御影陣屋
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御影陣屋(みかげ じんや)は長野県小諸市にあった天領代官所(代官陣屋)のひとつ。建物は現存しない。
特徴
[編集]小諸藩主西尾忠成の転封に伴い、東信濃に生じた天領を治めるために設置された。支配地域は一時、関東地方北西部の山間地にまで及んだ。一旦は廃止され、佐久郡内で移転を繰り返した後、再び御影に設置された。
沿革
[編集]- 天和2年(1682年):東信濃の天領管轄のため平賀村(現・佐久市)に陣屋を設置。
- 元禄12年(1699年):御影に陣屋を移す。
- 享保5年(1720年):廃止。
- 寛延2年(1749年):飯島陣屋の出張陣屋として再設置。
- 文政8年(1825年):中之条陣屋の出張陣屋として移管。
- 慶應4年(1868年):明治新政府により廃止され、尾張藩の取締役所となる。同年伊那県御影局となる。
- 明治3年(1870年):中野県設置。
- 明治4年(1871年):長野県成立。
歴代代官一覧
[編集]代 | 氏名 | 任期 |
---|---|---|
1 | 高谷盛直 | 元禄12年(1699年) 〜 正徳3年(1713年) |
2 | 都筑正倚 | 正徳3年(1713年) 〜 享保2年(1717年) |
3 | 都筑法景 | 享保2年(1717年) 〜 享保5年(1720年) |
4 | 嶋豊勝 | 寛延2年(1749年) 〜 宝暦3年(1753年) |
5 | 大草政美 | 宝暦3年(1753年) |
6 | 布施胤将 | 宝暦3年(1753年) 〜 宝暦11年(1761年) |
7 | 横山政央 | 宝暦11年(1761年) 〜 宝暦12年(1762年) |
8 | 池田季庸 | 宝暦12年(1762年) 〜 明和5年(1768年) |
9 | 飯塚英長 | 明和5年(1768年) 〜 安永2年(1773年) |
10 | 遠藤良致 | 安永2年(1773年) 〜 天明8年(1788年) |
11 | 鈴木正義 野口直方 |
天明8年(1788年) |
12 | 佐藤重矩 | 天明8年(1788年) 〜 寛政5年(1793年) |
13 | 荻原友標 | 寛政5年(1793年) |
14 | 堀谷紀雄 | 寛政5年(1793年) 〜 寛政10年(1798年) |
15 | 榊原長義 | 寛政10年(1798年) 〜 文化8年(1811年) |
16 | 杉庄兵衛 | 文化8年(1811年) |
17 | 田口善行 | 文化8年(1811年) 〜 文化10年(1813年) |
18 | 古橋久敬 | 文化10年(1813年) |
19 | 吉川貞幹 | 文化10年(1813年) |
20 | 川崎定安 | 文化10年(1813年) 〜 文政6年(1823年) |
21 | 山本雅直 | 文政6年(1823年) 〜 文政8年(1825年) |
22 | 荒井平兵衛 | 文政8年(1825年) 〜 文政10年(1827年) |
23 | 井上五郎左衛門 | 文政10年(1827年) 〜 文政12年(1829年) |
24 | 大原四郎右衛門 | 文政12年(1829年) 〜 天保3年(1832年) |
25 | 蓑笠之助 | 天保3年(1832年) 〜 天保5年(1834年) |
26 | 大原左近 | 天保5年(1834年) 〜 天保13年(1842年) |
27 | 森親之助 | 天保13年(1842年) |
28 | 石井勝之助 | 天保13年(1842年) 〜 弘化2年(1845年) |
29 | 川上金吾助 | 弘化2年(1845年) 〜 嘉永2年(1849年) |
30 | 鈴木大太郎 | 嘉永2年(1849年) 〜 安政元年(1854年) |
32 | 森孫三郎 | 安政元年(1854年) 〜 安政5年(1858年) |
33 | 木村董平 | 安政5年(1858年) 〜 文久元年(1861年) |
34 | 安藤伝蔵 | 文久元年(1861年) 〜 文久3年(1863年) |
35 | 甘利八右衛門 | 文久3年(1863年) 〜 慶応2年(1866年) |
36 | 松本直一郎 | 慶応2年(1866年) 〜 慶應4年(1868年) |
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 『佐久市志 歴史編 近世』
- 『国別城郭・陣屋・要害・台場事典』(西ヶ谷恭弘編、東京堂出版、2002年)