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「ドラゴンクエストVI 幻の大地」の版間の差分

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=== シリーズ内の位置づけ ===
=== シリーズ内の位置づけ ===
ストーとしてまでと関連性が無く、独立したものである。ただし、『IV』『V』と同じく「天空に浮かぶ城」が存在すること、およびその構造『IV』と『V』の「天空城」と酷似していること『IV』『V』と『VI』の全作品で「伝説の勇者」のみが装備できる4種の武具が登場する<ref>『公式ガイドブック』でのイラストをよく見ると、『IV』『V』の「天空の武具」と本作の伝説の武具はそれぞれ形状が酷似している。</ref>こと等を根拠に、これを「天空シリーズ」の1つとする説も存在する。
かつて存在したエニックによる本作の公式サイ<ref>[http://web.archive.org/web/20011218153804/www.enix.co.jp/news/DQ/DQVI/DQ6.html DRAGON QUEST VI]([[インタネットアカイブ]]、2001年12月18日時点)</ref>で、本作は『[[ドラゴンクエストIV 導かれち]]』『[[ドラゴンクエストV 天空の花嫁]]に続く「天空シリーズ」の3作目とされていた。事実、終盤登場するある城の構造『IV』と『V』の「天空城」と酷似しており、また、『公式ガイドブック』での「伝説の武具」4種のイラスト『IV』『V』の「天空の武具」と酷似している。


しかしながら、「天空に浮かぶは魔王の一人が私的に浮かばせていただけであり、本来は(夢の世界の)大地の上に普通に建造されている城である事や、「夢の世界を束ねる城」とゲーム中で明言されている事等、『IV』『V』における「天空城」と明らかに矛盾する設定がなされている点から、類似点はあくまで「たまたま」もしくはセルフパロディに過ぎないものであると言う見方もある。
しかしながら、前述の城は<!--魔王の一人が私的に浮かばせていただけであり、本来は(夢の世界の)大地の上に普通に建造されている城である事や、「夢の世界を束ねる城」とゲーム中で明言されている事等-->、『IV』『V』における「天空城」と明らかに矛盾する設定がなされている点から、類似点はあくまで「たまたま」もしくはセルフパロディに過ぎないものであると言う見方もある。


『VI』を天空シリーズに含めるとした場合、『VI』のエンディング『IV』『V』のマスタードラゴンの誕生を思わせて終幕する等の点から、時系列的に最も古いものだと推察される。しかし『III』に対する『I』のような伏線が『IV』には一切無いため、シリーズに含めるにせよ後付け的な設定であるという事になり、総じてファンの間でも時代解釈が大きく分かれる作品となっている。
『VI』を天空シリーズに含めるとした場合、『VI』のエンディングの内容<!--『IV』『V』のマスタードラゴンの誕生を思わせて終幕する等の点-->から、時系列的に最も古いものだと推察される。しかし『III』に対する『ドラゴンクエスト第1作のような伏線が『IV』には一切無いため、天空シリーズに含めるにせよ後付け的な設定であるという事になり、総じてファンの間でも時代解釈が大きく分かれる作品となっている。
<!--ここに書かれていたコメントはノートページに移動させました。--Fuji-77 -->

<!-- 実際に「IV」の主人公である勇者の母親と思われる人物が配置されていたのと全く同じ箇所に、同一人物である事を匂わせる人物が配置されていたり、EDで「IV」「V」のマスタードラゴンの誕生を思わせて終幕する等、天空シリーズの始まりの物語だと解釈する事は容易である。-->
<!-- 勇者の母親に関しては単なるセルフパロディネタである可能性も低くないので根拠にするには弱いです -->

<!--6が天空シリーズであること、時期的に4の前に来ることは堀井氏がインタビューなどで既に明言してます。-->
<!--出典があるなら明示をお願いします-->


=== ゲーム内容 ===
=== ゲーム内容 ===

2007年7月21日 (土) 11:33時点における版

ドラゴンクエストVI 幻の大地
ゲーム
ゲームジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 ハートビート
発売元 エニックス
メディア 32Mbitロムカセット
バッテリーバックアップ搭載)
プレイ人数 1人
発売日 1995年12月9日
売上本数 約320万本
セーブファイル数 3
スタッフ
テンプレート - ノート

ドラゴンクエストVI 幻の大地』(-シックス まぼろしのだいち)は、エニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたゲームソフト。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。

概要

ドラゴンクエストシリーズの第6作であり、スーパーファミコン(以降SFC)で発売された最後のメインシリーズ作品。本作では開発会社がチュンソフトからハートビートに変わり、これによるシステム面の改変点もあり、リメイク作を含めた以降の作品に継承されたものも多い。32メガビットという当時としては大容量のROMが採用され、グラフィックやサウンドなどの質が大幅に向上したことが特徴。

日本国内において、1995年12月9日に発売された。リメイク版・廉価版などは存在せず、また、日本以外での発売もされておらず、オリジナル版1種のみである(北米では非公式な英語翻訳版が存在する)。そのためリメイク版を強く求める声もある。

ゲームソフトの発売後には、漫画化、ゲームブック化、小説化、ドラマCD化も行われている。漫画については本項目で後述、小説、ゲームブック、ドラマCD(CDシアター)についてはそれぞれの項目(小説ドラゴンクエストゲームブックドラゴンクエストCDシアター ドラゴンクエスト)も参照。

シリーズ内の位置づけ

かつて存在したエニックスによる本作の公式サイト[1]では、本作は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』に続く「天空シリーズ」の3作目とされていた。事実、終盤に登場するある城の構造は『IV』と『V』の「天空城」と酷似しており、また、『公式ガイドブック』での「伝説の武具」4種のイラストが『IV』『V』の「天空の武具」と酷似している。

しかしながら、前述の城は、『IV』『V』における「天空城」と明らかに矛盾する設定がなされている点から、類似点はあくまで「たまたま」もしくはセルフパロディに過ぎないものであると言う見方もある。

『VI』を天空シリーズに含めるとした場合、『VI』のエンディングの内容から、時系列的に最も古いものだと推察される。しかし『III』に対する『ドラゴンクエスト』第1作のような伏線が『IV』には一切無いため、天空シリーズに含めるにせよ後付け的な設定であるという事になり、総じてファンの間でも時代解釈が大きく分かれる作品となっている。

ゲーム内容

本作では2つの大きなワールドマップ(パラレル)が存在し、主人公たちは2つの世界を行き来しながら冒険を進める。複数のワールドマップが存在するRPGはそれまでにも登場していたが、それらは、例えば序盤は主人公の住んでいる世界だけを移動でき、ストーリーが進むことによって舞台が他の世界へ移動、という形式が多かった(本シリーズ『III』や、『ファイナルファンタジーV』など)。しかし本作では、ゲーム序盤から2つの世界を行き来することが可能であり、その2世界を行き来しながらストーリーが進行するという初めての試みが取り入れられている。

また、本作は“発見”がキーワードとなっている。物語の前半の山場である「魔王ムドーとの決戦」を終えるまでは次に行くべき場所が人々から示されるが、それ以降は自分で目的地を“発見”することになる。

ゲームの特徴・システム

町やフィールドなどのグラフィック面において、それまでのドラゴンクエストのイメージから大きく変化し、前作と比べると大幅にリアルさが増した。戦闘画面はフル画面となり、すべての敵モンスターが行動時にアニメーションをするようになった(ただし最終ボス以外は効果音を伴わない)。BGMに関しても前作と比較するとかなり上質なものとなっている(ゲーム中の楽曲参照)。

前作から登場した「特技」が本作では格段に増え、特定の職業で経験を積むことによって人間・モンスターに関係なくさまざまな呪文・特技を覚えることができるようになった。

『IV』や『V』と同様に馬車システムが登場。パーティは最大8人。戦闘に参加できる最大人数は前作(SFC版)では3人であったが、本作では再び4人に戻った。『IV』や『V』と違い、本作では馬車が入れないダンジョンでも、移動中であれば、馬車で待機しているキャラクターの呪文・アイテムをいつでも使うことができるようになった。

登場する乗り物の数は馬車を含めると7種類と『VIII』までのシリーズ作品中最も多く、中には「ひょうたん島」や「空飛ぶベッド」のような風変わりなものも現れた。また、「あわあわ船」は『VIII』までのシリーズ作品で唯一、海中に潜ることができる。

しかし、2つの世界を何度も往復するというシナリオの複雑さの関係上、『III』から採用されていた「昼」「夜」の時間の流れは廃止された(イベント内で夜のシーンになることはある)。

職業・転職

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』で採用された転職システムが再登場した。しかし本作は、転職を行う場所の地名や方法こそ『III』と同じであるが、システム的には『III』とはまったく別のシステムである。

転職をすると、その後一定の戦闘回数をこなすことによって、職業レベルが上がり、新たな呪文や特技を習得する。職業レベルは数字ではなく、職業ごとに設定された独特の呼称、および★の数で表される(ステータス画面で確認可能)。★が8つになるとその職業をマスターしたことになる。一度その職業をやめても、やめた時点までの職業経験はそのまま残る。

職業は、どんなキャラクターでも条件なしで転職できる基本職9種と、特定のいくつかの職をマスターしていると転職できる上級職7種がある。また、「さとり」を入手することで転職できる隠し職業2種も存在し、合計18の職業が存在する。(詳しくは職業の節を参照)

職業レベルアップのための戦闘回数は、モンスターから得られる経験値などとは無関係であり、戦闘を行った回数のみで計算される。ただし、明らかに自分たちより弱いモンスターしか出現しない場所での戦闘は戦闘回数にカウントされないが、ゲームに登場する全ダンジョンのうちおよそ半分は、たとえ最高レベル(99)であっても職業レベルを上げることができる。攻略サイトや掲示板などでしばしば「魔術師の塔だけはレベル99でも熟練度が上がる」と言うような説明がなされるが、魔術師の塔は上記の「レベル99でも熟練度が上がるおよそ半分」に含まれるダンジョンのうち最も初期に登場するものであると言うだけであり、レベル99になったら魔術師の塔でしか熟練度が上がらなくなると言った事は無い。

本作のシステムでは、転職をしても、装備可能なアイテムが変化したり、レベルが1に戻ったり、覚えた特技を忘れたりするような事は一切無い。ただし、盗賊の「アイテムを盗む」などの職業そのものの特性は失われる。職業ごとにHPMPなどのステータスの変化率が設定されており、職業を変えるとそれに従ってステータスが上下する。

キャラクターの元々のステータスの傾向と照らし合わせ、同じ職業でも向き不向きが存在する。このため、転職が必ずしもキャラクターの個性を変えるものではなく、キャラクターに見合った職にしないとステータスの補正に苦労する場合がある。また、ゲーム終盤に過剰な上級転職を繰り返すと一部の優秀特技を全員が使えるようになり、キャラクターが無個性化するが、最終的にやり込んだ場合は特技・装備・職業ボーナス・ステータスが絶妙に絡み合い、キャラクターに役割分担が生まれる作りになっているなど、やり込み要素としての部分も大きい。(最終的に山彦の帽子装備者の魔法やステータス依存の特技がダメージ固定の上級特技の性能を越えるため)

仲間モンスター

前作『V』で登場した仲間モンスターシステムも継承されている。本作では仲間モンスターも人間のキャラクターと同様、転職が可能である。ただし、本作では「まものつかい」の職業の者が戦闘に参加していなければモンスターをパーティに加えることができない。

本作ではパーティにいる人間キャラクターの人数が前作に比べて多く、しかも人間でも転職によってブレスや踊りなどの特技を覚えられるため、仲間モンスターの存在価値は前作ほど高くない。しかし特技や呪文の中にはごく一部、特定のモンスターしか覚えられないものも存在する。

前作にあった「モンスター預かり所」は人間キャラクターと共通の「ルイーダの店」(後述)に統合された。パーティに加えられるモンスターの種類は18種、数はルイーダの店に預けられたモンスターを含め15匹(イベントで仲間になるモンスターを除く)までと、前作に比べ大幅に規模が縮小された。

スライム格闘場

スライム系の仲間モンスターは、スライム格闘場に参加することができ、各ランクで優勝すれば賞品がもらえる。参加するスライムは1匹で戦い、3連戦勝ち抜きで優勝(最強のランクHでは3連戦+チャンプ戦に勝てば優勝)となる。格闘場での戦闘中の指示はできない。

この格闘場では「ランクA」が最も弱く「ランクH」が最も強いランクとなっている。「ランクH」以外は2度挑戦することができるが、2度目の挑戦では開始時のHPとMPが半分となるハンデがつく。

ふくろ

従来の「預かり所」が廃止され、それに代わって携帯可能な「ふくろ」(大きなふくろ)が登場した。

ふくろにはアイテムを何種類でも保管しておくことができ、移動中にはいつでも、必要なときにアイテムをふくろから出して仲間の持ち物に加えたり、ふくろにストックしたりすることができる。各メンバーの装備品以外の持ち物を一度にふくろに入れることができるコマンドも登場した。戦闘中はふくろを使用できないので、戦闘で使用するアイテムは予めふくろから出しておく必要がある。ゲーム中盤以降ではこのふくろに名前をつけることも可能である。

この機能は以降に発売される作品(リメイク版『III』『IV』『V』含む)にも継承されるが、本作では移動中であってもふくろの中の道具を直接使うことができず、使うときには一度ふくろから出す必要がある。後のSFC版『III』以降では改良され、ふくろに入れたまま使うことが可能になった。

会話の記憶

町の人が話したことを記憶し、必要なときに思い出してストーリーの進行に役立てることができるシステム。重要な話のメモの手間の軽減を図ったものである。ゲーム中でも、謎を解くのにこのシステムを活かせる場面がいくつか用意されている。

町の人の会話の直後にボタンを押すことによって記憶することができ、主人公の特技「おもいだす」を使えば移動中いつでもその会話内容を見ることができる。主人公のレベルが上がると、思い出せるメッセージの量を増やしたり、不要なメッセージを忘れたりすることができるようになる。

このシステムはSFC版およびゲームボーイカラー版の『III』にも継承されている。ただし、それ以外のシリーズ作品では採用されていない。

かっこよさ

かっこよさ」というステータスが初登場し、その高さを競うイベント「ベストドレッサーコンテスト」(後述)も登場した。代わりに「うんのよさ」のステータスが廃止された。

「かっこよさ」は容姿の端麗なキャラクターやかわいいモンスターほど数値が高く、武骨な外見のキャラクターや、醜悪なモンスターなどは数値が低い。主に装備している武器・防具によって上下させることができ、武器・防具を磨いてそのアイテムの持つ「かっこよさ」をアップさせる「おしゃれな鍛冶屋」も存在する。

ベストドレッサーコンテスト

「かっこよさ」を競うコンテスト。8つのランクがあり、最初はランク1からの挑戦となる。コンテストで1等賞を取れば賞品を獲得でき、ひとつ上のランクのコンテストに挑戦できる。ランクによっては、男性限定・女性限定やモンスター限定のランクもある。

上のランクになるほどクリアに必要な「かっこよさ」の値はアップしていく。また、同じ種類の武器・防具を揃えるなど、コーディネイトによってはボーナスポイントが評価点にプラスされる場合もある。

このコンテストはいわゆるミニゲームのひとつであるが、ランク3の賞品は入手しないとストーリーを進めることができない重要アイテムであるため、ランク3までは必ずクリアしなければならない。

その他の新システム

移動画面
町やダンジョンの中では、移動スピードが前作までの倍になっている。また、従来の作品ではパーティの先頭キャラクターが画面の中央に固定されており、町などのマップの隅のほうまで行くと町の外の「何も無い場所」まで画面に表示されていたが、本作ではマップの端のほうへ行くとそれ以上スクロールせず、画面は町の中に留まったまま主人公たちが画面の端へ移動するようになった。主人公たちが画面下部にいる場合は、メッセージウィンドウが画面上部に表示される。扉については、対応する鍵を持っていれば、べんりボタンやコマンドによる操作なしに普通に進入するだけで自動的に開けられるようになった。
井戸
井戸を調べることで井戸の内部に入れるようになった。どの井戸でも入ることができるが、入ったところで何のメリットもない井戸もある。井戸を調べたときに「いどまじん」などのトラップモンスターが出現することもある。井戸の中に井戸があることもある。
名前の変更
世界のどこかにいる「命名神マリナンに仕える神官」に会うことにより、キャラクターや「ふくろ」の名前を途中で変更することができるようになった。ただし、すでに使われている名前(まだ仲間にしていないキャラクター・モンスターや、ゲーム中の重要人物も含む)に変更することはできない。また、「あほ」などの罵倒するような名前、同じ文字を4つ並べたいい加減な名前や下ネタにしようとすると神官から警告を受け、それに従わずその名前をつけた場合、再度名前を変更するには5000ゴールドが必要となる。このシステムはリメイク版『III』『V』、および『VII』でも導入される。
ふしぎな地図
今までに行ったことのある場所だけがフルカラーで表示され、行ったことの無い場所はグレー一色で表示されるという世界地図。これによりまだ訪れていない場所が一目でわかる。このシステムは、本作では下の世界の地図に取り入れられており、後にリメイク版の『III』『V』でも採用される。
作戦
本作から「じゅもんせつやく」が廃止され、新作戦「おれにまかせろ」が登場。これは、敵への攻撃を主人公中心とし、他のキャラクターは主人公のサポートに徹するという作戦である。
ちいさなメダルのシステム変更
本作の「ちいさなメダル」は、主人公たちが持っているメダルとアイテムを交換する(=交換するとその分のメダルがなくなる)方式であった『IV』『V』とは異なり、集めたメダルの累計が一定枚数に達することにより新たなアイテムがもらえる方式となっている。以降発売される本編作品でもリメイク版『V』以外は同様の方式となる。
ゴールド銀行
「ふくろ」の登場に伴い、従来の作品の「預かり所」でのアイテムを預ける機能が不要となり、ゴールド(貨幣)のみを預ける施設となったため、従来の預かり所は「ゴールド銀行」と名前が変更された。
ルイーダの店
パーティのメンバーの入れ替えを行う施設。ムドーを倒した後から利用可能になる。本作では人間のキャラクター・仲間モンスター共通となっており、主人公とバーバラを除くキャラクターであれば自由に入れ替えができる。
カジノ
本作ではスロットマシンポーカーの2ゲーム。スロットマシンではリーチアクションが追加されている。本作からは複数の場所にカジノが存在するようになり、場所によってスロットマシンの台数や景品などが異なる。

職業

※解説文中の呪文についての詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系を、特技についての詳細はドラゴンクエストシリーズの特技一覧を参照。

基本職

  • 戦士 - 「はやぶさぎり」「まじんぎり」等の剣技を覚える。HPとちからがアップするが、MP・すばやさ・かしこさがダウンする。
  • 武闘家 - 「せいけんづき」「ばくれつけん」等の格闘系の特技を覚える。すばやさがアップするが、MP・みのまもり・かしこさがダウンする。
  • 魔法使い - メラ・ギラ・イオ・ヒャド系の攻撃呪文(初級~中級)や補助呪文を覚える。MPとかしこさがアップするが、HP・ちから・すばやさ・みのまもりがダウンする。
  • 僧侶 - バギ・ザキ系の攻撃呪文や補助呪文、回復呪文を覚える。かしこさがアップするが、HP・ちから・すばやさ・みのまもりがダウンする。
  • 踊り子 - 「メダパニダンス」「しのおどり」等さまざまな踊り系の特技を覚える。すばやさとかっこよさがアップするが、HP・MP・ちから・みのまもりがダウンする。
  • 盗賊 - 戦闘後に宝物を盗めるようになる。「とうぞくのはな」「レミラーマ」等、移動中に便利な特技を覚える。すばやさがアップするが、それ以外の能力はダウンする。
  • 魔物使い - 戦闘後にモンスターを仲間に加えることができる。「かえんのいき」「つめたいいき」等のブレス系特技を中心に覚える。HP・MP・ちから・みのまもりがダウン。
  • 商人 - 戦闘後に追加ゴールドを得ることができる。「おたけび」「ぐんたいよび」等を覚える。かしこさがアップするが、MP・ちから・すばやさ・みのまもり・かっこよさがダウンする。
  • 遊び人 - 戦闘中に勝手に遊んでしまうことがある。「くちぶえ」「ぱふぱふ」「パルプンテ」等を覚える。かっこよさが若干アップするが、それ以外の能力は大幅にダウンする。

上級職

  • バトルマスター - 戦士と武闘家をマスターすると転職可。「さみだれけん」「がんせきおとし」等を覚える。HP・ちから・すばやさ・みのまもりがアップするが、MP・かしこさがダウンする。マスターするとちからが20アップ。打撃回避率が職業レベルに応じて上昇する。
  • 魔法戦士 - 戦士と魔法使いをマスターすると転職可。「かえんぎり」「いなずまぎり」「マヒャドぎり」といった属性付き剣技を中心に覚え、最終的に高威力の単体攻撃「メラゾーマ」を覚える。MPとちからがアップするが、HP・すばやさ・みのまもりがダウンする。マスターするとMPが20アップ。
  • パラディン - 武闘家と僧侶をマスターすると転職可。「メガザル」「グランドクロス」等、勇者並に活躍できる特技を使うことが出来、ステータスもダウン値が存在しないことが大きな魅力。ちから・すばやさ・かしこさがアップする。マスターするとHPが20アップ。打撃攻撃で敵を即死させることがあり、その確率は職業レベルに応じる。
  • 賢者 - 魔法使いと僧侶をマスターすると転職可。「イオナズン」等の最上級攻撃呪文や補助呪文、回復呪文を覚え、精霊の召喚もできるようになる。MP・すばやさ・かしこさがアップするが、HP・ちから・みのまもりがダウンする。マスターするとMPが20アップ。呪文の消費MPが職業レベルに応じて減少し、マスターすると半分になる(「マダンテ」「メガザル」を除く)。
  • レンジャー - 盗賊・魔物使い・商人をマスターすると転職可。「じひびき」「ひばしら」等の自然を利用した特技を覚える。特技はMPを消費しないものばかりだが失敗する可能性もある。すばやさとかしこさがアップするが、HP・MP・ちから・みのまもりがダウンする。マスターするとすばやさが20アップ。「にげる」の成功率が職業レベルに応じて上昇する。
  • スーパースター - 踊り子と遊び人をマスターすると転職可。「ハッスルダンス」「ムーンサルト」等、かなり前線で活躍できる特技を覚える。かっこよさがアップするが、HP・MP・ちから・すばやさ・みのまもりがダウンする。マスターするとかっこよさが20アップ。時々敵が見とれて1ターン休みになることがあり、職業レベルが上がるに連れてその確率が高くなる。
  • 勇者 - 究極の職業。主人公はバトルマスター・賢者・レンジャー・スーパースターのうちどれか1つをマスターすると転職可。他のキャラクターはこれらの4職業を全てマスターすると転職可。「ギガデイン」や強力な特技「ギガスラッシュ」「ジゴスパーク」等を覚える。HP・MP・ちから・かしこさ・かっこよさがアップする。熟練するとMPが40アップ。戦闘中HPが自動的に回復するようになり、回復量は職業レベルに応じる。

隠し職業

  • ドラゴン - 「ドラゴンのさとり」を持っていると転職可。「しゃくねつ」「かがやくいき」等の強力なブレス系特技を覚える。HP・ちから・みのまもりがアップするが、MP・すばやさ・かしこさがダウンする。熟練するとちからが20アップ。職業レベルが上がると、敵が「驚き戸惑う」ことで味方パーティが先制攻撃できる確率が上昇する。
  • はぐれメタル - 「はぐれのさとり」を持っていると転職可。ただし、入手方法の関係上、クリア後にならないと転職不可能。「マダンテ」「ビッグバン」等を覚える。HPが大幅にダウンし、MP・ちから・かしこさもダウンするが、すばやさとみのまもりが無職時の倍になる。熟練するとモンスターのはぐれメタルと同じく呪文・特技を全く受け付けなくなる。熟練度が最大になると、HP+100の補正がかかる。

注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


世界

本作ではゲーム開始直後から現実の2つの世界を行き来することができ、ストーリー中盤まではこの2つの世界を何度も行き来しながらシナリオを進めていくこととなる。この2世界は地面に開いた大穴やフィールド上の階段によって行き来でき、物理的に重なっていると捉えることができることから上の世界下の世界とも呼ばれる。この他、両世界に点在する井戸を利用することによっての世界間移動もでき、また、イベントで別のものが出入り口になることもある。瞬間移動の呪文「ルーラ」や道具「キメラのつばさ」では世界間をまたがっての移動はできない。

主人公を含めた上の世界の人間は、下の世界の事を「幻の大地」と呼んでいたが、後に夢と現実と言う関係が知られるにつれ、幻であるのは上の世界だったという事実が明らかになる。

夢の世界は現実の世界の住人たちが見ている夢である。例えば、シエーナは現実世界のとある老人が見ている夢である(2つの地図を重ねると一致する場所に住んでいる)。アモールやライフコッド、クリアベールなどの2つの世界に共通して存在する場所で「夢」というキーワードを意識しながらもう一度ストーリーをなぞってみると数々の「発見」が見られる。

このような設定は実に細かい部分までよく作られている。一例として、夢の世界のライフコッド周辺のぶちスライムの存在は、現実の世界のスライムが「自分より弱いモンスターが欲しいなあ」という夢がかなえられたものである。

この2世界の他、終盤でははざまの世界という第3の世界が登場する。また、下の世界では地上の他に海底のフィールドマップもあることから、本作では実質的に4つのフィールドマップが存在することとなる。

利用できる乗り物

神の
神に仕えるゲント族が所有する船。下の世界の水上を移動できる。ただし、自由自在に利用できるようになるのは、ムドーを倒してからである。
動く島(ひょうたん島)
水上を動くひょうたん型の島。上の世界の水上を移動できる。航海中にBボタンを押すと島の上を歩くことができ、島の上にある宿屋に泊まることもできる。
空飛ぶベッド
クリアベールのジョン少年が夢の中で乗っていたベッド。上の世界で平坦な地形の上を低空飛行できる。ただし持ち運びはできない。
あわあわ船
人魚の力によって泡に包まれ、海中に潜れるようになった神の船。下の世界の海中を移動でき、これによって通常の船では通れなかった浅瀬や橋の下を通ることもできる。神の船に乗っているときに「マーメイドハープ」を使うことによって水中に潜る。浮上すると通常の神の船に戻る。
魔法のじゅうたん
平坦な地形の上を低空飛行できる絨毯だが、当初は飛ぶ力を失っており、魔法の力を吹き込むことにより飛行可能となる。空飛ぶベッドと違い、アイテムとして持ち運べるため、上の世界・下の世界の両方で使用可能。はざまの世界では使えない。
ペガサス
羽根を生やした白い馬。上の世界・下の世界であらゆる地形の上を飛行可能。馬車で陸上を移動中に「てんまのたづな」を使うことによって離陸することができる。パワーアップ後は、はざまの世界へ移動できる能力が備わる(はざまの世界では飛行不可)。

城・町など

上の世界

夢の世界。下の世界の人々が見ている夢が、この世界を作り上げている。世界地図で見ると大陸全体が丸い形になっていることが特徴で、草原の色が若干暗い。物語序盤はこちらを主に冒険することになる。

  • ライフコッド : 世界北西部の山奥にある村。冒険のスタート地点。夢の世界では主人公はここで妹ターニアと一緒に暮らしていることになっている。村の民芸品は木彫り細工と絹織物。毎年、山の精霊を祭る村祭りが行われる。
  • シエーナ : ライフコッドの南にある町。年に一度バザーが開催される。現実世界に住むある老人の夢。
  • レイドック : レイドック王国の城と城下町。日夜寝ることの無いレイドック王が治めている。
  • アモール : レイドックの南西にあるが、岩山で隔てられておりレイドックから徒歩では行けない。現実世界のアモールからイベントにより訪れることになる。川が血の色で汚染されるという事件が起きる。
  • 地底魔城 : レイドックから南東方向にある、夢の世界のムドーが住まう地底の城。
  • カルカド : 世界北東部にある島の砂漠の中の町。水が枯れるなど町は困窮状態にあり、町の中では「しあわせの国」のうわさが絶えない。
  • クリアベール : 南の大陸にある町。この町では「空飛ぶベッド」が見られるとの噂がある。
  • 占いの館 : 道に迷った時に助言をくれる占い師が住んでいる。
  • 魔術師の塔 : クリアベール北の大砂漠にある塔。魔術師ミラルゴが住む。入口の扉は、ある呪文を唱えないと開かない。
  • グレイス城 : 伝説の悪魔を呼び出し、魔王を滅ぼさんとする王国。この悪魔を呼び出す儀式はほぼ王の独断であったが、国民の心配は的中し、城は滅ぼされる。夢の世界のグレイス城は人々の悪夢として記憶に残ったためか、この崩壊の瞬間が永遠に繰り返されている
  • スライム格闘場 : スライムの調教師スラッジの設立した、スライム系モンスターだけが出場できる格闘場。スライム系しか入れない部屋もある。
  • デスコッド : 隠しダンジョンの途中にある村。構造はライフコッドとほぼ同じだが、住人のほとんどは魔物。『IV』のトルネコとマーニャ、『V』のサンチョとグランバニア王子・王女と思われる人物たちが登場する。

下記はいずれも現実世界では魔王によって滅ぼされた場所であるが、多くの人の夢の中に残ったため夢の世界では存在しつづけた。しかし魔王にとっては脅威となるため、建物や町ごと封印され、その跡地は現実の世界に通じる大穴となっている。海上に穴のあるカルベローナ以外では、飛び降りることで現実の世界に行くことができる。これらは封印した張本人を倒すことによって穴が塞がり、もとの建物・町が復活する。

  • ダーマ神殿 : 夢の世界の中東部に位置する、職をつかさどる神殿。井戸から現実世界に移動できる。勇者となる者が現れるのを防ぐべく、ムドーによって封印された。
  • メダル王の城 : シエーナの北西にある小さな城。「ちいさなメダル」を集める王がいる。勇者一行が強力な武具を手に入れるのを防ぐべく、ジャミラスによって封印された。
  • カルベローナ : クリアベールの西の沖に浮かぶ島の魔法都市であり、バーバラの出身地。伝説の魔法「マダンテ」を使いこなすものが現れるのを防ぐべく、海の魔王グラコスによって封印された。
  • クラウド城 : 夢の世界を束ねるゼニス王の住まう城。夢の世界の南東部に位置する。勇者一行がはざまの世界へ来るのを防ぐべく封印されるはずだったが、デュランによって城ごと乗っ取られ、ヘルクラウド城となっている。下層には「希望の卵」と呼ばれる巨大な卵があり、この世界の未来が生まれてくるらしい。

※ : 城自体の名前は「クラウド城」だが、移動呪文「ルーラ」使用時の行先選択ウィンドウおよび公式ガイドブックでは「ゼニスの城」と表記されている。

下の世界

現実の世界。物語のはじめ、すなわち上の世界では「幻の大地」と呼ばれる。地上や海上のほか、海中に潜ることもできる(海中では「ルーラ」等は使用不可)。こちらは世界地図で見ると大陸全体が四角くなっていることが特徴で、草原の色は上の世界に比べると明るくなっている。ストーリー上、本来の世界はこちらであり、中盤以降はこちらの世界が冒険の中心となる。

夢の世界の者が大穴などを通ってこの世界を訪れた場合は、「ゆめみのしずく」という液体を身体に振り掛けない限り、この世界の人間からは姿が見えない(声は聞こえる。ゲーム中ではキャラクターが薄く表示される)。ただし魔物からは姿を見ることができる。

  • トルッカ : 世界北西の島にある町。現実世界で最初に訪れることになる。
  • ダーマ神殿跡 : 世界南東の大陸にある。魔王によって滅ぼされたダーマ神殿の跡地。井戸から夢の世界に移動できる。
  • サンマリーノ : ダーマ神殿跡から南方にある港町で、ハッサンの出身地でもある。レイドックへの定期船が出ており、カジノもある。
  • グランマーズの館 : サンマリーノ南方にある、夢占い師・グランマーズの独居。しばしば訪れることになる。
  • レイドック : 世界のほぼ中心にあるレイドック王国の城と城下町。王子が行方不明となり、王と王妃は一日中眠りから覚めない。実は主人公がこの国の王子である。
  • アモール : レイドックから西方、清水の流れる川沿いに作られている町。回復アイテム「アモールのみず」の産地。
  • ゲントの村 : レイドックから北方、癒しの力を持つ「ゲント族」の暮らしている村。チャモロの出身地。村の奥のドックには「神の船」が祭られており、昇降設備により直接水路に出られるようになっている。
  • ムドーの城 : 現実世界のムドーの居城。レイドックの東の海に浮かぶ島にそびえている。ムドーを倒すまでは、一度入るとムドーを倒すか全滅するかしないと外に出ることはできない。
  • モンストル : ゲントの村の東方にある町。戦士アモスによって魔物から町を救われ、アモスは町の英雄となっている。
  • アークボルト : 世界北東部にある城。王は城の東にある旅の洞窟に巣くう魔物を退治させるため、強い者を募っている。
  • ホルストック : 南の大陸にある城。ホルテン王が治めている。
  • ホルコッタ : ホルストック城の東にある村。初代ホルストック王が作った。
  • クリアベール : ホルストックの南方にある町。幼くして亡くなった少年ジョンの墓がある。
  • フォーン城 : レイドックの南方にある城。邪悪な魔術師ミラルゴによって姫が鏡に封じ込められおり、その姫が「カガミ姫」として有名になっている。水門の鍵を管理している。
  • ペスカニ : 世界南西部の大陸の海岸沿いにある漁村で、村には洞窟もある。漁師のロブが住んでいる。
  • マウントスノー : ペスカニの北西にある、ザム神官の住む雪国の町。町の人はひとりを除いて雪女ユリナによって氷漬けにされた。
  • グレイス城 : ペスカニの南方にある廃墟の城。毒の沼地に侵食され、城の土台しか残っていないが、地下には伝説の鎧が眠る。この現実世界に残った廃墟のグレイス城は、宝物目当ての盗賊がいるのみである。
  • ロンガデセオ : 東の大陸にある、ならず者の町。パスがないと入ることができない。劇場やカジノがある。
  • ライフコッド : レイドックから北方の山にある村。村人たちはよそ者に対して冷たい。主人公の命を狙うデスタムーアの手先に襲われることとなる。
  • ザクソン : ライフコッドの東方の山奥にある村。防具職人のクラーク・エンデの家があるが、店などは無い。
  • ガンディーノ : 世界南西部の島にある城と城下町。先代の王は暴君だったが現在は新たな王によって善政が敷かれている。先代の王の時代、ミレーユはここで奴隷となっていた。城下町の地下にはかつて国を脅かしていた「ギンドロ組」のアジトがある。
  • ジャンポルテの館 : トルッカの南にある豪邸。ここで「ベストドレッサーコンテスト」が開かれる。
  • 海底神殿 : フォーン城より南の海底に存在する神殿。海の魔王グラコスの居城で、水を使った仕掛けが存在する。カルベローナに関連する品がある。
  • ポセイドン城 : ガンディーノより北の海底に存在する、海の王ポセイドンの城。かつて、大賢者が訪れたこともあるという。

はざまの世界

大魔王によって作り上げられた、夢でも現実でもない暗黒の世界。文字通り、夢と現実の狭間をさまよう。現実の世界や夢の世界に住んでいた何人もの人々が、大魔王の手によってこの世界に取り込まれている。自らの力で行くには、ペガサスの力を借りなければならない。

訪れた人間は絶望によりみな腑抜け状態になる。そのため、最初に来たときはパーティ全員の最大HPが1に、他の全ステータスが0になる。主人公たちが初め訪れる部分は、この世界の「仮の姿」であり、魔王の幻術を解かない限り「真の姿」を見ることはできない。

  • 絶望の町 : はざまの世界で最初に訪れる町。人々は希望を失い、無気力となっている。主人公たちの行動によって活気が蘇った後は、人々から「希望の町」と呼ばれるようになる(正式名称は変化しない)。
  • ヘルハーブ温泉 : 絶望の町の西方にある温泉。強い意志を持たぬ人間は一層無気力になる。温泉の真ん中の岩窟に現実世界への戻り口がある。
  • 欲望の町 : 絶望の町の東方にある町。絶望の町と違って無気力な人間が居らず活気に満ち溢れているが、その正体は「欲望」である。昔は大賢者が付けた名前があったと言われるが、その名を覚えている者はもはや一人も居ない。欲望の町の名の通り、カジノもある。町の北半分と南半分とでは貧富の差が激しい。
  • 牢獄の町 : 魔王の右腕アクバーの支配する、牢獄を中心とした建造物。はざまの世界に取り込まれた罪の無い人間たちが囚われている。牢獄内には町のような場所があるが、売り買いできる店などは無い。囚われている人々はある程度の自治は認められているが、常にギロチンの恐怖に怯えている。奥深くには賢者クリムトが捕らえられている。
  • 嘆きの牢獄 : ムーアの城のすぐ南にある、古い牢獄。大賢者マサールが捕らえられている。
  • ムーアの城 : 果てしない断崖の頂にそびえる、大魔王デスタムーアの居城。ラストダンジョン。

登場キャラクター

この節では、ゲーム作品本編内で語られる設定を中心に記述する。

主人公と仲間たち

()内はゲーム内での肩書き。

主人公 (村の少年→レイドック王子)
レイドック王国の王子。両親がムドーの術により眠りから覚めなくなった後、ハッサンやミレーユとともにムドー討伐に出かける。だが、ムドーの術により、心(意識)が本体から分離。意識だけを夢の世界に飛ばされた。本体と意識体が再び融合するまで、プレイヤーは夢の世界に飛ばされた主人公の意識体を操作することになる。夢の世界では、王子ではなくライフコッドの村に住む青年であり、夢の世界のターニアとは兄妹関係になっている。現実のライフコッドにて本体と意識体が融合する。
ルイーダの店に預けることはできない。HP・ちからがやや高めではあるが、他のステータスも低くはない万能タイプ。主人公のみ、勇者への転職条件が特別になっている。
ハッサン (旅の武闘家→大工の息子)
サンマリーノの大工の息子だが、大工仕事を嫌って家出し、後にレイドック城で主人公と出会う。そして主人公やミレーユとともにムドーに挑んだが、本体はムドーの術で石にされ、心(意識)が夢の世界へと飛んだ。夢の世界では“旅の武闘家”として存在、レイドック城の兵士に志願し、その後主人公とともに旅をする。後にムドーの城で本体と意識体が融合する。本人は大工仕事を嫌ってはいるが、父親に厳しく教え込まれているらしく、本人の意思に反してひとりでに体が動くほど大工仕事は得意としている。当時から半裸ふんどしにマッチョモヒカンという過激な容姿が『4コママンガ劇場』等でネタにされる事が多かったが、発売から10年以上を経ても一部に熱狂的な支持があるらしい[2]。鳥山明の『VI』キャラでの最もお気に入りも彼である。
MPと素早さが低いがちからとHPはトップクラスで、主人公に匹敵する強さを持つ。
ミレーユ (謎の女性→テリーの姉さん)
夢占い師の老婆グランマーズのもとで働く女性。かつて、弟のテリーとともにガンディーノの老夫婦に引き取られ育てられたが、ギンドロ組に売られ、さらに国王の奴隷となったという経歴がある。金色のドラゴンを呼ぶオカリナを所持しており、ムドーの城へ潜入する際にはこのオカリナを用いた。ムドー討伐の際、主人公やハッサンと同様にムドーの術にかかったが、主人公たちと再会する前に身体を取り戻していたらしい(一人だけムドー戦の記憶があるような素振りを見せる)。サンマリーノで夢の世界から来た主人公とハッサンに再会し、彼らを助けた後、同行する。
混乱の呪文・特技に掛かりにくいという特徴を持つ。「すれ違った男が振り返るほど」の美しさの通りかっこよさが非常に高く、MP・すばやさ・かしこさも高いが、レベルアップがやや遅く、HP・ちから・みのまもりが低い。
バーバラ (家出娘→カルベローナの子)
魔法都市カルベローナの民の少女で、大魔女バーバレラの血を引いている。現実のカルベローナが大魔王に襲われたときに魂だけの存在となった。さらに夢の世界のカルベローナが封印されたときバーバラの魔法力が反発し、記憶を失って別の場所へ魂が飛んだ。現実世界で自分の身体が透明になっていたが、月鏡の塔で主人公たちに出会うことによって身体が見えるようになり、その後は主人公たちと共に旅をする。カルベローナが封印から解かれた後、長からマダンテの極意を受け継ぐ。「現実世界にやってきた夢の世界の住人」と言う点では体を取り戻す前の主人公たちと同じであるが、本体が既に存在しないため、エンディングまでそのままである。
ルイーダの店に預けることはできない。MPとかしこさが高いため呪文を多用する職業に向いているが、そのために装備品は優秀な物が揃っていながら魔法使い等の職業に就くと本来のひ弱さと相まってHP・ちから・みのまもりが極端に低くなる。かっこよさはレベルが上がるとミレーユを上回り、パーティのキャラクター中で最も高くなる。
チャモロ (ゲント族)
癒しの力を持つ「ゲント族」の長老の孫。眼鏡をかけていて真面目な性格。ムドー戦の前、ゲントの村で主人公と対面したときに神のお告げを聞き、そのまま主人公の一行に加わる。ムドー戦後もパーティを抜けることはない。
回復呪文など、僧侶に近い系統の呪文を覚え、MP・すばやさ・かしこさは男性キャラクターで一番高いが、他のステータスも低くは無い万能タイプ。装備品が前衛・後衛としてもトップクラスの物が揃っている。7人いる人間キャラクターの中で最もレベルアップが遅いが、育てればかなりの戦力となる。
テリー (さすらいの剣士)
ミレーユの弟であり、もとはガンディーノの住人。ミレーユが奴隷とされたときに彼女を救えず、力不足を痛感し、旅に出た。世界一の剣を求め、力こそ正義と信じる剣士となった。一人旅の最中に何度か主人公達と出会うが、姉に気がつくことは無かった。元々は姉を守るための手段として欲したはずの強さが目的と入れ替わってしまい、強くなりたい欲望でデュランのしもべとなって主人公、ひいては守るはずの姉と対峙する事になる。その後、ミレーユによって説得され、主人公の一行に加わる。
仲間になった時点で「戦士」をマスター済みで、「バトルマスター」に就いている(「武闘家」は経験なし)。ステータスは7人いる人間キャラクターのちょうど平均くらいである。「遊び人」のときの遊びに独自の必殺技「デュランから教わった遊び」(ジゴスパーク)があるが発動率は低め。仲間になる時のレベルが低いため外されがちだが、育てれば見た目に沿ったかなりの強さを発揮する。
アモス (村の英雄)
モンストルの町を守る男性戦士。気は優しくて力持ち。かつて魔物を退治したが、その魔物により身体を噛まれたことにより、夜になるとモンストラーという魔物に変身してしまう。主人公たちが入手した「りせいのタネ」を飲むことによって自分で変身をコントロール可能になり、主人公の一行に加わる。ただしイベントの選択肢次第ではパーティに加わらずに町を去り、二度と会えなくなる場合もある。仲間に加えなくてもクリアは可能(モンストルのイベント自体を飛ばしてもよい)。パーティに加えた場合であってもエンディングには登場しない。グラフィックは町などにいる戦士と同一。
HP・ちから・みのまもりが高く、MPとすばやさが低い打撃攻撃タイプ。
ドランゴ (バトルレックス)
アークボルトでテリーによって退治されたバトルレックス(ドラゴンの魔物)。棺に納められ、アークボルト城の牢屋に置かれていたが、ある日突然棺の中から復活する。自分を打ち負かしたテリーに敬服し、テリーが仲間に居れば仲間になる。パーティに加えなくてもクリアは可能。パーティに加えた場合であってもエンディングには登場しない。
HP・ちからが非常に高く、すばやさが低い。仲間になった時点で「ドラゴン」の職業についている。レベルアップが非常に遅いが、それを補って余りある非常に高いステータスからプレイヤーに重宝される。
ルーキー (スライム)
スライム格闘場のオーナー・スラッジのスライム。スライム格闘場でチャンプに勝つと主人公のパーティに加わる。レベルをある程度上げるとスラッジから褒美がある。仲間にしなくてもクリアは可能。
ファルシオン
本体は空を翔る天馬・ペガサスであるが、デスタムーアの魔力によって本体が石となり心が夢の世界へと飛び、夢の世界では翼を失って暴れ馬となる。主人公とハッサンによって捕まえられた後、主人公たちの馬車を引く馬となる。ファルシオンの名はハッサンが命名。後に天馬の塔でペガサスの本体と融合し、空を飛べるようになる。

重要人物

レイドック
レイドックの国王で、主人公の父親。現実世界では髭を生やしている。ムドー討伐に出かけたが、その道中でムドーの術にかかり、夢の世界のムドーとして仕立て上げられてしまう。そのせいで夢の世界から帰って来れなくなる=現実世界では昼夜とも眠り続ける事となる。現実のムドーが倒れた後は、夢の世界でもレイドック王(以前のシェーラの夢の姿と同様の若い姿)となるが、そのレイドック城では女性好きな振る舞いをする。
シェーラ
レイドック王妃で、主人公の母親。夫とともに昼夜とも眠り続け、夢の世界では若きレイドック王となる。現実世界の住人であるが、長らく夢の世界で活動していた事もあって、夢の世界の概念についてある程度認知している様子。主人公が本体を取り戻す前も、主人公が自分たちの息子であると言う確信を持って接してくる。ムドーが倒れた後は、夢の世界のレイドック城に貴婦人の姿で現れ、夫の行為を監視する。
主人公の妹[3]
主人公(王子)の妹。故人で、主人公が幼い頃に病でこの世を去っている。
トム
現実世界でのレイドックの兵士長。自分の名前が気に入らず、子供の頃の兵隊ごっこで「ソルディ」という名をつけられていた。偽王子事件によりゲバンによって責任を取らされ、ムドーの島に出撃し殉職。後任はフランコ。
ソルディ
夢の世界でのレイドックの兵士長。現実世界のトム兵士長の夢。ムドー討伐の任務中に行方不明になるが、後に牢獄の町で大革命を起こす。
フランコ
現実世界のレイドックの兵士。後に兵士長となる。主人公が幼い頃から仕えていたらしく、ゲバンを快く思っていなかった。
ゲバン
現実世界のレイドックの大臣。レイドック王夫妻が眠りに落ちている事をいい事に専制政治を行い、国民には嫌われている。自分を取り戻す前の主人公が王子と偽って城に侵入した際にそれを見破り、主人公を城から追い出す。王夫妻が目覚めた後は、追い出されたらしく城に居ない。夢の世界では普通の富豪であるが、現実世界からやってきた国王によってレイドック城に投獄される。本人は現実世界での記憶は無いため納得しておらず、見張りの兵士も首をかしげている。
ターニア
ライフコッドに住む少女。両親を亡くしている。偶然倒れている主人公(本体)を発見し助けた後、以前から兄が欲しいと思っていたため主人公(本体)を自分の兄のように思うようになった。そして半年後、主人公(意識体)が村を訪れ、混乱もし悲しみもしたが、元に戻って旅立つ主人公を見送った。
ランド
ライフコッドに住む青年。現実世界でも夢の世界でもターニアに思いを寄せている。現実世界では主人公(の本体)はただの居候の上に意気地なしといいとこ無しであるため、邪魔者扱いしているが、夢の世界では主人公がターニアの実兄である上に精霊の冠を買いに行く役目を任されるなど頼れる兄貴である一方で、本人は仕事もせずに遊んでばかりで村の子供達にもあまり好かれていないなど、立場が逆であるが、夢の世界では主人公とランドはそこそこ仲は良いようである。
グランマーズ
サンマリーノの南に住む夢占い師の老婆。現実世界の住人だが、夢の世界の人間の姿を見ることができる。身体が透明になっていたミレーユを助けたらしい。
カルベ夫妻
カルベローナの老夫婦。バーバラの両親で「魔法の絨毯」を作っていた。周囲には風変わり者と思われている。
ルビス
ムドーの島近くの海底の城に住む精霊。主人公とチャモロにムドーの存在を伝えた。ミレーユのオカリナを作ったと思われる。『II』や『III』に登場する精霊ルビスとの関連は不明。
ゼニス
夢の世界を束ねる王。異世界への扉の鍵を握る。
マサール、クリムト
旅の扉を生み出す力を持つ大賢者兄弟。マサールが兄、クリムトが弟。その力を欲し、かつ恐れたデスタムーアによってはざまの世界に囚われている。

その他の人物

ジーナ、イリア
アモール北の洞窟の宝物を狙う盗賊。現実世界では年老いているが、夢の世界では現役時の姿を見ることになる。冒険が進むと2人とも死去し、その後の夢の世界では子供に生まれ変わり生活をする。現役時の通り名は「疾風のジーナ」「はやてのイリア」。イリアは素早さが高まる装飾品を持っている。
ホルス
ホルストック王国の王子で、ホルテン王の息子。すぐに逃げ出す臆病者であるが、主人公たちにしつこく連れ戻されて試練を受けているうちに次第に変わっていく。
フォーン
フォーン城の王。ミラルゴの呪いにより鏡に封印されたイリカに好意を寄せている。彼にとっては他の女性などは目に留まらないようだ。イリカ曰く、「愛する人の生まれ変わり」。イリカ救出後は、イリカと結婚する。
イリカ
1000年前、魔道士ミラルゴからの求婚を断ったせいで呪いの鏡に封じ込められた女性。ミラルゴの存在に気づかないフォーンにジェスチャーだけで必死に伝えようとしていたが、ラーの鏡を持っていた主人公たちが来るまでフォーンには伝わらなかったようだ。
ディーネ
ペスカニの漁師ロブを助け、仲間とはぐれた人魚。姉にディーナがおり、ディーナは「マーメイドハープ」を所持している。
ロブ
ペスカニに住む凄腕の漁師。嵐の中漁をしに出掛け、怪我を負ったところをディーネに助けられた。ディーネに届けるために魚屋の残り少ない魚を買い占めたり、ディーネが村人に見つかるのを恐れるあまり乱暴な態度を取ったりしていたが、主人公たちと出会った際、ディーネを人魚の住み家に戻すよう主人公たちに依頼。後に怪我は治り、自らの船で人魚の岩場を訪れディーネと再会する。
ユリナ
マウントスノーの北のほこらに住む雪女。マウントスノーの若者ゴランを助けたが、約束を破られたため村を氷漬けにした。
ザム
マウントスノーに住む神官。伝説の剣の情報を握っていたが、他の村人達とともに氷漬けにされていた。
サリイ
ロンガデセオの鍛冶屋コブレの娘。鍛冶屋の腕は伝説の鍛冶屋とも呼ばれた父親を超えると言われているが、伝説の剣を一目見たいが為に妻と娘を置いて旅に出て行った父親と、父親が出て行く原因となった伝説の剣を恨み、鍛冶はもうしないと心に決めている。伝説の剣を正しいことにだけ使うという主人公たちを信じ、一度だけ鍛冶の技術を使う。
カルバン・ジャンポルテ
「ベストドレッサーコンテスト」を主催している富豪。
ポセイドン
海を支配するポセイドン城の主。自分に取って代わって海を支配するグラコスを不快に思っている。
ブボール
カルベローナの長老。伝説の魔法「マダンテ」の後継者。
クラーク・エンデ
ザクソン村の防具職人である老人。ある日、突如ザクソンから姿を消し、はざまの世界に取り込まれた。
モルガン
欲望の町の富豪。町民に賢者の宝を探させている。
トンヌラ
農夫の姿をした男。牢獄の町に囚われていたが、主人公たちが牢獄の町を訪れた後、反乱軍のリーダーとなる。
スラッジ
スライム格闘場のオーナー。スライム全般を愛するが、「弱いスライムが強くなってこそ意味がある」と言う考えを持っており、自身が育てるのもただのスライムである(チャンプ、ルーキー)。

敵キャラクター

魔王関連

デスタムーア
はざまの世界に住まう大魔王。本編の最終ボス。世界を我が物にしようと企んでおり、現実世界のダーマ神殿などの障害となり得る場所を攻め落とす事に成功するが、夢の世界に存続している事を知り、夢の世界を実体化させ、同時に支配する事を考える。3つの姿を持ち、初期形態は老人、第2形態は筋骨逞しい獣の姿、最終形態は本体(顔)、右手、左手に分かれ、それぞれが独立した生物のように動く。ある条件を満たすと主人公の協力者となったダークドレアムに滅ぼされる。
ムドー
デスタムーアの手下の四大魔王の一。現実の世界を支配しようとするほか、ダーマの神殿の封印を司る。物語序盤において、主人公たちが倒すべき目標の敵とされる。主人公たちと戦う際、2連戦となるが変身などはせず能力のみパワーアップする。なお、夢の世界の地底魔城にもムドーが潜むが、その正体はムドーの術によって夢の世界に引きずり込まれた、現実世界のレイドック王の心(意識)である。
ジャミラス
四大魔王の二。怪鳥の姿をしており、メダル王の城の封印を司る。ムドーに代わって人間を支配するべく、夢の世界において「しあわせの国」の話で人心を集めていた。唯一夢の世界に巣食う魔王である(夢の世界のムドーは本物ではないため)。雄弁家でカリスマ性を持つ魔王である。
グラコス
四大魔王の三。海底神殿に住む海の魔王で、魔法都市カルベローナの封印を司る。海底にあるためか訪れるものは少ないらしく、初対面時は寝ている。本人によると悪い癖で喋りすぎてしまうらしく、主人公たちに起こされたときにはカルベローナの情報を喋った後で口封じのため戦いを挑む。同名のモンスターは『VII』にも登場する。
デュラン
四大魔王の四。手下の魔王の中では最も人間に近い姿をしており、地上世界の魔王では最強を誇る。クラウド城の封印を司り、封印した城を自らの乗り物にして自在に操る。強きを尊び、自分より強い者は敵であっても認める。そのため性格も潔く、敗れた際も恨み言や負け惜しみなどは一切言わず、デスタムーアの存在を主人公たちに教えた上で「さらに強くなれ」と助言を残す。主人公たちとデュランとの戦いでは、まずザコ敵(キラーマジンガ、ランドアーマー)、次にテリーを主人公たちと戦わせて主人公たちの強さを窺い、その後で表示はされないが死者がいれば蘇生し、かつ全快してもらった上で(この処置はデュランの武人ぶりを示すものでもあろう。なお蛇足ではあるが、戦闘前に全快してくれる敵キャラはファイナルファンタジーIVのルビカンテが著名である)、デュラン本人が戦う。因みにこの死者を蘇らせて戦うシステムはⅦの神さまやⅧの竜神王に受け継がれた。
アクバー
デスタムーアの右腕的存在で、牢獄の町の主。牢獄の町に捕らわれた人間に対して魔物の魂を植えつけようと企む。大賢者兄弟の一人、クリムト(周囲にはマサールと思われていた)を幽閉している。ガーディアン(ザコモンスター)を2体引き連れている。
魔王の使い
デスタムーアの部下。主人公(の本体)を葬るべく、魔物を引き連れて現実のライフコッドを襲う。イベント内で戦うタイミングによっては桁外れに強くなる。外見は悪魔に見えるが、種族では骸骨戦士族に含まれる。
ズイカク、ショウカク
デスタムーアの部下の二人組。頭は良くない。嘆きの牢獄に捕らえられたマサールの精神に入り込み、クリムトが拷問される映像を見せることでデスタムーアへの忠誠を誓わせようとする。

その他

ミラルゴ
砂漠の中、魔術師の塔に住む邪悪な魔術師。デスタムーアとの関連は不明。過去は人間だったようだ。イリカに恋をするも、自分のルックスに自信が持てずイリカを攫い鏡に封印した。
ダークドレアム
「破壊と殺戮の神」の異名を持つ伝説の悪魔で、かつて自らを召喚したグレイス王の城を滅ぼした。たとえ何者であってもダークドレアムを滅ぼすことはできない。自身は魔王ではないが、その圧倒的な強さはデスタムーアをはるかに凌駕する。クリア後に行くことのできる隠しダンジョンでボスとして登場し、全てを無に帰すべく主人公たちに戦いを挑む。彼は誰の命令も受けないが、ある条件を満たすと主人公たちの協力者となる。5桁のHPを持ち、勇者やパラディンの最強クラスの特技を連発する。ドラクエファンの間ではドラゴンクエスト史上最強のボスとの声も名高い。

ストーリー

ある日、主人公とハッサン、ミレーユの3人はムドーの城に潜入し、世界の支配を企む魔王ムドーと対決しようとする。しかし3人はムドーの術の前に成すすべも無く…。気がつくと、主人公は、山奥の村ライフコッドの家でベッドから転げ落ちていた。

主人公は村長の依頼により、村祭りで使う「精霊の冠」をふもとの町シエーナに買いに行くが、冠職人ビルテが行方不明となっていた。主人公は近くの大地に開いていた大穴の縁でビルテを救出するが、自分自身が大穴に落ちてしまう。落ちた先には「幻の大地」と呼ばれている見知らぬ世界があり、主人公はその世界で不思議な体験をする。その後ライフコッドへ戻った主人公は、村祭りの最中に精霊のお告げを聞き、翌朝レイドックへと旅立つ。

備考

  • 発売時のキャッチコピーは、「DQを超えるのはDQだけ。」(「DQ」は「ドラクエ」と読む)。
  • ファンに人気のある魔族を主人公にするいうネタがあったが没案になった。また企画当時は鳥山もマンネリ打開に陰のある主人公をデザインしたのだがボツになり、そのデザインはテリーに一部引き継がれたという[4]
  • 本作のエンディング・テーマの『時の子守唄』は、元々はアニメ映画版『科学忍者隊ガッチャマン』の楽曲としてすぎやまこういちが作曲した曲である。それでの楽曲名は『時の子守唄 The Theme of RED IMPULSE レッドインパルスのテーマ』。だがすぎやまは本作発売直前に出版されたVジャンプ増刊のインタビューにおいて、この曲について「本当に納得できる曲は数年に何曲しかできなくて、この『時の子守唄』はそれだった」と語っている。故にアニメの使われ方は気に入るものではなく、権利を返却して貰った後ずっと温めていたところ、本作が自分のイメージにピッタリ当てはまったため、アレンジした上でエンディングに使用したと語っている。

ゲーム中の楽曲

本作では、シリーズで初めて専用のサウンドドライバが採用された。これによって、オーケストラに限りなく近いサウンドがスーパーファミコン上で実現した。アレンジ面でも前作とは一線を画し、さらにサウンドプログラマー(マニピュレーター)に崎元仁多和田吏という本職は作曲家であるふたりを採用した。多和田はこのあと『VII』とリメイク版『III』『IV』も担当している。

また、従来は曲が切り替わるごとに最初から流れていたが、本作では曲の途中で戦闘や効果音などが挿入された場合、その終了後には前の曲が途切れた地点から流れるようになった(『ラストダンジョン』は例外)。この他、戦闘に切り替わる際には曲に関わらず効果音が入る。

  • タイトル系
    • 序曲のマーチ : オープニングタイトル用BGM。『V』のタイトル用BGMと同一。エンディングの一シーンでも使われる。
    • 間奏曲 : 冒険の書選択画面のBGM。『IV』や『V』と同一の曲。
  • 城・町・ほこら系
    • 王宮にて : 城内でのBGM。
    • 木洩れ日の中で : 町や村でのBGM。
    • ハッピーハミング : カジノやスライム格闘場、ベストドレッサーコンテストでのBGM。前述の「木洩れ日の中で」のメロディを内包している。
    • ぬくもりの里に : 規模の小さい村や、小屋で使われるBGM。
    • 神に祈りを : 教会やほこらのBGM。教会で使用されるオルガンによるバージョンと、グランマーズの館やほこらなどで使用されるストリングスによるバージョンがある。
  • ダンジョン系
    • 暗闇にひびく足音 : 洞窟内でのBGM。上の世界のアモールでも事件解決までこの曲が流れる。
    • 迷いの塔 : 塔の中でのBGM。
    • 戦慄のとき : ムドーの城でのみ使われるBGM。
    • ラストダンジョン : 名前の通りラストダンジョン(ムーアの城)でのみ使われるBGM。ドラクエ史上初のラストダンジョン用BGMである。
  • フィールド系
    • さすらいのテーマ : 下の世界フィールド上でのBGM。
    • もう一つの世界 : 上の世界フィールド上でのBGM。前述の「さすらいのテーマ」をアレンジしたもの。
    • ムドーの城 : ムドーをはじめとする魔王たちの部屋で流れるBGM。はざまの世界のフィールド上BGMでもある。また、隠しボスダークドレアムの部屋でも流れる。
  • 乗り物系
    • エーゲ海に船出して : 神の船やひょうたん島で移動している時のBGM。サンマリーノの港や、海底にあるほこら等でも使われる。
    • 静寂に漂う : あわあわ船で海底に潜っている際のBGM。前述の「さすらいのテーマ」をアレンジしたもの。
    • 空飛ぶベッド : 空飛ぶベッド及び魔法のじゅうたんに乗っている際のBGM。
    • ペガサス : ペガサスで飛行中の際のBGM。ムドーの島の断崖や回想シーンでも使われる。
  • 戦闘系
    • 勇気ある戦い : 通常戦闘でのBGM。
    • 魔物出現 : 各種中ボスとの戦闘時のBGM。デスタムーア第1・第2形態、隠しダンジョンのボス(ダークドレアム)との戦闘時もこの曲。
    • 敢然と立ち向かう : ムドーとの最終決戦時の戦闘BGM。
    • 魔王との対決 : 最終ボス(デスタムーア最終形態)との戦闘時のBGM。
  • イベント系
    • ムドーの城へ向かう : 前半が前述の「敢然と立ち向かう」と共通で、イントロと後半が異なる。ムドー城突入時のほか、ペガサス復活シーンでも使われる。
    • 哀しみのとき : 全滅時のBGMで、イベント上でも使われる。廃墟用のアレンジ版もあり、カルカド、マウントスノー、絶望の町(いずれもイベント終了まで)、ロンガデセオ北の墓地で使われる。
    • フォークダンス : ライフコットの祭前夜などの各種宴のシーンで使われる。前述の「木洩れ日の中で」のアレンジ版。
    • 精霊の冠 : ライフコットの祭りのシーンで使われるほか、魔法都市カルベローナ用のBGMでもある。
    • 悪のモチーフ : イベント用の短いME(いわばブリッジ)。わずか四音ながら文字通りVIにおける「悪」のモチーフであり、「暗闇にひびく足音」、「迷いの塔」、「勇気ある戦い」、「魔物出現」、「戦慄のとき」、「ムドーの城」、「敢然と立ち向かう」、「ラストダンジョン」および「魔王との対決」は共通して曲中にこのモチーフを引用している。
    • 奇蹟のオカリナ : ムドーの島へ向かう際、ドラゴンを呼ぶためにミレーユが吹くオカリナの音色のME。前述の「神に祈りを」のメロディを使用。
  • エンディング系
    • 時の子守唄 : エンディング用のBGM。

漫画『ドラゴンクエスト 幻の大地』

漫画:ドラゴンクエスト 幻の大地
作者 神崎まさおみ
出版社 エニックス
掲載誌 月刊少年ガンガン
レーベル ガンガンコミックス
発表期間 1997年 - 2001年
巻数 10
話数 52
テンプレート - ノート

神崎まさおみにより、ゲームのストーリーを基にして描かれた漫画作品。月刊少年ガンガンにて、ゲーム発売後の1997年から、2001年の『ドラゴンクエスト エデンの戦士たち』が開始される直前まで連載された。

設定

ゲーム作品には無い漫画オリジナルの設定を以下に挙げる。

  • 主人公の名は「ボッツ」。
  • トム兵士長は、融合前のボッツたちを偽者と見抜けなかったことの責任を問われ、左遷されていた。後にはざまの世界で再登場。
  • デビルアーマーというザコモンスター(本来はムドーの城に登場するだけ)は、各地の魔王たちに状況を報告する役割を担っていた。
  • チャモロは初登場時、かなり横柄な性格で、ボッツたちを見下している傾向があった(後々変わっていった)。また、ボッツたちと出会う前のオリジナルストーリーがあり、その頃は髪を伸ばし眼鏡もかけていなかった。
  •  魔法の表現が全体的に非常に派手である。(弱魔法でも雑魚数体以上倒す)
  • 現実世界のムドーは、2回目の戦いでドラゴンのような姿になる。
  • ミラルゴは、邪悪な心に魔物が住み着き魔物と化していた。主人公たちによって魔物は消滅したが、人間としての寿命は既に尽きており、その場で死亡した。
  • ボッツの妹の名は小説版と同じく「セーラ」。彼女の死因は、ボッツがレイドックに出現した魔物と戦っていた際、主人公が折った魔物の剣が直撃したためとなっている。
  • ロンガデセオの鍛冶屋、コブレは生きている。また、マウントスノーの住民が氷漬けにされる原因を作ったのはゴランではなくコブレだった。
  • デュランの性格がゲーム版とは一変し、卑怯で暴力的な性格(最初は紳士的だった)となっている。
  • テリーはデュランに敗れた後、破壊の剣(ゲーム本編には登場しない)に操られていた。
  • 仲間モンスターの概念は登場しなかったが、「キズブチ」と呼ばれるぶちスライムがボッツの仲間として終盤まで同行した。
  • 魔王の部下として、『V』以前のモンスターが大量に登場していた。
  • ハッサンはムドー戦での大活躍を最後に目立ったレベルアップがなく、最終決戦では空気化した。
  • テリーが終盤で魔王アクバーを一刀両断にする。
  • バーバラは最後、夢の世界には戻らず、現実の世界でボッツと共に暮らし始める。この設定は神崎が堀井雄二に頼んでこの結末にしたと、作者のウェブサイトで語られている[5]

関連商品

ガイドブック

  • Vジャンプブックスゲームシリーズ ドラゴンクエストVI 幻の大地
  • ドラゴンクエストVI 幻の大地 公式ガイドブック 上巻 世界編 (ISBN 4-87025-877-3)
  • ドラゴンクエストVI 幻の大地 公式ガイドブック 下巻 知識編 (ISBN 4-87025-878-1)

その他の書籍

CD

  • CDシアター ドラゴンクエストVI
  • すぎやまこういち 交響組曲 ドラゴンクエストVI 幻の大地(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SRCL2737~8) -- DISC1はオーケストラ版でロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏、DISC2はゲーム音源集。廃盤。
  • すぎやまこういち ドラゴンクエストVI 幻の大地 オン・エレクトーン(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SRCL-3561) -- 廃盤。
  • すぎやまこういち ドラゴンクエストVI 幻の大地 イン・ブラス(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SRCL-3562) -- 廃盤。
  • すぎやまこういち ドラゴンクエストVI 幻の大地 オン・ピアノ(ソニー・ミュージックエンタテインメント) -- 廃盤。
  • 交響組曲 ドラゴンクエストVI 幻の大地(SPEビジュアルワークス、SVWC-7066) -- ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。
  • 交響組曲 ドラゴンクエストVI 幻の大地(アニプレックス、SVWC-7369) -- 東京都交響楽団演奏。

派生作品

ゲーム『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド
少年時代の本作のキャラクター「テリー」が主人公となった外伝的作品。

脚注

  1. ^ DRAGON QUEST VIインターネットアーカイブ、2001年12月18日時点)
  2. ^ 「いただきストリートDS」公式ブログ: 渡辺プロデューサー、インタビュー
  3. ^ 主人公の妹の名前はイベント中の選択肢によって決定される。表示される選択肢(ターニア+他3つ)の中で、主人公が選ばなかったものがその後登場する正しい名前として決定される(つまり、どうやっても名前の4択では正解できない)。その後、ゲーム中では回想シーン中に登場し、ここで名前が判明する。(セーラ、クラリス、バネッサ)
  4. ^ 1997年初頭のVII発表直後のVジャンプでの堀井との対談記事より
  5. ^ masaomi-kanzaki.com FLASHコンテンツ内「MANGA」→イラスト11のコメント欄より。

外部リンク