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「JR北海道733系電車」の版間の差分

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{{新製品|date=2012年5月}}
{{鉄道車両
{{鉄道車両
|車両名=JR北海道733系電車
| 車両名 = JR北海道733系電車
|色=#2cb431
| 背景 = #2cb431
| 文字色 = #ffffff
|画像=733 B-102 Hyogo 20120208.JPG
|画像説明=
| 画像 = JRH Series733 B107.jpg
|編成 = 3両編成 ([[MT比|1M2T]])
| 画像説明 = 733系B-107編成(2024年8月30日 [[ほしみ駅]]
| 運用者 = [[北海道旅客鉄道]]
|起動加速度 = 2.2
| 製造所 = 川崎重工業車両カンパニー→[[川崎車両]]
|営業最高速度= 120
| 製造年 = 2012年 -
|設計最高速度=
| 製造数 = 141両
|軌間 = 1,067
| 運用開始 = 2012年6月1日
|編成重量 =
| 運用終了 =
|電気方式 =[[交流電化|交流]]単相20,000V 50Hz<br />([[架空電車線方式]])
|=
| =
|主電動機 =
| 投入先 =
| 編成 = 基本番台・1000番台:3両編成([[MT比|1M2T]])<br />3000番台:6両編成(2M4T)
|制御装置 = [[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]([[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]])
| 軌間 = 1,067 mm([[狭軌]])
|ブレーキ方式= [[回生ブレーキ]]([[純電気ブレーキ|全電気式]])併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式]][[空気ブレーキ]]
| 電気方式 = [[交流電化|交流]]20,000 [[ボルト (単位)|V]]・50 [[ヘルツ|Hz]]<br/>([[架空電車線方式]])
|駆動装置 = [[TD平行カルダン駆動方式]]<ref name="giho">{{cite press release|title=東洋電機技報 第123号|publisher=東洋電機製造|date=2011-3|format=PDF|url=http://www.toyodenki.co.jp/html/giho/giho123/s12311.pdf}}</ref>
| 最高運転速度 = 120 [[キロメートル毎時|km/h]]<ref name="rj548-81" />
|台車 =
| 設計最高速度 = 130 km/h<ref name="rj548-81" />
|製造メーカー = [[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]
| 起動加速度 = 2.2 [[メートル毎秒毎秒|km/h/s]]([[応荷重装置|応荷重]]164 %で60 km/h以下)<ref name="rj548-81" /><br/>1.3 km/h/s(130 km/hまで)<ref name="rj548-81" />
| 常用減速度 =
| 非常減速度 =
| 編成定員 =
| 車両定員 = [[#番台区分|番台区分]]を参照
| 自重 = [[#番台区分|番台区分]]を参照
| 編成重量 =
| 全長 = 先頭車:21,670 mm<ref name="rj548-80"/><br/>中間車:21,300 mm<ref name="rj548-80"/>
| 全幅 = 2,915.3 mm<ref name="rj548-81"/>
| 全高 = 4,045 mm(空調機高さ)<ref name="rj548-81"/><br/>4,260 mm(パンタ折りたたみ高さ)<ref name="rj548-81"/>
| 車体長 = 先頭車:21,200 mm<ref name="rj548-81"/><br/>中間車:20,800 mm<ref name="rj548-81"/>
| 車体幅 = 2,892 mm<ref name="rj548-81"/>
| 車体高 =
| 床面高さ = 1,050 mm
| 車体材質 = [[ステンレス鋼|軽量ステンレス]]([[efACE]])
| 台車 = 軸梁式ボルスタレス台車([[蛇行動|ヨーダンパ付]])<br />N-DT733/N-DT733A(電動台車)<ref name="rj548-81"/><br/>N-TR733(付随台車)<ref name="rj548-81"/>
| 車輪径 = 810 mm
| 主電動機 = [[かご形三相誘導電動機]]<br />基本番台:N-MT731A × 4基/両<ref name="rj548-81"/><br />3000・1000番台:N-MT733(全閉式) × 4基/両
| 主電動機出力 = 基本番台:230 [[キロワット|kW]]<ref name="rj548-81"/>(電圧1,100 V<ref name="rj548-81"/>・1時間定格)<br />3000・1000番台:225 kW(電圧1,100 V・1時間定格)
| 駆動方式 = [[TD平行カルダン駆動方式|TD継手式平行カルダン軸駆動方式]]<ref name="rj548-81"/>
| 歯車比 = 93:19 (4.89) <ref name="rj548-81"/>
| 編成出力 =
| 制御方式 = 3レベル[[パルス幅変調|PWM]]コンバータ + 2レベル[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]([[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]])
| 制御装置 = N-CI733-1形・N-CI733-2形 [[主変換装置]]
| 制動装置 = [[回生ブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]([[純電気ブレーキ|全電気式]])<ref name="rj548-81"/>
| 保安装置 = [[自動列車停止装置#ATS-Dx (DN・DK・DF) 形|ATS-D<small>N</small>]]<ref name="rj548-81"/>
| 備考 = 製造数は2020年4月1日現在。
}}
}}
'''733系電車'''(733けいでんしゃ)は、[[北海道旅客鉄道]](JR北海道)が[[2012年]](平成24年)に製作した[[交流電化|交流]][[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]<ref name="press">{{cite press release|title=学園都市線電化開業に伴う電車の投入(第一次)について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2012-03-14|format=PDF|url=http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120314-1.pdf}}</ref>である
'''733系電車'''(733けいでんしゃ)は、[[北海道旅客鉄道]](JR北海道)が[[2012年]](平成24年)から導入した[[通勤形車両 (鉄道)|通勤形]][[交流電化|交流]][[電車]]


== 製造経緯 ==
== 概要 ==
[[札沼線]](学園都市線)の[[桑園駅]] - [[北海道医療大学駅]]間[[鉄道の電化|電化]]開業にあわせ、[[札幌都市圏]]の輸送力増強を目的に登場した<ref name="rj548-79" /><ref name="jrhokkaido-press-20120314-1" group="資料" />。本形式の導入に伴い、老朽化した[[国鉄711系電車|711系]]の置き換えも実施されている。
JR北海道では[[札沼線]](学園都市線)の電化工事が[[2012年]]3月に竣工し、[[6月1日]]の第1次電化開業・10月の第2次電化開業(完全電車化)を控えている。それに際して従来運用されてきた[[国鉄キハ40系気動車 (2代)|キハ40系・キハ48系]]・[[JR北海道キハ141系気動車|キハ141系列]]の気動車を置き換えるための新形式が必要となった。そのため[[2010年]](平成22年)には[[JR北海道731系電車|731系]]を参考として試験的に[[アルミニウム合金]]製車体を採用した[[JR北海道735系電車|735系]]が3両編成2本(6両)導入され、冬期の耐寒適性確認などの各種試運転が行われた。その結果を踏まえ、再度[[ステンレス鋼|ステンレス]]車体を採用した本形式の導入に踏み切った。


JR北海道では、2010年に[[アルミニウム合金]]製車体の状態を検証する目的で[[JR北海道735系電車|735系電車]]を製造しており、2年間の[[試運転]]を経て問題がないことは確認されていた<ref name="rj550-30" />。しかし、アルミニウム合金製の車体の本格的な導入については、長期的に運用した上で検討する方向性となり、実績のある[[ステンレス鋼|ステンレス]]車体での増備を行っていくことになった<ref name="rj550-30" />{{Refnest|group="注"|[[西岡研介]]によると、JR北海道は当初、2012年1月1日に予定されていた札沼線の電化開業に合わせて、735系を30両導入する方針を固めていた。しかし、一旦は方針を了解していたはずの[[柿沼博彦]]副社長らがステンレス製車両の導入を求めて猛反発し、事態を重く見た[[坂本眞一]]相談役(肩書はいずれも当時)の裁定により、735系3両編成2本(6両)を試作車名目で導入し、耐寒試験を1期行ったのち改めて導入について判断することになった。ところが735系の耐寒試験はずるずると長引き、その間にステンレス製車両である本系列が導入されたため、735系の導入は試作車として導入された3両編成2本(6両)を除き事実上ストップしたという。また、この事態の影響で札沼線の電化開業が半年遅れ、2012年6月1日にずれ込んだともしている<ref>西岡研介(2019):トラジャ JR「革マル」三〇年の呪縛、労組の終焉. p437-447, 東洋経済新報社</ref>。}}。
2012年2月上旬に第1・2編成(編成番号:B-101, B-102)が、続いて同月末に第3・4編成(編成番号:B-103, B-104)が4月に第5・6・7・8編成(編成番号:B-105, B-106, B-107, B-108)が[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]兵庫工場よりそれぞれ甲種輸送された。今後10月の第2次電化開業までに3両編成12本(36両)が投入される予定であり、6月1日の第1次電化開業までにはうち6本(18両)が先行して導入され、735系6両とともに運用を開始した。


1996年から運用されている[[JR北海道731系電車|731系電車]]の設計コンセプトを基本として<ref name="rj548-79" />、その後の新技術の導入や[[ユニバーサルデザイン]]・[[バリアフリー]]対応の要求を満たすために、仕様の変更が行なわれている<ref name="rj548-79" />。
本形式は[[JR北海道721系電車|721系]]・731系・735系と共通で、札沼線のみに固定されることなく札幌周辺地区の全範囲において運用される予定。


札幌近郊の[[普通列車]]に使用される基本番台と、主に[[快速列車|快速]]「[[エアポート (列車)|エアポート]]」に使用される3000番台・4000番台、さらに函館近郊の[[北海道新幹線]]アクセス列車「[[はこだてライナー]]」に使用される1000番台の3グループが存在する。
なお車両の開発順としては731系→735系→733系となったため、形式の順番と実車の登場順とでずれが生じる形となった<ref>通常は登場順に1・3…と付く。[[国鉄新性能電車の車両形式]]も参照。</ref>。


形式称号は、731系の設計思想を踏襲した車両として<ref name="rj548-79" />、欠番となっていた733系とした。
== 仕様 ==
車両の仕様は基本的に735系を踏襲している。前述の通り車体はステンレス鋼であり、前頭部のみ[[炭素鋼|鋼]]製。それ以外の特徴は車体幅が従来より1.4[[センチメートル|cm]]程広がったという点であり、これにより定員は735系より11人増加し439人となった。


== 車両概説 ==
[[JR北海道721系電車|721系電車]]・[[JR北海道731系電車|731系電車]]・[[JR北海道735系電車|735系電車]]と併結可能だが、[[JR北海道キハ201系気動車|キハ201系]]との併結はできない。
以下特記ない限り基本番台登場時の仕様について述べる。


=== 車体 ===
内装面では片開き3扉・オールロングシートから変更は無いが、優先座席のモケットが従来の灰色から[[オレンジ色]]に変更され明確となった他、手すりの高さ変更が行われた。スタンションポールや[[車椅子]]対応[[列車便所|大型トイレ]]、[[車椅子スペース]]の設置などは735系と同様である。また、731系で導入されていた一部折りたたみ式座席は本型式では採用されなかった。
クハ733形は車体長21,200mm<ref name="rj548-81" />・全長は21,670mm<ref name="rj548-80" />、モハ733形は車体長20,800mm<ref name="rj548-81" />・全長21,300mm<ref name="rj548-80" />で、いずれも構体をステンレス製とし<ref name="rj548-80"/>、731系より側面強度を向上させた<ref name="rj548-80" />。


外板と骨組みは[[川崎車両|川崎重工業車両カンパニー]]の[[efACE]]と呼ばれる車体構造を採用している。車体幅は、731系・735系の2,800mmより拡大した2,892mmとした<ref group="注">加えて731系電車は、[[車体傾斜式車両|車体傾斜装置]]を搭載した[[JR北海道キハ201系気動車|201系気動車]]との共通設計であり、車体傾斜装置の作動時でも車体が[[車両限界]]を逸脱することのないよう、側面上半部が内傾している。735系電車は車体傾斜を考慮しないため内傾しない断面とされたが、車体幅はそのままであった。</ref><ref name="rj548-80" />。また、客室部分の床面高さは後述の小径車輪採用等により731系の1,150mmより100mm低い1,050mmとし<ref group="注">735系電車も同様。</ref><ref name="rj548-80" />、札幌都市圏での標準的な[[鉄道駅|駅]][[プラットホーム|ホーム]](高さ920mm)との段差を130mmに抑えた<ref name="rj548-80" />。ただし既存の車両と連結できるように[[貫通扉|貫通路]]部分の床面高さは731系などと同一の1,200mmとなったため<ref name="rj548-80"/>、運転台通路部分に[[斜路|スロープ]]を設けている<ref name="rj548-80"/>。
== 編成・運用 ==

* 全車[[札幌運転所]]所属。
先頭部は、731系・735系と同様の形状(高[[操縦席|運転台]]貫通構造)で、同様にこの箇所のみ[[炭素鋼|鋼鉄]]製とした<ref name="rj548-80" />。先頭部幌柱・後退角・運転席周囲の骨組み・運転席後部[[クラッシャブルゾーン]]については731系・735系からさらに強化を図った<ref name="rj548-80" />。貫通幌(小樽・北海道医療大学側に設置)は、731系で採用された自動幌装置は採用せず、735系同様に721系の幌枠をベースにアルミニウム合金製とした通常の幌枠を採用した<ref group="注">中間部の幌枠についても同様にアルミニウム合金製とした。</ref><ref name="rj548-83" />。
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%"

|+ 編成表
側面客用扉は配置・幅ともに731系を踏襲し各車両とも片側3か所に片引き式、有効開口幅1,150mmのものを設けた<ref name="rj548-81" /><ref name="rj548-82" />。高さは731系より20mm高くした1,870mmとした<ref name="rj548-82" />。なお、735系同様、出入り口にステップは設けられていない。

客室側面窓はすべて固定窓で、冬季の破損防止等を目的に[[ポリカーボネート]]板(厚さ8 mm)とガラス(厚さ4 mm)の複層ユニット窓としている<ref name="rj548-81" /><ref group="注">[[JR北海道キハ261系気動車#1000番台|キハ261系1000番台]](2006年)以降登場の車両と同構造。</ref>。

床下には着雪量減少のため機器や配管は露出しないよう機器箱間をステンレス製のふさぎ板で覆う床下機器カバーを採用している<ref name="rj548-80" /><ref name="rj548-81" /><ref group="注">床下機器そのものは車体に[[艤装]]されている。</ref>。

外装デザインは、車体側面を無塗装とし<ref name="rj548-81" />、正面と側面にJR北海道の[[コーポレートカラー]]であるライトグリーンの帯を入れた<ref name="rj548-81" />ほか、側面窓の間は連続窓に見えるように黒色に塗装した<ref name="rj548-81" />。前面・側面とも[[方向幕|種別・行先表示器]]は3色[[発光ダイオード|LED]]式で<ref name="rj548-83" />、[[日本語]]のほか[[英語]]表示も可能である<ref name="rj548-83" />。2013年度に増備されたB-113編成からは、フルカラーLED式に変更されている<ref group="記事" name="railf.jp/news/2013/10/23/150000" />。[[前照灯]]は[[HIDランプ]]とシールドビームを併設、[[尾灯|後部標識灯]]はLED式である<ref name="rf614-68" />。

{{Double image stack|right|733 series B-116 LED destination indicator Sapporo 20131115.JPG|733 LED destination indicator Sapporo 20120810.JPG|250|側面種別・行先表示器<br />(B-116編成・フルカラーLED)|側面種別・行先表示器(3色LED)<br />区間快速で表示される「○○から普通」は、従来通り日本語表示のみとなっている。}}
{{Double image stack|right|JRH-733.Rollsign-AP-Japanese.B3102+3202.jpg|JRH-733.Rollsign-AP-English.B3102+3202.jpg|250|側面種別・行先表示器(日本語)<br />快速エアポート(B-3102+3202編成)|側面種別・行先表示器(英語)<br />快速エアポート(B-3102+3202編成)}}

=== 内装 ===
[[ファイル:JRH-733 inside 20120901.jpg|thumb|250px|車両内部]]
座席は3000番台のuシート車を除き、[[鉄道車両の座席#片持式座席|片持ち式]][[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]で、座席の[[モケット]]は北海道の草原をイメージした緑色系<ref name="rj548-82"/>、[[優先席]]はオレンジ色の表皮を使用した<ref name="rj548-82"/>。座席の座面と背ずりでモケットを変え<ref name="rj548-82"/>、背ずり部分では草原に咲く花をイメージしたドットを配している<ref name="rj548-82" />。

車内の配色は、腰板と天井は明るいグレーを基調とし<ref name="rj548-82" />、[[車内非常通報装置|非常通報装置]]・非常灯・[[消火器]]などは赤色<ref name="rj548-82"/>、乗降用扉は黄色<ref name="rj548-82" />、[[列車便所|トイレ]]の扉は水色<ref name="rj548-82" />とすることによって、色によって設備の機能を識別できるようにした<ref name="rj548-82" />。

車内照明は、初期に製造された車両は[[蛍光灯]]であったが、2014年度までに全て[[LED照明]]に交換された<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/emv/report/pdf/EnvironmentalReport2014.pdf|title=JR北海道環境報告書2014|accessdate=2020-01-26|publisher=北海道旅客鉄道|archivedate=2020-01-26|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210126051250/https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/emv/report/pdf/EnvironmentalReport2014.pdf|format=PDF|page=10}}</ref>。1000番台・3000番台は、製造当初よりLED照明となっている<ref>{{Cite web|和書|title=JR北海道、函館~新函館北斗駅間のアクセス列車の愛称名を「はこだてライナー」に決定|url=https://www.traicy.com/posts/2015021615339/|website=TRAICY(トライシー)|date=2015-02-15|accessdate=2021-01-26|language=ja|publisher=|archivedate=2021-02-16|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210126051825/https://www.traicy.com/posts/2015021615339/}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=JR北海道、6両編成・uシート設置の733系3000代投入へ|url=https://response.jp/article/2014/05/14/223166.html|website=レスポンス(Response.jp)|accessdate=2021-01-26|language=ja|publisher=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200322070550/https://response.jp/article/2014/05/14/223166.html|archivedate=2020-03-22}}</ref>。

客用扉の[[自動ドア#日本|半自動]]扱い時の操作ボタンは735系と同様に視認性の高いデザインとしている<ref name="rj548-82" />ほか、[[鴨居]]部には開閉確認ランプを設置し、客用扉の開閉時に[[ドアチャイム]]の鳴動と連動して点滅する<ref name="rj548-82" />。このほか扉横と上部に外部冷気の流入を抑制させる目的でエアカーテンを設置している<ref name="rj548-82" />。4000番代にはエアカーテンは設置されていない。

トイレは[[車椅子]]対応として731系や735系よりもさらにスペースを拡大したもので、内部の空間を確保するため扉を曲面とした<ref group="注">クハ733-31xx(新千歳空港・岩見沢側先頭車)は735系同様、平面となっている。</ref><ref name="rj548-82"/>ほか、[[ベビーベッド|おむつ交換台]]を設けた<ref name="rj548-82"/>。

車両の6箇所ドアのうち3個所のドア上部には、0番代、3000番代、1000番代はLED式の[[車内案内表示装置]]が、4000番代はLCDの車内案内表示装置が設置されている。

=== 主要機器 ===
主要機器については電動車のモハ733形へ集中搭載している<ref name="rj548-83"/>。

[[架空電車線方式|架線]]電圧の[[単相交流]]20,000 V,50 Hz は、[[変圧器|主変圧器]]により交流900 V に降圧した上で[[パルス幅変調|PWM]]コンバータに入力され、[[直流]]1,800 V 程度に変換された後<ref name="rj548-83"/>、[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ]]により[[三相交流]]に変換し、[[かご形三相誘導電動機]]を制御する。

主変圧器は2次巻線を2つと3次巻線を1つとした構成で<ref name="rj548-83" />、[[冷却]]方式は[[騒音]]・[[振動]]低減のメリットがある[[空冷|走行風自冷式]]である<ref name="rj548-83" />。モハ733-101 - モハ733-108は[[三菱電機]]製<ref name="rf614-71" />のN-TM-133-1-AN形<ref name="rj548-81" />、モハ733-109 - モハ733-112は[[東芝]]製<ref name="rf614-71" />のN-TM-133-2-AN形を搭載する<ref name="rj548-81" />。

[[主変換装置]]は3レベル変調単層電圧型[[パルス幅変調|PWM]]制御コンバータ+2レベル変調三相電圧型PWM制御[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]方式を採用<ref name="rj548-83" />、1基の主変換装置で[[主電動機]]2台を制御する (1C2M) ユニットを1群とし、これを2群とした構成としている<ref name="rj548-83" />。モハ733-101 - モハ733-108は[[日立製作所]]製<ref name="rf614-71"/>のN-CI-733-1形<ref name="rj548-81" />、モハ733-109 - モハ733-112は三菱電機製<ref name="rf614-71" />のN-CI-733-2形を搭載する<ref name="rj548-81" />。

[[主電動機]]は1時間[[定格]][[出力]]230[[ワット|kW]]のN-MT731A形かご形三相誘導電動機を採用した<ref name="rj548-83" /><ref group="注">端子電圧1100V、電流165A、周波数75Hz、定格回転数2,180rpm。</ref>。この主電動機は、731系以降に登場したJR北海道の電車で採用されているN-MT731形の[[固定子]]の[[配線]]を変更したものである<ref name="rj548-83" />。冷却方式は強制[[空冷]]式であるが、冷却風は電動車の車端部の2位側と3位側に設置された雪切室で、車体外板に設けられた[[ルーバー]]から送風機により外気を取り込み、[[ダクト|風洞]]を経由して供給される方式が採用されている<ref name="rj548-83" />。これは、北海道など[[豪雪地帯]]用の電車に共通の特殊なものであるが、1000・3000番台では、全閉式主電動機の採用により、主電動機内部のファンで内部の空気を循環させ、[[熱交換器]]により外気と熱交換する方式に変更されたため、車端部に設置されていた雪切室がなくなり、それに伴って客室スペースが拡大され、送風機などの装置とダクトの撤去により、重量の削減が図られている。

補助電源装置はコンバータ+インバータで構成される[[静止形インバータ|静止形]](SIV)を採用しており、主変圧器の3次巻線からの交流電源により、直流と交流を出力して、車両の制御・補助回路への給電と蓄電池への充電を行う<ref name="RF660_71">[[#鉄道ファン660|『鉄道ファン』通巻660号 p.71]]</ref>。また、コンバータ部ではダイオード[[ブリッジ回路|ブリッジ]]整流+IGBTチョッパ制御により直流電源を出力するようにしている<ref name="RF660_72">[[#鉄道ファン660|『鉄道ファン』通巻660号 p.72]]</ref>。装置は[[富士電機]]製で、N-APS733形SIVにより安定した[[単相交流]]100V,50Hzが4.25 kVA×2、安定した直流100Vが10.5 kWが出力される<ref name="RF660_72"/><ref>「[https://www.fujielectric.co.jp/about/technology/detail/jihou_2012_contents_85-01.html 富士電機技報2012年1月号]」→電気を自在に操るパワーエレクトロニクス→「北海道旅客鉄道株式会社 札幌圏用通勤電車向け補助電源装置」p.70。</ref>。

[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]は[[回生ブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]で<ref name="rj548-81" />、速度が0 [[キロメートル毎時|km/h]] まで電気ブレーキが有効となる[[純電気ブレーキ|全電気ブレーキ]]機能を有する<ref name="rj548-79" />。

[[集電装置|パンタグラフ]]は[[集電装置#Z型・シングルアーム型|シングルアーム式]]のN-PS785形を搭載した<ref name="rj548-81"/>。

[[エア・コンディショナー|空調装置]]は[[集中式冷房装置|集中式]]のN-AU733形<ref name="rj548-81"/>(3000番台・1000番台はN-AU733A形)を屋根上に1基搭載する<ref name="rj548-83"/>。冷暖房兼用で冷房能力は34.9 kW (30,000[[カロリー|kcal]]/h)<ref name="rj548-81"/> 、暖房能力は20 kW である<ref name="rj548-83"/>。このほか、座席下に吊り下げ式電気暖房器を設置している<ref name="rj548-81"/>。

[[操縦席|運転室]]は731系と同様の高運転台構造で、機器配置も731系と同様である<ref name="rj548-82"/>。[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]には、721系以降採用実績のある左手操作型ワンハンドル式が採用された<ref name="rj548-82"/>。助士席前面窓と貫通路の窓にはポリカーボネートの表面を[[導電性高分子|導電体]]として<ref name="rj548-82"/><ref name="rj548-83"/>、通電すると発熱する仕組みとした<ref name="rj548-83"/>「発熱ポリカーボネート」を採用した<ref name="rj548-82"/>。

なお、733系では731系と同一の車体構造を有する201系気動車との連結・[[協調運転#電車と気動車の協調運転|協調運転]]は行わないこと<ref name="rj548-79"/>から、731系のように気動車と連結するための機器は搭載していない<ref name="rj548-79"/>。

=== 台車 ===
[[File:N-DT733 bogie 733 Hyogo 20120208.JPG|250px|thumb|電動台車 (N-DT733) ]]
[[File:N-TR733 bogie 733 Hyogo 20120208.JPG|250px|thumb|付随台車 (N-TR733) ]]
[[鉄道車両の台車|台車]]は軸梁式軸箱支持方式[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス台車]]で<ref name="rj548-83"/>、電動台車がN-DT733形<ref name="rj548-81"/>、付随台車はN-TR733形である<ref name="rj548-81"/>。どちらも車体の低床化に伴い、[[空気ばね]]取り付け位置を低くするため弓形[[鉄道車両#台車枠|台車枠]]とした<ref name="rj548-83"/>ほか、車輪径810 mm の小径[[輪軸 (鉄道車両)|車輪]]を使用した<ref name="rj548-83"/>。[[摩擦ブレーキ|基礎制動装置]]はJR北海道の電車では初めて[[踏面ブレーキ#ユニットブレーキ|ユニットブレーキ]]を使用したクラスプ式(両抱え式)とした<ref name="rj548-83"/>。電動台車の駆動装置は[[TD平行カルダン駆動方式|TD継手式平行カルダン駆動方式]]<ref name="rj548-83"/>で、[[歯車比]]は93:19 (4.89) である<ref name="rj548-83"/>。

{{-}}

== 番台区分 ==
[[編成 (鉄道)|編成]]は効率的な運用を可能にするため、[[国鉄711系電車|711系]]・721系・731系・735系と同様の3両と快速「エアポート」用の6両で組成され、系列中に以下の3形式が存在する。なお、[[制御車]](先頭車)の向きは[[函館本線]]を基準とする。

車内設備に関して、特に断りのない場合はロングシートである。

=== 基本番台(3両編成) ===
[[ファイル:JR HOKKAIDO EC733 B-102.jpg|代替文=|サムネイル|250px|B102編成]]
編成番号は中間[[動力車|電動車]]モハ733形の[[鉄道の車両番号|車両番号]]に識別記号「B{{Efn2|1=「Base(基礎)」「Benchmark(基準)」「Barrier-free(バリアフリー)」の意味が込められている。}}」を付し、「B-101」などと表記される。

; クハ733形
:; 100番台 (Tc1)
:: 1号車に組成される制御車([[滝川駅|滝川]]方先頭車)。車椅子対応[[列車便所|トイレ]]・[[車椅子スペース]]が設置されている<ref name="rj548-79"/>。
:; 200番台 (Tc2)
:: 3号車に組成される制御車([[小樽駅|小樽]]方先頭車)で、補助電源装置・[[圧縮機|電動空気圧縮機]]・[[二次電池|蓄電池]]を搭載する<ref name="rj548-79"/>。
; モハ733形 (M)
:: 2号車に組成される[[動力車|電動車]](中間車)で、主回路機器([[変圧器|主変圧器]]・[[主変換装置]])・[[集電装置]]を集中搭載する<ref name="rj548-79"/>。[[番台区分]]は100番台<ref name="rj548-79"/>。

{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|+編成図(基本番台)
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;" colspan="7"|{{TrainDirection|[[滝川駅|滝川]]・[[苫小牧駅|苫小牧]]・[[新千歳空港駅|新千歳空港]]|<br/>[[小樽駅|小樽]]・[[北海道医療大学駅|北海道医療大学]]}}
|-
|-
!形式
|style="background-color:#ccc; width:5em;"|&nbsp;
!クハ733形
|colspan="3"|{{TrainDirection| [[小樽駅|小樽]] | [[旭川駅|旭川]]・[[室蘭駅|室蘭]] }}
!モハ733形
!クハ733形
|-
!style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|Tc1
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|M
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|Tc2
|-
!車両番号区分
|クハ733-100
|モハ733-100
|クハ733-200
|-
!搭載機器
|&nbsp;
|MT, CI, PT
|SIV, CP, Bt
|-
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|自重
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|33.9t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|43.1t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|35.5t
|-
!車内設備
|WC, BF
|&nbsp;
|&nbsp;
|-
![[定員]]<br/><small> () 内は座席定員</small>
|139 (46)
|154 (52)
|146 (50)
|}

=== 3000番台(6両編成) ===
[[ファイル:EC733 B3105.JPG|thumb|250px|B3105編成]]
[[ファイル:EC733 3000 u seat.JPG|thumb|250px|「uシート」車両(サハ733-3205)]]
快速「[[エアポート (列車)|エアポート]]」用に導入されたグループ。新たにサハ733形が新形式として登場したほか、客室照明はすべてLED照明となり、デッキを廃止してステップレス化により通路が広くなった。また、全閉式主電動機の採用により、外部からの雪を分離して主電動機冷却用の冷却風を送り込んでいた雪切室がなくなり、乗車定員が721系(6両編成)と比較して8%増加した。

座席が[[JR北海道721系電車|721系]]の[[鉄道車両の座席#転換式クロスシート(転換腰掛)|転換式クロスシート]]から[[鉄道車両の座席#片持式座席|片持ち式]][[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]に変更されたほか、4号車のサハ733-3200は、回転式リクライニングシートを備えた指定席「[[uシート]]」となっている。同年7月中旬から11月下旬にかけて順次投入され、快速「エアポート」用車両の4割が本系列に置き換えられた。

基本的には6両編成だが、編成は4号車と3号車を境に2編成に分割可能な構成となっており、滝川・苫小牧方の3両編成が3100番台、小樽方の3両編成が3200番台となっている。なお[[付随車]]であるサハ733形は本番台にのみ連結されている。他車との併結運転はしないため、先頭車には貫通幌を装備していないほか、乗務員室内の緊急ブレーキが設置されている席の扉は設置されていない。

車内照明にLEDを採用している<ref name="rf640-64"/>。主電動機は全閉式 N-MT733 (出力は225 kWに変更)を採用し、機器の一部を省略することで客室スペースの拡大が図られている<ref name="rf640-64"/>。主電動機変更により、電動台車は N-DT733A となっている<ref name="RF660_72" />。

; クハ733形
:; 3100番台 (Tc1)
:: 1号車に組成される制御車(滝川方先頭車)。車椅子対応トイレが設置されている。
:; 3200番台 (Tc2)
:: 6号車に組成される制御車(小樽方先頭車)で、補助電源装置・電動空気圧縮機を搭載する。車椅子スペースが設置されている。
; モハ733形
:; 3100番台 (M1)
:: 2号車に組成される電動車(中間車)で、主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する。
:; 3200番台 (M2)
:: 5号車に組成される電動車(中間車)で、主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する。
; サハ733形
:; 3100番台 (T1)
:: 3号車に組成される付随車(中間車)で、補助電源装置・空気圧縮機・蓄電池を搭載する。車椅子対応トイレ・車椅子スペースが設置されている。
:; 3200番台 (T2)
:: 4号車に組成される付随車(中間車)。座席は指定席「uシート」用の回転式リクライニングシートで、デッキを装備するためこの車両のみ半自動扉の機能を持たない<ref name="rf683-94_99" />。デッキ付近に荷物置き場を、3号車寄りに車掌室と業務用室が設置されている。また、快速「エアポート」では指定席、それ以外に充当する際は[[自由席]]として使用するため、客室仕切上部デッキ側に座席種別を表示する案内表示器が設置されている。なお、721系の「uシート」で実施されていたFMラジオ放送は実施しない<ref group="注">721系においても、2014年7月31日をもってFMラジオ放送を終了した。</ref><ref name="rf640-64"/>。

{|class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em ;"
|+編成図(3000番台)
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;" colspan="7"|{{TrainDirection|[[滝川駅|滝川]]・[[苫小牧駅|苫小牧]]・[[新千歳空港駅|新千歳空港]]|[[小樽駅|小樽]]・[[北海道医療大学駅|北海道医療大学]]}}
|-
|-
!形式
!形式
!クハ733形
|style="width:9em;"|'''クハ733-200'''<br />(Tc2)
!モハ733形
|style="width:9em;"|'''モハ733-100'''<br />(M)
!サハ733形
|style="width:9em;"|'''クハ733-100'''<br />(Tc1)
!サハ733形
|-style="border-top:solid 4px #2cb431;"
!モハ733形
!設備配置
!クハ733形
|-
!style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|Tc1
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|M1
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|T1
|style="border-bottom:solid 3px #000080;"|T2
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|M2
|style="border-bottom:solid 3px #2cb431;"|Tc2
|-
!車両番号区分
|クハ733-3100
|モハ733-3100
|サハ733-3100
|サハ733-3200
|モハ733-3200
|クハ733-3200
|-
!編成番号区分
|colspan="3"|B-3100編成
|colspan="3"|B-3200編成
|-
!搭載機器
|&nbsp;
|&nbsp;
|MT, CI, PT
|SIV, CP, Bt
|&nbsp;
|&nbsp;
|MT, CI, PT
|車椅子対応トイレ<br/>車椅子スペース
|SIV, CP
|-
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|自重
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|33.7t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|41.8t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|34.0t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|31.8t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|41.8t
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|35.3t
|-
!車内設備
|WC
|&nbsp;
|WC, BF
|&nbsp;
|&nbsp;
|BF
|-
![[定員]]<br/><small> () 内は座席定員</small>
|142 (46)
|156 (52)
|149 (48)
|72 (43)
|156 (52)
|146 (47)
|}
|}
[[北海道新幹線]]が開業した[[2016年]](平成28年)には、イメージキャラクターを務めた[[大谷翔平]](当時[[北海道日本ハムファイターズ]])のラッピングがB-3106/3206編成に施された。[[2017年]](平成29年)は第2弾としてB-3103/3203編成にラッピングがされ、そのうち1号車(クハ733-3103)は全ての広告が当キャンペーンのものとなり、床面には大谷選手の原寸大足型などが装飾されていた。
[[函館本線]][[小樽駅|小樽]] - [[滝川駅|滝川]]間・[[千歳線]]・[[室蘭本線]][[沼ノ端駅|沼ノ端]] - [[苫小牧駅|苫小牧]]間・[[札沼線]](学園都市線)[[桑園駅|桑園]] - [[北海道医療大学駅|北海道医療大学]]間で運用される。

=== 1000番台(3両編成) ===
[[File:JRH Series733-1000 B-1003.jpg|thumb|250px|B1003編成]]
[[File:Destination sign of JR Hokkaido 733 series "Hakodate Liner" (Local Train).jpg|thumb|250px|側面種別・行先表示器<br />(B1002編成・フルカラーLED)]]
[[函館駅]] - [[新函館北斗駅]]間のアクセス列車「[[はこだてライナー]]」<ref name="jrhokkaido-press-20150212-5" group="資料" />用として導入されたグループである。

基本設計は札幌圏で運用されている0・3000番台と同じだが、コンセプトを「新幹線と連携・一体感」と「函館らしさ・北海道らしさ」としているため、外装と内装に一部変更が行われており、外装は車体の側面腰部と前面のラインカラーをパープルに変更するともに、コーポレートカラーのライトグリーンを車体の側面腰部のパープルの下に帯で配置している<ref name="RF660_70">[[JR北海道733系電車#鉄道ファン660|『鉄道ファン』通巻660号 p.70]]</ref>。

内装は「北海道の豊かな自然」と「函館の異国情緒」をイメージし、乗降口付近と車両の妻面の妻壁を木目調、客室扉の車内側をレンガ色、優先席を除いた座席モケットを北海道の自然をイメージさせるグリーンとしている<ref name="RF660_70" />。車内照明は3000番台同様にLEDを採用したが、電気系統を交流 (AC) 系統と直流 (DC) 系統との2系統化することで、停電発生時でも蓄電池により一部の照明は残るようにしてある<ref group="記事">[https://news.mynavi.jp/article/20160125-a506/ JR北海道733系1000番台「はこだてライナー」函館駅にて一般公開] - マイナビニュース・2016年1月25日</ref>。

2015年秋から順次落成し、2016年3月26日の北海道新幹線[[新青森駅]] - 新函館北斗駅間開業に合わせて営業運転を開始した<ref name="jrhokkaido-press-20111213-2" group="資料" /><ref name="jrhokkaido-press-20141120-3" group="資料" /><ref name="jrhokkaido-press-20141120-4" group="資料" /><ref name="jrhokkaido-press-20141120-4_2" group="資料" /><ref name="jrhokkaido-press-20150916-3" group="資料" /><ref name="jreast-press-20150914" group="資料" />。

; クハ733形
:; 1000番台 (Tc1)
:: 1号車に組成される制御車([[函館駅|函館]]方先頭車)。車椅子対応トイレ・車椅子スペースが設置されている<ref name="RF660_71" />。
:; 2000番台 (Tc2)
:: 3号車に組成される制御車([[新函館北斗駅|新函館北斗]]方先頭車)。補助電源装置・空気圧縮機を搭載する<ref name="RF660_69">[[#鉄道ファン660|『鉄道ファン』通巻660号 p.69]]</ref>。
; モハ733形 (M)
:: 2号車に組成される電動車(中間車)。番台区分は1000番台。主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する<ref name="RF660_69" />。
<gallery widths="200">
ファイル:Moha 733-1002.jpg|モハ733形1000番台
ファイル:Kuha 733-1002.jpg|クハ733形1000番台
ファイル:Kuha 733-2002.jpg|クハ733形2000番台
</gallery>
{|class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|+編成図(1000番台)
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;" colspan="7"|{{TrainDirection|[[函館駅|函館]]|[[新函館北斗駅|新函館北斗]]}}
|-
!形式
!クハ733形
!モハ733形
!クハ733形
|-
!style="border-bottom:solid 3px #800080;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #800080;"|Tc1
|style="border-bottom:solid 3px #800080;"|M
|style="border-bottom:solid 3px #800080;"|Tc2
|-
!style="border-bottom:solid 1px #2cb431;"|車両番号区分
|style="border-bottom:solid 1px #2cb431;"|クハ733-1000
|style="border-bottom:solid 1px #2cb431;"|モハ733-1000
|style="border-bottom:solid 1px #2cb431;"|クハ733-2000
|-
!搭載機器
|&nbsp;
|&nbsp;MT, CI, PT
|&nbsp;SIV, CP, Bt
|-
!style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|自重
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|34.2
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|41.9
|style="border-bottom:solid 3px #7B766A;"|35.5
|-
!車内設備
|WC, BF
|&nbsp;
|&nbsp;
|-
![[定員]]<br/><small> () 内は座席定員</small>
|138 (46)
|156 (52)
|145 (50)
|}

=== 凡例 ===
* Tc:制御車
* M:電動車
* T:付随車
* MT:主変圧器
* CI:主変換装置
* SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
* CM:電動空気圧縮機
* PT:集電装置
* Bt:蓄電池
* WC:トイレ
* BF:車椅子スペース

== 沿革 ==
[[ファイル:733 B-102 Hyogo 20120208.JPG|thumb|250px|甲種輸送中で[[兵庫駅]]に停車中の733系電車 (2012年2月)]]
[[ファイル:JR北 733系甲種輸送待ち.JPG|thumb|250px|[[川崎重工業]]兵庫工場にて留置中の733系電車(2014年6月)]]

* [[2012年]]([[平成]]24年)
** [[2月8日]] - [[2月10日|10日]]:基本番台3両編成2本が[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]兵庫工場より[[車両輸送#甲種輸送|甲種輸送]]される<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/02/09/215900" /><ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2012/02/jrjr733" />。
** [[6月1日]]:札沼線の第1次電化開業に伴うダイヤ改正<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20120314-1" />。基本番台3両編成6本18両が先行投入され、営業運転を開始<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/06/02/055700" />。
** [[10月27日]]:札沼線の第2次電化開業に伴うダイヤ改正<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20120803-1" />。この日までに、基本番台3両編成6本が追加投入され、合計で基本番台3両編成12本となる<ref name="rj548-79"/>。
* [[2014年]](平成26年)
** [[5月30日]] - [[6月2日]]:快速「エアポート」用の3000番台6両編成1本が川崎重工業兵庫工場より甲種輸送される<ref group="記事" name="railf.jp/news/2014/05/31/180000" /><ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2014/06/jrjr7333000" />。
** [[7月19日]]:3000番台が営業運転を開始<ref group="記事" name="railf.jp/news/2014/07/20/174500" /><ref group="記事" name="hokkaido-np 2014-07-20 news/economic/552274" />。
** [[8月30日]]:快速「エアポート」の最高速度が130km/hから120km/hへ引き下げられる<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20140704-1" />。
** [[11月20日]]:JR北海道が、函館駅 - 新函館北斗駅間のアクセス列車用に1000番台(3両編成)を増備すると発表<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20141120-3" />。
* [[2015年]](平成27年)
** [[10月6日]] - [[10月8日|8日]]:「はこだてライナー」用の1000番台3両編成2本が川崎重工業兵庫工場より甲種輸送される<ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2015/10/jrjr7331000" />。
** [[12月4日]] - 1000番台車両が試運転開始<ref>{{Cite web|和書|url=http://railf.jp/news/2015/12/04/120000.html |title=733系1000番台が函館地区で試運転を開始 |work=鉄道ニュース |publisher=[[交友社]] |date=2015-12-11 |accessdate=2015-12-30}}</ref>。
* [[2016年]](平成28年)
** [[3月26日]]:北海道新幹線の新青森駅 - 新函館北斗駅間開業に伴い、1000番台が「[[はこだてライナー]]」として営業運転を開始<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20150916-3" /><ref group="資料" name="jreast-press-20150914" /><ref group="記事" name="ehako 2014-09-11 news/news2014a/7949_index_msg" /><ref group="記事" name="hokkaido-np 2014-09-12 news/chiiki2/562362" />。
* [[2024年]](令和6年)
** [[5月15日]]:4000番台6両編成2本が[[川崎車両]]より甲種輸送される<ref group="記事" name="railf.jp/news/2024/05/15/113200" />。
** [[7月10日]]:JR北海道公式Youtubeにて4000番台の詳細映像が公開される<ref>{{Citation|title=733系4000代通勤形交流電車【JR北海道】|last=JR北海道公式|date=2024-07-09|url=https://www.youtube.com/watch?v=YEywjhOgE3s|access-date=2024-07-14}}</ref>。
** [[10月25日]]:4000番台が営業運転開始<ref group="記事" name="railf.jp/news/2024/10/27/073000" />。

== 運用 ==
[[ファイル:733 B115 731 Gakuentoshi Line 20140323.jpg |thumb|250px|731系と併結して学園都市線の運用に就く基本番台]]
[[ファイル:733系3000番台.jpg|代替文=|サムネイル|250px|快速「エアポート」での運用に就く3000番台(B3109+3209編成)]]

=== 基本番台・3000番台・4000番台 ===
全車両が[[札幌運転所]]に配置され<ref name="data">{{Cite journal |和書 |journal=普通列車年鑑 2015-2016 |page=138 |publisher=イカロス出版 |year=2015 |month=8 |isbn=978-4-8022-0030-1}}</ref>、[[札幌都市圏]]およびその周辺地区を中心とした以下の区間で運用されている。

* [[快速列車|快速]]・特別快速「[[エアポート (列車)|エアポート]]」:[[新千歳空港駅]] - [[小樽駅]]間
* 区間快速「エアポート」:新千歳空港駅 - [[札幌駅]]間
* [[普通列車]]
** 函館本線:小樽駅 - [[札幌駅]] - [[滝川駅]]間<ref name="data" />
** [[千歳線]]・[[室蘭本線]]:札幌駅 - 新千歳空港駅・[[苫小牧駅]]間<ref name="data" />
** 札沼線(学園都市線):札幌駅 - [[北海道医療大学駅]]間<ref name="data" />

基本番台の運用は、基本的に721系(3両編成)・731系・735系と共通<ref name="rj548-79" />であり、3両あるいは3両編成2本を連結した6両編成で運転される。ただし、201系気動車との併結運用は731系が専用で充当されるため、これらに絡む運用に本系列は投入されない。また、新千歳空港駅には早朝時間帯の普通列車のみ乗り入れる。
岩見沢〜滝川間は、朝晩の札幌方面直通列車のみ運用される。
[[ファイル:JR Hokkaido 733&721 local train at Otaru.jpg|サムネイル|250px|721系と併結し、小樽発千歳行普通列車の運用に就く基本番台(2020年2月、小樽駅)]]
3000番台・4000番台の運用は、721系の「uシート」組み込み6両編成と共通である。「エアポート」用編成の配置本数に対して快速「エアポート」の運用数は余裕があることから、終日6両編成運用を主に普通列車としても運転される<ref name="rf683-94_99" />。

2024年に投入された4000番台以外はかつては区間快速「[[いしかりライナー]]」(小樽駅 - [[岩見沢駅]])としての運用もあったが、2020年(令和2年)3月14日ダイヤ改正で廃止された。

=== 1000番台 ===
全車両が[[函館運輸所]]に配置され<ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2015/10/jrjr7331000" />、以下の列車で運用されている。通常は全列車3両運転だが、多客時には6両で運転されることもある。

函館本線の新函館北斗 - 小樽間が非電化のため、当番台は函館地区の閉じ込め運用となっている。

* [[快速列車|快速]]・[[普通列車]]「[[はこだてライナー]]」
** 函館本線:[[函館駅]] - [[新函館北斗駅]]間

== 車歴表 ==
* 製造…川重:[[川崎重工業]]、川車:川崎車両
* 配置…札幌:[[札幌運転所]]、函館:[[函館運輸所]]

=== 基本番台 ===
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align:left;">車歴表(733系基本番台)</div>
<div class="NavContent" style="text-align:left;">
{| class="wikitable sortable" style="font-size:80%; text-align:center;"
!編成番号
!クハ733<br />(Tc1)
!モハ733<br />(M)
!クハ733<br />(Tc2)
!製造
!新製日
!配置
!備考
|-
!B-101
|101
|101
|201
|rowspan="21"|川重
|2012年{{0}}3月10日<ref name="jr2022winter-6" />
|rowspan="21"|札幌
|&nbsp;
|-
!B-102
|102
|102
|202
|2012年{{0}}3月12日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-103
|103
|103
|203
|2012年{{0}}3月15日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-104
|104
|104
|204
|2012年{{0}}3月17日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-105
|105
|105
|205
|2012年{{0}}5月10日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-106
|106
|106
|206
|2012年{{0}}5月11日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-107
|107
|107
|207
|2012年{{0}}5月12日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-108
|108
|108
|208
|2012年{{0}}5月13日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-109
|109
|109
|209
|2012年{{0}}8月22日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-110
|110
|110
|210
|2012年{{0}}8月13日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-111
|111
|111
|211
|2012年{{0}}8月20日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-112
|112
|112
|212
|2012年{{0}}8月21日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-113
|113
|113
|213
|2013年{{0}}9月18日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-114
|114
|114
|214
|2013年{{0}}9月19日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-115
|115
|115
|215
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|&nbsp;
|-
!B-116
|116
|116
|216
|2013年10月17日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-117
|117
|117
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|&nbsp;
|-
!B-118
|118
|118
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|2013年11月{{0}}9日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-119
|119
|119
|219
|2013年11月10日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-120
|120
|120
|220
|2014年11月11日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-121
|121
|121
|221
|2014年11月12日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|}</div></div>

=== 1000番台 ===
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align:left;">車歴表(733系1000番台)</div>
<div class="NavContent" style="text-align:left;">
{| class="wikitable sortable" style="font-size:80%; text-align:center;"
!編成番号
!クハ733<br />(Tc1)
!モハ733<br />(M)
!クハ733<br />(Tc2)
!製造
!新製日
!配置
!備考
|-
!B-1001
|1001
|1001
|2001
|rowspan="4"|川重
|2015年10月15日<ref name="jr2022winter-10" />
|rowspan="4"|函館
|&nbsp;
|-
!B-1002
|1002
|1002
|2002
|2015年10月21日<ref name="jr2022winter-10" />
|&nbsp;
|-
!B-1003
|1003
|1003
|2003
|2015年11月{{0}}3日<ref name="jr2022winter-10" />
|&nbsp;
|-
!B-1004
|1004
|1004
|2004
|2015年11月{{0}}5日<ref name="jr2022winter-10" />
|&nbsp;
|}</div></div>

=== 3000番台 ===
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align:left;">車歴表(733系3000番台)</div>
<div class="NavContent" style="text-align:left;">
{| class="wikitable sortable" style="font-size:80%; text-align:center;"
!編成番号
!クハ733<br />(Tc1)
!モハ733<br />(M1)
!サハ733<br />(T1)
!サハ733<br />(T2)
!モハ733<br />(M2)
!クハ733<br />(Tc2)
!製造
!新製日
!配置
!備考
|-
!B-3101+3201
|3101
|3101
|3101
|3201
|3201
|3201
|rowspan="11"|川重
|2014年{{0}}6月24日<ref name="jr2022winter-6" />
|rowspan="11"|札幌
|&nbsp;
|-
!B-3102+3202
|3102
|3102
|3102
|3202
|3202
|3202
|2014年{{0}}7月{{0}}4日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3103+3203
|3103
|3103
|3103
|3203
|3203
|3203
|2014年{{0}}8月{{0}}6日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3104+3204
|3104
|3104
|3104
|3204
|3204
|3204
|2014年{{0}}8月{{0}}7日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3105+3205
|3105
|3105
|3105
|3205
|3205
|3205
|2014年10月18日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3106+3206
|3106
|3106
|3106
|3206
|3206
|3206
|2015年{{0}}6月17日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3107+3207
|3107
|3107
|3107
|3207
|3207
|3207
|2015年{{0}}7月{{0}}2日<ref name="jr2022winter-6" />
|&nbsp;
|-
!B-3108+3208
|3108
|3108
|3108
|3208
|3208
|3208
|2018年{{0}}5月{{0}}8日<ref name="rf699-another-33" />
|&nbsp;
|-
!B-3109+3209
|3109
|3109
|3109
|3209
|3209
|3209
|2018年{{0}}5月10日<ref name="rf699-another-33" />
|&nbsp;
|-
!B-3110+3210
|3110
|3110
|3110
|3210
|3210
|3210
|2018年{{0}}6月{{0}}5日<ref name="rf699-another-33" />
|&nbsp;
|-
!B-3111+3211
|3111
|3111
|3111
|3211
|3211
|3211
|2018年{{0}}6月{{0}}7日<ref name="rf699-another-33" />
|&nbsp;
|}</div></div>

== 改造歴 ==
* 改造所…苗穂:[[北海道旅客鉄道苗穂工場|苗穂工場]]、札幌:札幌運転所

<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;"><div class="NavHead" style="text-align:left;">車内Wi-Fi設置工事</div>
<div class="NavContent" style="text-align:left;">
{| class="wikitable sortable" style="font-size:80%; text-align:center;"
!編成<br />番号
!改造日
!改造所
|-
|B-3101+3201
|2018年12月13日<ref name="rf699-another-33" />
|rowspan="6"|苗穂
|-
|B-3102+3202
|2019年{{0}}3月19日<ref name="rf699-another-33" />
|-
|B-3103+3203
|2019年{{0}}7月{{0}}8日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3104+3204
|2019年{{0}}8月21日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3105+3205
|2019年12月{{0}}5日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3106+3206
|2020年{{0}}6月{{0}}4日<ref name="rf723-another-32" />
|-
|B-3107+3207
|2019年{{0}}9月11日<ref name="rf711-another-32" />
|rowspan="5"|札幌
|-
|B-3108+3208
|2019年{{0}}6月13日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3109+3209
|2019年{{0}}7月23日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3110+3210
|2019年10月15日<ref name="rf711-another-32" />
|-
|B-3111+3211
|2019年11月11日<ref name="rf711-another-32" />
|}</div></div>
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;"><div class="NavHead" style="text-align:left;">公衆電話機・テレカ販売機撤去工事</div>
<div class="NavContent" style="text-align:left;">
{| class="wikitable sortable" style="font-size:80%; text-align:center;"
!車番
!改造日
!改造所
|-
|クハ733-3106
|rowspan="4"|2021年{{0}}6月{{0}}4日<ref name="rf735-another-32" />
|rowspan="4"|苗穂
|-
|モハ733-3106
|-
|クハ733-3206
|-
|モハ733-3206
|}</div></div>


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{Reflist}}
{{脚注ヘルプ}}


=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注"|30em}}

=== 出典 ===
{{Reflist|30em|refs=
<ref name="rj548-79">[[#泉548|『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.79]]</ref>
<ref name="rj548-80">[[#泉548|『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.80]]</ref>
<ref name="rj548-81">[[#泉548|『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.81]]</ref>
<ref name="rj548-82">[[#泉548|『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.82]]</ref>
<ref name="rj548-83">[[#泉548|『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.83]]</ref>
<ref name="rj550-30">[[#RJ550|『鉄道ジャーナル』通巻550号 p.30]]</ref>
<ref name="rf614-68">[[#泉614|『鉄道ファン』通巻614号 p.68]]</ref>
<ref name="rf614-71">[[#泉614|『鉄道ファン』通巻614号 p.71]]</ref>
<ref name="rf640-64">[[#RF640|『鉄道ファン』通巻640号 p.64]]</ref>
<ref name="rf683-94_99">[[#RF683|『鉄道ファン』通巻683号 pp.94-99]]</ref>
<ref name="rf699-another-33">[[#RF699|『鉄道ファン』通巻699号 別冊付録 p.33]]</ref>
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<ref name="rf735-another-32">[[#RF735|『鉄道ファン』通巻735号 別冊付録 p.32]]</ref>
<ref name="jr2022winter-6">[[#JR2022Winter|『JR電車編成表』2022冬 p.6]]</ref>
<ref name="jr2022winter-10">[[#JR2022Winter|『JR電車編成表』2022冬 p.10]]</ref>
}}

=== 発表資料 ===
{{Reflist|group="資料"|2|refs=
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20111213-2">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2011/111213-2.pdf|format=PDF|title=函館・新函館間のアクセス列車の運行について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2011-12-13|accessdate=2011-12-17}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20120314-1">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120314-1.pdf|format=PDF|title=学園都市線電化開業に伴う電車の投入(第一次)について|publisher=[[北海道旅客鉄道]]|date=2012-03-14|accessdate=2012-09-25}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20120803-1">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120803-1.pdf|format=PDF|title=平成24年10月ダイヤ改正について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2012-08-03|accessdate=2012-09-25}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20140704-1">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140704-1.pdf|format=PDF|title=平成26年8月ダイヤ改正について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2014-07-04|accessdate=2014-07-14}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20141120-3">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-3.pdf|format=PDF|title=「函館〜新函館北斗」アクセス列車用の車両について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2014-11-20|accessdate=2014-11-20}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20141120-4">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-4.pdf|format=PDF|title=新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名募集について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2014-11-20|accessdate=2014-11-29}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20141120-4_2">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-4_2.pdf|format=PDF|title=新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名募集について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2014-11-20|accessdate=2014-11-27}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20150212-5">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150212-5.pdf|format=PDF|title=新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名の決定について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2015-02-12|accessdate=2015-02-12}}</ref>
<ref group="資料" name="jrhokkaido-press-20150916-3">{{Cite press release|和書|url=https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150916-3.pdf|format=PDF|title=北海道新幹線 新青森〜新函館北斗間開業に伴う運行計画の概要について|publisher=北海道旅客鉄道|date=2015-09-16|accessdate=2015-09-16}}</ref>
<ref group="資料" name="jreast-press-20150914">{{Cite press release|和書|url=https://www.jreast.co.jp/press/2015/20150914.pdf|format=PDF|title=北海道新幹線 新青森〜新函館北斗間開業に伴う運行計画の概要について|publisher=[[東日本旅客鉄道]]|date=2015-09-16|accessdate=2015-09-16}}</ref>
}}
=== 報道記事 ===
{{Reflist|group="記事"|2|refs=
<ref group="記事" name="hokkaido-np 2014-07-20 news/economic/552274">{{Cite news|url=http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/552274.html|title=ゆったりロングシート、運行開始 快速エアポートに新車両|newspaper=北海道新聞(どうしんウェブ)|publisher=北海道新聞社|date=2014-07-20|accessdate=2014-07-28|archiveurl=https://web.archive.org/web/20140728012840/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/552274.html|archivedate=2014-07-28}}</ref>
<ref group="記事" name="hokkaido-np 2014-09-12 news/chiiki2/562362">{{Cite news|url=http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/562362.html|title=JR、地元・函館の要望に消極的 リレー列車3両/観光型車両は導入せず|newspaper=北海道新聞(どうしんウェブ)|publisher=北海道新聞社|date=2014-09-12|accessdate=2014-09-12|archiveurl=https://web.archive.org/web/20140912032046/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/562362.html|archivedate=2014-09-12}}</ref>
<ref group="記事" name="ehako 2014-09-11 news/news2014a/7949_index_msg">{{Cite news|url=http://www.ehako.com/news/news2014a/7949_index_msg.shtml|title=JR北海道 新駅-函館駅間のアクセス列車に733系|newspaper=[[函館新聞]](e-HAKODATE)|publisher=函館新聞社|date=2014-09-11|accessdate=2014-09-13}}</ref>
<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/02/09/215900">{{Cite news|url=http://railf.jp/news/2012/02/09/215900.html|title=733系が甲種輸送される|newspaper=鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース|publisher=交友社|date=2012-02-09|accessdate=2012-02-11|archiveurl=https://web.archive.org/web/20120211060818/http://railf.jp/news/2012/02/09/215900.html|archivedate=2012-02-11}}</ref>
<!--
<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/02/28/093000">{{Cite news|url=http://railf.jp/news/2012/02/28/093000.html|title=733系B-103編成とB-104編成が甲種輸送される|newspaper=鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース|publisher=交友社|date=2012-02-28|accessdate=2012-03-01}}</ref>
<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/04/25/185700">{{Cite news|url=http://railf.jp/news/2012/04/25/185700.html|title=JR北海道733系12両が甲種輸送される|newspaper=鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース|publisher=交友社|date=2012-04-25|accessdate=2012-04-27}}</ref>
-->
<ref group="記事" name="railf.jp/news/2012/06/02/055700">{{Cite news|url=http://railf.jp/news/2012/06/02/055700.html|title=札沼線電化開業にともない733系が営業運転を開始|newspaper=鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース|publisher=交友社|date=2012-06-02|accessdate=2012-06-04}}</ref>
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<ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2014/06/jrjr7333000">{{Cite news|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2014/06/jrjr7333000.html|title=【JR貨+JR北】733系3000番代が甲種輸送される|newspaper=鉄道ホビダス RMニュース|publisher=ネコ・パブリッシング|date=2014-06-02|accessdate=2014-07-26}}</ref>
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<ref group="記事" name="rail.hobidas rmn 2015/10/jrjr7331000">{{Cite news|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2015/10/jrjr7331000.html|title=【JR貨+JR北】〈はこだてライナー〉用733系1000番代甲種輸送|newspaper=鉄道ホビダス RMニュース|publisher=ネコ・パブリッシング|date=2015-10-06|accessdate=2015-10-06}}</ref>
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== 参考文献 ==
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* {{Cite journal|和書|author=編集部|title=別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2021/JR車両のデータバンク2020-2021』|journal=鉄道ファン|year=|date=2021-07-01|volume=61|issue=第7号(通巻723号)|publisher=交友社|page=|pages=pp.32-39|issn=|ref=RF723}}
* {{Cite journal|和書|author=編集部|title=別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2022/JR車両のデータバンク2021-2022』|journal=鉄道ファン|year=|date=2022-07-01|volume=62|issue=第7号(通巻735号)|publisher=交友社|page=|pages=pp.32-40|issn=|ref=RF735}}

=== 鉄道ジャーナル ===
* {{Cite journal|和書|author=泉弘之|year=2012|month=6|title=JR北海道 733系通勤形交流電車|journal=[[鉄道ジャーナル]]|issue=548|pages=pp.78-83|publisher=鉄道ジャーナル社|ref=泉548}}
* {{Cite journal|和書|author=編集部|coauthor=久保田敦|year=2012|month=8|title=札幌都市圏の通勤電車|journal=鉄道ジャーナル|issue=550|pages=pp.20-31|publisher=鉄道ジャーナル社|ref=RJ550}}

=== その他 ===
* {{Cite journal|和書|author=|year=2021|date=11-22|title=JR電車編成表2022冬|pages=pp.6・10|publisher=[[交通新聞|交通新聞社]]|isbn=978-4-330-06521-2|ref=JR2022Winter}}

== 関連項目 ==
* [[JR北海道721系電車]]
* [[JR北海道731系電車]]
* [[JR北海道735系電車]]

== 外部リンク ==
* [https://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr020_01.html 快速・特別快速エアポート(721系・733系)|列車ガイド(列車編成・設備など)|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company]
* [https://web.archive.org/web/20200604043747/http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2014/06/18_11.html 編集長敬白:JR北海道733系3000番台公開。 - 鉄道ホビダス](インターネットアーカイブ)
* [https://web.archive.org/web/20200604043741/http://rail.hobidas.com/blog/natori/sp/archives/2015/12/24_23.html 編集長敬白:「はこだてライナー」用733系1000番台登場。 - 鉄道ホビダス](インターネットアーカイブ)

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2024年12月10日 (火) 03:43時点における最新版

JR北海道733系電車
733系B-107編成(2024年8月30日 ほしみ駅
基本情報
運用者 北海道旅客鉄道
製造所 川崎重工業車両カンパニー→川崎車両
製造年 2012年 -
製造数 141両
運用開始 2012年6月1日
主要諸元
編成 基本番台・1000番台:3両編成(1M2T
3000番台:6両編成(2M4T)
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 交流20,000 V・50 Hz
架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h[2]
設計最高速度 130 km/h[2]
起動加速度 2.2 km/h/s応荷重164 %で60 km/h以下)[2]
1.3 km/h/s(130 km/hまで)[2]
車両定員 番台区分を参照
自重 番台区分を参照
全長 先頭車:21,670 mm[1]
中間車:21,300 mm[1]
車体長 先頭車:21,200 mm[2]
中間車:20,800 mm[2]
全幅 2,915.3 mm[2]
車体幅 2,892 mm[2]
全高 4,045 mm(空調機高さ)[2]
4,260 mm(パンタ折りたたみ高さ)[2]
床面高さ 1,050 mm
車体 軽量ステンレス(efACE)
台車 軸梁式ボルスタレス台車(ヨーダンパ付
N-DT733/N-DT733A(電動台車)[2]
N-TR733(付随台車)[2]
車輪径 810 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機
基本番台:N-MT731A × 4基/両[2]
3000・1000番台:N-MT733(全閉式) × 4基/両
主電動機出力 基本番台:230 kW[2](電圧1,100 V[2]・1時間定格)
3000・1000番台:225 kW(電圧1,100 V・1時間定格)
駆動方式 TD継手式平行カルダン軸駆動方式[2]
歯車比 93:19 (4.89) [2]
制御方式 3レベルPWMコンバータ + 2レベルVVVFインバータ制御IGBT素子
制御装置 N-CI733-1形・N-CI733-2形 主変換装置
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ全電気式[2]
保安装置 ATS-DN[2]
備考 製造数は2020年4月1日現在。
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733系電車(733けいでんしゃ)は、北海道旅客鉄道(JR北海道)が2012年(平成24年)から導入した通勤形交流電車

概要

[編集]

札沼線(学園都市線)の桑園駅 - 北海道医療大学駅電化開業にあわせ、札幌都市圏の輸送力増強を目的に登場した[3][資料 1]。本形式の導入に伴い、老朽化した711系の置き換えも実施されている。

JR北海道では、2010年にアルミニウム合金製車体の状態を検証する目的で735系電車を製造しており、2年間の試運転を経て問題がないことは確認されていた[4]。しかし、アルミニウム合金製の車体の本格的な導入については、長期的に運用した上で検討する方向性となり、実績のあるステンレス車体での増備を行っていくことになった[4][注 1]

1996年から運用されている731系電車の設計コンセプトを基本として[3]、その後の新技術の導入やユニバーサルデザインバリアフリー対応の要求を満たすために、仕様の変更が行なわれている[3]

札幌近郊の普通列車に使用される基本番台と、主に快速エアポート」に使用される3000番台・4000番台、さらに函館近郊の北海道新幹線アクセス列車「はこだてライナー」に使用される1000番台の3グループが存在する。

形式称号は、731系の設計思想を踏襲した車両として[3]、欠番となっていた733系とした。

車両概説

[編集]

以下特記ない限り基本番台登場時の仕様について述べる。

車体

[編集]

クハ733形は車体長21,200mm[2]・全長は21,670mm[1]、モハ733形は車体長20,800mm[2]・全長21,300mm[1]で、いずれも構体をステンレス製とし[1]、731系より側面強度を向上させた[1]

外板と骨組みは川崎重工業車両カンパニーefACEと呼ばれる車体構造を採用している。車体幅は、731系・735系の2,800mmより拡大した2,892mmとした[注 2][1]。また、客室部分の床面高さは後述の小径車輪採用等により731系の1,150mmより100mm低い1,050mmとし[注 3][1]、札幌都市圏での標準的なホーム(高さ920mm)との段差を130mmに抑えた[1]。ただし既存の車両と連結できるように貫通路部分の床面高さは731系などと同一の1,200mmとなったため[1]、運転台通路部分にスロープを設けている[1]

先頭部は、731系・735系と同様の形状(高運転台貫通構造)で、同様にこの箇所のみ鋼鉄製とした[1]。先頭部幌柱・後退角・運転席周囲の骨組み・運転席後部クラッシャブルゾーンについては731系・735系からさらに強化を図った[1]。貫通幌(小樽・北海道医療大学側に設置)は、731系で採用された自動幌装置は採用せず、735系同様に721系の幌枠をベースにアルミニウム合金製とした通常の幌枠を採用した[注 4][6]

側面客用扉は配置・幅ともに731系を踏襲し各車両とも片側3か所に片引き式、有効開口幅1,150mmのものを設けた[2][7]。高さは731系より20mm高くした1,870mmとした[7]。なお、735系同様、出入り口にステップは設けられていない。

客室側面窓はすべて固定窓で、冬季の破損防止等を目的にポリカーボネート板(厚さ8 mm)とガラス(厚さ4 mm)の複層ユニット窓としている[2][注 5]

床下には着雪量減少のため機器や配管は露出しないよう機器箱間をステンレス製のふさぎ板で覆う床下機器カバーを採用している[1][2][注 6]

外装デザインは、車体側面を無塗装とし[2]、正面と側面にJR北海道のコーポレートカラーであるライトグリーンの帯を入れた[2]ほか、側面窓の間は連続窓に見えるように黒色に塗装した[2]。前面・側面とも種別・行先表示器は3色LED式で[6]日本語のほか英語表示も可能である[6]。2013年度に増備されたB-113編成からは、フルカラーLED式に変更されている[記事 1]前照灯HIDランプとシールドビームを併設、後部標識灯はLED式である[8]

側面種別・行先表示器
(B-116編成・フルカラーLED)
 
側面種別・行先表示器(3色LED)
区間快速で表示される「○○から普通」は、従来通り日本語表示のみとなっている。
側面種別・行先表示器(日本語)
快速エアポート(B-3102+3202編成)
 
側面種別・行先表示器(英語)
快速エアポート(B-3102+3202編成)

内装

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車両内部

座席は3000番台のuシート車を除き、片持ち式ロングシートで、座席のモケットは北海道の草原をイメージした緑色系[7]優先席はオレンジ色の表皮を使用した[7]。座席の座面と背ずりでモケットを変え[7]、背ずり部分では草原に咲く花をイメージしたドットを配している[7]

車内の配色は、腰板と天井は明るいグレーを基調とし[7]非常通報装置・非常灯・消火器などは赤色[7]、乗降用扉は黄色[7]トイレの扉は水色[7]とすることによって、色によって設備の機能を識別できるようにした[7]

車内照明は、初期に製造された車両は蛍光灯であったが、2014年度までに全てLED照明に交換された[9]。1000番台・3000番台は、製造当初よりLED照明となっている[10][11]

客用扉の半自動扱い時の操作ボタンは735系と同様に視認性の高いデザインとしている[7]ほか、鴨居部には開閉確認ランプを設置し、客用扉の開閉時にドアチャイムの鳴動と連動して点滅する[7]。このほか扉横と上部に外部冷気の流入を抑制させる目的でエアカーテンを設置している[7]。4000番代にはエアカーテンは設置されていない。

トイレは車椅子対応として731系や735系よりもさらにスペースを拡大したもので、内部の空間を確保するため扉を曲面とした[注 7][7]ほか、おむつ交換台を設けた[7]

車両の6箇所ドアのうち3個所のドア上部には、0番代、3000番代、1000番代はLED式の車内案内表示装置が、4000番代はLCDの車内案内表示装置が設置されている。

主要機器

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主要機器については電動車のモハ733形へ集中搭載している[6]

架線電圧の単相交流20,000 V,50 Hz は、主変圧器により交流900 V に降圧した上でPWMコンバータに入力され、直流1,800 V 程度に変換された後[6]VVVFインバータにより三相交流に変換し、かご形三相誘導電動機を制御する。

主変圧器は2次巻線を2つと3次巻線を1つとした構成で[6]冷却方式は騒音振動低減のメリットがある走行風自冷式である[6]。モハ733-101 - モハ733-108は三菱電機[12]のN-TM-133-1-AN形[2]、モハ733-109 - モハ733-112は東芝[12]のN-TM-133-2-AN形を搭載する[2]

主変換装置は3レベル変調単層電圧型PWM制御コンバータ+2レベル変調三相電圧型PWM制御IGBT-VVVFインバータ制御方式を採用[6]、1基の主変換装置で主電動機2台を制御する (1C2M) ユニットを1群とし、これを2群とした構成としている[6]。モハ733-101 - モハ733-108は日立製作所[12]のN-CI-733-1形[2]、モハ733-109 - モハ733-112は三菱電機製[12]のN-CI-733-2形を搭載する[2]

主電動機は1時間定格出力230kWのN-MT731A形かご形三相誘導電動機を採用した[6][注 8]。この主電動機は、731系以降に登場したJR北海道の電車で採用されているN-MT731形の固定子配線を変更したものである[6]。冷却方式は強制空冷式であるが、冷却風は電動車の車端部の2位側と3位側に設置された雪切室で、車体外板に設けられたルーバーから送風機により外気を取り込み、風洞を経由して供給される方式が採用されている[6]。これは、北海道など豪雪地帯用の電車に共通の特殊なものであるが、1000・3000番台では、全閉式主電動機の採用により、主電動機内部のファンで内部の空気を循環させ、熱交換器により外気と熱交換する方式に変更されたため、車端部に設置されていた雪切室がなくなり、それに伴って客室スペースが拡大され、送風機などの装置とダクトの撤去により、重量の削減が図られている。

補助電源装置はコンバータ+インバータで構成される静止形(SIV)を採用しており、主変圧器の3次巻線からの交流電源により、直流と交流を出力して、車両の制御・補助回路への給電と蓄電池への充電を行う[13]。また、コンバータ部ではダイオードブリッジ整流+IGBTチョッパ制御により直流電源を出力するようにしている[14]。装置は富士電機製で、N-APS733形SIVにより安定した単相交流100V,50Hzが4.25 kVA×2、安定した直流100Vが10.5 kWが出力される[14][15]

制動装置(ブレーキ)回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ[2]、速度が0 km/h まで電気ブレーキが有効となる全電気ブレーキ機能を有する[3]

パンタグラフシングルアーム式のN-PS785形を搭載した[2]

空調装置集中式のN-AU733形[2](3000番台・1000番台はN-AU733A形)を屋根上に1基搭載する[6]。冷暖房兼用で冷房能力は34.9 kW (30,000kcal/h)[2] 、暖房能力は20 kW である[6]。このほか、座席下に吊り下げ式電気暖房器を設置している[2]

運転室は731系と同様の高運転台構造で、機器配置も731系と同様である[7]主幹制御器には、721系以降採用実績のある左手操作型ワンハンドル式が採用された[7]。助士席前面窓と貫通路の窓にはポリカーボネートの表面を導電体として[7][6]、通電すると発熱する仕組みとした[6]「発熱ポリカーボネート」を採用した[7]

なお、733系では731系と同一の車体構造を有する201系気動車との連結・協調運転は行わないこと[3]から、731系のように気動車と連結するための機器は搭載していない[3]

台車

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電動台車 (N-DT733)
付随台車 (N-TR733)

台車は軸梁式軸箱支持方式ボルスタレス台車[6]、電動台車がN-DT733形[2]、付随台車はN-TR733形である[2]。どちらも車体の低床化に伴い、空気ばね取り付け位置を低くするため弓形台車枠とした[6]ほか、車輪径810 mm の小径車輪を使用した[6]基礎制動装置はJR北海道の電車では初めてユニットブレーキを使用したクラスプ式(両抱え式)とした[6]。電動台車の駆動装置はTD継手式平行カルダン駆動方式[6]で、歯車比は93:19 (4.89) である[6]

番台区分

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編成は効率的な運用を可能にするため、711系・721系・731系・735系と同様の3両と快速「エアポート」用の6両で組成され、系列中に以下の3形式が存在する。なお、制御車(先頭車)の向きは函館本線を基準とする。

車内設備に関して、特に断りのない場合はロングシートである。

基本番台(3両編成)

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B102編成

編成番号は中間電動車モハ733形の車両番号に識別記号「B[注 9]」を付し、「B-101」などと表記される。

クハ733形
100番台 (Tc1)
1号車に組成される制御車(滝川方先頭車)。車椅子対応トイレ車椅子スペースが設置されている[3]
200番台 (Tc2)
3号車に組成される制御車(小樽方先頭車)で、補助電源装置・電動空気圧縮機蓄電池を搭載する[3]
モハ733形 (M)
2号車に組成される電動車(中間車)で、主回路機器(主変圧器主変換装置)・集電装置を集中搭載する[3]番台区分は100番台[3]
編成図(基本番台)
 
形式 クハ733形 モハ733形 クハ733形
区分 Tc1 M Tc2
車両番号区分 クハ733-100 モハ733-100 クハ733-200
搭載機器   MT, CI, PT SIV, CP, Bt
自重 33.9t 43.1t 35.5t
車内設備 WC, BF    
定員
() 内は座席定員
139 (46) 154 (52) 146 (50)

3000番台(6両編成)

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B3105編成
「uシート」車両(サハ733-3205)

快速「エアポート」用に導入されたグループ。新たにサハ733形が新形式として登場したほか、客室照明はすべてLED照明となり、デッキを廃止してステップレス化により通路が広くなった。また、全閉式主電動機の採用により、外部からの雪を分離して主電動機冷却用の冷却風を送り込んでいた雪切室がなくなり、乗車定員が721系(6両編成)と比較して8%増加した。

座席が721系転換式クロスシートから片持ち式ロングシートに変更されたほか、4号車のサハ733-3200は、回転式リクライニングシートを備えた指定席「uシート」となっている。同年7月中旬から11月下旬にかけて順次投入され、快速「エアポート」用車両の4割が本系列に置き換えられた。

基本的には6両編成だが、編成は4号車と3号車を境に2編成に分割可能な構成となっており、滝川・苫小牧方の3両編成が3100番台、小樽方の3両編成が3200番台となっている。なお付随車であるサハ733形は本番台にのみ連結されている。他車との併結運転はしないため、先頭車には貫通幌を装備していないほか、乗務員室内の緊急ブレーキが設置されている席の扉は設置されていない。

車内照明にLEDを採用している[16]。主電動機は全閉式 N-MT733 (出力は225 kWに変更)を採用し、機器の一部を省略することで客室スペースの拡大が図られている[16]。主電動機変更により、電動台車は N-DT733A となっている[14]

クハ733形
3100番台 (Tc1)
1号車に組成される制御車(滝川方先頭車)。車椅子対応トイレが設置されている。
3200番台 (Tc2)
6号車に組成される制御車(小樽方先頭車)で、補助電源装置・電動空気圧縮機を搭載する。車椅子スペースが設置されている。
モハ733形
3100番台 (M1)
2号車に組成される電動車(中間車)で、主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する。
3200番台 (M2)
5号車に組成される電動車(中間車)で、主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する。
サハ733形
3100番台 (T1)
3号車に組成される付随車(中間車)で、補助電源装置・空気圧縮機・蓄電池を搭載する。車椅子対応トイレ・車椅子スペースが設置されている。
3200番台 (T2)
4号車に組成される付随車(中間車)。座席は指定席「uシート」用の回転式リクライニングシートで、デッキを装備するためこの車両のみ半自動扉の機能を持たない[17]。デッキ付近に荷物置き場を、3号車寄りに車掌室と業務用室が設置されている。また、快速「エアポート」では指定席、それ以外に充当する際は自由席として使用するため、客室仕切上部デッキ側に座席種別を表示する案内表示器が設置されている。なお、721系の「uシート」で実施されていたFMラジオ放送は実施しない[注 10][16]
編成図(3000番台)
 
形式 クハ733形 モハ733形 サハ733形 サハ733形 モハ733形 クハ733形
区分 Tc1 M1 T1 T2 M2 Tc2
車両番号区分 クハ733-3100 モハ733-3100 サハ733-3100 サハ733-3200 モハ733-3200 クハ733-3200
編成番号区分 B-3100編成 B-3200編成
搭載機器   MT, CI, PT SIV, CP, Bt   MT, CI, PT SIV, CP
自重 33.7t 41.8t 34.0t 31.8t 41.8t 35.3t
車内設備 WC   WC, BF     BF
定員
() 内は座席定員
142 (46) 156 (52) 149 (48) 72 (43) 156 (52) 146 (47)

北海道新幹線が開業した2016年(平成28年)には、イメージキャラクターを務めた大谷翔平(当時北海道日本ハムファイターズ)のラッピングがB-3106/3206編成に施された。2017年(平成29年)は第2弾としてB-3103/3203編成にラッピングがされ、そのうち1号車(クハ733-3103)は全ての広告が当キャンペーンのものとなり、床面には大谷選手の原寸大足型などが装飾されていた。

1000番台(3両編成)

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B1003編成
側面種別・行先表示器
(B1002編成・フルカラーLED)

函館駅 - 新函館北斗駅間のアクセス列車「はこだてライナー[資料 2]用として導入されたグループである。

基本設計は札幌圏で運用されている0・3000番台と同じだが、コンセプトを「新幹線と連携・一体感」と「函館らしさ・北海道らしさ」としているため、外装と内装に一部変更が行われており、外装は車体の側面腰部と前面のラインカラーをパープルに変更するともに、コーポレートカラーのライトグリーンを車体の側面腰部のパープルの下に帯で配置している[18]

内装は「北海道の豊かな自然」と「函館の異国情緒」をイメージし、乗降口付近と車両の妻面の妻壁を木目調、客室扉の車内側をレンガ色、優先席を除いた座席モケットを北海道の自然をイメージさせるグリーンとしている[18]。車内照明は3000番台同様にLEDを採用したが、電気系統を交流 (AC) 系統と直流 (DC) 系統との2系統化することで、停電発生時でも蓄電池により一部の照明は残るようにしてある[記事 2]

2015年秋から順次落成し、2016年3月26日の北海道新幹線新青森駅 - 新函館北斗駅間開業に合わせて営業運転を開始した[資料 3][資料 4][資料 5][資料 6][資料 7][資料 8]

クハ733形
1000番台 (Tc1)
1号車に組成される制御車(函館方先頭車)。車椅子対応トイレ・車椅子スペースが設置されている[13]
2000番台 (Tc2)
3号車に組成される制御車(新函館北斗方先頭車)。補助電源装置・空気圧縮機を搭載する[19]
モハ733形 (M)
2号車に組成される電動車(中間車)。番台区分は1000番台。主回路機器(主変圧器・主変換装置)・集電装置を搭載する[19]
編成図(1000番台)
 
函館
形式 クハ733形 モハ733形 クハ733形
区分 Tc1 M Tc2
車両番号区分 クハ733-1000 モハ733-1000 クハ733-2000
搭載機器    MT, CI, PT  SIV, CP, Bt
自重 34.2 41.9 35.5
車内設備 WC, BF    
定員
() 内は座席定員
138 (46) 156 (52) 145 (50)

凡例

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  • Tc:制御車
  • M:電動車
  • T:付随車
  • MT:主変圧器
  • CI:主変換装置
  • SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
  • CM:電動空気圧縮機
  • PT:集電装置
  • Bt:蓄電池
  • WC:トイレ
  • BF:車椅子スペース

沿革

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甲種輸送中で兵庫駅に停車中の733系電車 (2012年2月)
川崎重工業兵庫工場にて留置中の733系電車(2014年6月)

運用

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731系と併結して学園都市線の運用に就く基本番台
快速「エアポート」での運用に就く3000番台(B3109+3209編成)

基本番台・3000番台・4000番台

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全車両が札幌運転所に配置され[22]札幌都市圏およびその周辺地区を中心とした以下の区間で運用されている。

基本番台の運用は、基本的に721系(3両編成)・731系・735系と共通[3]であり、3両あるいは3両編成2本を連結した6両編成で運転される。ただし、201系気動車との併結運用は731系が専用で充当されるため、これらに絡む運用に本系列は投入されない。また、新千歳空港駅には早朝時間帯の普通列車のみ乗り入れる。 岩見沢〜滝川間は、朝晩の札幌方面直通列車のみ運用される。

721系と併結し、小樽発千歳行普通列車の運用に就く基本番台(2020年2月、小樽駅)

3000番台・4000番台の運用は、721系の「uシート」組み込み6両編成と共通である。「エアポート」用編成の配置本数に対して快速「エアポート」の運用数は余裕があることから、終日6両編成運用を主に普通列車としても運転される[17]

2024年に投入された4000番台以外はかつては区間快速「いしかりライナー」(小樽駅 - 岩見沢駅)としての運用もあったが、2020年(令和2年)3月14日ダイヤ改正で廃止された。

1000番台

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全車両が函館運輸所に配置され[記事 10]、以下の列車で運用されている。通常は全列車3両運転だが、多客時には6両で運転されることもある。

函館本線の新函館北斗 - 小樽間が非電化のため、当番台は函館地区の閉じ込め運用となっている。

車歴表

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基本番台

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1000番台

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3000番台

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改造歴

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  • 改造所…苗穂:苗穂工場、札幌:札幌運転所

脚注

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注釈

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  1. ^ 西岡研介によると、JR北海道は当初、2012年1月1日に予定されていた札沼線の電化開業に合わせて、735系を30両導入する方針を固めていた。しかし、一旦は方針を了解していたはずの柿沼博彦副社長らがステンレス製車両の導入を求めて猛反発し、事態を重く見た坂本眞一相談役(肩書はいずれも当時)の裁定により、735系3両編成2本(6両)を試作車名目で導入し、耐寒試験を1期行ったのち改めて導入について判断することになった。ところが735系の耐寒試験はずるずると長引き、その間にステンレス製車両である本系列が導入されたため、735系の導入は試作車として導入された3両編成2本(6両)を除き事実上ストップしたという。また、この事態の影響で札沼線の電化開業が半年遅れ、2012年6月1日にずれ込んだともしている[5]
  2. ^ 加えて731系電車は、車体傾斜装置を搭載した201系気動車との共通設計であり、車体傾斜装置の作動時でも車体が車両限界を逸脱することのないよう、側面上半部が内傾している。735系電車は車体傾斜を考慮しないため内傾しない断面とされたが、車体幅はそのままであった。
  3. ^ 735系電車も同様。
  4. ^ 中間部の幌枠についても同様にアルミニウム合金製とした。
  5. ^ キハ261系1000番台(2006年)以降登場の車両と同構造。
  6. ^ 床下機器そのものは車体に艤装されている。
  7. ^ クハ733-31xx(新千歳空港・岩見沢側先頭車)は735系同様、平面となっている。
  8. ^ 端子電圧1100V、電流165A、周波数75Hz、定格回転数2,180rpm。
  9. ^ 「Base(基礎)」「Benchmark(基準)」「Barrier-free(バリアフリー)」の意味が込められている。
  10. ^ 721系においても、2014年7月31日をもってFMラジオ放送を終了した。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.80
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al 『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.81
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.79
  4. ^ a b 『鉄道ジャーナル』通巻550号 p.30
  5. ^ 西岡研介(2019):トラジャ JR「革マル」三〇年の呪縛、労組の終焉. p437-447, 東洋経済新報社
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.83
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 『鉄道ジャーナル』通巻548号 p.82
  8. ^ 『鉄道ファン』通巻614号 p.68
  9. ^ JR北海道環境報告書2014” (PDF). 北海道旅客鉄道. p. 10. 2020年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月26日閲覧。
  10. ^ JR北海道、函館~新函館北斗駅間のアクセス列車の愛称名を「はこだてライナー」に決定”. TRAICY(トライシー) (2015年2月15日). 2021年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月26日閲覧。
  11. ^ JR北海道、6両編成・uシート設置の733系3000代投入へ”. レスポンス(Response.jp). 2020年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月26日閲覧。
  12. ^ a b c d 『鉄道ファン』通巻614号 p.71
  13. ^ a b 『鉄道ファン』通巻660号 p.71
  14. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻660号 p.72
  15. ^ 富士電機技報2012年1月号」→電気を自在に操るパワーエレクトロニクス→「北海道旅客鉄道株式会社 札幌圏用通勤電車向け補助電源装置」p.70。
  16. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻640号 p.64
  17. ^ a b 『鉄道ファン』通巻683号 pp.94-99
  18. ^ a b 『鉄道ファン』通巻660号 p.70
  19. ^ a b 『鉄道ファン』通巻660号 p.69
  20. ^ 733系1000番台が函館地区で試運転を開始”. 鉄道ニュース. 交友社 (2015年12月11日). 2015年12月30日閲覧。
  21. ^ JR北海道公式 (2024-07-09), 733系4000代通勤形交流電車【JR北海道】, https://www.youtube.com/watch?v=YEywjhOgE3s 2024年7月14日閲覧。 
  22. ^ a b c d 『普通列車年鑑 2015-2016』、イカロス出版、2015年8月、138頁、ISBN 978-4-8022-0030-1 
  23. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab 『JR電車編成表』2022冬 p.6
  24. ^ a b c d 『JR電車編成表』2022冬 p.10
  25. ^ a b c d e f 『鉄道ファン』通巻699号 別冊付録 p.33
  26. ^ a b c d e f g h 『鉄道ファン』通巻711号 別冊付録 p.32
  27. ^ 『鉄道ファン』通巻723号 別冊付録 p.32
  28. ^ 『鉄道ファン』通巻735号 別冊付録 p.32

発表資料

[編集]
  1. ^ a b 学園都市線電化開業に伴う電車の投入(第一次)について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2012年3月14日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120314-1.pdf2012年9月25日閲覧 
  2. ^ 新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名の決定について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年2月12日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150212-5.pdf2015年2月12日閲覧 
  3. ^ 函館・新函館間のアクセス列車の運行について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2011年12月13日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2011/111213-2.pdf2011年12月17日閲覧 
  4. ^ a b 「函館〜新函館北斗」アクセス列車用の車両について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年11月20日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-3.pdf2014年11月20日閲覧 
  5. ^ 新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名募集について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年11月20日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-4.pdf2014年11月29日閲覧 
  6. ^ 新函館北斗〜函館間アクセス列車の愛称名募集について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年11月20日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141120-4_2.pdf2014年11月27日閲覧 
  7. ^ a b 北海道新幹線 新青森〜新函館北斗間開業に伴う運行計画の概要について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年9月16日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150916-3.pdf2015年9月16日閲覧 
  8. ^ a b 北海道新幹線 新青森〜新函館北斗間開業に伴う運行計画の概要について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2015年9月16日https://www.jreast.co.jp/press/2015/20150914.pdf2015年9月16日閲覧 
  9. ^ 平成24年10月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2012年8月3日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120803-1.pdf2012年9月25日閲覧 
  10. ^ 平成26年8月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年7月4日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140704-1.pdf2014年7月14日閲覧 

報道記事

[編集]
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  3. ^ “733系が甲種輸送される”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2012年2月9日). オリジナルの2012年2月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120211060818/http://railf.jp/news/2012/02/09/215900.html 2012年2月11日閲覧。 
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  5. ^ “札沼線電化開業にともない733系が営業運転を開始”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2012年6月2日). http://railf.jp/news/2012/06/02/055700.html 2012年6月4日閲覧。 
  6. ^ “733系3000番台が甲種輸送される”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年5月31日). http://railf.jp/news/2014/05/31/180000.html 2014年5月31日閲覧。 
  7. ^ “【JR貨+JR北】733系3000番代が甲種輸送される”. 鉄道ホビダス RMニュース (ネコ・パブリッシング). (2014年6月2日). http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2014/06/jrjr7333000.html 2014年7月26日閲覧。 
  8. ^ “733系3000番台が営業運転を開始”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年7月20日). http://railf.jp/news/2014/07/20/174500.html 2014年7月22日閲覧。 
  9. ^ “ゆったりロングシート、運行開始 快速エアポートに新車両”. 北海道新聞(どうしんウェブ) (北海道新聞社). (2014年7月20日). オリジナルの2014年7月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140728012840/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/552274.html 2014年7月28日閲覧。 
  10. ^ a b “【JR貨+JR北】〈はこだてライナー〉用733系1000番代甲種輸送”. 鉄道ホビダス RMニュース (ネコ・パブリッシング). (2015年10月6日). http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2015/10/jrjr7331000.html 2015年10月6日閲覧。 
  11. ^ “JR北海道 新駅-函館駅間のアクセス列車に733系”. 函館新聞(e-HAKODATE) (函館新聞社). (2014年9月11日). http://www.ehako.com/news/news2014a/7949_index_msg.shtml 2014年9月13日閲覧。 
  12. ^ “JR、地元・函館の要望に消極的 リレー列車3両/観光型車両は導入せず”. 北海道新聞(どうしんウェブ) (北海道新聞社). (2014年9月12日). オリジナルの2014年9月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140912032046/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/562362.html 2014年9月12日閲覧。 
  13. ^ “733系4000番台12両が甲種輸送される”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2024年5月15日). https://railf.jp/news/2024/05/16/113200.html 2024年5月30日閲覧。 
  14. ^ “733系4000番代が営業運転を開始”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2024年10月27日). https://railf.jp/news/2024/10/27/073000.html 2024年10月27日閲覧。 

参考文献

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鉄道ファン

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  • 泉弘之「733系通勤形交流電車」『鉄道ファン』第614号、交友社、2012年6月、pp.64 - 71。 
  • 編集部「新車速報 JR北海道733系3000番台」『鉄道ファン』第640号、交友社、2014年8月、p.64。 
  • 編集部「733系3000番台」『鉄道ファン』第641号、交友社、2014年9月、pp.52 - 54。 
  • 編集部「733系3000番台」『鉄道ファン』第642号、交友社、2014年10月、pp.76 - 79。 
  • 山口義貴(JR北海道鉄道事業本部車両部計画課)「733系1000番台」『鉄道ファン』第660号、交友社、2016年4月、pp.68 - 72。 
  • 富永昌嗣「快速”エアポート”について~Uシート車をもつ通勤型車両の現状~」『鉄道ファン』第683号、交友社、2018年3月、pp.94 - 99。 
  • 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2019/JR車両のデータバンク2018-2019』」『鉄道ファン』第59巻第7号(通巻699号)、交友社、2019年7月1日、pp.33-40。 
  • 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2020/JR車両のデータバンク2019-2020』」『鉄道ファン』第60巻第7号(通巻711号)、交友社、2020年7月1日、pp.32-39。 
  • 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2021/JR車両のデータバンク2020-2021』」『鉄道ファン』第61巻第7号(通巻723号)、交友社、2021年7月1日、pp.32-39。 
  • 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2022/JR車両のデータバンク2021-2022』」『鉄道ファン』第62巻第7号(通巻735号)、交友社、2022年7月1日、pp.32-40。 

鉄道ジャーナル

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  • 泉弘之「JR北海道 733系通勤形交流電車」『鉄道ジャーナル』第548号、鉄道ジャーナル社、2012年6月、pp.78-83。 
  • 編集部、久保田敦「札幌都市圏の通勤電車」『鉄道ジャーナル』第550号、鉄道ジャーナル社、2012年8月、pp.20-31。 

その他

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関連項目

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外部リンク

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