北港観光バス
北港観光バスの貸切車 いすゞ・ガーラ | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒535-0005 大阪府大阪市旭区赤川1丁目11番8号[1] |
設立 | 1960年3月23日[1] |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 1120001001109 |
事業内容 |
一般貸切旅客自動車運送事業 特定旅客自動車運送事業 一般乗合旅客自動車運送事業 旅行業 飲食業 自動車の管理請負ならびに点検保守に関する業務[1] |
代表者 |
代表取締役会長 坂本克己 代表取締役社長 坂本和也[1] |
資本金 | 1,200万円[1] |
従業員数 | 330名[1] |
主要株主 | 株式会社日タクホールディングス |
外部リンク | http://www.hokkohbus.co.jp/ |
北港観光バス株式会社(ほっこうかんこうバス)は、大阪市旭区に本社を置くバス事業者である[1]。1960年に貸切バス事業者として設立[1]、1986年に特定バス事業を開始[1]。1991年に日本タクシーグループ入りした。なお、タクシー・ハイヤーを運営する団体の北港梅田ハイタク事業協同組合(梅田交通グループ)との関係は当初からない。
乗合バス事業の規制緩和により、2003年に乗合バス事業に参入し[1]「サークルバス」の運行を開始。2002年2月の改正道路運送法施行後、大阪府では初の新規参入事業者となった[2]。
沿革
[編集]- 1960年(昭和35年)
- 1965年(昭和40年):ダイヤモンドロングビーチ(福井県三方郡美浜町)にて海水浴場での食堂や駐車場の運営を開始[1]。
- 1986年(昭和61年)4月2日:特定旅客自動車運送事業の認可を取得[1]。
- 1992年(平成4年)7月1日:本社を大阪市旭区赤川1丁目11番8号(現在地)へ移転[1]。
- 2003年(平成15年)3月14日:一般乗合旅客自動車運送事業の認可を取得[1]。「サークルバス」の運行を開始[2]。
- 2023年(令和5年)11月1日:営業所の名称を変更[3]。
- 2024年(令和6年)8月1日:路線バス事業参入後初めて(消費税率引き上げによる値上げを除く)運賃を改定[4][5]。
事業所
[編集]- 本社:大阪府大阪市旭区赤川1丁目11番8号
- 柱本営業所(旧・コントロール・プレイス):大阪府高槻市柱本5丁目27番1号
- 舞洲営業所(旧・オムニセンター):大阪府大阪市此花区北港白津2丁目1番10号
- 彩都営業所:大阪府茨木市彩都もえぎ1丁目4番3号
一般路線バス
[編集]大阪市臨海部の人工島である舞洲・夢洲・咲洲エリアの輸送を大阪シティバスと共に担うほか、大阪市周辺での他社廃止路線の一部を引き継ぎ、廃止代替バスを運行している。また、ネスタリゾート神戸への高速バスや中之島での循環バスの運行も行っている。
旭区コミュニティバス「あさひあったかバス」を除き、前乗り運賃先払いを採用している。あびこ天美北線、西田辺瓜破線は対キロ多区間制運賃だが先払いとなる。バスカードや交通系ICカードは導入していないため、多くの路線で回数乗車券を販売している。
サークルバス
[編集]- 1系統:コスモスクエア駅前 → ドコモ大阪南港ビル前 → ホテルフクラシア大阪ベイ前 → 住友生命前 → LIXIL(リクシル)前 → IBM前 → コスモスクエア駅前
Osaka Metro(中央線)コスモスクエア駅から南港コスモスクエア内を循環する通勤路線。同じくコスモスクエア駅発着の大阪シティバス17号系統が南港東や南港中へ足を延ばす一方[注釈 1]、こちらはコスモスクエア駅から近い南港北のみを走行しており、運賃も150円(大人・子供同額)と安い。平日のみ運行で、朝夕ラッシュ時は1時間に4 - 5本ある一方で、12 - 14時台は1時間に1本のみの運行となっている。
1997年に企業3社との契約で社員専用の貸切バスを運行したのが始まりである。2003年4月1日より乗合バスに転換し、同社初の乗合バス路線となった[2]。
2024年3月2日より、土休日の運行を取りやめ、平日の12 - 14時台を1時間に4本から1本に減便した[6]。
舞洲アクティブバス
[編集]- 2系統:JR桜島駅前 → 【舞洲島内】 → JRユニバーサルシティ駅前 → JR桜島駅前
- 一部はホテル・ロッジ舞洲前止め、または環境施設組合前始発
- 2A系統:JR桜島駅前 → 【舞洲島内・急行】 → JRユニバーサルシティ駅前 → JR桜島駅前
JR西日本(桜島線・ゆめ咲線)桜島駅と舞洲を結ぶ。舞洲島内では大阪シティバス81号系統[注釈 2]と一部並行しているが、停留所名は統一されていない。運賃は全区間230円。朝は2A系統、それ以外の時間帯は2系統が運行される。
2001年より運行していた貸切バスを転換し、2004年4月1日運行開始[7]。
- 2Y系統:(夢洲コンテナターミナル前→夢洲中央→)大阪ガス前→JRユニバーサルシティ駅前→JR桜島駅前
2Y系統は平日の夕方に2便運行(ただし夢洲コンテナターミナル前 - 大阪ガス前間は事実上休止)。なお逆方向(JR桜島駅前→夢洲)へは以前は2系統と3系統を環境施設組合前(舞洲島内の停留所)で乗り継ぐことで移動できたが、3系統廃止により公共交通機関での夢洲へのアクセスは事実上不可能となっている。2015年4月1日新設[8]。
中之島ループバス「ふらら」
[編集]大阪駅を起終点として、中之島西部を循環するバス。運賃は全区間230円。平日の日中のみ40分間隔で運行される。
2008年11月1日、中之島ループバスを運行開始した。路線開設当初は大型車で全日1時間に4本の運行であったが、現在は日野・ポンチョで平日のみ1時間に2本の運行となっている。
2023年7月9日までは以下の経路であった(一部停留所のみ記載)。淀屋橋駅を起終点とし、淀屋橋駅停留所の出発時間は毎時00,30分であった。
2023年7月10日改正より、従来の淀屋橋発着系統を休止するとともに、発着地を「JR大阪駅西口」とする系統を開設した。運行は、平日のみで、JR大阪駅西口発9:52~16:22発の間で30分間隔、のべ14便が運行される。この改正にあわせて、「大阪大学中之島センター前」停留所を「中之島美術館前」に、「中之島インテス・プラザ前」停留所を「中之島インテス前」に、それぞれ名称変更した。また、淀屋橋系統の運行休止によって、「淀屋橋」「渡辺橋」「市立科学館・国立国際美術館前」の各停留所を休止とした。
2024年4月1日より「筑前橋筋」の一部区間がなにわ筋線建設関連工事により通行止めとなり迂回を行うため、運行間隔を30分間隔から40分間隔に変更した[9]。
旭区コミュニティ「あさひあったかバス」
[編集]旭区北部を区役所や区民センター経由で東西に結ぶ路線。運賃は全区間100円で、大阪市の敬老パスなどが利用できる。全日日中のみ1時間に1本運行。
2013年4月1日より、大阪市営バス(当時)が運行していた赤バス旭ループの廃止代替として、大阪市旭区からの委託を受け運行を開始。翌2014年4月1日からは自主運行路線として運行継続している[10]。
2019年3月16日におおさか東線城北公園通駅が開業したことを受け、同年8月より同駅経由となった。
日本城タクシーからの譲渡路線
[編集]あびこ天美北線と西田辺瓜破西線、コスモスクエア駅・大阪港国際フェリーターミナル線はいずれも、2016年7月1日に日本城タクシーから事業譲渡を受けて運行開始したものである[11]。
あびこ天美北線
[編集]大阪市内のあびこ駅から大和川を越え松原市北部へ向かう。天美西住宅前停留所(南海バス天美西停留所と同じ場所)は河内天美駅から約700mのところにある。終日30分間隔で運行。運賃は150円、190円、260円の3段階。2024年3月2日より、土休日の運行を取りやめた[6]。
西田辺瓜破西線
[編集]西田辺駅や東住吉区中部の区役所、針中野駅(駒川商店街停留所)と東住吉区南部を結ぶ路線。平日日中のみ1 - 2時間に1本運行。運賃は150円、210円の2段階。
コスモスクエア駅・大阪港国際フェリーターミナル線
[編集]- 5系統[12]:コスモスクエア駅 - 大阪港国際フェリーターミナル線
廃止路線
[編集]コスモバス
[編集]運賃は100円(大人・子供同額)、土休日および夏休みのみ運行していた[13]。なにわの海の時空館の閉館に伴い、2013年3月11日(最終運行日は3月10日)をもって廃止となった[14]。
Yellow8
[編集]- ホテル日航大阪→日本橋一丁目→天王寺西門前→あべの橋→動物園前→日本橋商店街→日本橋一丁目→ホテル日航大阪
2005年2月1日より2ヶ月間、国土交通省による「外国人観光客が利用しやすいバス交通の実現に向けた実証実験」の一環として運行された路線である[15]。同実験の一環として大阪市営バス(当時)も188号系統を運行しており、両路線を総称して「大阪シティループバス」と呼称していた。心斎橋駅そばのホテル日航大阪を起終点に、8の字を描く経路となっていた。実証実験終了後もしばらく自主運行を継続していたが、運行規模を縮小したのち廃止された[いつ?]。
大阪駅ネスタリゾート神戸線
[編集]- JR大阪駅桜橋口 - ネスタリゾート神戸
2016年11月10日から、高速乗合バスとして運行を開始した。予約不要の座席定員制。2023年4月1日より同社での運行を休止し、近鉄バスの運行となった[16]。
コスモドリームライン
[編集]- 2024年8月1日廃止系統
- 3系統:コスモスクエア駅前→【舞洲島内】→夢洲コンテナターミナル前→コスモスクエア駅前
- 一部はスラッジセンター前始発
- 3A系統:コスモスクエア駅前→【舞洲島内・急行】→夢洲コンテナターミナル前→コスモスクエア駅前
- 3B系統:コスモスクエア駅前→スラッジセンター前→環境施設組合前→夢洲コンテナターミナル前→コスモスクエア駅前
- 4A系統:コスモスクエア駅前→夢洲コンテナターミナル前→夢洲ヨコレイ前
- 3系統:コスモスクエア駅前→【舞洲島内】→夢洲コンテナターミナル前→コスモスクエア駅前
- それ以前の廃止系統
- 夢洲中央停留所を経由する各系統
- 土休日は夢洲中央を経由しなかったため(のちに朝のみ経由)、経路の違いが生じた。2024年4月1日廃止。
- 3D系統:コスモスクエア駅前→【舞洲島内】→コスモスクエア駅前
- 土休日の最終便のみ。2024年3月2日廃止。
- 3急系統:コスモスクエア駅前→(通過)→おおきにアリーナ舞洲前→大阪シティ信用金庫スタジアム前→舞洲緑地前→ホテル・ロッジ舞洲前→おおきにアリーナ舞洲南→おおきにアリーナ舞洲前→(通過)→コスモスクエア駅前
- 2024年のみ、舞洲シーサイドパークで行われるネモフィラ祭りに合わせ運行。
- 夢洲中央停留所を経由する各系統
Osaka Metro(中央線、南港ポートタウン線)コスモスクエア駅と舞洲を結ぶ。運賃は全区間210円。
平日のみ運行。朝ラッシュに3A系統と4A系統、始発と日中に3B系統、他の時間帯に3系統が運行される。3B系統の運行時間帯にスラッジセンター前・環境施設組合前以外の舞洲島内の停留所を利用する場合、乗務員から乗継券を受け取ったうえで、2系統舞洲アクティブバスと乗り継ぐこととなる。
2013年5月13日運行開始。2015年4月1日より夢洲島内に停留所を新設した[8]。2022年12月16日より夢洲中央停留所を新設し、平日のみ乗り入れた[17]。2023年9月2日より土休日の4B系統(コスモスクエア駅 - 夢洲間の区間便)を廃止した代替として、土休日の朝も夢洲中央に乗り入れた[18]。
2024年3月2日より、土休日の運行を取りやめ(ネモフィラ祭りの時期のみ臨時便を運行)、2024年4月1日より夢洲中央停留所を廃止した。2024年7月31日の最終運行をもって廃止された[19]。
送迎バス
[編集]- クルー(従業員)専用の送迎バスを受託運行している。従業員施設とオフィスを結ぶ。
このほか、大阪府下の特別支援学校のスクールバス運行も請け負っている。
過去に運行していた送迎バス
[編集]- 本社機能が吹田市の千里丘放送センターにあった時代、千里丘駅と堂島(当時の登記上の本社)間に社員用と一般用の送迎バスを運行していたほか、千里丘放送センターでテレビの公開録画が行われる際には、放送センターと最寄駅であったJR千里丘駅を結ぶ送迎バスも運行されていた。本社が北区茶屋町に移転してからも、千里丘と茶屋町間に社員用の送迎バスを運行していた。2014年3月までUSJ内にあるMBSスタジオ in USJと茶屋町本社間に社員・出演タレント専用送迎バス(一般客の乗車不可)を運行していた。
- 2008年8月から2017年12月まで、IKEA鶴浜店からJR難波駅(OCAT、ただし運行開始当初は髙島屋大阪店北西の国道25号上に停留所があった)を結ぶ無料シャトルバスの運行を担当していた。土休日やゴールデンウィーク・夏休み・冬休み期間などの限定で大阪駅と同店間を結ぶ無料シャトルバスの運行も担当したこともあった。
- 2018年1月から3月まで両備バスが運行後、同年4月から大阪シティバスが「IKEA ⇔ なんばExpress」(一般路線)として運行。
- 2011年から京阪バスから日本交通が運行に変わり、不明だが北港観光が運行していた。また2018年までは京阪守口市駅発着だったが、京阪・モノレール門真市駅発着に再び変更された。ららぽーと門真・三井アウトレットパーク大阪門真の開業に伴う移転・閉館のため2023年2月に廃止となった。
車両
[編集]2021年3月現在、191台の車両を保有する[1]。
かつては日産ディーゼル(現・UDトラックス)製の車両が多かったが、同社のバス製造事業撤退後は、日野自動車製といすゞ自動車製の車両を導入している。三菱ふそう製の車両は小型車が数台在籍する程度で少ない。除籍車の中には他社[注釈 3]へ移籍するものもある。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 会社概要 北港観光バス株式会社
- ^ a b c 「北港観光バス、来月、路線バスに参入―コスモスクエア地区で。」『日本経済新聞』2003年3月29日、地方経済面 近畿B。
- ^ “Xユーザーの北港観光バス運行状況&お知らせ【公式】さん: 「《営業所の名称を変更します》2023/11/1から 現:コントロールプレイス営業所→ 新:柱本営業所 現:オムニセンター営業所→ 新:舞洲営業所 営業所設置時からの名称ですが、営業所が増えて分かりにくくなったため変更させていただくことになりました ※所在地や電話番号などは変更ございません」 / X”. 2024年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月19日閲覧。
- ^ “一般乗合バスの旅客運賃上限変更認可申請について”. 北港観光バス株式会社. 2024年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月22日閲覧。
- ^ “一般乗合バスの旅客運賃改定の実施について”. 北港観光バス株式会社. 2024年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月22日閲覧。
- ^ a b “【1系統サークルバス/あびこ天美北線】減便を伴うダイヤ変更のお知らせ(3/2土曜~)”. 北港観光バス. 2024年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月19日閲覧。
- ^ 「北港観光、舞洲ー桜島結ぶ路線バスを運行。」『日本経済新聞』2004年3月30日、地方経済面。
- ^ a b “2015年3月25日【舞洲地区】4月1日よりダイヤ変更、3系統の停留所新設します”. 北港観光バス. 2016年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
- ^ “【中之島ループバス「ふらら」迂回によるダイヤ変更】2024/4/1月曜~”. 北港観光バス. 2024年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月19日閲覧。
- ^ “大阪市 旭区 平成26年度におけるあさひあったかバスについて”. 2014年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
- ^ “2016年6月30日【路線バス】日本城タクシー(株)運行乗合バスの運営を引継ぎます”. 北港観光バス. 2018年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
- ^ “コスモスクエア駅前 バスのりばご案内”. 北港観光バス. 2023年1月16日閲覧。
- ^ “コスモバス概要(区間距離、料金、お忘れ物について)※土・日・祝日限定運行|北港観光バス株式会社”. 2010年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月16日閲覧。
- ^ “アクセス&マップ”. 大阪南港野鳥園. 2013年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
- ^ “外国人観光客が利用しやすいバス交通の実現に向けた実証実験について”. 国土交通省近畿運輸局. 2023年1月22日閲覧。
- ^ “【高速バス】ネスタリゾート神戸線 | 北港観光バス”. 2023年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月31日閲覧。
- ^ “【夢洲・舞洲系統】「夢洲中央」バス停新設、運行時刻を変更します(2022/12/19月曜~)※各停留所時刻表追記”. 北港観光バス. 2023年1月22日閲覧。
- ^ “【3・4系統コスモドリームライン】減便を伴う運行ダイヤ変更お知らせ※各停留所時刻表追加(2023/9/2~)”. 北港観光バス. 2023年10月5日閲覧。
- ^ “【3・4系統】減便を伴うダイヤ変更(3/2土曜~)、路線廃止(8/1木曜)のお知らせ”. 北港観光バス. 2024年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月19日閲覧。
関連項目
[編集]- 日本タクシー (大阪府) - 親会社