櫻井規順
| 櫻井 規順 さくらい きじゅん （さくらい のりよし） | |
|---|---|
| 生年月日 | 1935年6月29日 |
| 出生地 |
 日本 静岡県富士市 |
| 没年月日 | 2023年11月21日（88歳没） |
| 死没地 |
日本 静岡県静岡市 |
| 出身校 | 静岡県立静岡高等学校卒業 |
| 前職 |
日本社会党静岡県本部職員 社会民主党静岡県連合常任顧問 |
| 所属政党 |
（日本社会党→） （無所属→） （日本社会党→） 社会民主党 |
| 称号 |
正五位 旭日中綬章 |
| 選挙区 | 静岡県選挙区 |
| 当選回数 | 1回 |
| 在任期間 | 1989年7月23日 - 1995年7月22日 |
櫻井 規順（さくらい きじゅん、本名：さくらい のりよし、1935年（昭和10年）6月29日[1] - 2023年（令和5年）11月21日）は、日本の政治家。報道などでは新字体で桜井 規順（さくらい きじゅん）とも表記される。
参議院議員（日本社会党、1期）、参議院産業・資源エネルギーに関する調査会会長、社会民主党静岡県連合代表などを歴任。
来歴
[編集]生い立ち
[編集]静岡県富士市出身[1][2]。父が満蒙開拓団に参加することになったため、一家で満州国に渡った。引き揚げ後の1954年、静岡県立静岡高等学校卒[1]。のち、静岡大学法経短期大学部で学んだ[1]。
参議院議員として
[編集]静岡地区労書記から日本社会党静岡県本部に入り、県教宣局長、県本部副委員長などを経て[1]、26年にわたって党活動に従事した後、1989年の第15回参議院議員通常選挙で静岡選挙区から日本社会党公認候補として立候補した[3]。新幹線停車事件（後述）により選挙期間中に公認が取り消され、自身も選挙運動を自粛したが、結果は無所属でのトップ当選となった[3]。
当選後、共同会派「社会党・護憲共同」入りを経て[4]、日本社会党へ復党した[5]。参議院では、運輸委員会の理事などを務めた[6]。また、参議院の産業・資源エネルギーに関する調査会では、浜本万三の後任として1993年に会長に就任し[7]、翌年まで務めた[8]。1995年の第17回参議院議員通常選挙では落選した[9]。
参議院議員引退後
[編集]後年、社会民主党静岡県連合の代表となっている。しかし、国政選挙に候補者を擁立することができず「党に担ぐだけの力がなかった」[10]と率直に述べるなど、党勢が低下するなか難しい舵取りを強いられた。2012年に代表を退任し、常任顧問に就任した[11]。また、満蒙開拓団や満蒙開拓青少年義勇軍の関係者らで組織される静岡県拓魂奉賛会の会長も務めており、靜岡縣護國神社での「拓魂祭」を執り行うなど追悼活動に尽力している。さらに、静岡県内の満蒙開拓団について調査した著作を上梓するなど[12]、満蒙開拓移民を語り継ぐ活動を続けていた[13]。
2023年11月21日、腎不全のため、静岡市の病院で死去した[14]。88歳没。死没日付をもって正五位に叙され、旭日中綬章を追贈された[15]。
新幹線停車騒動
[編集]1989年（平成元年）7月17日の参議院選挙の選挙中に、参議院議員の候補者として問題視された新幹線停車騒動を起こした。日本社会党の土井たか子委員長が応援に来る沼津市の演説会場に向かう途中、静岡駅から新幹線に乗車したが、その列車は目的地の三島駅を通過するひかりであった。同行していた選挙対策委員会の幹部らが車掌に懇願し、列車は三島駅で臨時停車をした[3][16][17]。この一件では、乗客からクレームの声が上がり、日本社会党は公認を取り消した[3]。
JR東海は、この事件に関連して、当日の輸送指令長やその上司、あわせて3人を訓告や厳重注意の処分とした[18]。
著作
[編集]- 桜井規順編著『わが知のへるめすへ――人間・生活・地域に根ざす政治を求めて私の敬愛する友への手紙』1994年。（私家版）[16]
- 櫻井規順著『静岡県と「満州開拓団」』静岡新聞社、2012年。ISBN 9784783803676
脚注
[編集]- ^ a b c d e 『新訂 現代政治家人名事典』237頁。
- ^ “元社会党参院議員の桜井規順氏死去 富士市出身、社民党県連顧問”. 静岡新聞. (2023年12月6日). オリジナルの2023年12月6日時点におけるアーカイブ。 2023年12月6日閲覧。
- ^ a b c d “新幹線乗り違えた社会党候補の離党（先週今週・停車）”. アエラ: p. 56. (1989年8月1日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “桜井規順氏、社会党・護憲共同に入会”. 朝日新聞・夕刊: p. 2. (1989年12月25日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “社党、桜井規順氏の復党認める”. 朝日新聞・夕刊: p. 2. (1990年3月8日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “参議院会議録情報 第１２２回国会 運輸委員会 第３号”. 第122回国会運輸委員会第3号. 国立国会図書館 (1991年12月17日). 2012年12月1日閲覧。
- ^ “参議院会議録情報 第１２７回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第１号”. 第127回国会産業・資源エネルギーに関する調査会第1号. 国立国会図書館 (1993年8月26日). 2012年12月1日閲覧。
- ^ “参議院会議録情報 第１３１回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第１号”. 第131回国会産業・資源エネルギーに関する調査会第1号. 国立国会図書館 (1994年9月30日). 2012年12月1日閲覧。
- ^ “しぼむ社党、「指定席」次々失う 旋風、6年後に秋風”. 朝日新聞・朝刊: p. 23. (1990年3月8日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ 出口太. “企画・連載 : 静岡 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）”. 比例選女性票に期待. 読売新聞. 2012年12月1日閲覧。
- ^ “行動する社民党”. 新代表に橋本勝六氏選出. 社会民主党静岡県連合. 2012年12月1日閲覧。
- ^ 櫻井規順、2012年、『静岡県と「満州開拓団」』、静岡新聞社〈静新新書〉 ISBN 9784783803676
- ^ 大串潤児 (2012年11月13日). “家族にとっての「満蒙開拓青少年義勇軍」｜人文学部：教員用：大串 潤児｜信州大学 人文学部”. 家族にとっての「満蒙開拓青少年義勇軍」. 信州大学. 2012年12月1日閲覧。
- ^ “元社会党参院議員の桜井規順氏死去”. 時事ドットコム (2023年12月5日). 2023年12月5日閲覧。
- ^ 『官報』第1132号7・8頁 令和5年12月27日
- ^ a b “桜井規順さん 社党参院議員、初の著書（ひと・人・しずおか）”. 朝日新聞・朝刊・静岡. (1994年8月27日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “記者メール：新幹線を止めた男＝石川宏 ／静岡”. 毎日新聞 (2020年8月31日). 2021年10月17日閲覧。
- ^ “「ひかり」臨時停車で3人処分 JR東海”. 朝日新聞・朝刊: p. 22. (1989年7月22日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
参考文献
[編集]- 『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』日外アソシエーツ、2005年。
関連項目
[編集]| 議会 | ||
|---|---|---|
| 先代 浜本万三 |
参議院 産業・資源エネルギーに関する調査会会長 1993年 - 1994年 |
次代 三重野栄子 |
