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地下鉄に乗って

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
地下鉄に乗って
著者 浅田次郎
発行日 1994年3月
発行元 徳間書店
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 248
コード ISBN 978-4-19-860081-5
ウィキポータル 文学
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地下鉄に乗って』(メトロにのって)は、浅田次郎の長編小説。1994年平成6年)に徳間書店から刊行された。

第16回(1995年吉川英治文学新人賞受賞作。過去と現在を地下鉄を通じて行き来し、家族の過去をたどるを描いた。

本作は、2000年ミュージカルとして舞台化され、2006年には映画化及び、派生ストーリーがテレビドラマ化された。

あらすじ

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主人公の小沼真次は、女性用下着を売り歩くセールスマンだが、真次の父親である小沼佐吉は、世界的に有名な「小沼グループ」の創立者であり、真次はその御曹司であった。真次は父親の母や兄への傲慢な態度に反発し、高校卒業後、家を飛び出していたのだ。

ある夜、永田町駅の地下鉄の階段を上ると、そこには30年前の1964年昭和39年)の風景が広がっていた。そこで真次は、在りし日の兄を目撃する。

その後真次は、同僚であり、自立した愛人関係でもある軽部みち子と共に、現実と過去を行き来しながら、兄の過去、そして、父の生き方を目撃してゆく。

登場する主な駅(東京地下鉄線のみ)

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登場する主な昭和関連項目

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書籍

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ミュージカル

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2000年音楽座ミュージカル『メトロに乗って』として石川禅毬谷友子主演で舞台化された。その後この作品は劇団「Rカンパニー」に引き継がれ、2007年には広田勇二秋本みな子主演で再演され[1]、この模様を収めた映像は2008年ソニーの配給により日本全国の映画館で上映された。2014年にも広田勇二、美羽あさひによって再演されている[2]

原作者の浅田次郎は2007年の再演の制作発表に出席しており、再演に寄せて「初演は素晴らしい作品で、日本のミュージカルとしては200%満足していると言ってもいい」とのコメントを残している[3]

公演概要

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公演年 2000年 2007年 2014年
公演名 東京公演 兵庫公演 東京公演 全国公演
期間 10月21日 - 11月8日 11月16日 - 18日 12月21日 - 30日 10月3日 - 12月21日
劇場 ル・テアトル銀座 宝塚バウホール 東京芸術劇場中ホール
上演時間 約2時間45分(途中休憩15分)
制作発表 2000年6月1日 2007年11月6日
スタッフ
脚本・演出 ワームホールプロジェクト
音楽 井上ヨシマサ高田浩
美術 朝倉摂
衣装 原まさみ
照明 笠原敏幸
振り付け 野坂公夫 野坂公夫・畠山龍子

2014年

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公演名 日付 会場
ホームタウン公演 10月3日 町田市民ホール
10月4日
10月5日
新宿区公演 10月9日 新宿文化センター大ホール
10月10日
10月11日
10月12日
目黒区公演 10月29日 めぐろパーシモンホール大ホール
10月30日
大田区公演 12月4日 大田区民ホール大ホール
12月5日
茨城公演 12月7日 常陸大宮市文化センター
愛知公演 12月14日 幸田町民会館さくらホール
大阪公演 12月20日 シアターBRAVA
12月21日

キャスト

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公演年 2000年 2007年 2014年
軽部みち子 毬谷友子 秋本みな子 美羽あさひ
小沼真次 石川禅 広田勇二
アムール(小沼佐吉) 沢木順 吉田朋弘 益山武明
お時 福麻むつ美 井田安寿
野平 すまけい 勝部演之
岡村 三谷六九 小林アトム
村松 佐藤伸行
貞子 今津朋子 野田久美子
小沼昭一 照井悠也 関川慶一
その他の出演者 宮内理恵、渋谷玲子、西原純、田澤啓明、浜崎真美、五十嵐進、江部珠代、小野佳寿子、小笠原家光、近藤祐子、小原和彦、川島豊、清水梨央、隅田亜矢、坪井美奈子、中村陽子、俵和也、橋本久美、丹宗立峰、萩原弘雄、森藤規子、安田栄徳、白沢文晴、千代将太 五十嵐進、浜崎真美、野口綾乃、清田和美、新木啓介、安中惇也、渡辺修也、山合大輔、藤田将範、柴崎一輝、鈴木智美大川麻里江、兼崎ひろみ、富永友紀、堀川亜矢、村田麻衣、渡邊りせ、伊沢絵里子、永澄春香、奥津菜々子、冨永波奈、萩原弘雄、藤原岳、黛一亮

※キャスト順は音楽座ミュージカル/Rカンパニー発表によるキャスト表(2007年公演時)に準拠

ミュージカルナンバー

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1幕
プロローグ 序曲
なつかしい未来
1場 思わぬ出来事
闇の中
3場 記憶の地下道
5場 兄の記憶
6場 ポジティブシンキング
7場 求めているもの
8場 スーツケースを持った男
9場 ウェルカムトゥディ
お見知りおきを〜マーケット
10場 アムール
11場 ものは相談
GET YOUR DREAM
12場 バラの花びら
13場 夜明け前
2幕
14場 ラッキーチャンス
神様がくれた人
15場 たそがれの街
16場 メトロに乗って
生きて帰ったら
18場 スクランブル
19場 真実
20場 道標
21場 アールヌーボー(ダンスナンバー)
真昼の星
22場 龍神(ダンスナンバー)
23場 みち子
月明かりの中
エピローグ なつかしい未来
 
  • 引用出典 『音楽座ミュージカルマガジンR’s(アールズ)特別号vol.5 December2007』

テレビドラマ

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もういちど地下鉄に乗って』(もういちどメトロにのって)のタイトルで2006年にテレビ朝日土曜ミッドナイトドラマ枠で全4話が放送された。 原作小説の派生作品になっている。

キャスト

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スタッフ

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テレビ朝日 土曜ミッドナイトドラマ
前番組 番組名 次番組
もういちど地下鉄に乗って

映画

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地下鉄に乗って
監督 篠原哲雄
脚本 石黒尚美
製作 宇野康秀
気賀純夫
島本雄二
早河洋
製作総指揮 河井信哉
遠谷信幸
林紀夫
亀山慶二
出演者 堤真一
岡本綾
大沢たかお
常盤貴子
音楽 小林武史
撮影 上野彰吾
編集 キム・ソンミン
配給 ギャガ・コミュニケーションズ
松竹
公開 日本の旗 2006年10月21日
上映時間 121分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 6億1200万円[4]
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2006年篠原哲雄監督により堤真一岡本綾主演で映画化され、10月21日より、松竹東急系にて公開。 撮影にあたり、本作が初めて東京地下鉄(東京メトロ)の全面協力を得た[5]。また、喫茶店のシーンを撮影していた時に原作者の浅田が来ていたため、客として映画に出演している[5]

キャスト

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原作と異なり、両親の離婚後、母方の姓を名乗る設定である

スタッフ

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撮影が行われた主な駅

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  • 竹橋駅:新中野駅開業当時のシーンの撮影が行われた(下記ラッピング電車が登場)。
  • 永田町駅
  • 神田駅
  • 赤坂見附駅
  • 表参道駅
  • 御茶ノ水駅:ここから淡路町駅への区間がエンドロール前に登場する。

登場する地下鉄電車

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(実車のみ)

なお、作中に登場した帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)丸ノ内線300形電車1996年に同線での営業運転を終了したため、当時東西線で使用されていた5000系電車(3両)の車体(アルミニウム合金製)全体にラッピングシールを貼って再現している(参考:映画DVD他)。

脚注

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  1. ^ 音楽座ミュージカル【メトロに乗って】”. 音楽座ミュージカル/Rカンパニー 公式ホームページ. 音楽座. 2007年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月28日閲覧。
  2. ^ “音楽座ミュージカル 「メトロに乗って」きょうから”. 産経ニュース. (2014年10月3日). オリジナルの2016年3月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160327100904/http://www.sankei.com/entertainments/news/141003/ent1410030014-n1.html 2016年5月28日閲覧。 
  3. ^ 音楽座ミュージカル『メトロに乗って』再演決定ORICON NEWS、2019年1月30日閲覧
  4. ^ 「2006年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2007年平成19年)2月下旬号、キネマ旬報社、2007年、184頁。 
  5. ^ a b 篠原哲雄監督インタビュー|CINEMATOPICS、2019年1月30日閲覧

外部リンク

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