五稜郭タワー
五稜郭タワー Goryokaku Tower | |
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情報 | |
用途 | 展望台・商業施設[1] |
設計者 | 清水建設北海道支社設計部[1] |
施工 | 清水建設 |
事業主体 | 五稜郭タワー株式会社 |
管理運営 | 五稜郭タワー株式会社 |
構造形式 | 鉄筋コンクリート造 |
建築面積 | 2,938 m² [1] |
延床面積 | 5,783 m² [1] |
階数 | 地上6階[1] |
高さ |
107m(避雷針高)[2] 98m(軒高)[1] |
エレベーター数 | 2基[1] |
着工 | 2004年(平成16年)11月 |
竣工 | 2006年(平成18年)3月20日 |
開館開所 | 1964年(昭和39年)12月1日 |
改築 | 2006年(平成18年)4月1日 |
所在地 |
〒040-0001 北海道函館市五稜郭町43-9 |
座標 | 北緯41度47分40.88秒 東経140度45分14.41秒 / 北緯41.7946889度 東経140.7540028度座標: 北緯41度47分40.88秒 東経140度45分14.41秒 / 北緯41.7946889度 東経140.7540028度 |
備考 | 2006年に旧タワーの隣に新タワーを建設し移転。 |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒040-0001 北海道函館市五稜郭町43-9 |
法人番号 | 8440001000666 |
代表者 | 代表取締役社長 中野 恒 |
資本金 | 1億1千万円 |
五稜郭タワー(ごりょうかくタワー)は、北海道函館市の特別史跡五稜郭に隣接する展望塔。五稜郭タワー株式会社が経営する民間の観光施設である。
歴史
[編集]旧タワー(初代タワー)
[編集]1960年代序盤から函館市の工藤光雄観光課長が主導して五稜郭周辺での展望タワー建設を検討し、函館市交通局や函館バスに共同運営を持ちかけたものの折り合わず[3]、その後現代表取締役社長中野恒の祖父で東京の不動産会社で北海道地区の担当役員を務めていた中野真輔が興味を持ち建設に着手[4]、五稜郭築城100年にあたる1964年12月1日に初代タワーを開業[5]。
当初は第三セクター方式での運営も計画されていたものの、行政側が撤退し純民間での運営となった[6]。
建設にあたっては海上保安庁のヘリコプターを用いて写真による眺望の調査を行い80m級のタワーが望ましいとされたものの[3]、函館空港に近いことから当時の航空法の制限に則って高さ(避雷針高)60mとし[4]、展望台の位置は45mだった。このため2代目社長の中野豊が営業部長として入社して数年の頃には来場者から「三稜しか見えないのに500円も取るのか」と星型の全景が見えない事を揶揄する不満も出ていた[4]。
設立から15年ほどは赤字が続き創業家が所有する東京の土地を売却し赤字を補填していたが、1973年に放送された函館を舞台としたテレビドラマ『北の家族』をきっかけに年間入場者が従来の20万人から30万人に増加し、その後1981年には台湾からの訪日観光客の増加で40万人、青函トンネルブームの1988年頃には63万人、1992年には初代タワーのピークとなる92万人を数えた。その後はバブル崩壊や国内外の他の観光地との競合で減少に転じ[5]、80万人から2000年には有珠山噴火の影響で63万人、噴火後翌年に75万人にとどまり新タワーが着工された2004年は70万人ほどの来場者にとどまった[6]。新タワー開業に伴い2006年3月末で閉館[7]、開業以来2223万7851人が来場した[8]。
新タワー(2代目タワー)
[編集]1990年に函館空港の滑走路延長に伴い航空機の運行経路が変更され高さ制限が107mに緩和されたことを契機に新タワーの検討を開始[4]。従来の初代タワーは眺望が低く五稜郭の一部分しか見えないことや、土産店や飲食店等商業スペースが小さく休憩がし辛いことから来場者の滞在時間が短くなる制約が生じており1992年から5年間をかけ改築に向けた調査を展開[9]。1994年には計画の具体化に入るも創業者の中野真輔の死去で停滞し、1997年に検討を再開したものの事業費が当初想定の2-3倍に上る30億円と算出され大型駐車場整備時の10億円の借入金があったため経営健全化を図ることとし、不採算のレストラン部門の独立化や喫茶部門の効率化を行い2003年2月に黒字化を達成し、翌年建設資金の融資が認められた[4]。
その後北海道新幹線開業を見据えつつ「函館を代表する観光資源の五稜郭で低く老朽化したタワーは申し訳ない」の信念のもと株主の理解を得て[4]、2004年6月に新タワー計画を正式発表[10]、2004年11月に総工費30億円を投じて着工[4]。建設地には旧タワーの隣にあった料亭「稜雲亭」跡地が選ばれた。高さを決める際には、五稜郭から直線距離で5kmの場所に函館空港があるため、航空法により108mの高さまでと制限があり、避雷針高で107mとなる。2004年11月25日着工、2006年3月31日竣工、同年4月1日に開業。
同年12月1日に旧タワー跡地に「アトリウム」が完成しグランドオープンした。新タワーオープン直後の年間入場者は100万人を突破し[7]、その後90万人ほどとなるも2016年の北海道新幹線開業時には再度100万人台を数えている。
沿革
[編集]- 1964年
- 1966年:北海道大和観光を「五稜郭タワー株式会社」に改称[12]。
- 1968年
- 1977年:南側隣接地を取得し駐車場を整備。
- 1978年:タワー外装や低層部売店・食堂・喫茶をリニューアル、事務室増築。
- 1979年:入場者400万人達成。
- 1980年:レストラン「稜雲亭」開業、タワー低層部レストラン・喫茶を改装。
- 1984年:稜雲亭を増改築。
- 1987年:タワー低層部1階を増改築。
- 1989年:皇太子(当時)が来塔。
- 1990年:入場者1000万人達成。
- 1993年
- 7月:北海道南西沖地震に伴い7日間休業。
- 1994年:星型文化展示ホール開業。
- 1995年:増築実施。
- 1996年:2階ホール改装。
- 1997年:タワーエントランスホール・展示ホール全面改装。
- 2002年:入場者2000万人達成、食堂部門閉鎖。
- 2004年
- 2005年
- 10月:新タワー展望台リフトアップを実施[15]。
- 2006年
- 2008年:通算有料入場者2500万人達成。
- 2011年:東日本大震災に伴い夏季営業時間を9:00〜19:00に短縮。
- 2012年:この年より7-9月・12-3月のライトアップ節電を実施。
- 2014年
- 2015年
- 2018年
- 2020年
施設
[編集]タワー
[編集]新タワーの構造は、五稜郭にちなみ、断面形状を塔体は星形、展望台は五角形とした。また低層部とタワー部はマットスラブ基礎を共有しつつエキスパンションジョイントで分離されている[1]。
- 1階
- アトリウム、タワーチケットカウンター、売店、床下地形図ディスプレイ「五稜郭築造当時の「箱館」」がある。
- 2階
- 和食レストラン「四季海鮮 旬花」、カレー店「レストラン五島軒函館カレーEXPRESS」、ジェラート店「ミルキッシモ」、美術ギャラリー「植木蒼悦ギャラリー」がある。
- 展望台
- 2層からなり、約500人が収容可能。特別史跡五稜郭と函館市街を一望することができる。
- 展望1階
- 展望売店、カフェスタンドがある。
- 展望2階
- 五稜郭に関する展示スペース「五稜郭歴史回廊」を常設。その他に築造当時を再現した「五稜郭復元模型(1/250)」やブロンズ座像「土方歳三之像」がある。
アトリウム(旧タワー跡地)
[編集]新タワーの竣工に伴って旧タワーは閉鎖・解体され、跡地にガラス張りのアトリウムが建設された。アトリウムには、植栽やベンチ、ステージの他に土方歳三のブロンズ立像がある。また、箱館五稜郭祭で使用する大砲が常設されている。
初代タワー時代
[編集]イメージキャラクター
[編集]イメージキャラクターは公募によって選ばれたGO太くん。GO太くんは毎週土・日曜と祝日にアトリウムに登場する他、オリジナルグッズが販売されている。
建物諸元
[編集]- 構造[1]
- 展望台
- 高さ:1階床86m、2階床90m
- 性能:スーパースロッシングダンパー(SSD)などにより、地震に関しては震度7に対しても安全であり、強風に関しても風洞実験等の検証により最大瞬間風速50m/sに対しても構造的な問題は生じないように設計されている。
- 設計・施工:清水建設
- 照明デザイン:トミタ・ライティングデザイン・オフィス
- 展示・什器:清水建設・丹青社
- 初代タワー[1]
- 敷地面積:1,209平米
- 延べ面積:1,085平米
- 建物高さ:60m
- 展望台高さ:45m
- 展望台面積:142平米
- 収容人数:約100名
- エレベーター:28人乗り1基
- 施工:清水建設[10]
交通アクセス
[編集]- 住所:北海道函館市五稜郭町43-9
- 函館市電:停留所「五稜郭公園前停留場」下車、徒歩で約15分
- 函館バス:「五稜郭(電停前)」下車、徒歩で約15分もしくは「五稜郭公園入口」下車、徒歩で約7分
- 函館バス:函館駅前発着 「五稜郭タワー・トラピスチヌ シャトルバス」にて「五稜郭タワー」下車
- 函館バス:函館空港発着 「空港循環バスとびっこ」、「100系統空港五稜郭線快速」にて「五稜郭タワー」下車
- 北海道バス:「函館特急ニュースター号」にて「五稜郭公園前」下車、徒歩15分
加盟団体
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j 北海道支部通信Vol.13 - 日本建築構造技術者協会北海道支部
- ^ 『日本展望タワー大全』(2020年9月10日、かねだひろ著、辰巳出版発行)135頁。
- ^ a b 私のなかの歴史 函館五稜郭タワー社長中野真輔さん五稜郭に立つ5 - 北海道新聞1992年4月2日夕刊
- ^ a b c d e f g 観光・外食4 五稜郭タワー社長中野豊さん - トップの決断北の経営者たち(北海道新聞社 2012年)
- ^ a b 五稜郭タワーの年間搭乗客数/きょうにも創業以来初の100万人 - 函館新聞、2007年1月4日
- ^ a b 【53号】北海道観光新時代の展望を考える ~函館観光の課題は何か~五稜郭タワー(株)取締役営業部長中野晋氏 - 北海道中小企業家同友会
- ^ a b 五稜郭タワーの搭乗者100万人突破 - 函館新聞2006年1月5日
- ^ a b 旧五稜郭タワー解体進む - 函館新聞2006年4月24日
- ^ 藤江昌嗣, 佐々木聡「地域の再生と活性化のためのアントルプルヌールシップ(企業家資質)の実証(企業者史)的研究」『明治大学社会科学研究所紀要』第48巻第1号、明治大学社会科学研究所、2009年10月、185-240頁、CRID 1050857534499639552、hdl:10291/20477、ISSN 0389-5971。
- ^ a b 新・五稜郭タワー計画発表 - 五稜郭タワー(Internet Archive)
- ^ a b c 私のなかの歴史 函館五稜郭タワー社長中野真輔さん 五稜郭に立つ6- 北海道新聞1992年4月3日夕刊
- ^ ひと93中野真輔さん - 北海道新聞1993年4月10日朝刊
- ^ 私のなかの歴史 函館五稜郭タワー社長中野真輔さん 五稜郭に立つ7 - 北海道新聞1992年4月4日夕刊
- ^ 06年完成予定の新五稜郭タワー 五角形のデザインで高さ98メートルに - 函館新聞、2004年6月22日
- ^ 五稜郭タワー、展望台をリフトアップ - 函館新聞、2005年10月7日
- ^ a b c d “旧タワーについて”. 五稜郭タワー. 2014年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月20日閲覧。
- ^ 五稜郭タワー50周年事業、地域活性化の拠点完成 - 函館新聞、2014年4月9日
- ^ “北海道新聞文化賞”. 北海道新聞社. 2023年12月21日閲覧。
- ^ gota_kunのツイート(1037968342408093696)
- ^ gota_kunのツイート(1042309029345734656)
- ^ 函館ゆかりの「河童画伯」植木さんの常設展示室 五稜郭タワーで開設 - 函館新聞、2020年3月24日
- ^ 地域ビジネス活動 北海道支社 五稜郭タワー株式会社様高層タワー用エレベーター - 三菱電機
外部リンク
[編集]- 五稜郭タワー公式ウェブサイト
- 五稜郭タワー / Goryokaku Tower (goryokaku.tower) - Facebook
- 五稜郭タワー / Goryokaku Tower (@goryokaku_tower) - Instagram
- 五稜郭タワー販売部 (五稜郭タワー株式会社-販売部-858171624292451) - Facebook
- 五稜郭タワー販売部 (@tower_hanbai) - X(旧Twitter)
- GO太くん (@gota_kun) - X(旧Twitter)
- GO太くんの部屋【五稜郭タワー公式】 - LINE OPENCHAT
- GO太くんの部屋 - YouTubeチャンネル
- 函館市公式観光サイト“はこぶら” 五稜郭タワー
- 五稜郭タワー建設進む - 動画で見るニッポン みちしる(NHK)
- 全日本タワー協議会公式ウェブサイト