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岡ノ山喜郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岡ノ山喜郎
基礎情報
四股名 岡ノ山喜郎
本名 山部喜一郎
生年月日 (1935-11-03) 1935年11月3日
出身 岡山県小田郡矢掛町
身長 185cm
体重 112kg
BMI 32.72
所属部屋 時津風部屋
得意技 右四つ、寄り
成績
現在の番付 引退
最高位前頭5枚目
生涯戦歴 266勝229敗37休(53場所)
幕内戦歴 23勝43敗9休(5場所)
優勝 十両優勝1回
幕下優勝1回
データ
初土俵 1955年5月場所[1]
入幕 1962年3月場所[1]
引退 1965年1月場所[1]
引退後 建設会社勤務
備考
2012年11月10日現在

岡ノ山 喜郎(おかのやま よしろう、1935年11月3日 - 没年不明)は、岡山県小田郡矢掛町出身で時津風部屋に所属した元大相撲力士。本名は山部 喜一郎(やまべ きいちろう)。最高位は東前頭5枚目(1962年5月場所)。現役時代の体格は185cm、112kg。得意手は右四つ、寄り[1]

来歴・人物

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鮮魚商の家庭に生まれ、岡山県立矢掛高校に在学中は、ハンドボール部で活躍した。

高校卒業後、元横綱・双葉山が率いる時津風部屋に入門し、1955年5月場所で初土俵[1]

同場所では番付外と新序で、ともに好成績を残した。そのため、翌9月場所では序ノ口を飛び越して、序二段に付け出された。

同場所より出身地の岡山県に因んだ四股名、「岡ノ山」を名乗る事になり、廃業までこの四股名で通した[1]

1961年5月場所では幕下で全勝優勝し、翌7月場所で新十両に昇進。そして、1962年3月場所で新入幕を果たした[1]

180cmを超える長身を生かして突っ張り、寄りで前に出る相撲が得意で、学生相撲から入門した内田(後の大関・豊山勝男)の稽古相手としてよく指名された[1]

しかし、前頭5枚目に進んだ翌5月場所の出羽錦との一戦で膝を負傷して途中休場を余儀なくされ、これが一因で十両に転落。以後、膝の怪我に悩まされた[1]

その後は1962年11月場所にて14勝1敗と大勝し、十両優勝を遂げた事以外では、目立った活躍は無かった。

同門の横綱・柏戸の横綱土俵入りで、露払いを務めていた時期もある。

現役晩年には幕下に陥落し、東幕下26枚目に在位した1965年1月場所を以って、29歳で廃業[1]

廃業後は、東京都墨田区内の建設会社に勤めた[1]

主な戦績

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  • 通算成績:266勝229敗37休 勝率.537
  • 幕内成績:23勝43敗9休 勝率.348
  • 現役在位:53場所
  • 幕内在位:5場所
  • 各段優勝
    • 十両優勝:1回(1962年11月場所)
    • 幕下優勝:1回(1961年5月場所)

場所別成績

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岡ノ山 喜郎
一月場所
初場所(東京
三月場所
春場所(大阪
五月場所
夏場所(東京)
七月場所
名古屋場所(愛知
九月場所
秋場所(東京)
十一月場所
九州場所(福岡
1955年
(昭和30年)
x x 新序
3–0 
x 西序二段72枚目
5–3 
x
1956年
(昭和31年)
西序二段39枚目
5–3 
東序二段9枚目
4–4 
西三段目96枚目
7–1 
x 東三段目52枚目
5–3 
x
1957年
(昭和32年)
東三段目39枚目
4–4 
東三段目38枚目
2–6 
西三段目50枚目
3–5 
x 東三段目50枚目
5–3 
西三段目31枚目
4–4 
1958年
(昭和33年)
東三段目30枚目
5–3 
東三段目19枚目
3–5 
東三段目23枚目
5–3 
西三段目8枚目
7–1 
西幕下68枚目
3–5 
東幕下78枚目
3–5 
1959年
(昭和34年)
西幕下83枚目
7–1 
西幕下53枚目
5–3 
西幕下49枚目
4–4 
東幕下47枚目
4–4 
東幕下47枚目
5–3 
東幕下36枚目
4–4 
1960年
(昭和35年)
東幕下37枚目
2–6 
東幕下44枚目
3–1–4 
西幕下43枚目
5–3 
西幕下35枚目
5–2 
東幕下27枚目
5–2 
西幕下18枚目
5–2 
1961年
(昭和36年)
西幕下11枚目
4–3 
東幕下7枚目
5–2 
西幕下3枚目
優勝
7–0
西十両14枚目
10–5 
東十両5枚目
9–4–2 
西十両筆頭
5–10 
1962年
(昭和37年)
東十両5枚目
11–4 
東前頭14枚目
9–6 
東前頭5枚目
0–6–9[注 1] 
西前頭14枚目
3–12 
西十両4枚目
7–8 
東十両5枚目
優勝
14–1
1963年
(昭和38年)
東前頭12枚目
6–9 
西前頭14枚目
5–10 
東十両4枚目
7–8 
東十両5枚目
6–9 
西十両7枚目
5–10 
西十両14枚目
8–7 
1964年
(昭和39年)
西十両8枚目
6–9 
東十両12枚目
休場
0–0–15
東幕下7枚目
休場
0–0–7
東幕下47枚目
3–4 
西幕下55枚目
6–1 
西幕下28枚目
4–3 
1965年
(昭和40年)
東幕下26枚目
引退
2–5–0
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

幕内対戦成績

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力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数
朝ノ海 1 1 一乃矢 0 1 岩風 2 2 宇多川 0 2
追手山 0 4 大晃 0 2 海乃山 1 0 開隆山 0 1
金乃花 1 1 清勢川 2 1 栗家山 1 1 琴櫻 0 1
佐田の山 0 1 玉嵐 0 3 常錦 1 1 出羽錦 1 1
栃王山 1 0 栃ノ海 0 1 栃光 0 1 成山 1 0
廣川 2 1 房錦 1 1 冨士錦 0 1 前田川 0 3
吉葉洋 0 2(1) 若天龍 0 1 若鳴門 0 1 若ノ海 1 2
若前田 2 2
※カッコ内は勝数、負数の中に占める不戦敗の数。

脚注

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注釈

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  1. ^ 右膝関節捻挫により6日目から途中休場

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k ベースボール・マガジン社『大相撲名門列伝シリーズ(5) 時津風部屋』p26

改名歴

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  • 山部 喜一郎(やまべ きいちろう)1955年5月場所(※番付外)
  • 岡ノ山 喜郎(おかのやま よしろう)1955年9月場所-1965年1月場所

関連項目

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参考文献

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  • 佐竹義惇・著『戦後新入幕力士物語』 第2巻、ベースボール・マガジン社、1990年。ISBN 4-5830-2875-X 
  • 世良正明・著『山陽力士伝』びんご出版、1995年