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岸朝子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岸 朝子
(きし あさこ)
生誕 宮城 朝子(みやぎ あさこ)
1923年11月22日
日本の旗 東京府東京市
死没 (2015-09-22) 2015年9月22日(91歳没)
日本の旗 東京都千代田区
国籍 日本の旗 日本
教育 女子栄養学園卒業
職業 料理記者
食生活ジャーナリスト
活動期間 1955年 - 2015年
代表経歴 主婦の友社従業員
女子栄養大学出版部従業員
『栄養と料理』編集長
エディターズ代表
料理の鉄人』審査員
肩書き akオフィス代表
配偶者 岸秋正
親戚 親泊朝省おじ
尚明義兄
中舘英二
家族 宮城新昌
尚道子
西澤直子長女
公式サイト http://kishi-asako.com/
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岸 朝子(きし あさこ、1923年11月22日 - 2015年9月22日[1])は、日本料理記者、食生活ジャーナリスト旧姓は宮城(みやぎ)。

来歴

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沖縄出身の両親のもと、東京で生まれる。父親はアメリカで苦学して養殖業を学び、カナダと日本で牡蠣養殖を成功させた人物[2]。女子栄養学園卒の友人がつくったロールサンドの味に魅了され料理に興味を持つ。永田町小学校(現・麹町小学校)から東京高等師範学校附属小学校(現・筑波大学附属小学校)に転入し卒業。東京府立第三高等女学校(現・東京都立駒場高等学校)を経て、1942年女子栄養学園(現・女子栄養大学)卒業。東大農学部勤務後、21歳で軍人と見合い結婚し、1947年から夫婦で千葉県でカキの養殖業を手がける。その後、出産を経て、1953年に養殖業を廃業して東京へ移住。1955年主婦の友社の「料理の好きな家庭婦人を求む」の求人に応募して入社し[2]、4人の子どもを育てながら料理記者としてスタートを切る。

その後は女子栄養大学出版部に移り、1968年から雑誌『栄養と料理』の編集長を10年間務める。この時期、食べ歩きや食器の楽しみ方など新しい企画を次々と出し『栄養と料理』の販売部数を倍にした。

料理記者時代に師である香川綾が考案した料理のレシピで使われる大さじ・小さじなどの分量の規定の普及に貢献した。

1979年に女性ばかりの編集プロダクション「株式会社エディターズ」を設立して独立。料理栄養に関する雑誌・書籍を多数出版

1993年から6年間、フジテレビ系列の人気番組『料理の鉄人』に審査員としてレギュラー出演。「料理記者歴40年」が肩書きだった。試食の際の「おいしゅうございます」という表現がブームとなる[3]。同じく『料理の鉄人』でレギュラー審査員を務めた食物史家の平野雅章とは、主婦の友社時代の同僚である。

趣味は読書音楽鑑賞、旅行。喫煙者。

座右の銘「食は命なり」

食生活ジャーナリストで、岸朝子の次女である小宮裕子によれば、鳴門千鳥本舗の淡路島生のり佃煮が好物で、それを食べてごちそうさまの代わりに「おいしゅうございました」と言って、喜んでいたという。自宅での最後の晩餐は、ご飯とみそ汁、それに海苔の佃煮だったという[4]

2015年9月22日、東京都千代田区の病院にて[5]心不全のため死去[6]。91歳没。

家族・親族関係

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父親は宮城新昌(みやぎ しんしょう)。沖縄県国頭郡大宜味村(くにがみぐん おおぎみそん)の出身で、日米でカキの養殖法の開発と普及に貢献し「日本の牡蛎王」の異名をとった人物。母親の“つる”は大宜味尋常小学校校長で教育者だった親泊朝擢(おやどまり ちょうたく)の娘で、琉球王国第二尚氏3代尚真王の長男(廃嫡)・尚維衡(しょう いこう、浦添王子朝満)の後裔にあたる。母つる、の弟親泊朝省陸士37期・騎兵科首席)は、終戦時大本営報道部員で陸軍大佐、終戦直後の昭和20年9月3日(一説には前日2日)に妻と長女(10歳)・長男(5歳)と共に一家で自決。

弟は昭和期に競馬評論家として活躍し、高額配当狙いの馬券攻略法として知られる『AB-XY方式』の発案者としてその名を残す宮城昌康。その弟の妻は大映所属であった映画女優若松和子。宮城と若松の間に生まれた娘(岸の姪)の夫が中央競馬調教師である中舘英二である。

姉はウィンナーに切り込みを入れて食べやすくすることを日本で最初に考案して世の中に広め、また、たこさんウィンナーの考案者として有名な料理研究家の尚道子。尚道子の夫尚明は、日本住宅公団元副総裁でダイニングキッチンの考案者として知られる。

夫の岸秋正陸軍士官学校出身の職業軍人。長女の西澤直子は農芸化学者で東京大学名誉教授。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
親泊朝擢
 
 
 
親泊ウシ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
宮城新昌
 
 
 
宮城つる
 
親泊朝省
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
尚道子
 
尚明
 
岸朝子
 
岸秋正
 
宮城昌康
 
若松和子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
西澤直子
 
 
 
 
 
 
 
中舘英二
 

主な著書

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  • 『金沢・能登の食遺産』(KADOKAWA
  • 『岸朝子のおいしゅうございますね。』(ベストセラーズ
  • 『だから人生って面白い』(大和書房
  • 『岸朝子の太鼓判』(平凡社
  • 『東京五つ星の手みやげ』(東京書籍
  • 『【続】東京五つ星の手みやげ』(東京書籍)
  • 『全国 五つ星の手みやげ』東京書籍、2008年8月。ISBN 978-4487801350 
    • 『全国 五つ星の手みやげ』(新訂版)東京書籍、2014年6月9日。ISBN 978-4487808267 

出演

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その他の出演

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  • 料理の鉄人 KITCHEN STADIUM TOUR(博報堂マルチメディアエンターテイメンツ、セガサターン[注 1]

受賞・栄典

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  • 1997年 食生活文化金賞(財団法人日本食生活文化財団)
  • 1998年 文化功労賞(沖縄県大宜味村)
  • 1999年 バッカス賞(オーストリア政府)
  • 2006年 農事功労章シュヴァリエ(フランス政府)

脚注

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注釈

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  1. ^ 但し、内容はこれまで放送したデータベースソフトである。

出典

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  1. ^ 岸朝子さん死去 「おいしゅうございます」で知られる料理研究家”. ハフポスト (2015年9月28日). 2024年11月22日閲覧。
  2. ^ a b このまま100歳までおいしゅうございます 岸朝子さん”. 朝日新聞デジタル. 2013年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月22日閲覧。
  3. ^ 「おいしゅうございます」の食生活ジャーナリスト、岸朝子さん死去”. 産経新聞 (2015年9月28日). 2024年11月22日閲覧。
  4. ^ 岸朝子さん「おいしゅうございました」次女語る最後の晩餐”. 女性自身. 光文社 (2015年10月9日). 2024年11月22日閲覧。
  5. ^ 岸朝子さん死去=食生活ジャーナリスト、91歳”. 時事通信社 (2015年9月28日). 2015年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月22日閲覧。
  6. ^ 「おいしゅうございます」…岸朝子さん死去”. 読売新聞. 2015年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月22日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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