山口宇部道路
一般国道自動車専用道路 (無料) 一般道路 | |
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E2 山口宇部道路 山口県道6号山口宇部線 主要地方道 山口宇部線 | |
路線延長 | 27.8 km 22.3 km(自動車専用道路) |
開通年 | 1975年(昭和50年) - 2011年(平成23年) |
起点 | 山口県山口市朝田(朝田IC) |
終点 | 山口県宇部市西岐波(宇部南IC) |
接続する 主な道路 (記法) |
E2A 中国自動車道 E2 小郡道路 E2 山陽自動車道 宇部下関線 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
山口宇部道路(やまぐちうべどうろ、英語: YAMAGUCHI-UBE ROAD)は、山口県山口市朝田の朝田インターチェンジ (IC) から、同県宇部市西岐波の宇部南ICに至る道路であり、このうち朝田IC - 宇部東IC間は自動車専用道路となっている。また、地域高規格道路 山口宇部小野田連絡道路の一部であり、全線が山口県道6号山口宇部線に指定されている。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、嘉川IC - 宇部ジャンクション (JCT) 間が、広島岩国道路を含む山陽自動車道および、山陽自動車道 宇部下関線と小郡道路とともに、「E2」が割り振られている。また、朝田IC - 嘉川ICと宇部JCT - 宇部南IC間には、路線番号は割り振られていない。
概要
[編集]山口市朝田と宇部市大沢を結ぶ一般有料道路「山口宇部有料道路」として事業化され、1975年(昭和50年)2月27日に第1期区間の嘉川インターチェンジ (IC) - 宇部南IC間が開通した[1][2]。同区間の道路規格は第3種第2級(設計速度60km/h)として設計され[3]、暫定2車線で開通[注釈 1]、1973年(昭和48年)2月の着工から75億円の事業費が投入された[2]。
第1期区間のうち嘉川IC - 宇部東IC間は、2001年(平成13年)3月10日に4車線化とともに道路規格も第1種第3級(設計速度80km/h)へと改築され[1][注釈 2]、国道2号小郡道路とあわせて「山陽自動車道に並行する一般国道自動車専用道路」(A'路線)に指定された[注釈 3]。宇部東IC - 宇部南IC間については引き続き一般道路扱いのため、原動機付自転車と排気量125 cc以下の自動二輪車、小型特殊自動車および軽車両も通行できる。
第2期区間として計画された朝田IC - 嘉川IC間は、第1期区間に続いて1975年(昭和50年)4月に着工し1978年(昭和53年)の開通を予定していた[2]。しかし、オイルショックによる建設費高騰や日本政府の金融引き締め政策による利子上昇により、有料道路としての全線の事業費が当初150億円から220億円に膨らみ、第1期区間も計画交通量に対し実績交通量が伸び悩むなど事業採算性が悪化した[3]。
このため第2期区間は山口県が建設する無料の自動車専用道路として再計画され地域高規格道路の「山口宇部道路」に指定、2011年(平成23年)7月31日に全線が開通した[1][4][5]。同区間の道路規格は改築後の第1期区間と同様に第1種第3級(設計速度80km/h)で設計され[注釈 4]、暫定2車線で開通した[5]。また、流通センターIC - 長谷IC間に中国自動車道と接続する小郡ジャンクション (JCT) が建設され、2016年(平成28年)3月27日に供用を開始した[4][6]。
有料道路としての山口宇部有料道路は山口県道路公社が管理し、料金徴収期間は当初2005年(平成17年)2月26日まで、後に前述の嘉川IC - 宇部東IC間の4車線化改築に伴い2027年(平成39年・改元後の令和9年)1月3日までに変更されていた[7]が、山口県の公社改革に伴い2012年(平成24年)3月31日に同公社は廃止され[8][9]、2012年(平成24年)3月28日に無料開放された[1]。無料開放後は山口県が管理している[9]。
有料道路としての料金徴収は開通時より料金所にて有人により行なっていたが、2008年(平成20年)9月1日に嘉川・由良料金所と阿知須IC、宇部東・宇部南料金所でETCの運用および、ETC時間帯割引を開始していた[10][11]。また、運用開始以前はETC無線通行はできなかった[注釈 5]。無料開放後は、ETCに関連する機器はすべて撤去されている。
インターチェンジなど
[編集]- IC番号欄の背景色が■である区間は既開通区間に該当する。
施設欄の背景色が■である区間は未開通区間または未供用施設に該当する。 - 路線名の特記がないものは市道。
- バスストップ (BS) のうち、○/●は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- 英略字は以下の項目を示す。
- 自動車専用道路区間は朝田IC - 宇部東IC間で、一般道路区間は宇部東IC - 宇部南IC間。
- 全区間山口県に所在。
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点 から (km) |
BS | 備考 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 朝田IC | 県道6号山口宇部線[注釈 6] 国道9号(山口バイパス) |
0.0 | キロポスト (KP) は0.1KPから | 山口市 | |
- | 流通センターIC | 2.7 | ||||
34-1 | 小郡JCT | E2A 中国自動車道 | 3.8 | - | 中国道 小郡ICの相互利用不可 | |
- | 長谷IC | 県道214号新山口停車場長谷線 | 8.5 | |||
- | 嘉川IC | E2 小郡道路(国道2号) | 13.8 | |||
- | 由良IC | 県道25号宇部防府線 (南部海岸道路) |
17.0 | 2015年6月10日フルIC化[6] | ||
- | 嘉川・由良TB | - | 18.3 | - | 2012年3月28日廃止[1][12] | |
- | 阿知須IC | [注釈 7] | 18.6 | 2012年3月28日料金所廃止[1] | ||
42 | 宇部JCT | E2 山陽自動車道 宇部下関線 | 21.1 | - | 宇部市 | |
- | 宇部東・宇部南TB[注釈 8] | - | 21.6 | - | 2012年3月28日廃止[1][12] | |
- | 宇部東IC | 22.1 | 自動車専用道路は22.3KPまで | |||
- | 片倉IC | 県道219号西岐波吉見線 | 24.8 | 宇部南IC方面出入口 | ||
- | 宇部南TB | - | 25.1 | - | 宇部東料金所[注釈 9]と統合し廃止 | |
- | 岡の辻IC | 26.1 | 宇部JCT方面出入口 | |||
- | 宇部南IC (大沢西交差点) |
国道190号 県道220号宇部空港線 |
27.8 |
上記のほかに、平面交差点が片倉IC - 岡の辻IC間に1か所、岡の辻IC - 宇部南IC間に2か所存在する。
また、宇部東IC - 宇部南IC間のキロポストは、開通当初から設置されていなかったが、2020年度(令和2年度)に設置された。
歴史
[編集]- 1975年(昭和50年)2月27日 : 嘉川インターチェンジ (IC) - 宇部南IC間が、一般有料道路 山口宇部有料道路として開通する[1][注釈 10]。
- 1993年(平成5年)5月11日 : 山口県道6号山口宇部線が、主要地方道 山口宇部線に建設省[注釈 11]から指定される[13]。
- 2001年(平成13年)
- 2008年(平成20年)9月1日 : 嘉川・由良料金所と阿知須IC料金所、宇部東・宇部南料金所でETCの運用および、ETC時間帯割引を開始する[10][11]。
- 2011年(平成23年)7月31日 : 朝田IC - 嘉川IC間が地域高規格道路 山口宇部道路として開通する[1][4]。
- 2012年(平成24年)
- 2015年(平成27年)6月10日 : 由良ICがフルIC化する[6]。
- 2016年(平成28年)3月27日 : 小郡JCTが供用開始し、中国自動車道と接続する[4][6]。
- 2020年度(令和2年度) : 開通当初から設置されていなかったキロポストが、宇部東IC - 宇部南IC間に設置される。
路線状況
[編集]車線・最高速度
[編集]区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 | 設計速度 |
---|---|---|---|
朝田IC - 嘉川IC | 2=1+1 (暫定2車線) [1][5] |
70 km/h [4] |
80 km/h [5] |
嘉川IC - 宇部東IC | 4=2+2 [1] |
80 km/h | 80 km/h [1] |
宇部東IC - 宇部南IC | 2=1+1 (暫定2車線) [1] |
60 km/h | 60 km/h [1] |
道路管理者
[編集]交通量
[編集]24時間交通量(台)道路交通センサス
区間 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 |
---|---|---|---|
朝田IC - 流通センターIC | 調査当時未開通 | 21,063 | |
流通センターIC - 小郡JCT | 21,706 | ||
小郡JCT - 長谷IC | 21,706 | ||
長谷IC - 嘉川IC | 21,799 | ||
嘉川IC - 由良IC | 6,439 | 7,097 | 28,493 |
由良IC - 阿知須IC | 6,439 | 7,097 | 32,370 |
阿知須IC - 宇部JCT | 6,439 | 7,567 | 30,651 |
宇部JCT - 宇部東IC | 4,196 | 3,996 | 25,295 |
宇部東IC - 片倉IC | 9,289 | 3,996 | 25,295 |
片倉IC - 岡の辻IC | 9,289 | 9,069 | 23,674 |
岡の辻IC - 宇部南IC | 9,289 | 9,069 | 23,674 |
出典 : 国土交通省ホームページより下記の一部データを抜粋して作成 |
令和2年度に実施予定だった交通量調査は、新型コロナウイルスの影響で延期された[15]。
地理
[編集]通過する自治体
[編集]接続する高速道路
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 最高速度は設計速度と同じ60km/hである。
- ^ 最高速度は設計速度と同じ80km/hである。
- ^ 都道府県道が一部区間で、高規格幹線道路(高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路)に指定されることは珍しく、ほかに青森県上北郡おいらせ町から、同県同郡六戸町を結ぶ第二みちのく有料道路(青森県道8号八戸野辺地線)がある。
- ^ 最高速度は70km/hである[4]。
- ^ 料金所でETCカードを係員に渡しての、清算処理は可能であった。
- ^ 山口県道204号宮野大歳線に間接接続している。
- ^ 山口県道216号善和阿知須線に間接接続している。
- ^ 料金所統合前の名称は宇部東料金所で、宇部南料金所と統合し、名称は宇部東・宇部南料金所となった。
- ^ 現在の宇部東・宇部南料金所に相当する。
- ^ 1975年(昭和50年)2月27日の開通時、由良インターチェンジ (IC) と宇部東ICおよび、岡の辻ICは未供用。
- ^ 現在の国土交通省に相当する。
- ^ 宇部ジャンクション (JCT) が供用開始するまでは、この場所にパーキングエリア (PA) が存在していた。
- ^ 料金所廃止についての出典[12]には、阿知須IC料金所の記載はない。
- ^ 管理は土木建築部の道路整備課と、朝田IC - 宇部東IC間は、同部の防府土木建築事務所 山口支所が、宇部東IC - 宇部南IC間は、同部の宇部土木建築事務所が行っている[9]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “山口県の道路 2015 〜資料編〜” (PDF). 山口県. pp. 12-14. 2023年4月14日閲覧。
- ^ a b c 「山口・宇部有料道第一期区間が開通-山口県」『土木施工』第16巻第4号、オフィス・スペース、1975年4月、93頁、2023年2月24日閲覧。
- ^ a b 「〈全建賞受賞事業ルポ〉山口宇部有料道路事業(一般有料道路)」『月刊建設』第19巻第10号、全日本建設技術協会、1975年4月、83-87頁、2023年2月24日閲覧。
- ^ a b c d e f “地域高規格道路山口宇部道路”. 山口県. 2023年4月12日閲覧。
- ^ a b c d “山口県建設技術センター情報誌 Vol.54” (PDF). 一般財団法人 山口県建設技術センター. pp. 2-3 (2015年7月8日). 2023年4月17日閲覧。
- ^ a b c d “山口県の道路 2020” (PDF). 山口県. p. 13. 2023年4月12日閲覧。
- ^ “公社の概要”. 山口県道路公社. 2005年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月12日閲覧。
- ^ a b c “公社改革・三公社の廃止”. 山口県. 2023年4月11日閲覧。
- ^ a b c d e “道路公社・公社の廃止”. 山口県 (2012年11月1日). 2014年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月19日閲覧。
- ^ a b “山口宇部有料道路のETC運用開始について”. 山口県道路公社. 2008年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月12日閲覧。
- ^ a b “山口宇部有料道路がETC運用を開始”. レスポンス(Response.jp). 株式会社 イード (2008年6月19日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ a b c d “山陽自動車道宇部下関線 宇部本線料金所が完成します!”. 西日本高速道路株式会社 (2012年2月28日). 2023年4月15日閲覧。
- ^ “道路法第五十六条の規定に基づく主要な都道府県道及び市道”. 国土交通省 (1993年5月11日). 2023年4月16日閲覧。
- ^ “広報あじす 2001年12月5日号 平成13年 No.600” (PDF). 阿知須町役場. p. 2 (2001年12月5日). 2023年4月17日閲覧。
- ^ “令和2年度全国道路・街路交通情勢調査の延期について” (PDF). 国土交通省 道路局 企画課 道路経済調査室 (2020年10月14日). 2023年4月19日閲覧。