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瀬尾まいこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
瀬尾 まいこ
(せお まいこ)
誕生 (1974-01-16) 1974年1月16日(50歳)
日本の旗 日本大阪府大阪市
職業 小説家
言語 日本語
最終学歴 大谷女子大学文学部国文学科卒業
活動期間 2002年 -
ジャンル 小説
代表作そして、バトンは渡された』(2018年)
主な受賞歴 本屋大賞(2019年)
デビュー作卵の緒
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瀬尾 まいこ(せお まいこ、1974年1月16日[1] - )は、日本小説家。本名は瀬尾麻衣子[2][3]

『卵の緒』(2002年)で作家デビューし、2011年に退職するまで、中学校教諭の傍ら執筆。温かみ溢れる作風で好評を得る。作品に『幸福な食卓』(2004年)、『戸村飯店青春100連発』(2008年)、『君が夏を走らせる』(2017年)など。

経歴・人物

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大阪府大阪市生まれ[1]奈良県奈良市在住[4]大谷女子大学文学部国文学科卒業[1]。中学校の国語講師を9年務めた後、2004年、30歳のときに京都府の中学校教員採用試験に合格[5][6][7]2005年から[8]2011年に退職するまでは中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行なっていた[6][9]。また、35歳のときに体を壊して退職した際に執筆活動を2年間中断し保育士免許を取得[7]。(保育士としての勤務経験はない[5]。)[注釈 1]

2014年、39歳のときに女児を出産[8]。自身の中学校勤務をもとにしたエッセイ『ありがとう、さようなら』も執筆している。

2001年平成13年)、『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞する[9]。同作を書いて応募したきっかけは「教員採用試験に落ち続けていたとき、何か自分のアピールポイントが欲しかった」と明かしている[5]

2001年旧・宮津市立日置中学校(閉校)に臨時講師で赴任し4年間勤務する[10][11]2002年(平成14年)11月、単行本『卵の緒』を上梓する。2005年(平成17年)、『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞を受賞する[9]。同年4月1日京丹後市立久美浜中学校着任[12][8]2008年(平成20年)、『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する[9]2010年(平成22年)4月1日、相楽東部広域連合立和束中学校に転勤[2]2011年(平成23年)3月31日、退職する[9]

2013年(平成25年)、咲くやこの花賞文芸その他部門受賞[1]2018年(平成30年)、『そして、バトンは渡された』で第31回山本周五郎賞で候補となる[13]2019年(平成31年)、『そして、バトンは渡された』で第16回本屋大賞受賞[14]

2020年、『そして、バトンは渡された』を担当した編集者が独立して「水鈴社」を立ち上げ、『夜明けのすべて』が同社の刊行第1作となった[15]

作風

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  • 細かいプロット作りやキャラクター設定はせず、書いているうちに主人公が見えてきて周囲と関わる人物もわかり、徐々に物語が動いてくる。中盤になると、物語の方向性と全体が分かってくる。執筆中に次の展開は考えるが、物語が動かないで困ることはない[7]
  • 家族の物語が多いが、愛情を注ぐのに血縁は関係は無いと思い、家族に限定しない人と人が関わることに関心があり、それを書く[5]

作品リスト

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小説

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エッセイ

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  • 『見えない誰かと』祥伝社 2006年 (ISBN 4396681194)
  • 『ありがとう、さようなら』メディアファクトリー、2007年 (ISBN 4840118787) / 角川文庫、2019年
  • 『ファミリーデイズ』集英社、2017年(ISBN 978-4087711257

アンソロジー

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  • 『Teen Age』他6名との共著。(ISBN 4575235091)
    • 収録作「狐フェスティバル」
  • 『短篇ベストコレクション2004』(ISBN 9784198920814)
    • 収録作「眺めのいい場所」
  • 『短篇ベストコレクション2006』(ISBN 9784198924423)
    • 収録作「ゴーストライター」
    • 本作に加筆修正されたものが『戸村飯店青春100連発』の第1章にあたる
  • 『Re‐born はじまりの一歩』(ISBN 9784408535258)
    • 収録作「ゴーストライター」
    • 本作に加筆修正されたものが『戸村飯店青春100連発』の第1章にあたる

映像化作品

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雑誌掲載作品

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連載
掲載作品
  • 「夏の体温」(前篇) - 『小説推理』2021年10月号

脚注

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注釈

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  1. ^ 保育士免許取得については「手術を伴う婦人科系の病気だったため自身の出産が難しいかもしれないと感じたが、子供が好きで子供と関わる仕事をしたかったため」と語っている[7]

出典

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  1. ^ a b c d 平成25年度「咲くやこの花賞」受賞者”. 咲くやこの花賞. 2019年5月11日閲覧。
  2. ^ a b 「相楽東部広域連合立和束中学校だより《和中》NO.1:2010年(平成22年)4月12日発行2019年10月7日閲覧
  3. ^ 子規・漱石生誕150年記念 第15回「坊っちゃん文学賞」 作品募集開始”. 松山市. 2022年3月2日閲覧。
  4. ^ 本屋大賞に瀬尾まいこさん - 「そして、バトンは渡された」”. 奈良新聞 (2019年4月9日). 2019年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月11日閲覧。
  5. ^ a b c d 「愛情を注ぐあてがあることは、すごく幸せなこと」瀬尾まいこさん(作家)”. 朝日新聞デジタルマガジン&[and]. 2022年3月2日閲覧。
  6. ^ a b 子どもを巡る悲しいニュースの裏で、守る大人もいる――元教師の作家が語る「優しい大人たち」”. Yahoo!ニュース (2019年4月9日). 2019年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月11日閲覧。
  7. ^ a b c d 坊っちゃん文学賞 作家インタビュー 人との出会いが作品になっていく第7回大賞受賞、瀬尾まいこさん”. マガジンワールド. 2022年3月2日閲覧。
  8. ^ a b c 2019年10月19日《「瀬尾まいこさんトークショー - 本から伝える子どもたちの未来」の開催について》京丹後市教育委員会》2019年10月8日閲覧
  9. ^ a b c d e 2019年本屋大賞は瀬尾まいこさん『そして、バトンは渡された』に決定”. ブックバン (2019年4月9日). 2019年5月11日閲覧。
  10. ^ 瀬尾まいこ『ありがとう、さようなら』角川文庫、2019年「新生活!」
  11. ^ 『広報誌 海園都市みやづ』2019年5月号、p.3
  12. ^ 瀬尾まいこさん 本屋大賞受賞  特設コーナー設置”. 京丹後市. 2019年5月11日閲覧。
  13. ^ “本屋大賞に瀬尾まいこさん「そして、バトンは渡された」”. 産経新聞. (2019年4月9日). https://www.sankei.com/article/20190409-ISMXC4ZQF5JYBLBOKC4NF5ARZI/ 2019年5月11日閲覧。 
  14. ^ “【2019年本屋大賞】瀬尾まいこ氏『そして、バトンは渡された』に決定 7回も親が代わった高校生の“愛”物語”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年4月9日). https://www.oricon.co.jp/news/2133210/full/ 2019年4月9日閲覧。 
  15. ^ 篠原一朗"尾崎世界観や藤崎彩織などのデビュー作、本屋大賞受賞二作を担当したヒット編集者が大手出版社を辞めたワケ."現代ビジネス. 講談社(2021年3月10日). 2024年10月29日閲覧。
  16. ^ 特集ドラマシリーズ「七子と七生~姉と弟になれる日~」NHKドラマ
  17. ^ 幸福な食卓”. www.shochiku.co.jp. 2022年3月2日閲覧。
  18. ^ "『そして、バトンは渡された』映画化 永野芽郁×田中圭×初の母親役で石原さとみが出演". ORICON NEWS. oricon ME. 8 April 2021. 2021年4月8日閲覧
  19. ^ テレビ東京・BSテレ東『新春ドラマスペシャル 優しい音楽〜ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ〜 | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)https://www.tv-tokyo.co.jp/gentlemusic/2022年3月2日閲覧 

関連項目

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