服部平次
服部 平次 | |
---|---|
『名探偵コナン』のキャラクター | |
初登場 |
単行本10巻File.2「西の名探偵」 (アニメ48話「外交官殺人事件(前編)」) |
作者 | 青山剛昌 |
演 | 松坂桃李 |
声 |
堀川りょう 比嘉久美子(幼少時代) |
詳細情報 | |
愛称 |
平次 西の名探偵 平ちゃん |
別名 | 西の高校生探偵 |
性別 | 男性 |
職業 | 高校生探偵 |
家族 |
服部平蔵(父) 服部静華(母) |
国籍 | 日本 |
服部 平次(はっとり へいじ)は、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメなどのメディアミックス『名探偵コナン』の作品に登場する架空の人物。
アニメでの声優は堀川りょう、幼少時代は比嘉久美子が担当している。ドラマでの俳優は松坂桃李が担当。
概要
[編集]大阪の高校生探偵。私立改方学園[注 1]高等部2年に在籍。推理力では同い年の工藤新一(江戸川コナン)と初めて遭遇した事件以来、「西の高校生探偵」「西の服部、東の工藤」と並び称されるほどである[注 2]。
大阪弁[注 3]で喋る生粋の関西人であり、新一以上の熱血漢。色黒の肌は、本人曰く祖父譲りとのこと[注 4]。髪型は、天然にチョンと跳ねた前髪がトレードマーク[注 5]。父は大阪府警本部長の服部平蔵。母は服部静華。遠山和葉とは幼馴染(おさななじみ)で、初恋の相手[3]。大阪府寝屋川市在住[4]。誕生日は不詳[注 6]。
元々はアニメ化に際して灰原哀を先に登場させる予定だったが、出番を延期された彼女に代わり(詳細は黒ずくめの組織#アニメにおける変更点を参照)、アニメ制作会社側から「ライバルキャラが必要」と言われて作成され、服部が先行登場することになった[5]。また、前述の寝屋川市在住という設定や後述の剣道部に所属という設定は、初登場当時に編集者として青山を担当していたプロデューサーの浅井認が同市出身で青山と同様に剣道少年だったことにちなんでおり、浅井は平次や和葉が話す大阪弁の監修も務めていたという[6][注 7]。
大阪在住で出番が多いにもかかわらず[注 8]、本編では地元の大阪で事件に遭遇することは少ない[注 9]。コナンの正体が新一と知ってからは、頻繁に事件を持ち込んで東京を訪れるようになった。また、和葉の登場以降は基本的に彼女と共に登場しているが、単独で登場することもある。
名前の由来は、テレビドラマ『探偵物語』の服部刑事からで、名前の「平次」は「刑事」を時代劇『銭形平次捕物控』の銭形平次にひっかけた[8]。
人物
[編集]コナン(新一)以上に勝ち負けにこだわる負けず嫌いな性格で[注 10]、推理勝負となると冷静さを失ってしまうことが多々ある[注 11]。平蔵に殴られ、「捜査妨害」として戒められてもあきらめなかったり[4][注 12]、カンパニー(CIA)と関係がある事件であることが分かっても、コナンと同じく興味本位でのめり込む[13]。コナンに花を持たせる義理堅いところもあるが、彼が手柄を立てるとたいていは「ええトコ取り」と気にする[14]。短気で喧嘩っ早く、気にさわることをした者にすぐ怒鳴ったり絡んだりするため、白馬探からは「探偵としては血の気が多く先走りしがちで野蛮」と批判されたが、現場保存よりまだ生きているかもしれない人命を大事にする熱血漢である[15][注 13]。コナン(新一)と共通する言動も多い[注 14]。また、探偵としての活動時には報酬を受け取らない主義を徹底しており、「二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件」[9]や「鳥取クモ屋敷の怪」[18]では受け取った依頼料を返すため、わざわざ東京や鳥取まで訪れた。
「西の高校生探偵」を名乗ることとは対照的に、平蔵のことを公言することは嫌っており、大阪以外で彼の影響力を使ったのは小説版「京都新撰組殺人事件」のみ(「京都新撰組殺人事件」シリーズ第7話『さらなる脅迫状』200-201頁。)で、その際も地元警察(京都府警)に事件の捜査から外されそうになったためという、やむを得ない理由からである[注 15]。また、連続ドラマ版では和葉がそれで地元警察(警視庁米花署)を黙らせており、平次は最初こそ嫌がっていたものの、最終的にはそれに乗った[注 16]。その代わり、大阪では大滝警部から捜査情報を入手する、大阪府警の刑事やパトカーを私用で使うなど、かなり好き勝手にもやっている時がある[22][注 17]。
一人称は「オレ」。口癖は「アホ」「ボケ」。周囲からの呼称集は、「服部(コナン / 新一から。コナンとして他人がいる時は『平次兄ちゃん[注 18]』)」、「平次(和葉・両親)」、「服部君(毛利蘭・阿笠博士・目暮警部・高木刑事・鈴木園子・世良真純など)」、「大阪の〜(お友達・少年探偵・探偵君など)(灰原哀)」、「平次君(大岡紅葉)」、「平次・大阪の色黒ボウズ・大阪の探偵ボウズ・等(毛利小五郎)」、「平ちゃん(大滝警部)」、「(コナン君の)師匠(少年探偵団の光彦[注 19])」と呼ばれている。
関西人と思われないためにコナンたちに標準語の敬語で話した静華[24]と違い、平次は初対面の人や年上に対しても敬語をあまり使わず、対等の口調の大阪弁で話すことが多い。また、東京式アクセントが苦手で、OVA『消えたダイヤを追え!コナン・平次VSキッド!』では東京式アクセントによる標準語を練習するも、上手く発音できずコナンから駄目出しを受けている。さらに、東京を含む東日本の言葉にもあまり詳しくないようで、塩味を「しょっぱい」、果物を「水菓子」と表現することを知らなかった[12]。
黄昏の館に多くの名探偵が招待された際、平次は中間テストが近いという理由で静華によって断られており、平蔵も静華も平次には探偵業よりも学業を優先させていることが分かる[25]。
シャーロキアンであるコナンに対し、平次はエラリー・クイーンの推理小説を好んでいる[26][注 20]。
第1回キャラクター人気投票での順位は5位(222票)。テレビ&劇場版15周年記念のキャラクター人気投票では3位、2012年連載800回記念キャラクター人気投票では5位だった。2017年、アニメ!アニメ!では「一番好きな関西弁キャラは?」と題するアンケートを実施した際、1位に服部平次が選ばれた。2020年5月7日発売の雑誌『ダ・ヴィンチ』2020年6月号で実施された「読者にしあわせを与えてくれたキャラ」ランキングでは10位を獲得した[27]。
怪盗キッドとは映画とOVAで5回も接触しているが、原作での関わりは長らく無かった[28]。中森警部も同様であるが、同じく『まじっく快斗』の登場人物である白馬探とはキッドや中森に先がけて原作で対面している。なお、「怪盗キッドの瞬間移動魔術」においては、原作には無い大阪でテレビ中継を見るシーンがアニメで加えられた[29]。
劇場版には第3作『世紀末の魔術師』で初登場し、以降、第7作『迷宮の十字路』・第10作『探偵たちの鎮魂歌』・第13作『漆黒の追跡者』・第14作『天空の難破船』・第17作『絶海の探偵』・第21作『から紅の恋歌』・第27作『100万ドルの五稜星』に登場し、全作で和葉とペアで出演している[注 21]。
第7作・第10作・第21作・第27作ではコナンと共にメインを張っている。第13作・第14作・第17作では、コナンたちとは別行動で事件を捜査するサポート役として登場[注 22]。
身体能力
[編集]高校では剣道部に所属している。達人の両親譲りでもある剣の腕前はかなり高く、犯人に日本刀で襲いかかられた際にはその鞘で打ち倒したことがあり[3]、大学生の間では「大阪府警の人間を1人で全員倒した」という噂が広まっていたほどであるほか、勢いよく振り下ろされて跳箱に食い込んでしまった相手の刀の上に乗るという体術も披露している[4]。
法医学[26][30]や民法[3]など法律の知識に詳しいほか、水泳[31]や英語にも
普通自動二輪車免許を持っており、作中で何度もバイクを利用している。愛車のバイクはKawasakiのKLX250[注 24]。アクション描写がテレビ以上に盛り込まれる劇場版では、犯人を追跡する際に公道用である同車両でオフロードや線路すら巧みに疾走する姿も描かれている[3]。
対人関係
[編集]新一(コナン)との関わり
[編集]世間で自分と比較されている新一と対決するため、毛利探偵事務所に乗り込んだのが初登場[33][注 25]。その時、たまたま毛利小五郎が引き受けた依頼先で起こった殺人事件のトリックの推理を披露した。しかし、その推理は巧妙に仕掛けられた犯人のミスリードだったうえ、風邪薬として飲まされた白乾児(パイカル)[注 26]で一時的に元の体に戻った新一に正しい推理をされ、敗北した形となった。推理勝負にこだわっていたために自分の負けを認め、新一の「真実は一つしかないのだから、推理に勝敗や優劣・上下関係は存在しない」という言葉に感銘を受けて考え方を改めた。ただし、「どちらが早く謎を解くか」という推理勝負自体は拘りが抜け切れておらず、好きな様子が描写されてもいる[11][12][注 27]。
それ以降も新一のことをライバル視しており、『ホームズフリーク殺人事件』で工藤に会えることを期待していたが、コナンの行動を見て「正体は工藤新一ではないか?」と疑った。平次はコナンが推理披露するチャンスをうかがっていたため、平次は推理披露のためにコナンに時計型麻酔銃を撃たれ、その推理の途中で小五郎に殴られたショックによって目を覚ますと、その口調と論理の組み立て方からコナンの正体が新一であることに気がつく。平次はコナンに「お前工藤やろ?」と正体を問い詰めた際にコナンは「僕は子供だよ。」と否定したが、平次がコナンの正体を面白い話と蘭に言いふらそうとしたため、コナンは「ちょっと待った!!」と平次に口止めして、その後コナンはやむなく正体を彼に明かした。彼の事情を知ってからはコナンの良き協力者の1人となる[26]。プライベートで東京を訪れる際には毛利探偵事務所に泊めてもらったり食事を共にしたりする[34][15]ほか、偶然2人で同じ事件に遭遇した際には「探偵は探偵を呼ぶ」と言ってコナンとの再会に上機嫌になったり[18]と、ライバルというよりは親友同士のノリで理解しあっており[注 28]、コナンと共同で捜査や推理に当たり、事件を解決へ導くようになる。コナンが「工藤新一」として接することができる数少ない人物であり、コナンも平次のことを頼もしく思っている。コナンに影響されて「犯人を絶対自殺させない」と考えるようになる[30][22]。新一とは、中学校のスキー旅行の時に起きた事件の推理を巡ってすでに対決していたが、平次はそのことに気付いていない[10][注 29]。
コナンが新一である事実を知っている一部の関係者以外の前では、真相が露見しないように気をつけてはいるが、ほぼ毎回コナンのことを「工藤」と呼んでしまい、周りの人間(特に蘭)から疑いの目を向けられてしまう。そのたびにコナンを冷や冷やさせているが、大阪人らしくボケで誤魔化している[30][16][注 30]。また、蘭がコナンの正体が新一であることに気づいた際、疑いを晴らそうと新一に変装して蘭の前に現れたが、結果は失敗に終わる[35][注 31]。しかし、蘭の心情[注 32]を認識しているところもあり、コナンが実は新一であることを直に話してくれるのを、蘭が秘かに待っているのではないかと考えている。蘭にだけはすべて話した方が良いとコナンに勧める発言も、時折見せる[36][37][注 33]。
なお、平次自身はコナン(新一)の協力者(親友)として、阿笠博士や灰原哀と共に黒ずくめの組織殲滅のために戦う意志を見せているが、2023年現在、組織とはまだ直接接触するまでに至っていない(新一に変装した時に仮装した組織のメンバー・ウォッカにその姿を見られているのみで[注 34]、ベルモットも平次がコナンの協力者だと知りながら、殊更には言及していない[38][注 35])。組織へ大幹部「バーボン」として潜入中の公安警察捜査官である安室透(降谷零)は、平次との初対面時に警戒し、自分の素性を秘密にするようコナンへ合図していた[39][注 36]。
平次は作中で2回、新一に変装している。1回目は蘭がコナンの正体が新一であることに気づいた際、疑いを晴らすべく新一に変装して蘭の前に現れたが、前述の通り結果は失敗に終わる。2回目はハロウィンの仮装パーティーの際、コナンからの携帯メールで新一への変装を頼まれ、実行した。このときは新一の母・有希子による特殊メイクで顔まで本人に似せており、声は別地点にいるコナンが平次のネクタイに仕込んだスピーカーからマイク越しに出していた。変装を解いた際にはこれらの仕組みを明かさなかったため、平次が単独でやったと思っている周囲はその出来に驚いた[38]。
和葉との仲
[編集]和葉との仲は、新一と蘭の関係と同じく両想いであるが、和葉への感情が恋愛なのかは中々理解できない時期が続いた[注 37]。和葉のことは一途に想っているが、コナン(新一)や事件のことになると存在を忘れてしまうなど、初期は優先順位が若干低くもあった[19][32]。また、「子分」呼ばわりしたり、単なる付き添いであることを強調したりすることも多かった[22][16]。
しかし、昔から心の底で和葉を意識しており、彼女がコナンや他の男と仲良くしたりすると嫉妬の炎を燃やし、推理に集中できなくなってしまう[16][注 38]。また、崖から落ちそうになった和葉を助けようとした際には、平次を助けようとした彼女から手の甲に破魔矢を刺されてもなお手を離さず、むしろ助けたい想いを強くしたことから、和葉が危険な状態に陥った際には自分よりも彼女の身の安全を優先させている[19]。
その後、和葉がガラの悪い男たちに拉致された(ように見えた)際には「オレの和葉に何さらしとんじゃ!」と激高し、掴みかかっている[21][注 39]。このことで昔から和葉へ恋愛感情を抱いていると悟ったが、この出来事が戎橋の上だったことに加え、新一が蘭に告白した場所がロンドンのビッグ・ベン前だった[42]ことから、ライバルとしての対抗心もあって彼に負けないシチュエーションで改めて和葉に想いを伝えるチャンスを待つようになり[14][43][44][注 40]、さらには修学旅行中の新一のサポートとして京都に来た際に清水寺で新一が蘭から頬にキスされる場面[注 41]を目撃したことで和葉に想いを伝えたいという気持ちが一層高まる[45]。怪盗キッドが絡んだ事件では、和葉に想いをどう伝えるかを意識するあまり自分の目の前にいる和葉がキッドの変装であることに気付かず、最終的には想いが伝わったと勘違いしてキスまでしようとしたが、寸前でコナンや諸伏に制止され、その後はキッドの変装と知って愕然としていた[28]。
普段はポーカーフェイスで和葉へ対する心情もボケてしまうので、コナン(新一)や蘭をやきもきさせることも多い。しかし、平次が和葉への恋心を自覚してからは、コナンと蘭も平次が和葉へ動き出すことに安心するようにもなった。
ある日、平次は大阪のなにわハルカスの夕焼けが告白スポットになっていることを知り、そこで和葉に告白しようと考える。事件に邪魔され陽が落ちそうになり、諦めたように「ただ和葉に…好きやって言いたいだけなんやけどなぁ…」と漏らすと、それを和葉が聞いており、「ホンマなん?」と聞かれ、返事をした事で晴れて付き合うことになった[46]。
ライバル
[編集]探偵でのライバルは前述のように新一であるが、剣道でのライバルは京都泉心高校[注 42]剣道部にいる沖田総司である[4]。
服装
[編集]制服は学ラン。私服については時と場合によってさまざまな姿で登場している。愛用の野球帽には、シカゴ・ホワイトソックスをもじった「SAX」のロゴマークが入っている。和葉曰く「帽子のツバを正面に向けてる時は平次の推理スイッチオンで、後ろに戻した時がスイッチオフ」[47]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「改方」は、火付盗賊改方の「改方」が由来である[1]。
- ^ ドラマ版では、和葉が「東の工藤、西の服部」と言うと「順番がちゃうわ!」と訂正を入れるほどのこだわりを見せた。
- ^ 小学館の特集本『コナンドリル』(ISBN 9784091794024)161頁で、「関西弁」ではなく「大阪弁」と明記されている。ただし、便宜上作中では関西弁と表現されることもある。
- ^ 当初は父・平蔵を色黒にする構想だったが、トーンを張ると外国人に見えたということで祖父譲りの設定となった[2]。
- ^ 作者によれば、コナンや蘭の髪型同様に「キャラの特徴」として意識しているとのこと[2]。
- ^ サンデー公式ガイド『名探偵コナン90+PLUS』(小学館、2017年4月)の152頁で原作者の青山剛昌が語るところによれば、「(平次の誕生日は)まだ決めてないけど獅子座っぽくね?」とのこと。
- ^ なお、服部の声を担当する堀川りょうは寝屋川市に隣接する枚方市出身。
- ^ ただしアニメオリジナルエピソードへの登場は2作のみ[7]と極端に少なく、2013年以降にテレビ版で放送されている劇場版のプレストーリーにも一度も登場していない(2023年現在)。
- ^ 劇場版第7作『迷宮の十字路』では、小五郎が依頼された京都の仏像盗難事件について調べていたコナンと遭遇して事情を聞いた際、「関西で起きた事件なのに、どうして依頼人は俺に相談しなかったんや?」と不満を漏らしていたが、コナンから「平次の父が警察のお偉いさんで、警察に仏像が盗まれたことを知られたくなかったからではないか?」という推測を聞き、渋々納得していた一方、コナンも依頼人が関西出身の平次ではなく東京の小五郎に相談したことに少なからず疑問を抱いていた(実際には盗んだ仏像の白毫を持っていた平次に依頼するわけにはいかなかった犯人の思惑による)。
- ^ 「シンフォニー号」の事件では、意見が割れたことでコナンに推理勝負を提案するが、単独捜査に走ったことが災いし、犯人に海へ突き落とされてしまった[9]。また、自身の参加した剣道大会で事件に巻き込まれた際には、やがて来るコナンを意識して彼が到着する前に事件を解こうと動き、犯人と大立ち回りになってしまった[4]。たまにコナンと電話で、最近解決した事件の件数を比べたりもしている[10]。和葉のためにわざと推理対決に負けようとしたが、勢いに乗ってそのまま解決してしまったこともある[11]。
- ^ 世良に焚きつけられて新一(コナン)と強引に推理勝負に持ち込んだ際には、あと一歩のところで犯人が特定できなかったことから、容疑者3人に自供を強要しようとしたため、和葉に止められている[12]。
- ^ ただし、これは平次の性格を熟知していた平蔵が、平次を焚きつけて利用するためのものだった。
- ^ このとき、犯人には「生存の可能性を否定されるまで、命を優先するのが探偵としての在り方」とその行動を肯定されている[15]。
- ^ 「小さいことでも根に持ち、仕返しをする」、「逮捕された犯人へのアフターケアなどは一切せず、逆に辛辣な言葉で追い打ちをかける[16][17]、「和葉に危害を加え、罪悪感を持っていなかった犯人に激昂し、残酷な真実を告発する[18]」、「私情に駆られて真実を否定しかける[19]」、「事件をあまりに簡単に解決してしまったショックで上の空になる[20]」、「和葉のことが気になり考えに集中できなかったあげく、早合点の推理で周囲に迷惑をかける[21]」など。
- ^ 単発ドラマ版第4作では爆発による怪我で入院したため、地元警察とは接触していない。
- ^ 小説版では、目暮が平蔵から平次に協力して欲しいと頼み込まれたことを匂わせる発言をしている(単発作品『対決!! 工藤新一VS服部平次』43-44頁。)。
- ^ そのことを平蔵は黙認しており[23]、逆に利用したこともある[4]。
- ^ 一度だけ和葉の前で「服部」と叫んでしまったが、それを側で聞いていた和葉に「平次のこと服部って呼び捨てにしたやろ?」とたしなめられた[3]。また、一度だけ平次に計画を潰されて「色黒男」と怒りを込めて呼んだことがある[11]。なお、コナンの正体を知っている相手や少年探偵団の前では普通に「服部」と呼び、対等な口調で接している。
- ^ 平次をコナンの探偵の師匠だと思っているため。平次が少年探偵団にそう吹き込んだことによるが、当然ながらコナンは否定している[21]。
- ^ 新一が来ることを予期して参加したホームズフリークの集いではうっかりそのことを喋ってしまい、周りのシャーロキアンたちから敵意のこもった視線を向けられた。
- ^ ただし、番外編の『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』のみ、和葉を伴わず大滝と共に台詞なしで登場している。
- ^ 第14作と第17作では共犯者を追い詰める活躍を見せている。
- ^ 担当声優の堀川は、実用英語検定準一級を所持している。
- ^ 88巻での描写による[14]。
- ^ 連続ドラマ版では、剣道の試合で和葉と東京に来た際に偶然遭遇した新一と蘭と共に事件に巻き込まれ、東西探偵の競演でこれを解決している。そのとき、新一は平次の実力を見るため、自分の名前は「土伊流(ドイル)」で普通の高校生を名乗ったが、彼が披露した推理力から平次はその正体に気づいた(ただし、そのことは自分の胸に秘め、問い詰めることはしなかった)。単発ドラマ版第4作でも呼び名は「ドイル」のままである。
- ^ この白乾児は、大阪から平次自身が持ってきたものである。
- ^ コナン(新一)も、前述のような持論を意図的に破ることがある。
- ^ 後述のように推理の勝ち負けにさほどこだわらないコナンにとって「ライバル」と言えば同じ探偵の平次よりも、怪盗キッドの方である。ちなみに、平次はコナンを大親友と述べている。
- ^ コナン(新一)は平次からの電話で、自分が平次と対決していたことに気づいた。
- ^ 「目をつけるところが工藤にそっくり」と言うなど、徐々に誤魔化し方が雑になって来ている。
- ^ 平次自身は完璧な変装をしたつもりで「和葉がいなければバレなかった」と思い込んでいたが、外見が中途半端(髪型を変え、顔にファンデーションを塗っただけ)で口調が大阪弁のままだったため、蘭にはあっさり見破られた。発覚後は、コナンに「こうなったら腹くくって、全部話してもうた方がええ」と、真相を蘭には明かすことを薦めていた(ただし、コナンは解毒剤で一時的に新一の体へ戻っており、このとき話しかけたコナンはアリバイ作りのために変装していた灰原だった)。
- ^ 蘭は、コナンが新一ではないかと時々疑惑を抱くことがある。
- ^ コナン=新一と蘭の双方に良いとの平次なりの配慮からであるが、コナン=新一は「今真相を話せば蘭も危険に晒す可能性があるうえに、蘭は他人のことを自分のことと考えて一人で抱え込む優しすぎる面もあるため、今の現状でそう簡単には話すことができない」と考えている。
- ^ ウォッカは直後にジンに報告しているため、ジンも平次の存在は認識している。
- ^ 灰原=宮野志保を組織時代のコードネーム「シェリー」、コナン=新一を独自に「クールガイ」、同じく蘭を「エンジェル」と呼んでいるが、平次には特に呼称をつけていない。
- ^ ウォッカがジンに始末された(とされる)新一に変装していた平次を目撃したことが、組織内の情報として安室の耳に入っているかどうかは、現時点では不明である。
- ^ 和葉が関わらない他人の恋愛事情に関しては、「命がけの復活」でコナンが新一であることに気付きながらもそれに追求しない蘭の真意を見抜くなど、鈍くはない。
- ^ 本人はそのことを気にしているが、一時期は何故「彼女の傍に男がいるとイライラするのか」理解できず、コナンに「ガキだな」と言われて逆上してしまうこともあった。その時に導き出し考えは、平次が推理する際とは裏腹のトンチンカンな結論だった。
- ^ アニメ版では「〜何さらしとんのじゃ!」と少し異なっている。なお、この後に和葉から発言の真意を問われた際には「大事なんは証拠や」とごまかした[21]が、この台詞を電話越しに聴いていたコナンが以前何か落ちてるぞと下を向いて、土下座した程になっている悪戯写真を撮られて探偵団に「コナンの師匠」を気取っていた仕返しに[40]録音されてしまった。後に事件を持ってこいとコナンが脅迫紛いで「持ってこなければこいつをばら撒く」と言わんばかり、データを通話中に再生し、それを得て平次が懇願して大元のデータは削除してもらったものの、少年探偵団にまでコピーデータが拡散していて処理しきれなかった。灰原に至っては自身のスマートフォンの着信音に設定していた[41]。平次はその後も、このことをしばらくは根に持っていたようである[14]。
- ^ 戎橋は、先代の橋が架けられていた時代から「ひっかけ橋」の通称を持つナンパスポットとして地元に知られており(詳細は該当項目を参照)、想いを真剣に伝える場所としてはふさわしくないと認知されている。
- ^ 正面から見ていなかった平次は、角度のせいで「口と口でキスした」と勘違いしている。
- ^ 「
泉心 ()」は新撰組の「新撰 ()」を逆にしたものが由来である[1]。
出典
[編集]- ^ a b 青山 剛昌 (2000年9月27日). “Vol.4”. サンデーまんが家BACKSTAGE. 小学館. 2016年2月16日閲覧。
- ^ a b “『名探偵コナン』青山剛昌によるキャラクター豆知識 鈍感王は…平次、お前やっ!!”. シネマトゥディ (シネマトゥディ). (2017年4月16日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ a b c d e 劇場版第7作『迷宮の十字路』。
- ^ a b c d e f 単行本31巻File.8「浪花の剣士」 - 32巻File.4「悲しみの虎の巻」(アニメ263話「大阪ダブルミステリー 浪速剣士と太閤の城」)。
- ^ 週刊少年サンデー2013年33号特別付録および83巻巻末より。
- ^ “名探偵コナンと歩んで25年” (pdf). 寝屋川市ホームページ. 寝屋川市. 2020年10月1日閲覧。
- ^ アニメ554話 - 555話『こうのとりミステリーツアー』、アニメ965話 - 968話『大怪獣ゴメラVS仮面ヤイバー』
- ^ 小学館の特集本『コナンドリル(ISBN 9784091794024)』153頁。
- ^ a b 単行本23巻File.4「影の計画師」 - File.9「証人生還」(アニメ174話「二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件」)。
- ^ a b 単行本50巻File.8「平次の思い出」 - 51巻File.1「吹雪の中の復讐」(アニメ490話「服部平次VS工藤新一 ゲレンデの推理対決」)。
- ^ a b c 単行本43巻File.6「どっちの推理ショー!?」 - File.9「仕組まれたメッセージ」(アニメ381話 - 382話「どっちの推理ショー」)。
- ^ a b c 単行本74巻File.5「どっちが名探偵なんだ?」 - File.7「魔法の料理」(アニメ651話「コナンVS平次 東西探偵推理勝負」 )。
- ^ 単行本56巻File.7「西からの手がかり」 - File.9「カンパニー」(アニメ484話 - 485話「黒い写真の行方」)。
- ^ a b c d 単行本88巻File.5「ゾンビブレイド」 - File.9「灯台下暗し」(アニメ830話 - 832話「ゾンビが囲む別荘」)。
- ^ a b c 単行本54巻File.9「東の高校生探偵」- 55巻File.2「熱血探偵」(アニメ479話「服部平次との3日間」)。
- ^ a b c d e 単行本47巻File.8「出現マジック」 - File.11「奇術師失格」(アニメ406話 - 408話「コナン平次の推理マジック」)。
- ^ 「大岡紅葉の挑戦状」
- ^ a b c 単行本25巻File.4「蜘蛛屋敷」 - File.8「言葉にできない」(アニメ166話 - 168話「鳥取クモ屋敷の怪」)。
- ^ a b c 単行本28巻File.6「人魚の呪い?」 - File.10「報われぬ心」(アニメ222話 - 224話「そして人魚はいなくなった」)。
- ^ 単行本79巻File.3「情況的密室殺人」 - File.5「先生のトリック」(アニメ710話 - 711話「みんなが見ていた」)。
- ^ a b c d 単行本83巻File.7「探偵の師匠」 - File.9「麻薬取引現場」(アニメ763話 - 764話「コナンと平次 恋の暗号」)。
- ^ a b c 単行本19巻File.5「食いだおれの街」 - File.8「免許証の秘密」(アニメ118話「浪速の連続殺人事件」)。
- ^ 小学館の特集本『コナンドリル(ISBN 9784091794024)』317頁。
- ^ 単行本28巻File.3「偽りの人」 - File.5「恐怖の女」(アニメ220話 - 221話「偽りだらけの依頼人」)。
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- ^ a b 単行本96巻File.4「氷中」 - File.7「遺品」(アニメ983話 - 984話「キッドvs高明 狙われた唇」)。
- ^ 単行本61巻File.1「
紫紅の爪 ()」 - File.4「Zero ()」(アニメ515話「怪盗キッドの瞬間移動魔術」)。 - ^ a b c 単行本15巻File.10「血染めの包帯」 - 16巻File.3「炎の絆」(アニメ77話 - 78話「名家連続変死事件」)。
- ^ 単行本35巻File.11「デス・アイランド」 - 36巻File.4「姫と龍宮城」(アニメ291話 - 293話「孤島の姫と龍宮城」)。
- ^ a b 単行本34巻File.2「反撃の糸口…」 - File.4「あんた何者や」(アニメ277話 - 278話「西の名探偵vs.英語教師」)。
- ^ 単行本10巻File.2「西の名探偵」 - File.5「東の名探偵現る!?」(アニメ48話 - 49話「外交官殺人事件」)。
- ^ 単行本39巻File.1「誘う赤馬」 - File.5「愚かなる模倣」(アニメ325話 - 327話「炎の中に赤い馬」)。
- ^ 単行本26巻File.3「覆われた真実」 - File.4「命懸けの復活」(アニメ191話「命がけの復活 黒衣の騎士」)。
- ^ 単行本26巻File.1「迷える心」 - File.2「突然の侵入者」(アニメ190話「命がけの復活 第三の選択」)
- ^ 単行本63巻File.3「回る凶器」(アニメ第524話「憎しみの青い花火(前編)」)
- ^ a b 単行本42巻File.5「満月の夜と黒い宴の罠」 - File.10「ラットゥンアップル」(アニメ345話「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」)。
- ^ 単行本92巻File.11「喫茶ポアロで暇潰し」 - 93巻File.2「喫茶ポアロで謎解きを」(アニメ885話 - 886話「謎解きは喫茶ポアロで」)。
- ^ 単行本66巻File5「もののけ倉」 - File7「倉の秘密」(アニメ571・572話「もののけ倉でお宝バトル」
- ^ 単行本86巻File.5「鎌鼬あらわる」 - File.8「鎌鼬の幕切れ」(アニメ808話 - 809話「かまいたちの宿」)。
- ^ 単行本71巻File.3「名探偵の弟子」 - 72巻File.1「厄介な難事件」(アニメ616話 - 621話「ホームズの黙示録」)。
- ^ 単行本90巻File.10「宿里村の怪」 - 91巻File.3「悲しき鵺伝説」(アニメ872話 - 874話「コナンと平次の鵺伝説」)。
- ^ 単行本93巻File.9「今日こそ決着を」 - 94巻File.1「ちょー待て」(アニメ916話 - 917話「恋と推理の剣道大会」)。
- ^ 単行本94巻File.8「鮮紅の天井」 - 95巻File.2「濃紅の予兆」(アニメ927話 - 928話「紅の修学旅行」)。
- ^ 単行本106巻File.6「朱殷色の開演」 - 106巻File.10「茜色の千秋楽」。
- ^ 単行本74巻File.8「EYE(イーワイイー)」 - 75巻File.2「親子の間の錯視」(アニメ652話 - 655話「毒と幻のデザイン」)。
外部リンク
[編集]- 服部平次 - 名探偵コナン(読売テレビ) - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分)
- 服部平次 - 名探偵コナン(読売テレビ)
- 服部平次 - 「名探偵コナン」ドラマスペシャル 工藤新一 京都新撰組殺人事件(読売テレビ)