唄う橋幸夫 颯爽股旅篇
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『唄う橋幸夫 颯爽股旅篇』は、1964年1月にビクターレコードより発売された、橋幸夫の股旅関係の14の楽曲を収録したLP盤アルバム(JV-5095)である[1]。初の股旅物に特化したアルバムとなっている。
概要
[編集]- 1960年7月、『潮来笠』(作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田正)でデビューした橋は、その年12月末に25cmLPで初のベストアルバムとなる『橋幸夫傑作集』をリリース、その後このシリーズは第9集(63年12月)まで制作されている。30cmLPでは、62年1月より『橋幸夫オールヒットメロディー第1集』をリリースし、これは第4集(63年12月)まで制作されている。この時期は、LP盤が25cmから30cmへ、モノラル録音からステレオ録音の移行期と重なっており、橋のアルバムリリースも、25cmステレオの『ヒットソング集』をリリースしたりしているが、その後30cmステレオ録音の『橋幸夫ステレオハイライト』シリーズ(第1集は64年4月)に集約されていった[2]。
- 本アルバムがリリースされた1964年は、モノラル盤でのリリースの終焉期で、橋のヒット曲から股旅ものを選択して、30cmLPモノラルでリリース、股旅物に限定した初のベストアルバムとして14の楽曲が収録されている。
- 1960年7月の『潮来笠』から、本アルバムがリリースされた64年1月までの3年半の期間で、橋はシングルを44枚リリースし、その殆どでビクターヒット賞を獲得しているが、その中からシングルA面13曲とB面曲1曲取り上げている。取り上げられているB面曲の「浮き名の渡り鳥」は『沓掛時次郎』のC/W曲で、B面曲でヒットした「伊太郎旅唄」は含まれていない。
- なお、モノラルのベストアルバムの最後となるのは1965年4月にリリースする『橋幸夫ゴールデンヒットアルバム第1集』(2枚組)で、モノラルLPの総集編として、1枚目に「股旅もの・時代歌謡」2枚目に「青春現代歌謡」を収録するという、他のアルバムには見られない特異な構成となっている[3]。
収録曲
[編集]A面
- 潮来笠 (1枚目のシングル)
- おけさ唄えば (3枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 木曽ぶし三度笠 (5枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 喧嘩富士 (4枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 磯ぶし源太 (6枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 沓掛時次郎 (10枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- すっとび仁義 (11枚目のシングル)
- 作詞:白崎まさし、補作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
B面
- 俺ら次郎長 (14枚目のシングル)
- 作詞:北条誠、作・編曲:吉田正
- 花の兄弟 (16枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 中山七里 (22枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 浮き名の渡り鳥 (10枚目のシングルc/w曲)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 成田の花太郎 (28枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- 花の折鶴笠 (29枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
- お祭り小僧 (36枚目のシングル)
- 作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
その他の股旅アルバム
[編集]オリジナルアルバムやベストアルバムなど多数あるが、主なものとして
- 『颯爽!橋幸夫 股旅名曲集』 [1972/7発売]
- 『股旅グラフィティ』 [1977/11/25発売]
- 『またたびの詩』 [1978/6/25発売]
- 『日本列島三度笠』 [1985/7/5発売]
- 『股旅演歌ベスト<潮来笠から子連れ狼まで>』[1986/5発売]
- 『橋幸夫/股旅ベスト・オブ・ベスト』[1994/10発売]
- 『元祖、股旅ここにあり!』 [2001/11/21発売]
などがある。
出典
[編集]- ^ 「橋幸夫レコードガイド」『別冊近代映画』1966年4月 通巻281号 164頁参照
- ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』ISBN 4-948735-16-7 ワイズ出版(東京)1993/6 259-260頁参照
- ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』前掲 260頁参照