コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「サイクロン」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Robot: ウィキ文法修正 1: Template contains useless word template
53行目: 53行目:
{{熱帯低気圧}}
{{熱帯低気圧}}
{{自然災害}}
{{自然災害}}
{{Template:気象現象}}
{{気象現象}}
{{Climate-stub}}
{{Climate-stub}}
{{Normdaten}}
{{Normdaten}}

2024年8月28日 (水) 23:59時点における版

サイクロンの衛星画像 (2004年 サイクロン・ガフィロ)

サイクロン (Cyclone) は、インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生する熱帯低気圧である。英語のCycloneは、低気圧暴風全般を指す語でもある。台風とは別のものである。

語源

最初にこの言葉を紹介したのは、イギリス人ヘンリー・ピディントン(Henry Piddington, 1797年-1858年)である。元海兵隊の船長で暴風に関する研究をしていたピディントンは、1789年にコリンガ(Coringa, Korangi)という町を襲った猛烈な暴風に着目し、この地域のある学術的な会合(1840年)でその危険性を紹介した。

彼は1848年に書いた「船乗りのための嵐の法則についての手引き(The Sailor's Hornbook for the Laws of Storms)」の初版の中で、「あらゆる旋風について、ギリシャ語の'Kuklws'(とぐろを巻く蛇を意味する)からサイクロンという言葉の採用を提案する」と述べており、これがサイクロンの語源とされている。ところが1851年に出した第二版では、彼はサイクロンの語源を'Kuklws'ではなく'Kuklos' に変更している。'Kuklos'とは言葉ではなく、回転に関する広い意味を持つギリシャ語の語根である。英語には'Kuklos'を語根に持つCyclopsesやCyclostomeという言葉があり、「とぐろを巻く蛇」よりもっと広い意味を与えるために語源を変更したと推測されている[1]。なお、インド洋の嵐をサイクロンと呼ぶことがあるが、これは世界気象機関(WMO)が定義した正式名ではない。正式名称はサイクロニック・ストームである[2]

分類

サイクロンの分類は熱帯低気圧観測を行う機関ごとに分類されている。

熱帯低気圧の分類
風力階級 1分間平均
最大風速
(NHC/CPHC/JTWC)
10分間平均
最大風速
(WMO/JMA/MF/BOM/FMS)
北東太平洋
及び北大西洋
NHC/CPHC[3]
北西太平洋
JTWC
北西太平洋
JMA
北インド洋
IMD[4]
南西インド洋
MF
豪州周辺
及び南太平洋
BOM/FMS英語版[5]
0–7 <32ノット (16 m/s) <28ノット (14 m/s) トロピカル・デプレッション トロピカル・デプレッション トロピカル・デプレッション デプレッション ゾーン・オブ・ディスターブド・ウェザー トロピカル・ディスターバンス
トロピカル・デプレッション
トロピカル・ロー
7 33ノット (17 m/s) 28–29ノット (14–15 m/s) ディープ・デプレッション トロピカル・ディスターバンス
8 34–37ノット (17–19 m/s) 30–33ノット (15–17 m/s) トロピカル・ストーム トロピカル・ストーム トロピカル・デプレッション
9–10 38–54ノット (20–28 m/s) 34–47ノット (17–24 m/s) トロピカル・ストーム サイクロニック・ストーム モデレート・トロピカル・ストーム カテゴリー1
トロピカル・サイクロン
11 55–63ノット (28–32 m/s) 48–55ノット (25–28 m/s) シビア・トロピカル・ストーム シビア・サイクロニック・ストーム シビア・トロピカル・ストーム カテゴリー2
トロピカル・サイクロン
12+ 64–71ノット (33–37 m/s) 56–63ノット (29–32 m/s) カテゴリー1
ハリケーン
タイフーン
72–82ノット (37–42 m/s) 64–72ノット (33–37 m/s) タイフーン ベリー・シビア・サイクロニック・ストーム トロピカル・サイクロン カテゴリー3
シビア・トロピカル・サイクロン
83–95ノット (43–49 m/s) 73–83ノット (38–43 m/s) カテゴリー2
ハリケーン
96–97ノット (49–50 m/s) 84–85ノット (43–44 m/s) カテゴリー3
メジャー・ハリケーン
98–112ノット (50–58 m/s) 86–98ノット (44–50 m/s) エクストリームリー・シビア・サイクロニック・ストーム インテンス・トロピカル・サイクロン カテゴリー4
シビア・トロピカル・サイクロン
113–122ノット (58–63 m/s) 99–107ノット (51–55 m/s) カテゴリー4
メジャー・ハリケーン
123–129ノット (63–66 m/s) 108–113ノット (56–58 m/s) カテゴリー5
シビア・トロピカル・サイクロン
130–136ノット (67–70 m/s) 114–119ノット (59–61 m/s) スーパー・タイフーン スーパー・サイクロニック・ストーム ベリー・インテンス・トロピカル・サイクロン
>137ノット (70 m/s) >120ノット (62 m/s) カテゴリー5
メジャー・ハリケーン

記録的なサイクロン

脚注

  1. ^ Sen Sarma, A. K. (2013-11-27). “On the word ‘cyclone’”. Weather 68 (12): 323-323. doi:10.1002/wea.2139. ISSN 0043-1656. https://doi.org/10.1002/wea.2139. 
  2. ^ 黒岩宏司 (2011-10-26). “サイクロンの定義とは”. 天気 58 (11): 82-82. 
  3. ^ RA IV Hurricane Committee. Regional Association IV Hurricane Operational Plan 2015 (PDF) (Report). World Meteorological Organization. 2015年11月8日閲覧
  4. ^ WMO/ESCAP Panel on Tropical Cyclones (8 June 2015). Tropical Cyclone Operational Plan for the Bay of Bengal and the Arabian Sea 2015 (PDF) (Report No. TCP-21). World Meteorological Organization. pp. 11–12. 2015年3月29日閲覧
  5. ^ RA V Tropical Cyclone Committee. Tropical Cyclone Operational Plan for the South-East Indian Ocean and the Southern Pacific Ocean 2014 (PDF) (Report). World Meteorological Organization.

関連項目

外部リンク