将軍 SHŌGUN
将軍 SHŌGUN Shōgun | |
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ジャンル | アドベンチャー、海外ドラマ |
原作 | ジェームズ・クラベル |
脚本 | エリック・バーコビッチ |
監督 | ジェリー・ロンドン |
出演者 |
リチャード・チェンバレン 三船敏郎 島田陽子 |
音楽 | モーリス・ジャール |
製作 | |
プロデューサー |
エリック・バーコビッチ ベン・チャップマン ジェームズ・クラベル ケリー・フェルザーン |
制作 | NBC |
放送 | |
放送国・地域 | アメリカ合衆国 |
放送期間 | 1980年9月15日 - 9月19日(5日連続放送) |
放送時間 | 計547分 |
『将軍 SHŌGUN』(しょうぐん、原題:Shōgun)は、ジェームズ・クラベルの小説『将軍』(Shōgun)を原作として、1980年にアメリカ合衆国・NBCで制作・放送されたテレビドラマ。劇場映画として編集されヨーロッパや日本で上映されたほか、日本ではテレビでも放送された。
内容
[編集]17世紀、オランダ船の乗組員である主人公のイギリス人航海士ジョン・ブラックソーンは、江戸時代初期の日本に漂着する。ヨーロッパとはまったく違う社会制度や生活習慣に驚きながらも、吉井虎長らの武将やヨーロッパ人宣教師らなどと関わり、政治的に激動する日本で生きていく。
実在したイギリス人ウィリアム・アダムス(三浦按針)をモデルにしているが、内容は実在の人物を架空の人名に置き換えたフィクションである。
村人がおじぎをしなかったからという理由で、役人にいきなり切り殺されたり、何の詮議もなく、主人公たちが捕えられ投獄された上、無差別に船員の一人が連行され釜茹でにされてしまうなど、当時の日本でも考えられないような荒唐無稽な描写もされている。 ただし加賀藩では元和4年、姦通の末に夫を殺害した田上弥右衛門の妻たねが「釜煎」に処された。 こういう事例を元にして脚本が描かれた背景がある。
- 原作訳書
キャスト
[編集]日本語吹替は「テレビシリーズ版(1981) / 劇場公開版(1992)」の順に記載。いずれもテレビ朝日放送時に製作。テレビシリーズ版がソフトに収録。
- 按針 / ジョン・ブラックソーン: リチャード・チェンバレン(吹替:瑳川哲朗 / 小川真司)- 史実でウィリアム・アダムスに該当。
- 吉井虎長: 三船敏郎 - 史実で徳川家康に該当。
- 戸田まり子: 島田陽子 - 史実で細川ガラシャに該当。
- 柏木矢部: フランキー堺 - 史実で本多正信に該当。
- デラクレア大司教: アラン・バデル(吹替:宮川洋一 / 原田一夫)- 史実でアレッサンドロ・ヴァリニャーノに該当。
- アルビト神父: ダミアン・トーマス(吹替:寺田農 / 原康義)- 史実でジョアン・ロドリゲスに該当。
- ドミンゴ修道士: マイケル・ホーダーン(吹替:松村彦次郎 / 宮内幸平)
- フェリエラ船長: ヴラデク・シェイバル(吹替:大塚周夫 / 〈不明〉)- 史実でホレイショ・ネレッティに該当。
- 柏木近江: 目黒祐樹 - 史実で本多正純に該当。
- 石堂和成: 金子信雄 - 史実で石田三成に該当。
- ビンク: ジョージ・イネス(吹替:樋浦勉 / 〈不明〉)- 史実でヤン・ヨーステンに該当。
- セバスチオ神父: レオン・リセック(吹替:梶哲也 / 麦人)
- ロドリゲス: ジョン・リス=デイヴィス(吹替:小松方正 / 石田太郎)
- 戸田文太郎: 高松英郎 - 史実で細川忠興に該当。
- 戸田広松: 安部徹 - 史実で細川藤孝に該当。
- ふじ子: 千野弘美
- ギンセル: ジョン・カーニー(吹替:屋良雄作 / 〈不明〉)
- スガ: 江原正士
- 佐助: 榎木兵衛
- 和船船長: 長谷川弘
- サラモン: イアン・ジェントル
- 佐津子: 賀田裕子
- 菊: 喜多川美佳
- ぎょう子: 橘田良江
- クルーク: スチュワート・マッケンジー(吹替:村山明 / 〈不明〉)
- 羅子: 松原愛
- スピルベルゲン: ニール・マッカーシー(吹替:〈不明〉 / 中庸助) - 史実でヤコブ・クワッケルナックに該当。
- 村次: 宮口精二
- あさ: 森下祐巳子
- 坐滝: 夏木陽介 - 史実で松平定勝に該当。
- 浦野忠正: 大林丈史
- ミカエル: 岡田真澄 - 史実で千々石ミゲルに該当。
- ピーテルゾーン: エドワード・ピール
- マエツカー: エリック・リチャード
- 落葉: 佐野厚子 - 史実で淀殿に該当。
- げんじ子: 関根世津子 - 史実で於江与に該当。
- 古い庭師: 瀬良明
- スペクス: モルガン・シェパード
- 桐: 高美以子 - 史実で阿茶局に該当。
- 吉井那賀: 宅麻伸 - 史実で松平忠吉に該当。
- 園: 竹井みどり
- ローパー: スティーブ・ウベル(吹替:〈不明〉 / 若本紀昭)
- 義仲: 山本麟一
- 女: 東静子
- ナレーター: オーソン・ウェルズ、アン・バンクロフト(吹替:矢島正明)
スタッフ
[編集]- 監督: ジェリー・ロンドン
- 原作: ジェームズ・クラベル
- 脚本: エリック・バーコビッチ
- プロデューサー: エリック・バーコビッチ、ベン・チャップマン、ジェームズ・クラベル、ケリー・フェルザーン
- 撮影: アンドリュー・ラズロ
- 音楽: モーリス・ジャール
日本語版
[編集]- 字幕翻訳: 岡枝慎二
吹き替え | テレビシリーズ版 (1981年製作) |
劇場公開版 (1992年製作) |
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演出 | 小林守夫 河村常平 |
伊達康将 |
台詞 翻訳 |
飯嶋永昭 | 平田勝茂 |
調整 | 前田仁信 小野敦志 |
桑原邦男 |
効果 | 重秀彦 安藤茂樹 藤田信夫 |
リレーション |
プロデューサー | 植木明 大谷映芳 小林直紀 |
圓井一夫 |
制作 | 東北新社 | |
テレビ朝日 |
公開・放送
[編集]アメリカ合衆国
[編集]- 1980年9月15日から9月19日に、NBCネットワークで放映された(5日連続)。
- エーシーニールセン調べの全米視聴率では平均32.6%、最高36.9%(9月17日放送の第3話。全米占拠率の最高も同回の57%)を記録した[1]。
日本
[編集]- 1980年11月、125分に編集された映画版が、東宝系劇場で公開された。
- 1981年3月30日から4月6日、テレビシリーズ版がテレビ朝日系列で放映された(8日連続)。当時の小西六写真工業=現:コニカミノルタが特別協賛し、業務用複写機「ユービックス」を冠した『ユービックス ビッゲスト・イベント』として放送された。放送日程は次の通り[2]。
回 | 放送日 (1981年) |
曜日 | 放送時間 (JST) |
---|---|---|---|
1 | 3月30日 | 月曜 | 20:00 - 22:42 |
2 | 3月31日 | 火曜 | 20:00 - 20:56 |
3 | 4月1日 | 水曜 | |
4 | 4月2日 | 木曜 | |
5 | 4月3日 | 金曜 | |
6 | 4月4日 | 土曜 | |
7 | 4月5日 | 日曜 | |
8 | 4月6日 | 月曜 | 20:00 - 22:44 |
- 1992年11月29日には、劇場公開版がテレビ朝日『日曜洋画劇場』で放映された。吹き替えはテレビシリーズと異なり、新録音したものを使用している。
- 2017年12月24日、時代劇専門チャンネルでテレビシリーズ版がノーカットかつ日本語字幕付きで放送された。吹き替え版ではなくノーカット字幕版の日本初放送であった[3]。
DVD
[編集]- SHŌGUN(テレビシリーズ・5枚組、パラマウントジャパン) - 。吹替はテレビシリーズ版のものを収録。
受賞歴
[編集]エミー賞
[編集]- プライムタイム・エミー賞 作品賞 (ミニシリーズ部門)(1981年)
- グラフィックデザイン・タイトル賞(1981年)
- シリーズ部門・衣装賞(1981年)
ゴールデン・グローブ賞
[編集]- テレビシリーズ ドラマ部門・作品賞(1981年)
- テレビシリーズ ドラマ部門・男優賞(1981年:リチャード・チェンバレン)
- テレビシリーズ ドラマ部門・女優賞(1981年:島田陽子)
リメイク
[編集]2013年にフォックス放送が本作を再ドラマ化することを発表し、『ソーシャル・ネットワーク』のマイケル・デ・ルカと『エリザベス1世 〜愛と陰謀の王宮〜』のナイジェル・ウィリアムズがプロデューサーを担当する予定だった[4]。
2021年から米FX製作のドラマが撮影され、作者の娘ミカエラ・クラベルも製作総指揮として参加。1シーズンのリミテッド・シリーズで、出演は製作も兼ねる真田広之(虎長 役)、コスモ・ジャーヴィス(ブラックソーン役)、澤井杏奈(まり子 役)、浅野忠信(柏木矢部 役)、二階堂ふみ(落葉 役)[5][6]。
その他
[編集]- まり子役は当初ジュディ・オングにオファーされていたが、「魅せられて」が日本レコード大賞を狙える大ヒットとなったことで出演を辞退した[7]。
- 『朝日新聞』1981年4月4日(ドラマ第6回放送日)に掲載された、サトウサンペイ原作の漫画『フジ三太郎』では、三太郎一家がドラマの一場面を見た後、息子の小太郎が、前に三太郎に三浦按針ってどんな人かと聞いたら、「按摩とハリの人だって」と言ったと発言、三太郎が真っ赤になってしまった[8]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 「パーセントの裏っ側 『将軍』の全米視聴率」『サンデー毎日』1980年10月26日号、毎日新聞社、1980年10月、99頁。
- ^ 「ラジオ・テレビ欄」『朝日新聞』朝日新聞社、1981年3月30日 - 4月6日、縮刷版。
- ^ 【没後20年 三船敏郎】特別企画海外ドラマ「将軍 SHOGUN」(ノーカット字幕版)(全6話)
- ^ “三船敏郎出演ドラマ「将軍 SHOGUN」を米FOXがリメイク!”. シネマトゥディ (2013年3月21日). 2014年9月6日閲覧。
- ^ 稲垣貴俊 (2021年5月25日). “真田広之、ハリウッド発時代劇「将軍」に主要キャストで出演決定 ─ 三船敏郎が演じた吉井虎長役”. THE RIVER. riverch. 2022年8月2日閲覧。
- ^ MINAMI (2021年10月1日). “リメイク版「将軍 SHŌGUN」浅野忠信&二階堂ふみら出演決定 ─ アンナ・サワイがまり子役、西岡德馬&平岳大&阿部進之介らも”. THE RIVER. riverch. 2022年8月2日閲覧。
- ^ "「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる"交代劇"(3)ジュディ・オング「魅せられて」ヒットで「将軍」ヒロインが消えた". アサ芸プラス. 徳間書店. 2016年9月12日. 2024年9月10日閲覧。
- ^ 「フジ三太郎」『朝日新聞』朝日新聞社、1980年4月4日、縮刷版、23面。