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言葉にできない

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
君におくる歌から転送)
「言葉にできない」
オフコースシングル
初出アルバム『over
B面 君におくる歌
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル
時間
レーベル EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI
作詞・作曲 小田和正
プロデュース オフコース
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間37位(オリコン
  • 登場回数8回(オリコン)
  • オフコース シングル 年表
    • 言葉にできない
    • (1982年 (1982)
    over 収録曲
    哀しいくらい
    (B-2)
    言葉にできない
    (B-3)
    心はなれて
    (B-4)
    テンプレートを表示

    言葉にできない」(ことばにできない)は、オフコースの楽曲である。1982年2月1日に通算23枚目のシングルとして発売された。

    解説

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    「言葉にできない」、「君におくる歌」両曲ともアルバム『over[2]からのシングルカット曲で、アルバム収録曲と同内容。

    「言葉にできない」は、「Off course Concert 1982 “over”」[3]の最終公演地日本武道館での10日間連続公演最終日の6月30日と1989年2月26日に東京ドームで行われた“The Night with Us”で、小田和正が涙で声を詰まらせ、歌えなくなったことがある。“over”ツアーの武道館公演では曲の後半部分で映画『ひまわり[4]の中の、一面に広がるひまわり畑のシーンがスクリーンに映された。このアイデアについて小田は「まさに言葉にできないほどの、圧倒的な花の映像が欲しかったので、映画の版権の一部を買い取って武道館一面、ひまわりで埋めたんだ」と、後のインタビューで答えていた。フェードアウト直前に解散を示唆する「We are over,thank you」のナレーションが収録され("Thank you"は2度ナレーションされている)、武道館公演ではひまわり畑のシーンにこのライブの前に発売されたアルバム“We are”, “over”, “I love you”(順に1980年、1981年、1982年)のタイトルが投影された。

    この曲の制作過程について、小田は『たしかなこと』でのインタビューの中で以下の通りに答えている[5]

    「アルバム作ってて、“もう1曲核になる曲が欲しいな”って思って、で、みんなが帰った後、ひとり残ってね。確か、渋谷の『マック・スタジオ』だったと思うけど」

    「何しろ“ラララ”でいこうというのはアイデアとしてあって。ただ、そこにたどり着くまでの過程があって。歌なんてもしかしたら、“歌詞がないほうが強いんじゃないか?”って思ったのかな。その前段階で、“歌詞、書くのイヤだな”って、そう思ってたのが、だんだん“歌詞がないほうが…”ってなったいったのかな。いや、ともかく“ラララ”って歌っているうちに、“このままのほうがシンプルで強い”って確信してったんだよ。ちょうどそれが当時の、バンドのテーマだったから」 「循環コードを弾きながら、“ラララ”って、歌いながらメロディをちょっとずつ直していったんだと思う。“ラララ”のあと、“言葉にできない”が先か“悲しくて”が先か、どっちか忘れたけど、このふたつが前後して浮かんだと思うんだよ。とにかく、そこのブロックが最初に出来たのは覚えている。“言葉にできない”って歌詞と“ラララ”っていうのはとても辻褄が合うじゃない?」 「そしたら、“悲しくて”だけじゃなく、“悔しくて”っていうのも“言葉にできない”や“ラララ”とも辻褄が合う。で、途中で、“否定的な、暗いまま終わるのはイヤだな”っていうことで“嬉しくて言葉にできない”という、“それで締めればいいんだ”みたいな。そう思いついたときに“ああ、そうか、これで解決。ハッピー、ハッピー!”って、この展開は素晴らしいな、とね」

    「君におくる歌」は、後に鈴木がアルバム『FORWARD[6]にてセルフ・カヴァーしている。

    収録曲

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    SIDE A

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    1. 言葉にできない (6'21")
      作詞・作曲・ストリングス編曲 : 小田和正、編曲 : オフコース

    SIDE B

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    1. 君におくる歌 (4'36")
      作詞 : 鈴木康博大間仁世、作曲 : 鈴木康博、編曲 : オフコース

    スタッフ

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    カヴァー

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    タイアップ

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    1999年に明治生命保険(当時。現・明治安田生命保険)のCMソングとして小田自身がセルフ・カヴァーし、アルバム『LOOKING BACK 2[7]に収録された。ソロ以降、ステージで幾度ととなく歌われ、コンサートの重要なレパートリーの一つとなっている。2014年1月度の日本レコード協会発表にてフル配信50万ダウンロードに認定された。1980年代初出の作品によるフル配信50万DL達成は、本作と、久保田利伸Missing』、プリンセス・プリンセスM』、TM NETWORKGet Wild』、米米CLUB浪漫飛行』5例のみである。

    2003年にテレビ東京系アニメ『ソニックX』の挿入歌として、『言葉にできない』に収録されたヴァージョンが使用された[8]

    2014年7月1日より、金沢シーサイドライン鳥浜駅(新杉田方面)、並木中央駅(金沢八景方面1番線)、八景島駅(新杉田方面)、金沢八景駅(1番線・2021年2月14日以降)で接近・発車メロディとして使用されている[9]。詳細は、横浜シーサイドライン金沢シーサイドライン#発車メロディを参照。

    2016年にテレビ東京系アニメ『プリパラ』の挿入歌として、『LOOKING BACK 2[7]に収録されたヴァージョンが使用された[10]

    脚注

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    出典

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    1. ^ RIAJ 2016年4月度
    2. ^ over』 1981年12月1日発売 LP:ETP-90150
    3. ^ 「Off course Concert 1982 “over”」 1月22日-6月30日 全69公演
    4. ^ 1970年公開イタリア映画 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 主演:マルチェロ・マストロヤンニソフィア・ローレン
    5. ^ 小貫信昭著 2005年3月18日初版 ソニー・マガジンズ
    6. ^ FORWARD』 2004年12月8日発売 CD:TOCT-25563
    7. ^ a b LOOKING BACK 2』 2001年5月16日発売 CD:FHCL-2018
    8. ^ アニメ『ソニックX』第26話(2003年9月28日放送。テレビ放送、web配信、海外へのアニメ動画サイト(KissAnimeなどを含む)版のみ使用、ビデオ・DVD版、キッズステーション版ではBGMが「光る道」のインストバージョンに差し替えられている)
    9. ^ シーサイドライン全駅が発車メロディーに変わる (PDF) - 横浜シーサイドライン、2014年6月23日、2014年6月25日閲覧
    10. ^ アニメ『プリパラ』第95話(2016年5月10日放送。TV放送時のみ使用、セル&レンタルDVDではBGMが2001年宇宙の旅のテーマ曲に差し替えられている)

    外部リンク

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