先制鎮痛
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先制鎮痛 | |
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治療法 | |
シノニム | 先行鎮痛 |
診療科 | ペインクリニック |
先制鎮痛(せんせいちんつう、英: preemptive analgesia)とは、侵害受容器の状態変化を感知しないように、痛みが加わる前に鎮痛を開始するものである[1]。この考え方は、臨床的観察に基づいて20世紀初頭に確立された[2]。先行鎮痛とも呼ばれる[1]。
→「麻酔 § バランス麻酔の概念の確立」も参照
全身麻酔に神経ブロックを併用すれば、手術中に痛みを感じなくなり、手術中の中枢神経系の変化による疼痛性瘢痕の形成を防ぐことができると提唱された[2]。この考えは、1980年代初頭に一連の動物実験によって確かめられた[3]。しかし、臨床的有効性に関しては明確なエビデンスは確立されてはいない[4][5]。
出典
[編集]- ^ a b 芳寛, 柳下; 洋士, 阿部 (1997). “pre-emptive Analgesia: 先行鎮痛”. 医療 51 (7): 300–308. doi:10.11261/iryo1946.51.300 .
- ^ a b Crile, GeorgeW. (1913-12). “THE KINETIC THEORY OF SHOCK AND ITS PREVENTION THROUGH ANOCI-ASSOCIATION (SHOCKLESS OPERATION).”. The Lancet 182 (4688): 7–16. doi:10.1016/s0140-6736(01)65552-1. ISSN 0140-6736 .
- ^ Woolf, Clifford J. (1983-12). “Evidence for a central component of post-injury pain hypersensitivity” (英語). Nature 306 (5944): 686–688. doi:10.1038/306686a0. ISSN 1476-4687 .
- ^ Kissin, Igor; Weiskopf, Richard B. (2000-10-01). “Preemptive Analgesia” (英語). Anesthesiology 93 (4): 1138–1143. doi:10.1097/00000542-200010000-00040. ISSN 0003-3022 .
- ^ “Preemptive Analgesia - an overview | ScienceDirect Topics”. www.sciencedirect.com. 2023年10月5日閲覧。