynews.com/news/x1840140755/Experts-say-housing-costs-schools-key-to-job-creation-in-Massachusetts | title = Experts say housing costs, schools key to job creation in Massachusetts | place = Framingham, MA | newspaper = The MetroWest Daily News | postscript = }}.</ref>。もう1つの要因は製造業経済からハイテク産業への転換であり、熟練度の落ちる労働者、特に男性は雇用機会が限られている<ref name="GlobeDemographics2">{{Cite news | last = Levenson | first = Michael | title = Bay state's labor force diminishing | url = http://www.boston.com/jobs/news/articles/2006/12/10/bay_states_labor_force_diminishing/ | newspaper = Boston Globe | date = December 10, 2006 | accessdate = June 5, 2010 | postscript = }}.</ref> 。
===人種及び祖先===
マサチューセッツ州の人種的構成は:
*81.9% 白人
*6.8% ヒスパニック
*5.4% 黒人
*3.8% アジア
*0.2% [[インディアン]]
*2.3% 混血


この国内への転出を外国からの移民が補い、2010年国勢調査では増加を続けている結果になった<ref name="GlobeDemographics1" /><ref name="USAToday1">{{Cite news | last = Bayles | first = Fred | title = Minorities account for state population growth | url = http://www.usatoday.com/news/nation/census/ma.htm | newspaper = USA Today | date = March 21, 2001 | accessdate = June 5, 2010 | postscript = }}.</ref>。2005年の調査に拠れば、外国からの移民の40%は中南米からのものである。スプリングフィールド大都市圏に入ってきた者の多くは[[プエルトリコ]]出身だと言っている<ref name="GlobeDemographics1" />。州内の多くの地域は2000年から2010年まで人口の変化は比較的安定したものだった<ref name="USAToday1" />。ボストン市の準郊外部と海岸地域が急速に増加し、最西部[[バークシャー郡 (マサチューセッツ州)|バークシャー郡]]やケープコッドの[[バーンステーブル郡 (マサチューセッツ州)|バーンステーブル郡]]の2郡のみは人口が減少していた<ref name="USAToday1" />。これら2郡は「第2の家」が多く、州内の観光地を構成している。
マサチューセッツ州内で祖先であると報告された5つの最大なグループは:[[アイルランド系アメリカ人|アイルランド系]] (22.5%)、[[イタリア系アメリカ人|イタリア系]] (13.5%)、[[w:British American|イギリス系]] (11.4%)、[[w:French American|フランス系]] (8%)、[[ドイツ系アメリカ人|ドイツ系]] (5.9%)。


2005年時点で州民の79%は家庭で[[英語]]を話し、7%が[[スペイン語]]、3.5%が[[ポルトガル語]]、1%が[[フランス語]]か[[中国語]]を話している<ref>{{Cite journal | url = http://www.mla.org/map_data_results&state_id=25&mode=state_tops | contribution = Most spoken languages in Massachusetts | title = Language Map Data Center | publisher = Modern Language Association | accessdate = February 23, 2007 | postscript = }}.</ref>。
その他に、かつて[[ニューベッドフォード]]は[[カーボベルデ系アメリカ人]]の中心都市であった。


2010年国勢調査では人口の48.4%(3,166,628 人)が男性、51.6%(3,381,001 人)が女性だった。年齢構成では18歳以上が78.3%、65歳以上が13.8%おり、平均年齢は39.1歳だった。男性の平均年齢は37.7歳、女性は40.3歳だった。
===宗教===
マサチューセッツ州 (2001年現在) の住民の宗教的関係は以下の表で見る事ができる:


=== 人種及び祖先 ===
*[[キリスト教]] – 79%
2012年推計に拠れば、マサチューセッツ州の人種による人口構成は次のようになっている<ref name="census" /><ref>{{Cite journal | publisher = Census | place = US | title = Fact finder | url = http://factfinder2.census.gov/faces/tableservices/jsf/pages/productview.xhtml?pid=DEC_10_DP_DPDP1&prodType=table | postscript = |accessdate=2013-08-26}}.</ref> 。
**[[カトリック教会|カトリック]] – 47%
* 83.7% 白人(非ヒスパニック白人は75.8%)
**[[プロテスタント]] – 31%
* 7.9% 黒人
***[[会衆派教会]]/[[w:United Church of Christ|ユナイテッド・チャーチ・オブ・クライスト]] – 4%
* 5.8% アジア
***[[バプテスト教会|バプテスト]] – 4%
* 0.8% [[インディアン]]
***[[米国聖公会]] – 3%
* 0.1%未満 太平洋諸島系
***[[メソジスト]] – 2%
* 4.7% その他の人種
***[[ペンテコステ運動]] – 2%
* 2.0% 混血
***他のプロテスタントまたは一般的なプロテスタント – 16%
**他のキリスト教 – 1%
*[[ユダヤ教]] – 2%
*[[ユニテリアン主義]] – 1%
*その他の宗教 – 1%
*[[無宗教]] – 17%


* 10.1% ヒスパニック(人種に拠らない、プエルトリコ出身は4.1%)
==インディアン部族==

州内で最も多い人種である非ヒスパニック白人は、1970年の95.4%から2012年の75.8%まで減少してきた<ref name="census">{{cite web |url=http://quickfacts.census.gov/qfd/states/25000.html |title=Massachusetts QuickFacts | location =US | publisher = Census Bureau|accessdate=2013-08-26}}</ref><ref>{{cite web| title= Massachusetts – Race and Hispanic Origin: 1790 to 1990| location = US | publisher = Census Bureau | url =http://www.census.gov/population/www/documentation/twps0056/twps0056.html|accessdate=2013-08-26}}</ref>。2011年時点で非ヒスパニック白人は出生数の63.6%に関わっている<ref>{{cite news|url = http://www.cleveland.com/datacentral/index.ssf/2012/06/americas_under_age_1_populatio.html |title= Americans under age 1 now mostly minorities, but not in Ohio: Statistical Snapshot|last=Exner|first=Rich|date=June 3, 2012|work=The Plain Dealer}}</ref>。

マサチューセッツ州内で申告された祖先による構成比は:[[アイルランド系アメリカ人|アイルランド系]] (22.5%)、[[イタリア系アメリカ人|イタリア系]] (13.5%)、[[w:British American|イギリス系]] (11.4%)、[[w:French American|フランス系]] (8%)、[[ドイツ系アメリカ人|ドイツ系]] (5.9%)。

その他に、かつて[[ニューベッドフォード (マサチューセッツ州)|ニューベッドフォード]]は[[カーボベルデ系アメリカ人]]の中心都市であった。

1795年時点では州民の95%近くがイギリス系の子孫だった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 173}}。19世紀初期から中期、移民が大量に入ってくるようになり、1840年代のアイルランド系{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 173–79}}が始まりだった。今日アイルランド系とその混血が人口の25%近くを占め、先祖別では最大である。その後には[[ケベック州]]や、イタリア、[[ポーランド]]などヨーロッパ各所からの移民が続いた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 203}}。20世紀初期、多くのアフリカ系アメリカ人が州内に入ってきたが、他の北部州と比べれば少なかった{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 301}}。20世紀の後半、ラテンアメリカ、アフリカ、東アジアからの移民がかなり増加した。[[ハイチ]]出身の州民数では国内第3位である<ref>{{cite web | format = PDF | url = http://www.bostonredevelopmentauthority.org/pdf/ResearchPublications//Haitian%20UPDATE%20FINAL.pdf | title = Imagine all the people: Haitian immigrants in Boston | publisher=Boston Development Authority | accessdate =May 30, 2010}}</ref>。

州内には[[ポルトガル]]系の子孫が比較的多い。その移民の多くは19世紀にニューベッドフォードなどの町で捕鯨産業に携わるために、[[アゾレス諸島]]から移ってきていた<ref>{{cite web | url = http://www.loc.gov/rr/hispanic/portam/bedford.html | title = Whaling Industry and Portuguese Immigration Centered in New Bedford, Mass | publisher=Library of Congress | accessdate =June 1, 2010}}</ref>{{Sfn | Brettell| 2003|pp = xii–xiv}}。後には繊維産業での職を求め、第2の波があった{{Sfn | Brettell| 2003|pp = xii–xiv}}。ローウェルには国内でも第2位の[[カンボジア]]出身者がいる<ref>{{Cite news | last = Schweitzer | first = Sarah | title = Lowell hopes to put 'Little Cambodia' on the map | url = http://www.boston.com/news/local/massachusetts/articles/2010/02/15/lowell_hopes_to_put_little_cambodia_on_the_map/ | newspaper = The Boston Globe | date = February 15, 2010 | accessdate = May 31, 2010 | postscript = }}.</ref>。インディアンのワンパノアグ族はマーサズ・ヴィニヤードのアクィナ、グラフトン、ケープ・コッドのマシュピーで居留地を維持している<ref>{{cite news | agency = Associated Press | url = http://wbztv.com/topstories/local_story_046132927.html | title = Wampanoag Tribe Receives Federal Recognition | newspaper = WBZ-TV | place = Boston, MA | accessdate = February 20, 2007 | postscript = }}.</ref><ref>{{Cite news | last = Weber | first = David | url = http://www.boston.com/news/local/massachusetts/articles/2007/02/15/mashpee_wampanoag_indians_receive_federal_recognition/ | title = Mashpee Wampanoag Indians receive federal recognition | newspaper = The Boston Globe | date = February 15, 2007 | accessdate = February 20, 2007 | postscript = }}.</ref>。ニプマク族は州中央部で州が認定した居留地2か所を維持している。マサチューセッツ州はアメリカの他州で見られたような人種間暴力闘争を避けてきたが、1850年代の移民排斥主義者(主に反カトリック)の[[ノウ・ナッシング]]{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 180–82}}、1920年代の議論の多かった[[サッコ・バンゼッティ事件]]の処刑{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 257–58}}、1970年のボストンにおけるバスの人種統合反対など{{Sfn | Brown| Tager| 2000|pp = 300–4}}、マサチューセッツ州の人種の歴史は完全に調和あるものではなかった。

=== 宗教 ===
マサチューセッツ州は1628年に[[ピューリタン]]によって設立され開拓された。その子孫は様々な教会に属している。直接継承しているのは[[会衆派教会]]/[[キリスト連合教会]]であり、またユニタリアン・ユニバーサリスト協会である。州民の大半はキリスト教徒である。ユニタリアン・ユニバーサリスト協会の本郡はボストン市のビーコンヒルにある<ref>{{cite web | url = http://www.bluehillsuu.org/aboutuu.html | title = About Unitarian Universalism | publisher=Blue Hills Unitarian Universalist Fellowship | accessdate =May 30, 2010}}</ref> 。

今日、プロテスタントは州人口の4分の1に満たない。アイルランド、さらにイタリア、ポルトガル、ケベック、ラテンアメリカからの大量の移民が入ってきたので、ローマ・[[カトリック]]教徒が最大の宗派である。1820年から1920年には大勢の[[ユダヤ教]]徒がボストンやスプリングフィールド地域に移って来た。[[メリー・ベーカー・エディ]]はクリスチャン・サイエンスの世界本部であるボストン・マザー教会を設立した。[[仏教]]徒、[[ペイガニズム]]教徒、[[ヒンドゥー教]]徒、[[セブンスデー・アドベンチスト教会]]員、[[イスラム教]]徒、[[モルモン教]]徒も見られる。ストックブリッジのクリパル・センター、スプリングフィールドの少林寺瞑想所、バリーの洞察力瞑想センターは、州内でアブラハムの宗教ではない宗教集会所の例である。宗教データアーカイブ協会に拠れば、信徒数最大の会派はローマ・カトリックの3,092,296人である。続いてキリスト連合教会の121,826人、[[米国聖公会]]の98,963人となっていた。ユダヤ教徒は約27万5千人である<ref>{{cite web|url = http://www.thearda.com/mapsReports/reports/state/25_2000.asp | publisher =The Association of Religion Data Archives | title = Maps & Reports | accessdate=February 1, 2011}}</ref>。

[[ファイル:OldShipEntrance.jpg|thumb|250px|1681年に建設されたオールド・シップ教会、連続的に州境に使われていることでアメリカ最古の教会<ref>{{Cite news | last = Butterfield | first = Fox | title = The Perfect New England Town | url = http://www.nytimes.com/1989/05/14/travel/the-perfect-new-england-village.html?sec=&spon= | newspaper = The New York Times | date = May 14, 1989 | accessdate = May 30, 2010 | postscript = }}.</ref>]]
マサチューセッツ州 (2011年現在) の州民の宗教宗派別構成比は次のようになっている<ref>{{cite web | type = image | url = http://www.gc.cuny.edu/CUNY_GC/media/CUNY-Graduate-Center/Images/faculty%20publications/Aris/exhibit-15.jpg | format = JPEG | title= American Religious Identification Survey | work=Exhibit 15 | publisher= The Graduate Center, City University | location = New York | accessdate = September 21, 2007}}</ref>。

* [[キリスト教]] - 69%
** [[カトリック教会|カトリック]] - 44%
** [[プロテスタント]] - 25%
*** [[バプテスト教会|バプテスト]] - 4%
*** [[会衆派教会]]/[[キリスト連合教会]] - 3%
*** [[米国聖公会]] - 3%
*** 他のプロテスタントまたは一般的なプロテスタント - 15%
* [[ユダヤ教]] - 2%
* [[イスラム教]] - 1%
* その他の宗教 - 7%
* [[無宗教]] - 16%
* 回答拒否 - 7%

== インディアン部族 ==
[[ファイル:Tribal Territories Southern New England.png|thumb|left|300px|同州周辺のインディアン部族のかつての勢力図]]
[[ファイル:Tribal Territories Southern New England.png|thumb|left|300px|同州周辺のインディアン部族のかつての勢力図]]
[[ファイル:Plymouth Rock.JPG|right|thumb|150px|「[[プリマス・ロック|プリマスの岩]]」]]
[[ファイル:Plymouth Rock.JPG|right|thumb|150px|「[[プリマス・ロック|プリマスの岩]]」]]
[[ファイル:Aquinnah ma highlight.png|thumb|right|150px|ワンパノアグ族ゲイヘッド・バンドの保留地は、このアクインナー島の最西部(赤い部分)にある]]
[[ファイル:Aquinnah ma highlight.png|thumb|right|150px|ワンパノアグ族ゲイヘッド・バンドの保留地は、このアクインナー島の最西部(赤い部分)にある]]

[[ファイル:Map of Massachusetts highlighting Barnstable County.svg|thumb|right|150px|ワンパノアグ族マシュピー・バンドの保留地は、ケープ・コッド(赤い部分)の一角にある]]
マサチューセッツ州では、[[モヒカン族|マヒカン族]]、[[マサチューセッツ族]]、[[ナウセット族]]、[[ニプマク族]]、[[ペンナクック族]]、[[ポコムチュク族]]、[[ワンパノアグ族]]などの[[インディアン]]部族が、トウモロコシやカボチャを育て、農耕狩猟生活を営み、また沿岸周辺の島を[[カヌー]]で行き来し交流した。17世紀から始まるイギリス人の入植によって、上記されているような血生臭い入植戦争にさらされ、どの部族も虐殺されて壊滅的な被害を受け、数を減らした。
[[ファイル:Webster ma highlight.png|thumb|right|150px|ニプマク族の「チャウブナグンガマウグ保留地」は、ウェブスター(赤い部分)の一角にある]]
[[ファイル:Grafton ma highlight.png|thumb|right|150px|ニプマク族の「ハッサナミスコ保留地」は、グラフトン(赤い部分)の一角にある]]
[[ファイル:Bandera Nipmuc Nation.PNG|right|120px|thumb|ニプマク族の部族国旗]]
[[ファイル:Flag of Western Abenaki.svg|120px|thumb|西アベナキ族の部族国旗]]
[[ファイル:Bandera Pennacook Abnaki.png|120px|thumb|西アベナキ族コアサック・バンドの部族国旗]]
同州では、[[モヒカン族|マヒカン族]]、[[マサチューセッツ族]]、[[ナウセット族]]、[[ニプマク族]]、[[ペンナクック族]]、[[ポコムチュク族]]、[[ワンパノアグ族]]などの[[インディアン]]部族が、トウモロコシやカボチャを育て、農耕狩猟生活を営み、また沿岸周辺の島を[[カヌー]]で行き来し交流した。17世紀から始まるイギリス人の入植によって、上記されているような血生臭い入植戦争にさらされ、どの部族も虐殺されて壊滅的な被害を受け、数を減らした。


この州にはワンパノアグ族を中心に、ニューイングランドのインディアン部族が結成する「[[ユナイテッド・アメリカ・インディアン・オブ・ニューイングランド|ニューイングランド・アメリカインディアン連合]]」の本拠があり、この団体は「[[ピルグリムファーザーズ]]」の「[[感謝祭|上陸記念感謝祭]]」にぶつけて同じ日に、「[[:en:National Day of Mourning (United States protest)|全米哀悼の日]]」のデモ抗議を毎年行っている。
この州にはワンパノアグ族を中心に、ニューイングランドのインディアン部族が結成する「[[ユナイテッド・アメリカ・インディアン・オブ・ニューイングランド|ニューイングランド・アメリカインディアン連合]]」の本拠があり、この団体は「[[ピルグリムファーザーズ]]」の「[[感謝祭|上陸記念感謝祭]]」にぶつけて同じ日に、「[[:en:National Day of Mourning (United States protest)|全米哀悼の日]]」のデモ抗議を毎年行っている。
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ニプマク族は州の公認を受けている部族であるが、2004年に内務省BIA(インディアン管理局)はニプマク族の連邦公認要求に対して、連邦が「部族国家」と承認するための7つの条件のうち、彼らには4条件が足りず、公認できないと返答した。
ニプマク族は州の公認を受けている部族であるが、2004年に内務省BIA(インディアン管理局)はニプマク族の連邦公認要求に対して、連邦が「部族国家」と承認するための7つの条件のうち、彼らには4条件が足りず、公認できないと返答した。
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≪アメリカ連邦政府が公式承認している部族≫
≪アメリカ連邦政府が公式承認している部族≫
*「[[ワンパノアグ族]]
*「[[ワンパノアグ族]]
232行目: 299行目:
*「レベル・ディーフ・パンサー部族インターナショナル」
*「レベル・ディーフ・パンサー部族インターナショナル」
*「[[ユナイテッド・アメリカ・インディアン・オブ・ニューイングランド|ニューイングランド・アメリカインディアン連合]]」
*「[[ユナイテッド・アメリカ・インディアン・オブ・ニューイングランド|ニューイングランド・アメリカインディアン連合]]」
|width="45%"|
≪アメリカ連邦政府は公認していないが、州政府は公認している部族・部族団体≫
≪アメリカ連邦政府は公認していないが、州政府は公認している部族・部族団体≫
*「ニプマク族」
*「ニプマク族」
241行目: 309行目:
**「ポカスセット・ワンパノアグ族」
**「ポカスセット・ワンパノアグ族」
**「シーコンケ・ワンパノアグ族」
**「シーコンケ・ワンパノアグ族」
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===インディアン・カジノ===
ファイル:Map of Massachusetts highlighting Barnstable County.svg|ワンパノアグ族マシュピー・バンドの保留地は、[[ケープコッド]](赤い部分)の一角にある
ファイル:Webster ma highlight.png|ニプマク族の「チャウブナグンガマウグ保留地」は、ウェブスター(赤い部分)の一角にある
ファイル:Grafton ma highlight.png|ニプマク族の「ハッサナミスコ保留地」は、グラフトン(赤い部分)の一角にある
ファイル:Bandera Nipmuc Nation.PNG|ニプマク族の部族国旗
ファイル:Flag of Western Abenaki.svg|西アベナキ族の部族国旗
ファイル:Bandera Pennacook Abnaki.png|西アベナキ族コアサック・バンドの部族国旗
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=== インディアン・カジノ ===
2007年春、マシュピー・ワンパノアグ族は、同州ミドルボロ市に539エーカー(約219万㎡)の土地を購入し、10億ドル級の部族カジノを建設すると発表した。部族は7月からミドルボロ市とカジノ交渉を終え、2007年8月にこの土地を内務省に申請し、「連邦信託地(Reservation)」とし、同州のケープコッド・マシュピーにも140エーカー(約57万㎡)の土地を確保した。
2007年春、マシュピー・ワンパノアグ族は、同州ミドルボロ市に539エーカー(約219万㎡)の土地を購入し、10億ドル級の部族カジノを建設すると発表した。部族は7月からミドルボロ市とカジノ交渉を終え、2007年8月にこの土地を内務省に申請し、「連邦信託地(Reservation)」とし、同州のケープコッド・マシュピーにも140エーカー(約57万㎡)の土地を確保した。


251行目: 327行目:
一連のカジノ計画が実現すれば、この土地は連邦法で大部分の国税規約から免除されることとなり、1500人のマシュピー・ワンパノアグ部族員の雇用と甚大な部族の福利厚生基金を生むものと大きく期待されている。
一連のカジノ計画が実現すれば、この土地は連邦法で大部分の国税規約から免除されることとなり、1500人のマシュピー・ワンパノアグ部族員の雇用と甚大な部族の福利厚生基金を生むものと大きく期待されている。


==郡、都市と町==
== 郡、都市と町 ==
[[ファイル:DowntownBoston.jpg|thumb|250px|州都ボストン市]]
州内には、[[マサチューセッツ州の郡一覧|14の郡]]がある。
州内には、[[マサチューセッツ州の郡一覧|14の郡]]がある<ref name="MassCities1">{{cite web|url=http://www.sec.state.ma.us/cis/cisctlist/ctlistidx.htm|title= Information and Historical Data on Cities, Towns, and Counties in the Commonwealth of Massachusetts|publisher=Secretary of the Commonwealth of Massachusetts |accessdate=June 8, 2010}}</ref>。
{{main|マサチューセッツ州の郡一覧}}
{{main|マサチューセッツ州の郡一覧}}


さらには、[[w:List of municipalities in Massachusetts|50の都市と301の町]]がある。
さらには、[[w:List of municipalities in Massachusetts|50の都市と301の町]]がある。11の町が「町」を自称しているが、タウンミーティングではなく、市長・市政委員会あるいはマネジャー・市政委員会形式の政府としているため、法的には「市」である<ref>See [[w:Administrative divisions of Massachusetts#The city/town distinction]].</ref>
*[[:Category:マサチューセッツ州の都市]]
* [[:Category:マサチューセッツ州の都市]]


ボストン市が州都かつ人口最大の都市である。市の人口は2010年時点で617,594人であり、ボストン大都市圏では4,522,858人と国内第10位の大都市圏となっている<ref name="PopEstCBSA">{{cite web|url = http://www.census.gov/popest/metro/tables/2008/CBSA-EST2008-01.csv | title = Annual Estimates of the Population of Metropolitan and Micropolitan Statistical Areas: April 1, 2000 to July 1, 2008|format=CSV|work=2008 Population Estimates | publisher =United States Census Bureau, Population Division|date= March 19, 2009|accessdate= October 19, 2009}}</ref>。人口が10万人を超える都市としては、[[ウースター (マサチューセッツ州)|ウースター]]、[[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]]、[[ローウェル (マサチューセッツ州)|ローウェル]]、[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]の各市がある。[[プリマス (マサチューセッツ州)|プリマス町]]が面積最大の自治体である<ref name="MassCities1" />。
==法律及び行政==
[[ニューイングランド]]の他の5つの州、[[ニューヨーク州]]、及び[[ニュージャージー州]]と共に[[w:New England town|ニューイングランド・タウン]]として知られる行政組織を共有している。


マサチューセッツ州はニューイングランドの他の5州とともにニューイングランド・タウンと呼ばれる地方政府形態を採っている{{Sfn | Sokolow| 1997|pp = 293–6}}。この形態では、法人化された町が地方政府としての責任と権限の多くを保有している。1997年に郡政府のうちの8つが廃止され、州政府の一部として保安官と土地登記官のみを選出している<ref name="Counties1">{{cite web | url = http://www.lwvma.org/govcounty.shtml | title = Massachusetts Government: County Government | publisher=League of Women Voters | accessdate =October 19, 2009}}</ref>。5郡([[バーンステーブル郡 (マサチューセッツ州)|バーンステーブル郡]]、[[ブリストル郡 (マサチューセッツ州)|ブリストル郡]]、[[デュークス郡 (マサチューセッツ州)|デュークス郡]]、[[ノーフォーク郡 (マサチューセッツ州)|ノーフォーク郡]]、[[プリマス郡 (マサチューセッツ州)|プリマス郡]])は郡レベルの地方政府を残し、1郡([[ナンタケット (マサチューセッツ州)|ナンタケット郡]])は郡と市を統合した政府としている<ref name="naco">{{cite web|url=http://www.naco.org/Template.cfm?Section=Find_a_County&Template=/cffiles/counties/state.cfm&statecode=ma|title=Find a County
|work=National Association of Counties|accessdate=19 July 2007 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20070608061239/http://www.naco.org/Template.cfm?Section=Find_a_County&Template=/cffiles/counties/state.cfm&statecode=ma <!-- Bot retrieved archive --> |archivedate = 8 June 2007}}</ref>。

== 法律及び行政 ==
[[ファイル:Mass statehouse eb1.jpg|thumb|250px|[[マサチューセッツ州会議事堂]]、[[ボストンコモン]]に面して建っている]]
:''主要記事:[[w:Government of Massachusetts|マサチューセッツ州の政治]]''
:''主要記事:[[w:Government of Massachusetts|マサチューセッツ州の政治]]''
:''参照:[[w:Massachusetts Constitution|マサチューセッツ州の憲法]] 及び [[w:Governor of Massachusetts|マサチューセッツ州の知事]]''
:''参照:[[w:Massachusetts Constitution|マサチューセッツ州の憲法]] 及び [[w:Governor of Massachusetts|マサチューセッツ州の知事]]''


マサチューセッツ州政府は行政府、立法府、司法府の三権が分立している。これまでの歴史の中で、1620年の[[メイフラワー誓約]]、マサチューセッツ湾植民地とプリマス植民地の並列時代、それらが統合されたマサチューセッツ植民地の時代と移って来た。マサチューセッツ州憲法は、アメリカ独立戦争が進行中の1780年に批准された。[[連合規約]]に遅れること4年、現行[[アメリカ合衆国憲法]]に先立つこと8年だった。この憲法はジョン・アダムズが起草し、世界でも連続して有効な憲法としては最古のものである<ref>{{cite book|last=Levy|first=Leonard|title=Seasoned Judgments: The American Constitution, Rights, and History|year=1995|page=307|url=http://books.google.com/books?id=-7lKq0dfs54C&pg=PA307&dq=Massachusetts+world%27s+oldest+constitution&hl=en&sa=X&ei=0yr7Tt6YC6Hw0gHimcSNAg&ved=0CEgQ6AEwBA#v=onepage&q=Massachusetts%20world%27s%20oldest%20constitution&f=false}}</ref><ref name="Kemp">{{cite book|last=Kemp|first=Roger|title=Documents of American Democracy|year=2010|page=59|url=http://books.google.com/books?id=JHawgM-WnlUC&pg=PA59&dq=Massachusetts+world%27s+oldest+constitution&hl=en&sa=X&ei=0yr7Tt6YC6Hw0gHimcSNAg&ved=0CFMQ6AEwBg#v=onepage&q=Massachusetts%20world%27s%20oldest%20constitution&f=false}}</ref><ref>{{cite book|last=Murrin|first=John|title=Liberty, Power, and Equality: A History|year=2011|url=http://books.google.com/books?id=CADtJymgzk4C&pg=PT222&dq=Massachusetts+world%27s+oldest+constitution&hl=en&sa=X&ei=Iiz7TprzA-fo0QGVp51s&ved=0CFUQ6AEwBjgU#v=onepage&q=Massachusetts%20world%27s%20oldest%20constitution&f=false}}</ref><ref name="sjc-massgov">{{cite web|url=http://www.mass.gov/courts/sjc/john-adams-b.html|title=John Adams and the Massachusetts Constitution|year=2007|publisher=Massachusetts Judicial Branch, mass.gov|accessdate=July 18, 2009}}</ref> 。
===州法===
近年は概して[[民主党 (アメリカ)|民主党]]が州政界を支配し、国内でもリベラルな州という評判がある。1974年、エレーヌ・ノーブルは州議会下院議員の候補者として初めてレズビアンであることを公表した<ref name="glbtq">{{cite web | last =Gianoulis
現在、マサチューセッツ州においては、[[死刑制度]]は廃止されている。
| first =Tina | title = Noble, Elaine | publisher =glbtq: An Encyclopedia of Gay, Lesbian, Bisexual, Transgender, and Queer Culture | date =October 13, 2005
| url =http://www.glbtq.com/social-sciences/noble_e.html
| accessdate =2007-09-24 }}</ref>。ゲイであることを公表したゲリー・スタッズも州選出アメリカ合衆国下院議員だった。


==経済==
=== 州政府 ===
マサチューセッツ州知事が行政府の長である。その任務は法案の承認あるいは拒否、司法府や州機関役人の指名、恩赦の発行、年間予算の立案、マサチューセッツ州軍の指揮などである<ref name="MassPol1">{{cite web | url = http://www.sec.state.ma.us/cis/cismaf/mf1b.htm | title = Massachusetts Facts: Politics | publisher = Secretary of the Commonwealth of Massachusetts | accessdate =June 1, 2010}}</ref>。2013年時点の州知事は[[:en:Deval Patrick|デヴァル・パトリック]]であり、民主党員、ミルトン出身である。行政府には、8人の選挙で選ばれる委員と副知事で構成される行政委員会がある<ref name="MassPol1" />。行政委員会の機能としては、知事が任命する者の確認や選挙結果の認証がある<ref name="MassPol1" />。

立法府は定員160人の下院と、同40人の上院がある<ref name="MassPol1" />。両院の指導者は互選で選ばれる。下院指導者は議長(スピーカー)と呼ばれ、上院の指導者はプレジデントと呼ばれる<ref name="MassPol1" />。両院の下には幾つかの委員会がある。両院の議員共に任期は2年間である。

司法府の最高位にあるのは州最高裁判所であり、その下に多くの下級裁判所がある<ref name="MassPol1" />。最高裁判所には1人の首席判事と6人の陪席判事がいる<ref name="MassPol1" />。判事は州知事が任命し、行政委員会が確認する<ref name="MassPol1" />。

マサチューセッツ州から選出しているアメリカ合衆国上下院議員は全て民主党で占められている(2013年時点)<ref name="USSenate">{{cite web |url= http://www.senate.gov/general/contact_information/senators_cfm.cfm|title=Members of the 111th Congress |publisher =United States Senate |accessdate=October 18, 2009}}</ref><ref name="USHouse">{{cite web |url = http://www.sec.state.ma.us/cis/cispdf/ma_uscongress.pdf |title=Massachusetts Congressional Districts |publisher= Massachusetts Secretary of the Commonwealth |format=PDF |accessdate=October 18, 2009}}</ref>。下院議員は8人である。

アメリカ合衆国裁判所に掛かる事件は、アメリカ合衆国地区裁判所マサチューセッツ地区で審問され、アメリカ合衆国控訴裁判所第1巡回地区に控訴できる<ref name="autogenerated1">{{cite web | location = US | url = http://www.uscourts.gov/images/CircuitMap.pdf |title=Geographic Boundaries of United States Courts of Appeals and United States District Courts |publisher= Courts |format=PDF |accessdate=October 18, 2009}}</ref>。アメリカ合衆国大統領選挙では、11人の選挙人を割り当てられている<ref>{{cite web | work = Electoral College | title = 2008 Presidential Election | publisher= Archives | location = US | accessdate =June 2, 2010 | url = http://archives.gov/federal-register/electoral-college/2008/allocation.html}}</ref>。他州と同様に総取り方式である<ref>{{cite web | location = US | work = Electoral College | title = Frequently Asked Questions | publisher = Archives | accessdate =June 2, 2010 | url = http://www.archives.gov/federal-register/electoral-college/faq.html}}</ref>。

=== 政治 ===
{{Main|w:Politics of Massachusetts}}
{| class="wikitable" style="float:right; font-size:100%;"
|+ '''大統領選挙の結果'''
|- style="background:lightgrey;"
! 年
! [[共和党 (アメリカ)|共和党]]
! [[民主党 (アメリカ)|民主党]]
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[2012年アメリカ合衆国大統領選挙|2012年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |38% ''1,178,510''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''61%''' ''1,906,319''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[2008年アメリカ合衆国大統領選挙|2008年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |36% ''1,108,854''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''62%''' ''1,904,098''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[2004年アメリカ合衆国大統領選挙|2004年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |37% ''1,070,109''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''62%''' ''1,803,801''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[2000年アメリカ合衆国大統領選挙|2000年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |33% ''878,502''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''60%''' ''1,616,487''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[1996年アメリカ合衆国大統領選挙|1996年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |28% ''718,107''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''62%''' ''1,571,763''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[1992年アメリカ合衆国大統領選挙|1992年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |29% ''805,049''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''48%''' ''1,318,662''
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |[[1988年アメリカ合衆国大統領選挙|1988年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;" |46% ''1,194,635''
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;" |'''53%''' ''1,401,416''
|}
20世紀の半ばから、マサチューセッツ州は共和党寄りの政治から圧倒的に民主党の強い州に転換されてきた。1952年のアメリカ合衆国上院議員選挙で、民主党[[ジョン・F・ケネディ]]候補が、現職の共和党[[ヘンリー・カボット・ロッジ・ジュニア]]を破ったのが、その転換点だったとされている。弟の[[テッド・ケネディ]]は1962年からその死の2009年まで上院議員を務めた{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 310}}。それ以来マサチューセッツ州はリベラルな州としての評判を獲得し、近代リベラリズムの原型として使われることも多い。「マサチューセッツ・リベラル」という言葉も使われている<ref>{{cite news|url=http://www.usatoday.com/news/politicselections/nation/president/2004-07-25-mass-liberal_x.htm|title= Does 'Massachusetts liberal' label still matter?| first1 =Susan | last1 = Page | first2 = Jill | last2 = Lawrence|work= USA Today|date= July 11, 2004|accessdate = October 17, 2009}}</ref>。

マサチューセッツ州はボストン大都市圏を中核に、ケープと諸島部、西部において繰り返し民主党を支持してきている。共和党が強い地域は州間高速道路495号線に沿った中央部と、南部および北部の海岸にある町である<ref>{{cite web | url = http://www.r-bloggers.com/mapping-ma-election-results/ | publisher = R bloggers | title = Mapping MA election results | postscript = |accessdate=2013-08-26}}.</ref>。1984年の大統領選挙で[[ロナルド・レーガン]]を支持して以来、大統領選挙で共和党候補を支持したことは無い。2010年に、テッド・ケネディの後任に当選した共和党[[スコット・ブラウン (政治家)|スコット・ブラウン]]はこの民主党優位の州で奇跡と呼ばれた。ただし、2012年の選挙では落選した<ref>{{cite news | title=Interactive Map, Election Results and Analysis |work=The New York Times | last1=Bloch | first1=Matthew | last2=Cox | first2=Amanda | last3=Ericson | first3=Matthew | last4=Hossain | first4 = Farhana | last5=Tse | first5=Archie | date=January 19, 2010 | accessdate=May 22, 2010 | url = http://www.nytimes.com/interactive/2010/01/19/us/politics/massachusetts-election-map.html}}</ref><ref>{{cite web | title=Fiery consumer advocate Elizabeth Warren beats Scott Brown in Massachusetts Senate race | date=November 6, 2011 | accessdate=July 31, 2013 | url = http://www.boston.com/metrodesk/2012/11/06/polls-close-mass-suspense-builds-race-for-senate/sBRjd1kjA1q5fiiQRA2xcL/story.html}}</ref>。

2006年の選挙では、共和党がマサチューセッツ州議会両院の13%しか議席を確保できなかった<ref>{{Cite journal | url = http://www.ncsl.org/ncsldb/elect98/profile.cfm?yearsel=2006&statesel=MA | title = State Vote 2006: Election Profile, Massachusetts | journal = State Legislatures Magazine | publisher = National Conference of State Legislatures | accessdate = November 17, 2007 | postscript = }}.</ref>。

共和党は1991年から2007年まで州知事を取っていたが、国内でも中道寄りの指導者だった<ref>{{Cite news | last = Gordon | first = Meryl | title = Weld at Heart | url = http://nymag.com/nymetro/news/politics/national/features/5574/ | newspaper = New York | date = January 14, 2002 | accessdate = May 23, 2010 | postscript = }}.</ref><ref>{{Cite news | last = Vennochi | first = Joan | title = Romney's liberal shadow | url = http://www.boston.com/news/globe/editorial_opinion/oped/articles/2007/06/17/romneys_liberal_shadow/ | newspaper = [[The Boston Globe]] | date = June 17, 2007 | accessdate = May 23, 2010 | postscript = }}.</ref>。[[2004年アメリカ合衆国大統領選挙]]では、州出身の民主党[[ジョン・ケリー]]に61.9%の支持を与え、国内最高の支持率とした<ref>{{Cite journal | title = Federal Elections 2004 | page = 22 | publisher = Federal Election Commission | accessdate =October 17, 2009 | format = PDF | url = http://www.fec.gov/pubrec/fe2004/federalelections2004.pdf | postscript = }}</ref>。[[2008年アメリカ合衆国大統領選挙|2008年]]では、[[バラク・オバマ]]が61.8%の支持を集めた<ref>{{cite web | title = 2008 Presidential Popular Vote Summary| format = PDF | publisher =Federal Election Commission | accessdate =October 17, 2009 | url = http://www.fec.gov/pubrec/fe2008/tables2008.pdf}}</ref>。

=== 州法 ===
現在、マサチューセッツ州においては、[[死刑制度]]は廃止されている<ref>[http://www.deathpenaltyinfo.org/massachusetts-0 Death Penalty Information Center>State by State>State Pages>Massachusetts] 2012年6月19日閲覧</ref>。。

現在の全国的な問題の多くが、マサチューセッツ州の決定事項に影響されてきた。2003年、州最高裁判所は同性結婚を認める判断を下した<ref>{{cite web | title= Same-sex couples ready to make history in Massachusetts | publisher = CNN | accessdate=July 31,2013 | url= http://www.cnn.com/2004/LAW/05/17/mass.gay.marriage/}}</ref>。2006年には州民全員に健康保険加入を強制する法を成立させた<ref>{{cite web |url= http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=11689698 | title =Massachusetts Makes Health Insurance Mandatory |publisher=[[National Public Radio]] |date=July 3, 2007 | accessdate = October 18, 2009}}</ref>。2008年、少量の[[大麻]]所有を犯罪とは認めない住民発議を成立させた<ref>{{cite web |format=PDF | url = http://www.sec.state.ma.us/ele/elepdf/2008%20Return%20of%20Votes%20Complete.pdf |title=2008 Return of Votes Complete | publisher =Massachusetts Secretary of the Commonwealth |date= December 17, 2008 |accessdate= October 18, 2009}}</ref>。また2012年には、大麻の医療利用を合法化することを住民投票で承認した<ref>{{cite web | url = http://www.boston.com/metrodesk/2012/11/06/massachusetts-voters-approve-ballot-measure-legalize-medical-marijuana/EpDzgJGfBjnOAkoXpJwm1K/story.html | title = Massachusetts voters approve ballot measure to legalize medical marijuana | publisher = NY Times Co. | accessdate = April 13, 2013}}</ref>。

== 経済 ==
[[ファイル:USCurrency Federal Reserve.jpg|thumb|150px|right|[[ダルトン (マサチューセッツ州)|ダルトン]]にある[[w:Crane Paper Company|クレイン製紙会社]] はアメリカ合衆国 [[w:Federal Reserve Note|紙幣]]を印刷するために使用する紙を生産している。]]
[[ファイル:USCurrency Federal Reserve.jpg|thumb|150px|right|[[ダルトン (マサチューセッツ州)|ダルトン]]にある[[w:Crane Paper Company|クレイン製紙会社]] はアメリカ合衆国 [[w:Federal Reserve Note|紙幣]]を印刷するために使用する紙を生産している。]]
[[アメリカ合衆国商務省経済分析局]]は2008年のマサチューセッツ州の州総生産高を3,650億米ドルだったと推計している<ref>{{cite web | url = http://www.bea.gov/regional/gsp/ | title = Gross Domestic Product by State | publisher=Bureau of Economic Analysis | accessdate =June 1, 2010}}</ref>。2008年の一人当たりの収入は50,735米ドルであり、国内第3位だった<ref name="PCI1">{{cite web | url = http://www.bea.gov/newsreleases/regional/spi/2009/pdf/spi0309.pdf | title = State Personal Income 2008 | publisher=Bureau of Economic Analysis | accessdate =June 8, 2010}}</ref>。フォーチュン500に入る会社は、13社が州内にあり、その中でも大きなものはボストン市のリバティ相互保険グループとスプリングフィールド市の[[マスミューチュアル生命保険]]だった<ref>{{cite news| date = July 27, 2010 | url = http://money.cnn.com/magazines/fortune/fortune500/2010/states/MA.html | title =Fortune 500 – States|publisher= CNN | accessdate = July 27, 2010}}</ref>。CNBCによる「2010年事業のための上位州」リストでは、マサチューセッツ州を第5位に挙げていた<ref>{{Cite journal | title = America's Top States for Business 2010 | publisher = CNBC | type = special report | year = 2010 | edition = Web | date = May 9, 2011 | url = http://www.cnbc.com/id/37516043/ | issue = 1 | postscript = }}.</ref>。
2004年のマサチューセッツ州の州総生産高の[http://www.bea.gov/ アメリカ合衆国経済分析局]概算は3,180億米ドルであった。2004年の一人当たりの収入はコネチカット州の次になる合衆国内で2番目に高い42,102米ドルであった。


[[ファイル:Sunset on Cape Cod Bay.jpg|thumb|250px|[[ケープコッド湾]]、州内の主要観光地]]
農業生産品は海産物、苗床、乳製品、[[クランベリー]]、及び野菜である。[[オーシャン・スプレー]]([[w:Ocean Spray (cooperative)|Ocean Spray]])農業組合を擁するマサチューセッツ州は、[[ウィスコンシン州]]に続きアメリカ合衆国内で2番目に大きなクランベリー生産州である。工業生産品は機械、電気設備、科学器具、印刷物、及び出版物である。マサチューセッツ州の[[経済学|経済]]にとって重要な他の分野は[[高等教育]]、[[医療]]、[[金融業]] 及び観光業が含まれる。


州経済に重要な産業は、高等教育、バイオテクノロジー、金融、医療、観光業がある。州道128号線沿いはコンピュータと電子技術の開発の中心である{{Sfn | Brown| Tager| 2000|p = 284}}。ハイテクは現在でも重要な部門だが、大規模な技術主導の会社は少ない。近年は観光業が重要な部門となり、ボストンやケープコッドが大きな観光地になっている。その他にもセイラム、プリマス、バークシャーズ(西部の高原)が観光地になっている。2013年4月時点で州内の失業率は6.4%であり<ref>{{cite web | url = http://www.boston.com/businessupdates/2012/06/14/mass-unemployment-rate-fell-percent-may-down-from-percent-april/ud9YL9UbI60fqjrAXXiQmL/story.html?p1=News_links | date = 2012‐6‐14 | title = Mass. unemployment rate falls to 6.0% in March, down from 6.9% in February |work=Boston Globe | accessdate = June 14, 2011}}</ref>、全国平均の7.6%より低い。
マサチューセッツ州は5.3%の均一な[[所得税]]を採用している。消費税は6.25%%だが、外食を除き食品は非課税であり、衣料品も一定額以下は非課税となる。

2005年時点で州内に7,700の農場があり、その総面積は52万エーカー (2,100 km<sup>2</sup>)、1農場当たり68エーカー(0.28 km<sup>2</sup>)となっている<ref name="USDA2">{{cite web | url = http://www.nass.usda.gov/Statistics_by_State/Ag_Overview/AgOverview_MA.pdf | title =2009 State Agriculture Overview (Massachusetts) | publisher=United States Department of Agriculture| accessdate =June 1, 2010}}</ref>。2007年時点でほぼ2,300の農場が生産高2,500米ドル以下だった<ref name="USDA2" />。農業生産品は、タバコ(国内第11位)、家畜(国内第17位)、果物、木の実、ベリー類(国内第16位)である<ref name="USDA2" />。[[オーシャン・スプレー]]([[w:Ocean Spray (cooperative)|Ocean Spray]])農業組合を擁するマサチューセッツ州は、[[ウィスコンシン州]]に続きアメリカ合衆国内で2番目に大きなクランベリー生産州である<ref>{{cite web| date =January 26, 2007 | url =http://www.nass.usda.gov/nh/jan07cran.pdf| title =Massachusetts Cranberries| publisher=United States Department of Agriculture| accessdate =May 23, 2010}}</ref>。


:''参照:[[w:Massachusetts locations by per capita income|州民一人当たりの所得によるマサチューセッツ州の地域一覧]]''
:''参照:[[w:Massachusetts locations by per capita income|州民一人当たりの所得によるマサチューセッツ州の地域一覧]]''


===主な会社など===
=== 主な会社など ===
マサチューセッツ州に本拠地のある企業には以下のようなものがある。
マサチューセッツ州に本拠地のある企業には以下のようなものがある。


*[[レイセオン]]
* [[レイセオン]]
*[[スプリングフィールド・アーモリー]]
* [[スプリングフィールド・アーモリー]]
*[[ダンキンドーナツ]]
* [[ダンキンドーナツ]]
*[[オーシャン・スプレー]] ([[w:Ocean Spray (cooperative)|Ocean Spray]])
* [[オーシャン・スプレー]] ([[w:Ocean Spray (cooperative)|Ocean Spray]])
*[[w:Axcelis Technologies|アクセリス・テクノロジーズ]]
* [[w:Axcelis Technologies|アクセリス・テクノロジーズ]]
*[[w:Varian semiconductors|ヴァリアン・セミコンダクター]]
* [[w:Varian semiconductors|ヴァリアン・セミコンダクター]]
*[[BOSE]]
* [[BOSE]]
*[[Euro-Pro Operating LLC|ユーロプロ・オペレーティング・エルエルシー]]
* [[Euro-Pro Operating LLC|ユーロプロ・オペレーティング・エルエルシー]]


=== 税 ===
<!--
マサチューセッツ州の州税と地方税を合わせた税負担率は国内第11位である<ref name="MassTaxes1">{{cite web | title = Massachusetts | publisher=The Tax Foundation | accessdate =May 24, 2010 | url = http://www.taxfoundation.org/research/topic/35.html}}</ref>。個人[[所得税]]は定率の5.25%を採用している<ref>{{cite web | title = Mass. income tax rate cut by .05 percent | publisher=Yahoo | accessdate =May 10, 2012 | url = http://finance.yahoo.com/news/mass-income-tax-rate-cut-175739133.html}}</ref>。一定額以下の収入は免税だが、その額は年々変化している。法人所得税は8.8%であり<ref name="MassTaxes1" />、短期のキャピタルゲインについては12%である<ref name="MassTax2">{{cite web | title = Tax Rates | publisher=Massachusetts Department of Revenue | accessdate =May 24, 2010 | url = http://www.mass.gov/?pageID=dorterminal&L=5&L0=Home&L1=Individuals+and+Families&L2=Personal+Income+Tax&L3=Current+Year+Tax+Information&L4=Guide+to+Personal+Income+Tax&sid=Ador&b=terminalcontent&f=dor_help_guides_abate_amend_personal_issues_ratestax&csid=Ador}}</ref> 。
=== 主な産業など ===


[[消費税]]は6.25%%だが<ref name="MassTaxes1" /><ref>{{cite web | title = TIR 13-10: Sales and Use Tax on Computer and Software Services Law Changes Effective July 31, 2013 | accessdate =July 29, 2013 | url = http://www.mass.gov/dor/businesses/help-and-resources/legal-library/tirs/tirs-by-years/2013-releases/tir-13-10.html}}</ref>、外食を除き食品は非課税であり、衣料品も一定額(175米ドル、これを超えた額が課税)以下は非課税となる<ref name="SalesTax1">{{cite web | title = A Guide to Sales and Use Tax | location = MA, US | publisher = Department of Revenue | accessdate =May 24, 2010 | url = http://www.mass.gov/?pageID=dorterminal&L=6&L0=Home&L1=Individuals+and+Families&L2=Personal+Income+Tax&L3=Forms+%26+Publications&L4=Publications&L5=Publications+Index&sid=Ador&b=terminalcontent&f=dor_publ_sales_use&csid=Ador}}</ref>。不動産と動産は、法によって免除されない限り課税対象である。資産税は国内第8位の高さである<ref name="MassTaxes1" />。相続税は無く、連邦の資産税に関連して定額までの州資産税が徴収される<ref name="MassTax2" />。
-->


=== エネルギー ===
==教育==
州内の発電市場は1998年に自由化され、消費者は発電会社を変えることなく供給業者を変更できることとした<ref>{{Cite journal | url = http://www.goodenergy.com/electricity_deregulation/massachusetts.aspx | title = Electricity deregulation | publisher = Good Energy | contribution = Massachusetts | postscript = }}.</ref>。住民の大半は従来の発電会社に頼っているが、2011年7月時点で発電量43億キロワット時の大半が競合の中で発電されている。2011年、マサチューセッツ州は国内でエネルギー効率の最も良い州に挙げられた<ref>{{cite web | first =Andrew | last = Shen | date =October 25, 2011 |url= http://www.businessinsider.com/most-energy-efficient-states-2011-10 |title=Massachusetts Passes California As The Most Energy Efficient State |publisher=Business insider | accessdate =2012-01-25}}</ref>。
{{-}}


===大学===
== 交通 ==
[[ファイル:MBTA services sampling excluding MBTA Boat.jpg|thumb|250px|The [[マサチューセッツ湾交通局]]、ボストン大都市圏の交通を担当している]]
*[[バンカーヒル短期大学]]
マサチューセッツ州には都市圏企画組織が10あり、都市圏以外の地域を担当する組織も3ある。マサチューセッツ州交通省が担当している。
*[[アマースト大学]]

*[[ウィリアムズ大学]]
=== 鉄道 ===
*[[スミス大学]]
[[アムトラック]]が都市間輸送を担当している。[[アセラ・エクスプレス]]などにより、ロードアイランド州[[プロビデンス (ロードアイランド州)|プロビデンス市]]、コネチカット州[[ニューヘイブン (コネチカット州)|ニューヘイブン市]]、[[ニューヨーク]]市、[[ワシントンD.C.]]、[[シカゴ]]市、[[メイン州]][[ポートランド (メイン州)|ポートランド市]]などへの中長距離列車を走らせている<ref>{{cite web | work = Routes | title = Acela Express | publisher =[[Amtrak]] | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.amtrak.com/servlet/ContentServer/AM_Route_C/1241245664867/1237405732511}}</ref>。
*[[タフツ大学]]

*[[ハーバード大学]]
=== 地域交通 ===
*[[ハルト・インターナショナル・ビジネススクール]]
[[マサチューセッツ湾交通局]] (MBTA) が[[地下鉄]]<ref>{{cite web | title = Subway Map | publisher=Massachusetts Bay Transit Authority | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.mbta.com/schedules_and_maps/subway/}}</ref>、バス<ref>{{cite web | title = Bus Schedules & Maps | publisher=Massachusetts Bay Transit Authority | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.mbta.com/schedules_and_maps/bus/}}</ref>、フェリー<ref>{{cite web | title = Boat Map and Schedules | publisher=Massachusetts Bay Transit Authority | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.mbta.com/schedules_and_maps/boats/}}</ref>の形態で、ボストン大都市圏の公共交通を担当している。長距離の通勤鉄道もウースター市やプロビデンス市まで運行している<ref>{{cite web | title = Commuter Rail Maps and Schedules | publisher=Massachusetts Bay Transit Authority | accessdate =May 22, 2010 | url = http://www.mbta.com/schedules_and_maps/rail/}}</ref>。2013年夏の時点で、ケープコッド地域交通局が、マサチューセッツ湾交通局やマサチューセッツ州交通省と協業して、ボストンとケープコッドの間に旅客鉄道のケープフライアーを運行している<ref>{{cite web | title = CapeFlyer | accessdate =July 29, 2013 | url = http://capeflyer.com/}}</ref><ref>{{cite web | title = T announces summer Cape Cod train service | publisher=WCVB-TV || accessdate =July 29, 2013 | url = http://www.wcvb.com/news/local/boston-south/T-announces-summer-Cape-Cod-train-service/-/9848842/19557134/-/f7pi02/-/index.html}}</ref>。
*{{仮リンク|ハンプシャー大学|en|Hampshire College}}

*[[ボストン・カレッジ]]
その他15の地域交通局がその地方でバス便を運行している<ref>{{cite web | title = Your Transit Authorities | publisher=Massachusetts Association of Regional Transit Authorities | accessdate =May 23, 2010 | url = http://www.matransit.com/}}</ref>。ケープコッド中央鉄道とバークシャー景観鉄道は保存鉄道として運行されている<ref>{{cite web | title = Cape Cod Central Railroad | publisher=Cape Cod Central Railroad | accessdate =May 23, 2010 | url = http://www.capetrain.com/}}</ref><ref>{{cite web | title = 2010 Scenic Train Schedule | publisher=Berkshire Scenic Railway Museum | accessdate =May 23, 2010 | url = http://berkshirescenicrailroad.org/schedules.php}}</ref>。
*[[ボストン大学]]

*[[ブランダイス大学]]
2006年時点で多くの貨物鉄道が運行されており、その代表格が[[CSXトランスポーテーション]]である。貨物線の総延長は1,079マイル (1,736 km) ある<ref>{{cite web | url = http://www.aar.org/PubCommon/Documents/AboutTheIndustry/RRState_MA.pdf | title = Railroad Service in Massachusetts | publisher=Association of American Railroads | accessdate =June 2, 2010}}</ref>。ウッズホール・マーサズ・ヴィ二ヤード・アンド・ナンタケット蒸気船局が諸島への貨物乗客フェリーを運航している<ref>{{cite web | url = http://www.steamshipauthority.com/ssa/about.cfm | title = Background | publisher=The Woods Hole, Martha's Vineyard and Nantucket Steamship Authority | accessdate =May 24, 2010}}</ref>。
*{{仮リンク|マウント・ホールヨーク大学|en|Mount Holyoke College}}

*[[マサチューセッツ大学]]
=== 空港 ===
*[[マサチューセッツ工科大学]]
[[ファイル:Downtown Worcester, Massachusetts.jpg|thumb|250px|[[ウースター (マサチューセッツ州)|ウースター市]]、州内第2の都市である。背景の山頂にウースター地域空港がある]]
*{{仮リンク|ノースイースタン大学|en|Northeastern University}}
州内の主要空港は[[ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港|ローガン国際空港]] (BOS)である。2007年には2,800万人が利用し、約50社が就航している<ref name="MassPort1">{{cite web | title = Who We Are | publisher = Massachusetts Port Authority | accessdate = May 24, 2010 | url = http://www.massport.com/about/about.html}}</ref>。国内の多くの都市や、国外ではカナダ、メキシコ、カリブ海、ヨーロッパ、アジアにも路線がある。このローガン国際空港と、ベッドフォードにあるハンスコム飛行場、およびウースター地域空港を州の独立機関であるマサチューセッツ州港湾局が運営している<ref name="MassPort1" />。州内には他に43の公共用途空港や、200以上の民間着陸点がある<ref>{{cite web | title = Massa aeronautics | url = http://www.massaeronautics.org/default.asp?pgid=AeroAbout&sid=level2 | postscript = |accessdate=2013-08-26}}.</ref>。幾つかの空港はマサチューセッツ州交通省と連邦航空局から運営予算の補助を受けている。
*{{仮リンク|シモンズ・カレッジ|en|Simmons College}}

*[[ウェルズリー大学]]
=== 道路 ===
*{{仮リンク|ベントリー・カレッジ|en|Bentley College}}
州内には全長31,300マイル (50,400 km) の[[州間高速道路]]と高規格道路がある<ref>{{cite web | url = http://www.sec.state.ma.us/cis/ciswel/weltomas.htm#trans | title = Transportation | publisher=Secretary of the Commonwealth of Massachusetts | accessdate =May 31, 2010}}</ref>。[[州間高速道路90号線]]、別名マサチューセッツ・ターンパイクが州間高速道路では最長である。ニューヨーク州境のウエストストックブリッジ町近くから東西に136マイル (219 km) を通っており、スプリングフィールド市の直ぐ北を抜け、ウースター市の南を通り、フラミンガムを抜け、ボストン市のローガン国際空港で終わる。州間高速道路91号線はコネチカット川沿いを南北に走り、同93号線はボストン市中央を南北に通ってマシュエンを抜け、[[ニューハンプシャー州]]へ入る。同95号線は大西洋岸を辿り、ロードアイランド州プロビデンスとボストン大都市圏を繋ぎ、都市化された地域を環状に迂回して海岸沿いを北に向かう。
*[[エマーソン大学]]

*{{仮リンク|バブソン・カレッジ|en|Babson College}}
州間高速道路495号線はボストン大都市圏の外郭を環状に繋いでいる。その他の州間高速道路では、291号線、391号線、84号線、195号線、395号線、290号線、190号線がある。また[[国道1号線 (アメリカ合衆国)|アメリカ国道1号線]]、同3号線、6号線、20号線、マサチューセッツ州道24号線と128号線も幹線道である。州内の州間高速道路の大半は20世紀半ばに建設された。当時は議論も多く、特にボストン市中心を通る95号線が問題とされた。建設反対の声が高まり、1970年には州知事のフランシス・W・サージェントが、ボストンの95号線と州道128号線に囲まれる地域で新たな高規格道路の建設を禁止した<ref>Brown and Tager, pp. 283–284.</ref>。近年のビッグ・ディッグと呼ばれる州間高速道路93号線を地下に通す大規模工事は、市民の厳しい監視の目にさらされている<ref name="BigDig1" />。
*{{仮リンク|エマニュエル・カレッジ|en|Emmanuel College, Boston}}

*{{仮リンク|クラーク大学|en|Clark University}}
== 教育 ==
*{{仮リンク|ウースター工科大学|en|Worcester Polytechnic Institute}}
{{multiple image
*[[マサチューセッツ芸術大学]]
| direction = vertical
*[[バークリー音楽大学]]
| width = 180
*[[ニューイングランド音楽院]]
| align = right
*[[ボストン音楽院]]
| footer = [[ハーバード大学]](上)と[[マサチューセッツ工科大学]]、どちらも世界的に認められる学術研究型大学である
*{{仮リンク|セーラム州立大学|en|Salem State College}}
| image1 = HarvardWidenerLibrary.jpg
*[[サフォーク大学]]
| image2 = MIT_Building_10_and_the_Great_Dome,_Cambridge_MA.jpg}}
*{{仮リンク|ウェントワース工科大学|en|Wentworth Institute of Technology}}
マサチューセッツ州は1647年に教育法を成立させ、自治体が教師を指名するかグラマースクールを設立することを求めた最初の州になった{{Sfn | Dejnozka| Gifford| Kapel| Kapel| 1982|p = 313}}。19世紀にウェストフィールド州立大学の創設者[[ホーレス・マン]]が進めた教育改革では、当代の普遍的公共教育の基盤を築いた{{Sfn | Dejnozka| Gifford| Kapel| Kapel| 1982|p = 311}}{{Sfn | Goldfield| Abbott| Anderson| Argersinger| 1998|pp = 251–52}}。州内には、国内最古の公立小学校(1639年設立のザ・マザー・スクール)や、最古の高校(1635年設立の[[ボストン・ラテン・スクール]])<ref>{{Cite news | last = Ramírez | first = Eddy | title = The First Class State | url = http://www.usnews.com/articles/education/high-schools/2007/11/29/the-first-class-state.html | newspaper = U.S. News & World Report | date = November 29, 2007 | accessdate = June 5, 2010 | postscript = }}.</ref>、最古のボーディングスクール(1763年設立のガバナーズ・アカデミー)、最古のカレッジ(1636年設立の[[ハーバード大学]])<ref>{{Cite news | last1 = Rimer | first1 = Sara | last2 = Finder | first2 = Alan | title = Harvard Plans to Name First Female President | url = http://www.nytimes.com/2007/02/10/education/10harvard.html?_r=1 | newspaper = The New York Times | date = February 10, 2007 | accessdate = June 5, 2010 | postscript = }}.</ref>、最古の女子カレッジ(1837年設立の[[マウント・ホリヨーク大学|マウントホリヨーク・カレッジ]])<ref>{{Cite journal | url = http://www.studypoint.com/admissions/mount-holyoke/ | contribution = Mount Holyoke | title = Admissions | publisher = StudyPoint | postscript = }}.</ref> がある。

1852年、マサチューセッツ州は義務教育法を成立させた最初の州になった<ref>{{Cite journal | url = http://www.ncsl.org/programs/educ/CompulsoryEd.htm | title = Compulsory Education | publisher = National Conference of State Legislatures | accessdate = December 28, 2006 | postscript = }}.</ref>。2004年、公立の小学校と中等学校での(幼稚園生から12年生)児童生徒一人当たりの教育費は11,681米ドルであり、国内第5位だった<ref>{{Cite journal | url = http://www.nea.org/edstats/RankFull06b.htm#T5 | contribution = Table 5. Current Expenditures ($) per Student in Public K-12 Schools, 2004–05 | at = footnote Rankings & Estimates 2005–2006, Rankings, Table H-11 | type = research | title = Estimates Database | year = 2006 | publisher = National Education Association | accessdate = January 12, 2007 | postscript = }}.</ref>。2007年の全国教育進行度評価プログラムのテストでは、数学で第1位になった<ref>{{cite web | title = 2007 NAEP Tests: Summary of Results for Massachusetts | publisher= MA, Department of Elemtary & Secondary Education | accessdate =May 22, 2010 | format = PDF | url = http://www.doe.mass.edu/mcas/naep/results/07read_math.pdf}}</ref>。

州内には121の高等教育機関がある<ref name="Education1">{{cite web | url = http://www.sec.state.ma.us/cis/ciswel/weltomas.htm#edu | title = A Practical Guide to Living in the State – Education | publisher= Secretary of the Commonwealth | location = MA, US | accessdate =June 2, 2010}}</ref>。[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]にある[[ハーバード大学]]と[マサチューセッツ工科大学]]が世界の大学ランキングでも常に上位にある<ref>{{cite web | title = World's Best Universities:Top 400 |work=US News & World Report | accessdate =May 25, 2010 | date = 2010‐2‐25 | url = http://www.usnews.com/articles/education/worlds-best-universities/2010/02/25/worlds-best-universities-top-400.html}}</ref><ref>{{cite web | title = Academic Rankings of World Universities – 2009 | publisher=Academic Ranking of World Universities | accessdate =May 25, 2010 | url = http://www.arwu.org/ARWU2009.jsp}}</ref><ref>{{cite web | title = Top 200 World Universities | work =Times Higher Education World University Rankings | accessdate = May 25, 2010 | location = UK | publisher = The Times | url = http://www.timeshighereducation.co.uk/hybrid.asp?typeCode=438}}</ref>。その他[[USニューズ&ワールド・レポート]]のランキングで常に40位以内にある大学として、[[タフツ大学]](2013年は第28位)、[[ボストンカレッジ]](同第31位)、[[ブランダイス大学]](同第33位)がある。

リベラル・アーツ・カレッジでは、[[ウィリアムズ大学]](第1位)、[[アマースト大学]](第2位)、[[ウェルズリー大学]](第6位)がランク入りしている。その他常に40位以内にある大学として、[[スミス大学]](第19位)、カレッジ・オブ・ホリークロス(第29位)、[[マウント・ホリヨーク大学|マウントホリヨーク・カレッジ]](同じく第29位)がある。このランキングで研究開発型大学40傑に5校(12.5%)、リベラル・アーツ・カレッジ40傑に6校(15%)が入っていることは、国内人口の2%しかいない州として驚異的な数字である。

公立の[[マサチューセッツ大学]]は旗艦キャンパスである[[マサチューセッツ大学アマースト校|アマースト校]]を含め州内に5つのキャンパスがあり、学生数は25,000人以上である<ref>{{cite web | url = http://www.massachusetts.edu/system/about.html | title = The UMass System | publisher=University of Massachusetts Amherst | accessdate =May 25, 2010}}</ref><ref>{{cite web | url = http://media.umassp.edu/massedu/ir/facts2009-10.pdf | title = UMass – Facts 2009–2010 | publisher=University of Massachusetts Amherst | format = PDF | accessdate =May 25, 2010}}</ref>。

=== 主な高等教育機関の一覧 ===
:''参照:[[w:MassList of colleges and universities in Massachusetts]]''
{| width="800px"
|- valign=top
|width="35%"|
* [[バンカーヒル短期大学]]
* [[アマースト大学]]
* [[ウィリアムズ大学]]
* [[スミス大学]]
* [[タフツ大学]]
* [[ハーバード大学]]
** [[ハーバード歯科医学校]]
** [[ハーバード大学医学大学院]]
** [[ハーバード・ビジネス・スクール]]
** [[ハーバード・ロー・スクール]]
** [[ハーバード大学デザイン大学院]]
** [[ケネディスクール]]
* [[ハルト・インターナショナル・ビジネススクール]]
* {{仮リンク|ハンプシャー大学|en|Hampshire College}}
|width="35%"|
* [[ボストン・カレッジ]]
** [[ボストンカレッジ・ロースクール]]
* [[ボストン大学]]
* [[ブランダイス大学]]
* [[マウント・ホリヨーク大学]]
* [[マサチューセッツ大学]]
** [[マサチューセッツ大学アマースト校]]
* [[マサチューセッツ工科大学]]
* {{仮リンク|ノースイースタン大学|en|Northeastern University}}
* {{仮リンク|シモンズ・カレッジ|en|Simmons College}}
* [[ウェルズリー大学]]
* {{仮リンク|ベントリー・カレッジ|en|Bentley College}}
* [[エマーソン大学]]
|width="35%"|
* [[バブソン大学]]
* {{仮リンク|エマニュエル・カレッジ|en|Emmanuel College, Boston}}
* {{仮リンク|クラーク大学|en|Clark University}}
* {{仮リンク|ウースター工科大学|en|Worcester Polytechnic Institute}}
* [[エマーソン大学]]
* [[マサチューセッツ海事大学]]
* [[マサチューセッツ芸術大学]]
* [[バークリー音楽大学]]
* [[ニューイングランド音楽院]]
* [[ボストン音楽院]]
* {{仮リンク|セーラム州立大学|en|Salem State College}}
* [[サフォーク大学]]
* {{仮リンク|ウェントワース工科大学|en|Wentworth Institute of Technology}}
|}


===ボーディングスクール===
=== ボーディングスクール ===
*{{仮リンク|ウォルナット・ヒル・スクール|en|Walnut Hill School}}
* {{仮リンク|ウォルナット・ヒル・スクール|en|Walnut Hill School}}
*[[フィリップス・アカデミー]]
* [[フィリップス・アカデミー]]
*{{仮リンク|ディアフィールド・アカデミー|en|Deerfield Academy}}
* {{仮リンク|ディアフィールド・アカデミー|en|Deerfield Academy}}
*[[ボクストン・スクール]]
* [[ボクストン・スクール]]


===公立学校===
=== 公立学校 ===
*[[ニュートン南高等学校]]
* [[ニュートン南高等学校]]
* [[ボストン・ラテン・スクール]]


==芸術・文化==
== 芸術・文化 ==
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=== 劇場 ===
=== 劇場 ===
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===美術館・博物館===
=== 美術館・博物館 ===
*[[イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館]] - {{仮リンク|イザベラ・スチュワート・ガードナー|en|Isabella Stewart Gardner}}が若年期から収集してきた世界各地の美術品を展示するためにボストンに設立した、私邸を兼ねた美術館。米国内でも特に重要な美術館のひとつ。
* [[イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館]] - {{仮リンク|イザベラ・スチュワート・ガードナー|en|Isabella Stewart Gardner}}が若年期から収集してきた世界各地の美術品を展示するためにボストンに設立した、私邸を兼ねた美術館。米国内でも特に重要な美術館のひとつ。
*{{仮リンク|エリック・カーレ絵本美術館|en|Eric Carle Museum of Picture Book Art}}
* {{仮リンク|エリック・カーレ絵本美術館|en|Eric Carle Museum of Picture Book Art}}
*[[ボストン・チルドレンズ・ミュージアム]]
* [[ボストン・チルドレンズ・ミュージアム]]
*[[ボストン美術館]] - 州内一の規模であり、知名度、規模とも米国内にとどまらず世界有数。
* [[ボストン美術館]] - 州内一の規模であり、知名度、規模とも米国内にとどまらず世界有数。
*{{仮リンク|マサチューセッツ現代美術館|en|Massachusetts Museum of Contemporary Art}}
* {{仮リンク|マサチューセッツ現代美術館|en|Massachusetts Museum of Contemporary Art}}
*[[ピーボディ・エセックス博物館]]
* [[ピーボディ・エセックス博物館]]


===オーケストラなど===
=== オーケストラなど ===
*[[ボストン交響楽団]]
* [[ボストン交響楽団]]
*ボストン・ポップス・オーケストラ
* [[ボストン・ポップス・オーケストラ]]


===スポーツチーム===
=== スポーツチーム ===
以下の表はマサチューセッツ州内のプロフェッショナルスポーツチームの一覧である。マサチューセッツ州は[[バスケットボール殿堂]]([[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]])、[[バレーボール殿堂]] ({{仮リンク|ホールヨーク|en|Holyoke, Massachusetts}})、及び{{仮リンク|ケープコッド野球リーグ|en|Cape Cod Baseball League}}の本拠地でもある。
以下の表はマサチューセッツ州内のプロフェッショナルスポーツチームの一覧である。マサチューセッツ州は[[バスケットボール殿堂]]([[スプリングフィールド (マサチューセッツ州)|スプリングフィールド]])、[[バレーボール殿堂]] ({{仮リンク|ホールヨーク|en|Holyoke, Massachusetts}})、及び{{仮リンク|ケープコッド野球リーグ|en|Cape Cod Baseball League}}の本拠地でもある。
{|class=wikitable
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*この他、[[1880年]]から[[1882年]]までプロ野球チーム[[ウースター・ルビーレッグス]]が存在した。
* この他、[[1880年]]から[[1882年]]までプロ野球チーム[[ウースター・ルビーレッグス]]が存在した。
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== 日本との関連 ==
== 日本との関連 ==
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==その他==
== その他 ==
===同州出身の有名人===
=== 同州出身の有名人 ===
*[[マサチューセッツ州出身著名人の一覧]]を参照。
* [[マサチューセッツ州出身著名人の一覧]]を参照。


===交通===
=== 州の象徴など ===
* 州のモットー - Ense petit placidam sub libertate quietem(剣をもって自由のもとの平和のみを求む)
*空港
* 州の鳥 - [[アメリカコガラ]]
**[[ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港|ローガン国際空港]] (BOS)
* 州の狩猟鳥 - [[シチメンチョウ]]
*鉄道
* 州の木 - {{仮リンク|アメリカニレ|en|Ulmus americana}}
**[[アムトラック]] - [[アセラ・エクスプレス]]をはじめ、[[ニューヨーク]]、[[ワシントンD.C.]]、[[シカゴ]]、[[メイン州]][[ポートランド (メイン州)|ポートランド]]などへの中長距離列車
* 州の花 - {{仮リンク|アメリカイワナシ|en|Epigaea repens}} 、別名メイフラワー
**[[マサチューセッツ湾交通局]] - [[地下鉄]]、近郊電車、[[路線バス]]など[[ボストン]]都市圏の公共交通全般
* 州の海洋性哺乳類 - [[タイセイヨウセミクジラ]]
*州間高速道路
* 州の魚 - [[タイセイヨウダラ]]
**[[w:Interstate 89|I-89]] - [[バーモント州]]へ
* 州の昆虫 - [[テントウムシ]]
**[[州間高速道路90号線|I-90]] - ボストンを起点とし、大陸北部を東西に横断
**[[w:Interstate 93|I-93]] - [[ニュープシャー州]]
* 州の貝 - [[ニューグランドエゾボラ]]
* 州のイヌ - [[ボストン・テリア]]
**[[w:Interstate 95|I-95]] - メイン州から[[フロリダ州]]へ[[大西洋]]岸を南北に縦断
* 州のネコ - 縞ネコ(タビー)
* 州の馬 - {{仮リンク|モーガン (馬)|en|Morgan horse|label=モーガン}}
* 州の豆 - ネイビービーン(小粒の白[[インゲンマメ]])の[[ベイクドビーンズ]]
* 州の[[ベリー]] - [[クランベリー]]
* 州の飲料 - クランベリージュース
* 州のクッキー - [[チョコレートチップクッキー]]
* 州のマフィン - コーン[[マフィン]]
* 州のデザート - {{仮リンク|ボストンクリームパイ|en|Boston cream pie}}
* 州の舞踊 - [[スクウェアダンス]]
* 州の化石 - 恐竜の足跡の[[生痕化石]]
* 州の鉱物 - {{仮リンク|バビントナイト|en|Babingtonite}}
* 州の貴石 - [[ばら輝石]]
* 州のヒーロー - [[ジョニー・アップルシード]]
* 州のヒロイン - {{仮リンク|デボラ・サンプソン|en|Deborah Sampson}}


===象徴など===
=== 日本姉妹都市 ===
*州のモットー - Ense petit placidam sub libertate quietem(剣をもって自由のもとの平和のみを求む)
*州の鳥 - [[アメリカコガラ]]
*州の狩猟鳥 - [[シチメンチョウ]]
*州の木 - {{仮リンク|アメリカニレ|en|Ulmus americana}}
*州の花 - {{仮リンク|アメリカイワナシ|en|Epigaea repens}} 、別名メイフラワー
*州の海洋性哺乳類 - [[タイセイヨウセミクジラ]]
*州の魚 - [[タイセイヨウダラ]]
*州の昆虫 - [[テントウムシ]]
*州の貝 - [[ニューイングランドエゾボラ]]
*州のイヌ - [[ボストン・テリア]]
*州のネコ - 縞ネコ(タビー)
*州の馬 - {{仮リンク|モーガン (馬)|en|Morgan horse|label=モーガン}}
*州の豆 - ネイビービーン(小粒の白[[インゲンマメ]])の[[ベイクドビーンズ]]
*州の[[ベリー]] - [[クランベリー]]
*州の飲料 - クランベリージュース
*州のクッキー - [[チョコレートチップクッキー]]
*州のマフィン - コーン[[マフィン]]
*州のデザート - {{仮リンク|ボストンクリームパイ|en|Boston cream pie}}
*州の舞踊 - [[スクウェアダンス]]
*州の化石 - 恐竜の足跡の[[生痕化石]]
*州の鉱物 - {{仮リンク|バビントナイト|en|Babingtonite}}
*州の貴石 - [[ばら輝石]]
*州のヒーロー - [[ジョニー・アップルシード]]
*州のヒロイン - {{仮リンク|デボラ・サンプソン|en|Deborah Sampson}}

===日本の姉妹都市===
*(日本) - (州内)、[[年]]
*(日本) - (州内)、[[年]]
*([[北海道]]) - (マサチューセッツ州)
*([[北海道]]) - (マサチューセッツ州)
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*([[宮崎県]][[延岡市]]) - ([[メドフォード (マサチューセッツ州)|メドフォード市]])
*([[宮崎県]][[延岡市]]) - ([[メドフォード (マサチューセッツ州)|メドフォード市]])


==参考文献==
== 脚注 ==
{{reflist|2}}
{{Reflist|2|group=lower-alpha}}

== 参考文献 ==
* [http://www.shgresources.com/ma/symbols/ Massachusetts State Symbols, Emblems, and Mascots - SHG Resources]
* [http://www.shgresources.com/ma/symbols/ Massachusetts State Symbols, Emblems, and Mascots - SHG Resources]


=== 概論と研究 ===
==関連項目==
<div class="references-small">
*[[マサチューセッツ州の都市圏の一覧]]
* Hall, Donald. ed. ''The Encyclopedia of New England'' (2005)
*[[マサチューセッツ州の郡一覧]]
* Works Progress Administration. ''Guide to Massachusetts'' (1939)
*[[マサチューセッツ (戦艦)]]
</div>
*[[チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグ]]

*[[アメリカンウォーターフロント]]
=== 二次史料 ===
*[[フリーズポップ]]
<div class="references-small">
* Abrams, Richard M. ''Conservatism in a Progressive Era: Massachusetts Politics, 1900–1912'' (1964)
* Adams, James Truslow. ''Revolutionary New England, 1691–1776'' (1923)
* Adams, James Truslow. ''New England in the Republic, 1776–1850'' (1926)
* Andrews, Charles M. ''The Fathers of New England: A Chronicle of the Puritan Commonwealths'' (1919), short survey
* Conforti, Joseph A. ''Imagining New England: Explorations of Regional Identity from the Pilgrims to the Mid-Twentieth Century'' (2001)
* Cumbler, John T. ''Reasonable Use: The People, the Environment, and the State, New England, 1790–1930'' (1930), environmental history
* Fischer, David Hackett. ''Paul Revere's Ride'' (1994), 1775 in depth
* Flagg, Charles Allcott, [http://books.google.com/books?id=0Atgy_Y0lRwC&printsec=frontcover ''A Guide to Massachusetts local history''], Salem : Salem Press Company, 1907.
* Green, James R., William F. Hartford, and Tom Juravich. ''Commonwealth of Toil: Chapters in the History of Massachusetts Workers and Their Unions'' (1996)
* Huthmacher, J. Joseph. ''Massachusetts People and Politics, 1919–1933'' (1958)
* Labaree, Benjamin Woods. ''Colonial Massachusetts: A History'' (1979)
* Morison, Samuel Eliot. ''The Maritime History of Massachusetts, 1783–1860'' (1921)
* Peirce, Neal R. ''The New England States: People, Politics, and Power in the Six New England States'' (1976), 1960–75 era
* Porter, Susan L. ''Women of the Commonwealth: Work, Family, and Social Change in Nineteenth-Century Massachusetts'' (1996)
* Sletcher, Michael. ''New England'' (2004).
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== 関連項目 ==
* [[マサチューセッツ州の都市圏の一覧]]
* [[マサチューセッツ州の郡一覧]]
* [[マサチューセッツ (戦艦)]]
* [[チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグ]]
* [[アメリカンウォーターフロント]]
* [[フリーズポップ]]


==外部リンク==
== 外部リンク ==
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*[http://massvacation.jp/ マサチューセッツ州政府観光局公式サイト]
* [http://massvacation.jp/ マサチューセッツ州政府観光局公式サイト]
*[http://www.state.ma.us/ Commonwealth of Massachusetts] {{en icon}}
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*[http://www.boston.us.emb-japan.go.jp/ja/index.html 在ボストン日本国総領事館]
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2013年10月15日 (火) 11:35時点における版

マサチューセッツ州
Commonwealth of Massachusetts
マサチューセッツ州の旗マサチューセッツ州の印
州旗(州章)
州の愛称: 入り江の州
Bay State
マサチューセッツ州の位置
州都ボストン
最大の都市ボストン
州知事デヴァル・パトリック
公用語不文律:英語
面積
 - 総計
 - 陸地
 - 水域
全米第44位
27,336 km²
20,306 km²
7,031 km² (25.7%)
人口2010年
 - 総計
 - 人口密度
全米第14位
6,547,629
312.7人/km²
合衆国加入
 - 順番
 - 加入年月日

6番目
1788年2月6日
時間帯UTC -5
DST -4
緯度北緯41°14' - 42°53'
経度西経69°56' - 73°30'
東西の幅295 km
南北の長さ182 km
標高
 -最高標高
 -平均標高
 -最低標高

1,063 m
150 m
0 m
略称 (ISO 3166-2:US)US-MA
ウェブサイトマサチューセッツ州政府
上院議員エリザベス・ウォーレン
エド・マーキー

マサチューセッツ州: Commonwealth of Massachusetts[ˌmæsəˈs[無効な指定です: 'ɨ']ts] ( 音声ファイル))は、アメリカ合衆国であり、北東部ニューイングランド 6州の一つでもある。マサチューセッツ州は「州」("State") の代わりにコモンウェルスを使っているが、日本語では他州と同様に「州」と訳されている。2010年度の人口は 6,547,629 人。

南はロードアイランド州コネチカット州、西はニューヨーク州、北はバーモント州ニューハンプシャー州に接している。東は大西洋である。アメリカ合衆国50州の中で、陸地面積では第44位、人口では第14位、人口密度が第3位である。東部のボストン大都市圏と、西部のスプリングフィールド大都市圏という2つの中心地がある。人口の約3分の2はボストン大都市圏に住んでいる。州都はボストン市であり、人口最大の都市でもある。ボストン大都市圏には、ハーバード大学マサチューセッツ工科大学などがあるケンブリッジサマービルクインシーなどの市町が含まれている。

マサチューセッツ州はアメリカ史の中で各分野にわたって重要な役割を演じてきた。1620年、メイフラワー号の乗船客ピルグリムによって、プリマス植民地が設立された。1636年に設立されたハーバード大学は国内最古の高等教育機関である。1692年、セイラムとその周辺ではセイラム魔女裁判と呼ばれる忌まわしい事件が起こった。18世紀、大西洋圏を席捲したプロテスタント第一次大覚醒運動は、ノーサンプトンの説教師ジョナサン・エドワーズに端を発していた。18世紀後半には、アメリカ独立戦争イギリスからの独立に繋がる扇動によって、ボストンは「自由の揺籃」とも呼ばれた。1777年にヘンリー・ノックス将軍が設立したスプリングフィールド造兵廠は、産業革命の時代に交換部品など多くの重要な技術進歩を促進した。1786年、州西部の農夫によるポピュリスト革命、シェイズの反乱が直接アメリカ合衆国憲法制定会議の開催に繋がる要因になった。

南北戦争以前の時代には、禁酒運動、超越論的思想、奴隷制度廃止運動の中心になった。1837年、コネチカット川バレーのサウスハドリーの町に、国内初の女子カレッジであるマウント・ホリヨーク大学が開校した。19世紀、州西部の都市、スプリングフィールドとホリヨークでバスケットボールバレーボールが発明された。2004年、州最高裁判所の判決により、国内で初めて同性結婚を法律で認める州になった。州内からはアダムズ家やケネディ家など多くの著名政治家を輩出してきた。

マサチューセッツ州は当初漁業、農業、貿易業に依存していたが、産業革命の間に工業の中心に変わった。20世紀にはその経済が工業からサービス業に転換された。21世紀には、高等教育、医療技術、ハイテクと金融業で指導的存在である。

歴史

マサチューセッツ州の主要道路と都市

名称

マサチューセッツ州の前身マサチューセッツ湾植民地の名称はかつてマサチューセッツ湾の周辺に居住していたインディアン部族、マサチューセッツ族にちなむ。この部族の名はマサチューセット語英語版で「大きな丘の場所」を意味し、ボストンの南のミルトンとカントンの間にある小さな山(今日の「ブルー・ヒルズ」)を指している[1][2]mass-adchu-s-et と綴られ、mass- は 「大きい」、-adchu- は「岡」、-s- は「小さい」を意味する指小辞、-et は場所を表す所格である[3]

別の説として、クインシーにあるモスウィタセット・ハンモック(鏃のような形の岡という意味)の名前から派生したとするものがある。ここで1621年に、プリマス植民地の指導者マイルス・スタンディッシュと通訳のスカントが、インディアンの酋長チカトーバットと出遭った[4][5]

州の公式名は "Commonwealth of Massachusetts" であり[6]、口語では単純に "Commonwealth" と呼ばれることが多い。その意味合いで "State" との違いは無く、他州と同じ位置づけと権限がある[7]

インディアン

マサチューセッツ州となった地域に住んでいたのは、ワンパノアグ族、ナラガンセット族、ニプマク族、ポコンタック族、モヒカン族マサチューセッツ族など、アルゴンキン語族だった[8][9]。その食料を補うためにカボチャやトウモロコシを栽培する一方で、狩猟漁労採集に依存していた[8]。集落はウィグワムやロングハウスと呼ばれる小屋の集まりだった[9]。サッチェムと呼ばれる男あるいは女の長老が部族を率いていた[10]

マサチューセッツ湾植民地時代(1629年-1686年)

プリマス港のメイフラワー号、ウィリアム・ハルシャル画、1882年。ピルグリムは1620年にプリマス植民地を設立したピューリタンの集団だった

1600年代初期、アメリカ合衆国北東部のインディアンは、天然痘麻疹インフルエンザレプトスピラ症など免疫力の無かった疫病によって、大きく人口を減らした[11][12]。1617年から1619年に、マサチューセッツ湾のインディアンの90%が天然痘で殺されたと報告されている[13]

1620年メイフラワー号北アメリカに到着したピルグリム・ファーザーズプリマス植民地に入植した。彼等はワンパノアグ族インディアンと良好な関係を築いた。北アメリカではジェームズタウンに続いてイングランド人による2つめの植民地になった。その後に他の清教徒たちも続き、1630年にはボストンにマサチューセッツ湾植民地が建設された[14]

ピューリタンはイングランド国教会に不満があり、中でも聖職階級制に拘りすぎていると考え、信教の自由を求めてマサチューセッツに来ていた。ただし、プリマス植民地とは異なり、マサチューセッツ湾植民地は王室勅許の下に設立された。清教徒たちは信仰の自由を求めてマサチューセッツに来たものの、彼らは異なる教義に寛容ではなかった。そのため、アン・ハッチンソンロジャー・ウィリアムズトマス・フッカー英語版}らはマサチューセッツを離れ、南に向かった。ウィリアムズはロードアイランド植民地を建て、フッカーはコネチカット植民地を建てた[15]

フィリップ王戦争1675年-1676年)は植民地時代初期におけるワンパノアグ族を中心としたインディアンとの戦いで最も血なまぐさいものとなり、コネチカット川流域のパイオニアバレイ英語版とプリマス植民地でも大きな戦闘があった。ニューイングランド南部の諸植民地がこの戦いの傷から立ち直るのには長い年月を要した。

英領ニューイングランド(1686年-1692年)

1686年5月、ジョセフ・ダドリーがイギリス王ジェームズ2世によりニューイングランドの長官に任命され、マサチューセッツ湾植民地は終わりを迎えた。ダドリーはその後、ニューハンプシャー植民地とキングズプロビンス(今日のロードアイランド州の一部)に本拠を置いた。エドマンド・アンドロス卿英語版が到着してニューイングランド自治領の知事に就任すると、ダドリーはアンドロス知事の議会の一員となった。

1689年ウィリアム3世メアリ2世のイギリス国王即位の知らせに、ボストン入植者たちは反乱をおこした。アンドロス卿と彼の部下たちはキャッスル島で拘束され、囚人としてイギリス本土に送還された。アンドロス卿は謀反の疑いが晴れたあと、1692年から1698年までバージニア植民地の知事を務めている。

1691年、マサチューセッツ湾植民地とプリマス植民地は合併して、新たにマサチューセッツ湾植民地となった[16]。その植民地初代総督ウィリアム・フィップスが到着して直後の1692年セイラム魔女裁判事件が起こり、多くの男女が絞首刑にされた[17]

英領植民地マサチューセッツ(1692年-1774年)

この時代の著名な知事は、トマス・ハチンソン (知事)英語版フランシス・バーナード卿 (初代準男爵)英語版およびトマス・ゲイジなどである。ゲイジは英領マサチューセッツの最後の知事となった。

1755年、ニューイングランドでは最大級の地震が発生し、マサチューセッツ全土にかなりの被害を生じさせた[18][19]

植民地独立へ(1760年代-1780年代)

レキシントン・コンコードの戦いを描いたイラスト。Earl, Ralph; Doolittle, Amos (1775). パーシーのレキシントン救出 

マサチューセッツはイギリスによる支配に最初に反旗を翻した植民地としてアメリカ独立戦争を扇動した。1775年2月9日、英国議会はマサチューセッツは反乱していると宣言し、植民地秩序回復のため追加の軍隊を送った。

1770年3月5日、フラミンガムからボストンを訪れていた黒人の、クリスパス・アタックス英語版らがボストン虐殺事件として知られる武力衝突で英軍兵士に殺された。アタックスはしばしばアメリカ独立戦争最初の犠牲者と考えられている。

1773年12月16日にはボストン茶会事件が起こった。

サミュエル・アダムズジョン・ハンコックなどによるイギリスの議会に反対する活動があり、これに対してイギリス政府が反発したことで、13植民地が結束することとなり、アメリカ独立戦争勃発に繋がっていった[20]

レキシントン・コンコードの戦い[21]バンカーヒルの戦いボストン包囲戦を含むアメリカ独立戦争初期の戦いのいくつかはマサチューセッツで起こった。1776年春にイギリス軍がそれまで占領していたボストン市を明け渡した。ボストン市のあるサフォーク郡では現在も開放の日が祝われている[22]

この戦中にセイラムは私掠船活動の中心地となった。文書は不完全ながら、約1,700通の私掠免許状が発行された。800隻近い船舶が私掠船として活動し、約600隻のイギリス船舶を捕獲あるいは破壊したとされている[23]

マサチューセッツ州初期(1780年-1820年)

ボストン出身のジョン・アダムズは「独立のアトラス」とも呼ばれ、独立闘争とアメリカ合衆国形成期に重要な役割を果たした[24]。アダムズは1780年にマサチューセッツ憲法を起草した。この憲法は普遍的な権利を宣言し、奴隷制度を廃止した最初のものとされている[24][25][a]。後にアダムズはアメリカ初期の外交問題に関わり、ジョージ・ワシントンの後継大統領になった[24]。その息子のジョン・クインシー・アダムズも第6代大統領になった[24]

ジョン・ハンコックがマサチューセッツ州初代知事となった。

独立後のアメリカ合衆国政府形成期だった1786年から1787年に、州西部でシェイズの反乱と呼ばれる武装蜂起が起こった。この反乱に参加したのは戦争の負債と税金に憤った小農が大半だった。これを切っ掛けにそれまでの連合規約に代わる強力な国家憲法を立案する必要があるという判断がなされた[28]

アメリカ合衆国憲法1787年の憲法制定会議で制定され、翌年発効した。1788年2月8日、マサチューセッツはアメリカで6番目にこの憲法を批准した。

1790年の人口調査によれば、マサチューセッツには奴隷は全くいなかったという。

米英戦争(1812年-1815年)の時に私掠船が復活した。

1820年3月15日、ミズーリ妥協の結果として、メイン地区はマサチューセッツから分離し、独立した23番目のとして合衆国に加わった[29]

19世紀

ローウェルにある繊維工場、マサチューセッツ州はアメリカ産業革命の先導役になった

19世紀、マサチューセッツ州はアメリカ産業革命の先導役になった。ボストン周辺の工場では繊維と靴、スプリングフィールド周辺では工具と紙が生産された[30][31]。農業に依存していた経済は工業依存に転換され、当初は水力を使っていたものが蒸気の力を生かすようになり、運河さらに後には鉄道が製品の輸送形態を変えた[32]。その労働力として最初は自給自足農家からヤンキーを雇っていたが、後にはヨーロッパやカナダからの移民に頼るようになった[33][34]

南北戦争に向かう時代、マサチューセッツ州は進歩主義と奴隷制度廃止運動の中心になった。ホーレス・マンが州の教育体系を作り、国のモデルになった[35]ヘンリー・デイヴィッド・ソローラルフ・ウォルド・エマーソンがアメリカの思想界を形作った[36]。超越論的思想運動員が自然界の重要性と人間性を訴えた[36]

マサチューセッツ州では奴隷制度廃止運動にかなりの反対の声もあり、1835年から1837年には暴動も起こったが[37]、その後は奴隷制度に反対する動きが次第に高まっていった[38][39]。運動家の働きが南北戦争の間に採った州の行動に反映された。白人士官の下に黒人連隊を組織し、訓練し、武装させた最初の州になった[40]ボストンコモンにあるロバート・グールド・ショー記念碑には、この第54マサチューセッツ志願歩兵連隊を表す浮き彫りが収められている[41]

20世紀

ボストン市のチャールズ川に架かる「ビッグ・ディッグ」の建設現場

20世紀初期に多くの製造業がマサチューセッツ州を離れ、工業経済は衰退を始めた。1920年代までにアメリカ合衆国南部中西部との競合があり、これに続いて世界恐慌が発生したことで、マサチューセッツ州における3大産業の繊維、靴製造、輸送が崩壊した[42]。この衰退は20世紀後半に入っても続き、1950年から1979年の間に、繊維産業に関わる州民の数は264,000人から63,000人にまで激減した[43]。20世紀後半の40年間における脱工業化により、州西部の高級を取る職種の者が出て行った[44]

第二次世界大戦のとき、州内では軍需産業生産高の3.4%を製造し、48州の中で第10位だった[45]。戦後、州東部では経済が重工業からサービス業とハイテク産業に移っていった[46]。政府調達、民間投資、研究施設が新しく改善された産業構造を作り、失業率を下げ、一人当たり収入を上げた。郊外化が進行し、1970年代にはマサチューセッツ州道128号線沿いにハイテク企業が点在し、高等教育機関の中でも優秀な大学を卒業した者を多く採用した[47]

20世紀のマサチューセッツ州政界ではケネディ家が特筆される存在だった。実業家と外交官であるジョセフ・P・ケネディ・シニアの子供達には、上院議員とアメリカ合衆国大統領を務め、1963年に暗殺されたジョン・F・ケネディ、上院議員、司法長官を歴任し大統領候補となっていた1968年に暗殺されたロバート・ケネディ、1962年からその死の2009年まで上院議員を務めたテッド・ケネディ[48]、またスペシャルオリンピックスの共同設立者となったユーニス・ケネディ・シュライバーがいた[49]。有名なケネディ・コンパウンドはケープコッドのハイアニスポートにある[50]

近年

1987年、マサチューセッツ州はセントラル・アーテリー/トンネルプロジェクトに州の予算手当を受けた。「ビッグ・ディッグ」と呼ばれるこのプロジェクトは当時、連邦政府でも最大級の道路建設工事となった[51]。このプロジェクトはボストン市中心街の地下に中心動脈となるトンネルを造り、他の主要高規格道路を再配置するものだった[52]。この工事には異論もあり、汚職や管理ミスも指摘され、工事費は当初の25億米ドルから150億米ドルにまで膨らんだが、それでもボストン市中心街の様相を一変させて完成した[51]。かつては高架道路で分断されていた地域を繋ぎ、接続道路の交通状況を改善した[51][52]

2003年11月にマサチューセッツ州最高裁判所で、一般の結婚の権利から同性結婚を除外することは違憲であるとの判決が下り、2004年5月17日、マサチューセッツ州は国内で初めて同性結婚を法律で認める州になった[53]

地理

主要記事:マサチューセッツ州の地理

マサチューセッツ州は総面積10,555平方マイル (27,340 km2) と[54]、国内50州の中で7番目に小さな州であり、アメリカ合衆国北東部のニューイングランド地方に位置している。

マサチューセッツ州はニューハンプシャー州及びバーモント州で北部、ニューヨーク州で西部、コネチカット州及びロードアイランド州で南部、並びに大西洋が東部と隣接している。マサチューセッツ州の南東部端はケープコッドと呼ばれる大きな、砂質の、ひじを曲げた腕のような形状の半島である。マーサズ・ヴィニヤード島及びナンタケット島はケープコッドの南に位置している。

マサチューセッツ州は、州の東部海岸にあるマサチューセッツ湾及びケープコッド湾、並びに南部のバザーズ湾、マサチューセッツ州 – ロードアイランド州境のナラガンセット湾など複数の大きなを持つために「湾の州」として知られている。マサチューセッツという名称は、「大きな丘のふもと」または「青い丘陵の地」という意味のアルゴンキン語インディアンマサチューセッツ族の名称から来ている。

最大都市ボストンは、マサチューセッツ湾の最奥部、マサチューセッツ州で一番長い川であるチャールズ川の河口に位置している。アパラチア山脈の東端が州内西部まで伸びてきており、大西洋岸の砂浜や磯浜と対照をなしている。

アメリカ合衆国国立公園局の保護及び管理下に置かれている地域は以下の通りである[55][56][57][58]

生態系

州内陸部の主要な植生は温帯落葉樹林である。農業開墾のために森林はほとんど伐採されたが、孤立した地域に原生林が僅かに残され、農場が放棄されるにつれて、多くの田園部で森林が再生されてきた[59]。現在は州域の62%が森林に覆われている[60][61]。人間の開発によって最も影響された地域は東部のボストン大都市圏と西部のスプリングフィールド大都市圏、および農業地帯のパイオニア・バレーである[62]。過去数世紀で絶滅した動物としては、ハイイロオオカミエルククズリマウンテンライオンがある[63]

マサチューセッツ州の多くの海岸地域はフエチドリなど野鳥の生息域になっている

州内の都市化は進んだが、多くの生物種が生息している。ハヤブサは大都市の高層ビルをねぐらにしている[64]。ゴミや動物の死骸をあさるコヨーテは近年その個体数を増加させている[65]。オジロジカ、アライグマ、野生のシチメンチョウトウブハイイロリスも州全体で見られる[63][66]。州西部の田園地帯では、農業の衰退によって森林化が進んだために、より大型のヘラジカアメリカクロクマが戻ってきている[67][68]

マサチューセッツ州は大西洋岸にそった渡りの水禽類の飛行コースであるアトランティック・フライウェイに位置している[69]。州中央部の湖群、特にクィアビン貯水池には、ハシグロアビが生息し[70]、ナンタケット島近くではかなりの数のコオリガモが越冬する[71]。海岸沖の小島や海浜はベニアジサシが生息し、絶滅が危惧されるフエチドリなど野鳥の繁殖地になっている[72][73]。モノモイ国立野生生物保護区など保護地域は海岸に生息する鳥類の重要な繁殖地となり、またハイイロアザラシなど様々な海洋性生物も多い[74]

淡水魚としては、バスコイナマズマスがおり[75]、海にはタイセイヨウダラコダラアメリカン・ロブスターが多い[76]。その他にもゼニガタアザラシ、絶滅危惧種のタイセイヨウセミクジラザトウクジラナガスクジラミンククジラタイセイヨウカマイルカが見られる[63]

人口動勢

マサチューセッツ州の人口密度図

人口

人口推移
人口
1790378,787
1800422,84511.6%
1810472,04011.6%
1820523,28710.9%
1830610,40816.6%
1840737,69920.9%
1850994,51434.8%
18601,231,06623.8%
18701,457,35118.4%
18801,783,08522.4%
18902,238,94725.6%
19002,805,34625.3%
19103,366,41620.0%
19203,852,35614.4%
19304,249,61410.3%
19404,316,7211.6%
19504,690,5148.7%
19605,148,5789.8%
19705,689,17010.5%
19805,737,0370.8%
19906,016,4254.9%
20006,349,0975.5%
20106,547,6293.1%
2012(推計)6,646,1441.5%
[77][78][79][80]

2012年7月1日時点の推計によるマサチューセッツ州の人口は 6,646,144 人となっていた。2010年国勢調査での 6,547,629 人から1.5%増加していた[77]。2000年時点での人口密度は809.8人/平方マイル (313 人/km2) であり、ニュージャージー州、ロードアイランド州に次いで第3位だった[54]

2008年のマサチューセッツ州の人口には919,771人の外国生まれの住民が含まれている。

マサチューセッツ州の人口の大部分はボストン地域、ノースショアサウスショア、及び西部郊外を含む、大ボストンに住んでおり、おおよそ5,800,000人である。もう一つの大都市圏はスプリングフィールド大都市圏であり、コネチカット川バレーを中心に、再活性化されたスプリングフィールド市、大学町の並び(アマースト、ノーサンプトンなど)と北部や西部の田園地帯がある。マサチューセッツ州の人口重心はナティックの町にある[81]

アメリカ合衆国北東部の州と同様、マサチューセッツ州の人口は過去数十年間増え続けたが、南部や西部の州よりも伸びは鈍化している[82]。最新2010年国勢調査では2000年時点から3.9%増加しており、国内平均の10%近い値に比べれば低い。マサチューセッツ州を去る人々は住宅費と生活費の高さをその要因に挙げている[83]。もう1つの要因は製造業経済からハイテク産業への転換であり、熟練度の落ちる労働者、特に男性は雇用機会が限られている[84]

この国内への転出を外国からの移民が補い、2010年国勢調査では増加を続けている結果になった[82][85]。2005年の調査に拠れば、外国からの移民の40%は中南米からのものである。スプリングフィールド大都市圏に入ってきた者の多くはプエルトリコ出身だと言っている[82]。州内の多くの地域は2000年から2010年まで人口の変化は比較的安定したものだった[85]。ボストン市の準郊外部と海岸地域が急速に増加し、最西部バークシャー郡やケープコッドのバーンステーブル郡の2郡のみは人口が減少していた[85]。これら2郡は「第2の家」が多く、州内の観光地を構成している。

2005年時点で州民の79%は家庭で英語を話し、7%がスペイン語、3.5%がポルトガル語、1%がフランス語中国語を話している[86]

2010年国勢調査では人口の48.4%(3,166,628 人)が男性、51.6%(3,381,001 人)が女性だった。年齢構成では18歳以上が78.3%、65歳以上が13.8%おり、平均年齢は39.1歳だった。男性の平均年齢は37.7歳、女性は40.3歳だった。

人種及び祖先

2012年推計に拠れば、マサチューセッツ州の人種による人口構成は次のようになっている[87][88]

  • 83.7% 白人(非ヒスパニック白人は75.8%)
  • 7.9% 黒人
  • 5.8% アジア
  • 0.8% インディアン
  • 0.1%未満 太平洋諸島系
  • 4.7% その他の人種
  • 2.0% 混血
  • 10.1% ヒスパニック(人種に拠らない、プエルトリコ出身は4.1%)

州内で最も多い人種である非ヒスパニック白人は、1970年の95.4%から2012年の75.8%まで減少してきた[87][89]。2011年時点で非ヒスパニック白人は出生数の63.6%に関わっている[90]

マサチューセッツ州内で申告された祖先による構成比は:アイルランド系 (22.5%)、イタリア系 (13.5%)、イギリス系 (11.4%)、フランス系 (8%)、ドイツ系 (5.9%)。

その他に、かつてニューベッドフォードカーボベルデ系アメリカ人の中心都市であった。

1795年時点では州民の95%近くがイギリス系の子孫だった[91]。19世紀初期から中期、移民が大量に入ってくるようになり、1840年代のアイルランド系[92]が始まりだった。今日アイルランド系とその混血が人口の25%近くを占め、先祖別では最大である。その後にはケベック州や、イタリア、ポーランドなどヨーロッパ各所からの移民が続いた[93]。20世紀初期、多くのアフリカ系アメリカ人が州内に入ってきたが、他の北部州と比べれば少なかった[94]。20世紀の後半、ラテンアメリカ、アフリカ、東アジアからの移民がかなり増加した。ハイチ出身の州民数では国内第3位である[95]

州内にはポルトガル系の子孫が比較的多い。その移民の多くは19世紀にニューベッドフォードなどの町で捕鯨産業に携わるために、アゾレス諸島から移ってきていた[96][97]。後には繊維産業での職を求め、第2の波があった[97]。ローウェルには国内でも第2位のカンボジア出身者がいる[98]。インディアンのワンパノアグ族はマーサズ・ヴィニヤードのアクィナ、グラフトン、ケープ・コッドのマシュピーで居留地を維持している[99][100]。ニプマク族は州中央部で州が認定した居留地2か所を維持している。マサチューセッツ州はアメリカの他州で見られたような人種間暴力闘争を避けてきたが、1850年代の移民排斥主義者(主に反カトリック)のノウ・ナッシング[101]、1920年代の議論の多かったサッコ・バンゼッティ事件の処刑[102]、1970年のボストンにおけるバスの人種統合反対など[103]、マサチューセッツ州の人種の歴史は完全に調和あるものではなかった。

宗教

マサチューセッツ州は1628年にピューリタンによって設立され開拓された。その子孫は様々な教会に属している。直接継承しているのは会衆派教会/キリスト連合教会であり、またユニタリアン・ユニバーサリスト協会である。州民の大半はキリスト教徒である。ユニタリアン・ユニバーサリスト協会の本郡はボストン市のビーコンヒルにある[104]

今日、プロテスタントは州人口の4分の1に満たない。アイルランド、さらにイタリア、ポルトガル、ケベック、ラテンアメリカからの大量の移民が入ってきたので、ローマ・カトリック教徒が最大の宗派である。1820年から1920年には大勢のユダヤ教徒がボストンやスプリングフィールド地域に移って来た。メリー・ベーカー・エディはクリスチャン・サイエンスの世界本部であるボストン・マザー教会を設立した。仏教徒、ペイガニズム教徒、ヒンドゥー教徒、セブンスデー・アドベンチスト教会員、イスラム教徒、モルモン教徒も見られる。ストックブリッジのクリパル・センター、スプリングフィールドの少林寺瞑想所、バリーの洞察力瞑想センターは、州内でアブラハムの宗教ではない宗教集会所の例である。宗教データアーカイブ協会に拠れば、信徒数最大の会派はローマ・カトリックの3,092,296人である。続いてキリスト連合教会の121,826人、米国聖公会の98,963人となっていた。ユダヤ教徒は約27万5千人である[105]

1681年に建設されたオールド・シップ教会、連続的に州境に使われていることでアメリカ最古の教会[106]

マサチューセッツ州 (2011年現在) の州民の宗教宗派別構成比は次のようになっている[107]

インディアン部族

同州周辺のインディアン部族のかつての勢力図
プリマスの岩
ワンパノアグ族ゲイヘッド・バンドの保留地は、このアクインナー島の最西部(赤い部分)にある

マサチューセッツ州では、マヒカン族マサチューセッツ族ナウセット族ニプマク族ペンナクック族ポコムチュク族ワンパノアグ族などのインディアン部族が、トウモロコシやカボチャを育て、農耕狩猟生活を営み、また沿岸周辺の島をカヌーで行き来し交流した。17世紀から始まるイギリス人の入植によって、上記されているような血生臭い入植戦争にさらされ、どの部族も虐殺されて壊滅的な被害を受け、数を減らした。

この州にはワンパノアグ族を中心に、ニューイングランドのインディアン部族が結成する「ニューイングランド・アメリカインディアン連合」の本拠があり、この団体は「ピルグリムファーザーズ」の「上陸記念感謝祭」にぶつけて同じ日に、「全米哀悼の日」のデモ抗議を毎年行っている。

1970年、プリマスで行われた「ピルグリム・ファーザーズ上陸350周年記念の日」には、全米最大のインディアン権利団体「アメリカインディアン運動AIM)」のインディアン活動家のラッセル・ミーンズらが、復元した「メイフラワー2世号」に乗りこんで、マストにAIMの旗を掲げ、さらに「プリマスの岩」をトラック一台分の土砂で埋めてみせるという抗議行動を行った。

現在アメリカ連邦政府が公認し、保留地(Reservation)を領有する部族はワンパノアグ族の「ゲイヘッド(アクインナー)・バンド」と、「マシュピー・バンド」だけである。「ゲイヘッド・バンド」は1987年に内務省から連邦公認を受け、485エーカー(1.96㎢)の土地を得て「復活」した。「マシュピー・バンド」は2007年2月に公認を受け、同州のケープコッド・マシュピーに140エーカー(約0.6㎢)の保留地を得た。

同じワンパノアグ族でも、多くの支族(バンド)が現在、アメリカ連邦政府から部族認定を抹消されており、保留地その他のインディアンとしての権利を行使できないでいる。また、連邦から公認されていないが、マサチューセッツ州政府から公認されている部族もあり、多数の部族がより大きな権限を持つ連邦認定を求め、係争中である。

ニプマク族は州の公認を受けている部族であるが、2004年に内務省BIA(インディアン管理局)はニプマク族の連邦公認要求に対して、連邦が「部族国家」と承認するための7つの条件のうち、彼らには4条件が足りず、公認できないと返答した。

≪アメリカ連邦政府が公式承認している部族≫

  • ワンパノアグ族
    • 「ゲイヘッド(アクインナー)・バンド」(1987年に公認)
    • 「マシュピー・バンド」(2007年に公認)

≪アメリカ連邦政府が公式承認していない部族・部族団体≫

≪アメリカ連邦政府は公認していないが、州政府は公認している部族・部族団体≫

  • 「ニプマク族」
    • 「ハッサナミスコ・バンド」
    • 「チャウブナグンガマウグ・バンド」
  • 「ワンパノアグ族」
    • 「チャップクイディック・ワンパノアグ族」
    • 「へリング・ポンド・ワンパノアグ族」
    • 「ポカスセット・ワンパノアグ族」
    • 「シーコンケ・ワンパノアグ族」

インディアン・カジノ

2007年春、マシュピー・ワンパノアグ族は、同州ミドルボロ市に539エーカー(約219万㎡)の土地を購入し、10億ドル級の部族カジノを建設すると発表した。部族は7月からミドルボロ市とカジノ交渉を終え、2007年8月にこの土地を内務省に申請し、「連邦信託地(Reservation)」とし、同州のケープコッド・マシュピーにも140エーカー(約57万㎡)の土地を確保した。

これはバイロン・ドルガン上院議員(ノースダコタ州選出)による、「インディアン再編成法」(1934年制定)の改正処置案に後押しされたもので、この改正案はインディアン部族が公認され復活した時期に関係なく、すべてのインディアン部族が、土地を内務省に連邦信託する権限を与えるものである。

2009年2月、マシュピー・ワンパノアグ族部族会議議長のグレン・マーシャルが、違法キャンペーンと寄付金の個人横領によって連邦裁判所で有罪となり、このカジノ計画の行方が危ぶまれた。2月8日に新選任された議長セドリック・クロムウェルは評議会を一新し、デヴァル・パトリック州知事と部族カジノの正式交渉を再開。クロムウェルは「我々は、我々の部族を取り戻すつもりです」と宣言した。

一連のカジノ計画が実現すれば、この土地は連邦法で大部分の国税規約から免除されることとなり、1500人のマシュピー・ワンパノアグ部族員の雇用と甚大な部族の福利厚生基金を生むものと大きく期待されている。

郡、都市と町

州都ボストン市

州内には、14の郡がある[108]

さらには、50の都市と301の町がある。11の町が「町」を自称しているが、タウンミーティングではなく、市長・市政委員会あるいはマネジャー・市政委員会形式の政府としているため、法的には「市」である[109]

ボストン市が州都かつ人口最大の都市である。市の人口は2010年時点で617,594人であり、ボストン大都市圏では4,522,858人と国内第10位の大都市圏となっている[110]。人口が10万人を超える都市としては、ウースタースプリングフィールドローウェルケンブリッジの各市がある。プリマス町が面積最大の自治体である[108]

マサチューセッツ州はニューイングランドの他の5州とともにニューイングランド・タウンと呼ばれる地方政府形態を採っている[111]。この形態では、法人化された町が地方政府としての責任と権限の多くを保有している。1997年に郡政府のうちの8つが廃止され、州政府の一部として保安官と土地登記官のみを選出している[112]。5郡(バーンステーブル郡ブリストル郡デュークス郡ノーフォーク郡プリマス郡)は郡レベルの地方政府を残し、1郡(ナンタケット郡)は郡と市を統合した政府としている[113]

法律及び行政

マサチューセッツ州会議事堂ボストンコモンに面して建っている
主要記事:マサチューセッツ州の政治
参照:マサチューセッツ州の憲法 及び マサチューセッツ州の知事

マサチューセッツ州政府は行政府、立法府、司法府の三権が分立している。これまでの歴史の中で、1620年のメイフラワー誓約、マサチューセッツ湾植民地とプリマス植民地の並列時代、それらが統合されたマサチューセッツ植民地の時代と移って来た。マサチューセッツ州憲法は、アメリカ独立戦争が進行中の1780年に批准された。連合規約に遅れること4年、現行アメリカ合衆国憲法に先立つこと8年だった。この憲法はジョン・アダムズが起草し、世界でも連続して有効な憲法としては最古のものである[114][115][116][117] 。 近年は概して民主党が州政界を支配し、国内でもリベラルな州という評判がある。1974年、エレーヌ・ノーブルは州議会下院議員の候補者として初めてレズビアンであることを公表した[118]。ゲイであることを公表したゲリー・スタッズも州選出アメリカ合衆国下院議員だった。

州政府

マサチューセッツ州知事が行政府の長である。その任務は法案の承認あるいは拒否、司法府や州機関役人の指名、恩赦の発行、年間予算の立案、マサチューセッツ州軍の指揮などである[119]。2013年時点の州知事はデヴァル・パトリックであり、民主党員、ミルトン出身である。行政府には、8人の選挙で選ばれる委員と副知事で構成される行政委員会がある[119]。行政委員会の機能としては、知事が任命する者の確認や選挙結果の認証がある[119]

立法府は定員160人の下院と、同40人の上院がある[119]。両院の指導者は互選で選ばれる。下院指導者は議長(スピーカー)と呼ばれ、上院の指導者はプレジデントと呼ばれる[119]。両院の下には幾つかの委員会がある。両院の議員共に任期は2年間である。

司法府の最高位にあるのは州最高裁判所であり、その下に多くの下級裁判所がある[119]。最高裁判所には1人の首席判事と6人の陪席判事がいる[119]。判事は州知事が任命し、行政委員会が確認する[119]

マサチューセッツ州から選出しているアメリカ合衆国上下院議員は全て民主党で占められている(2013年時点)[120][121]。下院議員は8人である。

アメリカ合衆国裁判所に掛かる事件は、アメリカ合衆国地区裁判所マサチューセッツ地区で審問され、アメリカ合衆国控訴裁判所第1巡回地区に控訴できる[122]。アメリカ合衆国大統領選挙では、11人の選挙人を割り当てられている[123]。他州と同様に総取り方式である[124]

政治

大統領選挙の結果
共和党 民主党
2012年 38% 1,178,510 61% 1,906,319
2008年 36% 1,108,854 62% 1,904,098
2004年 37% 1,070,109 62% 1,803,801
2000年 33% 878,502 60% 1,616,487
1996年 28% 718,107 62% 1,571,763
1992年 29% 805,049 48% 1,318,662
1988年 46% 1,194,635 53% 1,401,416

20世紀の半ばから、マサチューセッツ州は共和党寄りの政治から圧倒的に民主党の強い州に転換されてきた。1952年のアメリカ合衆国上院議員選挙で、民主党ジョン・F・ケネディ候補が、現職の共和党ヘンリー・カボット・ロッジ・ジュニアを破ったのが、その転換点だったとされている。弟のテッド・ケネディは1962年からその死の2009年まで上院議員を務めた[125]。それ以来マサチューセッツ州はリベラルな州としての評判を獲得し、近代リベラリズムの原型として使われることも多い。「マサチューセッツ・リベラル」という言葉も使われている[126]

マサチューセッツ州はボストン大都市圏を中核に、ケープと諸島部、西部において繰り返し民主党を支持してきている。共和党が強い地域は州間高速道路495号線に沿った中央部と、南部および北部の海岸にある町である[127]。1984年の大統領選挙でロナルド・レーガンを支持して以来、大統領選挙で共和党候補を支持したことは無い。2010年に、テッド・ケネディの後任に当選した共和党スコット・ブラウンはこの民主党優位の州で奇跡と呼ばれた。ただし、2012年の選挙では落選した[128][129]

2006年の選挙では、共和党がマサチューセッツ州議会両院の13%しか議席を確保できなかった[130]

共和党は1991年から2007年まで州知事を取っていたが、国内でも中道寄りの指導者だった[131][132]2004年アメリカ合衆国大統領選挙では、州出身の民主党ジョン・ケリーに61.9%の支持を与え、国内最高の支持率とした[133]2008年では、バラク・オバマが61.8%の支持を集めた[134]

州法

現在、マサチューセッツ州においては、死刑制度は廃止されている[135]。。

現在の全国的な問題の多くが、マサチューセッツ州の決定事項に影響されてきた。2003年、州最高裁判所は同性結婚を認める判断を下した[136]。2006年には州民全員に健康保険加入を強制する法を成立させた[137]。2008年、少量の大麻所有を犯罪とは認めない住民発議を成立させた[138]。また2012年には、大麻の医療利用を合法化することを住民投票で承認した[139]

経済

ダルトンにあるクレイン製紙会社 はアメリカ合衆国 紙幣を印刷するために使用する紙を生産している。

アメリカ合衆国商務省経済分析局は2008年のマサチューセッツ州の州総生産高を3,650億米ドルだったと推計している[140]。2008年の一人当たりの収入は50,735米ドルであり、国内第3位だった[141]。フォーチュン500に入る会社は、13社が州内にあり、その中でも大きなものはボストン市のリバティ相互保険グループとスプリングフィールド市のマスミューチュアル生命保険だった[142]。CNBCによる「2010年事業のための上位州」リストでは、マサチューセッツ州を第5位に挙げていた[143]

ケープコッド湾、州内の主要観光地

州経済に重要な産業は、高等教育、バイオテクノロジー、金融、医療、観光業がある。州道128号線沿いはコンピュータと電子技術の開発の中心である[47]。ハイテクは現在でも重要な部門だが、大規模な技術主導の会社は少ない。近年は観光業が重要な部門となり、ボストンやケープコッドが大きな観光地になっている。その他にもセイラム、プリマス、バークシャーズ(西部の高原)が観光地になっている。2013年4月時点で州内の失業率は6.4%であり[144]、全国平均の7.6%より低い。

2005年時点で州内に7,700の農場があり、その総面積は52万エーカー (2,100 km2)、1農場当たり68エーカー(0.28 km2)となっている[145]。2007年時点でほぼ2,300の農場が生産高2,500米ドル以下だった[145]。農業生産品は、タバコ(国内第11位)、家畜(国内第17位)、果物、木の実、ベリー類(国内第16位)である[145]オーシャン・スプレーOcean Spray)農業組合を擁するマサチューセッツ州は、ウィスコンシン州に続きアメリカ合衆国内で2番目に大きなクランベリー生産州である[146]

参照:州民一人当たりの所得によるマサチューセッツ州の地域一覧

主な会社など

マサチューセッツ州に本拠地のある企業には以下のようなものがある。

マサチューセッツ州の州税と地方税を合わせた税負担率は国内第11位である[147]。個人所得税は定率の5.25%を採用している[148]。一定額以下の収入は免税だが、その額は年々変化している。法人所得税は8.8%であり[147]、短期のキャピタルゲインについては12%である[149]

消費税は6.25%%だが[147][150]、外食を除き食品は非課税であり、衣料品も一定額(175米ドル、これを超えた額が課税)以下は非課税となる[151]。不動産と動産は、法によって免除されない限り課税対象である。資産税は国内第8位の高さである[147]。相続税は無く、連邦の資産税に関連して定額までの州資産税が徴収される[149]

エネルギー

州内の発電市場は1998年に自由化され、消費者は発電会社を変えることなく供給業者を変更できることとした[152]。住民の大半は従来の発電会社に頼っているが、2011年7月時点で発電量43億キロワット時の大半が競合の中で発電されている。2011年、マサチューセッツ州は国内でエネルギー効率の最も良い州に挙げられた[153]

交通

The マサチューセッツ湾交通局、ボストン大都市圏の交通を担当している

マサチューセッツ州には都市圏企画組織が10あり、都市圏以外の地域を担当する組織も3ある。マサチューセッツ州交通省が担当している。

鉄道

アムトラックが都市間輸送を担当している。アセラ・エクスプレスなどにより、ロードアイランド州プロビデンス市、コネチカット州ニューヘイブン市ニューヨーク市、ワシントンD.C.シカゴ市、メイン州ポートランド市などへの中長距離列車を走らせている[154]

地域交通

マサチューセッツ湾交通局 (MBTA) が地下鉄[155]、バス[156]、フェリー[157]の形態で、ボストン大都市圏の公共交通を担当している。長距離の通勤鉄道もウースター市やプロビデンス市まで運行している[158]。2013年夏の時点で、ケープコッド地域交通局が、マサチューセッツ湾交通局やマサチューセッツ州交通省と協業して、ボストンとケープコッドの間に旅客鉄道のケープフライアーを運行している[159][160]

その他15の地域交通局がその地方でバス便を運行している[161]。ケープコッド中央鉄道とバークシャー景観鉄道は保存鉄道として運行されている[162][163]

2006年時点で多くの貨物鉄道が運行されており、その代表格がCSXトランスポーテーションである。貨物線の総延長は1,079マイル (1,736 km) ある[164]。ウッズホール・マーサズ・ヴィ二ヤード・アンド・ナンタケット蒸気船局が諸島への貨物乗客フェリーを運航している[165]

空港

ウースター市、州内第2の都市である。背景の山頂にウースター地域空港がある

州内の主要空港はローガン国際空港 (BOS)である。2007年には2,800万人が利用し、約50社が就航している[166]。国内の多くの都市や、国外ではカナダ、メキシコ、カリブ海、ヨーロッパ、アジアにも路線がある。このローガン国際空港と、ベッドフォードにあるハンスコム飛行場、およびウースター地域空港を州の独立機関であるマサチューセッツ州港湾局が運営している[166]。州内には他に43の公共用途空港や、200以上の民間着陸点がある[167]。幾つかの空港はマサチューセッツ州交通省と連邦航空局から運営予算の補助を受けている。

道路

州内には全長31,300マイル (50,400 km) の州間高速道路と高規格道路がある[168]州間高速道路90号線、別名マサチューセッツ・ターンパイクが州間高速道路では最長である。ニューヨーク州境のウエストストックブリッジ町近くから東西に136マイル (219 km) を通っており、スプリングフィールド市の直ぐ北を抜け、ウースター市の南を通り、フラミンガムを抜け、ボストン市のローガン国際空港で終わる。州間高速道路91号線はコネチカット川沿いを南北に走り、同93号線はボストン市中央を南北に通ってマシュエンを抜け、ニューハンプシャー州へ入る。同95号線は大西洋岸を辿り、ロードアイランド州プロビデンスとボストン大都市圏を繋ぎ、都市化された地域を環状に迂回して海岸沿いを北に向かう。

州間高速道路495号線はボストン大都市圏の外郭を環状に繋いでいる。その他の州間高速道路では、291号線、391号線、84号線、195号線、395号線、290号線、190号線がある。またアメリカ国道1号線、同3号線、6号線、20号線、マサチューセッツ州道24号線と128号線も幹線道である。州内の州間高速道路の大半は20世紀半ばに建設された。当時は議論も多く、特にボストン市中心を通る95号線が問題とされた。建設反対の声が高まり、1970年には州知事のフランシス・W・サージェントが、ボストンの95号線と州道128号線に囲まれる地域で新たな高規格道路の建設を禁止した[169]。近年のビッグ・ディッグと呼ばれる州間高速道路93号線を地下に通す大規模工事は、市民の厳しい監視の目にさらされている[51]

教育

ハーバード大学(上)とマサチューセッツ工科大学、どちらも世界的に認められる学術研究型大学である

マサチューセッツ州は1647年に教育法を成立させ、自治体が教師を指名するかグラマースクールを設立することを求めた最初の州になった[170]。19世紀にウェストフィールド州立大学の創設者ホーレス・マンが進めた教育改革では、当代の普遍的公共教育の基盤を築いた[171][172]。州内には、国内最古の公立小学校(1639年設立のザ・マザー・スクール)や、最古の高校(1635年設立のボストン・ラテン・スクール[173]、最古のボーディングスクール(1763年設立のガバナーズ・アカデミー)、最古のカレッジ(1636年設立のハーバード大学[174]、最古の女子カレッジ(1837年設立のマウントホリヨーク・カレッジ[175] がある。

1852年、マサチューセッツ州は義務教育法を成立させた最初の州になった[176]。2004年、公立の小学校と中等学校での(幼稚園生から12年生)児童生徒一人当たりの教育費は11,681米ドルであり、国内第5位だった[177]。2007年の全国教育進行度評価プログラムのテストでは、数学で第1位になった[178]

州内には121の高等教育機関がある[179]ケンブリッジにあるハーバード大学と[マサチューセッツ工科大学]]が世界の大学ランキングでも常に上位にある[180][181][182]。その他USニューズ&ワールド・レポートのランキングで常に40位以内にある大学として、タフツ大学(2013年は第28位)、ボストンカレッジ(同第31位)、ブランダイス大学(同第33位)がある。

リベラル・アーツ・カレッジでは、ウィリアムズ大学(第1位)、アマースト大学(第2位)、ウェルズリー大学(第6位)がランク入りしている。その他常に40位以内にある大学として、スミス大学(第19位)、カレッジ・オブ・ホリークロス(第29位)、マウントホリヨーク・カレッジ(同じく第29位)がある。このランキングで研究開発型大学40傑に5校(12.5%)、リベラル・アーツ・カレッジ40傑に6校(15%)が入っていることは、国内人口の2%しかいない州として驚異的な数字である。

公立のマサチューセッツ大学は旗艦キャンパスであるアマースト校を含め州内に5つのキャンパスがあり、学生数は25,000人以上である[183][184]

主な高等教育機関の一覧

参照:w:MassList of colleges and universities in Massachusetts

ボーディングスクール

公立学校

芸術・文化

美術館・博物館

オーケストラなど

スポーツチーム

以下の表はマサチューセッツ州内のプロフェッショナルスポーツチームの一覧である。マサチューセッツ州はバスケットボール殿堂スプリングフィールド)、バレーボール殿堂ホールヨーク)、及びケープコッド野球リーグ英語版の本拠地でもある。

チーム スポーツ 設立日 リーグ 競技場
ボストン・レッドソックス 野球 1901年 MLB:アメリカンリーグ フェンウェイ・パーク
ローウェル・スピナーズ英語版 野球 1996年 マイナーリーグシングルA エドワード・A・ルラシャー・パーク英語版
ノースショア・スピリット英語版 野球 2003年 ノース・イーストリーグ フレーザー・フィールド英語版
ブロックトン・ロックス 野球 2002年 ノース・イーストリーグ キャンパネッリ・スタジアム英語版
ウースター・トーネイドーズ 野球 2005年 ノース・イーストリーグ フィットン・フィールド英語版
ボストン・セルティックス バスケットボール 1946年 NBA:イースタン・カンファレンス TDガーデン
ニューイングランド・ペイトリオッツ フットボール 1971年 NFL:アメリカン・フットボール・カンファレンス ジレット・スタジアム
ボストン・ブルーインズ アイスホッケー 1924年 NHL TDガーデン
ローウェル・ロック・モンスターズ英語版 アイスホッケー 1998年 アメリカン・ホッケー・リーグ ツォンガス・アリーナ英語版
スプリングフィールド・ファルコンズ英語版 アイスホッケー 1994年 アメリカン・ホッケー・リーグ マスミューチュアル・センター英語版
ボストン・キャノンズ英語版 ラクロス 2001年 メジャーリーグ・ラクロス ハーバード・スタジアム英語版
ニューイングランド・レボリューション サッカー 1995年 メジャーリーグサッカー ジレット・スタジアム
ウェスタンマス・パイオニアーズ英語版 サッカー 1998年 ユナイテッドサッカーリーグ2部英語版 ルシターノ・スタジアム英語版
ボストン・ロブスターズ英語版 テニス 1974年 ワールド・チームテニス英語版 ベレン・テニス・センター(Beren Tennis Center、ハーバード大学キャンパス内)
ケープコッド・フレンジー英語版 バスケットボール 2004年 アメリカン・バスケットボール・アソシエーション ノーセット高等学校英語版アリーナ

その他

同州出身の有名人

州の象徴など

日本の姉妹都市

脚注

  1. ^ Salwen, Bert, 1978. Indians of Southern New England and Long Island: Early Period. In "Northeast", ed. Bruce G. Trigger. Vol. 15 of "Handbook of North American Indians", ed. William C. Sturtevant, pp. 160–76. Washington DC: Smithsonian Institution. Quoted in: Campbell, Lyle. 1997. American Indian Languages: The Historical Linguistics of Native America. Oxford: Oxford University Press, p. 401
  2. ^ Bright, William (2004). Native American Place Names of the United States. Norman: University of Oklahoma Press, p. 270
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  • Works Progress Administration. Guide to Massachusetts (1939)

二次史料

  • Abrams, Richard M. Conservatism in a Progressive Era: Massachusetts Politics, 1900–1912 (1964)
  • Adams, James Truslow. Revolutionary New England, 1691–1776 (1923)
  • Adams, James Truslow. New England in the Republic, 1776–1850 (1926)
  • Andrews, Charles M. The Fathers of New England: A Chronicle of the Puritan Commonwealths (1919), short survey
  • Conforti, Joseph A. Imagining New England: Explorations of Regional Identity from the Pilgrims to the Mid-Twentieth Century (2001)
  • Cumbler, John T. Reasonable Use: The People, the Environment, and the State, New England, 1790–1930 (1930), environmental history
  • Fischer, David Hackett. Paul Revere's Ride (1994), 1775 in depth
  • Flagg, Charles Allcott, A Guide to Massachusetts local history, Salem : Salem Press Company, 1907.
  • Green, James R., William F. Hartford, and Tom Juravich. Commonwealth of Toil: Chapters in the History of Massachusetts Workers and Their Unions (1996)
  • Huthmacher, J. Joseph. Massachusetts People and Politics, 1919–1933 (1958)
  • Labaree, Benjamin Woods. Colonial Massachusetts: A History (1979)
  • Morison, Samuel Eliot. The Maritime History of Massachusetts, 1783–1860 (1921)
  • Peirce, Neal R. The New England States: People, Politics, and Power in the Six New England States (1976), 1960–75 era
  • Porter, Susan L. Women of the Commonwealth: Work, Family, and Social Change in Nineteenth-Century Massachusetts (1996)
  • Sletcher, Michael. New England (2004).
  • Starkey, Marion L. The Devil in Massachusetts (1949), Salem witches
  • Tager, Jack, and John W. Ifkovic, eds. Massachusetts in the Gilded Age: Selected Essays (1985), ethnic groups
  • Zimmerman, Joseph F. The New England Town Meeting: Democracy in Action (1999)

関連項目

外部リンク