女性史学賞
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社会における女性 |
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女性史学賞(じょせいしがくしょう)とは、奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センターが主催し、女性史・ジェンダー史的考察に基づく書籍に贈られる学術賞である。
概要
[編集]2005年に脇田晴子が女性史研究の発展を願って創設した賞で、2017年に奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センターが継承した。
対象は、女性史・ジェンダー史的考察をもとに執筆された日本語の著作(出版国は日本に限らない)であり、原則として初めての単著となる研究書に贈られる。分野は歴史学に限らず、文学 ・社会学・文化人類学・民俗学等も対象としている。著者の国籍、年齢、性別は問わない[1]。
2018年度から2024年度の選考委員は、岸本美緒、武田佐知子、成田龍一、姫岡とし子、鈴木則子の各氏[2][3]が務めている。
受賞した著作
[編集]- 第1回(2006年)[4]
- 金富子『植民地期朝鮮の教育とジェンダー-就学・不就学をめぐる権力関係-』世織書房、2005年。ISBN 4-902163-16-0。
- 第2回(2007年) [4]
- 内藤千珠子『帝国と暗殺-ジェンダーからみる近代日本のメディア編成-』新曜社、2005年。ISBN 4-7885-0968-7。
- 山崎明子『近代日本の「手芸」とジェンダー』世織書房、2005年。ISBN 4-902163-22-5。
- 第3回(2008年) [4]
- 京樂真帆子『平安京都市社会史の研究』塙書房、2008年。ISBN 9784827312188。
- 押山美知子『少女マンガジェンダー表象論-〈男装の少女〉の造形とアイデンティティ-』彩流社、2007年。ISBN 9784779112447。
- 第4回(2009年) [4]
- 木村朗子『恋する物語のホモセクシュアリティ-宮廷社会と権力-』青土社、2008年。ISBN 9784791763986。 / 『乳房はだれのものか-日本中世物語にみる性と権力-』新曜社、2009年。ISBN 9784788511415。
- 第5回(2010年) [4]
- 本賞 清家章『古墳時代の埋葬原理と親族構造』大阪大学出版会、2008年。ISBN 978-4-87259-356-3。
- 特別賞 アンヌ・ブッシイ『神と人のはざまに生きる-近代都市の女性巫者』東京大学出版会、2009年。ISBN 978-4-13-013200-8。
- 第6回(2011年)[4]
- 磯山久美子『断髪する女たち-1920年代のスペイン社会とモダンガール』新宿書房、1999年。ISBN 4-316-35770-0。
- 小野沢あかね『近代日本社会と公娼制度-民衆史と国際関係史の視点から』吉川弘文館、2010年。ISBN 9784642037938。
- 第7回(2012年)[4]
- 内田雅克『大日本帝国の「少年」と「男性性」-少年少女雑誌に見る「ウィークネス・フォビア」』明石書店、2010年。ISBN 9784750332192。
- 姚毅『近代中国の出産と国家・社会-医師・助産師・接生婆-』研文出版、2011年。ISBN 9784876363315。
- 第8回(2013年)[4]
- 宮西香穂里『沖縄軍人妻の研究』京都大学学術出版会、2012年。ISBN 9784876982370。
- 第9回(2014年)[4]
- 澤田佳世『戦後沖縄の生殖をめぐるポリティクス-米軍統治下の出生力転換と女たちの交渉-』大月書店、2014年。ISBN 9784272350407。
- 松原宏之『虫喰う近代-1910年代社会衛生運動とアメリカの政治文化-』ナカニシヤ出版、2013年。ISBN 9784779507670。
- 第10回(2015年)[4]
- 土田陽子『公立高等女学校にみるジェンダー秩序と階層構造-学校・生徒・メディアのダイナミズム-』ミネルヴァ書房、2014年。ISBN 9784623070121。
- 嶺崎寛子『イスラーム復興とジェンダー-現代エジプト社会を生きる女性たち-』昭和堂、2015年。ISBN 9784812214343。
- 第11回(2016年)[4]
- 遠藤みどり『日本古代の女帝と譲位』塙書房、2015年。ISBN 9784827312782。
- 辻智子『繊維女性労働者の生活記録運動―1950年代サークル運動と若者たちの自己形成』北海道大学出版会、2015年。ISBN 9784832968158。
- 第12回(2017年)[4]
- 辻浩和『中世の〈遊女〉-生業と身分-』京都大学学術出版会、2017年。ISBN 9784814000746。
- 第13回(2018年)[4]
- 柳原恵『〈化外〉のフェミニズム―岩手・麗ら舎読書会の〈おなご〉たち』ドメス出版、2018年。ISBN 9784810708387。
- 第14回(2019年)[5]
- 第15回(2020年)[6]
- 小野仁美『イスラーム法の子ども観―ジェンダーの視点でみる子育てと家族』慶應義塾大学出版会、2019年。ISBN 9784766426410。
- 第16回(2021年)[7]
- 受賞作なし
- 第17回(2022年)[8]
- 第18回(2023年)[9]
- 寺澤優『戦前日本の私娼・性風俗産業と大衆社会:売買春・恋愛の近現代史』有志舎、2022年。ISBN 978-4-908672-61-3
- 堀川祐里『戦時期日本の働く女たち:ジェンダー平等な労働環境を目指して』晃洋書房、2022年。ISBN 978-4-7710-3558-4
- 第19回(2024年)[10]
- 田村美由紀『口述筆記する文学:書くことの代行とジェンダー』名古屋大学出版会、2023年。ISBN 978-4-8158-1129-7
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター 2021.
- ^ 「第18回募集要項」奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター(2023年4月11日). 2023年12月30日閲覧。
- ^ "2024年度「「第19回女性史学賞」募集要項."奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター(2024年4月18日). 2024年12月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m ウィメンズアクションネットワーク 2019.
- ^ 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター 2019.
- ^ 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター 2020.
- ^ 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター 2021b.
- ^ 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター 2022.
- ^ 「2023年度 第18回女性史学賞」選考結果奈良女子大学アジア・ジェンダ文化学研究センター(2023年11月8日). 2023年12月30日閲覧。
- ^ "「2024年度 第19回女性史学賞」選考結果."奈良女子大学アジア・ジェンダ文化学研究センター(2024年10月15日). 2024年12月7日閲覧。
参考文献
[編集]- ウィメンズアクションネットワーク「第14回「女性史学賞」公募要項」2019年5月、2021年6月5日閲覧。
- 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター「「第16回女性史学賞」募集要項」2021年4月、2021年6月5日閲覧。
- 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター「「第15回女性史学賞」選考結果」2020年10月、2021年6月5日閲覧。
- 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター「「第14回女性史学賞」選考結果」2019年11月、2021年6月5日閲覧。
- 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター「「第16回女性史学賞」選考結果」2021年11月、2023年5月2日閲覧。
- 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター「「第17回女性史学賞」選考結果」2022年11月、2023年5月2日閲覧。