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オサイチジョージ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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オサイチジョージ[1]
欧字表記 Osaichi George[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 1986年4月13日[1]
死没 不明(1999年?)
ミルジョージ[1]
サチノワカバ[1]
母の父 ファバージ[1]
生国 日本の旗 日本(北海道三石町)[1]
生産者 大塚牧場[1]
馬主 野出長一[1]
調教師 土門一美栗東[1]
競走成績
生涯成績 23戦8勝[1]
獲得賞金 4億1812万円[1]
勝ち鞍
GI 宝塚記念 1990年
GII 神戸新聞杯 1989年
GIII 中日スポーツ賞4歳ステークス 1989年
GIII 金杯(西) 1990年
GIII 中京記念 1990年
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オサイチジョージ[1]とは日本競走馬種牡馬。主な勝ち鞍に1990年宝塚記念1989年神戸新聞杯ほか。

戦績

3歳 (1988年)

1988年8月阪神競馬場でデビュー。2戦2着が続いたが、連闘で出走した3戦目の新馬戦で初勝利を挙げた。この後脚部不安を発症し、長期休養を余儀なくされ、春のクラシックを断念した。

4歳 (1989年)

1989年の4月になってようやく復帰にこぎつけると、自己条件特別、オープン特別の葵ステークスと連勝。重賞初挑戦となったニュージーランドトロフィー4歳ステークスでは1番人気に推されたが、道中不利を被り、3着に終わった。しかし、続く中日スポーツ賞4歳ステークスでは、先行抜け出しで勝利した。

この後、夏は休養にあて秋に備えた。秋初戦は神戸新聞杯だった。単枠指定の抜けた1番人気に支持され、バンブービギンに3馬身半差をつけて勝利した。京都新聞杯ではバンブービギンに1馬身4分の1差し切られ、2着に敗れた。そして菊花賞では、主戦の丸山が騎乗停止処分を受けていたため、鞍上には西浦勝一を迎えることとなった。人気は3番人気だったが、4コーナーではすでに一杯となり、バンブービギンの12着と大敗した。

5歳 (1990年)-引退

5歳の初戦、京都の金杯(西)を1番人気に応え勝利すると、続く中京記念も58.5キロのトップハンデながらタニノスイセイの急襲をアタマ差押さえこんで重賞連勝を飾った[2]。次走の産経大阪杯ではスーパークリークの2着に甘んじ、続く安田記念ではオグリキャップの3着という結果に終わったが、このレースで丸山が採ったオグリキャップを後ろから追い込むという戦法は本来得意とする戦法である先行策とは異なるもので、陣営はさほど悲観していなかったという[3]。迎えた宝塚記念では、人気はオグリキャップ、イナリワンに次ぐ3番人気だったが、レースでは安田記念とは異なって逃げたシンウインドの2番手を進む本来の先行策を採り、最後はオグリキャップに3馬身半差をつけて勝利した[3][4]

しかし、この宝塚記念で完全燃焼したかのように以降の成績は頭打ちとなり[3]1991年の有馬記念でダイユウサクの8着となったのを最後に引退、種牡馬入りした。[5]

競走成績

以下の内容は、netkeiba.com[6]およびJBISサーチ[5]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 オッズ(人気) 着順 タイム
(上り3F/4F
着差 騎手 斤量
(kg)
勝ち馬/(2着馬)
1988.09.11 阪神 3歳新馬 芝1200m(良) 14 3 3 17.2(4人) 2着 1:11.6 (47.7) -0.8 丸山勝秀 53 アイドルマリー
0000.09.25 阪神 3歳新馬 芝1400m(不) 6 6 6 01.4(1人) 2着 1:26.2 (50.4) -0.7 丸山勝秀 53 ニシノサムタイム
0000.10.02 阪神 3歳新馬 ダ1200m(良) 11 5 5 02.0(1人) 1着 1:13.5 (49.2) -1.6 丸山勝秀 53 (セイザンエース)
1989.04.22 京都 あずさ賞 400 芝1600m(良) 13 3 3 12.5(7人) 1着 1:36.9 (47.8) -0.5 丸山勝秀 55 (ケージーエース)
0000.05.14 京都 葵S OP 芝1400m(稍) 18 3 5 01.6(1人) 1着 1:25.0 (48.7) -0.1 丸山勝秀 55 (スーパークラウン)
0000.06.04 東京 NZT4歳S GII 芝1600m(良) 16 5 10 03.6(1人) 3着 1:35.2 (48.4) -0.1 丸山勝秀 56 アクアビット
0000.07.02 中京 中日スポーツ賞4歳S GIII 芝1800m(重) 10 8 10 04.8(3人) 1着 1:47.9 (35.9) -0.1 丸山勝秀 55 (マルセイグレート)
0000.09.24 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2000m(良) 14 7 12 01.9(1人) 1着 2:00.3 (47.4) -0.6 丸山勝秀 56 バンブービギン
0000.10.15 京都 京都新聞杯 GII 芝2200m(良) 15 1 1 01.8(1人) 2着 2:13.6 (47.3) -0.2 丸山勝秀 57 バンブービギン
0000.11.05 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 7 13 05.7(3人) 12着 3:09.0 (47.8) -1.3 西浦勝一 57 バンブービギン
1990.01.05 京都 金杯(西) GIII 芝2000m(良) 14 4 7 02.2(1人) 1着 2:01.9 (48.7) -0.1 丸山勝秀 56 (サツキオアシス)
0000.03.18 中京 中京記念 GIII 芝2000m(良) 16 1 2 02.4(1人) 1着 1:59.8 (37.3) -0.0 丸山勝秀 58.5 (タニノスイセイ)
0000.04.01 阪神 産経大阪杯 GII 芝2000m(稍) 9 8 8 03.8(3人) 2着 2:03.0 (49.7) -0.1 丸山勝秀 57 スーパークリーク
0000.05.13 東京 安田記念 GI 芝1600m(良) 16 8 14 08.5(2人) 3着 1:32.8 (35.0) -0.4 丸山勝秀 57 オグリキャップ
0000.06.10 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 10 5 5 11.4(3人) 1着 2:14.0 (49.5) -0.6 丸山勝秀 56 (オグリキャップ)
0000.10.07 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 10 8 10 02.1(1人) 4着 1:46.9 (34.9) -0.2 丸山勝秀 59 ラッキーゲラン
0000.10.28 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 18 5 10 05.3(2人) 4着 1:58.5 (36.0) -0.3 丸山勝秀 58 ヤエノムテキ
0000.11.25 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 15 4 6 16.0(10人) 13着 2:24.7 (36.9) -1.5 丸山勝秀 57 ベタールースンアップ
0000.12.23 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 2 3 11.8(5人) 4着 2:34.5 (35.7) -0.9 丸山勝秀 57 オグリキャップ
1991.01.20 京都 日経新春杯 GII 芝2400m(良) 9 8 9 03.8(2人) 5着 2:14.3 (47.1) -0.7 丸山勝秀 59 メルシーアトラ
0000.10.06 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(稍) 13 6 8 07.0(3人) 7着 1:47.0 (36.7) -0.9 丸山勝秀 59 プレクラスニー
0000.11.17 京都 マイルCS GI 芝1600m(良) 15 3 4 15.7(6人) 10着 1:36.4 (48.1) -1.6 丸山勝秀 57 ダイタクヘリオス
0000.12.22 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 15 7 13 51.3(10人) 8着 2:31.6 (36.9) -1.0 丸山勝秀 56 ダイユウサク
  • 枠番・馬番の太字は単枠指定を示す。内容は、重賞は『中央競馬全重賞競走成績集』[7][8]、重賞以外はnetkeiba.comおよびJBISサーチに基づく。

種牡馬時代

引退後は、新冠町の泉しゅう牧場で、1992年から種牡馬として供用された。30万円という安価な種付け料も手伝って、初年度、2年目こそ70頭近い種付け頭数が集まったものの、それ以降は激減。産駒成績も初年度産駒からテツノジョージを出してファーストシーズンサイアーランキングで3位に付けたもののその後は振るわず、1999年9月用途変更となり、以後の消息は行方不明。 産駒の一頭、ヤマノシルエットは将来を嘱望されながら中津競馬場の廃止に伴う混乱の中で屠殺処分されるという悲劇に見舞われている。

主な産駒

血統表

オサイチジョージ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミルリーフ系
[§ 2]

*ミルジョージ
Mill George
1975 鹿毛
父の父
Mill Reef
1968 鹿毛
Never Bend Nasrullah
Lalun
Milan Mill Princequillo
Virginia Water
父の母
Miss Charisma
1967 鹿毛
Ragusa Ribot
Fantan
*マタティナ Grey Sovereign
Zanzara

サチノワカバ
1980 鹿毛
*ファバージ
Faberge
1961 鹿毛
Princely Gift Nasrullah
Blue Gem
Spring Offensive Legend of France
Batika
母の母
サチノイマイ
1973 鹿毛
*チャイナロック Rockefella
May Wong
ミチアサ *ヒンドスタン
プレイガイドクイン
母系(F-No.) ヘレンサーフ(GB)系(FN:16-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Nasrullah 4・5×4 = 15.63% [§ 4]
出典
  1. ^ [11]
  2. ^ [12]
  3. ^ [11][13]
  4. ^ [11][12]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p オサイチジョージ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月20日閲覧。
  2. ^ 新山藍朗「これぞ「正攻法」。君は中京記念のオサイチジョージを知っているか?」(2)”. web Sportiva Love Sports. 集英社 (2017年7月19日). 2020年3月1日閲覧。
  3. ^ a b c 新山藍朗「これぞ「正攻法」。君は中京記念のオサイチジョージを知っているか?」(3)”. web Sportiva Love Sports. 集英社 (2017年7月19日). 2020年3月1日閲覧。
  4. ^ 積極的な先行策で怪物を完封 1990年 オサイチジョージ”. 宝塚記念 歴代優勝馬ピックアップ. JRA-VAN. 2020年3月1日閲覧。
  5. ^ a b オサイチジョージ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月20日閲覧。
  6. ^ オサイチジョージの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月20日閲覧。
  7. ^ #中央競馬3歳・4歳 p. 1005, 1077
  8. ^ #中央競馬古馬関東 p. 1021
  9. ^ テツノジョージ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月1日閲覧。
  10. ^ ミホノミンクス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月1日閲覧。
  11. ^ a b c 血統情報:5代血統表|オサイチジョージ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年9月11日閲覧。
  12. ^ a b c オサイチジョージの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年3月1日閲覧。
  13. ^ 『優駿』1989年11月号、日本中央競馬会、147頁

参考文献

  • 『中央競馬全重賞競走成績集 3歳・4歳編』日本中央競馬会、1997年。 
  • 『中央競馬全重賞競走成績集 古馬関東編』日本中央競馬会、1997年。 

外部リンク