強ヘリウム星
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強ヘリウム星[1][2] (helium-strong star[1]) は、異常に強いヘリウムの吸収線を持ち、太陽に比べてヘリウムの組成比が2 - 10倍高い恒星[2]。ヘリウム過剰星、ヘリウム超過星[2]ともいう。
1956年に、B型主系列星オリオン座σ星E (HD 37479) のスペクトルに、異常に強いヘリウム吸収線が発見されたことから研究が始まった[2]。B1 - B2型に相当するスペクトルを持ち、表面温度は18,000 ケルビン (K) から28,000 Kにわたる[2]。磁場も強く、数百から数kG程度の強い磁場を持っている[2]。1979年には同様の特徴を持つ恒星がオリオンOBアソシエーションに複数発見された[3]。
出典
[編集]- ^ a b “強ヘリウム星”. 天文学辞典. 日本天文学会 (2018年3月6日). 2020年4月16日閲覧。
- ^ a b c d e f 比田井昌英 著「1.9 異常なスペクトルを示す星」、野本憲一、定金晃三、佐藤勝彦 編『7 恒星』(初版第二刷)日本評論社〈シリーズ現代の天文学〉、2010年5月30日、71-79頁。ISBN 978-4-535-60727-9。
- ^ Borra, E. F.; Landstreet, J. D. (1979). “The magnetic field of the helium-strong stars”. The Astrophysical Journal 228: 809-816. Bibcode: 1979ApJ...228..809B. ISSN 0004-637X.