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宮永正隆

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宮永 正隆(みやなが まさたか、1960年4月23日 - )は、日本音楽評論家ビートルズ評論家、ビートルズ大学学長および哲学部教授[要出典]プロデューサー石川県金沢市出身。

来歴

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1983年3月、早稲田大学法学部卒業。

4年生の時、在校生に公募された「早稲田大学創立百周年記念 新応援歌作詞コンクール」で選出された。その作品は、早稲田大学創立百周年記念応援歌「いざ青春の命のしるし」(作曲・編曲:中村八大[1]として、現在も神宮球場で歌い継がれている。

1983年4月、集英社に入社し『りぼん』編集部に配属される。

1990年に集英社を退社。さくらももこトータルプロデューサーとして、テレビアニメちびまる子ちゃん』(1990年)では声優キャスティングや主題歌選定を行ない、脚本・アフレコ監修、初代オープニング主題歌「ゆめいっぱい」では歌詞の一部を補作[要出典]。初代エンディング主題歌「おどるポンポコリン」、2代目エンディング主題歌「走れ正直者」のプロデュースを担当。劇場用映画第1作『ちびまる子ちゃん』(1990年)に企画として参加、サウンドトラックのプロデュースと解説を執筆。さくらももこと共に設立した「株式会社さくらプロダクション」の初代社長も兼務[2]

さくらがラジオパーソナリティを務めた『さくらももこのオールナイトニッポン』に選曲担当・相方として出演、番組内「みーやんのお耳拝借」コーナーを受け持つ。パキスタンの宗教音楽カッワーリーヌスラト・ファテー・アリー・ハーンや、りぼん編集時代に記した『みーやんのとんでもケチャップ』にて、活字で紹介した曲を選曲。他に、リスナーが「ビートルズの未発表曲が数曲発見」という外電ニュースを送ってきた際「私は既に持っております。ではそのうちの1曲を今からおかけしましょう」と「If You’ve Got Trouble」を流した[3]

2002年、新宿ロフトプラスワン初のビートルズ・トークライブ「ビートルズ大学」をスタート。2009年から音楽評論誌『レコード・コレクターズ』に連載した「ビートルズ来日学」はオランダから原稿送信する形で、10年間の長期連載となる。

2011年、オランダアムステルダムに拠点を移し、国際的にビートルズ研究活動を展開。オランダ稲門会の会長を務め、2019年7月帰国[4]

2019年より「国立金沢大学オープンアカデミー ビートルズ大学」学長就任。同年10月、北陸放送ラジオにて『ラジオ ビートルズ大学』放送開始。ラジオ内で語り切れなかったことを「補講」として「Youtubeビートルズ大学」およびスマートフォン向け無料アプリ「ラジオクラウド」にて発信。

2020年4月、『ラジオ ビートルズ大学』にネット局として栃木放送新潟放送が加わり、同年10月に北海道放送が加わる[5]

人物

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『りぼん』の編集者として担当した漫画家は、柊あおい岡田あーみん、さくらももこ、小椋冬美陸奥A子北原菜里子きたうら克己高田エミ。初期は、目次や「こちらまんが情報」も担当、その後も懸賞などのカラー口絵、読者コーナー「だべりんぐストリート」(りぼんオリジナル)、読者投稿ページ「みーやんのとんでもケチャップ」(りぼん本誌)を担当する[6]。「みーやんのとんでもケチャップ」は、小学校高学年~中学生をメインの読者層とする少女漫画誌としては異例のサブ・カルチャー発信地となり、イッセー尾形細野晴臣竹中直人広川太一郎らも登場、月刊誌史上最高部数250万を記録した時期ということもあり、「私の最初のサブカル体験はとんケチャでした」と声をかけられることがある[7]

宝船蓬莱名義で『月刊カドカワ』にて、うみのさかな名義のさくらももこと『うみのさかなと宝船蓬莱の幕の内弁当』を連載。小泉今日子のコンサートパンフレット・シティボーイズ公演「最後の正月」のパンフレットにも執筆(いずれも1988年)[8]。1992年に単行本『うみのさかなと宝船蓬莱の幕の内弁当』として発刊されている。

ビートルズ関連

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アビー・ロード・スタジオ80周年記念レクチャー・イベントに三回参加した唯一のジャーナリストとなる[9]

ビートルズがオランダ公演を行なったBlokkerの顕彰碑を建立した「Beatles in Blokker基金」幹部から公式招待され、公式式典に日本人として唯一招かれる[10]。ピート・シュローダーの調査で判明した「ビートルズがアムステルダム市内で行なった運河パレードのコース」を、彼の解説とともにチャーター船で検証した唯一の日本人。

プロデュース作品

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アニメ

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映画

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楽曲

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  • ぼくの♡はマージービート(1987年)
  • なぞの応援歌(1987年)
  • 魚屋ジミーの歌(1987年)
  • おどるポンポコリン(1990年)
  • 走れ正直者(1991年)
  • うれしい予感(1995年)
  • 針切じいさんのロケン・ロール(1995年)
  • ハミングがきこえる(1996年)
  • あっけにとられた時のうた(1996年)
  • コジコジ銀座(1997年)

イメージアルバム

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  • みーやんのとんでもケチャップ(1987年)
  • ごきげん〜まる子の音日記〜(1991年)

著作

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  • 「うみのさかな&宝船蓬莱の幕の内弁当」(1992年) - うみのさかな[13]と共著
  • 「間寛平 とまると死ぬ男」(メディアレブ)(1999年)
  • 「ともだちロボット ギタローくん」(2004年) プロデュース(原作:タケカワユキヒデ、作画:牧野博幸)(エニックス)。ベトナムでもベトナム語版が刊行。
  • 「ビートルズ大学」(2006年・アスペクト) 大学教授ら選考委員によりニューヨークに本部を持つ「国際音楽文献目録」に登録される[14]
  • 僕はビートルズ」(2010年 - 2012年。原作:藤井哲夫、作画:かわぐちかいじ) - 作中にちりばめられたビートルズに関するトリビアを「巻末賞味法解説」として単行本第1,2,5,6巻に寄稿。ページ数の関係で巻末に解説が付けられなかった第3,4,7 - 10巻にあたる部分は、文庫版(全6巻)刊行時に解説を書き下ろして収録(講談社)。
  • 「ビートルズ来日学」(2016年、DU BOOKS) - アマゾン海外ロック・ポップスベストセラー1位、八重洲ブックセンター芸術書ベストセラー1位。売り上げ数でなく内容を検討し音楽評論家たちの投票で決定する「ミュージックペンクラブ・ジャパン音楽賞」最優秀出版物賞を受賞[15]

寄稿

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  • 「私の早慶大合格作戦'80年版」 - 合格体験記寄稿。これが原稿料を受け取った最初の執筆となる。編集者がタイトルを「ビートルズの歌詞が英語の原動力」と付けている[15]
  • 「ビートルズ初期写真集 MEET THE BEATLES」(シンコーミュージック) - 「初期ビートルズ論」(1992年)
  • 月刊レコード・コレクターズ
    • アルバム「ポール・イズ・ライブ!」レビュー(1992年)
    • 「グルーヴィー・ブック・レヴュー」 - 「ビートルズ来日もの」「ビートルズ再結成もの」各3冊のレビュー(1999年)(マーブルトロン)
    • 「1964~66 ビートルズ北米ツアー総括」(2004年)
    • 「ビートルズ来日の詳細解説」(2006年)
  • 「ロック画報」 - 4号「黒船ビートルズと日本のロック」に「B4コピーの『温故知新」史」、アルバム・レビュー(「ザ・スパイダース・アルバム・No2」「風街ろまん」「ザ・バッド・ボーイズ!」)
  • クイックジャパン(太田出版)
    • 40号「映画『スキゾポリス』の歩き方」寄稿(2001年)
    • 41号「タモリライフ研究会の思ひ出。」(2002年)
  • 「話題の『ビートルズ大学』誌上講義 熱狂的マニアも初耳 ビートルズの謎『賞味学』のススメ」寄稿(『月刊現代』2005年5月号・講談社)

作詞

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文芸担当

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  • ちびまる子ちゃん - エンディングのクレジットに、文芸(脚本監修者)としてクレジットされていたが、実質は作品全体のトータル・プロデューサーであり覆面クレジットである[要出典]

連載

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  • 「ひとり芝居 イッセー尾形の作り方」連載(1999年-2001年)「北國文華」(北國新聞社)
  • みーやんの金沢ポップンロール(2021年1月12日 ~2023年12月27日 北國新聞

出演

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ラジオ

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  • ラジオ ビートルズ大学(2019年10月 - )

過去

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  • 「オールナイトニッポン 月曜1部」さくらももこの相手役(1990 - 1991)
  • 「テアトル・イッセー」イッセー尾形の相手役(1999 - 2000)
  • 「エルビス&ビートルズ 世紀をこえて」(2000 - 2002)
  • 「NEW ビートルズ 21」(2002 - 2004)
  • 「俺たちのビートルズ」(2004 - 2006)
  • 荻上チキ・Session-22」(2016,2019)
  • 渋谷のラジオ」野宮真貴・カジヒデキ(2016,2019)

講演

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  • NPO法人 シブヤ大学 - 宮永 正隆(2007,2020)
  • DUJAT(日蘭貿易連盟)主催「WHY I CAME TO AMSTERDAM」World Trade Center(英語講演)(2011)
  • キャピトル東急ホテル主催ビートルズ来日40周年記念イベント「究極のビートルズ来日賞味法」(2016)
  • FIX主催「ビートルズに学ぶ企業成長戦略」(2018)
  • 金沢市主催「ザ・ビートルズ茶会」(2018)
  • DJRT(日蘭円卓会議)主催「HOW TO APPRECIATE THE BEATLES」KPMG大会議場(英語講演)(2019)
  • 富山市主催「ビートルズ大学 TOYAMA」(2022 7月~12月 全6回)
  • 小松ロータリークラブ例会 講演「ビートルズ来日から東京オリンピックまで 混迷の時代もこれでスイスイ」(2023 3月)
  • 金沢法人会 講演「ビートルズ最後の新曲賞味法 これで貴方もビートルズ通」
  • 富山新聞社主催「ビートルズ大学TAKAOKA」(2024 1月~6月 全6回)

脚注

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出典

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  1. ^ a b 応援歌”. www.catchup.jp. 2022年8月18日閲覧。
  2. ^ さくらももこ『さるのこしかけ』「台風台湾」、集英社。
  3. ^ さくらももこ、音楽好きで尊敬するマンガ家はガロ系……知られざる”サブカルクィーン”な素顔日刊サイゾー(2018年8月28日)
  4. ^ 石川 自治と教育』(2020年9・10月号
  5. ^ Youtubeビートルズ大学『マーク・ルーイスンの功績③」概要欄
  6. ^ 【音声配信】「ビートルズ来日 50年目の真実」▼音楽評論家・宮永正隆▼6月29日(水)放送分”. 荻上チキ・Session-22. TBSラジオ (2016年6月29日). 2017年9月28日閲覧。
  7. ^ 『石川 自治と教育』(2020年9・10月号)”. 石川県教育文化会議/石川県自治と教育研究会. 2021年12月7日閲覧。
  8. ^ 『うみのさかなと宝船蓬莱の幕の内弁当』
  9. ^ アビー・ロード80周年記念イベントルポ」『レコード・コレクターズ』(ミュージックマガジン)
  10. ^ 『レコード・コレクターズ』(ミュージックマガジン)「ビートルズ来蘭学」1・2
  11. ^ VHS『ちびまる子ちゃん傑作選』
  12. ^ OPクレジット。YouTube【公式】コジコジチャンネル
  13. ^ さくらももこの変名
  14. ^  ビートルズ大学公式サイト
  15. ^ a b 石川 自治と教育 2020年9・10月号

外部リンク

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