山田巳之助
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やまだ みのすけ 山田 巳之助 | |
---|---|
本名 | 同じ |
生年月日 | 1893年11月13日 |
没年月日 | 1968年8月3日(74歳没) |
出生地 | 日本 東京府東京市[注釈 1] |
職業 | 俳優 |
ジャンル | |
活動期間 | 1914年 - 1967年 |
主な作品 | |
『生きる』 |
山田 巳之助(やまだ みのすけ[1][2]、1893年〈明治26年〉11月13日[1][3] - 1968年〈昭和43年〉8月3日[3])は、日本の俳優である。本名同じ。
来歴・人物
[編集]1893年(明治26年)11月13日、東京市[注釈 1]に生まれる[1]。府立第三中学から郁文館中学に転校して同校を中退[4]。
1914年(大正3年)、井上正夫の門下となり、1950年(昭和25年)に井上が亡くなるまで彼の主演する映画や舞台に出演した[4][5]。1915年(大正4年)、天活が井上一座と契約を結んで製作した連鎖劇の第1作『搭上の秘密』で映画に初出演し、小林商会による井上主演の連鎖劇に脇役出演した[4]。その後、井上に従って国活、松竹蒲田撮影所、松竹下加茂撮影所の映画に出演し、1936年(昭和10年)には新興キネマ製作の『大尉の娘』でトーキー映画に初出演した。戦中は井上演劇道場に在籍した[6]。
戦後、井上の第2次新協劇団移籍により山田も同劇団に入るが、戦前期に長く在籍した松竹に戻って舞台出演を続けた[4][5]。その一方、映画にも脇役として、黒澤明監督の『生きる』、山村聡監督の『蟹工船』などに出演。1954年(昭和29年)からは東宝の専属俳優となり[5]、稲垣浩監督『無法松の一生』や特撮映画に出演した。特撮では指揮官役が多い[1][2]。1960年代ごろからはテレビドラマにも出演している。
出演作品
[編集]映画
[編集]- 大楠公(1926年、松竹) - 湯浅入道孫六
- 大尉の娘(1936年、新興キネマ) - 乙吉
- 十日間の人生(1941年、松竹) - 辰吉
- 小判鮫 第二部(1948年、新演伎座)
- 生きる(1952年、東宝) - 市民課主任斎藤
- 村八分(1953年、現代ぷろだくしょん) - 村長
- 蟹工船(1953年、現代ぷろだくしょん) - 船長
- 太平洋の鷲(1953年、東宝) - 畑俊六[8]
- お祭り半次郎(1953年、東宝) - 徳兵衛
- 人生劇場 第二部(1953年、東映) - 軍属風の男
- 落語シリーズ 第一話 落語長屋は花ざかり(1954年、東宝) - 越後屋
- 御ひいき六花撰 素ッ飛び男(1954年、東宝) - 伊勢屋太兵衛
- わたしの凡てを(1954年、東宝) - 北村彦造
- 次郎長三国志 第九部 荒神山(1954年、東宝) - 守屋の忠造
- 新鞍馬天狗 第一話 天狗出現(1954年、東宝) - 隼の長七
- 天下泰平(1955年、東宝) - 中島総務
- 幽霊男(1955年、東宝)
- ゴジラの逆襲(1955年、東宝) - 大阪防衛隊隊長[8][2][3]
- 芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏(1955年、東宝) - おでん屋の親爺
- 宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島(1956年、東宝) - 村の老爺源造
- 現代の欲望(1956年、東宝) - 瀬川
- 空の大怪獣 ラドン(1956年、東宝) - 大崎[8]
- 山と川のある町(1957年、東宝) - 老医師
- 大番(1957年、東宝) - 太田屋主人村田
- 東京だョおっ母さん(1957年、東宝) - そば屋
- 別れの茶摘歌(1957年、東宝) - 井上増吉
- 生きている小平次(1957年、東宝) - 楽屋番
- 別れの茶摘歌姉妹篇 お姉さんと呼んだ人(1957年、東宝) - 井上増吉
- 東北の神武たち(1957年、東宝) - 仁作の父っさん
- 地球防衛軍(1957年、東宝) - 浜本国防庁長官[1][2][3]
- 無法松の一生(1958年、東宝) - 奥大将
- 変身人間シリーズ(東宝)
- 大怪獣バラン(1958年、東宝) - 防衛庁長官[8][2][3]
- 眠狂四郎無頼控 魔剣地獄(1958年、東宝) - 鈴木進十郎
- 裸の大将(1958年、東宝) - ラジオを聴く男
- 上役・下役・ご同役(1959年、東宝) - 相沢信道社長
- 日本誕生(1959年、東宝) - 尾張国造[8]
- 国定忠治(1960年、東宝) - 名主宇衛門
- われ一粒の麦なれど(1964年、東京映画) - 萩原調査部長
- 家庭の年輪(1965年、桜映画社)
テレビドラマ
[編集]- 日本の日蝕(1959年、NHK) - 村長
- 愛の劇場 第35話「男やもめ」(1960年、NTV)
- ダイヤル110番(NTV)
- 第148話「上野発22時15分」(1960年)
- 第233話「すれっからし」(1962年)
- 第270話「浮浪者殺人事件」(1962年)
- 第292話「山峡の男」(1963年)
- 第354・355話「江戸川堀江町」(1964年)
- 東芝日曜劇場(TBS)
- 第224話「忍ぶ川」(1961年)
- 第236話「今夜も月が出る」(1961年)
- 第266話「紫式部絵巻」(1962年)
- 第268話「続・忍ぶ川」(1962年)
- 第375話「みだれ」(1964年)
- 第395話「じゃまっけ」(1964年)
- 第484話「かみなり」(1966年) - 日野家の老僕
- 第563話「おたふく物語」(1967年) - おしづの父
- 山本周五郎アワー 第3話「藪の陰」(1961年、TBS) - 梶井図書
- 阿部一族(1961年、NTV) - 用人佐兵衛
- 指名手配 第118・119話「運命のあずき買い」(1962年、NET)
- 連続テレビ小説 / あかつき(1963年 - 1964年、NHK)
- ポーラ名作劇場 第33話「閣下」(1963年、NET) - 村長
- テレビ指定席 / 木偶(1963年、NHK)
- 判決(NET)
- 第110話「冬近く」(1964年)
- 第111話「孤影」(1964年) - 老人
- 第162話「ガラスの部屋」(1965年)
- シオノギテレビ劇場 / 巷談本牧亭(1966年、CX)
- 三匹の侍 第5シリーズ 第4話「狼が死んだ」(1967年、CX)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e 東宝特撮映画全史 1983, p. 534, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b c d e ゴジラ大百科 1993, p. 130, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b c d e 野村宏平、冬門稔弐「11月13日 / 11月14日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、323頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ a b c d 『日本映画俳優全集・男優篇』p.609[信頼性要検証]
- ^ a b c 新撰 芸能人物事典 明治〜平成「山田巳之助」の項
- ^ “俳優名鑑”. 劇団新派. 2017年11月3日閲覧。
- ^ 『演劇年鑑』p.173[信頼性要検証]
- ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, p. 535, 「主要特撮作品配役リスト」
参考文献
[編集]- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。