杉野要吉
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杉野 要吉(すぎの ようきち、1932年11月[1] - 2024年3月5日[2])は、日本の近代文学研究者、早稲田大学名誉教授。日本社会文学会代表理事(1997-1998)。
経歴
[編集]1932年、北海道美唄市に生まれる[1]。北海道美唄工業高等学校機械科に進むが、2年時の国語の教員に影響を受けて国語の教員を目指す[1]。1953年、早稲田大学教育学部国語国文学科に入学[1]。指導教員は川副國基で、卒業論文は「堀辰雄論」だった[1]。1957年、同大学を卒業後、北海道美唄東高等学校教諭となる[1]。1958年、東京大学新聞五月祭賞の評論部門で佳作入選[1]。1961年、北海道小樽緑陵高等学校教諭、札幌市立旭丘高等学校教諭を経て、1967年、関東学院女子短期大学専任講師[1]。1969年、同短期大学助教授、第1回窪田空穂賞受賞[1]。1975年、同短期大学教授[1]。1979年、早稲田大学教育学部助教授、1981年、同教授[1]。2003年、定年退職[1]、名誉教授となる。2024年3月5日、老衰のため死去。91歳没[2]。
1979年刊行の『中野重治の研究 戦前・戦中編』をはじめ、平野謙に関する研究や、日中戦争下の大陸における文学の在り方の研究を行った。
編著書
[編集]- 『中野重治の研究 戦前・戦中篇』笠間書院 1979年6月 全国書誌番号:79023354、NCID BN00247428。
- 『「昭和」文学史における「満洲」の問題』〔叢刊<文学史>研究1〕(編)1992年7月 早稲田大学教育学部杉野要吉研究室 ISBN 491589701X
- 『「昭和」文学史における「満洲」の問題 第2』〔叢刊<文学史>研究2〕(編)1994年5月 早稲田大学教育学部杉野要吉研究室 ISBN 4915897028
- 『「昭和」文学史における「満洲」の問題 第3』〔叢刊<文学史>研究3〕(編)1996年9月 早稲田大学教育学部杉野要吉研究室 ISBN 4915897036
- 『ある批評家の肖像 平野謙の〈戦中・戦後〉』勉誠出版 2003年2月 ISBN 4585031006
- 『わが「文学史」講義 近代・人間・自然』武蔵野書院 2003年9月 ISBN 4838604076
- 『中野重治 国旗/わが文学的自伝 作家の自伝67』(杉野要吉 編) 日本図書センター、1998年4月。ISBN 4820595113
- 『交争する中国文学と日本文学:淪陥下北京1937-45』(編著)、三元社、2000年6月。ISBN 4883030679
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「杉野要吉教授 略歴・業績」:『学術研究 国語・国文学編』51号、早稲田大学教育学部、2002年、pp.41—44
- 「あとがき」:『中野重治の研究 戦前・戦中編』笠間書院1979、p642-652