楊鼎新
楊鼎新(よう ていしん、杨鼎新、1998年10月19日 - )は、中国の囲碁棋士。河南省鄭州市出身、中国囲棋協会に所属、九段。リコー杯囲棋戦、倡棋杯中国プロ囲棋選手権戦優勝、LG杯世界棋王戦優勝など。
経歴
[編集]囲碁好きの父により5歳から囲碁を学ばされ、1年ほどで河南省の大会で優勝、北京の囲碁道場で学ぶようになる。2008年に10歳で初段、中国の最年少記録となる。2009年世界青少年囲碁選手権大会少年組で優勝。2010年、重慶チームから甲級リーグ出場、衢州・爛柯杯ベスト4、二段。2011年リコー杯新秀戦優勝、阿含桐山杯ベスト8、三段。2012年リコー杯囲棋戦決勝で朴文尭を破り優勝。同年BCカード杯出場、百霊愛透杯ベスト32、西南王戦ベスト4。2013年棋王戦優勝、全国個人戦2位。2015年名人戦ベスト8、テレビ囲碁アジア選手権戦に国内予選優勝して出場。2016年四段、西南王戦優勝、グロービス杯世界囲碁U-20で3位。2017年西南王戦2連覇、名人戦、竜星戦でベスト4、LG杯ベスト8、六段。
2018年七段。2019年、LG杯決勝で時越に2-1で勝ち、世界戦初優勝、これにより九段昇段[1]。同年農心辛ラーメン杯で7人抜きを達成。2020年天元戦で連笑に挑戦して、2-1でタイトル獲得。
2022年12月に、WeChat(微信)上で李軒豪にに対して、春蘭杯世界囲碁選手権戦の対局でAI不正利用を疑う投稿をし、これに対して中国囲棋協会は調査の結果不正はなかったとし、6ヶ月の対局停止処分とした[2]。
甲級リーグでは2010年から重慶チームで出場、2013年には12勝4敗、主将戦5戦全勝の成績でMVP獲得。中国棋士ランキングでは2012年27位、2013年11位、2018年10位、2019年3位、2020年2位。
趣味はサッカーで、2017年甲級リーグでは骨折したために車椅子で対局したこともあった[1]。
タイトル歴
[編集]国際棋戦
- LG杯世界棋王戦 2019年
- 阿含・桐山杯日中決戦 2024年
国内棋戦
- リコー杯新秀戦 2011年
- リコー杯囲棋戦 2012年
- 威孚房開杯棋王戦 2013年
- 倡棋杯中国プロ囲棋選手権戦 2014年
- テレビ囲碁アジア選手権戦予選 2015年
- 西南王戦 2016-17、2021年
- 中国囲棋天元戦 2020年
- 阿含・桐山杯中国囲棋快棋公開戦 2023年
他の棋歴
[編集]国際棋戦
- 三星火災杯世界囲碁マスターズ 準優勝 2019年、ベスト4 2020、21年、ベスト8 2022年
- LG杯世界棋王戦 準優勝 2022年、2023年、ベスト8 2017年、2020年、20周年記念新鋭挑戦者杯準優勝 2015年、
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 ベスト8 2022年
- テレビ囲碁アジア選手権 2015年ベスト4(○一力遼、×李世乭)
- 利民杯世界囲碁星鋭最強戦 準優勝 2014年
- グロービス杯世界囲碁U-20 2016年 3位
- 国手山脈杯国際囲棋戦 2017年 優勝(2-0、○林立祥、○申眞諝)、2018年 個人戦ベスト8
- 世界四城市新鋭対抗戦 2016年 3-0(○林君諺、○李東勲、○一力遼)
- おかげ杯国際新鋭対抗戦3位(リーグ戦:×陳詩淵、×伊田篤史、○安国鉉、3位決定戦:○蕭正浩)
- 農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦
- アジア競技大会 2023年男子団体戦準優勝、男子個人戦ベスト8
国内棋戦
- 全国智力運動会 少年個人戦準優勝 2011年、2017年男子団体戦 2位(重慶チーム)、プロ男子個人戦 3位
- 中華人民共和国全国運動会プロ男子個人戦 2017年 3位
- リコー杯新秀戦 準優勝 2012年
- 全国囲棋個人戦 2位 2013年
- 衢州・爛柯杯中国囲棋冠軍戦 準優勝 2021年
- 倡棋杯中国プロ囲棋選手権戦 準優勝 2021年
- 中国紹興(嵊州)王中王囲棋争覇戦 2023年リーグ4位
- 中国囲棋甲級リーグ戦
- 2010年(重慶冷酸魂)3-2
- 2011年(重慶冷酸魂)5-5
- 2012年(重慶冷酸魂)7-4
- 2013年(重慶銀行)12-4
- 2014年(重慶銀行)10-11
- 2015年(重慶銀行)10-12
- 2016年(重慶地産)9-8
- 2017年(重慶地産)15-10
- 2018年(重慶愛普地産)15-11
- 2019年(重慶)11-4
- 2020年(重慶)8-7
- 2021年(重慶)9-6
- 2022年(重慶T23)11-4
- 2023年(重慶)10-5
注
[編集]- ^ a b 中国新聞網「杨鼎新击败时越 中国围棋诞生“98后”世界冠军」2019.2.15
- ^ “无证据公开质疑李轩豪作弊 杨鼎新被停赛半年”. オリジナルの2022年12月31日時点におけるアーカイブ。 2022年12月31日閲覧。
参考文献
[編集]- 『2012囲棋年鑑』中国囲棋協会 2012年