利用者:Lakka26/下書き6 一穂ミチ
一穂ミチ(いちほ みち)は日本の小説家。BL(ボーイズラブ)小説家。大阪府出身[1]。代表作は『イエスかノーか半分か』『スモールワールズ』。
一穂 ミチ (いちほ みち) | |
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誕生 | 日本・大阪府 |
職業 | ボーイズラブ小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 2007年- |
代表作 | 『スモールワールズ』 |
主な受賞歴 |
第9回静岡書店大賞 第43回吉川英治文学新人賞 |
デビュー作 | 『雪よ林檎の香のごとく』 |
ウィキポータル 文学 |
経歴
[編集]大学卒業後、同人誌で二次創作の小説を書く中で編集者から声がかかり[2]、2007年に『雪よ林檎の香のごとく』で雑誌デビュー[3]。2008年に書籍化。以後BLジャンルを中心に活躍する[4]。代表作『イエスかノーか半分か』は2020年にアニメ映画化されている[5]。
2021年『スモールワールズ』で一般小説デビュー[4]。直木三十五賞や本屋大賞など多くの文学賞の候補となり、注目を集める[6]。『スモールワールズ』で第9回静岡書店大賞、第43回吉川英治文学新人賞を受賞[7][8]。
人物
[編集]会社員の傍ら執筆活動をしており[3]、原稿を書いているのは平日では多くて3~5時間程度だという。土日は休みのため出歩かずのんびりしている[9]。
濃く好きなのは小説では川上弘美、三浦しをん、村上春樹。漫画では谷川史子、いくえみ綾、志村貴子。その他にはスピッツとCoccoの歌、ナンシー関のコラム、ダウンタウン、80年代後半~90年代の週刊少年ジャンプ、ファンロード、昔の藤子不二雄アニメ[9]。
"一穂ミチ"というペンネームについては「"穂"という字が、字面も響きも好きなので、それは入れたいなと思いました。実りを連想させる字ですが、とりあえず一冊出してもらえたらいいなの意を込めて"一穂"。"ミチ"は本当に何の由来もなく適当です。こんなに長く使い続ける予定がなかったので、たまに後悔します。たまにね」[9]と語っている。
作風
[編集]登場人物を書くときには「誰も否定しないようにしよう」と思ってるという。男性が好きでも兄弟姉妹が好きでも、その気持ちは否定できない大切なもの。どんな人にもその人なりの主張や信念、生きてきた人生がある。それを伝えられればと語っている[10]。
BLについては基本的に濡れ場ありきで書いている。BLは"萌え"という情動が大きな柱だと考えており、ベッドでの彼らを覗き見ることは大切な要素だと語っている[11]。また、BLはハーレクインに近いものがあり、幸せな恋愛、裏切らなさを保証するものだとも思っている。そのため片方が死んだり、ふたりが別れたりは基本的にNG、濡れ場も「受」(挿入される側)の目線から書くことが多いため、相手のことにフォーカスして書く必要があると感じている[12]。
大阪出身で現在も大阪に住むことから「かなしみの中にも笑いがあり、笑いの中にもかなしみがある、という感覚が自分に根付いているように思う」とも語る[3]。
作品
[編集]受賞・候補歴
[編集]- 2021年 - 「ピクニック」(『スモールワールズ』収録)第74回日本推理作家協会賞候補[13]
- 2021年 - 『スモールワールズ』第165回直木三十五賞候補[14]
- 2021年 - 『スモールワールズ』第12回山田風太郎賞候補[15]
- 2021年 - 『スモールワールズ』第9回静岡書店大賞受賞[7]
- 2021年 - 『スモールワールズ』第19回キノベス!2022第4位[16]
- 2021年 - 『スモールワールズ』第43回吉川英治文学新人賞受賞[8]
- 2022年 - 『スモールワールズ』第19回本屋大賞第3位[17]
- 2022年 - 『砂嵐に星屑』第35回山本周五郎賞候補[18]
- 2022年 - 『スモールワールズ』第9回高校生直木賞候補[19]
映像化作品
[編集]脚注
[編集]- ^ “Book つまずいても、先が見えなくても自分で自分に“星”をあげたくなる希望に満ちた短編集 一穂ミチ『砂嵐に星屑』幻冬舎”. pumpkin: pp.108. (2022-5).
- ^ “[究]「BL作家」 文芸作品でも注目 本屋大賞や直木賞候補”. 読売新聞 東京朝刊: 13. (2021-6-22).
- ^ a b c 山田麻未 (2021-9-4). “一穂ミチさん:個々人の孤独、卓越した文章力で 直木賞候補、一穂ミチさん『スモールワールズ』”. 毎日新聞 大阪夕刊: 6.
- ^ a b “一穂ミチ。本好きなら、見過ごすわけにはいかない。直木賞候補作の衝撃 (2021年6月21日)”. エキサイトニュース. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “劇場版BLアニメ『イエスかノーか半分か』、一穂ミチに注目! | ムビコレ | 映画・エンタメ情報サイト”. www.moviecollection.jp (2020年10月19日). 2022年9月6日閲覧。
- ^ “浮気、不妊治療…「第一線のBL作家」が直木賞&本屋大賞候補に選ばれた理由(三宅 香帆)”. FRaU | 講談社. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “小説大賞に「スモールワールズ」 第9回静岡書店大賞 2年ぶり開催:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2021年12月8日). 2022年9月6日閲覧。
- ^ a b “吉川英治文学新人賞 : 講談社”. www.kodansha.co.jp. 2022年9月6日閲覧。
- ^ a b c “一問一答 一穂ミチを大解剖!その創作の裏側にせまる。”. 小説幻冬: pp.122-123. (2022-2-27).
- ^ 三浦しをん/一穂ミチ (2013-12). “BLだから描ける愛と心の真実 対談 三浦しをん×一穂ミチ ※一穂ミチ『ふったらどしゃぶり When it rains,it pours』フルール文庫”. ダ・ヴィンチ: pp.144-145.
- ^ “それは、とっておきのご褒美!ボーイズラブとエロス 読者を虜にする甘エロ極上ヒューマンドラマの名手 一穂ミチ・インタビュー ※書き下ろし小説『STILL LOVE ME?』”. ダ・ヴィンチ: pp.222-227. (2018-11).
- ^ 一穂ミチ/新川帆立/蝉谷めぐ実 (2021-7-14). “心も体ももっと深く…。愛とSEX 文学における性愛の悦楽 三人が語る、小説世界における「性愛」の秘密 ※官能を書く喜び、読む楽しみ 記憶に残る性愛シーン”. an・an: pp.84-86.
- ^ “2021年 第74回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会”. 日本推理作家協会. 2022年9月6日閲覧。
- ^ 『オール讀物』2021年9・10月合併号
- ^ CORPORATION, KADOKAWA. “第12回山田風太郎賞 米澤穂信著『黒牢城』に決定!”. KADOKAWAオフィシャルサイト. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “発表!【キノベス!2022】紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30”. 紀伊國屋書店 - 本の「今」に会いに行こう. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “「2022年本屋大賞」決定!! 大賞は逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』 全ノミネート作の順位を発表!”. ダ・ヴィンチWeb. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “山本周五郎賞 | 新潮社”. 新潮社コーポレートサイト. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “高校生直木賞”. 高校生直木賞. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “【For youが製作を担当】第165回直木賞候補作品「スモールワールズ」を実写映像化。光石研さん、土村芳さんが出演!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年9月13日閲覧。
- ^ “【For youがPV製作を担当】直木賞ノミネート作『スモールワールズ』の著者、一穂ミチさんの長編『パラソルでパラシュート』の実写PVが本日公開!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年9月13日閲覧。