東京都監査事務局
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東京都監査事務局 | |
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役職 | |
事務局長 | 小沼博靖[1] |
担当部長 兼 総務課長 事務取扱 | 大川徳明[2] |
概要 | |
所在地 |
東京都新宿区西新宿2丁目8番1号 東京都庁第一本庁舎 |
定員 | 89名(令和3年度)[3] |
年間予算 | 1,021百万円[3] |
ウェブサイト | |
公式ウェブサイト |
東京都監査事務局(とうきょうとかんさじむきょく、英語: Secretariat to Audit and Inspection Commissioners of the Tokyo Metropolitan Government)は、東京都の監査委員の補助機関である[4]。
なおこの記事では実際に監査を行い、住民監査請求を認容すべきかどうかを決める「東京都監査委員」の組織や活動を中心に解説する。
東京都監査委員
[編集]監査委員は、公正で効率的な行政を確保するために、地方自治法の規定により設置されている執行機関で、国の会計検査院や会社の監査役にあたる役割を担う[3]。
東京都監査委員の定数は5人である。地方自治法が定める都道府県の監査委員の定数は4人だが、同法は条例により定数を増やすことも認めており、東京都は東京都監査委員条例によって1人増員し、都議会議員から2人、議員以外の「人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者」から3人を選んでいる。東京都知事が監査委員を選任する際には東京都議会の承認が必要となる。
監査委員の職務権限として、定例監査、行政監査、決算審査等の経常的監査のほか、住民の請求による監査等の実施が挙げられる[5]。
現在の監査委員
[編集]公式ウェブサイトの監査委員紹介によると以下の通り[6]。
住民監査請求の認容事例
[編集]2003年までは住民監査請求が毎年1件から3件認容されていたが、2004年以降は2件を除きすべて却下または棄却されている[12]。
- 1999年
- 清掃事務所等における組合室使用に伴う電気料の徴収に関する件
- 都議会都市問題調査団の海外派遣に伴う経費支出に関する件
- 都議会議員の海外出張に伴う旅費支出等を違法・不当とする件
- 2000年
- 国立市立小中学校教職員の勤務時間内職員団体活動に関する件
- 2001年
- 2002年
- 国立市立小学校職員に対する超過勤務手当等の支給を違法・不当としてその返還等の必要な措置を求める件
- 大型造園工事における談合行為による損害賠償請求を怠るとして必要な措置を求める件
- 自動車税納税済照合事務の委託契約にかかる経費の支出を違法・不当としその返還等の必要な措置を求める件
- 2003年
- 江東区に所在する港湾局所管の都有地が不法占用されていることは財産の管理を怠るとして必要な措置を求める件
- 東京朝鮮第二初級学校敷地の無権原占有状態の是正等のために必要な措置を講じることが勧告された。東京都は学校法人東京朝鮮学園との交渉を続行したが、双方の主張の差は依然として大きく、交渉によっては解決に至らないと判断し、2003年12月15日、東京地方裁判所に提訴した[13]。
- 都立病院等において発注された寝具類の賃貸業務等について談合行為により損害を被ったにもかかわらず都が損害賠償請求権の行使を怠っていることを違法・不当として必要な措置を求める件
- 2016年
- 知事専用車の使用を違法・不当としてその使用に要した経費の返還を求める件(その4)
- 2022年
- 東京都若年被害女性等支援事業について当該事業の受託者の会計報告に不正があるとして、当該報告について監査を求める件
- 公的機関と民間団体が連携して様々な困難を抱えた若年被害女性等を支援する「東京都若年被害女性等支援事業」の2021年度分委託契約で、一般社団法人Colaboに対する委託料について過大申告があるなどとする住民監査請求がなされた[注 1]。監査委員は、本事業の実施に必要な経費として同法人が台帳に記録した経費(「本件経費」)に基づいて請求のほとんどを退ける一方、請求人の「税理士と社会保険労務士の人件費を委託料に含めるべきではない」という主張の一部を請求理由になると認定した。さらに、「本件経費」の内容に「経費として計上するに当たり不適切な点があるもの」と「経費として計上するに当たり妥当性が疑われるもの」があったため、精算に不当な点が認められるとして監査対象(東京都福祉保健局)に対し再調査などを勧告した[18][19]。東京都の住民監査請求で勧告が出たのは約6年ぶりとなる[20]。再調査では、按分せず全額計上された税理士報酬・社会保険労務士報酬や、誤記で過大計上されたものなど約192万円を事業経費として認めなかった。これらを「本件経費」から差し引いた2713万円について支出を確認し、会食や都外遠隔地宿泊の必要性を認定し、上限額に相当する2600万円を委託料として確定した。過年度の精査や返還請求などの措置は講じられなかった[21][22][23]。
東京都監査事務局の組織
[編集]- 事務局長
- 総務課
- 監査第一課
- 監査第二課
- 監査第三課
- 技術監査課
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “人事異動(令和5年4月1日付)” (pdf). 東京都総務局人事部人事課. 2023年1月3日閲覧。
- ^ “人事異動(令和5年4月1日付” (pdf). 東京都総務局人事部人事課. 2023年1月3日閲覧。
- ^ a b c “監査委員”. 東京都 (2022年4月1日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ 東京都監査事務局
- ^ “監査委員のしごと”. 東京都 (2020年4月23日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ “東京都の監査委員紹介”. 東京都監査事務局. 2023年12月9日閲覧。
- ^ “鈴木章浩 監査委員(主査監査委員)”. 東京都監査事務局. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “小山くにひこ 監査委員”. 東京都監査事務局. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “茂垣之雄 監査委員(代表監査委員)”. 東京都監査事務局. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “松本正一郎 監査委員”. 東京都監査事務局. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “後藤靖子 監査委員”. 東京都監査事務局. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “監査指摘・改善措置等検索システム”. 東京都監査事務局. 2023年1月3日閲覧。
- ^ “都有地を不法占有している学校法人東京朝鮮学園に対して知事が行った提訴について”. 東京都監査事務局 (2004年1月19日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ “都立病院等における寝具類の賃貸業務又は洗濯業務談合事件に関し知事が行った損害賠償請求について” (pdf). 東京都監査事務局 (2003年11月17日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ “知事専用車の使用を違法・不当としてその使用に要した経費の返還を求める住民監査請求(その4)監査結果について” (pdf). 東京都監査事務局 (2016年8月1日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ 小池百合子 (2016年8月26日). “「知事専用車の使用を違法・不当としてその使用に要した経費の返還を求める件(その4)監査結果」の勧告に基づき講じた措置について” (pdf). 2023年1月3日閲覧。
- ^ “東京都に対する住民監査請求結果について” (pdf). Colabo (2023年1月4日). 2023年1月4日閲覧。
- ^ “東京都若年被害女性等支援事業について当該事業の受託者の会計報告に不正があるとして、当該報告について監査を求める住民監査請求監査結果” (pdf) (2022年12月28日). 2023年1月4日閲覧。
- ^ “「Colabo」めぐる住民監査請求 経費精算が一部不当 東京都に再調査指示 監査委員 請求の大半は退ける”. 東京新聞. 東京新聞 (2023年1月4日). 2023年1月4日閲覧。
- ^ “都監査委員、再調査を勧告 都事業受託した女性支援団体の会計”. 朝日新聞 (2023年1月4日). 2023年1月7日閲覧。
- ^ “「東京都若年被害女性等支援事業について当該事業の受託者の会計報告に不正があるとして、当該報告について監査を求める住民監査請求監査結果」における監査委員の勧告に基づき講じた措置について(別紙)” (PDF) (日本語). 東京都監査委員 (2023年3月3日). 2023年3月4日閲覧。
- ^ “「Colabo」女性支援事業 東京都が経費の一部190万円認めず” (日本語). NHK (2023年3月3日). 2023年3月4日閲覧。
- ^ “「Colabo」192万円分の経費認めず 都の再調査結果 委託料の返還請求はなし”. 東京都監査事務局 (2023年3月3日). 2023年3月4日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 東京都監査事務局
- “監査指摘・改善措置等検索システム”. 東京都監査事務局. 2023年1月3日閲覧。
- 東京都監査事務局 (@tocho_kansa) - X(旧Twitter)
- 監査委員のオシゴト - YouTube