交響曲第97番 (ハイドン)
表示
交響曲第97番 ハ長調 Hob. I:97 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲。いわゆる『ロンドン交響曲』のうちの1曲である。
概要
[編集]本作は、第1回ロンドン旅行の折りの1792年に作曲されたものであり、最晩年の『ロンドン交響曲』の5曲目である。初演は同年5月3日または4日に、ヨハン・ペーター・ザーロモン主催の演奏会で行われた。
また後に、ドイツの作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが自身の『交響曲第1番 ハ長調』を作曲する際に、本作を参考にしたといわれている[1]。
楽器編成
[編集]木管 | 金管 | 打 | 弦 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
フルート | 2 | ホルン | 2 | ティンパニ | ● | 第1ヴァイオリン | ● |
オーボエ | 2 | トランペット | 2 | 他 | 第2ヴァイオリン | ● | |
クラリネット | 他 | ヴィオラ | ● | ||||
ファゴット | 2 | チェロ | ● | ||||
他 | コントラバス | ● |
曲の構成
[編集]全4楽章、演奏時間は約27分。全般的に和声進行や転調の創意とともに、安定感ある楽曲構成の巧みさが際立っている。なお、第2楽章に当時としては珍しい「スル・ポンティチェロ」(sul ponticello)の指定がある。
脚注
[編集]- ^ Nicholas Marston: Symphonien. In Barry Cooper (Hrsg.): Das Beethoven-Kompendium. Sein Leben – Seine Musik. Droemer Knaur, München 1992, ISBN 3-426-26574-5, S. 257–261