「秒」の版間の差分
編集の要約なし |
Babi Hijau (会話 | 投稿記録) m →倍量・分量単位: あかん、ここも違う |
||
(同じ利用者による、間の2版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
{{Otheruses|[[時間]]の単位|角度の単位|秒 (角度)}} |
{{Otheruses|[[時間]]の単位|角度の単位|秒 (角度)}} |
||
{{単位 |
|||
|名称=秒(びょう) |
|||
|画像=[[ファイル:Atomicclock.jpg|250px|原子時計]]<br/>原子時計 |
|||
|英字={{lang-en-short|second, sec.}} |
|||
|記号=s |
|||
|単位系=[[国際単位系]]([[SI基本単位]]) |
|||
|物理量=[[時間]] |
|||
|定義=セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9 192 631 770倍に等しい時間 |
|||
|由来=[[平均太陽日]]の1/86,400 |
|||
}} |
|||
'''秒'''(びょう、{{lang-en-short|second, sec.}}、記号'''s''')は、[[国際単位系]] (SI) および[[MKS単位系]]<ref>{{cite web|url=http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~miyagawa/misc/physics/MKS_units.pdf|format=PDF |title=MKS単位系について|author=宮川勇人|publisher=[[香川大学]]工学部材料創造工学科|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>、[[CGS単位系]]<ref>{{cite web|url=http://dprpcf.hyd.eng.hokudai.ac.jp/gaku/EBooks/Hydraulics/PdfFile/Ch01a1.pdf|format=PDF |title=独修『水理学』、長谷川和義監修/田中岳著|chapter=第1章 単位と次元 目標:SI単位系・工学単位系の違いを理解する|author=田中岳|publisher=[[北海道大学]]大学院工学研究科環境資源工学・水圏工学|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>における[[時間]]の[[物理単位]]である。他の[[量]]とは関係せず完全に独立して与えられる7つの[[SI基本単位]]の一つである<ref name="BIPM21">{{cite web|title=Official BIPM definition|url=http://www.bipm.org/en/si/si_brochure/chapter2/2-1/second.html|publisher=[[国際度量衡局]] (BIPM) |language=英語|accessdate=2010-11-13}}</ref><ref name=Ube-k>{{cite web|url=http://www.ube-k.ac.jp/~oki/class/IE/pre/sec1_note.pdf|format=PDF|title=計測工学 ‐第1回(測定と単位系)‐p.p.1-2‐平成20年4月10日|author=沖俊任|publisher=[[宇部工業高等専門学校]]|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。 |
|||
初期の「秒」は、[[太陽]]が見かけ[[地球]]を廻る[[運動]]を基に[[定義]]され<ref>{{cite book|title=Splitting the second: the story of atomic time|first1=Tony|last1=Jones|publisher=Institute of Physics Pub|year=2000年|isbn=0750306408|url=http://books.google.be/books?id=krZBQbnHTY0C}}</ref>、太陽が1周する時間を24分割した[[太陽時]]を60分割して「[[分]]」、さらにこれを60で割り「秒」が決められ、結果として1日の86,400分の1が「秒」となった。しかしながら、19世紀から20世紀にかけて[[天文学]]的観測から、この見かけの太陽周回の平均時間がわずかながら徐々に長くなっていることが判明し<ref name=Wada34>[[#和田2002|和田 (2002)、第2章 長さ、時間、質量の単位の歴史、pp34-35、3.時間の単位:地球から原子へ]]</ref>、時間の定義にはそぐわないと判断され始めた。これを解決した[[発明]]が[[原子時計]]であり、1967年から[[セシウム]]133[[原子]]の放射周期という普遍的な定義が可能となった。 |
|||
{{単位|名称=秒(びょう)|記号=s|単位系=[[国際単位系]](基本単位)|物理量=[[時間]]|定義=セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9 192 631 770倍に等しい時間|由来=[[平均太陽日]]の1/86,400|画像=[[ファイル:Atomicclock.jpg|250px|原子時計]]<br/>原子時計}} |
|||
なお、1秒が[[人間]]の標準的な[[心臓]][[拍動]]の間隔に近いことから誤解されることがあるが偶然に過ぎず、この両者には関係は無い<ref name=Wada34 />。 |
|||
'''秒'''(second, 記号:s)は[[時間]]の[[物理単位|単位]]である。[[国際単位系]](SI)の7つの[[SI基本単位|基本単位]]のうちの一つであり、時間の基本となる単位となっている。 |
|||
== 定義 == |
|||
秒は歴史的には1[[分]]の60分の1、1[[日]]の86,400分の1の時間として定められたものであるが(1日=24[[時間 (単位)|時間]]、1時間=60[[分]])、より正確な値にするために何度か定義が改められ、現在の定義は、 |
|||
現在の「秒」は、以下のように定義される。 |
|||
:[[セシウム|セシウム133]](<sup>133</sup>Cs)の原子の[[基底状態]]の2つの[[超微細構造|超微細準位]]の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍に等しい時間 |
|||
{{Quotation|The second is the duration of {{val|9192631770}} periods of the radiation corresponding to the transition between the two hyperfine levels of the ground state of the caesium 133 atom.<ref name="BIPM21"/></br> |
|||
([[計量単位令]]による。括弧内は編者注)となっている。 |
|||
訳:秒とは、基底状態におけるセシウム133原子の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射が周期数9,192,631,770回維持される時間である<ref name=NICT>{{cite web|url=http://www2.nict.go.jp/w/w114/afs/One-Second.html |title=1秒の定義|author= |publisher=独立行政法人情報通信研究機構|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。|第13回国際度量衡総会決議1、1967/68年}} |
|||
SIにおける秒の記号は"s"を用いる。(ただし英語での略語である"sec"を使用する人が多く見られる。)日本語の文章中では記号を用いずに「秒」と書かれることが多い。 |
|||
== 歴史 == |
== 歴史 == |
||
=== |
=== 機械時計成立以前の秒 === |
||
英語の"[[second]]"は、元々"second minute"(第2の分)と呼んでいたこと |
英語の"[[second]]"は、元々"second minute"(第2の分、次の分)と呼んでいたことを由来とする<ref name=Saijo3-4>[[#西條2009|西條 (2009)、3講.秒pp24-26、4.「秒」の起源と制定‐天文時から原子時へ‐]]</ref>。それに対して分のことは"prime minute"と呼んでいた。すなわち、1時間に対する第1の分割、第2の分割という意味である。 |
||
古代の[[古代バビロニア|バビロニア]]そして[[古代中国|中国]]では、1日を12等分する時間を設け、これを[[日時計]]による観測で確認をしていた<ref name=Saijo3-3>[[#西條2009|西條 (2009)、3講.秒pp23-24、3.時間測定の始まり]]</ref>。また、少なくとも紀元前2000年頃には[[エジプト]]では1日を[[昼]]と[[夜]]に分け、それぞれを12の時間単位で区切っていた<ref name=Saijo3-3 />。これは[[不定時法]]と呼ばれ、[[季節]]による昼や夜の長さ変動から、それら時間単位の実際の長さは一定していなかった。[[古代ギリシア]]の[[ヒッパルコス]](紀元前150年前後)と[[古代ローマ]]の[[クラウディオス・プトレマイオス]](150年前後)は、それぞれ1日を[[六十進法]]で細分し、平均化された1時間(1日の24分割)や、1時間の単純な[[分数]](1/4や2/3など )そして時間の度合い(現代の「分」にも通じる1日の360分割)などを用いたが、これらは現代の分や秒とは異なっていた<ref>{{cite book|title= Ptolemey's Almagest |first1= G. J. |last1= Toomer |publisher= [[プリンストン大学]]出版局|location= Princeton、[[ニュージャージー州]][[プリンストン (ニュージャージー州)|プリンストン]] |year=1998年|pages=6-7, 23, 211-216}}</ref>。 |
|||
六十進法の定義によって分けられる1日は 1/60のn乗の時間区分を設けてゆくことになるが、300年頃のバビロニアでは少なくとも(1/60)<sup>6</sup>までの分割(2マイクロ秒よりも短い)を行っていた。ただし、そのようなごく短い時間単位を基準に用いていた訳ではなく、例えば1年という時間を細分単位で表すような場合には1日の60分割単位を基礎としていた。しかも、その単位時間さえも正確な測定を行う手段を彼らは持っていなかった。ある例では、彼らは[[朔望月]]の平均時間を六十進法で29;31,50,8,20日と計算していた。これはヒッパルコスとプトレマイオスも行った六十進法での計算に相当し、さらに現代の[[ユダヤ暦]]における平均月29日と12時間793ヘレク[[:en:helek|(en)]]となる。この「ヘレク」は1080倍で1時間となる<ref>{{cite book |author=O Neugebauer |year=1975年 |title=A history of ancient mathematical astronomy |publisher=[[:en:Springer-Verlag|Springer-Verlag]] |isbn=038706995X}}</ref>。バビロニアでは「時」は使わず、現代の2時間(120分)に相当する時間、4分に相当する時間、10/3秒に相当する時間(ユダヤ暦の「ヘレク」と同じ)をそれぞれ単位とした。<ref>{{cite journal |author=O Neugebauer |year=1949年|title=The astronomy of Maimonides and its sources |journal=[[ヘブライ・ユニオン・カレッジ]]・アニューアル |volume=22 |pages=321–360 |doi= |id=}}</ref> |
|||
1000年、[[ペルシア人]]の学者[[アブー・ライハーン・アル・ビールーニー]]は、[[新月]]となる週に、[[日曜日]]の[[正午]]を基準点とした「日、時、分、秒」さらに秒より細かな2段階の区分を施した<ref>{{cite book |author=アブー・ライハーン・アル・ビールーニー|year=1879年 |title=The chronology of ancient nations: an English version of the Arabic text of the Athâr-ul-Bâkiya of Albîrûnî, or "Vestiges of the Past" |url=http://books.google.com/?id=pFIEAAAAIAAJ&pg=PA148#v=onepage&q= |pages=147-149 |others=Sachau C Edward}}</ref>。1267年には[[ロジャー・ベーコン]]が、[[満月]]日の正午を基準に「時 (horae)、分 (minuta)、秒 (secunda)」さらに細かな (tertia)と(quarta) へ分けた<ref>{{cite book |author=ロジャー・ベーコン|year=2000年 |origyear=1928年|title=The Opus Majus of Roger Bacon |publisher=[[ペンシルベニア大学]]出版局 |page=table facing page 231 |isbn=9781855068568 |nopp=true |others=BR Belle}}</ref>。これら「秒」を60分の1に細分する用語「third」は、現代の[[ポーランド語]] (tercja) や[[トルコ語]] (salise) に残っているが、通常は小数点以下2桁で示される。 |
|||
=== 秒表示を持つ機械時計 === |
|||
[[時計]]が秒単位を表示するようになった初期の例は、16世紀後半に現れる。1560-1570年のFremersdorf collectionには、秒針を持つ[[ねじ]]式時計がある<ref>[[#Landes1983|Landes (1983), pp417-418]]</ref><ref>{{cite book|title= Clocks & watches |first1= Johann |last1= Willsberger |publisher= Dial Press |location= New York |year=1975年|chapter= full page color photo: 4th caption page, 3rd photo thereafter (neither pages nor photos are numbered)|pages=}}</ref>。同じ頃、タキ・アルジン[[:en:Taqi al-Din Muhammad ibn Ma'ruf|(en)]]は5秒刻みの表示をする時計を製作した<ref>[http://books.google.com/books?id=raKRY3KQspsC&pg=PA934 Taqi al-Din]</ref><ref>[http://muslimheritage.com/topics/default.cfm?ArticleID=947 The astronomical clock of Taqi al-Din: Virtual reconstruction].</ref>。1579年には[[ヨスト・ビュルギ]]がヴィルヘルム5世(ヘッセン=カッセル方伯)[[:en:William IV, Landgrave of Hesse-Kassel|(en)]]の依頼を受け、秒を示す時計を作った<ref>[[#Landes1983|Landes (1983), p105]]</ref>。1581年には[[ティコ・ブラーエ]]が[[天文台]]の時計を改修した際に分と秒の表示を加え、1587年に彼は、この時計は4秒の狂いしか生じなかったと述べた<ref name=Landes>[[#Landes1983|Landes (1983), p104]] </ref>。 |
|||
秒表示の正確性は、[[振り子時計]]が発明され、[[日時計]]による見かけ時間の表示から平均時を表すことができるようになって向上した。特に1670年にビル・クレメント[[:en:William Clement|(en)]]が[[クリスティアーン・ホイヘンス]]の時計に秒振り子[[:en:seconds pendulum|(en)]]を加えた事が顕著に貢献した<ref>{{cite journal|author=J Chappell|year=2002|title=The Long Case Clock: The Science and Engineering that Goes Into a Grandfather Clock|url=http://illumin.usc.edu/article.php?articleID=64&page=1|journal=Illumin|volume=1 |issue=0 |pages=2|doi=}}</ref>。ロングケース・クロック[[:en:longcase clock|(en)]]の秒振り子は一往復で2秒を示し、片方からもう一方へ振れる際に鳴る機械音が1秒毎の時間を刻んだ。そして、精密時計の[[文字盤]]には1分間で一周する秒針が加えられるようになった。 |
|||
ただし、地球の自転周期は24時間(1日の長さ)ではなく、23.9345時間であることに注意されたい。これは、地球が太陽の周りを365.25636日周期で公転しているため、太陽に向かう角度が、1日あたり0.0657時間(= 24/365.25636)ずつずれていくからである。このため、さまざまな[[暦]]では[[閏]]によって誤差を修正している。 |
|||
=== 地球の公転周期に基づく秒 === |
=== 地球の公転周期に基づく秒 === |
||
長くヨーロッパでは、地球の[[自転周期]]は一定だと考えられていた。ところが、[[クォーツ時計]]の精度が向上すると<ref name=Wada34 />少しずつ遅くなっていることが分かり<ref name=Saijo3-4 />、さらに季節による変動があることも判明した<ref name=K.Kodama>{{cite web|url=http://www.math.kobe-u.ac.jp/~kodama/tips-measure.html |title=単位、秒|author=K.KODAMA |publisher=[[神戸大学]]理学部数学科|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。これらは、太陽や[[月]]の[[引力]]で生じる[[潮汐力]]の[[摩擦]] <ref name=NICT /><ref>{{cite web|url=http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0320a/contents/chishiki/answer06/index.html |title=宇宙・天文まめ知識 地球の自転速度は一定か?|author= |publisher=財団法人科学技術振興機構|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>、[[海流]]や[[大気]]の循環、さらに地球の[[核 (天体)|核]]が流動していることなどが影響を及ぼす。また、[[地震]]の発生も自転周期の変動を起こす<ref>{{cite web|url=http://www.sci.hokudai.ac.jp/science/science/H17_02/tibutu/sumatra.htm |title=スマトラ沖地震と地球|author=日置幸介|publisher=[[北海道大学]]理学研究科・地球惑星科学専攻・宇宙測地学研究室|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。これらから、平均太陽日を元にした定義では秒を固定できないことが判り、何かしらの対処が求められた<ref name=Saijo3-4 />。 |
|||
しかし、地球の[[自転周期]]は一定でなく、平均太陽日を元にした定義では秒が正確に定義できないことがわかった。そこで、[[1954年]]の第10回[[国際度量衡総会]](CGPM)での決議に基づき、[[1956年]]の[[国際度量衡委員会]](CIPM)において、「[[1900年]]の年初に近い時で、太陽の幾何学([[章動]]と[[光行差]]の影響を除いた)平均[[黄経]]が 279度41分48.04秒 なる時刻を基点として測り、この時刻を[[暦表時]]1900年[[1月0日]]<!-- 0日は誤記ではない -->の12時(日本時間で1899年12月31日21時)と定義する。[[暦表時]]秒とはこの時刻から1[[太陽年]]の 1/31,556,925.9747」と定義が改められた。このときに使用したのは、18世紀から19世紀までの天文観測に基づいて1900年以降の太陽の運動を示す方程式を記述した「[[サイモン・ニューカム|ニューカム]]による太陽の見かけの([[光行差]]を考慮した)平均[[黄経]]」であった。この定義は1960年の第11回国際度量衡総会で批准された。1900年というのは、これが平均太陽日が86,400秒になる時代であるという意味ではない。単に時間を決めるための基準点としてきりの良い日附が選ばれただけである。暦表時とは、ニュートン力学に基づき地球の公転周期を元にして定めた時刻である。 |
|||
これを受けて、1954年の第10回[[国際度量衡総会]] (Conférence Générale des Poids et Mesures, CGPM) での決議に基づき、1956年の[[国際度量衡委員会]] (International Committee for Weights and Measures, CIPM) において、秒の定義を地球自転よりも変動が少ない公転に求め<ref name=NICT />、「1900年の年初に近い時で、太陽の[[幾何学]]([[章動]]と[[光行差]]の影響を除いた)平均[[黄経]]が 279度41分48.04秒 なる時刻を基点として測り、この時刻を[[暦表時]]1900年[[1月0日]]の12時(日本時間で1899年12月31日21時)と定義する。暦表時秒とはこの時刻から1[[太陽年]]の 1/31,556,925.9747」と改められた<ref name=Saijo3-4 />。暦表時とは、[[ニュートン力学]]に基づき地球の[[公転周期]]を元にして定めた時刻である。このときに使用されたのは、18世紀から19世紀までの天文観測に基づいて1900年以降の太陽の運動を示す[[方程式]]を記述した「[[サイモン・ニューカム|ニューカム]]による太陽の見かけの([[光行差]]を考慮した)平均[[黄経]]」であった<ref name="USNO">{{cite web | title=Leap Seconds | publisher=Time Service Department, [[アメリカ海軍天文台]] | url=http://tycho.usno.navy.mil/leapsec.html | accessdate=2006-12-31}}</ref>。この定義は1960年の第11回国際度量衡総会で批准された<ref>{{cite web | title=国際単位系 (SI) 日本語版 | publisher=独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター | url=http://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf|format=PDF|pages=23 |language=日本語| accessdate=2010-11-13}}</ref>。1900年というのは、これが平均太陽日が86,400秒になる時代という意味ではなく、単に時間を決めるための基準点としてきりの良い日付が選ばれたに過ぎない。そのため、基準値をもう一度[[測定]]しようとしても1900年に遡って行うことは不可能であり、再現性に課題を抱えていた<ref name=K.Kodama />。 |
|||
=== 原子時計による秒 === |
=== 原子時計による秒 === |
||
新たな定義において、1/31,556,925.9747という12桁の[[有効数字]]が使われたということは、この時にはそれだけの精密な計測が可能な時計が既に発明されていた事を示す。これこそが[[セシウム]]を用いた[[原子時計]]であった<ref name=Saijo3-4 />。セシウムは天然では[[原子量]]133の[[元素]]のみが存在し、かつ[[金属]]の[[沸点]]が670℃と低いところから使いやすく、原子時計に採用されていた<ref name=Saijo3-4 />。ならば、観測によってのみしか決定できない地球の公転よりも、実験室で求めることが可能な原子時計を直接用いて秒の定義を決めることが効率的と考えられた<ref name=Saijo3-4 />。これには、[[量子力学]]の原理から、すべての<sup>133</sup>Cs原子は個別の差が存在しないため、原理的に同一の定義が可能という特色もある<ref>{{cite web | title=基礎物理学 2007年度|author=木口勝義 | publisher=[[近畿大学]]理工学総合研究所| url=http://www.rist.kindai.ac.jp/~kiguchi/h19/buturi-1/chap1.pdf |format=PDF |language=日本語| accessdate=2010-11-13}}</ref>。 |
|||
[[原子時計]]が開発されたことにより、観測によってしか決定できない地球の公転よりも、実験室で求めることのできる原子時計を秒の定義に使うことが決定された。 |
|||
{{精度|数値「9,192,631,770」を得るまでの具体的手段([[ノート:秒]]参照)}} |
|||
その数年後、アメリカ海軍観測所(USNO)の2人の天文学者とイギリス国立物理学研究所の2人の天文学者が、セシウム原子の超微細遷移周波数と暦表秒との間の関係を求めた。<!-- この一文、よーわからん。 Using a common-view measurement method based on the received signals from [[radio station]] [[WWV]], they determined the orbital motion of the [[Moon]] about the Earth, from which the apparent motion of the Sun could be inferred, in terms of time as measured by an atomic clock. -->その結果、[[1967年]]の第13回国際度量衡総会において、現在の原子時によるSIの秒の定義が決定された。 |
|||
既にいくつかの[[国家]]は原子時計を導入し、時系の運用に用いていた<ref>{{cite web | title=タイムスタンプ局に対するUTCトレーサビリティ保証のTA技術要件に関する検討 中間報告| publisher=TA認定基準の国際整合化に向けた検討WG 財団法人日本データ通信境界 | url=http://www.dekyo.or.jp/tb/linkdocument/data/ta.pdf |format=PDF |language=日本語| accessdate=2010-11-13}}</ref>。まず、原子時計には[[誤差]]の徹底的な洗い出しと対策が施され<ref name=Major>{{Cite book|和書|author=F.G.マジョール|translator=盛永篤郎|year= |title=量子の鼓動:原子時計の原理と応用|publisher=シュプリンガー・ジャパン|year=2006年|edition= |pages=207|isbn=9784431712060|url=http://books.google.co.jp/books?id=C6jG-aq_RtIC&pg=PR3&lpg=PR3&dq=%22%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%99%82%E8%A8%88%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%22&source=bl&ots=RB9sRBCa8k&sig=chN5yA10US3hrP9Zbmd90FhTtpk&hl=ja#v=onepage&q=%22%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%99%82%E8%A8%88%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%22&f=false }}</ref>、そして[[アメリカ海軍天文台]] (United States Naval Observatory, USNO) のウィリアム・マーコウィッツ[[:en:William Markowitz|(en)]]とイギリス国立物理学研究所[[:en:National Physical Laboratory, UK|(en)]] (National Physical Laboratory, NPL) のルイ・エッセン[[:en:Louis Essen|(en)]]によってセシウム原子の超微細遷移周波数と暦表秒との関係が求められた<ref name="USNO"/><ref name=mark58>{{cite journal |author=W Markowitz, RG Hall, L Essen, JVL Parry |year=1958 |url=http://www.leapsecond.com/history/1958-PhysRev-v1-n3-Markowitz-Hall-Essen-Parry.pdf |title=Frequency of cesium in terms of ephemeris time |journal=[[Physical Review Letters]] |volume=1 |issue= |pages=105–107 |doi=10.1103/PhysRevLett.1.105}}</ref>。マーコウィッツとエッセンは、3年間の共同研究を経て1秒が9,192,631,770周期だという数値を得た。これは、1951年にマーコウィッツが発明した[[星]]と月の動きを同時に追える月観測用[[カメラ]]をUSNOが2台、[[大西洋]]を挟んで<ref name=Sciam>{{cite web | title=How does one arrive at the exact number of cycles of radiation a cesium-133 atom makes in order to define one second? (The Story of Atomic Time)| author=Tony Jones |publisher=Scientific American | url= http://www.scientificamerican.com/article.cfm?id=how-does-one-arrive-at-th |language=英語| date=2002-12-16|accessdate=2010-11-13}}</ref>並列で設置し、月による[[星食]]から、高精度の天体暦時間を確認することで得られた<ref name=Final>{{cite web | title=Final Answers Measurements & Units| author=Gérard P. Michon |publisher=numericana.com | url= http://www.numericana.com/answer/units.htm |language=英語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。また、この観測でNPLは、アメリカ東海岸[[コロラド州]]の[[標準電波]]局[[:en:WWV (radio station)|WWV]][[短波放送]]による[[識別信号]]を使い、2台の原子時計の比較調整を行った<ref name=Sciam /><ref name=Final />。 |
|||
この結果を受けて、40カ国の代表が参加した1967年の第13回CGPMにおいて、現在の原子時計によるSIの秒の定義が決定された<ref name=NICT /><ref name=Major />。1997年の[[国際度量衡局]] (BIPM) の会議では「秒の定義は0[[ケルビン]](K)の下で静止した状態にあるセシウム原子に基準を置いている」という声明が出された<ref>{{cite web|url=http://www.nmij.jp/library/units/time/ |title=時間|author= |publisher=独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。しかし現実には、[[絶対零度]]、止まった原子、そして外部からの[[電磁波]]等を全く排除した状態を作り出すことは事実上不可能であり、この理想状況との差異を評価して補正を加えなければならない。これを自動で行う機器の例には、一次周波数標準器がある<ref name=NICT />。 |
|||
基底状態は[[磁場]]0の状態で定義される。このようにして定められる秒は暦表秒に等しい。 |
|||
=== 定義の変遷 === |
|||
秒の定義について、1997年の[[国際度量衡局]](BIPM)の会議で「この定義は0[[ケルビン]](K)の下で静止した状態にあるセシウム原子に基準を置いている」という声明が出された。 |
|||
{| class="wikitable" |
|||
<!-- In practice, this means that high-precision realizations of the second should compensate for the effects of ambient radiation to try to extrapolate to the value of the second as defined above. --> |
|||
|+ 秒の定義と不確かさの変遷 |
|||
! 年 |
|||
! 定義内容 |
|||
! 相対的な不確かさ |
|||
|- |
|||
| ‐ |
|||
| 平均太陽日の1/86400 ( =1/(24*60*60) )<ref name=K.Kodama /> |
|||
|10<sup>−8</sup><ref name=Hosokawa>{{cite web|url=http://ci.nii.ac.jp/naid/110006990894 |title=秒の定義のこれまでとこれから‐単位の定義変遷から見えるもの‐|author=細川瑞彦|publisher=独立行政法人 情報通信研究機構|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref> |
|||
|- |
|||
| 1960年 |
|||
| 1900年1月0日12時から1太陽年の1/31,556,925.9747 <ref name=K.Kodama /></br>(1956年CGPM) |
|||
| 10<sup>−10</sup><ref name=Hosokawa /> |
|||
|- |
|||
| 1967年 |
|||
| 2つの基底状態セシウム133超微細準位間の遷移に対応する</br>放射周期の9,192,631,770倍に等しい時間(第13回CGPM) |
|||
| 10<sup>−10</sup><ref name=Kuga>{{cite web|url=http://photon.c.u-tokyo.ac.jp/~kuga/ss/100806OpenCampus/100805OpenCampus_web.pdf|format=PDF |title=細かい話で恐縮ですが|author=久我隆弘|pages=4-5|publisher=[[東京大学]]大学院総合文化研究科|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref> |
|||
|- |
|||
| 1997年 |
|||
| 0Kにおける静止したセシウム原子の時計</br>(1997年CIPM) |
|||
| 10<sup>−12</sup><ref name=Kuga /> |
|||
|- |
|||
| (参考) |
|||
| 可視光領域の遷移を利用する原子時計など |
|||
| 10<sup>−14</sup><ref name=Kuga /> - 10<sup>−16</sup><ref name=Hosokawa /> |
|||
|} |
|||
== |
== 表記 == |
||
=== 倍量・分量単位 === |
|||
「秒」という漢字の元々の意味は、[[小麦]]や[[稲]]などの[[芒]](のぎ。穂先の堅い毛)のことである。そこから、わずかなもの、微細なものの意味となった。『孫子算経』では、小数の位取りに「秒」を用い、[[毛 (数)|毛]]の10分の1(すなわち0.0001、1万分の1)を秒としている。[[宋 (王朝)|宋]]代にこの秒は[[糸 (数)|糸]]に置き替えられた。[[明]]代に西洋の[[時法]]が伝わったとき、わずかな時間であるsecondに秒の字が宛てられた。 |
|||
[[SI接頭辞]]では、秒の[[物理単位#倍量単位・分量単位|倍量単位・分量単位]]を定めている<ref>{{cite web|url=http://www.nmij.jp/library/units/si/ |title=国際単位系|author= |publisher=独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。秒の倍量単位は、定義上は[[キロ]]秒、[[メガ]]秒などもありうるが、通常は[[分]]・[[時間 (単位)|時間]]・[[日]]・[[週]]・[[月 (暦)|月]]・[[年]]・[[世紀]]・[[ミレニアム|千年紀]]などの慣用の単位が使われるため、[[SI接頭辞|接頭辞]]つきの単位はほとんど用いられない。参考までに、これらの慣用の単位を秒だけで表すと以下のようになる。 |
|||
== 倍量・分量単位 == |
|||
秒の倍量単位は、定義上は[[キロ]]秒、[[メガ]]秒などもありうるが、通常は[[分]]・[[時間 (単位)|時間]]・[[日]]・[[週]]・[[月 (暦)|月]]・[[年]]・[[世紀]]・[[ミレニアム|千年紀]]などの慣用の単位が使われるため、[[SI接頭辞|接頭辞]]つきの単位はほとんど用いられない。参考までに、これらの慣用の単位を秒だけで表すと以下のようになる。 |
|||
* 1分 = 60 s |
* 1分 = 60 s |
||
* 1時間 = 60分 = 3 600 s = 3.6 ks |
* 1時間 = 60分 = 3 600 s = 3.6 ks |
||
55行目: | 100行目: | ||
分量単位には以下のものがある。 |
分量単位には以下のものがある。 |
||
*'''ミリ秒'''(ms)は1,000分の1秒に等しい。ミリ秒は、[[音声学]]で[[音素]]の期間を測るためによく使われる。また、一般的な[[ストップウオッチ]]における最小の単位でもある |
*'''ミリ秒'''(ms)は1,000分の1秒に等しい。ミリ秒は、[[音声学]]で[[音素]]の期間を測るためによく使われる。また、一般的な[[ストップウオッチ]]における最小の単位でもある |
||
*'''マイクロ秒'''(µs)は100万分の1(10<sup>-6</sup>)秒に等しい。マイクロ秒は、原子の反応や化学反応のような、通常わずかな時間で起こるような現象の時間の計測によく用いられる。 |
*'''マイクロ秒'''(µs)は100万分の1 (10<sup>-6</sup>) 秒に等しい。マイクロ秒は、原子の反応や[[化学反応]]のような、通常わずかな時間で起こるような現象の時間の計測によく用いられる。 |
||
*'''ナノ秒'''(ns)は、10<sup>-9</sup>秒に等しい。 |
*'''ナノ秒'''(ns)は、10<sup>-9</sup>秒に等しい。 |
||
**ナノ秒が日常生活に登場することはまずない。技術的な場面では、[[コンピュータ]]、[[電気通信]]、パルス[[レーザー]]といくつかの電子機器でよく使われる単位である。 |
**ナノ秒が日常生活に登場することはまずない。技術的な場面では、[[コンピュータ]]、[[電気通信]]、パルス[[レーザー]]といくつかの電子機器でよく使われる単位である。 |
||
**1ナノ秒の間に光は真空中を 299.792458 mm(これは[[メートル]]の定義値に基づく正確な値である)進む。しかし、真空以外の空間中ではそれよりも遅くなり、それは[[屈折率]]''n''(1以上)によって示される。空気(''n'' = 1.000292)中では光は1ナノ秒間に約 298.9 mm 進むが、水(''n'' = 1.33)の中では約 225.4 mm になる。 |
**1ナノ秒の間に光は真空中を 299.792458 mm(これは[[メートル]]の定義値に基づく正確な値である)進む。しかし、真空以外の空間中ではそれよりも遅くなり、それは[[屈折率]]''n''(1以上)によって示される。[[空気]] (''n'' = 1.000292) 中では光は1ナノ秒間に約 298.9 mm 進むが、[[水]] (''n'' = 1.33) の中では約 225.4 mm になる。 |
||
*'''ピコ秒'''(ps)は、10<sup>-12</sup>秒に等しい。 |
*'''ピコ秒'''(ps)は、10<sup>-12</sup>秒に等しい。 |
||
*'''フェムト秒'''(fs)は、10<sup>-15</sup>秒に等しい。 |
*'''フェムト秒'''(fs)は、10<sup>-15</sup>秒に等しい。 |
||
66行目: | 111行目: | ||
*'''ゼプト秒'''(zs)は、10<sup>-21</sup>秒に等しい。 |
*'''ゼプト秒'''(zs)は、10<sup>-21</sup>秒に等しい。 |
||
*'''ヨクト秒'''(ys)は、10<sup>-24</sup>秒に等しい。 |
*'''ヨクト秒'''(ys)は、10<sup>-24</sup>秒に等しい。 |
||
=== 漢字表記 === |
|||
漢字「秒」の本来の意味は、[[小麦]]や[[稲]]などの[[芒]](のぎ、のげ。[[穂]]先の堅い[[毛]])のことである。そこから、わずかなもの、微細なものの意味となった<ref name=Saijo3-4 />。『孫子算経』では、小数の位取りに「秒」を用い、[[毛 (数)|毛]](毫)の10分の1(すなわち0.0001、1万分の1)を秒としている<ref>[http://zh.wikisource.org/zh/%E5%AD%AB%E5%AD%90%E7%AE%97%E7%B6%93 維基文庫「孫子算經」]</ref>。[[宋 (王朝)|宋]]代にこの秒は[[糸 (数)|糸]]に置き替えられた。[[明]]代に西洋の[[時法]]が伝わったとき、わずかな時間であるsecondに秒の字が宛てられた。 |
|||
== 国際原子時と閏秒 == |
|||
原子時計で定義された秒を基礎に置いた時刻、正確には世界中にある300台以上の原子時計が算出する平均によって決められる時系があり、これは国際原子時 (TAI) と呼ばれ、1958年1月1日0時に[[世界時]] (UT) に合わせて開始された<ref name=Jstpro>{{cite web|url=http://jjy.nict.go.jp/mission/page1.html |title=日本標準時プロジェクトの業務紹介|author= |publisher=独立行政法人情報通信研究機構 日本標準時プロジェクト|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。ところが、地球の自転のぶれから、国際原子時と世界時の間にはズレが生じるようになった。一日の時刻は、基本的に正午に太陽が南中に来るように設定されるため、この差異が0.9秒以上にならないように調整し[[協定世界時]] (UTC) を設定する運用が1958年から始められた<ref name=Jstpro />。 |
|||
1961年から1971年までは標準周波数のオフセットと時刻のステップ調整で差異を埋めていた(旧協定世界時)。1972年に1月1日0時の協定世界時を国際原子時と10秒の差がある状態に一旦調整(特別調整という)し、その年以降は[[閏秒]]を適宜加えるか除く方法に改められた。2009年までに閏秒の調整は、どれも閏秒1秒を加える操作が計24回なされた。結果、特別調整を加え協定世界時と国際原子時の差異は2009年段階で39秒となっている。<ref name=Jstpro>{{cite web|url=http://jjy.nict.go.jp/mission/page1.html |title=研究業務内容・標準時 国際原子時・協定世界時とうるう秒|author= |publisher=独立行政法人情報通信研究機構 日本標準時プロジェクト|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref> |
|||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
*[[閏秒]] |
|||
*[[協定世界時]] |
|||
*[[周期]] |
|||
*[[時間の比較]] |
*[[時間の比較]] |
||
== 参考文献 == |
|||
*{{Cite book|和書|author=西條敏美|year=2009年|title=単位の成り立ち|publisher=恒星社厚生閣|edition=第1刷|isbn=978-4-7699-1099-2|ref=西條2009}} |
|||
*{{cite book|title= Revolution in time |first1= David S. |last1= Landes |publisher=[[ハーバード大学]]出版局|location= Cambridge, Massachusetts |year=1983年|ref=Landes1983}} |
|||
*{{Cite book|和書|author=和田純夫|coauthors=大上雅史、根本和昭|year=2002年|title=単位がわかると物理がわかる|publisher=ベレ出版|edition=初刷|isbn=4-86064-013-6|url= http://books.google.co.jp/books?id=T0vVzb2FmlYC&printsec=frontcover&dq=%E5%8D%98%E4%BD%8D%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%81%A8%E7%89%A9%E7%90%86%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B&source=bl&ots=A8IzbvnlLj&sig=hFRut3bONHtfEj0-1ZQZJ2yFQfo&hl=ja#v=onepage&q&f=false|ref=和田2002}} |
|||
== 脚注 == |
|||
=== 注釈 === |
|||
{{脚注ヘルプ}} |
|||
<div class= "references-small"> |
|||
<references group="注"/> |
|||
</div> |
|||
=== 脚注 === |
|||
{{reflist|2}} |
|||
=== 脚注2 === |
|||
本脚注は、出典・脚注内で提示されている「出典」を示しています。 |
|||
{{Reflist|group="2-"}} |
|||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
*[http://www.bipm.fr/en/si/si_brochure/chapter2/2-1/second.html Official BIPM definition of the second] |
*[http://www.bipm.fr/en/si/si_brochure/chapter2/2-1/second.html Official BIPM definition of the second] |
||
*[http://www2.nict.go.jp/pub/jst/index-J.html 独立行政法人情報通信研究機構 Java Script にて日本標準時を表示する] |
|||
*[http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20030609/pr20030609.html 独立行政法人産業技術総合研究所 プレスリリース2003年6月9日] 2000万年に1秒と狂わない高精度原子時計を開発 |
|||
{{DEFAULTSORT:ひよう}} |
{{DEFAULTSORT:ひよう}} |
||
{{sci-stub}} |
|||
{{Time topics}} |
{{Time topics}} |
||
{{Time measurement and standards}} |
{{Time measurement and standards}} |
2010年11月19日 (金) 18:08時点における版
秒(びょう) 英: second, sec. | |
---|---|
原子時計 | |
記号 | s |
系 | 国際単位系(SI基本単位) |
量 | 時間 |
定義 | セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9 192 631 770倍に等しい時間 |
由来 | 平均太陽日の1/86,400 |
秒(びょう、英: second, sec.、記号s)は、国際単位系 (SI) およびMKS単位系[1]、CGS単位系[2]における時間の物理単位である。他の量とは関係せず完全に独立して与えられる7つのSI基本単位の一つである[3][4]。
初期の「秒」は、太陽が見かけ地球を廻る運動を基に定義され[5]、太陽が1周する時間を24分割した太陽時を60分割して「分」、さらにこれを60で割り「秒」が決められ、結果として1日の86,400分の1が「秒」となった。しかしながら、19世紀から20世紀にかけて天文学的観測から、この見かけの太陽周回の平均時間がわずかながら徐々に長くなっていることが判明し[6]、時間の定義にはそぐわないと判断され始めた。これを解決した発明が原子時計であり、1967年からセシウム133原子の放射周期という普遍的な定義が可能となった。
なお、1秒が人間の標準的な心臓拍動の間隔に近いことから誤解されることがあるが偶然に過ぎず、この両者には関係は無い[6]。
定義
現在の「秒」は、以下のように定義される。
歴史
機械時計成立以前の秒
英語の"second"は、元々"second minute"(第2の分、次の分)と呼んでいたことを由来とする[8]。それに対して分のことは"prime minute"と呼んでいた。すなわち、1時間に対する第1の分割、第2の分割という意味である。
古代のバビロニアそして中国では、1日を12等分する時間を設け、これを日時計による観測で確認をしていた[9]。また、少なくとも紀元前2000年頃にはエジプトでは1日を昼と夜に分け、それぞれを12の時間単位で区切っていた[9]。これは不定時法と呼ばれ、季節による昼や夜の長さ変動から、それら時間単位の実際の長さは一定していなかった。古代ギリシアのヒッパルコス(紀元前150年前後)と古代ローマのクラウディオス・プトレマイオス(150年前後)は、それぞれ1日を六十進法で細分し、平均化された1時間(1日の24分割)や、1時間の単純な分数(1/4や2/3など )そして時間の度合い(現代の「分」にも通じる1日の360分割)などを用いたが、これらは現代の分や秒とは異なっていた[10]。
六十進法の定義によって分けられる1日は 1/60のn乗の時間区分を設けてゆくことになるが、300年頃のバビロニアでは少なくとも(1/60)6までの分割(2マイクロ秒よりも短い)を行っていた。ただし、そのようなごく短い時間単位を基準に用いていた訳ではなく、例えば1年という時間を細分単位で表すような場合には1日の60分割単位を基礎としていた。しかも、その単位時間さえも正確な測定を行う手段を彼らは持っていなかった。ある例では、彼らは朔望月の平均時間を六十進法で29;31,50,8,20日と計算していた。これはヒッパルコスとプトレマイオスも行った六十進法での計算に相当し、さらに現代のユダヤ暦における平均月29日と12時間793ヘレク(en)となる。この「ヘレク」は1080倍で1時間となる[11]。バビロニアでは「時」は使わず、現代の2時間(120分)に相当する時間、4分に相当する時間、10/3秒に相当する時間(ユダヤ暦の「ヘレク」と同じ)をそれぞれ単位とした。[12]
1000年、ペルシア人の学者アブー・ライハーン・アル・ビールーニーは、新月となる週に、日曜日の正午を基準点とした「日、時、分、秒」さらに秒より細かな2段階の区分を施した[13]。1267年にはロジャー・ベーコンが、満月日の正午を基準に「時 (horae)、分 (minuta)、秒 (secunda)」さらに細かな (tertia)と(quarta) へ分けた[14]。これら「秒」を60分の1に細分する用語「third」は、現代のポーランド語 (tercja) やトルコ語 (salise) に残っているが、通常は小数点以下2桁で示される。
秒表示を持つ機械時計
時計が秒単位を表示するようになった初期の例は、16世紀後半に現れる。1560-1570年のFremersdorf collectionには、秒針を持つねじ式時計がある[15][16]。同じ頃、タキ・アルジン(en)は5秒刻みの表示をする時計を製作した[17][18]。1579年にはヨスト・ビュルギがヴィルヘルム5世(ヘッセン=カッセル方伯)(en)の依頼を受け、秒を示す時計を作った[19]。1581年にはティコ・ブラーエが天文台の時計を改修した際に分と秒の表示を加え、1587年に彼は、この時計は4秒の狂いしか生じなかったと述べた[20]。
秒表示の正確性は、振り子時計が発明され、日時計による見かけ時間の表示から平均時を表すことができるようになって向上した。特に1670年にビル・クレメント(en)がクリスティアーン・ホイヘンスの時計に秒振り子(en)を加えた事が顕著に貢献した[21]。ロングケース・クロック(en)の秒振り子は一往復で2秒を示し、片方からもう一方へ振れる際に鳴る機械音が1秒毎の時間を刻んだ。そして、精密時計の文字盤には1分間で一周する秒針が加えられるようになった。
地球の公転周期に基づく秒
長くヨーロッパでは、地球の自転周期は一定だと考えられていた。ところが、クォーツ時計の精度が向上すると[6]少しずつ遅くなっていることが分かり[8]、さらに季節による変動があることも判明した[22]。これらは、太陽や月の引力で生じる潮汐力の摩擦 [7][23]、海流や大気の循環、さらに地球の核が流動していることなどが影響を及ぼす。また、地震の発生も自転周期の変動を起こす[24]。これらから、平均太陽日を元にした定義では秒を固定できないことが判り、何かしらの対処が求められた[8]。
これを受けて、1954年の第10回国際度量衡総会 (Conférence Générale des Poids et Mesures, CGPM) での決議に基づき、1956年の国際度量衡委員会 (International Committee for Weights and Measures, CIPM) において、秒の定義を地球自転よりも変動が少ない公転に求め[7]、「1900年の年初に近い時で、太陽の幾何学(章動と光行差の影響を除いた)平均黄経が 279度41分48.04秒 なる時刻を基点として測り、この時刻を暦表時1900年1月0日の12時(日本時間で1899年12月31日21時)と定義する。暦表時秒とはこの時刻から1太陽年の 1/31,556,925.9747」と改められた[8]。暦表時とは、ニュートン力学に基づき地球の公転周期を元にして定めた時刻である。このときに使用されたのは、18世紀から19世紀までの天文観測に基づいて1900年以降の太陽の運動を示す方程式を記述した「ニューカムによる太陽の見かけの(光行差を考慮した)平均黄経」であった[25]。この定義は1960年の第11回国際度量衡総会で批准された[26]。1900年というのは、これが平均太陽日が86,400秒になる時代という意味ではなく、単に時間を決めるための基準点としてきりの良い日付が選ばれたに過ぎない。そのため、基準値をもう一度測定しようとしても1900年に遡って行うことは不可能であり、再現性に課題を抱えていた[22]。
原子時計による秒
新たな定義において、1/31,556,925.9747という12桁の有効数字が使われたということは、この時にはそれだけの精密な計測が可能な時計が既に発明されていた事を示す。これこそがセシウムを用いた原子時計であった[8]。セシウムは天然では原子量133の元素のみが存在し、かつ金属の沸点が670℃と低いところから使いやすく、原子時計に採用されていた[8]。ならば、観測によってのみしか決定できない地球の公転よりも、実験室で求めることが可能な原子時計を直接用いて秒の定義を決めることが効率的と考えられた[8]。これには、量子力学の原理から、すべての133Cs原子は個別の差が存在しないため、原理的に同一の定義が可能という特色もある[27]。
この記事の出典は、Wikipedia:信頼できる情報源に合致していないおそれがあります。特に数値「9,192,631,770」を得るまでの具体的手段(ノート:秒参照)との指摘を受けています。 |
既にいくつかの国家は原子時計を導入し、時系の運用に用いていた[28]。まず、原子時計には誤差の徹底的な洗い出しと対策が施され[29]、そしてアメリカ海軍天文台 (United States Naval Observatory, USNO) のウィリアム・マーコウィッツ(en)とイギリス国立物理学研究所(en) (National Physical Laboratory, NPL) のルイ・エッセン(en)によってセシウム原子の超微細遷移周波数と暦表秒との関係が求められた[25][30]。マーコウィッツとエッセンは、3年間の共同研究を経て1秒が9,192,631,770周期だという数値を得た。これは、1951年にマーコウィッツが発明した星と月の動きを同時に追える月観測用カメラをUSNOが2台、大西洋を挟んで[31]並列で設置し、月による星食から、高精度の天体暦時間を確認することで得られた[32]。また、この観測でNPLは、アメリカ東海岸コロラド州の標準電波局WWV短波放送による識別信号を使い、2台の原子時計の比較調整を行った[31][32]。
この結果を受けて、40カ国の代表が参加した1967年の第13回CGPMにおいて、現在の原子時計によるSIの秒の定義が決定された[7][29]。1997年の国際度量衡局 (BIPM) の会議では「秒の定義は0ケルビン(K)の下で静止した状態にあるセシウム原子に基準を置いている」という声明が出された[33]。しかし現実には、絶対零度、止まった原子、そして外部からの電磁波等を全く排除した状態を作り出すことは事実上不可能であり、この理想状況との差異を評価して補正を加えなければならない。これを自動で行う機器の例には、一次周波数標準器がある[7]。
定義の変遷
年 | 定義内容 | 相対的な不確かさ |
---|---|---|
‐ | 平均太陽日の1/86400 ( =1/(24*60*60) )[22] | 10−8[34] |
1960年 | 1900年1月0日12時から1太陽年の1/31,556,925.9747 [22] (1956年CGPM) |
10−10[34] |
1967年 | 2つの基底状態セシウム133超微細準位間の遷移に対応する 放射周期の9,192,631,770倍に等しい時間(第13回CGPM) |
10−10[35] |
1997年 | 0Kにおける静止したセシウム原子の時計 (1997年CIPM) |
10−12[35] |
(参考) | 可視光領域の遷移を利用する原子時計など | 10−14[35] - 10−16[34] |
表記
倍量・分量単位
SI接頭辞では、秒の倍量単位・分量単位を定めている[36]。秒の倍量単位は、定義上はキロ秒、メガ秒などもありうるが、通常は分・時間・日・週・月・年・世紀・千年紀などの慣用の単位が使われるため、接頭辞つきの単位はほとんど用いられない。参考までに、これらの慣用の単位を秒だけで表すと以下のようになる。
- 1分 = 60 s
- 1時間 = 60分 = 3 600 s = 3.6 ks
- 1日(平均太陽日) = 24時間 = 86 400 s = 86.4 ks
- 1週 = 7日 = 604 800 s = 604.8 ks
- 1月 = 30日(31日の月もある) = 2 592 000 s = 2.592 Ms
- 1年(暦表年) = 365日(366日の年もある) = 31 536 000 s = 31.536 Ms
- 1世紀 = 100年 = 36 524日(24回閏日があるものとする) = 3 155 673 600 s = 約 3.1557 Gs
- 1千年紀 = 1000年 = 365 243日(243回閏日があるものとする) = 31 556 955 200 s = 約 31.557 Gs
逆に1秒は慣用の単位では以下のように表される(全て、6桁目を四捨五入している)。
- 1秒 = 1.6667 × 10-2 分
- 1秒 = 2.7778 × 10-4 時間
- 1秒 = 1.1574 × 10-5 日
- 1秒 = 1.6534 × 10-6 週
- 1秒 = 3.8580 × 10-7 月
- 1秒 = 3.1710 × 10-8 年
- 1秒 = 3.1689 × 10-10 世紀
- 1秒 = 3.1689 × 10-11 千年紀
分量単位には以下のものがある。
- ミリ秒(ms)は1,000分の1秒に等しい。ミリ秒は、音声学で音素の期間を測るためによく使われる。また、一般的なストップウオッチにおける最小の単位でもある
- マイクロ秒(µs)は100万分の1 (10-6) 秒に等しい。マイクロ秒は、原子の反応や化学反応のような、通常わずかな時間で起こるような現象の時間の計測によく用いられる。
- ナノ秒(ns)は、10-9秒に等しい。
- ピコ秒(ps)は、10-12秒に等しい。
- フェムト秒(fs)は、10-15秒に等しい。
- 可視光の波は、およそ1フェムト秒の周期で振動する。
- アト秒(as)は、10-18秒に等しい。
- 現在、計測することのできる最も短い時間(2004年2月現在)は100アト秒である。(BBCニュース)
- ゼプト秒(zs)は、10-21秒に等しい。
- ヨクト秒(ys)は、10-24秒に等しい。
漢字表記
漢字「秒」の本来の意味は、小麦や稲などの芒(のぎ、のげ。穂先の堅い毛)のことである。そこから、わずかなもの、微細なものの意味となった[8]。『孫子算経』では、小数の位取りに「秒」を用い、毛(毫)の10分の1(すなわち0.0001、1万分の1)を秒としている[37]。宋代にこの秒は糸に置き替えられた。明代に西洋の時法が伝わったとき、わずかな時間であるsecondに秒の字が宛てられた。
国際原子時と閏秒
原子時計で定義された秒を基礎に置いた時刻、正確には世界中にある300台以上の原子時計が算出する平均によって決められる時系があり、これは国際原子時 (TAI) と呼ばれ、1958年1月1日0時に世界時 (UT) に合わせて開始された[38]。ところが、地球の自転のぶれから、国際原子時と世界時の間にはズレが生じるようになった。一日の時刻は、基本的に正午に太陽が南中に来るように設定されるため、この差異が0.9秒以上にならないように調整し協定世界時 (UTC) を設定する運用が1958年から始められた[38]。
1961年から1971年までは標準周波数のオフセットと時刻のステップ調整で差異を埋めていた(旧協定世界時)。1972年に1月1日0時の協定世界時を国際原子時と10秒の差がある状態に一旦調整(特別調整という)し、その年以降は閏秒を適宜加えるか除く方法に改められた。2009年までに閏秒の調整は、どれも閏秒1秒を加える操作が計24回なされた。結果、特別調整を加え協定世界時と国際原子時の差異は2009年段階で39秒となっている。[38]
関連項目
参考文献
- 西條敏美『単位の成り立ち』(第1刷)恒星社厚生閣、2009。ISBN 978-4-7699-1099-2。
- Landes, David S. (1983). Revolution in time. Cambridge, Massachusetts: ハーバード大学出版局
- 和田純夫、大上雅史、根本和昭『単位がわかると物理がわかる』(初刷)ベレ出版、2002。ISBN 4-86064-013-6 。
脚注
注釈
脚注
- ^ 宮川勇人. “MKS単位系について” (PDF). 香川大学工学部材料創造工学科. 2010年11月13日閲覧。
- ^ 田中岳. “独修『水理学』、長谷川和義監修/田中岳著” (PDF). 北海道大学大学院工学研究科環境資源工学・水圏工学. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b “Official BIPM definition” (英語). 国際度量衡局 (BIPM). 2010年11月13日閲覧。
- ^ 沖俊任. “計測工学 ‐第1回(測定と単位系)‐p.p.1-2‐平成20年4月10日” (PDF). 宇部工業高等専門学校. 2010年11月13日閲覧。
- ^ Jones, Tony (2000). Splitting the second: the story of atomic time. Institute of Physics Pub. ISBN 0750306408
- ^ a b c 和田 (2002)、第2章 長さ、時間、質量の単位の歴史、pp34-35、3.時間の単位:地球から原子へ
- ^ a b c d e “1秒の定義”. 独立行政法人情報通信研究機構. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 西條 (2009)、3講.秒pp24-26、4.「秒」の起源と制定‐天文時から原子時へ‐
- ^ a b 西條 (2009)、3講.秒pp23-24、3.時間測定の始まり
- ^ Toomer, G. J. (1998). Ptolemey's Almagest. Princeton、ニュージャージー州プリンストン: プリンストン大学出版局. pp. 6-7, 23, 211-216
- ^ O Neugebauer (1975). A history of ancient mathematical astronomy. Springer-Verlag. ISBN 038706995X
- ^ O Neugebauer (1949年). “The astronomy of Maimonides and its sources”. ヘブライ・ユニオン・カレッジ・アニューアル 22: 321–360.
- ^ アブー・ライハーン・アル・ビールーニー (1879). The chronology of ancient nations: an English version of the Arabic text of the Athâr-ul-Bâkiya of Albîrûnî, or "Vestiges of the Past". Sachau C Edward. pp. 147-149
- ^ ロジャー・ベーコン (2000) [1928年]. The Opus Majus of Roger Bacon. BR Belle. ペンシルベニア大学出版局. table facing page 231. ISBN 9781855068568
- ^ Landes (1983), pp417-418
- ^ Willsberger, Johann (1975). “full page color photo: 4th caption page, 3rd photo thereafter (neither pages nor photos are numbered)”. Clocks & watches. New York: Dial Press
- ^ Taqi al-Din
- ^ The astronomical clock of Taqi al-Din: Virtual reconstruction.
- ^ Landes (1983), p105
- ^ Landes (1983), p104
- ^ J Chappell (2002). “The Long Case Clock: The Science and Engineering that Goes Into a Grandfather Clock”. Illumin 1 (0): 2 .
- ^ a b c d K.KODAMA. “単位、秒”. 神戸大学理学部数学科. 2010年11月13日閲覧。
- ^ “宇宙・天文まめ知識 地球の自転速度は一定か?”. 財団法人科学技術振興機構. 2010年11月13日閲覧。
- ^ 日置幸介. “スマトラ沖地震と地球”. 北海道大学理学研究科・地球惑星科学専攻・宇宙測地学研究室. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b “Leap Seconds”. Time Service Department, アメリカ海軍天文台. 2006年12月31日閲覧。
- ^ “国際単位系 (SI) 日本語版” (PDF). 独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター. pp. 23. 2010年11月13日閲覧。
- ^ 木口勝義. “基礎物理学 2007年度” (PDF). 近畿大学理工学総合研究所. 2010年11月13日閲覧。
- ^ “タイムスタンプ局に対するUTCトレーサビリティ保証のTA技術要件に関する検討 中間報告” (PDF). TA認定基準の国際整合化に向けた検討WG 財団法人日本データ通信境界. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b F.G.マジョール 著、盛永篤郎 訳『量子の鼓動:原子時計の原理と応用』シュプリンガー・ジャパン、2006、207頁。ISBN 9784431712060 。
- ^ W Markowitz, RG Hall, L Essen, JVL Parry (1958). “Frequency of cesium in terms of ephemeris time”. Physical Review Letters 1: 105–107. doi:10.1103/PhysRevLett.1.105 .
- ^ a b Tony Jones (2002年12月16日). “How does one arrive at the exact number of cycles of radiation a cesium-133 atom makes in order to define one second? (The Story of Atomic Time)” (英語). Scientific American. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b Gérard P. Michon. “Final Answers Measurements & Units” (英語). numericana.com. 2010年11月13日閲覧。
- ^ “時間”. 独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b c 細川瑞彦. “秒の定義のこれまでとこれから‐単位の定義変遷から見えるもの‐”. 独立行政法人 情報通信研究機構. 2010年11月13日閲覧。
- ^ a b c 久我隆弘. “細かい話で恐縮ですが” (PDF). 東京大学大学院総合文化研究科. pp. 4-5. 2010年11月13日閲覧。
- ^ “国際単位系”. 独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター. 2010年11月13日閲覧。
- ^ 維基文庫「孫子算經」
- ^ a b c “日本標準時プロジェクトの業務紹介”. 独立行政法人情報通信研究機構 日本標準時プロジェクト. 2010年11月13日閲覧。 引用エラー: 無効な
<ref>
タグ; name "Jstpro"が異なる内容で複数回定義されています
脚注2
本脚注は、出典・脚注内で提示されている「出典」を示しています。
外部リンク
- Official BIPM definition of the second
- 独立行政法人情報通信研究機構 Java Script にて日本標準時を表示する
- 独立行政法人産業技術総合研究所 プレスリリース2003年6月9日 2000万年に1秒と狂わない高精度原子時計を開発