吉村昭の歴史小説
吉村昭の歴史小説(よしむらあきらのれきししょうせつ)では、歴史上の事件を題材にした、あるいはノンフィクションに近い吉村昭の作品をあげる。
主人公や主筋はフィクションであっても背景がほぼノンフィクションの作品を含めた。ただし吉村周辺の個人的なできごとを主とするものは原則として除いた。
一覧
[編集]- 短編集に書籍化された短編は、短編集名を併記した。
- 「事件年」のうち、中心となる事件の時期を特定しにくい場合は、吉村の取材年で代用した[注 1]。
作品名 | 書籍化年 | 事件年 | 原稿用紙概数 | 場所 | 主人公 | 内容 | 吉村による解説文 |
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戦艦武蔵 | 1966 | 1942 | 420 | 長崎~レイテ沖 | 三菱重工業 | 太平洋戦争・兵器・戦艦武蔵 |
戦艦武蔵ノート[1] |
水の葬列 | 1967 | 1967[注 2] | 220 | 富山県・黒部 | 主人公と主筋は創作 | 建設・黒部第四ダム |
黒部に挑んだ男たち[2] |
高熱隧道 | 1967 | 1940 | 350 | 富山県・黒部 | 佐藤組(佐藤工業、小説内では佐川組) | 建設・黒部川第三発電所 | |
殉国 陸軍二等兵 比嘉真一 | 1967 | 1945 | 330 | 沖縄 | 真一(モデルは国吉真一 ) | 太平洋戦争・沖縄戦 | |
零式戦闘機 | 1968 | 1939 | 510 | 名古屋 | 堀越二郎 | 太平洋戦争・兵器・いわゆるゼロ戦 | |
大本営が震えた日 | 1968 | 1941 | 560 | 中国・広東 | 杉坂共之少佐 | 太平洋戦争・機密文書紛失・上海号不時着事件 | |
神々の沈黙 | 1969 | 1968 | 500 | 北海道札幌、ケープタウン | 和田寿郎 | 医学・心臓移植 |
消えた鼓動[6] |
陸奥爆沈 | 1970 | 1943 | 390 | 山口県柱島 | Q二等兵曹 | 太平洋戦争・事故・陸奥 (戦艦) |
戦艦を爆沈させた水兵[7] |
海の壁 (後改題『三陸海岸大津波』) | 1970 | 1896 | 230 | 岩手県・宮城県 | 県民 | 災害・地震・三陸津波 |
高さ50メートル 三陸大津波[8] |
空白の戦記 / 艦首切断 | 1970 | 1935 | 90 | 岩手県沖 | 初雪・夕霧船員 | 太平洋戦争以前・事故・第四艦隊事件 | |
空白の戦記 / 顛覆 | 1970 | 1934 | 60 | 長崎・平戸 | 植野宜好二等水兵 | 太平洋戦争以前・事故・友鶴 (水雷艇)の転覆 |
水雷艇「友鶴」謎の転覆[9] |
空白の戦記 / 敵前逃亡 | 1970 | 1945 | 40 | 沖縄・渡嘉敷島 | 主人公と主筋は創作 | 太平洋戦争・沖縄戦 | |
空白の戦記 / 最後の特攻機 | 1970 | 1945 | 30 | 鹿児島県・鹿屋 | 宇垣纒 | 太平洋戦争・8月15日夕方の特攻 | |
空白の戦記 / 太陽を見たい | 1970 | 1945 | 40 | 沖縄・伊江島 | 大城シゲ | 太平洋戦争・沖縄戦 |
忘れられない眼[10] |
空白の戦記 / 軍艦と少年 | 1970 | 1938 | 50 | 長崎 | 早瀬(仮名) | 太平洋戦争・兵器・戦艦武蔵設計図紛失 | |
細菌 (後改題『蚤と爆弾』) | 1970 | 1940 | 330 | 満州・ハルピン | モデルは石井四郎 | 太平洋戦争・兵器・細菌兵器・731部隊 |
細菌戦兵器と医師[11] |
羆 / ハタハタ | 1971 | 1952 | 100 | 秋田県能代[注 3] | 俊一 | 事故・ハタハタ漁 | |
日本医家伝[注 4] / 山脇東洋 | 1971 | 1759 | 30 | 京都 | 山脇東洋 | 医学・日本最初の人体解剖図 | 『日本医家伝』と岩本さん[12] |
日本医家伝 / 前野良沢 | 1971 | 1774 | 30 | 江戸 | 前野良沢 | 医学・『解体新書』翻訳 | |
日本医家伝 / 伊東玄朴 | 1971 | 1858 | 30 | 江戸 | 伊東玄朴 | 医学・種痘・お玉が池種痘所 |
聴衆[13] |
日本医家伝 / 土生玄碩 | 1971 | 1828 | 30 | 江戸 | 土生玄碩 | 医学・ベラドンナによる眼手術 | |
日本医家伝 / 楠本いね | 1971 | 1827 | 30 | 長崎 | 楠本いね | 医学・日本最初の女医 | |
日本医家伝 / 中川五郎治 | 1971 | 1824 | 30 | 北海道・松前 | 中川五郎治 | 医学・種痘伝来 | |
日本医家伝 / 笠原良策 | 1971 | 1849 | 30 | 越前(福井県) | 笠原良策 | 医学・種痘の普及 | |
日本医家伝 / 松本良順 | 1971 | 1864 | 30 | 江戸 | 松本良順 | 医学・幕末の西洋医学 | |
日本医家伝 / 相良知安 | 1971 | 1869 | 30 | 東京 | 相良知安 | 医学・ドイツ医学導入 | |
日本医家伝 / 荻野ぎん | 1971 | 1885 | 30 | 東京 | 荻野ぎん | 医学・日本最初の国家試験合格女医 | |
日本医家伝 / 高木兼寛 | 1971 | 1884 | 30 | 東京 | 高木兼寛 | 医学・脚気 | |
日本医家伝 / 秦佐八郎 | 1971 | 1911 | 30 | ドイツ・フランクフルト | 秦佐八郎 | 医学・梅毒治療薬発見 | |
逃亡 | 1971 | 1944 | 340 | 霞ケ浦~北海道 | 幸四郎(本名 賀沢昇) | 太平洋戦争・日本軍・逃亡 | |
めっちゃ医者伝 (後改題『雪の花』) | 1971 | 1849 | 210 | 越前(福井県) | 笠原良策 | 医学・種痘の普及 | |
背中の勲章 | 1971 | 1942 | 310 | 太平洋~アメリカ | 中村末吉一等水兵 | 太平洋戦争・捕虜 |
空襲のこと[15] |
総員起シ[注 5] / 総員起シ | 1972 | 1944 | 190 | 愛媛県松山沖 | 小西愛明少尉 | 太平洋戦争・事故・潜水艦 | |
総員起シ / 海の棺 | 1972 | 1945 | 70 | 北海道日高沖 | 中尉 | 太平洋戦争・輸送船大誠丸の撃沈 | |
総員起シ / 烏の浜 | 1972 | 1945 | 80 | 北海道増毛町沖 | 小笠原丸乗員 | 太平洋戦争・避難船小笠原丸撃沈 | |
海の史劇 | 1972 | 1905 | 1010 | 対馬海峡 | ジノヴィー・ロジェストヴェンスキー中将 | 日露戦争・日本海海戦 | |
下弦の月 / 下弦の月 | 1973 | 1926 | 90 | 千葉県 | 岩淵熊次郎 | 鬼熊事件 | |
下弦の月 / 手首の記憶[注 6] | 1973 | 1945 | 70 | サハリン | 看護師ら | 太平洋戦争・避難・従軍看護師集団自決 | |
下弦の月 / 剃刀[注 6] | 1973 | 1945 | 40 | 沖縄 | 理容師比嘉仁才 | 太平洋戦争・沖縄戦 |
那覇市の理髪師[10] |
下弦の月 / 動物園 | 1973 | 1943 | 50 | 東京 | 飼育係長福永 | 太平洋戦争・戦時猛獣処分 | |
深海の使者 | 1973 | 1942 | 630 | マレー~フランス | 遠藤忍、内野信二艦長 | 太平洋戦争・潜水艦 |
キ-77第二号機(A-26)[19] |
海の鼠 / 魚影の群れ | 1973 | 1972[注 2] | 80 | 青森県大間 | モデルは泉徳実 | 動物・マグロ釣り |
小説の映画化[7] |
魚影の群れ[注 7] / 海の鼠 | 1973 | 1950 | 210 | 愛媛県宇和島市沖 | 久保田豊(作品中では久保) | 動物・鼠大量発生 |
庭の鼠[2] |
関東大震災 | 1973 | 1923 | 490 | 東京 | 東京市民 | 災害・地震・関東大震災 | |
冬の鷹 | 1974 | 1774 | 580 | 江戸 | 前野良沢 | 医学・『解体新書』翻訳 | |
磔 / 磔 | 1975 | 1597 | 90 | 長崎 | パウロ三木ら | キリシタン・日本二十六聖人殉教 | |
磔 / 三色旗 | 1975 | 1808 | 90 | 長崎 | ズーフ | 江戸時代後期・フェートン号事件 |
フェートン号事件[20] |
磔 / コロリ | 1975 | 1877 | 50 | 千葉県小湊 | 沼野玄昌 | 医学・コレラ |
安政コロリ大流行[21] |
磔 / 動く牙 | 1975 | 1865 | 90 | 越前(福井県) | 武田伊賀守 | 幕末・天狗党が越前に入る |
越前の水戸浪士勢[19] |
磔 / 洋船建造 [注 8] | 1975 | 1855 | 140 | 静岡県・伊豆 | 川路聖謨 | 幕末・ロシア |
歴史の村[22] |
北天の星 | 1975 | 1824 | 1050 | 北海道・松前 | 中川五郎治 | 医学・種痘伝来 | |
漂流 | 1976 | 1785 | 710 | 伊豆鳥島 | 野村長平 | 漂流 |
無人島野村長平[19] |
海軍乙事件 / 海軍乙事件 | 1976 | 1944 | 380 | フィリピン | 福留繁中将 | 太平洋戦争・機密文書紛失・海軍乙事件 |
福留参謀長の遭難と救出[16] |
海軍乙事件 / 海軍甲事件 | 1976 | 1943 | 240 | パプアニューギニア | 山本五十六 | 太平洋戦争・山本五十六戦死 |
山本連合艦隊司令長官の死[16] |
海軍乙事件 / 8人の戦犯 [注 9] | 1976 | 1945 | 60 | 東京・巣鴨 | 8人の戦犯 | 太平洋戦争・戦犯 | |
海軍乙事件 / シンデモラッパヲ | 1976 | 1894 | 40 | 朝鮮・牙山 | 白神源次郎、木口小平 | 日清戦争 |
木口小平とイエス・キリスト[11] |
羆嵐 | 1977 | 1915 | 350 | 北海道・苫前 | 銀四郎のモデルは山本兵吉 | 災害・動物・三毛別羆事件 | |
赤い人 | 1977 | 1881 | 420 | 北海道・樺戸 | 月形潔・西川寅吉 | 建設・囚人による北海道開拓 | |
ふぉん・しいほるとの娘 | 1978 | 1827 | 2100 | 長崎 | 楠本イネ | 医学・日本最初の女医 |
洋方女医楠本イネと娘高子[19] |
海の絵巻 (後改題『鯨の絵巻』) | 1978 | 1930 | 100 | 和歌山県太地 | 刃刺・君太夫 | 動物・古式捕鯨 | |
遠い日の戦争 | 1978 | 1945 | 390 | 福岡市など | 琢也(仮名) | 太平洋戦争・戦犯・油山事件 |
創作雑話[23] |
熊撃ち | 1979 | 1971[注 2] | 310 | 北海道と富山 | 7人の猟師 | 動物・熊を撃つ |
七人の猟師と七人の物語[24] |
ポーツマスの旗 | 1979 | 1905 | 600 | アメリカ・ポーツマス | 小村寿太郎 | 日露戦争・ポーツマス講和条約 |
小村寿太郎の椅子[19] |
海も暮れきる | 1980 | 1926 | 450 | 瀬戸内海・小豆島 | 尾崎放哉 | 伝記・自由律俳人 |
尾崎放哉と小豆島[12] |
虹の翼 | 1980 | 1891 | 810 | 長崎 | 二宮忠八 | 発明・飛行器 |
二宮忠八と飛行器[19] |
光る壁画 | 1981 | 1952 | 500 | 東京 | モデルは深海正治、宇治達郎 | 医学・発明・胃カメラ |
胃カメラ[25] |
脱出 / 脱出 | 1982 | 1945 | 60 | サハリン | 光雄(架空人物) | 太平洋戦争・避難・サハリンから |
終戦直後の悲話[7] |
脱出 / 焰髪 | 1982 | 1945 | 40 | 奈良東大寺 | 玄照住職 | 太平洋戦争・避難・仏像の疎開 | |
脱出 / 鯛の島 | 1982 | 1945 | 100 | 山口県情島 | 清作(架空人物) | 太平洋戦争・戦後・戦災孤児 | |
脱出 / 他人の城 | 1982 | 1945 | 110 | 沖縄 | 儀一(架空人物) | 太平洋戦争・避難・輸送船対馬丸撃沈 |
沖縄への船旅・船上の旅情[26] |
脱出 / 珊瑚礁 | 1982 | 1944 | 70 | サイパン | 義明(架空人物) | 太平洋戦争・避難・サイパン | |
間宮林蔵 | 1982 | 1811 | 790 | サハリン | 間宮林蔵 | 江戸時代後期・北方探検 |
間宮林蔵にいきつくまで[7] |
月下美人 | 1983 | 1979 | 100 | 東京 | 菊川(本名 賀沢昇) | 太平洋戦争・戦後・『逃亡』の主人公の後日談 [注 10] | |
破獄 | 1983 | 1944 | 600 | 青森~網走 | モデルは白鳥由栄 | 囚人・脱獄王 |
「破獄」の史実調査[23] |
長英逃亡 | 1984 | 1844 | 1300 | 江戸など | 高野長英 | 医者・逃亡・蛮社の獄 |
逃亡者の跡をたどって[7] |
秋の街 / 船長泣く | 1984 | 1926 | 70 | 太平洋 | 船長と捨次 | 漂流・良栄丸 |
幽霊船に残っていた航海日誌[4] |
花渡る海 | 1985 | 1813 | 570 | ロシア、安芸(広島県) | 久蔵 | 漂流・医学・種痘伝来 |
種痘伝来記[19] |
海の祭礼 | 1986 | 1848 | 760 | 長崎 | ラナルド・マクドナルド | 江戸時代後期・森山栄之助の英語習得 |
鯨が日本を開国させた/マクドナルドの上陸地/マクドナルドの顕彰碑[7] |
蜜蜂乱舞 | 1987 | 1973[注 2] | 360 | 鹿児島県鹿屋市~北海道上川郡 | モデルは石踊利男 | 動物・蜜蜂 |
フェリーでの出会い[7] |
闇を裂く道 | 1987 | 1934 | 820 | 静岡県・伊豆 | 鉄道工業、鹿島組 | 建設・丹那トンネル |
水を吸い尽くした魔のトンネル[7] |
帰艦セズ / 帰艦セズ | 1988 | 1944 | 70 | 北海道・小樽 | 成瀬(仮名) | 太平洋戦争・日本軍・逃亡 |
小樽の丘に立って[7] |
帰艦セズ / 飛行機雲 | 1988 | 1968 | 40 | 東京 | 君塚(本名杉坂共之)夫人 | 太平洋戦争・戦後・『大本営が震えた日』の後日談 |
時間[27] |
帰艦セズ / 霰ふる | 1988 | 1984[注 2] | 40 | 石川県輪島市・鹿磯 | 岩海苔採り | 事故・岩海苔採取 |
能登の女たち[28] |
海馬 / 海馬 | 1989 | 1988[注 2] | 60 | 北海道・羅臼 | モデルは鈴木泰夫 | 動物・トド撃ち |
トド撃ちの名人たち[7] |
海馬 / 銃を置く | 1989 | 1977 | 30 | 北海道・苫前 | 大川春義 | 災害・動物・三毛別羆事件の後日談 |
苫前へ五度目の旅[7] |
桜田門外ノ変 | 1990 | 1860 | 1030 | 江戸 | 関鉄之介 | 幕末・桜田門外の変 |
「桜田門外ノ変」余話/原稿用紙を焼く[23] |
幕府軍艦「回天」始末 | 1990 | 1869 | 230 | 岩手県宮古湾~函館 | 榎本武揚 | 幕末・戊辰戦争・宮古湾海戦 |
幕府軍艦とフランス人[7] |
幕府軍艦「回天」始末 / 牛 | 1990 | 1824 | 40 | 鹿児島県宝島 | 宝島島民 | 江戸時代後期・外国捕鯨船員との戦闘 | |
白い航跡 | 1991 | 1884 | 840 | 東京 | 高木兼寛 | 医学・脚気 |
脚気と高木兼寛[10] |
黒船 | 1991 | 1853 | 650 | 神奈川県・浦賀 | 堀達之助 | 幕末・ペリー来航・通訳 |
雪国の墓[2] |
平家物語 | 1992 | 1185 | 690 | 西日本 | 平家 | 平家物語 |
動かなくなった万年筆[29] |
ニコライ遭難 | 1993 | 1891 | 610 | 滋賀県大津市 | 津田三蔵 | 日露関係・大津事件 |
ロシア皇太子と刺青[23] |
天狗争乱 | 1994 | 1864 | 890 | 水戸~越前 | 武田伊賀守 | 幕末・天狗党の乱 |
読者からの手紙[23] |
プリズンの満月 | 1995 | 1950 | 340 | 東京・巣鴨 | 鶴岡(モデルは森田石蔵) | 太平洋戦争・戦犯・東京裁判 |
『プリズンの満月』をめぐって[30] |
彦九郎山河 | 1995 | 1793 | 660 | 本州、九州 | 高山彦九郎 | 江戸時代後期・尊号一件 |
反権論者高山彦九郎[19] |
落日の宴 | 1996 | 1854 | 810 | 長崎、伊豆下田 | 川路聖謨 | 幕末・ロシア・日露和親条約 |
日本人にとっての"鏡"[31] |
朱の丸御用船 | 1997 | 1830 | 320 | 三重県志摩半島波切村 | 波切村民 | 江戸時代後期・波切騒動 |
地方の史家[22] |
遠い幻影 / 遠い幻影 | 1998 | 1943 | 30 | 静岡県・藤枝駅 | 従兄 | 太平洋戦争・事故・鉄道事故 |
家系というもの[2] |
遠い幻影 / 梅の蕾 | 1998 | 1982 | 30 | 岩手県田野畑村 | 早瀬仙平村長 | 医者・無医村 |
すがすがしい読後感[32] |
生麦事件 | 1998 | 1862 | 870 | 神奈川県・生麦村(現横浜市) | 薩摩藩 | 幕末・生麦事件 |
生麦事件の調査[23] |
アメリカ彦蔵 | 1999 | 1859 | 830 | アメリカ | 浜田彦蔵 | 漂流民が通訳に |
一人の漂流民のこと/13歳船乗りの数奇な運命 [12] |
夜明けの雷鳴 | 2000 | 1868 | 520 | 北海道函館 | 高松凌雲 | 幕末・医学・戊辰戦争・函館戦争 |
幕末[33] |
島抜け / 島抜け | 2000 | 1844 | 230 | 鹿児島県・種子島など | 講談師瑞龍 | 漂流・遠島刑からの脱出 |
秀れた研究者[2] |
島抜け / 梅の刺青 | 2000 | 1869 | 80 | 東京 | 遊女みき | 医学・献体 |
解剖[25] |
敵討 / 敵討 | 2001 | 1846 | 150 | 江戸 | 熊倉伝十郎 | 敵討・天保の改革・護持院原の敵討 |
歴史小説としての敵討[2] |
敵討 / 最後の仇討 | 2001 | 1880 | 150 | 福岡、東京 | 臼井六郎 | 敵討・仇討禁止令 |
行倒れ、そして仇討[33] |
東京の戦争 | 2001 | 1945 | 230 | 東京 | 作者本人[注 11] | 太平洋戦争・東京 |
オレンジ色のマフラー[33] |
大黒屋光太夫 | 2003 | 1782 | 800 | ロシア | 大黒屋光太夫 | 漂流・神昌丸 |
小説「大黒屋光太夫」の執筆[2] |
漂流記の魅力 | 2003 | 1793 | 210 | ロシア | 津太夫ら | 漂流・若宮丸 |
独自の海洋文学[33] |
暁の旅人 | 2005 | 1864 | 450 | 江戸 | 松本良順 | 医学・幕末の西洋医学 |
『暁の旅人』創作ノート[20] |
彰義隊 | 2005 | 1868 | 660 | 江戸など | 輪王寺宮 | 幕末・戊辰戦争 |
多彩な人間ドラマ/濁水の中を行く輪王寺宮[8] |
死顔 / クレイスロック号遭難 | 2006 | 1889 | 20 | サハリン沖 | 日本政府 | 日露関係・ロシアのクレイスロック号遭難。未完成原稿 |
外部リンク
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 取材年を吉村が記載していない場合は、作品の発表開始の半年前とした。
- ^ a b c d e f 吉村の取材年
- ^ 吉村昭『わが心の小説家たち』7章による
- ^ この12作のうち6作を吉村は後年長編にした。
- ^ 文庫版短編集『総員起シ』には他に「手首の記憶」「剃刀」を含む。
- ^ a b 文庫版では『総員起シ』に収録
- ^ 新潮社は文庫化にあたり短編集名を変更した。
- ^ この作品は単行本にはなく、文庫版『磔』のみに収録
- ^ この作品は単行本にはなく、文庫版『海軍乙事件』のみに収録
- ^ 主人公の出版記念会の本とは、小池喜孝・賀沢昇『雪の墓標』朝日新聞社 1979
- ^ これは随筆だが、ノンフィクション小説に近いと見なして、例外的にこのリストに含めた。
出典
[編集]- ^ 吉村昭 『戦艦武蔵ノート』図書出版社 1970
- ^ a b c d e f g 吉村昭『わたしの普段着』新潮社 2005
- ^ a b 吉村昭『精神的季節』講談社 1972
- ^ a b c d e f g h i j k l m 吉村昭『万年筆の旅』文春文庫 1986
- ^ a b c d e 吉村昭『白い遠景』講談社 1979
- ^ 吉村昭『消えた鼓動』筑摩書房 1971
- ^ a b c d e f g h i j k l m 吉村昭『史実を追う旅』文春文庫 1991
- ^ a b 吉村昭『ひとり旅』文藝春秋 2007
- ^ 『歴史への招待23 昭和編』 日本放送出版協会 1982
- ^ a b c 吉村昭『私の引出し』文藝春秋 1993
- ^ a b 吉村昭『お医者さん・患者さん』中公文庫 1985
- ^ a b c 吉村昭『私の好きな悪い癖』講談社 2000
- ^ 吉村昭『蟹の縦ばい』毎日新聞社 1979
- ^ 吉村昭『昭和の戦争 4』新潮社 2015
- ^ 吉村昭『東京の戦争』筑摩書房 2001
- ^ a b c 吉村昭『戦史の証言者たち』毎日新聞社 1981
- ^ a b c d e 吉村昭『冬の海』筑摩書房 1980
- ^ 吉村昭『昭和の戦争 5』新潮社 2015
- ^ a b c d e f g h 吉村昭『歴史の影絵』中央公論社 1981(のち文春文庫)
- ^ a b 吉村昭『白い道』岩波書店 2010
- ^ 『歴史への招待 16』日本放送出版協会 1981 (新コンパクト・シリーズでは『NHK歴史への招待 18 江戸大地獄』 1990)
- ^ a b 吉村昭『わたしの流儀』新潮社 1998
- ^ a b c d e f 吉村昭『史実を歩く』文春新書 1998
- ^ 『吉村昭 歴史の記録者』河出書房新社 2008
- ^ a b 吉村昭『事物はじまりの物語』ちくまプリマー新書 2005
- ^ 吉村昭『75度目の長崎行き』河出書房新社 2009
- ^ 吉村昭『見えない橋』文藝春秋 2002
- ^ 吉村昭『旅行鞄のなか』毎日新聞社 1989
- ^ 吉村昭『履歴書代わりに』河出書房新社 2011
- ^ 吉村昭『昭和の戦争 6』新潮社 2016
- ^ 吉村昭『歴史小説集成 4』岩波書店 2009
- ^ 将基面誠『無医村に花は微笑む』ごま書房 2006 の序文
- ^ a b c d 吉村昭『縁起のいい客』文藝春秋 2003