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手鏡

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

メトロポリタン美術館所蔵の手鏡(鏡面)。1908年頃。
メトロポリタン美術館所蔵の手鏡(裏面)。1908年頃。

手鏡(てかがみ、Hand mirror)は、手に持って使う携帯可能な化粧や身だしなみの確認などで、男女問わず一般的に使用されている。を持つものは柄鏡(えかがみ)ともいう[1]

概要

鏡面の大きさは10センチメートル前後で、下部にの付いた型もしくは、二つ折りのカード型(コンパクトミラー)などが一般的である。値段は様々で日用品として安く売られているものもあれば、ブランド品骨董品など高価でデザイン性の高いものもある。

歴史

スパーロック博物館所蔵の江戸時代の手鏡(柄鏡)。

もともと祭祀の道具であった鏡が、化粧道具として浸透していく中で、手鏡が誕生したのは、日本では室町時代以降と言われる。江戸時代には化粧の発展と共に庶民に広く普及していった。

この頃の手鏡は水銀を多用した金属製の銅鏡であり、日本では明治時代になってから、現在のようなガラス製のものが作られるようになった。

小道具としての手鏡

小説、映画などにおいて、手鏡はキャラクターの心の動きを示す小道具としてよく使われる。たとえば、川端康成の「水月」では、全編を通して手鏡が登場する。また、ポケットから取り出しても不自然ではないものであるため、手品詐欺痴漢の道具としてもしばしば用いられる。

脚注

  1. ^ 京都国立博物館工芸室 (1998年9月12日). “柄鏡”. 京都国立博物館. 2022年11月1日閲覧。

関連項目