イー・クラシス
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | Shibuya INCS 2F-A[1] |
設立 | (創業2000年3月1日)[1] |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 1011001045255 |
事業内容 | 事業者向け広告媒体に特化した企画・販売 |
代表者 | 破産管財人 仁瓶善太郎 |
資本金 | 9793万6千円 |
売上高 | 8億円(2005年12月期)[2] |
従業員数 | 41人(2008年12月) |
決算期 | 12月31日[1] |
関係する人物 | 宮下崇俊(創業者) |
外部リンク | http://www.e-classis.co.jp/ |
株式会社イー・クラシス(英: E-CLASSIS,Inc)は、インターネット関連事業を展開していた、情報通信業の会社。
事業内容
[編集]事業者向けポータルサイトの運営を主軸としていた[2][3][4]。社名の由来として、創業者の宮下崇俊(みやした たかとし、1973年8月1日[5] - )によれば、「『イー』は“eビジネス”、『クラシス』はラテン語で“艦隊”を意味しており、『eビジネスの船を海に何隻も浮かべて世界中を航海する』という思いを込めた」としている[2]。
会社設立当初はインターネット広告事業として「カスタム・クリック」、B2B事業としてビジネスポータルサイト「フィデリ」などを運営していた[6]。その後、成長性が見込めない事業である点、事業領域の広げ過ぎにより人的リソースが不足している点を考慮し[5][7]、2005年7月に広告事業の大部分を他社へ売却[6][† 1]。2010年4月にフィデリを分社化した[6][† 2]。楽天との事業提携を手がけたり[8]、中華人民共和国上海市のビジネスコンサルタント業者と合弁企業を設立、中国進出なども行っていた[2]。2010年以降は卸販売サイト構築サービス「らくらく卸」を主軸に運営していたが[4][6]、この事業も2014年にオークファンに売却している[9]。子会社として株式会社イー・クラシス・コマースがあり、仕入れ管理システム「ドラコ・バイヤーズ」を運営していたが[10]、後に社名を株式会社ドラコ(英: DRACO, Inc.)に変更している[11]。
イー・クラシスの公式サイトは2014年頃より閲覧できなくなり[† 3]、2017年5月8日には関連会社のイー・クラシス・コミュニケーションズ、イー・クラシス・マーケティング、ドラコと共に東京地方裁判所にて破産手続開始の決定を受けた[12]。負債額はイー・クラシスが約1億5千万円、イー・クラシス・コミュニケーションズが約1億円など、4社合計で約3億円[12]。
社員研修
[編集]かつて新卒雇用社員の新人研修に於いて、「理不尽合宿」と称して「土嚢マラソン」や「穴掘り競争」などを行わせていた[13][14][15]。この研修では順位の振るわなかったチームは夕食無し[14]、風呂無し[15] などのペナルティを課すルールがあり、ブラック企業大賞実行委員会ではこれを「虐待である」として批判していた[14]。
歴史
[編集]- 2000年3月 - 株式会社イー・クラシスを創業。
- 2000年5月 - 広告サービス「カスタム・クリック」の提供を開始[6]。
- 2002年5月 - ビジネスポータルサイト「フィデリ」の提供を開始[6]。
- 2005年7月 - 「カスタム・クリック」など広告事業を売却[6]。
- 2010年2月 - 卸販売サイト構築サービス「らくらく卸」の提供を開始[4][6]。
- 2010年3月 - 本社を渋谷区笹塚から渋谷区恵比寿へ移転。また減資も実施。
- 2010年4月 - 「フィデリ」事業を別会社化[6]。
- 2011年4月 - 本社を渋谷区道玄坂へ移転。
- 2012年6月 - 本社を渋谷区道玄坂の別のビルへ移転。
- 2014年8月 - 「らくらく卸」事業をオークファンへ売却[9][10]。
- 2017年5月 - 関連会社3社と共に破産手続き開始決定[12]。
- 2018年1月 - 法人格消滅。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「カスタムクリック」は株式会社カスタム・クリックとして2005年に分社化後、ライブドアマーケティングに売却、アクイジションに社名変更を経た後にサービス終了。
- ^ 「フィデリ」は2017年現在 オウンドメディア株式会社 による運営。
- ^ インターネットアーカイブによる同社公式サイトのキャッシュによれば、2014年7月14日 の取得を最後に内容が無くなっており、11月29日 以降はロゴマークが表示されるのみとなっていた。
出典
[編集]- ^ a b c “会社概要” (日本語). 会社案内. イー・クラシス. 2014年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月20日閲覧。
- ^ a b c d 奥長智機 (2005年6月3日). “ネット情報サイト運営 イー・クラシス(ユニークな独一無二的企業 42)” (日本語). フジサンケイ ビジネスアイ(中国ビジネス、B中新) (日本工業新聞新社): p. 13 - G-Searchにて2015年5月2日閲覧。
- ^ “イー・クラシス、サンプル販売に特化、仕入れサイト開設” (日本語). 日経流通新聞 (日本経済新聞社): p. 7. (2008年7月16日) - 日経テレコンにて2014年4月26日閲覧。
- ^ a b c “イー・クラシス、ECサイト構築、事業者向け支援” (日本語). 日経流通新聞 (日本経済新聞社): p. 11. (2010年2月7日) - 日経テレコンにて2014年4月26日閲覧。
- ^ a b “ベンチャー社長 第1回「ビジネスと恋愛は戦いだ!」 (株)イー・クラシス 宮下崇俊氏” (日本語). 税務会計情報ねっ島TabisLand. セイコーエプソン (2005年8月3日). 2016年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “サービス実績” (日本語). 実績. イー・クラシス (2012年). 2013年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月6日閲覧。
- ^ “社内文化がいきづくオフィスの秘密 株式会社イー・クラシス 代表取締役 宮下崇俊氏” (日本語). 経営者インタビューサイトオフィスWatch. ワークスメディア. p. 6 (2006年2月8日). 2011年7月27日閲覧。
- ^ “楽天、外部サイトへのコンテンツ提供を拡大ー勝ち組へ足場固め着々” (日本語). 日刊工業新聞 (日刊工業新聞社): p. 7. (2002年9月3日) - G-Searchにて2015年5月2日閲覧。
- ^ a b “オークファン、イー・クラシスからECサイト構築サービス事業を取得” (日本語). ベンチャーナウ (Yahoo!ニュースBUSINESS). (2014年8月7日). オリジナルの2014年11月29日時点におけるアーカイブ。 2015年5月1日閲覧。
- ^ a b (日本語)『月間流通額3億円の「らくらく卸」を譲り受け、「仕入れモール」拡充』(プレスリリース)オークファン、2014年8月6日 。2015年5月3日閲覧。
- ^ “会社概要” (日本語). ドラコ・バイヤーズ. ドラコ (2012年). 2016年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月3日閲覧。
- ^ a b c “ビジネスマッチングの(株)イー・クラシスら4社(東京)/破産開始決定” (日本語). 倒産情報 JC-NET (2017年5月18日). 2017年6月6日閲覧。
- ^ “イー・クラシス流 新卒研修” (日本語). 採用情報. イー・クラシス (2008年). 2013年10月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月20日閲覧。
- ^ a b c ブラック企業大賞実行委員会、佐々木亮(日本語)『ブラック語録大全』合同出版、2013年8月20日、88頁。ISBN 9784772611275。
- ^ a b “ネットを活用した中小企業のための商社/イー・クラシス代表取締役社長 宮下崇俊(企業家倶楽部2008年2月号 注目企業)” (日本語). 企業家倶楽部. 企業家ネットワーク (2007年12月27日). 2017年7月17日閲覧。