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国立近代美術館 (フランス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国立近代美術館
Musée national d'Art moderne (MNAM)
ポンピドゥー・センター(青、白、赤の構造物が屋上にある建物) 地図
国立近代美術館 (フランス)の位置(パリ4区内)
国立近代美術館 (フランス)
パリ4区内の位置
国立近代美術館 (フランス)の位置(パリ内)
国立近代美術館 (フランス)
国立近代美術館 (フランス) (パリ)
施設情報
専門分野 近代美術・現代美術(20~21世紀)
収蔵作品数 約100,000点
来館者数 約3,300,000人 (2016年)
延床面積 18,700 m2 (常設展・企画展; 28,000 m2: 美術館関連の施設全体)
開館 1947年 (1977年、ポンピドゥー・センター内に移動)
所在地 Place Georges Pompidou, 75004 Paris
パリ4区, イル=ド=フランス地域圏
ポンピドゥー・センター
フランスの旗 フランス
位置 北緯48度51分38秒 東経2度21分08秒 / 北緯48.86056度 東経2.35222度 / 48.86056; 2.35222座標: 北緯48度51分38秒 東経2度21分08秒 / 北緯48.86056度 東経2.35222度 / 48.86056; 2.35222
外部リンク https://www.centrepompidou.fr/
プロジェクト:GLAM
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国立近代美術館 (こくりつきんだいびじゅつかん; Musée national d'Art moderne: MNAM) は、パリ4区の総合文化施設「ポンピドゥー・センター」内にある20~21世紀の近現代美術の作品を所蔵・展示する美術館である。

ピカソカンディンスキーマティスシャガールレジェミロダリデュビュッフェウォーホルモンドリアンニキ・ド・サンファルなどの作品をはじめとする約100,000点の作品を所蔵し[1]、近現代美術のコレクションとしては欧州最大、世界的にもニューヨーク近代美術館 (MoMA) に次いで第二の規模である[2]

通常、同センターの5階に近代美術、4階に現代美術の作品を展示し(常設展)、6階で企画展を行っている[3]

1992年1969年に設立されたインダストリアル・デザインに関するフランス文化機関「産業創造センターフランス語版(CCI)」が国立近代美術館に統合され、CCIのコレクションが同美術館に収蔵された[4]

1956年に彫刻家コンスタンティン・ブランクーシが国家に寄贈し、1997年レンゾ・ピアノにより再建されたアトリエ・ブランクーシ(ポンピドゥー・センター広場脇)も国立近代美術館の一部である[5]

歴史

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旧リュクサンブール美術館

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国立近代美術館の起源は、1750年ルイ8世がフランス最初の美術館として設立したリュクサンブール美術館に遡る。1818年にリュクサンブール美術館が所蔵する作品のうち、没後10年を経た画家の作品はルーヴル美術館に移動することになり、リュクサンブール美術館はこれ以外の画家の作品を所蔵するフランス最初の現代美術館(生存画家美術館)となった[6][7]

とはいえ、1880年までは、展示作品は主にサロンが購入したものであり、宮廷趣味を反映した古典主義的な歴史画肖像画風景画など、既存のジャンルの作品がほとんどであった。したがって、クールベミレーなどの新しい傾向の画家の作品が画家の家族や美術品収集家らによって寄贈され、収蔵品に含められるようになったのは、1880年のサロンの民営化以降のことである。また、これ以後は、ウィンスロー・ホーマーホイッスラーなどのフランス国外の画家の作品も収集し、まとまったコレクションになった1922年ジュ・ド・ポーム国立美術館に移動し、外国人画家の特別な展示室が設置された[7]

一方、1886年にリュクサンブール美術館の近くのフェルー通り(パリ6区)にあったオランジュリー(オレンジ栽培用温室; パリ1区オランジュリー美術館のオランジュリーとは異なり、「オランジュリー・フェルー」と呼ばれていた)を改装して現代美術館が設立され、リュクサンブール美術館の所蔵品の一部をこちらに移動した[8]

パリにある2つの近代美術館

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― 国立近代美術館とパリ市立近代美術館

やがて、リュクサンブール美術館も別館の現代美術館も手狭になり、建築家オーギュスト・ペレ1929年から30年にかけてトロカデロ宮殿フランス語版の敷地に「美術館シテ」を建設する予定であったが、最終的にペレがこれを断念すると、1932年、当時、リュクサンブール美術館の学芸員であった美術史家のルイ・オートクールフランス語版が新しい近代美術館の設立を提案した。一方、フランス政府も、王室の絨毯を製造していたサヴォヌリー工場の跡地に国立近代美術館を建てる計画を発表したため、2つの構想がかち合い、結局、パリ万国博覧会に合わせて建設する建物にパリ市立近代美術館と国立近代美術館を併設することになった。1937年アルベール・ルブラン大統領により「近代美術宮殿」として落成し、後にパレ・ド・トーキョーと改名された[9][10]

ただし、国立近代美術館は仕上げ工事が必要であり、しかも戦争のため工事が中断されたために、1939年に予定されていた開館式が1942年まで延期され、1942年の開館も部分的なもので、軍政が敷かれていた占領地域の倉庫から取り寄せることができた作品は全体の3分の1程度であった。1922年にジュ・ド・ポーム国立美術館に移動した外国人画家の作品も、戦時中はシャンボール城に移動して保管していたため、展示することができなかった[11]

開館 (1947)

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戦後、パリ市立近代美術館は1946年3月15日に再開し、「芸術とレジスタンス」と題する企画展を皮切りに活動を再開したが、国立近代美術館が再びシャンボール城から運び出した作品を併せて開館式を行ったのは1947年6月9日のことであった。

1974年、国立近代美術館の所蔵品のうち、フォーヴィスム1905年)以降の作品をポンピドゥー・センターに移動し、1977年に同センターが開館した。1870年より前に生まれた後期印象派の画家の作品はパレ・ド・トーキョーに残されていたが、1986年オルセー美術館に収蔵された[10][12]

所蔵品

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1947年以降、当初リュクサンブール美術館が所蔵していた作品に、画家自身(ピカソブラックマティスシャガールドローネーなど)またはその継承者(ブランクーシカンディンスキーデュフィルオーなどの継承者)および美術品収集家により寄贈された作品が多数加わり、大規模なコレクションが形成されることになった。

また、絵画、彫刻を含む造形芸術だけでなく、グラフィック・アート写真実験映画ビデオ・アートニューメディアインダストリアル・デザインなどの多岐にわたるジャンルの作品を収集している[13]

コレクション (常設展示)

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美術館内部には小さな展示室がたくさんあり、1905年以降の画家または流派ごとに作品を展示している。

* 「紹介」は主要作品を含む複数の作品が所蔵されている芸術家、および日本人芸術家のフランス語による紹介(公式ウェブサイトの当該ページ; リンク許可)。作品は、このページのSES ŒUVRE(作品)およびVOIR PLUS(さらに表示)で閲覧可能。以下の芸術家の作品は常時展示しているわけではないので要注意。

近代芸術(1905年以降)

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ロベール・ドローネー《都市 No. 2》
ロジェ・ド・ラ・フレネ《風景の中の二人の裸婦》
シュザンヌ・ヴァラドンエリック・サティの肖像》
ポール・シニャック《マルセイユ港の入口》
ピエール・ボナール《ルヴュ・ブランシュのポスター》

フォーヴィスム(野獣派)アンリ・マティス紹介; 主要所蔵作品『窓辺のヴァイオリニスト』『ルーマニアのブラウス』『大きな赤い室内』『金魚鉢のある風景』『マグノリアのある静物』『グレタ・プロゾルの肖像』『文様のある背景の前の装飾的人物』『ダビデ王の悲しみ 』『ブルー・ヌード』)モーリス・ド・ヴラマンク紹介; 主要所蔵作品『赤い木のある風景』『自画像』)、ジョルジュ・ブラック (紹介; 主要所蔵作品『ギターを持つ女』『ギターを持つ男』『サロン』『卓上の静物』『ラ・シオタの小湾』『エスタックの陸橋』『テーブルクロスの上の果物とコンポート鉢』『サロン』『羽ばたき』)、ラウル・デュフィ (紹介; 主要所蔵作品『サン=タドレスの浜辺』『トゥルーヴィルのポスター』『旗で飾られた通り』『マルセイユ港の埠頭に停泊する船』)、ジョルジュ・ルオー (紹介; 主要所蔵作品『鏡の前の女』『傷ついた道化師』『深き淵より』『聖顔』)、 アンドレ・ドラン (紹介; 主要所蔵作品『コリウールの風景』『二艘の小舟』『紅茶カップ』)、アルベール・マルケ (紹介; 主要所蔵作品『マンギャンのアトリエで描くマティス』『ロッテルダム』『河岸』『夜のポンヌフ』)、オトン・フリエスキース・ヴァン・ドンゲンアンリ・マンギャンオーギュスト・シャボーフランス語版

キュビスム(立体派):画家のパブロ・ピカソ紹介; 主要所蔵作品『バレエ「パラード」の幕』『読書する婦人』『アルルカン (アルルカンに扮する画家サルバード)』『ミューズ』『女性の肖像』『春』『女性の頭部』『肱掛椅子に腰掛ける女』『まどろむ女』『秘密』『ロッキング・チェア』『トルコ帽の女性』)、フェルナン・レジェ紹介; 主要所蔵作品『婚礼』『読書』『2羽のオウムのいるコンポジション』『余暇 - ルイ・ダヴィッドへのオマージュ』)、フアン・グリス紹介; 主要所蔵作品『朝食』『ギター』)、ジョルジュ・ブラック、アルベール・グレーズジャン・メッツァンジェジャック・ヴィヨンアンドレ・ロートオーギュスト・エルバン、彫刻家のアンリ・ローランスフランス語版レイモン・デュシャン=ヴィヨンジャック・リプシッツフランス語版アレクサンダー・アーキペンコ

素朴派アンリ・ルソーセラフィーヌ・ルイルイ・ヴィヴァンカミーユ・ボンボワフランス語版アンドレ・ボーシャン

未来派ウンベルト・ボッチョーニカルロ・カッラジャコモ・バッラジーノ・セヴェリーニルイージ・ルッソロアルベルト・マニェッリフランス語版

ロシア・アヴァンギャルドロシア構成主義シュプレマティスムカジミール・マレーヴィチアレクサンドル・ロトチェンコエル・リシツキーアレクサンドラ・エクステルナタリア・ゴンチャロワミハイル・ラリオーノフジャン・プーニーフランス語版ウラジミール・バラノフ=ロシネフランス語版レオポルド シュルヴァージュフランス語版パーヴェル・フィローノフポール・マンスーロフフランス語版ウラジミール&ゲオルギー・ステンベルグ英語版

表現主義新即物主義エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーマックス・ペヒシュタインアウグスト・マッケアレクセイ・フォン・ヤウレンスキーエミール・ノルデオスカー・ココシュカリオネル・ファイニンガーオットー・ディクス紹介; 主要所蔵作品『ブリュッセルの鏡の部屋の思い出』『ジャーナリスト、シルヴィア・フォン・ハルデンの肖像』)、ジョージ・グロスクリスチャン・シャドマックス・ベックマン

ダダイスムバウハウス:画家のマルセル・デュシャン紹介; 代表作『泉』)、パウル・クレー (紹介; 主要所蔵作品『庭の中の矢』『リズミカルなもの』『港の帆船』)、フランシス・ピカビア (紹介; 主要所蔵作品『ル・ルシレ』『スフィンクス』『カコジル酸塩の眼』『美徳』『仔牛の崇拝 』『ブルドッグと女たち』『仮面と鏡』)、マルセル・ヤンコフランス語版ゾフィー・トイバー=アルプラウル・ハウスマンハンナ・ヘッヒクルト・シュヴィッタースモホリ=ナジ・ラースローヨゼフ・アルバースオスカー・シュレンマー、彫刻家のジャン・アルプアントワーヌ・ペヴスナーナウム・ガボ

抽象絵画デ・ステイル)・具象絵画フランティセック・クプカワシリー・カンディンスキー紹介; 主要所蔵作品『サン=クルー公園, 薄暗い並木道』『空の青』『黒い弧のある絵』『灰色の中に』『塔のある風景』『黄 - 赤 - 青 』『相互の和音』)、ロベール・ドローネー紹介; 主要所蔵作品『詩人フィリップ・スーポー』『躍動, 生きる喜び』『都市 No. 2』)、ピエト・モンドリアン (紹介; 主要所蔵作品『ニューヨークシティ I』『赤・青・白のコンポジション II』)、バート・ファン・デル・レックフランス語版テオ・ファン・ドゥースブルフジョルジュ・ヴァントンゲルローフィルモス・フサールセザール・ドメラフランス語版ジャン・エリオンオットー・カールスンド英語版ヴィリー・バウマイスターフランス語版オットー・フロイントリッヒホアキン・トレス=ガルシアマックス・ビルリチャード・モーテンセンフランス語版オーレリー・ヌムールフランス語版

その他の彫刻家:コンスタンティン・ブランクーシ (紹介)、アンリ・ゴーディエ=ブルゼスカフリオ・ゴンサレスアレクサンダー・カルダーヘンリー・ムーア

エコール・ド・パリの画家:マルク・シャガール紹介; 主要所蔵作品『ロシアとろばとその他のものたちに』, 『杯を掲げる二重肖像 』, 『白い襟のベラ』)、アメデオ・モディリアーニ (所蔵作品『赤い顔』『モイズ・キスリング』)、シャイム・スーティン (紹介; 主要所蔵作品『給仕』『七面鳥のある静物』)、藤田嗣治 (紹介; 主要所蔵作品『カフェ』『友情』『花咲く河岸, ノートルダム』)、モイズ・キスリングジュール・パスキンマリア・ブランシャール

シュルレアリスムジョルジョ・デ・キリコ紹介; 主要所蔵作品『ある午後のメランコリー』『ギョーム・アポリネールの肖像』『二人の人物』)、サルバドール・ダリ紹介; 主要所蔵作品『不可視のライオン, 馬, 眠る女』『部分幻影, ピアノに現れたレーニンの六つの肖像』)、ルネ・マグリット紹介; 主要所蔵作品『夏の階段』『二重の秘密』『旅の想い出』『赤いモデル』『陵辱』『ストロピア』)、マックス・エルンスト紹介; 主要所蔵作品『解剖 - 花嫁』『ユビュ皇帝』『キマイラ』『視覚の内部』『三本の糸杉』『最後の森』『嘘八百』)、ジョアン・ミロ紹介; 主要所蔵作品『青 II』『シエスタ』『絵画』『闘牛』)、アンドレ・ブルトンマン・レイ紹介; 代表作『アングルのヴァイオリン』)、ドラ・マールイヴ・タンギー紹介; 主要所蔵作品『夏の4時, 希望…』『岩の窓のある宮殿』)、アンドレ・マッソンロベルト・マッタヴィフレド・ラムポール・デルヴォーアルベルト・ジャコメッティハンス・ベルメールヴィクトル・ブローネルジョゼフ・コーネルメレット・オッペンハイム

抽象表現主義ジャクソン・ポロックマーク・トビー英語版マーク・ロスコバーネット・ニューマンウィレム・デ・クーニングアーシル・ゴーキークリフォード・スティル英語版ロバート・マザーウェル英語版サム・フランシスアドルフ・ゴットリーブケネス・ノーランドフィリップ・ガストン英語版ポール・ジェンキンス英語版ジョアン・ミッチェル英語版サイ・トゥオンブリー

抒情的抽象・タシスムヴォルスジョルジュ・マチュー英語版ハンス・アルトゥングフランス語版カミーユ・ブライアンフランス語版ジャン=ポール・リオペルニコラ・ド・スタールピエール・スーラージュジェラール・シュネデールフランス語版ジャン・ドゥゴテックスフランス語版ピエール・タル=コートフランス語版ブラン・ヴァン・ヴェルデフランス語版ザオ・ウーキーオリビエ・ドゥブレフランス語版シモン・アンタイフランス語版アンドレ ランスコイフランス語版アルフレッド・マネシエフランス語版ジャン・バゼーヌフランス語版ジャン・ル・モアルフランス語版ロジェ・ビシエールフランス語版モーリス・エステーヴフランス語版シャルル・ラピックフランス語版セルジュ・ポリアコフフランス語版マリア・エレナ・ヴィエイラ・ダ・シルヴァアルパド・スゼンヌフランス語版ギュスターヴ・サンジェフランス語版ジュリアス・ビジアフランス語版ベルナルド・シュルツェフランス語版フランソワ・スターリフランス語版エティエンヌ・マルタンフランス語版

アンフォルメル(非定型の芸術)・アール・ブリュット(生の芸術)ジャン・フォートリエジャン・デュビュッフェアントニ・タピエスルーチョ・フォンタナアルベルト・ブッリジュゼッペ・カポグロッシフランス語版ベルナール・レキショフランス語版ガストン・シェサックフランス語版エンリコ・バイフランス語版マノロ・ミジャーレスフランス語版アントニオ・サウラフランス語版エドゥアルド・チリーダ

コブラ (CoBrA)アスガー ヨルンフランス語版カレル・アペルピエール・アレシンスキークリスチャン・ドートルモンフランス語版ギヨーム・コルネイユフランス語版コンスタント・ニーヴェンホイスジャック・ドゥーセフランス語版ジャン=ミシェル・アルタンフランス語版エギル・ヤコブセンフランス語版カール=ヘニング・ペデルセンフランス語版

具体美術協会 (GUTAI)白髪一雄紹介; 所蔵作品『地然星混世魔王』)、村上三郎紹介)、田中敦子紹介)、嶋本昭三紹介; 所蔵作品『この上を歩いてください』)、堂本尚郎紹介; 所蔵作品『絵画』(1960)『絵画』(1962))、今井俊満紹介

キネティック・アートオプ・アート、視覚芸術探求グループ)ヴィクトル・ヴァザルリヘスス=ラファエル・ソトフランス語版カルロス・クルズ=ディエズフランス語版ヤコブ・アガムブリジット・ライリー (画家)フリオ・レ・パルクフランス語版フランソワ・モルレフランス語版オラシオ ガルシア=ロッシフランス語版フランシスコ・ソブリノフランス語版ジョエル・ステインフランス語版イヴラルフランス語版ポル・ビュリフランス語版グレゴリオ・バルダネガフランス語版ニコラ・シェフェールフランス語版

その他、ピエール・ボナール (紹介; 主要所蔵作品『レーヌ・ナタンソンと赤いセーターのマルト』『浴槽の裸婦』『背を向けて化粧する裸婦』『洗面所の鏡の中の自画像』『ミモザの見えるル・カンネのアトリエ』『ルヴュ・ブランシュのポスター』)、モーリス・ユトリロ (紹介; 主要所蔵作品『ラパン・アジル』『コタン小路』)、ポール・シニャックアリスティド・マイヨールシュザンヌ・ヴァラドンマリー・ローランサン紹介; 主要所蔵作品『ターバンの女』『鳩を持つ女たち』)、ソニア・ドローネータマラ・ド・レンピッカ紹介; 主要所蔵作品『青い服を着た若い女』)、ジョージア・オキーフフリーダ・カーロルイーズ・ネヴェルソンルイーズ・ブルジョワ紹介; 主要所蔵作品『Cumul I』)、ジェルメーヌ・リシエフランス語版ジュディット・レイグルフランス語版ドロテア・タニング草間彌生紹介、所蔵作品『My Flower Bed』)、ディエゴ・リベラジョルジョ・モランディバルテュス紹介; 主要所蔵作品『キャティーの化粧』『アリス』『トルコ風の部屋』『木のある大きな風景 (シャシーの農家の中庭)』)、ベルナール・ビュフェフランシス・ベーコン紹介; 主要所蔵作品『風景の中のヴァン・ゴッホ 』『部屋の中の三人の人物』)などの作品

現代芸術(1960年以降)

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ポップアートリチャード・ハミルトンアンディ・ウォーホル紹介; 主要所蔵作品『10人のリズ』)、ロバート・ラウシェンバーグジェームス・ローゼンクイストロイ・リキテンスタイン紹介; 所蔵作品『4枚のパネルの付いたモジュラー絵画』『ホットドッグ』)、ジャスパー・ジョーンズクレス・オルデンバーグジョージ・シーガルジム・ダインエド・ルシェ

ヌーヴォー・レアリスムイヴ・クライン紹介; 主要所蔵作品『青の時代の人体測定』 『偉大な青の食人行為』)、ジャン・ティンゲリーニキ・ド・サンファル紹介; 所蔵作品『花嫁』『磔刑』『射撃』)、アルマンセザール・バルダッチーニ

ミンモ・ロテッラフランス語版クリストとジャンヌ=クロードレイモン・アンスフランス語版ジャック・ヴィルグレフランス語版マルシャル・レイスフランス語版オイヴィント・ファールシュトレームフランス語版ダニエル・スペーリフランス語版

グループ・ゼロ (ZERO)・グループ・ニュル (NUL)ハインツ・マックフランス語版オットー・ピーネフランス語版ギュンター・ユッカーフランス語版コンラッド・クラフェックフランス語版ヘルマン・デ・フリースフランス語版ヤン・スホーンホーヴェンドイツ語版

前衛美術雑誌『アジムート(Azimuth)』・アルテ・ポーヴェラピエロ・マンゾーニエンリコ・カステラーニイタリア語版ピエロ・ドラツィオイタリア語版ダダマイーノフランス語版ジュゼッペ・ペノーネイタリア語版マリオ・メルツフランス語版ヤニス・クネリスルチアーノ・ファブロイタリア語版ジョバンニ・アンセルモイタリア語版アリギエロ・ボエッティイタリア語版ミケランジェロ・ピストレットイタリア語版ピエロ・ジラルディイタリア語版ジルベルト・ゾリオ英語版

フルクサスジョン・ケージラ・モンテ・ヤングヨーゼフ・ボイスナム・ジュン・パイクヴォルフ・フォステルフランス語版ジョージ・ブレクトロベール・フィリュウフランス語版ベン・ヴォーチェフランス語版ディーター・ロートフランス語版オノ・ヨーコ紹介)、ジャン=ジャック・ルベルフランス語版

ミニマリズム・BMPT、シュポール・シュルファスフランス語版エルズワース・ケリーロバート・ライマンカール・アンドレダン・フレイヴィンダン・グレアム英語版ドナルド・ジャッドソル・ルウィットアグネス・マーティン英語版ロバート・モリスブルース・ナウマンリチャード・セラフランク・ステラフランソワ・モルレフランス語版マルタン・バレフランス語版ダニエル・ビュランオリヴィエ・モセフランス語版ミシェル・パルモンティエールフランス語版ニエル・トロニフランス語版クロード・ヴィアラフランス語版ルイ・カーヌフランス語版ダニエル・ドゥズーズフランス語版パトリック・セトゥールフランス語版ジャン=ピエール・パンスマンフランス語版アンドレ=ピエール・アルナルフランス語版ピエール・ビュラグリオフランス語版フランソワ・ルーアンフランス語版クリスチャン・ジャカールフランス語版ヴァンサン・ビウレスフランス語版ノエル・ドラフランス語版ベルナール・パジェスフランス語版トニ・グランフランス語版

フィギュラシオン・ナラティブフランス語版(物語的具象派)エルヴェ・テレマックフランス語版ベルナール・ランシヤックフランス語版グドムンドゥル・エロフランス語版ジャック・モノリフランス語版ヴァレリオ・アダミフランス語版ジル・アイヨーフランス語版アンリ・クエコフランス語版ジェラール・フロマンジェフランス語版ペーター・クラーゼンフランス語版アントニオ・セギフランス語版アントニオ・レカルカティフランス語版エキポ・クロニカフランス語版アラン・ジャックフランス語版ピーター・サウル英語版

レトリスム(文字主義)・コンセプチュアル・アートイシドール=イズーガブリエル・ポムランフランス語版モーリス・ルメートルフランス語版ジル・ウォルマンフランス語版ロラン・サバティエフランス語版フランソワ・デュフレーヌフランス語版ジャン=ルイ・ブローフランス語版アラン・サティエフランス語版ジョセフ・コスースローレンス・ウェイナーマルセル・ブロータスソフィー・カルベルナール・ヴネフランス語版

ソビエト・ノンコンフォーミスト(非体制順応)アート、ソッツ・アートフランス語版[14]イリヤ&エミリア・カバコフコマール&メラミッド英語版ドミトリー・プリゴフウラジーミル・ネムーヒン英語版オスカー・ラビンフランス語版エドゥアール・スタインベルグ英語版ボリス・オルロフ英語版アナトリー・ズベレフ英語版グリシャ・ブルスキンフランス語版、セルゲイ・ミロネンコ、レオニード・ソコフフランス語版アレクサンドル・ブロツキーウラジーミル・ヤコブレフアレクサンドル・コソラポフフランス語版ティムール・ノヴィコフ英語版リディア・マステルコヴァフランス語版、ユーリー・ズロトニコフ (Yuri Zlotnikov)、オレグ・クリークフランス語版

ボディアートマリーナ・アブラモヴィッチオルランフランス語版ジーナ・パネフランス語版ミシェル・ジュルニアックフランス語版レベッカ・ホーンケティ・ラ・ロッカ英語版ヤナ・スターバックフランス語版

新表現主義(新野獣派、トランスアバンギャルド、フィギュラシオン・リーブル[15]ゲオルグ・バゼリッツフランス語版アンゼルム・キーファーイェルク・イメンドルフフランス語版A・R・ペンクフランス語版、アルバート・オーレン (Albert Oehlen)、マルクス・リュペルツフランス語版ジャン=ミシェル・バスキアジュリアン・シュナーベルレオン・ゴラブフランス語版ディヴィッド・サーレフランス語版エリック・フィッシュルフランチェスコ・クレメンテフランス語版エンツォ・クッキフランス語版ミンモ・パラディーノミケル・バルセロロベール・コンバスフランス語版エルヴェ・ディ・ローザフランス語版ジェラール・ガルーストフランス語版ジャン=シャルル・ブレフランス語版フランソワ・ボワロンフランス語版、ジャック・グランベール (Jacques Grinberg)、ジャンヌ・ソケ (Jeanne Socquet)

その他、ゲルハルト・リヒタージグマー・ポルケリチャード・リンドナー英語版マルティン・キッペンベルガーペル・キルケビー英語版ピーター・スタンフリフランス語版ルシアン・フロイドデイヴィッド・ホックニーブライオン・ガイシントニー・クラッグリチャード・ロングバリー・フラナガンリチャード・ディーコン英語版マルコム・モーリー英語版チャック・クローズ英語版マシュー・バーニービル・ヴィオラダド英語版ロマン・オパルカフランス語版ピエール・モリニエクロード・ベルガルドフランス語版ジャン・ピエール・レイノーフランス語版クロード・レヴェックフランス語版クリスチャン・ボルタンスキーアネット・メサジェアニッシュ・カプーア李應魯フランス語版シェリ・サンバフランス語版などの作品

その他の芸術家の1990年代の作品:ベルント&ヒラ・ベッヒャーアンドレアス・グルスキーマーティン・パー英語版トーマス・ルフナン・ゴールディンペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスフランス語版ウィム・デルボアフランス語版ギルバート&ジョージシンディ・シャーマンピーター・ドイグアンディー・ゴールズワージーグレン・ブラウン英語版シーン・スキャリー英語版ジョン・カリン英語版マルレーネ・デュマスエルネスト・ネトフランス語版、トゥンガ (Tunga)、スボード・グプタ严培明フランス語版王度 (芸術家)フランス語版王克平フランス語版モナ・ハトゥムアデル・アブデスメッドベルトラン・ラヴィエフランス語版フィリップ・コニエフランス語版ベルナール・フリズフランス語版ピエール・ユイグフランス語版アラン・セシャスフランス語版グザヴィエ・ヴェイヤンフランス語版ジャン=ミシェル・オトニエルフランス語版フィリップ・ラメットフランス語版ベルナール・ピファレッティフランス語版ローラン・グラッソフランス語版クロード・クロスキーフランス語版ミシェル・ブラジーフランス語版ディディエ・マルセルフランス語版フィリップ・マヨーフランス語版フィリップ・パレーノ)、ピエール・エ・ジルヴァレリー・ベランフランス語版

建築・デザイン

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1992年1969年に設立されたインダストリアル・デザインに関するフランス文化機関「産業創造センターフランス語版(CCI)」と国立近代美術館の統合により、以下のコレクションが国立近代美術館に収蔵された。

オットー・ワーグナーペーター・ベーレンスヘリット・リートフェルトマルセル・ブロイヤーピエール・シャロール・コルビュジエピエール・ジャンヌレシャルロット・ペリアンアイリーン・グレイルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエルイ・ソニョフランス語版ルネ・エルブストフランス語版ロベール・マレ=ステヴァンスフランコ・アルビニフランス語版アルヴァ・アールトマルセル・ロッズジオ・ポンティジャン・プルーヴェハンス・コレー英語版レイ&チャールズ・イームズハリー・ベルトイアフランス語版マルコ・ザヌーゾフランス語版リヒャルト・ザッパーピエール・ガーリッシュフランス語版レイモンド・ローウィアッキレ・カスティリオーニフランス語版エーロ・サーリネン柳宗理紹介; 所蔵作品『バタフライ・スツール』)、ヴェルナー・パントンフランス語版アルネ・ヤコブセンロジェ・タロンフランス語版ピエール・ポーランフランス語版オリヴィエ・ムールグフランス語版イサム・ノグチジョエ・コロンボ英語版エットレ・ソットサスカルロ・バルトーリイタリア語版倉俣史朗エリザベット・ガルーストフランス語版ガエタノ・ペッシェフランス語版マリオ・ベリーニ (建築家)マッティア・ボネッティフランス語版フィリップ・スタルクマルタン・ゼケリフランス語版マーク・ニューソンロナン&エルワン・ブルレックフランス語版ロン・アラッド英語版ジャスパー・モリソンコンスタンティン・グルチッチフランス語版マタリ・クラッセフランス語版パトリック・ジュアンフランス語版マルセル・ワンダースロス・ラブグローブ英語版ノーマン・フォスターアルド・ロッシジャン・ヌーヴェルドミニク・ペロークリスチャン・ド・ポルザンパルク

アトリエ・ブランクーシ

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1956年、彫刻家コンスタンティン・ブランクーシ (1876-1957) はアトリエ全体(未完の作品、下絵、家具、本棚、レコードキャビネット、写真等を含む)を、没後、これを再建するという条件で国家に寄贈した。再建を手掛けたのはレンゾ・ピアノであり、1997年に完成した[16]

カンディンスキー図書館

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2002年に完成したカンディンスキー図書館は、20~21世紀の芸術専門の図書館であり、特に視覚芸術および関連する視覚媒体に関する資料(書誌、古文書、写真、視聴覚材)を揃えている。また、20世紀の芸術家に関する書籍、私文書、原稿など、美術品収集家や芸術家自身により寄贈された豊富な資料を所蔵している。カンディンスキー図書館を利用することができるのは研究者のみである[17][18]

日本における国立近代美術館の所蔵作品の紹介

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ポンピドゥー・センターが開館20周年を迎え、改修工事に入ったため、これまで国立近代美術館の常設展示から動かされることのなかった代表作――「マティス、ピカソ、カンディンスキー、ブランクーシ、シャガール、マグリットら今世紀前半を彩る巨匠の絵画・彫刻から、デュビュッフェ、ティンゲリー、カバコフなど今日の作家による大規模なインスタレーションまで、80作家による127点の作品」――を展示。

  • 2007年2月7日 - 5月7日、同年1月に開館した国立新美術館で「異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005」が開催された[20][21]

パリに集い、パリで創作した20世紀初頭から現在までの外国人芸術家たち――画家のピカソ(スペイン)、シャガール、スーティン(ロシア帝国)、モディリアーニ(イタリア)、キスリング(ポーランド)、彫刻家のブランクーシ、ブローネル(ルーマニア)、ジャコメッティ(スイス)、パスキン(ブルガリア)、マン・レイ(アメリカ)、ジゼル・フロイント(ドイツ)、日本人画家のレオナール・フジタ(藤田嗣治)、菅井汲、堂本尚郎――の作品、約200点を展示。

ジャポニズム2018―日本人アーティストの企画展

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2018年、フランスでジャポニスム2018が開催され、ポンピドゥー・センターの企画展として「池田亮司 | continuum」展 (6月15日 - 8月27日) が開催され、次いで「安藤忠雄 挑戦」展 (10月10日 - 12月31日) が行われる。

脚注

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  1. ^ L'histoire des collections – Centre Pompidou” (フランス語). www.centrepompidou.fr. 2018年8月22日閲覧。
  2. ^ JDD, Le. “Après Bruxelles, le Centre Pompidou vise Shanghai en 2019” (フランス語). lejdd.fr. https://www.lejdd.fr/culture/beaux-arts/apres-bruxelles-le-centre-pompidou-vise-shanghai-en-2019-3645734 2018年8月21日閲覧。 
  3. ^ ただし、ポンピドゥー・センターで開催される企画展の内容・規模に応じて5階のみを常設展とする場合もあり、展示作品も随時変更される。
  4. ^ “CCI Centre de Création Industrielle | Centre Pompidou” (フランス語). https://www.centrepompidou.fr/cpv/ressource.action?param.id=FR_R-29c39e7add5284b368657fc8367cdde&param.idSource=FR_O-1368dab681dc418a2e8cd8b545dacc1&param.refStatus=nsr 2018年8月21日閲覧。 
  5. ^ “Constantin Brancusi | Centre Pompidou” (フランス語). https://www.centrepompidou.fr/cpv/ressource.action?param.id=FR_R-68b835ad83f8b3e838e12fd99723a7&param.idSource=FR_DP-68b835ad83f8b3e838e12fd99723a7 2018年8月21日閲覧。 
  6. ^ Histoire | Musee du Luxembourg” (フランス語). museeduluxembourg.fr. 2018年8月21日閲覧。
  7. ^ a b Musée d'Orsay: Peinture” (フランス語). www.musee-orsay.fr. 2018年8月21日閲覧。
  8. ^ Les musées du Luxembourg - Sénat”. www.senat.fr. 2018年8月21日閲覧。
  9. ^ http://theses.enc.sorbonne.fr/2004/teneze” (フランス語). theses.enc.sorbonne.fr. 2018年8月21日閲覧。
  10. ^ a b Musée national d'art moderne-Service des manifestations.”. archivesetdocumentation.centrepompidou.fr. 2018年8月21日閲覧。
  11. ^ フランコフォニア / ルーブルの記憶について (喜多崎 親)”. 当時は同じように、ルーヴル美術館の作品も第二次世界大戦が始まる少し前から地方に移動した. 2018年8月21日閲覧。
  12. ^ “Histoire(s) d'une collection | Centre Pompidou” (フランス語). https://www.centrepompidou.fr/cpv/agenda/event.action?param.id=FR_R-cc52e4e67d13129e83b8aee1b1c97245&param.idSource=FR_E-cc52e4e67d13129e83b8aee1b1c97245 2018年8月21日閲覧。 
  13. ^ “Musée - Niveau 5 | Centre Pompidou” (フランス語). https://www.centrepompidou.fr/cpv/ressource.action?param.id=FR_R-291166d8-4cc1-4fdb-b8f5-78f0ed0fd95b&param.idSource=FR_LI-2ad5ad73432c7c4bc733cec61702c56 2018年8月21日閲覧。 
  14. ^ ソッツ・アート”. ソッツ・アート:1970年代以降、旧ソ連で展開された美術運動。72年頃、モスクワで大衆文化のイメージを流用した作品を制作していたコマール&メラミッドの二人が、自作の傾向をこう呼んだことに端を発する。当時の旧ソ連では、建国以来の社会主義リアリズムが硬直化していたため、それに反発した多くの若手アーティストが、以後“東側の「ポップアート」”とでも呼ぶべきこの運動に新たな表現の可能性を託すようになった。もちろん、政府はこの運動を認めず反体制的というレッテルを貼ったため、ソッツ・アートの展覧会は国内では開催できず、多くの作家は国外に移住、代表的作家であるE・ブラトフやI・カバコフの作品がそのパロディの質を高く評価されたのは西側においてであった。このように、「ソッツ・アート」は一種の反権力装置として機能していたので、80年代後半以降、ゴルバチョフの開放政策によって仮想敵を失い失速してしまったのは、当然といえば当然の趨勢と言えよう。なお、『美術手帖 特集=モスクワ1990』(美術出版社、1990年6月号)は、「ソッツ・アート」を意欲的に紹介した好企画。[執筆者:暮沢剛巳]. 2018年8月22日閲覧。
  15. ^ フィギュラシオン・リーブル”. 1980年代にアメリカやヨーロッパで同時多発的に生まれた具象絵画運動のうち、フランスにおいてエルヴェ・ペルドリオルを主唱者として興ったムーヴメント。主要メンバーはロバート・コンバス、エルヴェ・ディ・ローザ、レミ・ブランシャー、フランソワ・ボワスロンら。彼らは81年に批評家ベルナール・ラマルシュ=ヴァデルのロフトで行なわれた「Finir en beauté」展で知り合う。翌年にはニューヨークで展示をし、キース・ヘリングやケニー・シャーフなどアメリカのバッド・ペインティングに代表されるアーティストと交流を深める。84年にはパリ市近代美術館で「5/5 Figuration Libre, France-USA」展を開催、ジャン=ミシェル・バスキアやヘリングらを招聘している。イタリアのトランス・アヴァンギャルディアやドイツのネオ・エクスプレッショニズムに比べ、フィギュラシオン・リーブルはより大衆芸術にインスパイアされていると指摘される。バンド・デシネやSF、子どものデッサン、ロック・ミュージック、映画、写真、雑誌、郊外の若者文化などに影響を受けた、激しい、または単純なグラフィックとはっきりとした色彩が特徴的である。パリのメトロの駅構内に巨大な絵画を直接描いたり、クラブの壁をマンガのようなコマ割りや激しい筆致のキャラクターで埋め尽くしたりと、グラフィティの要素も強い。モンスターやロボット、アフリカの想像上の木やサーカス、広告、工業製品などをモチーフにしたものなど、ハイカルチャーとサブカルチャー、西洋文化と非西洋文化を自由に横断し、価値のヒエラルキーから逸脱している。フィギュラシオン・リーブル全盛の84年には、ポンピドゥー・センター近くにディ・ローザがブティックをオープンし、彼らの作品のキャラクターを商品化したフィギュアやグッズを販売するなど、アートがユースカルチャーの一部として流行した。[著者: 栗栖智美]. 2018年8月21日閲覧。
  16. ^ INA - Jalons - L'atelier Brancusi à Beaubourg, un autre regard sur la création - Ina.fr”. INA - Jalons. 2018年8月21日閲覧。
  17. ^ Portail général” (フランス語). bibliothequekandinsky.centrepompidou.fr. 2018年8月21日閲覧。
  18. ^ La Bibliothèque Kandinsky – Centre Pompidou” (フランス語). www.centrepompidou.fr. 2018年8月21日閲覧。
  19. ^ ポンピドー・コレクション展”. 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO. 2018年8月24日閲覧。
  20. ^ Office., Internet Museum「異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005 | 国立新美術館」『インターネットミュージアム』。2018年8月24日閲覧。
  21. ^ 国立新美術館 平成18年度活動報告”. 国立新美術館. 2020年3月3日閲覧。

関連事項

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外部リンク

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