審良静男
あきら しずお 審良 静男 | |
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日本学士院により 公表された肖像写真 | |
生誕 | 1953年1月27日(71歳) |
国籍 | 日本 |
研究分野 |
免疫学 遺伝子学 |
研究機関 |
大阪大学ワクチン開発拠点 大阪大学免疫学フロンティア研究センター |
出身校 |
大阪大学医学部 大阪大学大学院医学系研究科 |
主な業績 | 遺伝子の塩基配列の研究 |
主な受賞歴 |
井上学術賞(2001年) 野口英世記念医学賞(2001年) 大阪科学賞(2002年) 武田医学賞(2003年) 高松宮妃癌研究基金学術賞(2004年) 朝日賞(2006年) 上原賞(2007年) 恩賜賞(2007年) 日本学士院賞(2007年) 慶應医学賞(2010年) |
プロジェクト:人物伝 |
審良 静男(あきら しずお、1953年1月27日 - )は、日本の医師、医学者(免疫学)。学位は医学博士(大阪大学・1984年)。大阪大学免疫学フロンティア研究センター 特任教授[1][2]、大阪大学ワクチン開発拠点 拠点長[3]。日本学士院会員、文化功労者。
市立堺病院内科医師、日本学術振興会奨励研究員、カリフォルニア大学バークレー校博士研究員、大阪大学細胞生体工学センター助教授、兵庫医科大学医学部教授、大阪大学微生物病研究所教授を歴任。2007年から現在まで大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授。
人物
[編集]大阪府東大阪市出身の医学者である。免疫学の世界的権威[4]。1980年、大阪大学の岸本忠三のもとで博士学生として研究をはじめる[5]。博士課程の指導教員であった岸本忠三との結びつきは非常に強く、2007年から2024年現在に至るまで、共に大阪大学免疫学フロンティア研究センターで研究を続けている[6]。
米トムソンサイエンティフィックの「世界で最も注目された研究者ランキング」で、2004年度に第8位[7]、2005年度と2006年度に第1位[8][9]、2007年度に第4位[10]と連続でランクインしている。
2021年7月に奈良県の山中で遭難、膝を骨折する重傷を負うも、無事発見された[11]。
2023年10月2日にカリコー・カタリンらがノーベル生理学医学賞が受賞したが、2008年にカリコらが発表した論文の共著者の一人である。彼女ら受賞について、「受賞は当然だと思う。新型コロナのワクチンが開発できたことは人類にとっての大きな貢献だ」と述べた[2]。
略歴
[編集]学歴
[編集]職歴
[編集]- 1978年6月 - 市立堺病院内科医師
- 1984年2月 - 日本学術振興会奨励研究員
- 1985年2月 - カリフォルニア大学バークレー校博士研究員
- 1987年6月 - 大阪大学細胞工学センター助手(免疫研究部門)
- 1995年5月 - 大阪大学細胞生体工学センター助教授
- 1996年1月 - 兵庫医科大学教授(生化学講座)
- 1999年4月 - 大阪大学微生物病研究所教授
- 2007年10月 - 大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授
- 2018年 - 大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授[1]
学内における役職
[編集]- 2007年10月 - 2019年6月 大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長[1]
- 2022年10月 - 大阪大学ワクチン開発拠点拠点長
受賞歴
[編集]- 2001年2月 - 井上学術賞「免疫系におけるシグナル伝達と生体内での役割」
- 2001年11月 - 野口英世記念医学賞「自然免疫系における病原体認識機構の研究」
- 2002年11月 - 大阪科学賞「自然免疫における病原体認識システムの研究」
- 2003年11月 - 武田医学賞「自然免疫による病原体認識機構に関する研究」[12]
- 2004年2月 - 高松宮妃癌研究基金学術賞
- 2004年11月 - ロベルト・コッホ賞[13]
- 2006年1月 - 朝日賞 「自然免疫における病原体認識の研究」[14]
- 2006年6月 - ウィリアム・コーリー賞
- 2007年3月 - 上原賞 「自然免疫による病原体認識機構の解明」[15][16]
- 2007年6月 - 恩賜賞・日本学士院賞 「自然免疫による病原体認識とシグナル伝達」
- 2007年9月 - ミルシュタイン賞 (Milstein Award)
- 2008年10月 - トムソン・ロイター引用栄誉賞 「トール様受容体と先天免疫の研究」
- 2010年9月 - 慶應医学賞、アベリー・ラントシュタイナー賞(ドイツ免疫学会)[17]
- 2011年3月 - ガードナー国際賞
ノーベル生理学・医学賞の有力候補に挙げられてきたが[18][19]、2011年に同分野の研究を行っていたジュール・ホフマンとブルース・ボイトラーが受賞したため、同分野での受賞の可能性は事実上消滅した[20]。
栄典
[編集]著書
[編集]- 「解明が進むウイルス・細菌感染と免疫応答 分子メカニズムから新たな治療戦略まで」(柳雄介、笹川千尋 共編) 羊土社 2005年
- 「新しい免疫入門 自然免疫から自然炎症まで」(黒崎知博 共著) 講談社ブルーバックス 2014年
- 「新しい免疫入門 第2版 免疫の基本的なしくみ」(黒崎知博、村上正晃 共著) 講談社ブルーバックス 2024年
出典
[編集]- ^ a b c “自然免疫学”. 大阪大学免疫学フロンティア研究センター. 2024年6月8日閲覧。
- ^ a b NHK (2023年10月3日). “2023ノーベル生理学・医学賞にカリコ氏ら コロナワクチン開発に貢献”. NHKニュース. 2023年10月2日閲覧。
- ^ “拠点長メッセージ”. 大阪大学ワクチン開発拠点 (2023年7月3日). 2023年7月3日閲覧。
- ^ “免疫学の世界的権威が遭難か 大阪大の審良教授、奈良・天川に日帰り登山”. 日刊スポーツ (2021年7月25日). 2021年7月25日閲覧。“奈良で遭難した大阪大特任教授、無事発見”. 共同通信社 nordot (2021年7月26日). 2021年7月26日閲覧。
- ^ “『自然免疫の点を線につなぐ』審良 静男”. サイエンティスト・ライブラリー | JT生命誌研究館. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “自然免疫学 | People | IFReC 大阪大学免疫学フロンティア研究センター”. www.ifrec.osaka-u.ac.jp. 2024年11月28日閲覧。
- ^ Thomson Scientific Names Hottest Researchers
- ^ 2004-2005年“Hottest” Researchersを発表 - ランキングページ Archived 2008年2月4日, at the Wayback Machine.
- ^ 2005-2006年“Hottest” Researchersを発表 - ランキングページ Archived 2007年12月13日, at the Wayback Machine.
- ^ 2006-2007年“Hottest Researchers”を発表 - ランキングページ Archived 2009年3月9日, at the Wayback Machine.
- ^ “奈良で遭難した大阪大特任教授、無事発見(共同通信)”. Yahoo!ニュース. 2021年7月26日閲覧。
- ^ 武田医学賞受賞者 Archived 2007年4月4日, at the Wayback Machine.
- ^ “Träger des Robert-Koch-Preises seit 1970” (ドイツ語). Robert-Koch-Stiftung e.V.. 2009年11月7日閲覧。
- ^ “朝日賞:過去の受賞者”. 朝日新聞. 2009年11月4日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “平成18年度上原賞受賞者”. 上原記念生命科学財団. 2007年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月20日閲覧。
- ^ “これまでの上原賞受賞者”. 上原記念生命科学財団. 2022年5月20日閲覧。
- ^ DEUTSCHER IMMUNOLOGIE-PREIS
- ^ 阪大最新ニュース「審良静男教授ノーベル賞候補に」 大阪大学、2008年10月3日
- ^ なぜ日本人は毎年連続でノーベル賞をとれないのか?ここまでわかった「知られざる受賞の法則」トリビア ダイヤモンド・オンライン、2013年11月11日
- ^ 大阪大の審良教授 ノーベル賞逃す 論文発表数カ月の差 中日新聞社、2011年10月4日
- ^ “平成17年春の褒章受章者 大阪府” (PDF). 内閣府. p. 2 (2005年4月29日). 2005年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月17日閲覧。
- ^ 審良静男(あきら しずお)とは? コトバンク
外部リンク
[編集]- akira 大阪大学微生物病研究所による紹介
- Akira Lab. : 大阪大学 微生物病研究所 / 免疫学フロンティア研究センター 自然免疫学分野 審良静男研究室